JPH0674251A - アルミ製クラッチドラム - Google Patents

アルミ製クラッチドラム

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JPH0674251A
JPH0674251A JP25230092A JP25230092A JPH0674251A JP H0674251 A JPH0674251 A JP H0674251A JP 25230092 A JP25230092 A JP 25230092A JP 25230092 A JP25230092 A JP 25230092A JP H0674251 A JPH0674251 A JP H0674251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
drum
spline
clutch drum
clutch
Prior art date
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Pending
Application number
JP25230092A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yamashita
弘 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamakawa Industrial Co Ltd
Original Assignee
Yamakawa Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamakawa Industrial Co Ltd filed Critical Yamakawa Industrial Co Ltd
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Publication of JPH0674251A publication Critical patent/JPH0674251A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】この発明は車輌におけるクラッチドラムの軽量
化と、従来の深しぼり成形した板金製クラッチドラムに
おける歯形盛上り不良、部分肉べりの問題を有効に解消
し、更にスプラインの長さ変更に容易に対応できるよう
にした。 【構成】内周面にスプライン2を有するアルミ製押出管
体1を定長に切断して、スプライン2Aを有するアルミ
製ドラム本体1Aを形成し、このアルミ製ドラム本体1
Aの一端開口部に別部材から成るピストン収容パン3を
嵌着する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車輌のオートマチック
トランスミッション装置におけるクラッチドラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在上記トランスミッション装置におけ
るクラッチドラムは、特開昭63−203924号や特
開昭52−41750号公報に示す鋼材を素材とした板
金加工製が主流となっている。このクラッチドラムは円
形に打抜いた鋼板にプレス加工(深しぼり加工)を施し
て一端で開口する筒部を成形しつつ、筒部他端に底板を
一体しぼり成形してカップ形に賦形すると同時に、上記
底板の中心にトランスミッション軸貫挿用のボスを、又
上記筒部の内周面に軸線方向のスプラインを夫々一体し
ぼり成形して成り、このドラム内に複数枚のクラッチプ
レートを嵌装して上記スプラインと噛合せ軸線方向に移
動可能にすると共に、このクラッチプレートをドラム内
底部(底板内側)に設けた油圧ピストンにて加圧し摩擦
係合を得るようにしており、又スプラインの凸歯部に上
下二条の切目を形成し、両切目間を外方へ押出してドラ
ム開口端の内周面に間欠配置されたスロットを形成し、
このスロットにスナップリングを嵌合し、このスナップ
リングにリテイニングプレートを係合しこのリテイニン
グプレートを介して上記クラッチプレートを係合する構
成としている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】然るに上記板金加工
製のクラッチドラムは鋼板から成るために高重量となる
欠点があり、強度確保の面から板厚の減少にて軽量化の
要求に応えるには限界を有している。又深しぼり成形の
特有の現象として筒部と底板部の連設部における肉べり
の問題、歯形端部の盛り上り不良等の問題を惹起する。
素材となる鋼板の板厚は肉べりや歯形の盛り上り不良を
予め見込んだ厚みに設定せねばならないことも、上記板
厚減少による軽量化を困難にしている。
【0004】又クラッチプレートの枚数が異なる毎にス
プラインの長さが異なるクラッチドラムを各種用意せね
ばならないが、上記板金加工製のクラッチドラムは素材
となる円形打抜鋼板の直径によってドラムの深さ、従っ
てスプラインの長さが定まり、このスプラインの長さが
異なるもの毎にプレス成形型を所持せねばならず、金型
在庫に工場スペースが多く占有されるばかりか、生産性
や採算性に欠ける問題点を有している。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は上記の如き問
題点を解決すべく構成されたアルミ製クラッチドラムを
提供するものである。
【0006】発明者は先ず上記クラッチドラムの素材と
してアルミニウム又はアルミニウム合金を用い軽量化す
ることを設計方針とし、このアルミ化に当り、上記従来
のカップ形ドラム本体が単部品構造であるメリットに着
目し同ドラム本体をアルミニウム板のプレス成形(深し
ぼり成形)により生産すること、アルミ鋳造品で形成す
ること等を種々思考し検討を重ねた。
【0007】然しながら予期されていたようにアルミニ
ウム板の如き柔らかい材質のものに深しぼり成形を施し
て、ドラムの外形や歯形を仕様通りに仕上げることは技
術的に困難であり、また鋳造品では価格的に対応困難で
あるばかりか、母材内に強度上有害な巣の生成を抑止で
きず、採用に到らなかったものである。又上記何れの例
も軽量化は図れても前記した金型等に関するその余の問
題が解決できない。
【0008】発明者はこれらの知見に基き、更にアルミ
押出成形のクラッチドラムへの活用を種々検討し、試作
実験を重ねた結果、上記アルミ押出成形品でスプライン
付きアルミ製ドラム本体の形状を与え、これにプレス板
金加工等したピストン収容パンを組合せる構造を着想す
るに至ったものである。
【0009】即ち、このアルミ製クラッチドラムは、内
周面に軸線方向のスプラインを押出成形した長尺のアル
ミ製押出管体を素材とし、該アルミ製押出管体を定長に
切断してスプライン付きアルミ製ドラム本体が形成さ
れ、他方中心部にトランスミッション軸貫挿ボスを、同
周縁部にリム部を夫々有するピストン収容パンを形成
し、該ピストン収容パンを上記ドラム本体の一端開口部
に上記リム部を以って嵌着し構成されたものである。
【0010】
【作用】この発明によればアルミ製押出管体の切断によ
って形成されたドラム本体は両端で開口するが、これに
上記別部材にて形成したピストン収容パンを組付けるこ
とによって、ピストン及びクラッチプレートを内蔵する
に必要な所定の形状のクラッチドラムを形成することが
でき、二部品構造とはなるが、却って押出成形品の利点
を生かしてドラム本体に端末から端末に到るまで美麗で
高精度の歯形を与えることができ、実施に応じ歯形の高
さや巾の増減、ドラム本体肉厚の増減も自在であり、車
種に応じた多様な設計が可能となる。加えてクラッチド
ラムの主要な部分を占めるドラム本体のアルミ化によっ
て著しい軽量化が図れ、軽量化の要請に応えながら、そ
の形状確保も可能となる。
【0011】更にクラッチプレートの枚数が異なる毎に
スプラインの長さが異なる各種のクラッチドラムを用意
せねばならないが、この発明によれば前記構造の採用に
よって長尺のアルミ製押出管体の切断寸法を変えるだけ
で上記要求に対応することができる等種々のメリットを
享受できるものである。
【0012】
【実施例】以下この発明の実施例を図1乃至図4に基い
て詳述する。
【0013】この発明においてアルミ製とはアルミニウ
ム又はアルミニウム合金製を意味する。
【0014】前記のように図1に示す長尺のアルミ製押
出管体1を押出成形し、同時に該管体1の内周面にスプ
ライン2を周方向に等間隔に押出成形する。このスプラ
イン2は押出成形の特徴として管体1の軸線と平行であ
り、且つスプライン相互において平行に延成される。
【0015】図1に破線Wで示すように、上記スプライ
ン2付きのアルミ製押出管体1を軸線、即ちスプライン
2と直交する線上において定長に切断し、図2に示すア
ルミ製ドラム本体1Aを形成する。必然的にこのアルミ
製ドラム本体1Aはその内周面に上記切断寸法に応じた
長さのスプライン2Aを有し、このスプライン2Aはド
ラム本体1Aの一端面から他端面に到達するまで延在
し、その全長において均一な形状を有する。
【0016】他方鋼板を素材とするプレス成形品から成
る板金加工製のピストン収容パン3を形成し、このピス
トン収容パン3を上記アルミ製ドラム本体1Aの一端開
口部内周面に嵌合しドラム本体1Aと一体に組み付け、
その内側に図4に示すピストン7を収容する構成とす
る。
【0017】上記ピストン収容パン3はアルミ製ドラム
本体1Aと同芯円形状の底板4と、底板4の周縁から環
状に立上げられたリム部5とを有し、図3に示すよう
に、このリム部5の開口端部に肉厚のフランジ5bを形
成すると共に、このフランジ5bの外周面にスプライン
2Aと対応する歯形5aを形成した構造にし、該ピスト
ン収容パン3を該リム部5を以ってアルミ製ドラム本体
1Aの一端開口部に内嵌めすると共に、上記内スプライ
ン2Aと歯形5aを噛合せて両者1A、3を回転方向に
対し結合状態(共回り状態)とする。即ちリム部5は底
板4と協働してトランスミッション軸8の回転駆動をド
ラム本体1Aに伝達するトルク伝達手段を構成してい
る。
【0018】又他例として図示しないが、上記ピストン
収容パン3のリム部5外周面の全巾に亘って歯形を形成
し、同様にしてスプライン2Aと噛合せる。上記ピスト
ン収容パン3はその中心、即ち底板4の中心にトランス
ミッション軸8を軸合するボス部6を一体にプレス成形
し、軸孔6a内壁とトランスミッション軸8とをスプラ
イン結合又はキー結合する。
【0019】又上記ピストン収容パン3をアルミ製ドラ
ム本体1Aに取付ける手段として、前記の如くスプライ
ン2Aと歯形5aとを係合して回転止めとすると共に、
図4に示す如く、ピストン収容パン3のフランジ下面を
スナップリング9に係合し軸線方向の移動を阻止する。
又は他例として図示しないがスナップリングをリム部5
又はフランジ5bの一端に係合し、別のスナップリング
にてリム部の他端に係合し軸線方向の移動を阻止する。
【0020】上記スナップリング9はアルミ製ドラム本
体1Aの内周面、即ち、スプライン2Aの凸歯に溝10
を形成し、この溝に着脱可に嵌合する。この溝10は図
示のように凸歯の母材の一部をスプライン2Aの凹所の
底面に到る深さに除去して形成したものである。
【0021】ピストン収容パン3とアルミ製ドラム本体
1Aの回転方向の結合はスプライン係合に代るキー結
合、溶接、かしめその他の凹凸結合、或いは圧入(しま
りばめ)を単独又は併用し適用することができる。
【0022】更に他例として、図示しないが上記ピスト
ン収容パン3はドラム本体1Aの一方の開口端外周面に
リム部5を以って外嵌め取付け構造とすることができ
る。この外嵌めしろにおいてかしめ、キー結合、スプラ
イン結合、圧入等を用い両者1A、3を一体にする。
【0023】図4に示す通り、クラッチプレート11は
その外周縁部に形成した歯形を上記スプライン2Aに噛
合せてドラム軸線方向に移動可能であり、ドラム内底、
即ちピストン収容パン3の内側に内蔵した油圧ピストン
7にて加圧され互いに摩擦係合する構成となっている。
15はクラッチプレートの内周縁側においてスプライン
係合するクラッチハブである。
【0024】上記クラッチプレート11の飛出し防止手
段、即ちストッパーとしては図示しないが上記アルミ製
ドラム本体1Aのピストンと反対側の端部を環状に鉤形
に折曲して内向きフランジを形成し、この内向きフラン
ジに上記クラッチプレート11を直接係合するか、又は
図4に示すように、スプライン2Aの凸歯に溝10と同
様の溝13を形成し、この溝13にスナップリング14
を嵌合し、このスナップリング14にリテイニングプレ
ートを介してクラッチプレート11を間接的に係合させ
上記ストッパーとする。
【0025】
【発明の効果】この発明によればアルミ製押出管体の切
断によって形成されたスプライン付きのアルミ製ドラム
本体の両端開口部に別部材にて形成したピストン収容パ
ンを組付けることによって、ピストン及びクラッチプレ
ートを内蔵するに必要な所定の形状のクラッチドラムを
適正に形成することができる。又前記アルミ製ドラム本
体を押出成形品で形成することによりドラム本体の両端
面に到るまで美麗で高精度の歯形(スプライン)を与え
ることができ、歯形の高さや巾の増減、ドラム本体肉厚
の増減も自在であり、車種に応じた多様な設計が可能と
なる。
【0026】加えてクラッチドラムの主要な部分を占め
るドラム本体のアルミ化によって著しい軽量化が図れ、
軽量化の要請に応えながら、歯形の盛上り不良や部分肉
べり等の従来品の問題点も有効に解消することができ
る。
【0027】更にこの発明によれば前記構造の採用によ
って長尺のアルミ製押出管体の切断寸法を変えるだけで
スプラインの長さが異なる各種のクラッチドラムを製作
できクラッチプレートの増減に有利に対応することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すアルミ製押出管体の斜
視図。
【図2】同管体を切断して形成したアルミ製ドラム本体
の斜視図。
【図3】同アルミ製ドラム本体とピストン収容パンの分
解斜視図であり、同ドラム本体を一部切欠して示す図。
【図4】同ドラム本体にピストン収容パン及びピスト
ン、クラッチプレート等を組込んだ状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 アルミ製押出管体 1A アルミ製ドラム本体 2、2A スプライン 3 ピストン収容パン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面に軸線方向のスプラインを押出成形
    した長尺のアルミ製押出管体を素材とし、該アルミ製押
    出管体を定長に切断してスプライン付きアルミ製ドラム
    本体が形成され、他方中心部にトランスミッション軸貫
    挿ボスを、同周縁部にリム部を夫々有するピストン収容
    パンを形成し、該ピストン収容パンを上記ドラム本体の
    一端開口部に上記リム部を以って嵌着したことを特徴と
    するアルミ製クラッチドラム。
  2. 【請求項2】上記ピストン収容パンのリム部の外周面に
    歯形を形成し、該歯形を上記クラッチドラム本体のスプ
    ラインに噛合せたことを特徴とする請求項1記載のアル
    ミ製クラッチドラム。
  3. 【請求項3】上記ピストン収容パンが鋼板製のプレス成
    形品であることを特徴とする請求項1記載のアルミ製ク
    ラッチドラム。
JP25230092A 1992-08-26 1992-08-26 アルミ製クラッチドラム Pending JPH0674251A (ja)

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