JPH067436A - 輸液ポンプ - Google Patents
輸液ポンプInfo
- Publication number
- JPH067436A JPH067436A JP4166181A JP16618192A JPH067436A JP H067436 A JPH067436 A JP H067436A JP 4166181 A JP4166181 A JP 4166181A JP 16618192 A JP16618192 A JP 16618192A JP H067436 A JPH067436 A JP H067436A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fingers
- liquid
- receiving member
- infusion pump
- pump
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Reciprocating Pumps (AREA)
- Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】少なくとも該フィンガーと該受部材とからなる
送液チューブ接触部の表面が撥水性であることを特徴と
する輸液ポンプ。 【効果】輸液ポンプ１の表面に撥水性をもたせることに
よって、薬液瓶１０から送液チューブ２の外面を伝わり
落ちる漏出薬液７を弾き、表面張力により球状滴となっ
た該漏出薬液７を自重により滴下させることにより、送
液チューブ接触部でのベトつきや、薬液の固化による汚
れ、作動不良等の現象を防止する。又、薬液がポンプ装
置内部に侵入することによる故障を防止する。
送液チューブ接触部の表面が撥水性であることを特徴と
する輸液ポンプ。 【効果】輸液ポンプ１の表面に撥水性をもたせることに
よって、薬液瓶１０から送液チューブ２の外面を伝わり
落ちる漏出薬液７を弾き、表面張力により球状滴となっ
た該漏出薬液７を自重により滴下させることにより、送
液チューブ接触部でのベトつきや、薬液の固化による汚
れ、作動不良等の現象を防止する。又、薬液がポンプ装
置内部に侵入することによる故障を防止する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は薬液を投与する輸液ポン
プに関する。
プに関する。
【０００２】
【従来の技術】輸液中において、薬液瓶の薬液出口より
薬液が外部へ漏れて送液チューブの外面を伝わり落ち、
下流に位置する輸液ポンプに達し、輸液ポンプ内部に侵
入することがあり、この問題を解決するための輸液ポン
プが、特表昭５９−５０１３９７号公報や実開昭６１−
６３４９０号公報に開示されている。特表昭５９−５０
１３９７号公報の蠕動ポンプ装置は、フィンガー上にゴ
ムシートが装着されたものであり、また実開昭６１−６
３４９０号公報の輸液ポンプは、フィンガー部分が取り
外し可能なものである。
薬液が外部へ漏れて送液チューブの外面を伝わり落ち、
下流に位置する輸液ポンプに達し、輸液ポンプ内部に侵
入することがあり、この問題を解決するための輸液ポン
プが、特表昭５９−５０１３９７号公報や実開昭６１−
６３４９０号公報に開示されている。特表昭５９−５０
１３９７号公報の蠕動ポンプ装置は、フィンガー上にゴ
ムシートが装着されたものであり、また実開昭６１−６
３４９０号公報の輸液ポンプは、フィンガー部分が取り
外し可能なものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特表昭
５９−５０１３９７号公報の蠕動ポンプ装置において
は、フィンガーのペリスタリック運動をゴムシートが吸
収するのでモーターの負荷が増大することや、ゴムシー
トと送液チューブとが常にこすれ合うことにより送液チ
ューブが破損する虞れがある等の欠点があった。また、
実開昭６１−６３４９０号公報の輸液ポンプにおいて
は、薬液が作用端面部に付着した際にフィンガー部分を
取り外して洗浄することによって、薬液がポンプ装置内
部に侵入することを防ぐことができるが、洗浄すること
により作用端面部上のシリコングリース等の潤滑油も薬
液と共に洗い流されてしまうため、フィンガー部分の摩
耗が増大し、また騒音も大きくなるという問題があっ
た。
５９−５０１３９７号公報の蠕動ポンプ装置において
は、フィンガーのペリスタリック運動をゴムシートが吸
収するのでモーターの負荷が増大することや、ゴムシー
トと送液チューブとが常にこすれ合うことにより送液チ
ューブが破損する虞れがある等の欠点があった。また、
実開昭６１−６３４９０号公報の輸液ポンプにおいて
は、薬液が作用端面部に付着した際にフィンガー部分を
取り外して洗浄することによって、薬液がポンプ装置内
部に侵入することを防ぐことができるが、洗浄すること
により作用端面部上のシリコングリース等の潤滑油も薬
液と共に洗い流されてしまうため、フィンガー部分の摩
耗が増大し、また騒音も大きくなるという問題があっ
た。
【０００４】また、いずれにおいても薬液が高カロリー
液である場合には、ポンプ表面に落下して付着した薬液
は時間が経つと蒸発してブドウ糖等の成分が析出し、清
掃が煩雑になるばかりか、ポンプ本体の劣化につながる
虞れもあった。さらに、漏れ出した薬液がポンプ上面に
落下した場合は、蓋の開閉や、蠕動ポンプ装置の移動の
際に、蠕動ポンプ装置内部に薬液が侵入する虞れもあっ
た。また、薬液が電解質液である場合は、薬液の侵入に
より輸液ポンプの表面が腐食する問題があった。
液である場合には、ポンプ表面に落下して付着した薬液
は時間が経つと蒸発してブドウ糖等の成分が析出し、清
掃が煩雑になるばかりか、ポンプ本体の劣化につながる
虞れもあった。さらに、漏れ出した薬液がポンプ上面に
落下した場合は、蓋の開閉や、蠕動ポンプ装置の移動の
際に、蠕動ポンプ装置内部に薬液が侵入する虞れもあっ
た。また、薬液が電解質液である場合は、薬液の侵入に
より輸液ポンプの表面が腐食する問題があった。
【０００５】本発明は、このような問題点に鑑み、輸液
装置において漏れ出した薬液がポンプ装置内部に侵入す
ることを防止し、たとえ薬液が付着しても、簡単に取り
除けるように改善された輸液ポンプを提供することを目
的とする。
装置において漏れ出した薬液がポンプ装置内部に侵入す
ることを防止し、たとえ薬液が付着しても、簡単に取り
除けるように改善された輸液ポンプを提供することを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、このよ
うな目的は、ペリスタリック運動によって送液チューブ
の押し潰し位置を順次移動させるよう圧閉する複数のフ
ィンガーと、該フィンガーをペリスタリック運動可能に
保持するポンプ基部を備えてなる輸液ポンプであって、
少なくとも該フィンガーと該受部材とからなる送液チュ
ーブ接触部の表面が撥水性であることにより達成され
る。
うな目的は、ペリスタリック運動によって送液チューブ
の押し潰し位置を順次移動させるよう圧閉する複数のフ
ィンガーと、該フィンガーをペリスタリック運動可能に
保持するポンプ基部を備えてなる輸液ポンプであって、
少なくとも該フィンガーと該受部材とからなる送液チュ
ーブ接触部の表面が撥水性であることにより達成され
る。
【０００７】なお、送液チューブ接触部の表面に加え
て、輸液ポンプの表面に撥水性をもたせることが好まし
い。
て、輸液ポンプの表面に撥水性をもたせることが好まし
い。
【０００８】
【作用】本発明によれば、送液チューブ接触部すなわ
ち、フィンガーと送液チューブに対してフィンガーの反
対側に位置し送液チューブを受ける受部材とを撥水性部
材でつくるか、撥水剤でコーティングすることにより、
送液チューブの外面を伝わり落ちる漏出薬液は、撥水作
用により表面張力で球状になり自重によって落下するの
で、フィンガーの隙間から薬液のポンプ装置内部の侵入
したりして起こる、故障や作動不良等の問題は著しく減
少する。また、輸液ポンプ全体の表面をコーティングす
ることにより、漏出薬液の輸液ポンプ表面からの除去が
容易になる。また、滞留する時間が短くなため、滞留中
に薬液の水分が蒸発するという虞れもないので、ポンプ
表面でのベトつきあるいは薬液が固化する現象もなくな
るので、手入れも簡単になる。
ち、フィンガーと送液チューブに対してフィンガーの反
対側に位置し送液チューブを受ける受部材とを撥水性部
材でつくるか、撥水剤でコーティングすることにより、
送液チューブの外面を伝わり落ちる漏出薬液は、撥水作
用により表面張力で球状になり自重によって落下するの
で、フィンガーの隙間から薬液のポンプ装置内部の侵入
したりして起こる、故障や作動不良等の問題は著しく減
少する。また、輸液ポンプ全体の表面をコーティングす
ることにより、漏出薬液の輸液ポンプ表面からの除去が
容易になる。また、滞留する時間が短くなため、滞留中
に薬液の水分が蒸発するという虞れもないので、ポンプ
表面でのベトつきあるいは薬液が固化する現象もなくな
るので、手入れも簡単になる。
【０００９】さらに、本発明にて用いる撥水材として
は、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の撥水効果のある
樹脂が使用可能であり、具体的にはシリコン撥水材、ポ
リテトラフルオロエチレン等が考えられる。皮膜を形成
する手段としては、吹き付け、焼き付け、蒸着、又は電
着等持続効果を上げるための手段であれば、いずれを用
いても良い。また、輸液ポンプ本体の表面をコーティン
グする手段としては、輸液ポンプ全体の成形をインモー
ルド成形で行う場合、成形後薄いシートで外面を覆う方
法でもよい。また、二色成形、ストラクチュアル・フォ
ーム（StructuralFoam）成形などによって、表面のみ撥
水効果のある材料で形成してもよい。さらに、効果を一
層上げるため、漏出薬液を傾斜面又は溝あるいはリブ等
で集合排水させるための通路を形成することが好まし
い。また、吹き付けた後、固化して一枚のシート状にな
る撥水性材料を用いて、汚れたときは引きはがすことが
でき手軽に交換できる構造としてもよい。いずれの場合
も、輸液ポンプ本体の成型品表面にシボ処理を行い、細
かい凹凸をつけて密着性を向上させることが好ましい。
また、シボ処理を行った後に、アクリル塗料、ラッカ塗
料等のプライマー塗装を行うことにより密着性を向上さ
せることもできる。コーティングの厚みは、撥水材によ
って異なるが約１０ミクロン〜２０ミクロン程度の範囲
が好ましい。１０ミクロン未満だと撥水作用が発現され
にくく、２０ミクロン以上だとコーティングしにくくな
る。
は、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の撥水効果のある
樹脂が使用可能であり、具体的にはシリコン撥水材、ポ
リテトラフルオロエチレン等が考えられる。皮膜を形成
する手段としては、吹き付け、焼き付け、蒸着、又は電
着等持続効果を上げるための手段であれば、いずれを用
いても良い。また、輸液ポンプ本体の表面をコーティン
グする手段としては、輸液ポンプ全体の成形をインモー
ルド成形で行う場合、成形後薄いシートで外面を覆う方
法でもよい。また、二色成形、ストラクチュアル・フォ
ーム（StructuralFoam）成形などによって、表面のみ撥
水効果のある材料で形成してもよい。さらに、効果を一
層上げるため、漏出薬液を傾斜面又は溝あるいはリブ等
で集合排水させるための通路を形成することが好まし
い。また、吹き付けた後、固化して一枚のシート状にな
る撥水性材料を用いて、汚れたときは引きはがすことが
でき手軽に交換できる構造としてもよい。いずれの場合
も、輸液ポンプ本体の成型品表面にシボ処理を行い、細
かい凹凸をつけて密着性を向上させることが好ましい。
また、シボ処理を行った後に、アクリル塗料、ラッカ塗
料等のプライマー塗装を行うことにより密着性を向上さ
せることもできる。コーティングの厚みは、撥水材によ
って異なるが約１０ミクロン〜２０ミクロン程度の範囲
が好ましい。１０ミクロン未満だと撥水作用が発現され
にくく、２０ミクロン以上だとコーティングしにくくな
る。
【００１０】
【実施例】以下に、本発明の輸液ポンプの好適な実施例
について、図面を参照しながら説明する。図１は本発明
の実施例に係わる輸液ポンプの外観斜視図である。本図
において、輸液ポンプ１は図示のような箱型に形成され
ており、輸液ポンプ１の全体をシリコン系樹脂皮膜５に
よって覆われている。輸液ポンプ１の上面中央に把手１
５を設けて可搬にするとともに、操作パネル３を上にし
た状態でも使用できるようにしている。そして、この輸
液ポンプ１の前面の左側には操作パネル３を設けられて
いる。一方、前面右側において支点６ｂを回動支点にし
た蓋体６が開閉自在に支持されており、図示しないロッ
ク機構により蓋体６が輸液ポンプ１に対して固定される
構成を有している。
について、図面を参照しながら説明する。図１は本発明
の実施例に係わる輸液ポンプの外観斜視図である。本図
において、輸液ポンプ１は図示のような箱型に形成され
ており、輸液ポンプ１の全体をシリコン系樹脂皮膜５に
よって覆われている。輸液ポンプ１の上面中央に把手１
５を設けて可搬にするとともに、操作パネル３を上にし
た状態でも使用できるようにしている。そして、この輸
液ポンプ１の前面の左側には操作パネル３を設けられて
いる。一方、前面右側において支点６ｂを回動支点にし
た蓋体６が開閉自在に支持されており、図示しないロッ
ク機構により蓋体６が輸液ポンプ１に対して固定される
構成を有している。
【００１１】この蓋体６の内部にはバネ１３によってフ
ィンガー方向に押されるフィンガーを受ける受部材８が
設けられている。一方、蓋体６の上下縁部には二点鎖線
で図示の薬液を送る送液チューブ２を挿通状態にするた
めの円弧状の切欠部６ａが各々形成されている。そし
て、以上説明の構成の輸液ポンプ１には輸液機構部１６
が形成されており輸液機構部１６に内蔵された複数のフ
ィンガー４によって、蓋体６を閉じてからロック状態に
した後に、二点鎖線で図示された送液チューブ２に対し
てペリスタリック運動できるように構成されている。
ィンガー方向に押されるフィンガーを受ける受部材８が
設けられている。一方、蓋体６の上下縁部には二点鎖線
で図示の薬液を送る送液チューブ２を挿通状態にするた
めの円弧状の切欠部６ａが各々形成されている。そし
て、以上説明の構成の輸液ポンプ１には輸液機構部１６
が形成されており輸液機構部１６に内蔵された複数のフ
ィンガー４によって、蓋体６を閉じてからロック状態に
した後に、二点鎖線で図示された送液チューブ２に対し
てペリスタリック運動できるように構成されている。
【００１２】図２は、図１の輸液ポンプ１の輸液機構部
１６の縦断面図で、フィンガー４と受部材８及び送液チ
ューブ２との関係を示したものである。図３に図示され
るように、フィンガー４と受部材８は送液チューブ２に
接触していて、漏出薬液７が付着し易い部分でなので、
フィンガー４と受部材８は撥水剤でコーティングされて
いる。受部材８の背面にはバネ１３が蓋体６との間に設
けられており、送液チューブ２を圧閉している。また、
回転軸１４が回動することにより複数のフィンガー４が
ペリスタリック運動を行うように構成されている。
１６の縦断面図で、フィンガー４と受部材８及び送液チ
ューブ２との関係を示したものである。図３に図示され
るように、フィンガー４と受部材８は送液チューブ２に
接触していて、漏出薬液７が付着し易い部分でなので、
フィンガー４と受部材８は撥水剤でコーティングされて
いる。受部材８の背面にはバネ１３が蓋体６との間に設
けられており、送液チューブ２を圧閉している。また、
回転軸１４が回動することにより複数のフィンガー４が
ペリスタリック運動を行うように構成されている。
【００１３】図３は、図２におけるＡ−Ａ矢視横断面図
である。図示されるように、フィンガー４の周囲の基部
７には、Ｖ字状の溝部１７ａが形成され受部材８が溝線
部１７ｂと接することにより、略三角形状の横断面を有
する三角柱状の空間部位が送液チューブ２の長手方向に
沿うように形成されている。受部材８は、背面のバネ１
３により、送液チューブ２を圧しており、送液チューブ
２の圧閉の際に発生する圧力が所定圧力以上になった場
合に、バネ１３が圧縮して送液チューブ２の破損防止を
図るようにしている。また、フィンガー４をフィンガー
移動矢印Ｐ方向に駆動する機構は、図示のようにフィン
ガー４に穿設された案内孔４ａ内において回転軸１４に
固定された偏心カム１８が摺接することにより、フィン
ガー４を両矢印Ｐ方向に駆動するようにしており、偏心
カム１８を回転軸１４のラジアル方向に所定角度分をず
らして固定して設けることで複数のフィンガー４による
ペリスタリック運動が行われるようにしており、最大の
圧閉状態においては、図示のようにフィンガー４は溝部
１７ａの内部まで進行できるようにしている。ここで、
複数のフィンガーによるペリスタリック運動を行うため
の構成は上述以外にも多数あることは勿論であり、機
構、形式等を問わないものである。
である。図示されるように、フィンガー４の周囲の基部
７には、Ｖ字状の溝部１７ａが形成され受部材８が溝線
部１７ｂと接することにより、略三角形状の横断面を有
する三角柱状の空間部位が送液チューブ２の長手方向に
沿うように形成されている。受部材８は、背面のバネ１
３により、送液チューブ２を圧しており、送液チューブ
２の圧閉の際に発生する圧力が所定圧力以上になった場
合に、バネ１３が圧縮して送液チューブ２の破損防止を
図るようにしている。また、フィンガー４をフィンガー
移動矢印Ｐ方向に駆動する機構は、図示のようにフィン
ガー４に穿設された案内孔４ａ内において回転軸１４に
固定された偏心カム１８が摺接することにより、フィン
ガー４を両矢印Ｐ方向に駆動するようにしており、偏心
カム１８を回転軸１４のラジアル方向に所定角度分をず
らして固定して設けることで複数のフィンガー４による
ペリスタリック運動が行われるようにしており、最大の
圧閉状態においては、図示のようにフィンガー４は溝部
１７ａの内部まで進行できるようにしている。ここで、
複数のフィンガーによるペリスタリック運動を行うため
の構成は上述以外にも多数あることは勿論であり、機
構、形式等を問わないものである。
【００１４】図４は本発明の実施例に係わる輸液ポンプ
１を用いた輸液装置９の使用状態を表す外観側面図であ
り、上方に設置される薬液瓶１０の薬液出口１１に上端
に設けられた穿刺接続針１２を穿刺して連通接続され送
液チューブ２を、前述の輸液ポンプ１内に配列された複
数のフィンガー４と蓋体６との間に挟んで、フィンガー
４のペリスタリック運動により送液チューブ２の押し潰
し位置を送液方向に順次移動することを反復して送液チ
ューブ２内の薬液を送液するように構成されている。
１を用いた輸液装置９の使用状態を表す外観側面図であ
り、上方に設置される薬液瓶１０の薬液出口１１に上端
に設けられた穿刺接続針１２を穿刺して連通接続され送
液チューブ２を、前述の輸液ポンプ１内に配列された複
数のフィンガー４と蓋体６との間に挟んで、フィンガー
４のペリスタリック運動により送液チューブ２の押し潰
し位置を送液方向に順次移動することを反復して送液チ
ューブ２内の薬液を送液するように構成されている。
【００１５】そして、この輸液装置９において、前記薬
液瓶１０の薬液出口１１から漏れ出した漏出薬液７は送
液チューブ２の外面を伝わり落ち輸液ポンプ１に達す
る。輸液ポンプ１の本体は、ＡＢＳ樹脂で形成し、その
表面は金型に細かい凹凸を付けて成形時にシボ処理を行
い、さらに、ラッカー系塗料によりプライマー塗装を行
って密着性を向上させた後、シリコン樹脂皮膜５である
シリコン撥水材により厚さ１０ミクロン程度で吹き付け
されている。また、フィンガー４部分は個別にシリコン
樹脂皮膜５であるシリコン撥水剤により厚さ１０ミクロ
ン程度で吹き付けを行った後、組み立てを行う。このシ
リコン系樹脂皮膜５に漏出薬液７が接触すると、シリコ
ン系樹脂は撥水性により、漏出薬液７は弾かれ表面張力
により球状滴となり、自重によってほぼ垂直に滑り滴下
する。したがって、薬液中の水分が蒸発する前に輸液ポ
ンプ１外に排出されてしまうため、従来の機器の様に輸
液ポンプ内部で薬剤成分が固化あるいはベトつくことが
少なくなる。
液瓶１０の薬液出口１１から漏れ出した漏出薬液７は送
液チューブ２の外面を伝わり落ち輸液ポンプ１に達す
る。輸液ポンプ１の本体は、ＡＢＳ樹脂で形成し、その
表面は金型に細かい凹凸を付けて成形時にシボ処理を行
い、さらに、ラッカー系塗料によりプライマー塗装を行
って密着性を向上させた後、シリコン樹脂皮膜５である
シリコン撥水材により厚さ１０ミクロン程度で吹き付け
されている。また、フィンガー４部分は個別にシリコン
樹脂皮膜５であるシリコン撥水剤により厚さ１０ミクロ
ン程度で吹き付けを行った後、組み立てを行う。このシ
リコン系樹脂皮膜５に漏出薬液７が接触すると、シリコ
ン系樹脂は撥水性により、漏出薬液７は弾かれ表面張力
により球状滴となり、自重によってほぼ垂直に滑り滴下
する。したがって、薬液中の水分が蒸発する前に輸液ポ
ンプ１外に排出されてしまうため、従来の機器の様に輸
液ポンプ内部で薬剤成分が固化あるいはベトつくことが
少なくなる。
【００１６】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ペリスタリッ
ク運動によって送液チューブの押し潰し位置を順次移動
させるよう圧閉する作用端面部を有する複数のフィンガ
ーと、フィンガーをペリスタリック運動可能に保持する
ポンプ基部を備えてなる輸液ポンプであって、少なくと
も該フィンガーと該受部材とからなる送液チューブ接触
部の表面が撥水性であるようにしたものである。したが
って、送液チューブの外面を伝わり落ちる漏出薬液は、
撥水作用により表面張力で球状になり自重によって落下
するので、フィンガーの隙間から薬液のポンプ装置内部
の侵入したりして起こる、故障や作動不良等の問題は著
しく減少する。また、輸液ポンプ全体の表面に撥水性を
もたせることにより、漏出薬液の輸液ポンプ表面からの
除去が容易になる。また、滞留する時間が短くなるた
め、滞留中に薬液の水分が蒸発するという虞れもないの
で、ポンプ表面でのベトつきあるいは薬液が固化する現
象もなくなるので、手入れも簡単になる。また、フィン
ガーの動きもスムーズになるのでモーター負荷の低減、
騒音の減少等の効果もみられ、いずれも医療用輸液ポン
プにとって好ましい。
ク運動によって送液チューブの押し潰し位置を順次移動
させるよう圧閉する作用端面部を有する複数のフィンガ
ーと、フィンガーをペリスタリック運動可能に保持する
ポンプ基部を備えてなる輸液ポンプであって、少なくと
も該フィンガーと該受部材とからなる送液チューブ接触
部の表面が撥水性であるようにしたものである。したが
って、送液チューブの外面を伝わり落ちる漏出薬液は、
撥水作用により表面張力で球状になり自重によって落下
するので、フィンガーの隙間から薬液のポンプ装置内部
の侵入したりして起こる、故障や作動不良等の問題は著
しく減少する。また、輸液ポンプ全体の表面に撥水性を
もたせることにより、漏出薬液の輸液ポンプ表面からの
除去が容易になる。また、滞留する時間が短くなるた
め、滞留中に薬液の水分が蒸発するという虞れもないの
で、ポンプ表面でのベトつきあるいは薬液が固化する現
象もなくなるので、手入れも簡単になる。また、フィン
ガーの動きもスムーズになるのでモーター負荷の低減、
騒音の減少等の効果もみられ、いずれも医療用輸液ポン
プにとって好ましい。
【図１】本発明の実施例を示す輸液ポンプ１の外観斜視
図である。
図である。
【図２】本発明の実施例を示す輸液ポンプ１の輸液機構
部１６の縦断面図である。
部１６の縦断面図である。
【図３】図２におけるＡ−Ａ矢視横断面図である。
【図４】本発明の実施例を示す輸液装置９の外観側面図
である。
である。
１ 輸液ポンプ、 １０ 薬液瓶、２
送液チューブ、 １１ 薬液出口、３ 操
作パネル、 １２ 穿刺接続針、４ フ
ィンガー、 １３ バネ、４ａ 案内
孔、 １４ 回転軸、５ シリコン系
樹脂皮膜、 １５ 把手、６ 蓋体、
１６ 輸液機構部、６ａ 切欠部、
１７ 基部、６ｂ 支点、
１７ａ 溝部、７ 漏出薬液、
１７ｂ 溝線部、８ 受部材、
１８ 偏心カム、９ 輸液装置、
Ｐ フィンガー移動矢印、
送液チューブ、 １１ 薬液出口、３ 操
作パネル、 １２ 穿刺接続針、４ フ
ィンガー、 １３ バネ、４ａ 案内
孔、 １４ 回転軸、５ シリコン系
樹脂皮膜、 １５ 把手、６ 蓋体、
１６ 輸液機構部、６ａ 切欠部、
１７ 基部、６ｂ 支点、
１７ａ 溝部、７ 漏出薬液、
１７ｂ 溝線部、８ 受部材、
１８ 偏心カム、９ 輸液装置、
Ｐ フィンガー移動矢印、
Claims (1)
- 【請求項１】ペリスタリック運動によって送液チューブ
の押し潰し位置を順次移動させるよう圧閉する複数のフ
ィンガーと、該フィンガーを前記ペリスタリック運動可
能に保持するポンプ基部と、該基部に対して移動自在に
設けられるとともにチューブを前記ペリスタリック運動
により圧閉するための受け部となる受部材を備えてなる
輸液ポンプであって、少なくとも該フィンガーと該受部
材とからなる送液チューブ接触部の表面が撥水性である
ことを特徴とする輸液ポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4166181A JPH067436A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 輸液ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4166181A JPH067436A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 輸液ポンプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH067436A true JPH067436A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=15826582
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4166181A Pending JPH067436A (ja) | 1992-06-24 | 1992-06-24 | 輸液ポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH067436A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7950908B2 (en) | 2005-01-26 | 2011-05-31 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of a peristalic type with tube and push pin arrangement |
| CN106823042A (zh) * | 2017-03-10 | 2017-06-13 | 长沙职业技术学院 | 输液系统 |
| JP2020039926A (ja) * | 2012-05-24 | 2020-03-19 | デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ | 流体を注入するためのシステム装置 |
| CN116585560B (zh) * | 2023-05-09 | 2024-03-26 | 上海玮启医疗器械有限公司 | 一种灌注液输送系统 |
-
1992
- 1992-06-24 JP JP4166181A patent/JPH067436A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7950908B2 (en) | 2005-01-26 | 2011-05-31 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of a peristalic type with tube and push pin arrangement |
| US8157546B2 (en) | 2005-01-26 | 2012-04-17 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement |
| US8834138B2 (en) | 2005-01-26 | 2014-09-16 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement |
| US8858201B2 (en) | 2005-01-26 | 2014-10-14 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement |
| US8888473B2 (en) | 2005-01-26 | 2014-11-18 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement |
| US9309880B2 (en) | 2005-01-26 | 2016-04-12 | Seiko Epson Corporation | Fluid transporting device of the peristaltic type with a push pin and push plate arrangement |
| JP2020039926A (ja) * | 2012-05-24 | 2020-03-19 | デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ | 流体を注入するためのシステム装置 |
| CN106823042A (zh) * | 2017-03-10 | 2017-06-13 | 长沙职业技术学院 | 输液系统 |
| CN116585560B (zh) * | 2023-05-09 | 2024-03-26 | 上海玮启医疗器械有限公司 | 一种灌注液输送系统 |
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