JPH06780Y2 - 一点接地系システムの地絡、短絡監視装置 - Google Patents

一点接地系システムの地絡、短絡監視装置

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JPH06780Y2
JPH06780Y2 JP11315785U JP11315785U JPH06780Y2 JP H06780 Y2 JPH06780 Y2 JP H06780Y2 JP 11315785 U JP11315785 U JP 11315785U JP 11315785 U JP11315785 U JP 11315785U JP H06780 Y2 JPH06780 Y2 JP H06780Y2
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隆一 嶋田
まさき 恒岡
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Description

【考案の詳細な説明】 <技術分野> この考案は一点接地系システムの地絡、短絡監視装置に
関し、さらに詳細にいえば、複数の分岐を有する一点接
地系システムの各分岐に地絡、短絡が表示しているか否
かを検出することができる新規な地絡、短絡監視装置に
関する。
<従来の技術および考案が解決しようとする問題点> 従来から、一般に大電力を使用する試験システム、強大
な磁場を発生させるシステム等においては、システムの
保全、制御系の誤動作防止等の観点から、一点で接地す
る一点接地システムが採用されている。そして、一点接
地システムに地絡、短絡が発生しているか否かを常時監
視するために、例えば、接地電流を検出し、検出した電
流値が正常値からずれたことを検出して、地絡、短絡が
発生したことを報知するようにしている。
上記大電力を使用する試験システム等においては、地
絡、短絡が発生した状態でシステムを稼働させると、地
絡、短絡が発生している機器に対して大電流が流れ、上
記機器を破損するのみならず、接地ケーブルにも大電流
が流れることにより、接地ケーブルのインダクタンス成
分に基いて他の機器の電位が急激に増加し、他の機器を
破損し、或は誤動作させる等の不都合が発生する。
このような問題点に対しては、上記のような検出方法を
採用しても、何ら本質的な解決とはなり得ず、システム
を稼働させる以前に、地絡、短絡の種別、および発生箇
所を検出し、地絡、短絡を迅速に除去できる監視システ
ムの開発が切望されている。
このような要求を達成するために、本件考案者らは、第
4図に示すように、一点接地系システムの各経路(80)(8
1)…(8n)に1組ずつの励磁用トランス(CT10)(CT11)…(C
T1n)と電流検出用トランス(CT20)(CT21)…(CT2n)とを取
付け、各励磁用トランス(CT10)(CT11)…(CT1n)を互に異
なる周波数の信号で励磁するとともに、各励磁用トラン
ス(CT10)(CT11)…(CT1n)と対になる電流検出用トランス
(CT20)(CT21)…(CT2n)からの信号により電流を検出し、
各経路(80)(81)…(8n)の電流検出信号をシャント抵抗等
(710)(711)…(71n)により電圧信号に変換し、各周波数
の信号のみが通過する狭帯域バンドパスフィルタ(720)
(721)…(72n)を通して、ピークホールド回路等(730)(73
1)…(73n)によりラッチし、マルチプレクサ(MPX)、およ
びA/D変換器(74)を介して順次マイクロコンピュータ
(MC′)に印加工し、ラッチ信号が基準値より大きい経路
のみを記憶する。そして、得られた経路に基いて、接地
点側に連続する経路が共通であるか、および異常経路で
あるかを判別することにより、異常の種別、および発生
箇所を検出することができる地絡、短絡監視装置を提案
した。
しかし、上記の構成の地絡、短絡監視装置であれば、各
経路からの検出信号毎に狭帯域バンドパスフィルタ(72
0)(721)…(72n)、ピークホールド回路等(730)(731)…(7
3n)が必要となり、経路数が増加すると、監視装置が全
体として複雑化し、高価なものになるという問題があ
る。
この考案は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
システムの非稼働状態において、地絡、短絡が発生して
いるか否かのみならず、地絡、短絡の種別、および発生
箇所をも確実に検出することができる、簡単な構成の一
点接地系システムの地絡、短絡監視装置を安価に提供す
ることを目的としている。
<問題点を解決するための手段> 上記の目的を達成するための、この考案の地絡、短絡監
視装置は、複数組の励磁用トランスおよび電流検出用ト
ランス、信号源、加算手段、算出手段、異常検出手段、
第1判別手段、第2判別手段、および第3判別手段を具
備している。
上記各組の励磁用トランスおよび電流検出用トランス
は、一点接地系よりなる接地網の、各分岐点から隣合う
分岐点に至る経路、各分岐点から開放端に至る経路、お
よび接地点に至る経路に取付けられており、各経路のル
ープインピーダンスに対応して、励磁用トランスによる
励磁に応じた電流信号が電流検出用トランスに励磁され
る。また、上記信号源は、各励磁用トランスに互に異な
る周波数の信号を印加するものであり、上記加算手段
は、励磁用トランスの励磁と同期させて、励磁用トラン
スと対になる電流検出用トランスにより各経路の電流を
検出して加算するものであり、上記算出手段は、加算手
段による加算結果をフーリエ解析して各組に対応する周
波数成分の大きさを算出するものであり、上記異常検出
手段は、算出値と基準値との大小関係を比較することに
より短絡、地絡等の異常の発生を検出するものであり、
上記第1判別手段は、異常検出経路から接地点側に連続
している正常な経路を共有する他の異常経路が存在する
か否かを判別するものであり、上記第2判別手段は、接
地点側に連続する経路が異常経路であるか否かを判別す
るものであり、上記第3判別手段は、第1判別手段、お
よび第2判別手段からの判別信号に基いて異常の種別、
および異常発生箇所を示す信号を出力するものである。
但し、励磁用トランスの励磁については、接地系の容量
成分、インダクタンス成分に影響されにくい低周波の正
弦波により行なうことができる。
<作用> 上記の構成の地絡、短絡監視装置であれば、一点接地系
システムの各経路に取付けた励磁用トランスに対して信
号源により互に異なる信号を印加することにより、対応
する電流検出用トランスにより、各経路のループインピ
ーダンスに対応する電流検出信号が出力される。そし
て、全ての電流検出信号を加算手段により加算して、加
算出力を、算出手段においてフーリエ解析することによ
り、各周波数成分の大きさを算出し、算出値の基準値に
対する大小により各経路の異常状態を検出する。そし
て、異常状態が検出された場合には、第1判別手段によ
り接地点側に連続する正常な経路を共有する他の異常経
路が有るか否かを判別し、第2判別手段により接地側に
連続する経路が異常であるか否かを判別し、第1判別手
段、および第2判別手段からの判別信号を入力として、
第3判別手段により異常状態の種別、および異常状態が
発生した経路を示す信号を示す出力することができる。
尚、励磁用トランスの励磁を、接地系の容量成分、イン
ダクタンス成分に影響されにくい低周波の正弦波により
行なえば、異常状態の種別、および異常状態が発生した
経路を正確に検出することができる。
<実施例> 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
第3図は一点接地系の試験システムの概略図であり、電
力源(1)に対して機器(2)(3)(4)等を、電力ケーブル(12)
(13)(14)を介して接続し、各機器(2)(3)(4)等のケーシ
ング(22)(23)(24)および電力源(1)を、接地ケーブル(3
1)(32)(33)(30)を介して一点接地している。また、付属
機器(4a)(4b)(4c)等が機器(4)に対して接続されてお
り、これら付属機器(4a)(4b)(4c)のケーシング(24a)(24
b)(24c)も、接地ケーブル(33a)(33b)(33c)を介して上記
接地ケーブル(33)に接続されている。そして、上記機器
(3)のケーシング(23)と付属機器(4c)のケーシング(24c)
とが制御ケーブル(44c)を介して接続されている。尚、
上記電力源(1)には、図示しない制御機器からのスター
ト信号が印加されており、間歇的に、外部からのスター
ト信号が印加されることにより起動される。
第1図は一点接地系システムの地絡、短絡監視装置の電
気的構成を示す図であり、接地ケーブル(30)(31)…(3n)
の、各分岐点(ケーシングとの接続点、接地点等をも含
む概念として使用する。)同士の間(80)(81)…(8n)に、
各1組の励磁用トランス(CT10)(CT11)…(CT1n)、および
電流検出用トランス(CT20)(CT21)…(CT2n)を取付け、発
信器(510)(511)…(51n)の、互に周波数が異なる出力信
号f0,f1,…fnを増幅器(520)(521)…(52n)によ
り増幅して、それぞれ励磁用トランス(CT10)(CT11)…(C
T1n)に印加するようにしている。そして、電流検出用ト
ランス(CT20)(CT21)…(CT2n)の出力信号を増幅器(610)
(611)…(61n)により所定レベルまで増幅し、加算器(62)
によりアナログ加算し、A/D変換器(63)によりディジ
タル信号に変換し、マイクロコンピュータ(MC)に印加
し、マイクロコンピュータ(MC)により表示器(64)を駆動
するようにしている。但し、上記増幅器(610)(611)…(6
1n)は特に取付けなくてもよい。
上記マイクロコンピュータ(MC)は、アナログ加算結果を
入力として、フーリエ解析することにより、各周波数成
分の大きさを算出する算出手段(65)と、算出手段(65)か
らの出力信号を入力として、基準値に対する大小により
各経路の異常状態を検出する異常状態検出手段(66)と、
異常状態検出手段(66)により異常が検出された経路を記
憶するメモリ(70)と、異常状態検出手段(66)からの異常
状態検出信号を入力として、接地点側に連続する正常な
経路を共有する他の異常経路が有るか否かを判別する第
1判別手段(67)と、異常状態検出手段(66)からの異常状
態検出信号を入力として、接地側に連続する経路が異常
であるか否かを判別する第2判別手段(68)と、第1判別
手段(67)、および第2判別手段(68)からの出力信号を入
力として、異常状態の種別、および異常状態が発生した
経路を示す信号を出力する第3判別手段(69)とを有し、
第3判別手段(69)からの出力信号により上記表示器(64)
を駆動するようにしている。
尚、上記マイクロコンピュータ(MC)には、上記電流検出
用トランス(CT20)(CT21)…(CT2n)の出力信号についての
信号周波数の情報(例えば、接地点から離隔すれば信号
周波数が高くなる)と、各経路(8m)に対応させて、接地
点側に先行する経路を示す情報を記憶させている。
地絡や短絡などの異常の検出は、システムを稼働させる
以前の非稼働の状態で行なわれる。このときには、電力
源(1)からの電力の供給は行なわれず、このため、経路
(80)(82)(84)(88)(8n)のような末端の経路は、いずれも
電気的に開放状態となっている。したがって、システム
が正常な状態であれば閉ープが形成されることはないか
ら、励磁用トランス(CT10)〜(CT1n)を励磁した場合に、
電流検出用トランス(CT20)〜(CT2n)の出力はいずれも零
となる。
したがって、発振器(510)〜(51n)の発振周波数のうちの
いずれかの周波数の信号がマイクロコンピュータ(MC)に
入力されれば、何らかの異常が生じていることになる。
第2図は地絡、短絡を監視する動作を示すフローチャー
トであり、ステップにおいて発信器(510)(511)…(51
n)を作動させることにより、各経路の励磁用トランス(C
T10)(CT11)…(CT1n)に互に異なる周波数の信号f0,f
1,…fnを印加し、、ステップにおいて電流検出用
トランス(CT20)(CT21)…(CT2n)からの信号を収集し、ス
テップにおいて加算器(62)により全ての電流検出用ト
ランス(CT20)(CT21)…(CT2n)からの電流検出信号を加算
し、ステップにおいて算出手段(65)により、上記加算
信号をスペクトル分析し、ステップにおいて異常状態
検出手段(66)により、各スペクトル成分値の基準値に対
する大小を判定して各経路(8m)の異常状態を検出し、ス
テップにおいて異常状態が検出された経路(スペクト
ル成分値が基準値より大きい経路)を全てメモリ(70)に
記憶させる。
その後は、ステップにおいて、メモリ(70)に記憶した
経路のうち、信号周波数が最も高い経路を異常端末経路
として選定し、ステップにおいて上記選定された経路
を端末側異常経路としてメモリに記憶し、ステップに
おいて、異常端末経路の接地点側に先行する経路が異常
であるか否かを判別する。そして、先行経路が異常であ
れば、ステップにおいて先行経路を異常端末経路とし
て設定し、再びステップからの処理を行なう。一方、
先行経路が異常でなければ、ステップにおいて、メモ
リ(70)に記憶した全ての経路についての判別、処理を終
了したか否かを判別し、終了していなければ、ステップ
において、信号周波数が同じか低い経路を次の異常端
末経路として選定し、再びステップ以下の判別、処理
を行なう。また、終了していれば、ステップ、異常端
末経路から接地点に至る経路まで異常であるか否かを判
別し、異常であれば、ステップにおいて異常端末経路
に地絡が発生していることを表示し、途中までしか異常
でなければ、ステップに進む。ステップでは、接地
点側に連続している正常な経路が共通か否かが判断され
る。すなわち、異常経路に対して接地点側に連続してい
る正常な経路を共有する他の異常経路が存在しているか
否かが判断される。ただし、この判断は、或る異常経路
に対して接地点側に先行する1つ又は複数の経路が異常
経路であるときには、この一群の異常経路を1つの異常
経路とみなして行なわれる。このような異常経路のグル
ープ化は、ステップ〜より達成される。すなわち、
ステップ〜の処理を適宜繰り返すことにより、或る
異常経路に対して接地点側に先行するいくつかの異常経
路が存在するときには、この一群の異常経路が1つの異
常経路を形成するものとしてメモリに記憶される。そし
て、ステップ以下の処理は、グループ化された異常経
路を単位として行なわれる。
さて、ステップにおいて先行する正常な経路を共有す
る他の異常経路が存在していると判断されると、ステッ
プにおいて異常端末経路同士が短絡していることが表
示される。また、異なる異常端末経路同士が接地点側に
先行する正常な経路を共有していなければ、ステップ
において最も接地点側の経路と異常端末経路との間が短
絡していることが表示される。
次に、具体的な場合を例にとって、第1図に基づいて説
明する。
〔1〕(A)点での地絡 先ず、経路(86)の開放端側の位置(A)で地絡が生じた
場合について説明する。この場合には、電流検出用トラ
ンス(CT20)(CT25)(CT23)及び(CT20)の出力が異常とな
る。このため、第2図のステップ〜の処理によっ
て、メモリには経路(86)(85)(80)が1つの異常経路を形
成するものとして記憶される。
そして、接地点に至る経路(80)までが異常であるから、
ステップからステップに進み、端末経路(86)に地絡
が生じていると判別されることになる。
〔2〕(B)−(C)間の短絡 次に、経路(81)の開放端側の位置(B)と、経路(82)の
開放端側の位置(C)との間で短絡が生じた場合につい
て説明する。このときには、電流検出用トランス(CT21)
及び(CT22)の出力が異常となり、経路(81)(82)が異常経
路としてメモリ(70)に記憶される。
この場合には、接地点に至る経路(80)は異常経路ではな
いので、第2図の処理はステップからステップに進
む。
そして、異常経路(81)(82)は、接地点側に先行する正常
な経路(80)を共有しているから、さらにステップに進
んで、異常経路(81)(82)間に短絡が生じているものと判
別されることになる。
〔3〕(B)−(D)間の短絡 次に、経路(81)の開放端側の位置(B)と経路(80)の開
放端側の位置(D)との間で短絡が生じた場合を想定す
る。このとき、電流検出用トランス(CT21)のみが異常を
検出する。このため、経路(81)が異常経路としてメモリ
(70)に記憶される。
接地点に至る経路(80)は異常経路とはならないから、第
2図における処理は、ステップからステップに進
む。
そして、異常経路が1つだけであるので、処理はステッ
プに移ることになる。この場合、最も接地点側の経路
とは、電流検出用トランス(CT21)から電流検出用トラン
ス(CT20)に至る経路(81)(80)の両方にまたがる経路部分
(91)に相当する。異常端末経路は経路(81)である。
すなわち、電流検出用トランス(CT21)の出力のみが異常
であれば、経路(81)の開放端側と、電流検出用トランス
(CT21)から(CT20)に至る経路部分(91)との間に短絡が生
じたものと判別されることになる。
〔4〕(A)−(E)間の短絡 経路(86)の開放端側の位置(A)と、経路(84)の開放端
側の位置(E)との間で短絡が生じた場合を想定する。
このときには、電流検出用トランス(CT26)(CT25)及び(C
T24)の出力が異常となり、経路(86)(85)及び(84)が異常
経路としてメモリ(70)に記憶される。経路(85)は経路(8
6)に対して接地点側に先行する経路であるから、第2図
のステップ〜の処理により、経路(86)(85)が1つの
異常経路を形成しているものとしてメモリに記憶され
る。
このとき、異常経路(86)(85)に対して接地点側に先行す
る経路(83)は異常経路ではない。このため、第2図の処
理では、ステップからステップに処理が移る。
すなわち、この場合には、異常経路(85)(86)が1つの異
常経路とみなされて処理される。
ステップでは、1つの異常経路を形成する経路(85)(8
6)に対して接地点側に先行する正常な経路(83)を共有す
る他の異常経路が存在するか否かが判断される。今の場
合には、異常経路(84)は異常経路(86)(85)とともに、正
常な経路(83)を共有しているから、処理はステップか
らステップに進むことになる。そして、経路(86)(85)
が形成している異常経路の開放端側(すなわちA点)と
経路(84)の開放端側(すなわちE点)との間に短絡が発
生しているものと判別される。
〔5〕(A)−(F)間の短絡 次に、経路(86)の開放端側の位置(A)と経路(83)の開
放端側の位置(F)との間で短絡が生じた場合について
考察する。このときには、電流検出用トランス(CT26)及
び(CT25)の出力が異常となり、経路(86)及び(85)が異常
経路としてメモリ(70)に記憶される。そして、第2図の
ステップ〜の処理により、経路(86)(85)が1つの異
常経路を形成するものとしてメモリに記憶される。
この場合、第2図における処理は、ステップからステ
ップに移る。ステップでは、1つの異常経路を形成
する経路(86)(85)に対して接地点側に先行する正常な経
路(83)を共有する他の異常経路が存在するか否かが判断
される。
今の場合には、経路(83)を接地点側に先行する経路とし
て共有する経路(84)は異常経路ではない。このため、処
理はステップからステップに移ることになる。
そして、異常経路のうち最も接地点側の異常経路、すな
わち、電流検出用トランス(CT25)から電流検出用トラン
ス(CT23)に至る経路部分(92)と一連の異常経路(86)(85)
の開放端側との間で短絡が生じたものと判別される。
〔6〕(A)−(E)−(C)間の短絡 経路(86)の開放端側の位置(A)と、経路(84)の開放端
側の位置(E)と、経路(82)の開放端側の位置(C)と
が短絡した場合を想定する。
このとき、電流検出用トランス(CT26)(CT25)(CT24)(CT2
3)及び(CT22)の出力が異常となり、経路(86)(85)(84)(8
3)及び(82)が異常経路としてメモリ(70)に記憶される。
そして、第2図のステップ〜の処理により、経路(8
6)(85)(83)が1つの異常経路を形成し、経路(84)(83)が
別の1つの異常経路を形成し、経路(82)がさらに別の異
常経路を形成するものとしてメモリに記憶される。
この3つの異常経路(86)(85)(83),(84)(83),(82)は、
接地点側に先行する正常な経路(80)を共有している。こ
のため、処理はステップ,を経てステップに進
み、3つの異常経路(86)(85)(83),(84)(83),(82)の各
開放端側の位置A,E,C間で短絡が生じているものと
判別されることになる。例えば、第3図に示すように、
機器(2)の内部で地絡が発生している場合(前回の試験
の履歴で発生し、或は人為的な作業ミスで発生する場合
等が考えられる)には、経路(80)(82)で形成されるルー
プのインピーダンスが小さくなり、電流検出用トランス
(CT20)(CT22)に対応するスペクトル成分値が基準値より
大きくなるので、表示器(64)を駆動して、一点接地系の
試験システムの機器(2)に地絡が発生していることを表
示することができ、地絡発生状態において電力源(1)を
起動させることに伴なう機器の破損を未然に防止するこ
とができるとともに、地絡発生箇所の把握を迅速に行な
い、地絡に対する対処をも迅速に行なうことができる。
また、第3図に示すように、機器(3)の接地ケーブル(3
2)に回路リターン電流を流すよう設計されている場合で
あって、この接地ケーブル(32)が付属機器(4c)と混触し
ている場合には、付属機器(4c)の接地ケーブル(34c)に
思わぬ大電流が流れ、その結果、接地ケーブル(34c)の
インダクタンス成分により付属機器(4c)の電位が大幅に
はね上がり、制御装置を破損し、或は誤動作させること
が考えられるが、接地ケーブルの経路(84)(85)(87)(88)
で形成されるループのインピーダンスが小さくなり、電
流検出用トランス(CT24)(CT25)(CT27)(CT28)に対応する
スペクトル成分値が基準値より大きくなるので、表示器
(64)を駆動して、一点接地系の試験システムの機器(3)
と付属機器(4c)との間に短絡が発生していることを表示
することができ、この場合にも、短絡発生状態において
電力源(1)を起動させることに伴なう機器の破損を未然
に防止することができる。
尚、上記加算器(62)のアナログ加算出力信号は、例えば
地絡故障発生状態において、 n×(af0+af1+…+afn) (但し、nは接地点と地絡故障点との間の経路の数、a
fiは周波数fiに対応する成分の大きさ)で示される
電圧信号となるのであり、地絡故障の発生箇所に応じて
加算出力信号の大きさが変化することになるが、出力の
有無により確実に検出することができるのであるから、
出力信号の大きさの変化による検出精度の低下は全くな
い。
以上には、試験システムに適用した場合についてのみ説
明したが、試験システム以外のシステムであってもよ
く、要は一点接地系システムであれば、同様に適用する
ことが可能である。
<考案の効果> 以上のようにこの考案では、電力源を起動させていない
状態において、接地ケーブルの分岐点間の経路に設けた
励磁用トランスと電流検出用トランスとの組を全経路に
関してスキャンして収集した信号を加算した後、フーリ
エ解析して、各経路に対応する周波数成分値が算出され
る。
この算出値が基準値よりも大きいか否かによって各経路
が正常か異常かが判別される。そして、異常が検出され
ると、さらに当該異常経路よりも接地点側の経路が異常
であるか否かなどが判別され、これに基づいて、異常発
生箇所や地絡・短絡の種別が判別される。
このようにして、異常発生箇所及び異常の種類を、狭帯
域バンドパスフィルタや出力ラッチ回路等の複雑な構成
を用いることなく識別することができる。これにより、
構成が簡素化されるとともに、コストの低減も図られ
る。
さらに、システムを稼働する以前に異常を検出できるか
ら、機器の破損、制御装置の破損及び誤動作等が確実に
防止されるとともに、地絡や短絡などの異常に迅速に対
処することができるという効果をも奏することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は一点接地系システムの地絡、短絡監視装置を示
す電気的構成を示す図、 第2図は地絡、短絡を監視する動作を示すフローチャー
ト、 第3図は一点接地系の試験システムの概略図、 第4図は先行する発想例の電気回路図。 (1)…電力源、(2)(3)(4)…機器、 (4a)(4b)(4c)…付属機器、 (30)(31)…(3n)(33a)(33b)(33c)…接地ケーブル、 (CT10)(CT11)…(CT1n)…励磁用トランス、 (CT20)(CT21)…(CT2n)…電流検出用トランス、 (62)…加算器、(65)…算出手段、 (66)…異常状態検出手段、 (67)…第1判別手段、(68)…第2判別手段、 (69)…第3判別手段、 (510)(511)…(51n)…発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−77318(JP,A) 特開 昭57−8464(JP,A) 特開 昭61−182584(JP,A) 実開 昭61−132768(JP,U)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一点接地系よりなる接地網の、各分岐点か
    ら隣合う分岐点に至る経路、各分岐点から開放端に至る
    経路、および接地点に至る経路に、各1組の励磁用トラ
    ンスおよび電流検出用トランスを取付けているととも
    に、各励磁用トランスに互に異なる周波数の信号を印加
    する信号源を取付け、さらに励磁用トランスの励磁と同
    期させて、励磁用トランスと対になる電流検出用トラン
    スにより各経路の電流を検出して加算する加算手段と、
    加算手段による加算結果をフーリエ解析して各組に対応
    する周波数成分の大きさを算出する算出手段と、算出値
    と基準値との大小関係を比較することにより短絡、地絡
    等の異常の発生を検出する異常検出手段と、異常検出経
    路から接地点側に連続している正常な経路を共有する他
    の異常検出経路が有るか否かを判別する第1判別手段
    と、接地点側に連続する経路が異常経路であるか否かを
    判別する第2判別手段と、両判別手段からの判別信号に
    基いて異常の種別、および異常発生箇所を示す信号を出
    力する第3判別手段とを具備していることを特徴とする
    一点接地系システムの地絡、短絡監視装置。
  2. 【請求項2】信号源が、各経路への印加周波数を、接地
    点からの離隔状態に対応させて設定するものであり、第
    1判別手段、および第2判別手段が、各経路より接地点
    側に先行する経路を示す情報を予め設定されたものであ
    る上記実用新案登録請求の範囲第1項記載の一点接地系
    システムの地絡、短絡監視装置。
  3. 【請求項3】信号源が、励磁用トランスの励磁を、接地
    系の容量成分、インダクタンス成分に影響されにくい低
    周波の正弦波により行なうものである上記実用新案登録
    請求の範囲第1項記載の一点接地系システムの地絡、短
    絡監視装置。
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