JPH067694Y2 - 医療用の弁装置内蔵コネクタ - Google Patents
医療用の弁装置内蔵コネクタInfo
- Publication number
- JPH067694Y2 JPH067694Y2 JP1987183333U JP18333387U JPH067694Y2 JP H067694 Y2 JPH067694 Y2 JP H067694Y2 JP 1987183333 U JP1987183333 U JP 1987183333U JP 18333387 U JP18333387 U JP 18333387U JP H067694 Y2 JPH067694 Y2 JP H067694Y2
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- JP
- Japan
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- blood
- connector
- main body
- valve
- ball
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Description
【考案の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本考案は、医療用の弁装置内臓コネクタに関し、例えば
人工心臓の血液導入管又は血液排出管とカニューレとを
接続する医療用の弁装置内蔵コネクタに関する。
人工心臓の血液導入管又は血液排出管とカニューレとを
接続する医療用の弁装置内蔵コネクタに関する。
ロ.従来技術 近年、関心手術やその他の手術の際に、体外において補
助的かつ一時的に心臓の機能を代替するための人工心臓
の開発が進められている。例えば第9図に示すように、
生体の心臓10の右心房と肺動脈との間や、左心房と大
動脈との間に夫々サック型血液ポンプ装置11が連結さ
れる。
助的かつ一時的に心臓の機能を代替するための人工心臓
の開発が進められている。例えば第9図に示すように、
生体の心臓10の右心房と肺動脈との間や、左心房と大
動脈との間に夫々サック型血液ポンプ装置11が連結さ
れる。
このような血液ポンプ装置11はサック型と称されるも
のであり、第10図に明示するように、主として耐圧性
(例えばポリカーボネート或いはポリウレタン製)のハ
ウジングアウターケース1と、このハウジングアウター
ケース内に気密に収納される偏平袋状のサック型の血液
チャンバー2とからなる。この血液チャンバー2の上部
には、血液チャンバーに連通して血液導入管3と血液排
出管4とが上向きにかつ略平行に形成されている。血液
チャンバー部の上部周囲には、ハウジングの一部をなす
フランジ部5を設けてあり、このフランジ部によって血
液チャンバーはハウジングアウターケース1内に気密に
収納される。また、血液導入管3と血液排出管4との各
内部には、血液17の逆流を防止する人工の逆止弁6,
7が装着してあり、これにより、血液導入管3から血液
チャンバー2内に導入された血液17は、血液排出管4
より拍出されるようになっている。血液の拍出は、ハウ
ジングアウターケース1の底部に設けられたポート8を
通じて流体、例えば圧縮空気及び減圧空気の導入、排出
を交互に行い、血液チャンバー外圧の変化に伴って血液
チャンバーが膨張、収縮を繰り返すことによってなされ
るものである。吻合(ふんごう)術によって生体の心臓
に結合された各カニューレ12と血液チャンバー2側の
各血液導管3及び4とは、各コネクタ13の両端部から
その中央位置に設けたリング状フランジ14の位置まで
夫々挿入される。
のであり、第10図に明示するように、主として耐圧性
(例えばポリカーボネート或いはポリウレタン製)のハ
ウジングアウターケース1と、このハウジングアウター
ケース内に気密に収納される偏平袋状のサック型の血液
チャンバー2とからなる。この血液チャンバー2の上部
には、血液チャンバーに連通して血液導入管3と血液排
出管4とが上向きにかつ略平行に形成されている。血液
チャンバー部の上部周囲には、ハウジングの一部をなす
フランジ部5を設けてあり、このフランジ部によって血
液チャンバーはハウジングアウターケース1内に気密に
収納される。また、血液導入管3と血液排出管4との各
内部には、血液17の逆流を防止する人工の逆止弁6,
7が装着してあり、これにより、血液導入管3から血液
チャンバー2内に導入された血液17は、血液排出管4
より拍出されるようになっている。血液の拍出は、ハウ
ジングアウターケース1の底部に設けられたポート8を
通じて流体、例えば圧縮空気及び減圧空気の導入、排出
を交互に行い、血液チャンバー外圧の変化に伴って血液
チャンバーが膨張、収縮を繰り返すことによってなされ
るものである。吻合(ふんごう)術によって生体の心臓
に結合された各カニューレ12と血液チャンバー2側の
各血液導管3及び4とは、各コネクタ13の両端部から
その中央位置に設けたリング状フランジ14の位置まで
夫々挿入される。
こうした血液ポンプ装置において、例えば上記人工弁
6,7としてディスク型人工弁をはじめ、ボール型人工
弁も使用されている。特に、ボール型のものは可動弁が
ボールからなっているので、ディスク型に比べて耐久性
がよく、血栓生成も少ないという利点がある。但し、い
ずれの人工弁も、可動弁体を保持するための支柱やケー
ジを血液流路に設けることになるので、血液を流したと
きにその支柱やケージによって血液流が乱され、場合に
よっては血栓が生じることもある。従って、支柱やケー
ジを設けないボール弁が望ましく、かつこのように構成
することにより製作も容易になり、低廉化も可能とな
る。
6,7としてディスク型人工弁をはじめ、ボール型人工
弁も使用されている。特に、ボール型のものは可動弁が
ボールからなっているので、ディスク型に比べて耐久性
がよく、血栓生成も少ないという利点がある。但し、い
ずれの人工弁も、可動弁体を保持するための支柱やケー
ジを血液流路に設けることになるので、血液を流したと
きにその支柱やケージによって血液流が乱され、場合に
よっては血栓が生じることもある。従って、支柱やケー
ジを設けないボール弁が望ましく、かつこのように構成
することにより製作も容易になり、低廉化も可能とな
る。
また、血液と接触する部分ができるだけ継目や凹凸が無
く全体が平滑な面を構成するためには射出成形等で精密
かつ一度に一体に成形される事が望ましい。
く全体が平滑な面を構成するためには射出成形等で精密
かつ一度に一体に成形される事が望ましい。
しかし、弁座を含めて一体に成形されたコネクタ内に成
形後に可動弁体を組み込むことは困難であり、このため
前記の環状コネクタ型のボール弁は実用化に至っていな
かった。
形後に可動弁体を組み込むことは困難であり、このため
前記の環状コネクタ型のボール弁は実用化に至っていな
かった。
ハ.考案の目的 本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、
耐久性及び抗血栓性に優れ、かつ、製造の容易な弁装置
を提供することを目的としている。
耐久性及び抗血栓性に優れ、かつ、製造の容易な弁装置
を提供することを目的としている。
ニ.考案の構成 本考案は、一端側で第一の血液導管を、他端側で第二の
血液導管を夫々接続するコネクタ本体(例えば後述の上
流側管状本体22と下流側管状本体27とからなる)
と、このコネクタ本体内でこの内壁面に沿う血液流動方
向に移動可能に配された可動弁体(例えば後述のボール
28)と、血液順流方向における下流側に配された弁座
とを有し、前記弁座が、硬質材料によって前記コネクタ
本体とは別体に作製されて前記コネクタ本体に前記内壁
面の一部を形成するように一体に組み込まれると共に互
いに空間的に分離された複数の可動弁体受け部(例えば
後述の4箇所の下流側弁座部25)を有している、医療
用の弁装置内蔵コネクタに係る。
血液導管を夫々接続するコネクタ本体(例えば後述の上
流側管状本体22と下流側管状本体27とからなる)
と、このコネクタ本体内でこの内壁面に沿う血液流動方
向に移動可能に配された可動弁体(例えば後述のボール
28)と、血液順流方向における下流側に配された弁座
とを有し、前記弁座が、硬質材料によって前記コネクタ
本体とは別体に作製されて前記コネクタ本体に前記内壁
面の一部を形成するように一体に組み込まれると共に互
いに空間的に分離された複数の可動弁体受け部(例えば
後述の4箇所の下流側弁座部25)を有している、医療
用の弁装置内蔵コネクタに係る。
ホ.実施例 以下、本考案の実施例を説明する。
第1図は逆止弁としての機能を有するコネクタの中心線
(図示せず)に沿う断面図、第2図は第1図のII−II線
矢視断面図である。
(図示せず)に沿う断面図、第2図は第1図のII−II線
矢視断面図である。
コネクタ21は、上流側弁座23を有する上流側管状本
体22、空間的に互いに分離された下流側弁座部25を
等間隔に4箇所有する管状硬質部分24、下流側管状本
体27及びボール28によって構成される。
体22、空間的に互いに分離された下流側弁座部25を
等間隔に4箇所有する管状硬質部分24、下流側管状本
体27及びボール28によって構成される。
上流側本体22の下流側には内径が拡大する拡径部22
bが設けられ、拡径部22bに硬質部分24が嵌入す
る。拡径部22bの先端側には雌ねじ22aが設けてあ
って、雌ねじ22aに螺合する雄ねじ27aを端部側に
設けた下流側本体27が、上流側本体22に接続し、締
付けられてコネクタ21が組立てられ、図示のように硬
質部分24は血液流路に露呈してコネクタ本体内壁面の
一部を形成している。硬質部分24と本体22,27と
の間には、パッキン26A,26Bが挿入されている。
これらパッキンは、必須不可欠なものではなく、省略し
ても良い。
bが設けられ、拡径部22bに硬質部分24が嵌入す
る。拡径部22bの先端側には雌ねじ22aが設けてあ
って、雌ねじ22aに螺合する雄ねじ27aを端部側に
設けた下流側本体27が、上流側本体22に接続し、締
付けられてコネクタ21が組立てられ、図示のように硬
質部分24は血液流路に露呈してコネクタ本体内壁面の
一部を形成している。硬質部分24と本体22,27と
の間には、パッキン26A,26Bが挿入されている。
これらパッキンは、必須不可欠なものではなく、省略し
ても良い。
本体22,27の材料はポリカーボネートとした。その
ほか、硬質塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリサルホン、アクリル樹脂、ナイロン(透明)等が使
用可能である。ボール28は比重1.03のシリコーン製と
いた。そのほか、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリサルホン、ポリウレタン、ナイロン6、ポリ4メチ
ルペンテン1、ポリプロピレン等が使用可能である。硬
質部分24はステンレス鋼製としている。そのほか、不
銹性の金属やセラミックスやポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリサルホン及びこれらをグラスファイバー
やカーボンファイバーで補強したもの等が使用できる。
硬質部分は、弁座部25のみを上記のような硬質材料と
し、その他の部分は本体22,27と同じ材料としても
良い。
ほか、硬質塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリサルホン、アクリル樹脂、ナイロン(透明)等が使
用可能である。ボール28は比重1.03のシリコーン製と
いた。そのほか、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリサルホン、ポリウレタン、ナイロン6、ポリ4メチ
ルペンテン1、ポリプロピレン等が使用可能である。硬
質部分24はステンレス鋼製としている。そのほか、不
銹性の金属やセラミックスやポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリサルホン及びこれらをグラスファイバー
やカーボンファイバーで補強したもの等が使用できる。
硬質部分は、弁座部25のみを上記のような硬質材料と
し、その他の部分は本体22,27と同じ材料としても
良い。
血液17がコネクタ21内を矢印のように流れるとき、
ボール28は、第1図に実線で示すように硬質の弁座2
5に当接し、血液17は第1図、第2図に示す各弁座2
5の間の空間24aを通って乱流を実質的に起こすこと
なく流れ、血栓発生のおそれがない。血液17は加圧さ
れた拍動流であるために逆流時にはボール28は、第1
図に仮想線で示すように上流側へ押され、本体22の弁
座23に球面の環状領域で接触し、血液17の逆流が速
やかに防止される。
ボール28は、第1図に実線で示すように硬質の弁座2
5に当接し、血液17は第1図、第2図に示す各弁座2
5の間の空間24aを通って乱流を実質的に起こすこと
なく流れ、血栓発生のおそれがない。血液17は加圧さ
れた拍動流であるために逆流時にはボール28は、第1
図に仮想線で示すように上流側へ押され、本体22の弁
座23に球面の環状領域で接触し、血液17の逆流が速
やかに防止される。
パッキン26A,26Bは、血液17のシールと共に、
ボール28が弁座23又は25への衝突による衝撃を緩
らげ、水撃値を小さくする役割を果たす。また同パッキ
ンは直接血液に接する部分を有するために抗血栓性を有
する素材より作製されたものが望ましい。
ボール28が弁座23又は25への衝突による衝撃を緩
らげ、水撃値を小さくする役割を果たす。また同パッキ
ンは直接血液に接する部分を有するために抗血栓性を有
する素材より作製されたものが望ましい。
上記のようにコネクタ21の管状部分を別個に作製され
た上流側本体22、硬質部分24、下流側本体27の3
部分によって構成することにより、硬質部分24の材料
を耐摩耗性及び耐衝撃性に優れる所望の材料としてボー
ル28の衝突による弁座部25の摩耗を軽減し、耐久性
を改善することができる。また、弁座23,25の精密
な仕上げを組立て前に行うことができて仕上げ加工が容
易になる。更に、ボール28を上流側本体22に装入し
てからコネクタを組み立てられるので、ボール28のコ
ネクタ21内への装入が容易である。
た上流側本体22、硬質部分24、下流側本体27の3
部分によって構成することにより、硬質部分24の材料
を耐摩耗性及び耐衝撃性に優れる所望の材料としてボー
ル28の衝突による弁座部25の摩耗を軽減し、耐久性
を改善することができる。また、弁座23,25の精密
な仕上げを組立て前に行うことができて仕上げ加工が容
易になる。更に、ボール28を上流側本体22に装入し
てからコネクタを組み立てられるので、ボール28のコ
ネクタ21内への装入が容易である。
パッキン26A,26Bは、夫々上流側本体22、下流
側本体27に固着して設けることもできる。
側本体27に固着して設けることもできる。
第3図は上流側本体22の拡径部22bの底部にパッキ
ン(第1図の26A)を固着させて一体に設ける要領を
示す断面図である。
ン(第1図の26A)を固着させて一体に設ける要領を
示す断面図である。
まず、シリコーンゴム製の栓41を仮想線で示す位置か
ら実線で示すように上流側本体22の拡径部22bへ離
間した状態で挿入する。
ら実線で示すように上流側本体22の拡径部22bへ離
間した状態で挿入する。
次に、拡径部22bと栓41とに挟まれた空間を経由し
て、シリンジ(注射器)45を使用してポリウレタン系
の抗血栓性材料溶液40を拡径部22bの底部露呈面に
所定量供給する。
て、シリンジ(注射器)45を使用してポリウレタン系
の抗血栓性材料溶液40を拡径部22bの底部露呈面に
所定量供給する。
溶液40の溶媒が十分に除去されたら、栓41を上流側
本体22から引抜くと、上記露呈面に抗血栓性の環状パ
ッキン26Aが上流側本体22に一体に固着して形成さ
れる。
本体22から引抜くと、上記露呈面に抗血栓性の環状パ
ッキン26Aが上流側本体22に一体に固着して形成さ
れる。
なお、パッキン材26Aは、ポリウレタン系の抗血栓性
材料溶液の溶媒を除去して形成されるほか、ポリ塩化ビ
ニルプラスチゾルその他の液状化可能な材料を原材料と
し、加熱等によって反応ゲル化してパッキン材26Aと
することができる。
材料溶液の溶媒を除去して形成されるほか、ポリ塩化ビ
ニルプラスチゾルその他の液状化可能な材料を原材料と
し、加熱等によって反応ゲル化してパッキン材26Aと
することができる。
第4図は下流側本体27の雄ねじ27a側端面にパッキ
ン(第1図の26B)を固着させて一体に設ける要領を
示す断面図である。
ン(第1図の26B)を固着させて一体に設ける要領を
示す断面図である。
まず、シリコーンゴム製の管状体42を仮想線で示す位
置から実線で示すように下流側本体部27の雄ねじ27
aに外嵌して雄ねじ27bをマスクする。次いで、先に
説明した上流側本体に於けると同様に、シリコーンゴム
製の栓43を仮線線で示す位置から実線で示すように下
流側本体27内に嵌入する。
置から実線で示すように下流側本体部27の雄ねじ27
aに外嵌して雄ねじ27bをマスクする。次いで、先に
説明した上流側本体に於けると同様に、シリコーンゴム
製の栓43を仮線線で示す位置から実線で示すように下
流側本体27内に嵌入する。
次に、管状体42と栓43とに挟まれた空間を経由し
て、シリンジ45を使用してポリウレタン系の抗血栓性
材料溶液40を下流側本体部27の端面に所定量供給す
る。
て、シリンジ45を使用してポリウレタン系の抗血栓性
材料溶液40を下流側本体部27の端面に所定量供給す
る。
溶液40の溶媒が十分に除去されたら、管状体42及び
栓43を下流側本体部27から引抜くと、下流側本体2
7の端面に環状パッキン材26Bが一体に固着して形成
される。
栓43を下流側本体部27から引抜くと、下流側本体2
7の端面に環状パッキン材26Bが一体に固着して形成
される。
以上のように、パッキン材を本体部に一体に設ける作業
は、特殊な設備を必要とせず、簡単かつ容易に遂行され
る。
は、特殊な設備を必要とせず、簡単かつ容易に遂行され
る。
コネクタ組立て時のねじ締付けに際し、パッキンが引き
つるように変形したり位置ずれしたりして隙間や凸部が
生じ、血液のスムーズな流通を阻害して不所望な血栓発
生が起こることがある。上記のようにパッキンを本体に
固定して一体に設けることにより、このような問題が起
こらなくなる。
つるように変形したり位置ずれしたりして隙間や凸部が
生じ、血液のスムーズな流通を阻害して不所望な血栓発
生が起こることがある。上記のようにパッキンを本体に
固定して一体に設けることにより、このような問題が起
こらなくなる。
上流側本体22と下流側本体27との結合は、上記のよ
うにねじによる締結のほか、嵌込み方式として接着又は
圧入によって結合しても良い。
うにねじによる締結のほか、嵌込み方式として接着又は
圧入によって結合しても良い。
第5図は他の例によるコネクタ31の中心線(図示せ
ず)に沿う断面図、第6図は第5図のVI−VI線矢視断面
図である。但し、第6図ではボール28は図示省略して
ある。
ず)に沿う断面図、第6図は第5図のVI−VI線矢視断面
図である。但し、第6図ではボール28は図示省略して
ある。
管状本体32の略中央にはボール28を収容する内径を
拡大したボール収容空間32aが設けられ、ボール収容
空間32aの上流側には弁座部33が一体に嵌込まれて
いる。弁座部33の先端33aは、球面の環状領域でボ
ール28が接触するように仕上げられている。ボール収
容空間32aの下流側には硬質部分34が一体に嵌込ま
れ、硬質部分34にはボール28が当接する下流側弁座
部35が等間隔に3個設けてある。本体32の両端側に
は、他の血液導管(例えば第9図、第10図の血液導入
管3若しくは血液排出管4及びカテーテル12)を接続
させるための管状体36,36が端面から突出するよう
にして一体に嵌込まれている。
拡大したボール収容空間32aが設けられ、ボール収容
空間32aの上流側には弁座部33が一体に嵌込まれて
いる。弁座部33の先端33aは、球面の環状領域でボ
ール28が接触するように仕上げられている。ボール収
容空間32aの下流側には硬質部分34が一体に嵌込ま
れ、硬質部分34にはボール28が当接する下流側弁座
部35が等間隔に3個設けてある。本体32の両端側に
は、他の血液導管(例えば第9図、第10図の血液導入
管3若しくは血液排出管4及びカテーテル12)を接続
させるための管状体36,36が端面から突出するよう
にして一体に嵌込まれている。
本体32の材料は、ポリカーボネートであって、そのほ
か、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリイミド、硬質
ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂等の透明なものが使用可能である。
か、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリイミド、硬質
ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂等の透明なものが使用可能である。
弁座部33及び管状体36の材料は、本体32より耐摩
耗性に優れた材料であって、金属材料等でも良い。ボー
ル28の材料及び硬質部分34の材料は、前述した第1
図のコネクタに於けると同様である。また、血液17の
流通及び逆流防止も、第1図のコネクタに於けると同様
である。
耗性に優れた材料であって、金属材料等でも良い。ボー
ル28の材料及び硬質部分34の材料は、前述した第1
図のコネクタに於けると同様である。また、血液17の
流通及び逆流防止も、第1図のコネクタに於けると同様
である。
上流側弁材料部33、硬質部分34及び管状体36,3
6は予め作製しておいて、これらは本体32の成形時に
インサートモールド法或いは注型によって本体32に一
体に組付けることも可能である。また、硬質部分34と
本体32との間にはパッキン36A,36Bが設けてあ
る。
6は予め作製しておいて、これらは本体32の成形時に
インサートモールド法或いは注型によって本体32に一
体に組付けることも可能である。また、硬質部分34と
本体32との間にはパッキン36A,36Bが設けてあ
る。
ボール28は、本体32の成形後にボール収容空間32
a内で作製される。
a内で作製される。
第7図はボール作製の要領を示す断面図である。
槽51内に収容され、後述のボールを成形するための成
形材料溶液(或いはボール自体)とほぼ比重が同じであ
る流体52中に、上記の本体32を垂直に浸漬する。そ
して、対流を生じないように液体52を定温に保持しな
がら、上方から管状体36を通してマイクロシリンジ等
の注射器55の注射針56から、ボール成形材料溶液2
8を予定量静かに注入する。ここで、液体52として
は、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸ソーダ等の保護コロイド又は界面活性剤、更に
は無機塩(例えばポリリン酸ソーダ)を添加してなるも
のを使用してよい。また、液体52は全体を40〜80℃に
保持するのが望ましく、対流を起こすことがなければ高
温であってよい。また、上記の注入される溶液28は、
二液性の室温硬化型のモノマー、例えばシリコーン溶液
を使用してよいが、他のポリウレタン、エポキシ樹脂用
のモノマー溶液(但し、溶媒は水以外とする。)を使用
することもできる。
形材料溶液(或いはボール自体)とほぼ比重が同じであ
る流体52中に、上記の本体32を垂直に浸漬する。そ
して、対流を生じないように液体52を定温に保持しな
がら、上方から管状体36を通してマイクロシリンジ等
の注射器55の注射針56から、ボール成形材料溶液2
8を予定量静かに注入する。ここで、液体52として
は、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸ソーダ等の保護コロイド又は界面活性剤、更に
は無機塩(例えばポリリン酸ソーダ)を添加してなるも
のを使用してよい。また、液体52は全体を40〜80℃に
保持するのが望ましく、対流を起こすことがなければ高
温であってよい。また、上記の注入される溶液28は、
二液性の室温硬化型のモノマー、例えばシリコーン溶液
を使用してよいが、他のポリウレタン、エポキシ樹脂用
のモノマー溶液(但し、溶媒は水以外とする。)を使用
することもできる。
こうして、注射針56から注入された溶液28は、本体
32内で浮遊するが、液体52とほぼ同比重のためにあ
らゆる方向から均等な圧力を受け、いわば無重力の如き
状態で静止しながら球形となり、このまま硬化せしめら
れる。この結果、第7図の二点鎖線28で示すように所
定径で真球度の高いボールが成形される。かくして、ボ
ール(可動弁体)28は、特別な装置なしに成形材料の
注入、静置硬化のみによって成形され、精密な表面仕上
げが不要である。
32内で浮遊するが、液体52とほぼ同比重のためにあ
らゆる方向から均等な圧力を受け、いわば無重力の如き
状態で静止しながら球形となり、このまま硬化せしめら
れる。この結果、第7図の二点鎖線28で示すように所
定径で真球度の高いボールが成形される。かくして、ボ
ール(可動弁体)28は、特別な装置なしに成形材料の
注入、静置硬化のみによって成形され、精密な表面仕上
げが不要である。
上記の方法によってコネクタ外でボールを製造し、これ
を第1図のコネクタ21の組立て前に上流側本体22に
収容するようにすることもできる。従来の医療用弁装置
にあっては、生体の心臓弁置換で移植するものを縫着輪
を外してその儘使用していた。この弁は、生体(例えば
人)が生きている限り使用されるので、極めて高品質の
ものであり、従って極めて高価なものである。従って、
従来の生体外で使用される弁装置は移植用のものを流用
してきたため過剰品質になっていた。これに対し、上記
の方法によって製造されたボールを使用する弁装置は、
従来の弁装置に較べて製造原価が極めて低廉で済む。
を第1図のコネクタ21の組立て前に上流側本体22に
収容するようにすることもできる。従来の医療用弁装置
にあっては、生体の心臓弁置換で移植するものを縫着輪
を外してその儘使用していた。この弁は、生体(例えば
人)が生きている限り使用されるので、極めて高品質の
ものであり、従って極めて高価なものである。従って、
従来の生体外で使用される弁装置は移植用のものを流用
してきたため過剰品質になっていた。これに対し、上記
の方法によって製造されたボールを使用する弁装置は、
従来の弁装置に較べて製造原価が極めて低廉で済む。
第2図、第6図の下流側弁座部25,35の個数及び形
状は、その目的に沿う範囲で種々変更できる。第8図は
その例を示すものであって、同図(a),(b)は硬質部分6
4の内側の左右(又は上下)の対称の位置に2個の互い
に平行な弁座部65a,65a又は内側へ膨らんだ2個
の弁座部65b,65bを設けた例、同図(c),(d)は硬
質部分64に3個の内側へ突出する弁座部65c,65
c,65c又は65d,65d,65d(65cは65
dよりも幅広としている。)を設けた例、同図(e)は同
図(b)の弁座65bを3個設けた例を示す。
状は、その目的に沿う範囲で種々変更できる。第8図は
その例を示すものであって、同図(a),(b)は硬質部分6
4の内側の左右(又は上下)の対称の位置に2個の互い
に平行な弁座部65a,65a又は内側へ膨らんだ2個
の弁座部65b,65bを設けた例、同図(c),(d)は硬
質部分64に3個の内側へ突出する弁座部65c,65
c,65c又は65d,65d,65d(65cは65
dよりも幅広としている。)を設けた例、同図(e)は同
図(b)の弁座65bを3個設けた例を示す。
上記の実施例のほか、本考案の技術思想に基づいて種々
の変形が可能である。例えば、可動弁体は、球形のもの
のほか、円錐形その他可動弁体として機能し得る適宜の
形状として良く、コネクタ以外の流体導管の逆流防止に
本考案を適用することも可能である。
の変形が可能である。例えば、可動弁体は、球形のもの
のほか、円錐形その他可動弁体として機能し得る適宜の
形状として良く、コネクタ以外の流体導管の逆流防止に
本考案を適用することも可能である。
ヘ.考案の効果 以上説明したように、本考案に基づく医療用の弁装置内
蔵コネクタは、血液順流方向における下流側に配された
弁座が硬質材料によって作製されているので、可動弁体
の衝突による摩耗が著しく軽減される。また、弁座は流
体導管本体とは別体に作製されてこの本体に組込まれる
ので、上記の弁座や本体内の他の弁座の高精度の仕上げ
加工を上記組込み前に行うことができ、仕上げ加工が容
易になる。その結果、耐久性が著しく改善され、製造が
容易となって製造原価が低廉で済む。更に、上記弁座
は、コネクタ本体の内壁面の一部を形成しかつ互いに空
間的に分離された複数の可動弁体受け部を有するので、
血液順流時に血液がこれら可動弁体受け部の間を通って
流れ、血液の流れをスムーズにして血栓発生を防止する
ようにできる。
蔵コネクタは、血液順流方向における下流側に配された
弁座が硬質材料によって作製されているので、可動弁体
の衝突による摩耗が著しく軽減される。また、弁座は流
体導管本体とは別体に作製されてこの本体に組込まれる
ので、上記の弁座や本体内の他の弁座の高精度の仕上げ
加工を上記組込み前に行うことができ、仕上げ加工が容
易になる。その結果、耐久性が著しく改善され、製造が
容易となって製造原価が低廉で済む。更に、上記弁座
は、コネクタ本体の内壁面の一部を形成しかつ互いに空
間的に分離された複数の可動弁体受け部を有するので、
血液順流時に血液がこれら可動弁体受け部の間を通って
流れ、血液の流れをスムーズにして血栓発生を防止する
ようにできる。
第1図〜第8図は本考案の実施例を示すものであって、 第1図はコネクタの中心線に沿う断面図、 第2図は第1図のII−II線矢視断面図、 第3図及び第4図はパッキン作製の要領を示す断面図、 第5図は他の例によるコネクタの中心線に沿う断面図、 第6図は第5図のIV−IV線矢視断面図、 第7図はボールを本体内で成形する要領を示す断面図、 第8図(a),(b),(c),(d)及び(e)は弁座部の形状を示す硬
質部分の断面図 である。 第9図〜第10図は従来例を示すものであって、 第9図は血液ポンプ装置の使用状態を示す概略図、 第10図は血液ポンプ装置の分解斜視図 である。 なお、図面に示された符号に於いて、 17……血液 21,31……コネクタ 22……上流側本体 23,33……上流側弁座 24,34,64……硬質部分 25,35,65a,65b,65c,65d……下流
側弁座 26A,26B,36A,36B……パッキン 27……下流側本体 28……ボール(可動弁体) 36……管状体 である。
質部分の断面図 である。 第9図〜第10図は従来例を示すものであって、 第9図は血液ポンプ装置の使用状態を示す概略図、 第10図は血液ポンプ装置の分解斜視図 である。 なお、図面に示された符号に於いて、 17……血液 21,31……コネクタ 22……上流側本体 23,33……上流側弁座 24,34,64……硬質部分 25,35,65a,65b,65c,65d……下流
側弁座 26A,26B,36A,36B……パッキン 27……下流側本体 28……ボール(可動弁体) 36……管状体 である。
Claims (1)
- 【請求項1】一端側で第一の血液導管を、他端側で第二
の血液導管を夫々接続するコネクタ本体と、このコネク
タ本体内でこの内壁面に沿う血液流動方向に移動可能に
配された可動弁体と、血液順流方向における下流側に配
された弁座とを有し、前記弁座が、硬質材料によって前
記コネクタ本体とは別体に作製されて前記コネクタ本体
に前記内壁面の一部を形成するように一体に組み込まれ
ると共に互いに空間的に分離された複数の可動弁体受け
部を有している、医療用の弁装置内蔵コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987183333U JPH067694Y2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | 医療用の弁装置内蔵コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987183333U JPH067694Y2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | 医療用の弁装置内蔵コネクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0187715U JPH0187715U (ja) | 1989-06-09 |
JPH067694Y2 true JPH067694Y2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=31474755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987183333U Expired - Lifetime JPH067694Y2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | 医療用の弁装置内蔵コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH067694Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS544275A (en) * | 1977-06-13 | 1979-01-12 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Roll forming apparatus for disk type parts |
JPS57200772A (en) * | 1981-06-05 | 1982-12-09 | Hitachi Ltd | Check valve |
JPS6081581A (ja) * | 1983-10-11 | 1985-05-09 | アムノン・エフ・バダスツ | ボ−ル逆止弁 |
-
1987
- 1987-11-30 JP JP1987183333U patent/JPH067694Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0187715U (ja) | 1989-06-09 |
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