JPH0678984B2 - Icp分析方法 - Google Patents

Icp分析方法

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JPH0678984B2
JPH0678984B2 JP14164886A JP14164886A JPH0678984B2 JP H0678984 B2 JPH0678984 B2 JP H0678984B2 JP 14164886 A JP14164886 A JP 14164886A JP 14164886 A JP14164886 A JP 14164886A JP H0678984 B2 JPH0678984 B2 JP H0678984B2
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幸治 岡田
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Shimadzu Corp
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、ICP(高周波誘導結合プラズマ)分析方法に
係り、特には試料に含まれる微量元素を精度良くかつ短
時間に分析することのできる方法に関する。
(ロ)従来技術とその問題点 一般に、ICP分析は溶液試料を対象とし、スパーク法や
アーク法の固体試料を対象とする発光分光分析に比較し
てプラズマが安定していて分析精度が高いなどの利点を
有する。
ところで、このようなICP分析において、複数の試料に
含まれる各元素について定量分析を行なう場合に、従
来、2つの方法がある。その一つは、分析対象となる元
素の波長位置に分光器を固定しておき、試料を順次入れ
換えてスペクトル強度を測定した後、次に、他の元素の
波長位置に分光器を固定して試料を入れ換えて同様にス
ペクトル強度を測定するというように、各元素の波長位
置に分光器を測定しながら分析を繰り返すものである。
他の一つは、いわゆるシーケンシャル分析と言われるも
ので、ある一つの試料をプラズマに導入して定常状態を
維持し、その状態で分光器を走査しつつプラズマトーチ
から放射された光を分光して、第5図に示すような各元
素のスペクトル強度を連続的に測定するものである。前
者の方法は、分析対象元素を確実に検出できる利点があ
るものの、試料の入れ換えに時間がかかり、多元素を定
量する場合には長時間を要する難点がある。これに対し
て、後者の方法は試料の入れ換え時間が省略できるた
め、前者の方法に比べて分析時間と試料液量を大幅に省
略できる利点がある。このため、定量分析には、もっぱ
ら後者の方法が広く用いられている。
上記シーケンシャル分析においては、分光器の走査は機
械的に行なわれるものであるから、分析対象元素のピー
ク波長位置に一度に分光器の角度を合わせて停めること
が難しい。このため、従来は、分析対象元素のおおよそ
のピーク波長の位置まで分光器を走査した後、その近傍
でピークを探索し、ピークが検出されるとその位置での
スペクトル強度を測定するようにしている。
しかしながら、このようなピーク波長の探索では、たと
えば、第5図に示すように、分析対象元素のピーク波長
λの近傍に他の元素のピーク波長λが存在するよう
な場合において、試料に含まれる分析対象元素の濃度が
低くあるいは全く含まれていないときには、他のピーク
波長λを分析対象元素のピークとして誤まって検出し
てしまい、測定結果の信頼性が乏しくなるなどの不具合
があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、シーケシャル分析の特長である分析の迅速性を損な
うことなく、試料に含まれる微量の元素も確実に検出で
きるようにすることを目的とする。
(ハ)問題点を解決するための手段 本発明は、上記の目的を達成するために、分析用試料を
プラズマトーチ内に導入してこの試料を発光させるとと
もに、分光器を走査しつつ、発光された試料から放射さ
れるスペクトルを分光結晶で分光してスペクトル強度を
測定するICP分析方法において、 分析用試料とともに分析対象元素を含むピーク検出用試
料を準備し、かつ、分析用試料をプラズマトーチに導入
する第1試料導入系とは別個にピーク検出用試料をプラ
ズマトーチに導入する第2試料導入系を形成し、先にピ
ーク検出用試料を第2試料導入系を介してプラズマトー
チ内に導入しそのピーク波長を検出した後、検出したピ
ーク波長の位置に分光器を固定し、次に、分析用試料を
第1試料導入系を介してプラズマトーチ内に導入してピ
ーク波長でのスペクトル強度を測定するようにしてい
る。
(ニ)実施例 第1図は、本発明方法を適用するためのICP分析装置の
全体構成を示すブロック図である。同図において、符号
1はICP分析装置全体を示し、2は試料をプラズマ発光
させるプラズマトーチ、4はプラズマを維持するために
高周波磁界を発生する誘導コイルに高周波電力を供給す
る高周波電源、6は分析用試料をプラズマトーチ2に導
入する第1試料導入系、8はピーク検出用試料をプラズ
マトーチ2に導入する第2試料導入系、10は第1試料導
入系6で霧化された分析用試料と第2試料導入系8で霧
化されたピーク検出用試料とを選択してプラズマトーチ
2へ導くための切り換えバルブある。また、12はプラズ
マトーチ2で発光された光を各元素の波長に分光する分
光器、14は分光器12で分光された各元素の波長スペクト
ルを受光する受光部、16は受光部14で受光されたスペク
トル強度を測定する測定部、18は切り換えバルブ10、分
光器12および測定部16の動作を制御するコントローラ部
である。
第2図はプラズマトーチと試料導入系を含む構成図であ
る。上記第1試料導入系6は、分析用試料20を霧化する
第1ネブライザ22と、この第1ネブライザ22で霧化され
た分析用試料20の雰囲気を安定化するための第1チェン
バ24とからなる。また、上記第2霧化装置8は、分析対
象元素を含むピーク検出用試料26を霧化する第2ネブラ
イザ28と、この第2ネブライザ28で霧化されたピーク検
出用試料26の雰囲気を安定化するための第2チェンバ30
とからなる。なお、32はプラズマトーチ2に高周波磁界
を発生させる誘導コイルである。
次に、このICP分析装置1を適用した本発明方法につい
て説明する。
まず、分析用試料20とともに分析対象元素を多量に含む
ピーク検出用試料26を準備する。ピーク検出用試料26
は、分析対象元素が複数ある場合には、その数に合わせ
て準備しておく。そして、高周波電源4から誘導コイル
32に高周波電力を供給して高周波磁界を発生させるとと
もに、プラズマトーチ2へ冷却ガスとプラズマガスとを
供給してプラズマを維持する。また、コントローラ部18
からの制御信号によって切り換えバルブ10を第2試料導
入系8側に切り換えた上で、キャリアガスを第2ネブラ
イザ28に供給する。これにより、ピーク検出用試料26が
第2ネブライザ28によって第2チェンバ30内に噴霧され
る。噴霧されたピーク検出用試料26は切り換えバルブ10
を介してプラズマトーチ2内に導かれ、これにより、霧
化されたピーク検出用試料26がプラズマトーチ2で発光
される。この状態を維持しつつ、次に、分光器12を一つ
の分析対象元素のピーク波長λ位置まで走査し、プラ
ズマトーチ2から放射された光を分光し、分光されたス
ペクトル光を受光部14で受光し、そのスペクトル強度を
測定部16で測定する。ピーク検出用試料26には分析対象
元素が多量に含まれているので、第5図中の破線で示す
ように、測定部16で測定されるそのスペクトル強度は十
分な大きさをもっている。したがって、分析対象元素の
ピーク波長λの近傍に他の元素のピーク波長λが存
在するような場合においても、ピーク検出を誤ることな
く分析対象元素のピーク波長λの位置を確実に検出す
ることができる。しかも、この場合は、ピーク波長λ
さえ検出できれば良く、そのスペクトル強度の値は問題
ではない。
そして、分析対象元素のピーク波長λが定まると、そ
のピーク波長λの位置に一旦分光器12を固定してお
き、次に、コントローラ部18から切り換えバルブ10に制
御信号を与え、直ちに切り換えバルブ10を第1試料導入
系6側に切り換える。すると、第1ネブライザ22によっ
て第1チェンバ24内に噴霧された分析用試料20が切り換
えバルブ10を介してプラズマトーチ2内に導入され、プ
ラズマトーチ2内で発光される。この場合、第1試料導
入系6は第2試料導入系8とは別個であるから、ピーク
検出用試料26には何等影響されず、したがって、試料の
入れ換えに時間はかからない。しかも、分光器12は分析
対象元素のピーク波長λの位置に固定されているの
で、分析用試料20に含まれる分析対象元素が微量であっ
てもそのスペクトル強度を確実に測定することができ
る。そして、測定により得られたスペクトル強度から検
量線に基づいて分析用試料20に含まれる分析対象元素の
濃度が算出される。
なお、上記実施例では第1試料導入系6と第2試料導入
系8とを切り換えバルブ10で切り換えるようにしたが、
分析用試料20をプラズマトーチ2に導入する第1試料導
入系6とピーク検出用試料26をプラズマトーチ2に導入
する第2試料導入系8とをそれぞれ別個に形成できれば
上記実施例に限定されるものではなく、たとえば、第3
図に示すように、プラズマトーチ2内に2つの試料導入
管40、42を設け、各試料導入管40、42に第1、第2チェ
ンバ24、30をそれぞれ接続したり、あるいは、第4図に
示すように、第2試料導入系8をプラズマトーチ2の上
部に配置し、プラズマに直接ピーク検出用試料26を吹き
付けるようにしても良い。
(ホ)効果 以上のように本発明によれば、シーケンシャル分析の特
長である分析の迅速性を損なうことなく、試料に含まれ
る微量の元素も確実に検出できるようになるので、分析
を短時間に行なえ、しかも、得られた測定結果の信頼性
が向上する等の優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法の実施例を示すもので、第1図は本発
明方法を適用するためのICP分析装置の全体構成を示す
ブロック図、第2図から第4図はそれぞれプラズマトー
チと試料導入系とを含む構成図、第5図はスペクトル強
度の測定例を示す特性図である。 1……ICP分析装置、2……プラズマトーチ、6……第
1試料導入系、8……第2試料導入系、10……切り換え
バルブ、12……分光器、20……分析用試料、26……ピー
ク検出用試料。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分析用試料をプラズマトーチ内に導入して
    この試料を発光させるとともに、分光器を走査しつつ、
    発光された試料から放射されるスペクトルを分光器で分
    光してスペクトル強度を測定するICP分析方法におい
    て、 前記分析用試料とともに分析対象元素を含むピーク検出
    用試料を準備し、かつ、分析用試料をプラズマトーチに
    導入する第1試料導入系とは別個にピーク検出用試料を
    プラズマトーチに導入する第2試料導入系を形成し、先
    にピーク検出用試料を第2試料導入系を介してプラズマ
    トーチ内に導入してそのピーク波長を検出した後、検出
    したピーク波長の位置に分光器を固定し、次に、分析用
    試料を第1試料導入系を介してプラズマトーチ内に導入
    してピーク波長でのスペクトル強度を測定することを特
    徴とするICP分析方法。
JP14164886A 1986-06-18 1986-06-18 Icp分析方法 Expired - Lifetime JPH0678984B2 (ja)

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