JPH0674544B2 - 油処理用不織布 - Google Patents

油処理用不織布

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JPH0674544B2
JPH0674544B2 JP60124258A JP12425885A JPH0674544B2 JP H0674544 B2 JPH0674544 B2 JP H0674544B2 JP 60124258 A JP60124258 A JP 60124258A JP 12425885 A JP12425885 A JP 12425885A JP H0674544 B2 JPH0674544 B2 JP H0674544B2
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JP
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oil
woven fabric
nonwoven fabric
fibers
present
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JP60124258A
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Inventor
春樹 長岡
忠義 吉川
Original Assignee
三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工場の排水中に含まれる油あるいは事故によ
つて海、河川等に流出した油を補集処理したり、油やグ
リース等で汚れた工業部品を拭くのに好適に使用される
不織布に関する。
〔従来の技術と問題点〕
海、河川、湖沼等の水面に浮遊したり懸濁している油を
取り除くため、あるいは工場、事業所、一般家庭から排
出される排水中に含まれる油を取り除くため、種々の油
捕集材が開発、研究されている。従来、油すなわち脂肪
族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素(これら
の炭化水素類はS、N、O等を含んだヘテロ化合物とな
つていてもかまわない)の捕集材としては、特公昭47-7
242、特公昭60-6979、特開昭49-117385に見られるよう
に、ポリオレフイン等の合成樹脂を原料とし、繊維状、
不織布状、ビーズ状等の各種形状のものがある。
ところで、これらの油捕集材の永遠なる課題として、少
ない量で多量の油を捕集する能力すなわち油捕集能力を
いかに高めるかという点がある。つまり少量の捕集材で
多量の油を処理できれば、たとえば工場排水中の油を除
去するためコアレツサー等に油捕集材を交換充填する頻
度を低減することができ、作業効率を格段に向上させる
ことができる。また、油を捕集した後の処理は一般に焼
却処理が行われるが、油捕集能力が大きければ処理絶対
量が減少するため、焼却処理の作業効率も向上する。更
に別には、たとえば船舶事故により多量の油が海上に流
出し場合、捕集能力の大きな油捕集材があればそれだけ
早く流出油の処理ができ、汚染域の拡大を防止できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、かかる要望に応えんものと鋭意研究を重
ねた結果、後述する構成の不織布を油捕集材として用い
ると、驚くべきことに従来提案されている各種油捕集材
に比べて非常に多くの油を捕集できることを見い出し、
本発明を完成するに到つた。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明は、水に含まれる油を選択、吸着捕集す
る油吸着剤として用いられる不織布であって、メルトフ
ローレートの異なる2種以上のポリオレフィンからなる
複合積層フィルムを解繊して得られる捲縮性でかつフィ
ブリル構造を有した網目状フィルム及び/又は繊維から
なり、幹繊維間の空隙に枝繊維が介在する油処理用不織
布に関する。
〔作用〕
本発明の油処理用不織布は、通常の溶融紡糸法によつて
製造された繊維によつて構成されるのではなく、メルト
フローレートの異なる2種以上のポリオレフインからな
る複合積層フイルムを解繊して製造された捲縮性の網目
状フイルムあるいは繊維あるいはこれらの混合物からな
り、幹繊維間の空隙に枝繊維が介在する構造をなす。し
たがつて、従来の油捕集材として使用されていた不織布
に比べて非常に嵩高である。また、(幹繊維間に形成さ
れる空隙には、枝繊維が介在し、これが触手のように伸
びた形となつている。そしてこのような構造の不織布で
あることが油捕集能力を高める原因になつていると推定
される。すなわち、不織布形状のものを油捕集用に使用
すると、不織布を構成する繊維素材の吸着能及び繊維〜
繊維間の空隙に粘性と凝縮性により油を保持する能力の
両者の働きによつて油を捕集処理できる。この際上述の
ように嵩高で枝繊維が存在すると、油を処理することの
できる繊維間空隙が多くなると共に一つの空隙体積が小
さくなり、また繊維と油との接触面積が増加する結果吸
着能あるいは粘性、凝縮性といつた油保持能も向上し、
更に一度油が空隙中に捕り込まれると再び遊離すること
がないといつた作用を示し、油捕集能が飛躍的に向上す
るものと考えられる。
本発明の不織布を構成する捲縮性でフイブリル構造を有
した網目状フイルムあるいは繊維は、水に含まれる油を
選択、吸着捕集する油吸着剤として用いられる不織布で
あって、メルトフローレートの異なる2種以上のポリオ
レフィンフィルムからなる複合積層フィルムを公知の方
法によって解繊することにより容易に製造できる。すな
わちポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルブテ
ン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンを原料とし
て複合積層フィルムを公知の方法で製造する。
ここで、複合積層フィルムとしては、メルトフローレー
トの異なるものであれば同一種のポリオレフィンで熱挙
動が異なる2種のポリオレフィンを積層してなるもので
もよい。この複合積層フィルムを延伸後、公知の方法で
解繊し、続いて複合積層フィルムを構成するメルトフロ
ーレートの異なる2種のポリオレフィンのそれぞれの熱
収縮が異なるような温度条件下で加熱し、該2種のポリ
オレフィンの収縮作用に差を生じさせることによって捲
縮を発現させる。このようにして得られる網目状フィル
ム及び/又は繊維の中では、特に、相異なるメルトフロ
ーレートを有する2種のポリプロピレンからなる複合積
層フィルムを解繊して得られる網目状フィルム及び/又
は繊維が、成形性に優れ、またポリオレフィンであるた
め親油性および撥水性に優れ、油捕集能力が高い不織布
が得られるので、特に好ましい。
前記のようにして得られた網目状フイルム及び/又は繊
維は公知の方法により積層ウエブ化され、超音波加熱や
加熱エンボス等の手段により融着されたり、ニードルパ
ンチングにより機械的結合されたり、接着剤により接着
されたりして不織布となされる。
尚、本発明においては、網目状フイルム及び/又は繊維
を製造する際に各種界面活性剤、充填剤、染料、顔料等
を配合した合成樹脂を原料に用いてもよいことは勿論で
ある。更に本発明の不織布に他の基材たとえば通常の不
織布、編織布等を積層一体化しても一向にかまわない。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を好適な例でもつて示すが、本発明
はとくに断りのない限り何らこれらの例に限定されるも
のではない。
実施例1及び比較例1〜4 第1層がASTM D 1238Lに基づくメルトフローレート0.5g
/10minのポリプロピレン及び第2層が同じくメルトフロ
ーレート6.5g/10minのポリプロピレンといつた熱挙動の
異なる2種類のポリプロピレンからなる複合フイルムを
解繊捲縮して得られた平均16デニール(平径糸径50μ)
の繊維を用いて100g/m2の不織布を製造した。この不織
布から30cm×30cmのテスト片を切り取り、以下の油捕集
テストを行つた。
テスト槽の水面上に厚さ5cmの軽油またはB重油の油層
を作り、油層の温度を約20℃に保持したまま前記テスト
片を5分間浮かべる。5分後にテスト片を取り出し、金
網上に5分間静置して水切りを行い、テスト前後の重量
差からテスト片1g当りの油捕集量を求める。
前記のテストを非捲縮性の解繊糸により作られた不織布
(比較例1)、通常の溶融紡糸により得られる繊維を用
いた不織布(比較例2〜4)についても行つた。結果を
表1に示す。
表1の結果を見ても判るとおり、本発明の油処理用不織
布は浮上油に対して極めて著しい油捕集量を示す。すな
わち、同一繊維径かつ同じ解繊糸でもある非捲縮性のも
の(比較例1)を1とすると本発明のものは軽油捕集量
において1.8倍、B重油捕集量になると2.3倍の能力を示
す。また通常の溶融紡糸法によつて得られた繊維を使用
した不織布と比べても高い油捕集能力を示し、たとえば
比較例2に示したように不織布を構成する繊維径が本発
明品よりも細かい(これは表面積が大きいことでもあ
る)ものと比べても1.8〜2.4倍の油捕集能力を示す。
実施例2及び比較例5〜6 実施例1と同じ不織布を使用して、エルマジヨン中の油
捕集能力を以下に示す方法で測定した。
内径30mm、高さ60mmの円筒状濾過器内に0.236g/cm3の充
填密度で10gの不織布を充填した。この濾過器内に25ml/
minの流量で純水/天ぷら油/界面活性剤=999ml/0.5ml
/0.5mlからなるエマルジヨンを連続的に流し、1時間毎
に処理水をサンプリングし、残留油分をJIS K 0102、24
ヘキサン抽出法により測定した。
また比較例として比較例2の不織布及び平均糸径5μ、
平均デニール0.2の極細繊維からなる不織布を用いて同
様に行つた。結果を表2に示す。
表2の結果を見ても判るとおり本発明品はエマルジヨン
油に対しても著しい捕集能力が示し、長時間の寿命を示
すことが判る。
〔発明の効果〕
本発明の油処理用不織布は単位重量当りの油捕集量が非
常に多いので、 排水中の油捕集用フイルターとして利用すれば交換頻
度が大巾に低減し、 同一油処理量であれば従来のものに比べ発生する廃材
(使用済油捕集材)量も少なくて済み、よつて廃棄物処
理の問題も軽減し、 流出油事故の場合には、素早く油を捕集できるので、
汚染区域の拡大を防止できるといつた効果を示す。更に
嵩高でもあるので、 ソフトな肌触り感があり、 伸縮性、柔軟性にも優れる といつた効果も示す。
よつて本発明の不織布は、各種排水中の油処理用、海上
事故等の流出油処理用、工業部品等のワイパー材料つま
り使い捨てクロスなど、衛生資材等に好適に使用され
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水に含まれる油を選択、吸着捕集する油吸
    着剤として用いられる不織布であって、メルトフローレ
    ートの異なる2種以上のポリオレフィンからなる複合積
    層フィルムを解繊して得られる捲縮性でかつフィブリル
    構造を有した網目状フィルム及び/又は繊維からなり、
    幹繊維間の空隙に枝繊維が介在する油処理用不織布。
  2. 【請求項2】前記メルトフローレートの異なる2種以上
    のポリオレフィンが、ポリプロピレンである特許請求の
    範囲第1項に記載の油処理用不織布。
JP60124258A 1985-06-10 1985-06-10 油処理用不織布 Expired - Lifetime JPH0674544B2 (ja)

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