JPH0677839A - 圧縮音声伸張方法 - Google Patents

圧縮音声伸張方法

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JPH0677839A
JPH0677839A JP24722892A JP24722892A JPH0677839A JP H0677839 A JPH0677839 A JP H0677839A JP 24722892 A JP24722892 A JP 24722892A JP 24722892 A JP24722892 A JP 24722892A JP H0677839 A JPH0677839 A JP H0677839A
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Japan
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JP24722892A
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English (en)
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Masaharu Arakage
雅治 荒蔭
Takao Yamabe
孝朗 山辺
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MPEG規格を用いた圧縮音声の伸張方法に
関し、デコード演算の簡素化を計り、ハードウェアを縮
小可能な方法を提供するものである。 【構成】 圧縮音声データを量子化情報(係数C,D、
ファクタF)が共通な単位(時間軸方向に12サンプル
分ごと)で演算し、フレーム単位で一括して逆量子化す
るステップ(演算シーケンス1:サブバンドサンプルの
逆量子化101〜105)と、フレーム単位で逆量子化
されたデータを演算し、サブバンド合成用のVベクトル
群を一括生成するステップ(演算シーケンス2:サブバ
ンド帯域合成106,107)と、一括生成されたVベ
クトル群から、データを適宜に読み出して演算して、音
声データPCMを(Vベクトル群からU・Wベクトル群
などの中間的なベクトルを生成することなく)直接、生
成するステップ(演算シーケンス3:サブバンド帯域合
成108,109)とで、圧縮音声の伸張を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMPEG規格の高能率符
号復合化方式を用いた圧縮音声の伸張方法に係り、特に
伸張(デコード)演算の簡素化を計り、ハードウェア
(オーディオデコーダ)規模を縮小可能な圧縮音声伸張
方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、大容量メディアへの応用を目
的とした動画像・音声の高能率符号化が試みられてい
る。国際標準化されつつあるものとして、MPEG(Mov
ing Picture Experts Group)方式があり、「マルチメデ
ィア符号化の標準」(安田 浩編著,丸善株式会社刊)
などに詳説されている。
【0003】MPEG方式による音声の高能率符号化は
32バンドサブバンド方式で行われ、図10に示すよう
に、符号化装置はマッピング部70,量子化・符号化部
71,フレームパッキング部72,パーセプチュアルモ
デル部73から構成され、復号化装置はフレームアンパ
ッキング部74,復号化・逆量子化部(再生部)75,
逆マッピング76から構成されている。
【0004】符号化装置のマッピング部70で、時間領
域のサンプルデータが32帯域に帯域分割される。そして
帯域分割後の各帯域について信号の最大値探索により量
子化をフルスケールで行うためのスケールファクタが求
められる。次に許容ビットレートへの整合が行われる。
この時、パーセプチュアルモデル部73により聴覚心理
特性にもとずく最適化が行われる。そして、パーセプチ
ュアルモデル部73で決定された特性をもとに量子化が
制御され、与えられた出力速度に最適に整合させるため
の各帯域に対するビット配分が行われる。このようにし
て音声信号が量子化・符号化・フレームパッキングされ
て高能率符号化データとして蓄積・伝送される。高能率
符号化データはフレームアンパッキング・復号化・逆量
子化され、最後にサブバンドに帯域分割されたデータが
逆マッピング部76で帯域合成され、音声データとな
る。
【0005】次に、マッピング部72・アンパッキング
部76による32バンドのサブバンド処理ついて詳述する
と以下のようである。32のサンプルデータ(入力された
16ビットのオーディオ信号)は、48サンプル分のオーバ
ラップ(等価的に各帯域15サンプル)を含めて512 サン
プルのブロックを形成する。この512 サンプルについて
窓関数をかけたのち64タップポリフェイズフィルタによ
る帯域分割処理を行ない、32サブバンド出力を得てい
る。サンプリング周波数が48KHz の時、バンド帯域幅は
750Hz である。そして、この手順の逆に帯域合成処理さ
れる。
【0006】さらに、圧縮音声伸張に際しての帯域合成
処理の原理手順を説明する。図11は、MPEG規格の
オーディオレイヤー2の規格にしたがった帯域合成のフ
ローチャートである。MPEG規格では、32のサンプ
ルデータごとに逆量子化が行われて、帯域合成処理が開
始される(ステップ201)。次のステップ203で生
成される64個の新たなVベクトルに備えて、1024
個からなるVベクトル群中、古い64個がシフト処理さ
れる(ステップ202)。入力された32のサンプルデ
ータから新たなVベクトルが64個マトリックス演算さ
れる(ステップ203)。1024個のVベクトル群か
ら、512個のUベクトル群が生成される(ステップ2
04)。Uベクトル群に係数Diが乗じられて、ウィン
ド処理されてWベクトル群が生成される(ステップ20
5)。Wベクトル群が所定方向に16個加算されて、1
サンプル分のオーディオデータPCMが復調される(ス
テップ206)。1グループとして、時間的に連続した
32個のオーディオデータが再生出力される(ステップ
207)。1フレームには、36グループがあるので、
これが36回繰り返して実行される。
【0007】さらに、MPEG規格のオーディオレイヤ
ー2の規格にしたがった帯域合成の具体的手順(従来
例)を説明する。図12は、MPEG規格のオーディオ
レイヤー2の規格にしたがった帯域合成のフローチャー
トである。図13はデコード処理時のデータ変遷を説明
する概略図である。図14はデコード処理を実行するた
めのハードウェアを示すブロック図で、図15は特に演
算部を示すブロック図である。
【0008】図14に示すように、デコーダ(の帯域合
成部)は、アドレス生成部80,メモリ81,制御部8
2,演算部83などから構成されている。また、演算部
83は、図15に示すように、乗算器90,加算器9
1,加算器92,データセレクタ93〜95,及びレジ
スタ群から構成されている。演算は1フレーム単位(サ
ブバンドサンプル数:1152)を、更に細かく36グ
ループに分けた単位で行なわれる。
【0009】図12に示すステップ毎に実行演算を追っ
て行く。データはその都度メモリ81と演算部83との
間でリード・ライトされる。 (ステップ301)最初に、アンパッキング部でデコー
ドされた量子化情報をもとに、メモリ81から演算部8
3に、サブバンドサンプル毎に指定された逆量子化係数
C,D及び係数Fが入力される。 (ステップ302)サブバンドサンプル毎に指定された
逆量子化係数C,D、逆量子化前のサブバンドサンプル
S”から、次式1にもとずいて、S’が計算され、さら
に、スケールファクタ・インフォメーション得た係数F
を用いて、逆量子化後のサブバンドサンプルSを得る。
(図13(A)参照)。すなわち、演算部83で、図1
5に点線で示すように、逆量子化前のサブバンドサンプ
ルS”,係数C,DからデータS´を介して逆量子化後
のサブバンドサンプルSが処理される。
【0010】
【数1】
【0011】(ステップ303)量子化情報はサブバン
ドごとに異なるので、1グループ分(=32サンプル)
の逆量子化後のサブバンドサンプルSを得るために、ス
テップ301,302を32回繰り返す。なお、1フレ
ームには1152サンプルあり、Sデータ32個を1つ
のグループとして扱っており、1フレーム内に36グル
ープのサブバンドサンプルがある。 (ステップ304)次式2に示すように、32個のサン
プルデータ(1グループ分)と係数Nikとのマトリック
ス演算により64個のVベクトルを新たに生成して、前
グループ処理時に生成されたVベクトルと合わせて10
24個からなるVベクトル群を生成する。(図13
(B)参照)。すなわち、演算部83で、図15に一点
鎖線で示すように、逆量子化後のサブバンドサンプルS
と係数Nikとから、乗算とシグマ加算が繰り返されて、
Vベクトルが求められる。
【0012】
【数2】
【0013】(ステップ305)次式3に示すように、
アドレス生成部80・メモリ81により、1024個の
Vベクトル群から512個のUベクトル群が生成され
る。(図13(C)参照)。
【0014】
【数3】
【0014】(ステップ306)次式4に示すように、
Uベクトル群に係数Diが乗じられて、Wベクトル群が
生成される。1グループに対して512個のWベクトル
を生成する。(図13(D)参照)。すなわち、演算部
83で、図15に二点鎖線で示すように、Uベクトルと
係数DiからWベクトルが求められる。
【0015】
【数4】
【0016】(ステップ307)次式5に示すように、
Wベクトル群が所定方向に16個加算されて、1サンプ
ル分のオーディオデータPCMが復調される。1グルー
プとしては、時間的に連続した32個のオーディオデー
タが再生出力される。(図13(E)参照)。すなわ
ち、演算部83で、図15に点線で示すように、Wベク
トルからシグマ加算によりオーディオデータPCMが求
められる。
【0017】
【数5】
【0018】(ステップ308)1フレームでは、ステ
ップ301〜ステップ307が36回繰り返して実行さ
れる。1フレーム演算終了後、1152のオーディオデ
ータ出力がデコード出力される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の圧縮音
声伸張方法(デコードアルゴリズム)では、MPEG方
式規格にもとずいて、(サブバンド)1グループ(1グ
ループ=32サンプル)ごとにデコード処理していた。
このため、グループ内では量子化情報に基づく逆量子
化係数が各サンプルデータごとに異なるので、逆量子化
に多くのステップ・メモリアクセス(例えばステップ3
01)が必要であった。サブサンプル合成に際して、
1グループごとにVベクトル群,Uベクトル群,Wベク
トル群を生成する(ステップ305,306)必要があ
った。各演算ステップに共通性がないので、(図15
に示したように、)各演算ステップに応じたハードウェ
ア(演算器)が必要で回路の共用が困難であった。この
結果、デコーダに要求されるハードウェアの規模が大き
く、高価なものとなり易く、民生品への利用の障害とな
っていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、音声データをグループ単位でサブバンド処
理して量子化圧縮し、フレーム単位でパッキングされた
圧縮音声データの伸張方法であって、圧縮音声データを
量子化情報(量子化情報にもとずく逆量子化係数C,
D、スケールファクタF)が共通な単位(時間軸方向に
12サンプル分ごと)で演算処理し、フレーム単位で一
括して逆量子化するステップ(演算シーケンス1:サブ
バンドサンプルの逆量子化ステップ101〜105)
と、前記フレーム単位で一括して逆量子化されたデータ
を演算処理し、サブバンド合成用のデータ(Vベクト
ル)群を一括生成するステップ(演算シーケンス2:サ
ブバンド帯域合成ステップ106,107)と、前記一
括生成されたデータ(Vベクトル)群から、データを適
宜に読み出し演算処理して、音声データ(オーディオデ
ータPCM)をフレーム単位で(Vベクトル群からUベ
クトル群・Wベクトル群を生成することなく)直接、生
成するステップ(演算シーケンス3:サブバンド帯域合
成ステップ108,109)とからなることを特徴とす
る圧縮音声伸張方法を提供するものである。
【0021】
【実施例】本発明になる圧縮音声伸張方法の一実施例を
以下図面と共に詳述する。図1は1フレーム連続の大処
理ループ演算による一括処理デコードを示すフローチャ
ートである。図2はデコード処理時のデータ変遷を説明
する概略図である。図3はデコード処理を実行するため
のハードウェアを示すブロック図で、図4は特に演算部
を示すブロック図である。
【0022】本発明になる圧縮音声伸張方法は、メモリ
と演算部間のデータアクセスをコントロールするアドレ
ス生成部10(図3参照)に、データリード用の専用の
回路(制御部12)を設けてメモリアクセス処理するこ
とにより、図1のフローチャートに示すように、ハード
ウェアで実行する演算を3つのシーケンスに集約し、こ
れに伴う演算部は図4のブロック図に示すように、共用
化を持たせている。つまり、32サンプル=1グループ
の小処理多数ループ演算(図12に示した従来の処理方
法)を、1フレーム連続の大処理1ループ演算へと一括
処理型にしている。また、図3に示すように、デコーダ
(の帯域合成部)はアドレス生成部10,メモリ11,
制御部12,演算部13などから構成している。そし
て、図4に示すように、演算部13は乗算器20,加算
器21,データセレクタ22,及びレジスタ群から構成
して、個々の演算シーケンスで共用して使用されるよう
になっている。
【0023】最初に、1フレーム連続の大処理1ループ
演算による一括処理について、図1,図2,図3及び図
4を参照して説明する。本圧縮音声伸張方法によるデコ
ード処理は、演算シーケンス1〜演算シーケンス3の3
つの大処理で構成されている。
【0025】(演算シーケンス1:サブバンドサンプル
の逆量子化)この演算シーケンス1では、次式6に示す
ように、サブバンドサンプルの逆量子化の処理をしてい
る(ステップ101〜105)。
【0024】
【数6】
【0025】これは、予め、逆量子化係数C,Dとスケ
ールファクタFとから決まる係数C’,D’のテーブル
をメモリ11内に予め用意しておき(図3及び次式7参
照)、各々のサンプルに対し指定された係数C’,D’
を選択できるように、アドレス生成部10からC’,
D’の書かれているメモリのアドレス情報を供給し(ス
テップ101)、逆量子化前のサブバンドサンプルS”
から逆量子化後のサブバンドサンプルSを直接求める
(ステップ102,103)。すなわち、演算部13で
図4に点線で示すようにして、逆量子化前のサブバンド
サンプルS”,係数C’,D’から逆量子化後のサブバ
ンドサンプルSが処理される。このとき、逆量子化情報
の等しい、時間軸方向への12サンプルごとに3つのサ
ンプル域に分割して処理している(図2(A)に示すよ
うに、サンプル域S0,サンプル域S1,サンプル域S2)の
で、従来のように1サンプルごとに係数を読みだしいた
のと比較して、処理ステップ数、特にメモリへのアクセ
ス回数が激減する(ステップ104)。量子化後のサブ
バンドサンプルSは、1フレーム分が一括して計算処理
されるように、ステップ101〜104が32回繰り返
されて(図2(A)参照)、メモリに記憶される(ステ
ップ105)。
【0026】
【数7】
【0027】(演算シーケンス2:サブバンド帯域合
成;Vベクトル群生成)この演算シーケンス2では、次
式8に示すように、サブバンド帯域合成の前処理とし
て、Vベクトル群を生成する処理をしている(ステップ
106)。なお、これはMPEG規格の基本処理チャー
ト(前述した図11参照)のステップ203に対応する
処理である。
【0028】
【数8】
【0029】すなわち、演算部13で図4に一点鎖線で
示すようにして、逆量子化後のサブバンドサンプルSと
係数Nikとから、乗算とシグマ加算が繰り返されて、V
ベクトルが求められる。ここでも1フレーム分のVベク
トル群(2304データ)がまとめて計算実行され(図
2(B)参照)、メモリ11に記憶される(ステップ1
07)。
【0030】(演算シーケンス3:サブバンド帯域合
成;オーディオデータ生成)この演算シーケンス3で
は、次式9に示すように、サブバンド帯域合成の後処理
として、Vベクトル群からUベクトル群・Wベクトル群
を生成することなく、直接オーディオデータPCMを復
調する処理をしている。(ステップ108)。なお、こ
れはMPEG規格の基本処理チャート(前述した図11
参照)のステップ204,205,206に対応する処
理である。
【0031】
【数9】
【0032】これらの処理を1フレーム分一括して行う
ために(ステップ109)、VベクトルからUベクトル
を一時的に作り出す作業は、アドレス生成部10がメモ
リ11に渡すアドレスをコントロールすることで自動的
にUベクトル相当が選択されるように構成されている
(図2(B)参照)。なお、メモリ操作については後に
詳述する。すなわち、演算部13で図4に二点鎖線で示
すようにして、Vベクトル群からUベクトル相当のデー
タが読み出され、このデータと係数Dikとの乗算データ
(一時的なWベクトル相当のデータ)が作られ、このデ
ータのシグマ加算が繰り返されて、直接、オーディオデ
ータPCMが求められる。このように、演算シーケンス
3は、前記演算シーケンス2と同様の演算構成(乗算と
シグマ加算)でオーディオデータが求められので、回路
の共有化が計られている。
【0033】次に、上述した演算シーケンス毎のメモリ
領域の使用状況とアドレス生成ステップのコントロール
方法について説明する。図5及び図6はサンプルデータ
の並びを説明する図である。図7は演算シーケンス1
(サブバンドサンプルの逆量子化)におけるメモリ処理
を示す図である。図8は演算シーケンス2(サブバンド
帯域合成のVベクトル群生成)におけるメモリ処理を示
す図である。図8は演算シーケンス3(サブバンド帯域
合成のオーディオデータ生成)におけるメモリ処理を示
す図である。
【0034】(演算シーケンス1のメモリ操作と演算処
理)MPEG方式では、オーディオデータは図5に示す
ように、サブバンドサンプル(32のサブバンド、1フ
レームは1152サンプル)にアンパッキングされる。
なお、ビットストリーム上の配列は図6のような時間方
向・周波数方向分散された並びでパッキングされて符号
化されている。
【0035】これが逆量子化前のパッキングを解かれた
サンプルになると、例えば図7(A)の順にメモリ(1
1)に書き込まれる。この配列は周波数分布に相当して
いる。デコードの演算は同一時間軸にある32サンプル
を1グループとして、1フレーム分を一括処理するの
で、逆量子化後のサンプルは図7(B)のように並び替
える。(演算シーケンス1であるステップ100〜10
5の処理、図2(A)のサンプルデータS参照)。
【0036】(演算シーケンス2のメモリ操作と演算処
理)Vベクトル群は一連のVベクトルデータを1024
個のグループとして扱う。また直前のフレームのデータ
も必要とするのでVベクトルのメモリ領域は、1フレー
ム分の2304(=32×36×2)サンプルに加え
て、1フレーム前の(1024−64=)960サンプ
ルの計3264サンプル分用意されている。Vベクトル
はメモリ(11)上で図8(A)〜(C)のように並
ぶ。(演算シーケンス2であるステップ106,107
の処理、図2(B)のベクトルV群参照)。
【0037】(演算シーケンス3のメモリ操作と演算処
理)一時的にUベクトルを作り出すためにアドレスを図
9で示すようにジャンプさせれば、VベクトルからUベ
クトル相当を直接読めることができる。すなわち、Uベ
クトルのリードアドレスは初期値を順々と96,32,
96,32のように16回ジャンプして初期値+1をす
ることで生成できる。このループを32回終えた後、次
のVベクトルの先頭値へと64だけジャンプする。
【0038】以後、このループをこの順番で実行してU
ベクトルをピックアップし、Uベクトル相当のデータと
係数Dikとを乗算して一時的なWベクトル相当のデータ
を得、これをシグマ加算すると最終段のオーディオデー
タPCMが求まる。演算シーケンス2ですでにVベクト
ルは1フレーム分の処理に必要な演算が終了しているの
で、Uベクトル相当も初期データを移動することで1フ
レーム分作成でき、最終的に1152のオーディオデー
タPCMが連続して1フレーム分出力される。(演算シ
ーケンス3であるステップ108,109の処理、図2
(C)のオーディオデータPCM参照)。
【0039】上述したように、本発明になる圧縮音声伸
張方法では、MPEG方式規格を準拠しつつ、1フレー
ムごとに一括処理したので、以下のような特長がある。 サンプルデータを量子化情報(量子化情報に応じた逆
量子化係数C,D、スケールファクタF)が共通な単位
(時間軸方向に12サンプル分ごと)で演算処理できる
ので、単純にグループ単位で処理していた従来と比較し
て逆量子化に必要なステップ・メモリアクセスが減少す
る。 フレーム単位の処理に必要なサブバンド合成用のベク
トル(Vベクトル)データ群が一括生成されるので、デ
ータを適宜に読み出して演算処理して、音声データ(オ
ーディオデータ)を(Vベクトル群からUベクトル群・
Wベクトル群を生成することなく)直接生成することが
容易に実現でき、従来のようにグループごとに中間的な
Uベクトル群,Wベクトル群を生成する必要がない。 サブバンド合成用のベクトル(Vベクトル)データ群
を一括生成するステップ(演算シーケンス2)と、音声
データを直接生成するステップ(演算シーケンス3)と
が、いずれも乗算とシグマ加算という共通な演算となる
ので、ハードウェア(特に演算器13)の共用が可能で
あり、ハードウェアを簡素化できる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は音声デー
タをグループ単位でサブバンド処理して量子化圧縮し、
フレーム単位でパッキングされた圧縮音声データの伸張
方法であって、圧縮音声データを量子化情報が共通な単
位で演算処理し、フレーム単位で一括して逆量子化する
ステップと、前記フレーム単位で一括して逆量子化され
たデータを演算処理し、サブバンド合成用のデータ群を
一括生成するステップと、前記一括生成されたデータ群
から、データを適宜に読み出し演算処理して、音声デー
タをフレーム単位で直接生成するステップとからなるも
のであるから、サンプルデータを逆量子化情報が共通な
単位で演算処理でき、音声データを直接生成することが
できるのでデコードステップが減少し、さらにハードウ
ェア(演算器)の共用が可能でとなる。この結果、デコ
ーダに要求されるハードウェアの規模が小さく、安価な
ものとなり、民生品への利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる圧縮音声伸張方法の一実施例を示
す図で、1フレーム連続の大処理ループ演算による一括
処理デコードを示すフローチャートである。
【図2】デコード処理時のデータ変遷を説明する概略図
である。
【図3】デコード処理を実行するためのハードウェアを
示すブロック図である。
【図4】デコード処理を実行するためのハードウェア
で、特に演算部を示すブロック図である。
【図5】MPEG規格のサンプルデータの並びを説明す
る図である。
【図6】MPEG規格のサンプルデータの並び(ビット
ストリーム)を説明する図である。
【図7】演算シーケンス1(サブバンドサンプルの逆量
子化)におけるメモリ操作を示す図である。
【図8】演算シーケンス2(サブバンド帯域合成のVベ
クトル生成)におけるメモリ操作を示す図である。
【図9】演算シーケンス3(サブバンド帯域合成のオー
ディオデータ生成)におけるメモリ操作を示す図であ
る。
【図10】MPEG方式による一般的な音声の高能率符
号復合化装置を示す図である。
【図11】MPEG規格のオーディオレイヤー2の規格
に従った帯域合成の原理を示すフローチャートである。
【図12】従来の圧縮音声伸張方法おける帯域合成のフ
ローチャートである。
【図13】従来のデコード処理時のデータ変遷を説明す
る概略図である。
【図14】従来のデコード処理を実行するためのハード
ウェアを示すブロック図である。
【図15】従来のデコード処理を実行するためのハード
ウェアを示すブロック図で、特に演算部を示すブロック
図である。ある。
【符号の説明】
101〜105…演算シーケンス1(サブバンドサンプ
ルの逆量子化ステップ) 106,107…演算シーケ
ンス2(サブバンド帯域合成ステップ) 108,109…演算シーケンス3(サブバンド帯域合
成ステップ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音声データをグループ単位でサブバンド処
    理して量子化圧縮し、フレーム単位でパッキングされた
    圧縮音声データの伸張方法であって、 圧縮音声データを量子化情報が共通な単位で演算処理
    し、フレーム単位で一括して逆量子化するステップと、 前記フレーム単位で一括して逆量子化されたデータを演
    算処理し、サブバンド合成用のデータ群を一括生成する
    ステップと、 前記一括生成されたデータ群から、データを適宜に読み
    出し演算処理して、音声データをフレーム単位で直接生
    成するステップとからなることを特徴とする圧縮音声伸
    張方法。
JP24722892A 1992-08-24 1992-08-24 圧縮音声伸張方法 Pending JPH0677839A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24722892A JPH0677839A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 圧縮音声伸張方法

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JP24722892A JPH0677839A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 圧縮音声伸張方法

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JPH0677839A true JPH0677839A (ja) 1994-03-18

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ID=17160363

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JP24722892A Pending JPH0677839A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 圧縮音声伸張方法

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JP (1) JPH0677839A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6285982B1 (en) 1997-08-22 2001-09-04 Hitachi, Ltd. Sound decompressing apparatus providing improved sound quality during special reproducing such as forward search reproducing and reverse search reproducing

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02123828A (ja) * 1988-09-30 1990-05-11 American Teleph & Telegr Co <Att> サブバンドコーディング方法および装置

Patent Citations (1)

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