JPH067778U - 運動用巻着手袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 洗濯が容易で、把握物に密着して把握感があ
り、有効にスベリ防止ができる運動用巻着手袋を提供す
る。 【構成】 伸縮性生地を使用し、適宜手袋地を伸張しな
がら一周以上して着装可能な長さを有し、手頸の全部及
び手甲の一部と手のひら全体とが当該手袋に密接して覆
われるように、該手袋生地の形状と広さとを手甲及び手
のひらの形状に似せて形成すると共に、親指、及び他の
一指又は複数指を該手袋上に、差し通す位置にそれぞれ
開穴し、且つ指穴の上部には突起状片を形成してなり、
当該手袋を手に巻着したとき、該手袋の長手方向両端附
近にして適宜位置の表裏に設けてある係止具でもって手
頸部で係止可能に構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運動用手袋の改良に関し、手袋の５本の指をなくし、手甲と手のひ らに簡単に巻き着けて使用可能にした運動用巻着手袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の運動用手袋は、例えばゴルフ用手袋のようにグリップを握る手がすべら ないように手袋の材質に特徴ずけるのが一般的で、５本指のある手袋としての構 造は変らなかった。このような傾向は他の運動用手袋においても同様で、釣り用 手袋、自転車競技用手袋、サイクリング用手袋、テニス用手袋等々においても然 りである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の手袋は袋状であるから密閉構造で然も素材に通気性がないのが殆んどで あるため発汗によるムレを生じ易く、又水ぬれ等の場合は不快感を覚え、素材に よっては皮膚刺戟感がある等から皮膚を弱め、最悪の場合は皮膚疾患にまで及ぶ ことがある。又洗濯にさいしては袋状なので指袋の内部まで完全な洗濯が困難で あり又サイズ選択の面倒さ、時には高価であるなどの問題点があり、更に、５指 は指袋の中にあって物（例えばグリップ、ハンドル、ラケット、竿等々）を握る から把握感が間接的なので微妙な把握力の調整に難点があり、又手へのフィット 感がよくなく従って把握物への密着感に不安があった。 即ち、運動用手袋の場合は、把握物への密着性と密着感（把握感の確実性）が 極めて大切であり、それに加えてスベリの防止が大切であるが、従来のこの種手 袋にはこれらの点で難点があった。 そこで本考案は主としてこれらの課題を解決せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記の課題を解決するため、縦横等何れの方向にも自由に伸縮可能な 生地を使用し、少なくとも手甲及び手のひらを、適宜手袋地を伸しながら一周し て巻着可能な長さを有し、一周して巻着した際、手頸の全部及び手甲の一部と手 のひら全体とが当該手袋に密接して覆われるように、該手袋生地の形状と広さと を、ほぼ手のひらと手甲の形状に似せて形成すると共に親指は手甲又は手のひら 側の何れか一方側から、他の一指又は複数指は必ず手のひら側から差し通すよう に、親指穴は該手袋の一端部又は端部附近適宜位置に、他の指穴は該手袋の手の ひら部上縁部にして差し通す指と対象の位置にそれぞれ開穴し、且つ指穴の上部 には突起片を形成してなり、当該手袋を手に巻着したとき、該手袋の長手方向両 端附近にして適宜位置の表裏に設けてある係止具でもって手頸部で係止可能に構 成して前記の課題を解決した。

【０００５】

【実施例】

図３乃至図８は本考案の第１実施例で、図３は正面説明図で図４は背面説明図 であり、図５乃至図８は手に巻着する順序を示す作用図である。 本実施例は、左手に巻着する運動用巻着手袋(１)であるが、右手に巻着するも のは形状初め構造はすべて対象に構成されている。 (２)は第１親指穴で図５で示すように手甲(３)側から親指(４)に掛け通しこれ を手のひら(５)側に或程度伸張しながら手のひら被覆部(６)を廻し、手のひら被 覆部(６)の上縁部に設けてある中指穴(７)に中指(８)を差し通す。然るときは山 形状の突起片(８′)は手甲(３)面に突出して手甲(３)に添着する。 次いで更に生地を多小伸長して第２親指穴(９)に再び親指(４)を差し通し、手 頸(１０)表面で露出している係止具(１１)に他端の係止具(１２)を係止する。係 止具(１１)は該手袋の表面に、他方の係止具(１２)は背面に設けられていること は勿論である。 又(１３)は通気孔であり、Ａ−Ａ線部は概ね手頸被覆部であり、Ｂ−Ｂ線部及 びＣ−Ｃ線部は概ね手甲一部被覆部である。

【０００６】

【実施例】

図９乃至図１４は第２実施例で、右手に巻着する本考案手袋を示し、図９は正 面説明図であり、図１０はその背面説明図で、図１１乃至図１４は作用図で手に 巻着する順序を示している。 本実施例においては、手のひら被覆(１８)の上縁部に中指穴(１５)と薬指穴 (１６)及び当該指穴部に突起片(２１)(２１)をそれぞれ設け、親指穴(１９)は一 ヶ所として構成してある。 なお左手巻着用のものはすべてその構成が右手巻着用のものと左右対象に構成 されている。この運動用巻着手袋１を使用する場合は、右手親指(４)を該手袋１ の裏面から係止具(14)の内側に形成した親指穴(１９)に差し通し、次いで中指穴 (１５)に中指(８)を、薬指穴(１６)に薬指(１７)をそれぞれ手のひら(５)側から 差し通し、係止具(20)を設けてある手頸巻着部（Ｄ−Ｄ線部）を伸張しながら手 甲(３)に廻して手頸(１０)を被覆い、手頸巻着部（Ｄ−Ｄ線部）に設けてある係 止具(１４)(２０)でもって手頸表面で係止する。然るときは、２個の山形状の突 起片(２１)は手甲(３)面に突出して添着する。(２２)は通気孔であり、(２３)は 手甲一部被着部である。

【０００７】

【実施例】

図１５乃至図２０は本考案の第３実施例で、左手用の該手袋の構造と作用の説 明図であり、この実施例では、手のひら被覆部(２４)の上縁部に中指(８)及び薬 指(１７)を差し通す指穴(２５)及び(２６)を開穴しその上縁に山形状の突起片(2 7)(２７)をそれぞれ形成し、前記第１実施例における第１親指穴(２)のかわりに 、当該部に親指のほぼ第１関節から下部を、一部手のひらにかけて被覆しながら 手頸(１０)までと、更に親指と人差指との股部を被覆して親指(4)を指通す変形 親指被覆筒状体(２８)を構成していることが特徴となっている。 (２９)は正面部右端に設けてある係止片で、(３０)は背面部左端に設けてある 係止片である。 なおＥ−Ｅ線部はほぼ手頸に巻着される手頸部を示し、Ｈ・Ｈ部は手頸から上 の一部手甲を被覆する手甲部であり、Ｆ部は指股(親指と人差指との)を被覆する 指股部である。 本実施例の運動用巻着手袋を着用する際は、変形親指被覆筒状体(２８)に左手 の親指(４)を挿通し、該手袋を或程度伸長しながら手甲(３)側からの手のひら側 へ廻し、中指(８)及び薬指(１７)をそれぞれ中指穴(２５)及び薬指穴(２６)に差 し通し、更に該手袋を伸張させながら第２親指穴(３１)に再び親指(４)を差し通 し手頸(１０)の上で係止具(２９)に係止具(３０)を係止する。 然るときは、生地は伸縮性生地であるから変形親指被覆筒状体(２８)を起点と して或程度左右に伸張しながら手頸(１０)・手甲(３)・手のひら(５)そして手頸 表面へと巻きつけられ、中指(８)・薬指(１７)をそれぞれ中指穴(２５)・薬指穴( ２６)に差し通すことにより特に手のひら被覆部(２４)が上下に伸張して手のひ ら(５)に密接する共に突起片(２７)(２７)は手甲面に添着される。 なお、右手用は左手用と左右対象の構造を有するものであって、その作用は左 手用と全く同様である。

【０００８】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の運動用巻着手袋は、伸縮性生地を使用してあるか ら、各実施例共親指穴（変形親指筒状体を含む）を起点として全体を伸張させな がら手甲(３)及び手のひら(５)並びに手頸(１０)に巻着すると共に中指穴(７）( １５)(２５)に中指(８)を、薬指穴（１６)(２６)に薬指(１７)を掛け通すことに より手のひら被覆部(６)(１８)(２４)が手のひら(５)に確実に被着すると共に該 手袋の手頸部（Ａ−Ａ線部・Ｄ−Ｄ線部）は手頸(１０)を一周して完全に被着す る。勿論手甲部（Ｈ部）も手甲(３)の一部に被着する。そして中指(８)或は薬指 (１７)が中指穴(７)又は(１５)或は(２５)更には薬指(１７)が薬指穴(１６)又は (２６)に差し通されるので、これらの指には常に内側に引き込まれるような力が 働くから、例えばクラブのグリップ等を握る場合楽で且つ手のひらへのフィット 感がよくなり、又突起片(８′)・(２３)・(２７)は指掛した各指穴周辺部のめく れを防止する。 手甲(３)は何れの実施例でも全面被覆されることがないから手甲(３)からの発 汗を防止するし、手のひら被覆部(６)・(１８)・(２４)等に多数設けてある通気 孔(１３)は発汗によるムレを防止する。 又５指の殆んどが裸状となっているから、物(グリップ・釣竿・ラケットの柄 ・ハンドル等々）を握った場合直接皮膚で触感（把握感）を感じとるから、従来 の手袋のように指袋を介しての間接的な触感と異り、常時直接的な触感で確実に 把握とその把握力の調整を直感的に行い得るという効を奏するものである。 又該手袋の材質は、勿論すべり難い材質を使用しているから握った場合滑りに くいことは当然であるが、該手袋全体が伸張しながら巻着されているので手頸か ら手のひら並びに手甲の一部に完全にフィットし且つ中指などの差し通しによっ てその移動（使用中のズレ）が停止されており、袋状の従来の手袋と異なり使用 時に滑り回動することが一切ない。従ってグリップ等を握っての使用時にも把握 物の表面を滑ることがないから、把握物（グリップ、釣竿、ハンドル、ラケット の柄等々）と当該考案手袋及び手とが常に一体となって動くという大きな効を奏 するものである。そして一体となって動くから手のスレによる傷等発症の防止に もなる。 次に手甲の殆んどと５指の殆んどが開放されているから使用時において異和感 や手への圧迫感から開放されるなどの効をも奏する。 更に第３実施例の場合は、他の実施例における第１親指穴を変形の筒状体とし たので、親指の固定及び衝撃に対する緩衝と防御の効を奏するものである。 又各実施例共に巻着が簡便であり、従来の手袋と異なり構造が簡単で製造が極 めて容易であって経済性に富むという大きな効をも奏するのである。 又テニスやバトミントンの場合など、手袋を着用するかわりに柄にグリップテ −プを巻いたりするが、本考案手袋を使用すればこれを省くことができるし、従 来の手袋では洗濯が困難であったが本考案手袋の場合は極めて容易である。 以上のように、本考案に係る運動用巻着手袋は、ゴルフ用として又テニス・バ トミントン用として、更には釣用（水で竿を持つ手がすべるのを防止）、ドライ ブ用（ハンドルを握る手の滑り防止）、ウェイトリフテング用、鉄棒など機械体 操用等々多くの運動用の巻着手袋として利用可能という用途面においても広範な ものであるという利点を有するものである。

【０００９】

【図面の簡単な説明】

【図１】は、左手甲部の説明図

【図２】は、左手のひら部の説明図図３から図８までは
本考案第１実施例の構造とその作用説明図であって、

【図３】は、本考案運動用巻着手袋の左手着用のものの
正面説明図。

【図４】は、図３の背面図

【図５】は、第１親指穴に親指を差し通した状態を示す
正面説明図。

【図６】は、図５の背面説明図。

【図７】は、手のひらに巻着した状態を示す説明図。

【図８】は、手に完全に巻着した場合の手甲側の状態を
示す説明図である。図９から図１４は本考案第２実施例
における右手用の、運動用巻着手袋の構造とその作用説
明図であって、

【図９】は、正面説明図。

【図１０】は、背面説明図。

【図１１】は、親指穴に手のひら側から親指を差し通し
且つ中指穴に中指を差し通した状態を示す背面説明図。

【図１２】は、図１１の正面図。

【図１３】は、右手に完全に巻着した場合の正面図で手
のひら部を示す説明図であり、

【図１４】は、手甲面の巻着状態を示す説明図である。
図１５から図２０は本考案第３実施例における左手用の
運動用巻着手袋の構造とその作用説明図であって、

【図１５】は、正面説明図。

【図１６】は、背面説明図。

【図１７】は、左手親指を変形親指被覆筒状体に差し通
した状態を示す背面図。

【図１８】は、手甲面に巻き廻し中指穴及び薬指穴に中
指と薬指を差し通した状態を示す正面説明図。

【図１９】は、生地を更に伸張して第２親指穴に親指を
掛け差した状態を示す正面説明図。

【図２０】は、手頸表面で係止具によって係止した完全
巻着状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 運動用巻着手袋 ２ 第１親指穴 ３ 手甲 ４ 親指 ５ 手のひら ６ 手のひら被覆部 ７ 中指穴 ８ 中指 ８′ 突起片（第１実施例の） ９ 第２親指穴（〃 〃 ） １０ 手頸 １１ 係止具（第１実施例の） １２ 係止具（ 〃 〃 ） １３ 通気孔 Ａ−Ａ線部 手頸被覆部 Ｂ−Ｂ線部 手甲一部被覆部 Ｃ−Ｃ線部 〃 〃 〃 １４ 係止具（第２実施例の） １５ 中指穴（ 〃 〃 ） １６ 薬指穴（ 〃 〃 ） １７ 薬指 １８ 手のひら被覆部（第２実施例の） １９ 親指穴 ２０ 係止具（第２実施例背面に設けてある） Ｄ−Ｄ線部 手頸巻着部（第２実施例の） ２１ (山形状の）突起片（第２実施例の） ２２ 通気孔 ２３ 手甲一部被着部（第２実施例の） ２４ 手のひら被覆部（第３実施例の） ２５ 中指穴（第３実施例の） ２６ 薬指穴（〃 〃 ） ２７ (山形状の）突起片（第３実施例の） ２８ 変形親指被覆筒状体 ２９ 係止具（第３実施例正面右端部に設けてある。） ３０ 係止具（第３実施例背面左端部に設けてある。） Ｅ−Ｅ線部 手頸部（第３実施例の） Ｈ部 手甲部 Ｆ部 指股部 ３１ 第２親指穴（第３実施例の） ３２ 通気孔（第３実施例の）

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 伸縮性生地を使用し、少なくとも手甲及
   び手のひらを、適宜手袋地を伸張しながら一周以上して
   着装可能な長さを有し、一周して巻着した際、手頸の全
   部及び手甲の一部と手のひら全体とが当該手袋に密接し
   て覆われるように、該手袋生地の形状と広さとを手甲及
   び手のひらの形状に似せて形成すると共に、親指は手甲
   側又は手のひら側から、他の一指又は複数指は手のひら
   側から差し通すように、親指穴は当該手袋の一端部又は
   端部附近適宜位置に、他の指穴は該手袋の手のひら部上
   縁部にして差し通す指と対象の位置にそれぞれ開穴し、
   且つ指穴の上部には突起状片を形成してなり、当該手袋
   を手に巻着したとき、該手袋の長手方向両端附近にして
   適宜位置の表裏に設けてある係止具でもって手頸部で係
   止可能に構成したことを特徴とする運動用巻着手袋。
2. 【請求項２】 一端部に第一親指穴を、手のひら部上縁
   部には中指穴を設け、他端に設けてある係止具の内側位
   置には巻着した場合更に親指を掛け通す第二親指穴を設
   けてなり且つ少くとも手のひら部には多数の通気孔を設
   けてなる前記請求項１記載の運動用巻着手袋。
3. 【請求項３】 両端部に係止具を設け一端の係止具の内
   側部に親指穴を、手のひら部上縁部には中指穴及び薬指
   穴を開穴してなり且つ少くとも手のひら部には多数の通
   気孔を設けてなる前記請求項１記載の運動用巻着手袋。
4. 【請求項４】 当該手袋の一端を、親指のほぼ第１関節
   から下部にして一部手のひらを含む手頸までと、更に親
   指と人差指との股部を覆うように、親指を差し通す変形
   親指被覆筒状体として構成してなることを特徴とする前
   記請求項１又は２又は３記載の運動用巻着手袋。