JPH06786U - 書類等の整理用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】大きさの異なる書類等を簡単に整理することが
できるようにする。 【構成】表紙形，台紙形等に形成された整理本体部１に
書類等Ｐを着脱可能な保持部２を取付けてなるものにお
いて、整理本体部１に支持軸５を配設し、支持軸５に複
数個の保持部２を取付けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、書類等の整理用具に関する。さらに詳しくは、カード，伝票，各種 文書等からなる書類等を多数枚重合わせて保持し整理する用具の整理性能等に係 る改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、書類等の整理用具としては、例えば、紙材，木材，合成樹脂材等で本カ バーのような表紙形やメモ取板のような台紙形等に形成された整理本体部と、金 属材，合成樹脂材等で紙挟み形に形成され整理本体部に固着された１個の保持部 とからなるものが知られている。

【０００３】 この従来の書類等の整理用具は、整理しようとする書類等を重合わせて開いた 保持部に差込み、保持部を閉じて書類等を挟付けつけて保持することにより、書 類等を整理本体部に整理収容することができるようになっている。

【０００４】 このような従来の書類等の整理用具では、大きさの異なる書類等を整理する場 合、小さな書類等から大きな書類等を上から順序よく中心合わせをして整然と重 合わせておかないと、各書類等への保持部の挟付けが確実になされず整理後に小 さな書類等が脱落したり、大きな書類等の下に小さな書類等が隠れて必要な書類 等の検索取出しが困難になったりすることがある。このため、大きさの異なる書 類等の整理作業が面倒であるという問題点がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前述の問題点を考慮してなされたもので、大きさの異なる書類等を 簡単に整理することのできる書類等の整理用具を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 前述の課題を解決するため、本考案に係る書類等の整理用具は、次のような手 段を採用する。

【０００７】 即ち、請求項１では、表紙形，台紙形等に形成された整理本体部に書類等を着 脱可能な保持部を取付けてなる書類等の整理用具において、整理本体部に支持軸 を配設し、支持軸に複数個の保持部を取付けたことをした特徴とする。

【０００８】 また、請求項２では、請求項１の書類等の整理用具において、保持部を支持軸 にスライド可能に取付けると共に、保持部を支持軸に着脱可能にしたことを特徴 とする。

【０００９】

【作用】

前述の手段によると、請求項１では、複数個の保持部を備えていることから、 書類等を大体の大きさ別に区別して夫々保持部に保持して整理することができる ため、前述の従来例のような面倒な整理作業が不要となり、大きさの異なる書類 等を簡単に整理することのできる書類等の整理用具を提供するという課題が解決 されることになる。

【００１０】 また、請求項２では、前述の請求項１の作用において、支持軸に取付けられる 保持部の個数を加減したり間隔を可変することにより、書類等の大きさに対応し て保持部の個数，間隔を選択設定することができるため、前述の課題解決がより 確実になる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案に係る書類等の整理用具の実施例を図面に基いて説明する。

【００１２】 この実施例では、整理本体部１が表紙形で保持部２が紙挟み形のものを示して ある。

【００１３】 整理本体部１は、表表紙１１，背表紙１２，裏表紙１３からなる本カバーのよ うな表紙形に形成されている。

【００１４】 整理本体部１の背表紙１２の内面には、長手方向の略全域に延びたコ字形の軸 受け板３がビス４で固着されている。この軸受け板３は、保持部２が取付けられ る丸棒形の支持軸５を１本支持し、支持軸５を整理本体部１の背表紙１２の長手 方向へ配設している。

【００１５】 保持部２は、基片２１，書類押え片２２，操作片２３，トーションコイルスプ リング２４，コイルスプリング２５からなる弾圧式の紙挟み形からなる。

【００１６】 基片２１は、書類等Ｐを挟付ける一方側を構成するもので、一端側に断面コ字 形に形成された取付け片２１ａが設けられ、他端側に書類等Ｐの裏面が当接する 略長方形の書類載せ片２１ｂと書類等Ｐの縁辺が当接する書類突当て片２１ｃと が９０度の間隔を介して設けられている。この取付け片２１ａには、コ字形の両 側面部の端部付近に支持軸５に嵌合取付けするための取付け孔２１ｄが開孔され 、コ字形の片側の側面部の取付け孔２１ｄから少し離れた箇所に操作片２３の閉 状態をロックするための窓孔形のロック孔２１ｅが設けられ（図４参照）、コ字 形の底面部の端部に操作片２３の開状態をロックするための断面波形で舌片形に 突出したロック溝２１ｆが設けられている（図５参照）。また、この書類載せ片 ２１ｂには、書類押え片２２を嵌合させて書類等Ｐの滑り離脱を防止するための ２本の突条２１ｇが平行に設けられている。

【００１７】 書類押え片２２は、書類等Ｐを挟付ける他方側を構成するもので、基片２１の 書類載せ片２１ｂの突条２１ｇに嵌合するような長方形に形成されている。この 書類押え片２２の上面には、トーションコイルスプリング２４の一端が挿通係止 される係止筒２２ａが設けられている。また、この書類押え片２２の下面には、 書類等Ｐの押圧損傷を防止するためのコ字形に空間部２２ｂが設けられている。

【００１８】 操作片２３は、書類押え片２２による書類等Ｐの挟付け，解除を操作するもの で、基片２１の取付け片２１ａよりも小さな断面コ字形に形成され基片２１に対 してコ字形の開放部が対面するように組付けられている。この操作片２３のコ字 形の両側面部の端部付近には、支持軸５に嵌合取付けするための取付け孔２３ａ が開孔されている。また、この操作片２３のコ字形の片側の側面部には、端縁に 基片２１のロック溝２１ｆに係止可能な突出片形の突起２３ｂが設けられ、突起 ２３から少し離れた箇所に基片２１のロック孔２１ｅに係止可能な突起形の抜止 め２３ｃ’付きの突隆形の突部２３ｃが設けられている。また、この操作片２３ のコ字形の天面部には、トーションコイルスプリング２４の他端が係止される係 止片２３ｄが設けられている。なお、これ等の突部２３ｃ，係止片２３ｄについ ては、製造を容易にするため、操作片２３を切欠いて折曲げ形成してある。

【００１９】 トーションコイルスプリング２４は、前述のように書類押え片２２，操作片２ ３の間に弾圧装着されたもので、支持軸５に嵌合され操作片２３を開方向へ弾圧 付勢している。

【００２０】 コイルスプリング２５は、基片２１内で支持軸５に嵌合され、操作片２３を基 片２１のコ字形の片側の側面側（ロック孔２１ｅが設けられている側）に弾圧付 勢している。

【００２１】 なお、この実施例では、図１に示すように、前述の保持部２が２個支持軸５に 取付けられ、各保持部２が夫々スライド可能になっている。

【００２２】 このような実施例によると、書類等Ｐを整理するには、まず書類等Ｐを大きさ の大小に２区分して重合わせ、次に保持部２をスライドさせて大小の書類等Ｐを 夫々保持しやすいように保持部２の間隔を調整し、而後保持部の操作片２３を操 作して書類等Ｐを挟付け保持し整理本体部１に整理収容することになる。このよ うに収容整理された書類等Ｐは保持部２ごとに大きさがある程度統一されている ことになるため、各書類等Ｐへの保持部２の挟付けが確実になされず整理後に小 さな書類等Ｐが脱落したり、大きな書類等Ｐの下に小さな書類等Ｐが隠れて必要 な書類等Ｐの検索取出しが困難になったりすることがなくなる。従って、前述の 従来例のように小さな書類等から大きな書類等を上から順序よく中心合わせをし て整然と重合わせておくような面倒な整理作業が不要になり、大きさの異なる書 類等Ｐの整理作業が容易となる。

【００２３】 なお、保持部２の保持操作では、書類等Ｐを基片２１の書類載せ片２１ｂ，書 類突当て片２１ｃに当接して操作片２３をトーションスプリング２４の付勢に抗 して押下げると、トーションスプリング２４の反力が掛かる書類押え片２２によ って書類等Ｐが基片２１の書類載せ片２１ｂに押圧されて挟付けられることにな る。そして、押下げられた操作片２３がコイルスプリング２５の付勢によって基 片２１の取付け部２１ａのコ字形の側面部側に押付けられるため、基片２１のロ ック孔２１ｅ，操作片２３の突部２３ｃが係合ロックされ、突部２３ｃ抜止め２ ３ｃ’によってロック状態が保持されることになる。

【００２４】 また、保持部２の保持を解除するには、図４に詳細に示されるように、操作片 ２３を僅かに押下げてコイルスプリング２５の付勢に抗してスライドさせ、操作 片２３の抜止め２３ｃ’，突部２３ｃが基片２１のロック孔２１ｅを通過するよ うにする。

【００２５】 なお、保持部２の保持を解除すると、操作部２３はトーションスプリング２４ 付勢により起立して、操作部２３の突起２３ｂが基片２１のロック溝２１ｆに係 合ロックされ、操作部２３の起立状態が保持されることになる。このような操作 部２３の起立状態の保持は、書類押え片２２の書類等Ｐへの押圧力の解除状態を 保持することになるため、新たな書類等Ｐの追加挿入や必要な書類等Ｐの抜出し が片手で作業できる等容易となる。

【００２６】 また、この実施例では、図３に詳細に示されるように、保持部２全体を１８０ 度回転させることができるようになっており、不要な書類等Ｐが保持されている 保持部２を回転させて書類等Ｐを裏返しておけば、新たな書類等Ｐの追加挿入や 必要な書類等Ｐの抜出し作業がさらに容易となる。また、裏返した書類等Ｐを利 用してメモを取ることも可能となる。

【００２７】 以上、図示した実施例の外に、支持軸５に３個以上の保持部２を取付ける実施 例とすることも可能である。このような実施例によると、書類等Ｐの保持部２ご とのに大きさの統一性が向上し、必要な書類等Ｐの検索取出しが容易となる利点 がある。なお、保持部２を支持軸５に着脱可能にし、支持軸５に取付けられる保 持部２の個数を加減することができるように構成すると、保持部２の間隔の可変 範囲が拡大され、かなり大きな書類等Ｐからかなり小さな書類等Ｐまで整理収容 が可能になる利点がある。

【００２８】 さらに、コイルスプリング２５に代えて、基片２１の取付け部２１ａの一部を を切欠いて折曲げ形成した板バネを使用する実施例とすることも可能である。こ のような実施例によると、部品点数が削減され手構造が簡素化され製造が容易， 安価となる利点がある。

【００２９】 さらに、保持部２の両側の支持軸５に突起を設けたりチューブを嵌合したりし て、保持部２のスライドを阻止するストッパを設ける実施例とすることも可能で ある。このような実施例によると、保持部２が不測にスライドして保持部２に保 持されている書類等Ｐが整理本体部１からはみ出し、書類等Ｐが損傷，離脱する のを防止することができる利点がある。なお、この実施例では保持部２が支持軸 ５において位置が固定されることになるが、隣接する保持部２に保持されている 書類等Ｐを重ねるように整理収容することで、大きな書類等Ｐも整理収容が可能 である。

【００３０】

【考案の効果】

以上のように本考案に係る書類等の整理用具は、複数個の保持部をスライド可 能にしたことにより、書類等の大きさに対応して各保持部の間隔を可変し書類等 を大きさ別に区別して夫々保持部に保持して整理することができるため、大きさ の異なる書類等を簡単に整理することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る書類等の整理用具の実施例を示す
一部切断の正面図である。

【図２】図１の要部の拡大断面図である。

【図３】図１の作用状態を示す拡大側面断面図である。

【図４】図３の要部の拡大縦断面図である。

【図５】図３の他の要部の拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１ 整理本体部 ２ 保持部 ５ 支持軸 Ｐ 書類等

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表紙形，台紙形等に形成された整理本体
   部に書類等を着脱可能な保持部を取付けてなる書類等の
   整理用具において、整理本体部に支持軸を配設し、支持
   軸に複数個の保持部を取付けたことをした特徴とする書
   類等の整理用具。
2. 【請求項２】 請求項１の書類等の整理用具において、
   保持部を支持軸にスライド可能に取付けると共に、保持
   部を支持軸に着脱可能にしたことを特徴とする書類等の
   整理用具。