JPH0677601B2 - 外科手術による癒着を防止するための組成物 - Google Patents

外科手術による癒着を防止するための組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は外科手術法と、組織保護用の外科手術液に関す
るものである。
従来技術 手術中にできる組織表面の外傷と乾燥や虚血性外傷等の
他の原因とに起因する手術中の組織の癒着は、外科手術
後の合併症の最も重大な原因の1つになる。
癒着を減すために種々の方法が提案されてきたが、この
問題は今でもなお悩みの種であり、手術を精密且つ丁寧
にやったとしても大幅に妥協したものにしかならない。
この課題を少しでも解決しようとしたこれまでの試み
と、その結果が失望させるものであったということは以
下の文献に記載されている: デービス(Davis)達の「外科(Surgery)」第2巻、87
7頁、1937年、ゴザレス(Gozalez)の「外科(Surger
y)」第26巻、181頁、1949年、ハンター(Hunter)達の
「骨接合外科誌(J.Bone Joint Surg.)」第53巻A、
829頁、1971年、エリス(Ellis)の「外科、婦人科、産
科(Surg.Gynecol.Obst.)」第133巻、497〜511頁、197
1年、リンドセィ(Lindsay)達、イン ベルダン(In
Verdan C.)編「手の腱の外科手術(Tendon Surgery
of the Hand)」ロンドン、チャーチル リヴィン
グストーン、35〜39頁、1979年、ポテンツァ(Potenz
a)「骨接合外科誌(J.Bone Joint Surg.)」第45巻
A、1217頁、1963年、ベンダン(Verdan)「骨接合外科
誌(J.Bone Joint Surg.)」第54巻A、472頁、1972
年、セントオンジ(St.Onge)達の「臨床視覚矯正学(C
lin.Orthop.)」第148巻、259〜275頁、1980年、トマス
(Thomas)達の「臨床視覚矯正学(Clin.Orthop.)」第
206巻、281〜289頁、1986年5月、ワイス(Weiss)達の
「Bull.Hosp.Jt.Dis.Orthop.Inst.)」第46(1)巻、
9〜15頁、1986年。
ゴールドバーグ(Goldberg)達は「構成外科(Arch.Sur
g.)」第115巻、776〜780頁、1980年において、ある種
の親水性ポリマー溶液(ポビドンポリビニルピロリドン
K−30PVPと、デキストラン)を、乾燥および/または
外傷に曝される処置中の腹膜組織と、手術前または手術
中に組織と接触する外科手術用器具とに被覆して癒着を
防ぐ方法を記載している。このゴールドバーグ達の被覆
材料と方法は親水性ポリマー溶液を用いて手術による癒
着の発生率を減少させようとする点で、他の方法より優
れているが、まだ改良すべき点が残っている。
このゴールドバーグ達の被覆材料と方法および少しは有
効なその他の方法の欠点は高濃度のポリマー溶液を使用
しなければならず、従って、外科手術で実際に使用する
のが極めて困難であるという点にある。濃いポリマー溶
液(約10〜15%以上)、例えば、ゴールドバーグ達の用
いた25%PVPとデキストランと溶液は手術中に組織や外
科医の手袋や器具等の表面で乾燥するとベタつくように
なる。これは外科手術では一般に重大な障害になる。し
かも、高濃度のPVP(K−30分子量約40,000)とデキス
トラン(分子量約300,000)を用いても組織をある程度
しか保護することができない。低濃度のPVP、デキスト
ラン、その他の水溶性ポリマーを用いたゴールドバーグ
達の研究以前の多くの研究では効果がさらに悪かった。
例えばエリス(Ellis)は「外科、婦人科、産科(Surg.
Gynecol.Obst.)」第133巻、497〜511頁、1971年で、ラ
ット腹膜の癒着に関する研究で「PVPを用いた場合には
癒着の発生率が僅かに大きくなる」と記載している。さ
らに「血漿やデキトラスン等の高分子溶液は横隔膜の表
面下の官能カクナス(cacunas)を介して急速に吸収さ
れることが知られている」ということ、また「従って、
腹膜孔に入れたPVP、その他の高分子溶液の効果は一時
的にすぎないと考えられる」ということが記載されてい
る。10%デキストラン−70(分子量70,000)と、1%ヒ
アルロン酸(分子量は不明)とを用いたベルキスト(Be
rquist)達の研究では、ラットおよび兎の実験で対称群
と処置群とで癒着について差がないことが報告されてい
る。雌兎の生殖路の癒着を減少させることができるとい
う提案(ニューワース(New-wirth)達の「アメリカ産
婦人科学会誌(Am.J.Obstet.Gynecol.)」第121巻、197
4年)に基づいて、比較的低分子量のデキストラン−70
を極めて高濃度(32%)で用いた実験もあまり成功しな
かった。1984年頃には市販の32%デキトラン−70溶液
(W/V)を子宮検査液として導入していたが、最近の研
究では32%デキストランを使用しても癒着を減す効果は
ないことが分かっている(ハディック(Hadick)達の
「軍医学(Military Medicine)」第152巻、144頁、19
87年)。
さらに、このような高濃度での使用は外科手術液のコス
ト用を増大させるだけでなく、大抵の場合粘性のある高
濃度溶液の調製・精製・安定化・貯蔵の問題点がでてく
る。例えば、32%デキストランは温度変化を受け易く、
長時間貯蔵すると結晶化する傾向がある(市販の32%デ
キストラン−70溶液のデータシート)。
ゴールドバーグ(Goldberg)達の研究では、25%PVP
(分子量40,000)を用いると癒着が防止され、25%デキ
ストラン(分子量300,000)を外科手術前に組織および
外科用具に塗布するととわずかに改善が見られるという
ことを報告しているが、これらの材料と外科手術液を臨
床で実際に用いるとするのは明らかに非現実的である。
従って、本発明の目的は、外科手術による癒着を防ぐた
めの外科手術で用いられる組成物と方法を大きく改良す
ることにある。
発明の開示 上記およびその他の目的は本発明の改良された方法によ
って達成される。本発明は、外科手術中に組織を処置す
る前に、外科手術に関連する組織の表面および/または
外科手術中に組織表面と接触する外科手術器具の表面
を、生体適合性があり且つ薬理学上許容される水溶性の
ポリペプチド、多糖類、合成ポリマー、これらの塩およ
び錯体、これらの混合物からなる群の中から選択される
親水性ポリマー材料の水溶液で被覆することによって構
成される、外科手術中に組織を処置することによって組
織が癒着するのを防ぐ方法において、上記の親水性ポリ
マー材料が高分子量(500,000以上)で、上記溶液がこ
のポリマー材料を約0.01〜15重量%含むことを特徴とし
ている。
本発明はさらに、外科手術に関連した組織の表面、好ま
しくはさらに外科手術中に組織表面と接触する外科手術
器具の表面を被覆して外科処置および外科処置中の乾燥
に起因する組織の癒着を防ぐのに特に適した組成物を提
供する。この組成物は、生体適合性があり且つ薬理学上
許容される水溶性のポリペプチド、多糖類、合成ポリマ
ー、これらの塩および錯体、これらの混合物からなる群
の中から選択される高分子量(>500,000)の親水性ポ
リマー材料の薬理学上許容可能な水溶液で構成されてい
る。このポリマー材料が多糖類を約0.01重量%から約1
重量%未満の範囲で含む本発明の多糖類溶液が特に有利
であることが分かっている。上記ポリマー材料がポリペ
プチドまたはその他の合成ポリマーである場合には、そ
れらを約0.01重量%から約1.5重量%の範囲で含む本発
明の溶液を用いることができる。
本発明はさらに、上記組成物で形成された皮膜を表面に
有する外科手術中に組織表面と接触する外科手術用品を
対象としている。
発明の詳細な説明 本発明は、手術に関連する組織を外科処置前に上記の溶
液で予め被覆することによって外科手術による癒着を従
来法よりはるかに良く防止し得るという発見に基づいて
いる。手術に関連する組織と接触する全ての外科器具を
上記の組成物溶液で予め被覆しておくことは本発明のさ
らに好ましい実施態様である。本発明の新規な組成物
は、外科手術による癒着の発生率を当該分野の多数の文
献から予想し得るよりもはるかに大きく減少させること
ができるが、その構成は明らかではない。
以下に示すように、高分子量の親水性ポリマー溶液を本
発明の低濃度範囲で組み合わせて使用することによっ
て、外科手術による癒着の危険性は予想外に大きく減少
するということが確認されている。
本発明のポリマー組成物を手術に関連する組織に予め被
覆すして得られるこのような予想外の効果は、組織を手
術後または処置後に被覆した場合の結果よりもはるかに
優れているということも明らかになっている。
さらに、外科手術処置前に本発明組成物を組織の被覆に
用いた場合には、その後の手術中に従来の灌注溶液を用
した場合でも、本発明組成物による組織の癒着保護予防
効果が驚くほど大きくなるということも確認されてい
る。
本発明で用いられる用語は以下の定義で用いられてい
る。
「表面」とは、外科手術に関連する全ての組織の表面、
外科手術中に外科分野の外来物によって処置を受けるか
外傷乾燥に曝される全ての組織の表面、および、外科手
術に関連する組織と接触する全ての外科器具の表面を表
す。
「手術に関連する組織」とは、外科手術中に外来物によ
って処置を受けるか、外科分野での外傷乾燥に曝される
全ての組織を表す。
「外科器具」とは、「手術に関連する組織」と接触する
外科手術に使用される全ての器具、装置、付属品、消毒
綿、スポンジ、測定器、グローブ、縫合糸等を表す。
「外科手術」とは、外科手術による癒着の危険に曝され
る組織を露出させる全ての挿入技術と外科的技術を表
す。
「処置」とは、外科手術による癒着の危険に曝される
「手術に関連する組織」との全ての接触状態を表す。
「外科手術による癒着」とは、「手術に関連する組織」
に対して処置外傷後の術後にできるコラーゲンの結合組
織を表す。この用語はさらに、外科手術段階中の乾燥お
よび/または虚血性外傷に起因して「手術に関連する組
織」から生じる癒着を表す。
「親水性ポリマー材料」とは、親水性且つ無毒な「手術
に関連する組織」に対して非免疫性の薬理学上許容可能
な全ての合成または天然物質の高分子材料を表す。
「水溶性組成物から形成された被覆」とは、水溶性組成
物を用いて被覆された表面上に形成された「湿った」皮
膜と、湿らせることによって再度湿った皮膜にすること
ができる水溶性組成物を乾燥させた皮膜とを意味する。
一般に、外科分野では、処置中、その後の組織外傷、縫
合までの間に組織表面に種々の親水性ポリマー溶液を塗
布して外科手術による癒着を防止する方法に関する極め
て多くの文献がある。これらの研究は、粘性のあるポリ
マー溶液がコラーゲンの結合組織による外傷組織の結合
または橋掛け(癒着)を保護する保護バリアになるとい
うコンセプトで行われてきている。ポリビニルピロリド
ン(PVP)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デキ
ストラン(dex)およびヒアルロン酸(HA)は全て研究
されたが、臨床的に使用できるという結果は得られなか
った。
本発明は、外科処置を開始する前に組織に水溶性ポリマ
ー溶液を塗布するという組織の保護方法を用いることに
よって、極めて高分子量(>500,000)の親水性ポリマ
ー水溶液を用いて癒着防止について驚くべき改良が得ら
れるという発見に基づくものである。この使用材料と使
用方法との組み合わせによって、従来技術の欠点、すな
わち、 (1)使用ポリマー(例えば、PVPまたはデキストラ
ン)の分子量が500,000以下の場合には、好ましい効果
を示すために高濃度(>20%)にする必要があり、この
濃度では外科手術中には使用できない粘着特性を示す、
および/または (2)外科手術の終了時点に溶液を組織に塗布する方法
では、本発明方法の持つ外科手術中の組織の保護が得ら
れない、 という欠点を解消した組織の保護および外科手術による
癒着の防止が得られる。すなわち、 (a)分子量が500,000以上のポリマーを用いることに
よって可能になった薄い親水性ポリマー水溶液と、 (b)この溶液を外科手術の開始時に組織保護被覆とし
て用いる使用方法と とを組み合わせることによって、臨床的に使用可能な外
科手術による癒着を防止することができるということが
発見された。
理論的には、極めて高分子量(>500,000)のポリマー
(例えば、多糖類、ポリペプチド、炭水化物、合成ポリ
マーおよびそれらの塩)の任意の生体適合性のある水溶
性のポリマーを用いて本発明の組織保護水溶液を製造す
ることができるが、ポリビニルピロリドン(PVP)、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)およびヒアルロン酸
とその塩(HA)が特に効果的である。HAおよびそのそれ
に関連する多糖類は細胞膜および組織の天然成分であ
り、特に生体適合性に優れ、極めて低濃度で有効である
ので、HA溶液は本発明の好ましい実施態様である。
本発明では下記の高分子量ポリマーの希薄溶液を用い
る。
癒着を減らすために用いられてきたポリビニルピロリド
ン(例えば、K−30またはK−40)の分子量は実質的に
500,000未満であり、低濃度(<20%)では効果がな
く、いくらかの利点があるとされたような高濃度では粘
着性があって実際に使用することはできない。
本発明のPVP材料の重量平均分子量(Mw)または粘度平
均分子量(Mv)は実質的に500,000以上である。この材
料にはK−90PVP(報告されている分子量MwまたはMvは
約1,000,000である)またはN−ビニルピロリドンのγ
線照射重合によって製造された高分子量PVP(γ−PVP)
が含まれる。本発明の方法ではK−90のような高MwPVP
を濃度10〜15%で使用できるが、Mvを実質的に1,000,00
0以上(からMvが5,000,000またはそれ以上まで)にした
γ−PVPを用いるのが好ましい。Mvが極めて高いγ−PVP
は5%以下の濃度で使用できるので、好ましい。また、
本発明では種々の生体適合性のあるPVPおよびγ−PVPコ
ポリマーを使用することができる。さらに、本発明で
は、その他の極めて高い純度に精製された生体適合性の
ある高分子量合成親水性ポリマー、例えばポリエチレン
グリコール、ジメチルアクリルアミド等も使用できる。
または、本発明の上記他の合成ポリマー、蛋白質または
多糖類とγ−PVPとを組み合わせて用いることも本発明
の範囲内である。
本発明の新規な使用方法と組み合わせるのに有効なカル
ボキシメチルセルロースの分子量も500,000以上であ
る。好ましい例としては、分子量が約800,000の市販のC
MCがある。高分子電解質多糖類は特に水溶液の粘弾性挙
動が良いので、低濃度の溶液、例えば、濃度1〜2%未
満の水溶液を用いて組織を有効に保護できるという利点
がある。
ヒアルロン酸とその塩(HA)のような軟骨、柔軟組織お
よび細胞膜でできる天然に生じる多糖類は、本発明方法
で用いられる組織保護癒着防止剤として特に効果的であ
る。分子量が1,000,000以上の天然に生じるHAは、眼科
手術用ゲルとして前眼房の保持に臨床的に使用されてき
たが、このゲルのHA濃度は1.0%またはそれ以上である
ことが必要とされ、その粘度が極めて高いため、本発明
方法の組織保護灌注剤溶液として使用するのは容易では
ない。また、眼科用HAゲルは価格が高いため、1%溶液
を1〜2ml以上使用する外科手術で使用するのは現実的
ではなかった。しかし、本発明者は、驚くことに、分子
量が500,000以上のHAを濃度0.01〜0.6重量%にしたHA希
薄溶液を本発明の使用方法で用いた場合に、外科手術に
よる癒着を極めて効果的に防止できるということを発見
した。従って、このようなHA希薄溶液は、優れた生体適
合性と好ましい非ニュートン流動特性とを有し、極めて
希薄な溶液で組織を被覆でき、希薄溶液を200〜300ml必
要とする通常の外科手術に用いた場合のコストが妥当な
ものとなり、しかも、本発明方法と組み合わせた場合に
予想外の癒着防止特性があるので、本発明方法の極めて
有効な材料である。以下の実施例に示すように、HAの分
子量が約1,500,000の0.01%溶液でも、通常70%以上の
癒着率が生じるラット癒着モデルで、腹腔内癒着を完全
に防ぐことができる。
実際に、手術後の癒着が重大な合併症となる外科手術
(例えば、腹膜、心膜、産科、婦人科、神経系、関節
鏡、整形外科、形成、再構成、筋肉または腱の外科手
術)は全て本発明に従って変更・改良することができ
る。重要な例には腹部、胸部、心臓欠陥、産婦人科およ
び神経外科の処置が含まれ、これらには全て、外科手術
に起因する外傷による術後の激しい合併症が潜在的に伴
っている。移植、血管の復元とバイパス、弁の再植等を
含む心臓外科手術の場合には、これらの再手術を含む冠
状動脈の手術を毎年繰り返して続けることになる。最初
の外科手術の術後には心膜が癒着するのが一般的である
が、繰り返し心臓外科手術を受ける患者には大きな危険
が伴う。心臓手術での心臓、大血管、心臓移植片へ与え
る危険性のある傷と、長い手術時間とによって罹病率と
死亡率が増大する。心臓を開いた場合、約6%の発生率
で大血管を傷つけ、心臓を開いている間に大出血を起し
た患者の死亡率は35%以上であることが報告されてい
る。大冠状動脈植片に傷が併発した場合の死亡率は50%
であることが報告されている。また、小児心臓外科手術
の再手術率は極めて高い。心臓外科手術および再手術の
著しい増加と、心膜癒着に起因する潜在的に重大な合併
症との観点から、癒着の防止が健康管理の大きな要求と
なっている。本発明の材料および方法を用いることによ
って心膜癒着を大きく減少させることができるというこ
とは以下の実施例で示されている。
また、全ての種類の腹部外科手術において腹膜癒着が潜
在的に重大な術後合併症の原因となっており、これがも
う1つの大きな健康管理上の問題である。開腹によるこ
の合併症の発生率は50〜90%である。以下の実施例に示
すように、本発明の材料および方法を用いることによっ
て、腹部の癒着を臨床で劇的に減少させることができ
る。
実施例1 本実施例は、通常の開腹手術を含むラットの腹部外科手
術モデルを用いて、手術中に重大な組織外傷を受ける例
として盲腸除去手術を行なった群を本発明の癒着防止材
料と使用方法を用いた場合に対する対称群として、その
腹膜癒着が高い発生率で起こることを示している。
この腹膜癒着実験では体重250〜300gのスプラーグ ド
ーレィ(Sprague Dawley)ラットを使用した。15匹の
ラットを広く使用されている殺菌された市販の外科手術
用灌注溶液;リンゲル(Ringer)乳酸塩(RL)で処置し
た。
各ラットに麻酔をかけ(ケタミン100mg/kg、キシラジン
11mg/kgを筋肉内注射)、無菌状態で展開した後、中央
線で開腹して盲腸を露出させ、RL溶液で灌注する。次
に、この器官の末端部分をRL溶液に浸したゲージスポン
ジを用いた一定の方法で切除する。腹膜の切開前、内部
器官との接触前、内部器官の露出時と処置中および閉腹
前に、RL溶液を腹腔内に灌注した。RLは総量で10〜12ml
使用した。閉腹は3−0ビクリル(Vicryl)縫合糸を用
して2層で実施した。2週間後ラットを再手術して腹膜
孔の癒着が有るか否かを確かめた。癒着の程度は下記の
0〜4のスケールで区別した: 0−癒着なし 1−膜状の軽い癒着、切開により容易に除去可能(軽
度) 2−繊維状の癒着、簡単に切開される(中位) 3−厚い癒着、切開可能(重症) 4−厚い癒着、癒着した組織を損傷せずに切開すること
は不可能(極めて重症) スケール2以上のラットを有意の癒着を示したものとみ
なした。明確な盲腸の外傷を有するこの癒着対称群では
15匹の中の11匹のラット(73%)がスケール2以上の有
意の癒着を示した。
実施例2 この実施例は、本発明の高分子量親水性ポリマー溶液
と、外科手術の開始時に組織を処置する前にこの溶液を
用いて灌注することを含む外科手術方法とを組み合わせ
ることによって達成される大きな利点を示す実施例であ
る。実施例1の腹部外科手術ラットモデルに対して以下
のCMCおよびPVPポリマーの水溶液(濃度は重量パーセン
ト)を用いた。
1.0%CMC[ハーキュールズ(Hercules)7H3SF、分子量
計算値800,000] 1.5%CMC 10%PVP/K−90[BASFコリドン(Kollidon)、Mvの計算
値1,100,000] 15%PVP/K−90 5.0%γ−PVP(10%NVPを用い、0.05Mradのγ線照射に
よって調製、Mv>3,000,000) 実施例1の手術方法のリンゲル乳酸塩の代わりにCMCま
たはPVP溶液を投与した。下記第1表から腹部癒着の発
生率の有意な減少が見られる。
同じ手術で従来の外科手術灌注液を用した実施例1の対
称群が示す癒着が73%であることと比較すると、本発明
方法(外科手術処置前に組織を被覆する方法)を用いた
場合、上記の溶液全てが癒着を大きく減少させる効果が
あることが明らかである。
実施例3 この実施例は、高分子量ヒアルロン酸(HA)水溶液を本
発明の外科手術方法で使用することによって達成される
癒着の有意な減少を示す実施例である。ヒアルロン酸ナ
トリウム〔ゲンジム(Genzyme)分子量の計算値1,500,0
00]の濃度(重量%)を種々変えて調製した試験用水溶
液を用して実施例1のラット腹部外科手術を実施した。
下記第2表は各HA溶液の癒着結果をまとめて示してあ
る。
同じ手術で従来の外科手術灌注液を用いた実施例1の対
照群が示す癒着が73%であることと比較すると、本発明
方法(外科手術処置前に組織を被覆する方法)用いた場
合には、極めて低濃度の場合(0.1%HAで有意の癒着が
ない)でもHA溶液が癒着を大きく減少させる効果がある
ことが明らかである。
実施例4 この実施例は、本発明のポリマー溶液を本発明方法と組
み合わせて使用することが外科手術による癒着を効果的
に予防する上で重要であることを示す実施例である。こ
のことは、従来法すなわち外科手術の終了時に閉腹する
前に溶液灌注する方法において1.5%CMC/0.6%HA溶液を
用いて示される。
実施例1と同様に、各ラットに麻酔(ケタミン100mg/k
g、キシラジン11mg/kgの筋肉内注射)をかけ、無菌展開
した後、中央線で切開して開腹した。盲腸を露出させ、
この器官の末端部分を乾燥したゲージスポンジを用いた
標準的な一定の方法で除去した。本実施例では、腹部を
閉合する前に腹腔内に試験用溶液(1匹につき10〜12m
l)を灌注した。閉腹は3−0ビクリル(Vicryl)縫合
糸を使用して2層で行った。2週間後、ラットを再手術
して腹膜孔に癒着が存在するか否かを確かめた。癒着程
度は0〜4のスケールで区別した。結果は下記第3表に
示した。
これらの結果は、この外科手術による癒着の激しい動物
モデルの場合、本発明の水性ポリマー溶液を従来法によ
って用いると本発明の利点がないということを明らかに
示している。一方本発明方法を用いた場合には、ポリマ
ー溶液が実施例2および3に示したような癒着の劇的な
減少効果を示している。
実施例5 本実施例は、本発明の親水性ポリマー溶液を本発明方法
(すなわち外科手術処置前に組織を被覆する方法)で使
用することによって、その後は生理的食塩水、通常食塩
水またはリンゲル乳酸塩等の従来の外科手術灌注液を用
い、閉合前までポリマー溶液を用いなくても、驚くほど
に有利な特性があることを示す実施例である。
実施例1と同様に各ラットに麻酔(ケタミン100mg/kg、
キシラジン11mg/kgの筋肉内注射)をかけ、無菌方法で
展開し、中央線で切開して開腹した。盲腸を露出させ、
この器官を試験用溶液で灌注した。この末端部分を、溶
液に浸したゲージスポンジを用いる標準的な一定の方法
で切除した。腹腔内に試験用溶液(1匹につき6ml)の
灌注を、腹膜の切開前、内部器官との接触前、露出時お
よび処置時に行った。腹部壁の閉合前にリンゲル乳酸塩
(1匹につき6ml)を塗布した。閉腹は、他の実施例と
同様に、3−0ビクリル(Vicryl)縫合糸を用いて2層
で行った。2週間後ラットを再手術して腹膜孔に癒着が
存在するか否かを確かめた。癒着を0〜4のスケールで
区別した。
下記の結果は、本発明の高分子量ポリマー溶液を外科手
術前および組織の外科手術処置の前に組織に塗布するこ
とによって、閉合前に従来の外科手術灌注液を使用した
場合でも、驚くほど高い効果があることを示している。
実施例6 本実施例は、心膜(pericardial)癒着犬モデルを用い
た心臓と胸部を開く外科手術において本発明の1.0%CMC
水溶性ポリマー溶液と方法が心膜癒着を減少させる効果
的があることを示す実施例である。その外科手術の方法
を以下に示す。
体重15〜20kgの10匹の雑種犬を各々5匹ずつの2つの群
に分ける。1つの群は1.0重量%CMC水溶溶液[ハーキュ
ールズ(Hercules)7H3SF、分子量の計算値800,000]で
処置し、他方の群はリンゲル乳酸塩(RL)で処置して対
称群とした。
先ず、バイオタル(Biotal)(0.04mg/kg、静脈注射)
で犬に麻酔をかけた。2%エントラン(Enthrane)で全
身麻酔状態を維持し、気管挿管法によって呼吸をコント
ロールした。各犬の第5番目の助骨間で切開して左胸を
開胸し、続いて、同側の心膜を開いた。心外膜を露出し
た後、内部器官を処置する前に、心膜を試験用溶液20ml
で完全に灌注した。左側の心外膜と心膜の内表面を試験
溶液で湿らせたゲージスポンジで20回擦って切除して出
血損傷を誘導した。この心膜を毎回溶液20mlを用いて3
回灌注(総量は60ml)した後、直ちに心膜を開き、15分
間開いた後心膜を閉じた。心外膜と心膜の内部器官を30
分間露出させた後、外科手術中の乾燥を刺激するために
心膜を2−0絹縫合糸で緩く縫合した。開胸した胸の閉
合は、左胸から空気と液体とを吸引する方法を含む従来
法で実施した。助間神経ブロックを1%キシロケインと
1/100,000エピヌフリンで誘導した。手術後、全ての犬
が通常の食事を受けた。
6週間後、犬を再手術した。全身麻酔して両側を開胸
し、続いて心膜を開いて心膜孔を検査した。使用した試
験溶液を知らない2人の別々の観察者が各動物について
心膜癒着の範囲と重症度を0〜4スケールで評価した。
全ての犬を処理し、除去した心外膜と未除去の心外膜の
バイオプシーおよび心膜パイオプシーで組織構造を評価
した。
CMCで処置した群は、RL対称群と比較すると、心膜癒着
の著しい減少を示す。すなわち、RL群では癒着がスケー
ル2以上のものが100%であるのに比較して、CMC群では
スケール2以上のものは20%である。心外膜と心膜の組
織断面について、厚さ、腫瘍、線維症および新規な血管
分布を測定したが、CMC溶液とRL対称溶液とを比較した
場合、全てのパラメータにおいて統計的な差異はない。
この結果は本発明のポリマー材料と方法を使用すること
が心臓の癒着予防に有効且つ安全であることを示してい
る。
親水性ポリマー材料は、外科手術で従来使用されている
適当な任意の水溶液、例えば、リンゲル乳酸塩、通常食
塩水またはその他の等浸透圧モルの生理的溶媒に溶かす
ことができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量が500,000以上の多糖類、その薬理
    学上許容可能な塩または錯体またはそれらの混合物を0.
    01重量%から1重量%以下の範囲で含む薬理学上許容可
    能な水溶液によって構成される、手術中の処置によって
    外科手術に関連する組織が癒着するのを防止するために
    この組織の表面および外科手術中にこの組織の表面と接
    触する外科手術器具の表面を被覆するための組成物。
  2. 【請求項2】分子量が500,000以上の水溶性且つ生体適
    合性のポリペプチド、合成ポリマー、これらの薬理学上
    許容可能な塩または錯体またはこれらの混合物を0.01重
    量%から1.5重量%以下の範囲で含む薬理学上許容可能
    な水溶液によって構成される、手術中の処置によって外
    科手術に関連する組織が癒着するのを防止するためにこ
    の組織の表面および外科手術中にこの組織の表面と接触
    する外科手術器具の表面を被覆するための組成物。
  3. 【請求項3】カルボキシメチルセルロースまたはその塩
    または錯体の溶液によって構成される請求項2に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】PVPまたはその塩または錯体の溶液によっ
    て構成される請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】水溶性且つ生体適合性の薬理学的に許容可
    能なポリペプチド、多糖類、合成ポリマー、これらの塩
    および錯体およびこれらの混合物からなる群の中から選
    択される500,000以上の分子量を有する物質を0.01〜15
    重量%含む薬理学上許容可能な水溶液からなる組成物か
    ら形成された被覆を外科手術中に組織表面と接触する表
    面に有する外科手術器具。
  6. 【請求項6】上記物質がカルボキシメチルセルロースま
    たはその薬理学上許容可能な塩または錯体である請求項
    4に記載の外科手術器具。
  7. 【請求項7】上記物質がPVPまたはその薬理学上許容可
    能な塩または錯体である請求項4に記載の外科手術器
    具。
  8. 【請求項8】上記物質がヒアルロン酸またはその薬理学
    上許容可能な塩または錯体である請求項4に記載の外科
    手術器具。
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