JPH067872B2 - 消防車による消防方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は石油コンビナート等における消防車による防
災方式に関するものである。

（従来の技術） 石油コンビナート等の石油に関連するプラントにあって
は、扱う石油量が莫大であるため、消防車による防災方
式も複数の消防車が一体となって消防活動をするシステ
ムが採られている。この方式は従来業界では３点セット
と称し、第３図に示すように泡原液搬送車Ａと、大型化
学消防車Ｂと、高所放水車Ｃによって構成されている。

泡原液搬送車Ａには、泡原液タンク（4000）ａ１と泡
原液圧送用ポンプａ２を積載する自動車である。

大型化学消防車Ｂは、例えば放水用のポンプ（3000／
分）と泡原液槽（1800）と、自動泡原液調合装置とを
積載する自動車である。

高所放水車Ｃは折りたたみ出来る梯子と、この梯子に沿
って放水管を設け、梯子頂上にはノズルを積載する自動
車である。

そして火災が発生した時には、現場においてこの三者が
ホースで連結して一体となって活動する。すなわち泡原
液搬送車Ａは泡原液圧送用ポンプａ２により、泡原液タ
ンクａ１内の泡原液を大型化学消防車Ｂの泡原液槽に送
り、大型化学消防車Ｂの自動泡原液調合装置において吸
収する水と混合し、放水用ポンプによって高所放水車Ｃ
のノズルより泡消火液として火災地に放射するようにし
ている。

（発明が解決しようとする問題点） この発明は、上述の３点にて構成する消防方式に対して
新規なる方式を提案するものである。

（問題点を解決するための手段） この発明の消防方式の請求項１は、すなわち泡原液を水
に混合して放水する化学消防車と、この消防車にトレー
ラー式に連絡する非自走の泡原液タンク車と、化学消防
車の泡消火液を放射する高所放水車により構成し、前記
泡原液タンク車の泡消火液を加圧ガスボンベの圧力ガス
により、前記化学消防車に移送する手段を有することを
特徴とするものである。

（実施例） 請求項１記載の発明を第１図に掲げる実施例によって説
明する。

化学消防車１は従来の化学消防車と放水性能は同様で、
後部に泡原液タンク車２との着脱可能な連結部４を有し
ている。

泡原液タンク車２は自走設備を持たず、加圧ガスボンベ
７を積載している。加圧ガスボンベ７は例えば高圧の窒
素ボンベであって、減圧装置（図示省略）を介してタン
ク２ａに連結している。タンク２ａはこのタンク車２と
化学消防車１との連結後、ホース等の管５によって、タ
ンク２ａと化学消防車１の泡原液槽１ａとは連結する。

化学消防車１と高所放水車３とはホース６によって連結
する。

火災現場において、化学消防車１を高所放水車３より泡
消火液を放射するに当たり、化学消防車１の泡原液槽１
ａの泡原液は泡原液タンク２ａより補給する。すなわち
高圧ガスボンベ７の高圧ガスを低圧にしてタンク２ａに
圧入し、その圧力によりタンク２ａ内の泡原液を管５を
通して、化学消防車１の泡原液槽１ａに移送する。

請求項２における発明は、請求項１記載の加圧ガスボン
ベの圧力ガスによる泡原液移送手段に替えて、化学消防
車１あるいは泡原液タンク車２に泡原液ポンプ（図示省
略）を積載し、この泡原液ポンプによって泡原液タンク
車２の泡原液を化学消防車１に移送する手段である。

泡原液ポンプを泡原液タンク車に積載する場合は、その
電源はトレーラー連結時化学消防車１に導線接続の上使
用できる。

請求項３における発明を、第１図及び第２図に掲げる実
施例によって説明する。

請求項１記載の発明において、加圧ガスボンベの圧力ガ
スによる泡原液移送手段に替えて、泡原液タンク２ｂ内
に隔膜８を設けてタンク２ｂ内を内外２室に分離する。
そして一方の内室８ａには泡原液を収容し、この内室８
ａの底部は配管ホース等の管を経て、化学消防車１の泡
原液槽１ａに連結する。外室８ｂには圧力水を導入する
よう、配管ホース等の管により化学消防車１の放水圧力
水の圧力水を導入するようにする。

圧力水をタンク２ｂの外室８ｂに圧入することにより隔
膜８は圧縮されて、内室８ａ内の泡原液は化学消防車１
に移送できる。

当然隔膜８は柔軟性あるゴム等の袋を用い、外室，内室
への泡原液の収容は前実施例と逆であってもよい。

泡原液タンク車は自走する動力を持たないので、常には
化学消防車１に連結して牽引走行する。また化学消防車
以外の自走できるトレーラーに連結して牽引できる。

（発明の効果） 石油コンビナート等の大型石油プラントにおけるこの発
明の消防車による消防方式によれば、泡原液タンク車は
常に化学消防車と連係しているので、緊急火災現場にお
いて迅速に消火活動ができる。

多量に泡原液を必要とする石油コンビナート等において
は、泡原液はタンク車に収容したまま備蓄でき、自走装
置がないので割安のタンク車を多数設備できる。また火
災現場において化学消防車以外のトレーラーで、次々に
タンク車のみ現地に送り込むことができる等の特長があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る消防方式の一実施例を示す説明
図。第２図は他の実施例における泡原液タンク車の説明
図。第３図は従来の消防方式を示す説明図である。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】泡原液を水に混合して放水する化学消防車
   と、この消防車にトレーラー式に連結する非自走の泡原
   液タンク車と、化学消防車の泡消火液を放射する高所放
   水車とにより構成し、前記泡原液タンク車の泡原液を加
   圧ガスボンベの圧力ガスにより、前記化学消防車に移送
   する手段を有することを特徴とする消防車による消防方
   式。
2. 【請求項２】請求項１記載の消防方式において、加圧ガ
   スボンベの圧力ガスによる泡原液移送手段に替えて、非
   自走の泡原液タンク車の泡原液を泡原液ポンプにより化
   学消防車に移送する手段とする消防車による消防方式。
3. 【請求項３】請求項１記載の消防方式において、加圧ガ
   スボンベの圧力ガスによる泡原液移送手段に替えて、化
   学消防車より非自走の泡原液タンク車に圧力水を送り、
   この圧力水により泡原液タンク車の泡原液を化学消防車
   に移送する手段とする消防車による消防方式。