JPH0673644A - 加撚装置を備えたクリール - Google Patents

加撚装置を備えたクリール

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JPH0673644A
JPH0673644A JP21284292A JP21284292A JPH0673644A JP H0673644 A JPH0673644 A JP H0673644A JP 21284292 A JP21284292 A JP 21284292A JP 21284292 A JP21284292 A JP 21284292A JP H0673644 A JPH0673644 A JP H0673644A
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bobbin
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twisting
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Koichi Kikuchi
幸一 菊地
Mitsuyuki Kitagawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 織機、整経機等の所定の装置に未加撚糸から
直接加撚糸を供給する為の加撚装置を備えたクリールを
提供する。 【構成】 未加撚糸2を巻いたボビン3を所定本数配置
して、該ボビン3から未加撚糸2を引き出して、同時並
行して所定の装置に供給する過程で撚加工を施す様に構
成されたクリール1で有って、該ボビン3を支持固定し
て回転させるスピンドル5と該スピンドル5を回転させ
る駆動装置6及び6aとを具備し、該スピンドルは、ク
リール本体の正面から見て中央部分に少なくとも2個の
軸受を持ち、その左右にそれぞれ該ボビンを支持固定す
る様にした一本のスピンドルであり、且つクリール側面
から見て該スピンドルは水平方向に複数本が並列してい
て、更にクリール側面から見て垂直方向に該スピンドル
の前記並列群が複数段設けられており、該スピンドル全
体を1台以上のモーターと駆動伝達手段により予め定め
られた一方向に回転させ且つ、回転数を可変とする様に
構成されているクリール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織機、整経機等の所定
の装置に給糸する際、未加撚糸材料を加撚しんて供給す
る為のクリールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撚糸をたて糸として使用する
各種の安全帯やスリングベルト等の帯状織物を製造する
には、ビームに加撚糸を所要本数巻いて製織するか、予
め加撚した糸をボビンに巻き、このボビンをクリールに
配置して該クリールから加撚糸をたて糸として織機に供
給する方法がとられている。
【0003】たて糸に撚糸を使用して製織する場合次の
ような問題がある。すなわち、撚糸加工は織物メーカー
内では行なわれず外部の撚糸業者に依頼するのが普通で
あるが、用途や糸の仕様により個々の織物に要求される
風合いに応じて撚り度の変更を必要とするにも拘わら
ず、撚糸加工後は不具合と分かっても撚り度の変更はで
きず不便である。また、各ボビンには同一長さの撚糸が
巻かれているとは限らず、ばらつきがあり加撚糸の無駄
が生じる。さらに、ボビンに巻かれる加撚糸の長さはラ
ージパッケージの原糸の長さに比べて長くても二分の
一、通常は三分の一以下であり、このため製織の途中で
加撚糸ボビンの交換と糸結びの手間がかかり且つ製品の
用途によって結び目部分は不良品となり廃棄しなければ
ならないものがある。このように、撚糸をたて糸として
使用する織物の製織の場合は、未加撚糸をクリールから
ダイレクトに織機に供給する場合に比べて不都合な点が
多く問題となっていた。
【0004】一方、未加撚糸をたて糸としてクリールよ
りダイレクトに製織する場合にあっては、ラージ、パッ
ケージの原糸のまま使用するために製織の途中で原糸ど
うしをつなぐ手間がほとんどなく、また巻返し工程や整
経工程が不要で、さらに原糸を外部の撚糸業者に送って
撚糸加工を依頼しなくても済む等の理由から製造効率が
前者の場合に比して格段と優れているものの、製品の風
合は限定され、またこしが弱く、摩耗に対して弱い等品
質的に若干問題があり、また製織中に無撚りであるがた
めにフィラメントの集束性が悪く糸が切れて毛羽立ちや
すく、これがひどくなると織機を停止させて正常な状態
に復旧させなければならない煩わしさがある。
【0005】本発明者は上記問題を解決するため、特願
昭57−029084号において未加撚糸を巻いた各ボ
ビンに対してフライヤー機構に類似した構成の加撚装置
を装備して、ボビンから未加撚糸を送ると同時に該未加
撚糸に撚りを加えるようにしてなるクリールを提案し
た。この発明によればラージパッケージの未加撚糸を撚
糸して織機に供給する目的は達成することができたもの
の設備費用が多額となる問題があった。
【0006】そこで、特願昭60−189847号にお
いて比較的少額の設備投資費用で同様の効果を挙げるこ
とを目的として、加撚機構にリングとトラベラーを使用
したクリールを提案し、前記フライヤー機構に類似した
構成のものより構造が簡単でコストが比較的に安価なも
のになった。これにより撚糸加工した糸を使用して製織
する場合の種々の不具合点は解消することができた。し
かし、安価になった設備投資費用といっても、撚糸加工
の費用に比べたとき圧倒的にコストが低くなったとは言
えない設備投資費用を必要とする欠点があり問題点の抜
本的解決に至らなかった。
【0007】上記の2つの公知例は、その実施例におい
ていずれも加撚機構の主要部分であるスピンドル駆動手
段をシャフトとベベルギアの組み合わせで説明している
が、機構的に複雑な為に、設備投資費用の引き下げを妨
げる原因と成っていた。又、特願昭60─189847
号において、S撚りとZ撚りの2方向の撚糸を供給する
発明が開示されているが、単一のモーターで駆動し、ベ
ルトの掛け変えにより回転方向を換える方法と2系列の
駆動装置を使用する例の止まり、回転数つまり、撚度の
変更を複数にわたり行う事については何も触れられてい
ない。
【0008】更に、上記の2つの公知例は、何れも所謂
ストレート紙管(円筒形紙管)に巻かれた原糸の使用例
を挙げているのみで、一方向にのみ糸が引き出されるテ
ーパー紙管やアルミパーンを使用するケースには何も触
れられていない。加撚糸を供給する所定の装置が織機で
ある場合、単純な仕様構成の織物では従来の前述の技術
でも対応出来る。
【0009】しかしながら、原糸材質、繊度の混用等、
複雑な織物では、回転方向のみならず回転数即ち撚度の
変更についても対応できるもおでなければならず、更
に、ストレート紙管以外のボビン形態での使用可能な加
撚装置を備えたクリールが要望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、係る
従来技術の欠点を改良し、簡便に撚度や撚方向を必要に
応じて変更でき、然も、対象となる未加撚糸の巻かれた
ボビン形状の選択幅を拡げ、用途を拡大すると共に、設
備費用の大幅な低減を可能とするクリールを提供する事
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、以下に記載する技術構成を採用する。即
ち、未加撚糸を巻いたボビンを支持固定して回転させる
スピンドルと該スピンドルの駆動装置を有し、該ボビン
から未加撚糸を引出して所定の層に供給する過程で撚加
工を施す様に構成されたクリールであって、該スピンド
ルは、クリール本体の正面から見て中央部分に少なくと
も2個の軸受を持ち、その左右にそれぞれ該ボビンを支
持固定する様にした一本のスピンドルであり、且つクリ
ール側面から見て該スピンドルは水平方向に複数本が並
列していて、更にクリール側面から見て垂直方向に該ス
ピンドルの前記並列群が複数段設けられており、該スピ
ンドル全体を単一のモーターと駆動伝達手段により予め
定められた一方向に回転させ且つ、回転数を可変とする
様に構成されている加撚装置を備えたクリールであり、
更には、前記スピンドル駆動装置は、モーターと駆動伝
達手段からなる複数系列であり、その系列のそれぞれが
スピンドルを任意の回転方向及び任意の回転数に可変出
来る様に構成されているクリールである。
【0012】本発明に係るクリールに於いては、上記し
た様な新しい技術の他にボビンアタッチメントとヤーン
アジャストリングのコンビネーションによる全く新規の
加撚装置を備えたクリールを提供するものである。
【0013】
【作用】本発明に係るクリールにおいては、上述したよ
うな新しい技術を採用したものであって、従来のクリー
ルとは異なり、全く新規の加撚装置を備えたクリールを
提供したものである。図2に示す様に、スピンドルは、
クリール本体の正面から見て中央部分に少なくとも2個
の軸受を持ちその左右にそれぞれ該ボビンを支持固定す
る様にした1本のスピンドルである。
【0014】即ち、1本のスピンドルの回転方向は当然
同一方向に回転するが、これを左右個々の未加撚糸の引
出し方向から見れば、図2の右側は時計方向に回転して
おり、図2の左側は反時計方向に回転していることにな
る。従って、図2の右側では未加撚糸の解舒する方向
を、時計回りの方向に合わせて取付けるとスピンドルの
回転によりS撚りに加撚され、図の左側では未加撚糸の
解舒する方向を時計回り方向に合わせて取付けられてス
ピンドルの回転によりZ撚りに加撚される。
【0015】スピンドルの回転方向が図の例と反対の場
合は、当然これに伴って未加撚糸もそれに合わせてセッ
トされて右側はZ撚り、左側はS撚りになる。尚、駆動
手段が連動している範囲はすべて左右は反対の撚り方向
であり、且つ回転数つまり撚度は同一のものとなる。更
に、前記スピンドル駆動装置は、モーターと駆動伝達手
段からなる複数の系列であり、その系列のそれぞれがス
ピンドル群を任意の方向及び任意の回転数に可変できる
様に構成されていることにより、原糸の材質や繊度が異
なる場合でもそれぞれの要求により系列毎に撚度や撚り
方向を簡便に変更することが可能となる。
【0016】一方、本発明に係るクリールに於いては、
図2に示される様に、スピンドルに支持固定される未加
撚糸を巻いたボビンは糸が解舒される方向に回転してい
るが、糸が引き出される位置によりいわゆるバルーニン
グの大きさが異なり引き出される糸の長さも異なる。該
ボビンアタッチメントのヤーンストレージ部の出口に位
置するヤーンアジャストリングにより糸はフリーに出て
いかない様に抑えられている為にバルーニングの変動に
よって余分に解舒された糸の先端はヤーンストレージ部
にまつわり付く様に一時蓄えられる。
【0017】まつわり付く糸の長さはバルーニングの変
動によって異なるが、この作用によってバルーニングの
変動による糸の出方が調整される。又、ヤーンアジャス
トリングは、ここから出ていく糸にほぼ一定の張力を付
与すると共に、この出口より先で撚りが加えられるの
で、撚り度を一定に保つ作用がある。
【0018】ボビンアタッチメントのヤーンストレージ
部とヤーンアジャストリングのコンビネーションにより
安定した解舒と均一な加撚操作が行われて織機、整経機
等の所定の装置に撚糸を供給する事が可能となるのであ
る。
【0019】
【実施例】以下に、本発明に係るクリールの具体例を図
面を参照しながら詳細に説明する。即ち、図1は、本発
明に係るクリールの一具体例の全体の構成を示す側面図
であり、図中、未加撚糸2を巻いたボビン3を所要本数
(図1に示されている側面では60本、反対側の側面に
60本の合計120本)配置して、該各ボビン3から該
未加撚糸2を引き出して、同時並行して経糸引き揃えロ
ーラー群12を経て所定の装置13(例えば、図1に於
ける織機)に対して撚糸4を供給する様に構成されてい
る。
【0020】所定の装置13は整経機で有っても良い。
図2は、加撚部分図を示す具体例であり、該クリール1
は該ボビン3を支持固定すると共に該ボビン3を回転さ
せるスピンドル5と該スピンドル5を回転させるモータ
ー6と駆動伝達装置6aとを具備し、該スピンドル5に
支持固定されている各ボビンの先端部には、ヤーンアジ
ャストリング9が嵌合しているヤーンストレージ部8を
有するボビンアタッチメント7が嵌合されているもので
あり、図6及び図7に示されている様に、該各ボビン3
に巻かれている該未加撚糸2が、スピンドルによって回
転する該ボビン3より解舒されるに際して発生するバル
ーニング10の先端10aは該ボビンアタッチメント7
のヤーンストレージ部8に入り込む。
【0021】該ヤーンストレージ部には解舒時のバルー
ニングの大きさにより長さは異なるが、一周を越えない
範囲で外周を回り込んでから該ヤーンアジャストリング
の内側を通過する。通過した直後から該ボビンアタッチ
メント7が回転している為にヤーンガイド11に至る間
に糸に所定の撚りが加えられる。
【0022】本発明に係る該クリール1に於いて、該ボ
ビン3を回転させながら未加撚糸2を解舒することによ
って、該未加撚糸を加撚糸4とするものであるが、その
加撚糸4としての必要な加撚数は、該ボビンの回転数と
該ボビンから引き出される未加撚糸の引き出し速度によ
って決定される。従って、本発明に於いては、前述のよ
うに該ボビン3を任意の方向に回転させる事が可能な構
成を有すると同時に任意の回転数を該ボビンに与える事
が可能な構成を有する事が必要である。
【0023】本発明に係る該クリール1に於いて使用さ
れる該ボビン3は、図2に於いてはボビンに円筒形紙管
を使用する例を示したが、これ以外にも、円筒形管、テ
ーパー形管、パーン管等、両つば付き管を除き、如何な
る形状、材質、構造のもので有っても良い。糸がボビン
の一方向からのみひきだされる、例えばテーパー紙管の
場合にはボビンを逆に支持する事が出来ないが、この場
合は特別に原糸の解舒方向を2方向に巻き分ければ上記
例と同様の加撚をすることが可能である。
【0024】又、該ボビンに巻かれている糸も無撚糸は
もとよりメーカーによって予め甘撚糸として供給される
糸(本発明に於いて未加撚糸の範疇に含まれる)でも良
く特に限定されるものではない。又、未加撚糸の繊度も
特に限定されるものではなく、当該糸が使用される用途
に応じて適宜に選択される。
【0025】必要であれば、原糸を合糸しておけば合撚
糸と同様の効果を得る事も可能である。又、本発明に於
いては、該クリールから引き出される複数本の加撚糸4
群は、必要に応じて全てが同一の撚数或いは同一の撚方
向を有しているもので有っても良く、又その一部の加撚
糸が他の加撚糸と撚数、又は撚方向の何れかを異にする
もので有っても良く、又撚数と撚方向の双方が互いに異
なる様に配列されているもので有っても良い。
【0026】又、本発明に於いては、図2に示す様に、
スピンドル5は、クリール本体の正面から見て中央部分
に少なくとも2個の軸受を持ちその左右にそれぞれ該ボ
ビンを支持固定する様にした1本のスピンドルである。
即ち、1本のスピンドルの回転方向は当然同一方向に回
転するが、これを左右個々の未加撚糸の引出し方向から
見れば、図2の右側は時計方向に回転しており、図2の
左側は反時計方向に回転していることになる。
【0027】従って、未加撚糸の解舒する方向を、図2
の右側では時計方向に合わせて取付けられてスピンドル
の回転によりS撚りに加撚され、図の左側では反時計方
向に未加撚糸の解舒する方向を合わせて取付けられてス
ピンドルの回転によりZ撚りに加撚される。尚、駆動手
段が連動している範囲はすべて左右は反対の撚り方向で
あり、且つ回転数つまり撚度は同一のものとなる。
【0028】更に、図2について説明すると、モーター
6と駆動伝達装置6aによって、ここでは図示されない
多本数のスピンドル5を回転駆動させる。該モーター6
とスピンドル5への駆動伝達手段は特に限定されるもの
ではなく、従来公知の例えばチェーン駆動方式、タイミ
ングベルト駆動方式等何れを採用しても良いが、チェー
ン駆動方式を採用することが設備投資費用の低減の為に
特に好ましい。
【0029】図1は、クリール側面から見て、該スピン
ドルは水平方向に10本が並列していて、更に、クリー
ル側面から見て垂直方向に該スピンドルの前記並列群が
6段設けられて、駆動モーター6台のそれぞれが水平方
向に連動する例を示したが、該スピンドル全体を単一の
モーターと駆動手段により予め定められた一方向に回転
させ、且つ、回転数を可変とする様に構成されるもので
有っても良く、勿論複数のモーターで有っても良いし、
モーターの位置もクリールの上方でも下方であっても良
い。
【0030】然し、前記スピンドル駆動装置は、複数の
系列のモーターと駆動伝達手段からなり、その系列のそ
れぞれがスピンドル群を任意の回転方向及び任意の回転
数に可変出来る様に構成されている事が好ましい。具体
的に図1により説明するならば、クリール1の後方に
は、モーター6─1から6─6間での6台が配置されて
いて、それぞれ水平方向のボビン群を図示されていない
駆動手段によって駆動しているが、それぞれの駆動系列
が単独に経典方向と回転数を任意に設定できる様に構成
されている事が好ましい。
【0031】このように構成する事により系列別の回転
数の変更は経糸の繊度に応じた撚度、経糸の使途別の撚
度を設定する事を可能とする。必要であればその系列を
回転させずに未加撚糸のまま供給する事もできる。回転
方向の変換は公知の適当な回転方向切換手段を使用する
ことにより容易に実施でき、又、ベルト或いはチェーン
等を掛け替える等の方法でも実施することができる。
【0032】具体例ではモーター6に回転数を10分の
1にする変速機を装備した。例えば60ヘルツでモータ
ー回転数が1800rpm の場合出力回転数は180rpm
となる。具体例ではモーター6の回転数は制御盤を通し
てインバーターにより周波数を変更して制御するように
した。周波数を0から120ヘルツの範囲で変更うす様
にしたが、この場合は、理論的には0から360rpm に
することが可能である。
【0033】又、図1では1台のモーター系列で水平方
向1列のスピンドル群を駆動する様に図示されているが
駆動手段を複数段設けることにより1台のモーター系列
で複数段を駆動することも可能である。スピンドルとス
ピンドルの間隔は、通常使用されるボビン及びボビンに
巻かれている原糸の巻き量により決定される。本発明に
係るクリールを用いて製織する各種の具体例を以下に説
明するが、説明を簡明にする為にニードル細幅織機を用
いて左右2帯の織物を製織する例を説明する。即ち、 1)図1のモーター6−1〜6−6のすべてを回転方向
・回転数を揃えた場合は、撚度はすべて同じでクリール
正面から見て左右はそれぞれ撚り方向が異なることにな
る。このケースでは必要であればクリール左右の糸をそ
のまま織機左右に振り分ければ左右の織物はそれぞれ撚
り方向の異なる織物が得られる。 2)クリール出口と経糸引き揃えローラー群12の間で
Z撚りとS撚りを振り分ければ織機の左右2帯はそれぞ
れがS・Z撚りが所定の幅毎に混在する織物が得られ
る。織物が杉綾織の場合、同一方向の撚糸を使用して織
ると綾目方向により綾目の見え方が異なるが、この方法
では綾目毎に撚り方向を変えられるので綾目の見え方が
同じ織物を織ることができる。振り分ける方法は当業者
であれば織物の仕様に応じて任意に行うことができる。 3)モーター6−1・6−3・6−5の回転方向を同一
として、モーター6−2・6−4・6−6の回転方向を
これと反対の方向に回転させると、クリール1の左右共
にZ撚りとS撚りが混在することになる。このクリール
左右の糸をそのまま織機の左右2帯に引き込んで製織す
る。比較的に強撚の糸を一方向の撚糸で織ると織物に捩
れが生じるがこのようにして織られた織物はZ撚りとS
撚りが混在しているのでバランスがとれて捩れることが
ない。 4)1帯の織物に太さの異なる経糸を使用したい場合と
か、同じ太さの糸を使用する場合でも撚度を部分的に変
更したい場合がある。このような場合モーター6−1〜
6−6のそれぞれを任意に変更してそれぞれの経糸に必
要な撚度を設定することができる。必要であれば一部の
モーターを停止すれば未加撚糸を供給することもでき
る。 5)すべてのモーターを停止すれば、従来のクリールと
同様に未加撚糸だけを、又は撚糸をそのまま供給するこ
ともできる。
【0034】上記は本発明に係るクリールを織機に用い
る場合について説明したが織機に限定されるものでは無
く、整経機に供給するクリールにもこの発明を応用する
ことができる。但し、整経機に使用する場合は巻取速度
が織機に比べて速いのでそれに即したモーター回転出力
と駆動装置が設計される必要がある。次に、該ボビンア
タッチメントとヤーンアジャスターを用いた未加撚糸の
加撚方法について詳細に説明する。
【0035】本発明の加撚方法は従来にない新規の加撚
方法であって、従来の各種の撚糸方法のいずれと比較し
ても非常にシンプルで低コストで撚糸できる特徴があ
る。例えば、ニードル織機で細幅織物を製織する場合、
2000ピック/分の速度とすると33ピック/インチ
の緯糸打込数であれば約1.5m/分、16.5ピック
/インチの緯糸打込数であれば約3.0m/分の経糸が
供給される。この様に比較的に低速度なので仮に100
t/mの撚度を与えるとすればボビンの回転数を1.5
m/分の糸速であれば150rpm 、3.0m/分の糸速
であれば300rpm の回転をさせれば良い。この程度の
低速に有ってはスピンドル回転、ボビン支持機構、ボビ
ンアタッチメント等の精度は比較的にラフで有っても実
用上問題がない。
【0036】基本的には、糸の解舒する方向にボビンを
回転させて糸を引き出すとそれだけでも糸に撚りが加わ
る。しかし、単にボビンを回転させるだけでは解舒時の
糸の位置とバルーニングの影響で糸に撚りが掛かり始め
る位置が変動する為に撚度が不安定になるし、更に解舒
そのものも不安定でボビン本体や周りの糸にまつわる等
の原因で糸が切断してしまい連続して織機の運転が不可
能となる。本発明はこの点に着目してバルーニングの変
動を吸収して解舒を安定にさせると共に、撚りの掛かり
始める位置を一定にして撚度を安定させ、更には糸の張
力をほぼ一定にすることを図ったものである。
【0037】即ち、本発明の撚糸方式のポイントは二つ
の部品からなり、その一つはボビンアタッチメント7で
これはボビンに嵌め込み固定する部分と、バルーニング
の変動により変化する糸の送り出し長さを一時的に蓄え
て糸の送り出し長さを補正するヤーンストレージ部8を
有する部品であり、もう一つはヤーンアジャストリング
9で前記ヤーンストレージ部の先端部分に取付けられて
未加撚糸がフリーに出て行かない様に抑えて必要に応じ
てヤーンストレージ部に余分な糸を蓄える働きと、糸を
抑えることによって糸に一定の張力を与えると共に、こ
の位置から糸に撚りをかけ始める位置決めの役割を受け
持つ部品である。
【0038】更に、上記のボビンアタッチメント7とヤ
ーンアジャストリング9について具体的に説明する。図
5(A)は、本発明に係るボビンアタッチメント7の1
具体例の構成を示す図であって図3のアルミパーン用に
使用されるものの側面図である。図5の(B)は本発明
に係る図5(A)の該ボビンアタッチメント7に嵌合し
て使用されるヤーンアジャストリング9の1具体例を示
したものであり、JISに基づく市販品の合成ゴム材料
よりなる所謂Oリングの一種であり好ましく使用され
る。
【0039】該ヤーンアジャストリング9は、所定の弾
性と摩擦力を有して該未加撚糸2をフリーに出て行かな
い様に押えると共に加撚糸4に一定の張力を付与する作
用を有するものであれば如何なるもので有っても良い。
又、該ヤーンアジャストリング9は上記した機能を発揮
しえる素材であれば特に限定されるものではないが、例
えば、合成樹脂、合成ゴム、天然ゴム等から選択された
一つの材料であることが好ましい。更に、単なるリング
でなく図5(C)に示される様な、合成樹脂で構成され
たリング状本体部分200と該本体部分200の内側に
一方向に傾斜して形成された多数の髭状突起部を設けた
もので有っても良い。
【0040】本発明に係る該ボビンアタッチメント7に
設けられる該ヤーンストレージ部8は、該ボビンアタッ
チメント7の外周表面に設けられているもので、適宜の
幅と深さを有する溝状体を構成するものである。該ヤー
ンストレージ部8の幅及びその深さは、特に限定される
ものでは無いが、該ボビン3に巻かれている未加撚糸の
素材の種類、繊度、構成単繊維本数、加撚数、引き出し
速度、該ボビンの回転数等によるバルーニングの形状を
主とし、該ヤーンアジャストリングの材質、弾力性、摩
擦力等も勘案して、最適なディメンジョンのものを採用
することが好ましい。何れにしても未加撚糸がどの位置
から引き出されてもバルーニングの先端がヤーンストレ
ージ部に入り込む様に設計されなければならない。その
為の一つの手段として図4に示す様に該ボビンアタッチ
メント7の糸巻き層に近い部分までボビン本体を被覆す
る様にしたカバー部80を設けておくことが望ましい。
【0041】本発明のクリールに於いて、未加撚糸が解
舒される時にその糸材質、繊度、糸の巻径の大きさ、引
き出される糸の位置、ボビンの回転数等の様々な要素に
よって引き出される糸のバルーニングの大きさが変化す
るが、特にボビンの前方から糸が引き出される場合はバ
ルーニングは大きく膨らみ、糸が後方から引き出される
場合はほとんど膨らまない。このことは送り出される糸
の長さが膨らみが大きい場合に長く、小さい場合は比較
的に短いことを意味する。一方、糸は一定の速度で引き
出されているのでこれを放置して置くと膨らみの大きい
時にはボビンの先端の糸が巻かれていない部分に巻きつ
いて不具合である。そこで本発明者はこれを補正する為
にボビン先端にアタッチメントを取付けてこれに糸が巻
きつく部分、即ち、ヤーンストレージ部8と称する部分
を設けたものである。しかしこれだけでは未だ不安定で
あることが判明したのでヤーンストレージ部8の先端部
分にヤーンアジャストリング9を取付けた結果、安定し
て解舒、加撚できる様になった。引き出される糸はヤー
ンアジャストリング9に抑えられているので、バルーニ
ングの膨らみが小さい場合はヤーンストレージ部8に殆
ど巻きつくことなく引き出されていくが、膨らみが大き
い場合はヤーンストレージ部8に巻きついて長さが補正
される。巻きつく場合でも実験観察の結果ヤーンストレ
ージ部8の外周一周を超えることはなかった。しかし、
巻きついた糸に余分な抵抗が加わると張力の変動が大き
くなるのでこれを少なくする為にヤーンストレージ部8
の表面はできる限り平滑にするのが効果的であり、また
出口つまり先端のヤーンアジャストリング9に向けて穏
やかなテーパーをつけることも有効である。尚、ボビン
アタッチメントの製作は比較的に安価である合成樹脂の
成型品を使用した。
【0042】以上に加撚の機構及び構成を説明したがス
ピンドルをパイプ状としてこの中空部に芯となる部材を
通して使用すれば本発明のクリールをカバーリング形成
機として利用することも可能である。尚、図1にはクリ
ール1と所定の装置(織機)13の間に経糸引き揃えロ
ーラー群12が設けられているがこの装置は、引き出さ
れた糸に張力むらが発生した場合にここで張力むらを吸
収させる働きをする。更には、糸の材質、繊度等によっ
て撚糸される時に必要以上の過剰張力がかかってしまう
場合は、前記ローラー群の一部に製織時の張力を感知し
て積極的に糸を送り出す装置を使用することが可能であ
る。
【0043】本願では、加撚の機構及び構成について該
ボビンアタッチメントとヤーンアジャストのコンビネー
ションを用いる例を挙げて説明したがこの例に限るもの
ではなく別の例えば従来技術に述べたリング−トラベラ
ー方式の様な加撚の機構及び構成を使用しても良いこと
は勿論である。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るクリールに於いては、上記
したような構成を有しているので以下に示す様な多くの
効果を得ることができる。即ち、 1)以上説明したように本発明のクリールによれば、加
撚糸を使用することによる無駄な作業、例えば加撚機へ
の仕掛け作業、撚糸ボビンからの巻き返し作業等を省略
できるので製造期間・コスト等全体的な生産性が向上す
る。 2)予め加撚した撚糸を使用する場合にはボビンに巻か
れる糸の重量(長さ)が原糸メーカーより供給されるラ
ージパッケージ糸に比べて少ないが、本発明では、ラー
ジパッケージ糸がそのまま使用できる利点がある。 3)フライヤー方式やリング・トラベラー方式の撚糸方
式に比べて、シンプルな構造であり構成する部品が圧倒
的に少なく、しかも、ボビンアタッチメントを例外とし
て、全て極く普通の一般市販品を利用して製作できる。
この結果、加撚機構全体を安価に製造することができて
製品の生産コストを大幅に低減させることができる。 4)本発明のクリールによれば、上記の効果に加えて、
経糸にS撚りとZ撚りの糸を使用する際に、糸を誤って
配置する恐れがなくなる。また、S撚りとZ撚りの糸を
使用することで製品の捩れ対策が容易に行える。 5)材質や繊度の異なる糸や経糸の使途に応じた適切な
撚度をそれぞれに与えることが容易に可能となる。 6)マルチフィラメント糸等を比較的強い撚りにすると
撚り戻りによって糸が捩れて作業性が悪くなるので捩れ
止め加工を施す必要があるが、本発明ではこのような捩
れ止め加工の必要がなく作業性が損なわれない。 7)本発明では、任意の撚度に加撚された糸を直接製織
機に供給することができるので、風合いの良い摩耗に対
して強靱な製品を製造できる上に、予め加撚した撚糸を
使用した場合と比べて糸荒れのない品質の優れた製品を
製造できる。 8)本発明に於いてスピンドルの回転数を可変できる様
に駆動装置も具備されているので、従来できなかった製
織過程での撚度の変更が容易に実施できて製品の風合の
改良が確認しながら行える。 9)所謂、撚糸機による加撚糸は、一般的に糸強力が原
糸の糸強力より低下することが知られているが、本発明
による加撚糸は糸強力の低下が殆ど無い。
【0045】従って、シートベルト等の強力が特に要求
さえる分野の製品にとって、本発明の撚糸技術は極めて
有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る加撚装置を備えたクリー
ルの一具体例の構成例を示す図である。
【図2】図2は、本発明に係るスピンドル駆動手段と加
撚機構を示す一具体例を示す図である。
【図3】図3は、本発明に係る未加撚糸のボビン(アル
ミパーン)と巻き形状の一種及びボビンアタッチメント
を取り付けた状態を示す図である。
【図4】図4は、本発明に係る未加撚糸のボビン(円筒
形紙管)と巻き形状の一種及びボビンアタッチメントを
取り付けた状態を示す図である。
【図5】図5Aは、本発明に係る未加撚糸のボビン(ア
ルミパーン)に取り付けられるボビンアタッチメントの
一具体例を示す図である。図5Bは、本発明に係る図5
Aのボビンアタッチメントに取り付けられるヤーンアジ
ャストリング(Oリング)を示す図である。図5Cは、
本発明に係る図5Aのボビンアタッチメントに取り付け
られるヤーンアジャストリングの別の一具体例を示す図
である。
【図6】図6は、本発明に係るクリールに於ける未加撚
糸の引出し状況を説明する図である。
【図7】図7は、図6を引出し側から見た未加撚糸の引
出し状況を説明する図である。
【符号の説明】
1…クリール(フレーム) 2…未加撚糸 3…ボビン 4…加撚糸 5…スピンドル 6…駆動手段、モータ 6a…駆動伝達装置(スプロケット、チェーン) 7…ボビンアタッチメント 8…ヤーンストレージ部 9…ヤーンアジャストリング 10…バルーニング 10a…バルーニング先端部 11…ヤーンガイド 12…引き揃えローラー群 13…所定の装置 80…カバー部 200…リング本体 201…髭状突起部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織機、整経機等の所定
の装置に給糸する際、未加撚糸材料を加撚して供給する
為のクリールに関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】上記の2つの公知例は、その実施例におい
ていずれも加撚機構の主要部分であるスピンドル駆動手
段をシャフトとベベルギアの組み合わせで説明している
が、機構的に複雑な為に、設備投資費用の引き下げを妨
げる原因と成っていた。又、特願昭60─189847
号において、S撚りとZ撚りの2方向の撚糸を供給する
発明が開示されているが、単一のモーターで駆動し、ベ
ルトの掛け変えにより回転方向を換える方法と2系列の
駆動装置を使用する例止まり、回転数つまり、撚度の
変更を複数にわたり行う事については何も触れられてい
ない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】しかしながら、原糸材質、繊度の混用等、
複雑な織物では、回転方向のみならず回転数即ち撚度の
変更についても対応できるもでなければならず、更
に、ストレート紙管以外のボビン形態での使用可能な加
撚装置を備えたクリールが要望されていた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】即ち、1本のスピンドルの回転方向は当然
同一方向に回転するが、これを左右個々の未加撚糸の引
出し方向から見れば、図2の右側は時計方向に回転して
おり、図2の左側は反時計方向に回転していることにな
る。従って、図2の右側では未加撚糸の解舒する方向
を、時計回りの方向に合わせて取付けるとスピンドルの
回転によりS撚りに加撚され、図の左側では未加撚糸の
解舒する方向を時計回り方向に合わせて取付けられて
スピンドルの回転によりZ撚りに加撚される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】必要であれば、原糸を合糸しておけば合撚
糸と同様の効果を得る事も可能である。又、本発明に於
いては、該クリールから引き出される複数本の加撚糸
は、必要に応じて全てが同一の撚数或いは同一の撚方
向を有しているもので有っても良く、又その一部の加撚
糸が他の加撚糸と撚数、又は撚方向の何れかを異にする
もので有っても良く、又撚数と撚方向の双方が互いに異
なる様に配列されているもので有っても良い。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】然し、前記スピンドル駆動装置は、複数の
系列のモーターと駆動伝達手段からなり、その系列のそ
れぞれがスピンドル群を任意の回転方向及び任意の回転
数に可変出来る様に構成されている事が好ましい。具体
的に図1により説明するならば、クリール1の後方に
は、モーター6─1から6─6間での6台が配置されて
いて、それぞれ水平方向のボビン群を図示されていない
駆動手段によって駆動しているが、それぞれの駆動系列
が単独に回転方向と回転数を任意に設定できる様に構成
されている事が好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】本発明のクリールに於いて、未加撚糸が解
舒される時にその糸材質、繊度、糸の巻径の大きさ、引
き出される糸の位置、ボビンの回転数等の様々な要素に
よって引き出される糸のバルーニングの大きさが変化す
るが、特にボビンの前方から糸が引き出される場合はバ
ルーニングは大きく膨らみ、糸が後方から引き出される
場合はほとんど膨らまない。このことは送り出される糸
の長さが膨らみが大きい場合に長く、小さい場合は比較
的に短いことを意味する。一方、糸は一定の速度で引き
出されているのでこれを放置して置くと膨らみの大きい
時にはボビンの先端の糸が巻かれていない部分に巻きつ
いて不具合である。そこで本発明者はこれを補正する為
にボビン先端にアタッチメントを取付けてこれに糸が巻
きつく部分、即ち、ヤーンストレージ部8と称する部分
を設けたものである。しかしこれだけでは未だ不安定で
あることが判明したのでヤーンストレージ部8の先端部
分にヤーンアジャストリング9を取付けた結果、安定し
て解舒、加撚できる様になった。引き出される糸はヤー
ンアジャストリング9に抑えられているので、バルーニ
ングの膨らみが小さい場合はヤーンストレージ部8に殆
ど巻きつくことなく引き出されていくが、膨らみが大き
い場合はヤーンストレージ部8に巻きついて長さが補正
される。巻きつく場合でも実験観察の結果ヤーンストレ
ージ部8の外周一周を超えることはなかった。しかし、
巻きついた糸に余分な抵抗が加わると張力の変動が大き
くなるのでこれを少なくする為にヤーンストレージ部8
の表面はできる限り平滑にするのが効果的であり、また
出口つまり先端のヤーンアジャストリング9に向けて
やかなテーパーをつけることも有効である。尚、ボビン
アタッチメントの製作は比較的に安価である合成樹脂の
成型品を使用した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加撚糸を巻いたボビンを支持固定して
    回転させるスピンドルと該スピンドルの駆動装置を有
    し、該ボビンから未加撚糸を引出して所定の装置に供給
    する過程で撚加工を施す様に構成されたクリールであっ
    て、該スピンドルは、クリール本体の正面から見て中央
    部分に少なくとも2個の軸受を持ち、その左右にそれぞ
    れ該ボビンを支持固定する様にした一本のスピンドルで
    あり、且つクリール側面から見て該スピンドルは水平方
    向に複数本が並列していて、更にクリール側面から見て
    垂直方向に該スピンドルの前記並列群が複数段設けられ
    ており、該スピンドル全体を単一のモーターと駆動伝達
    手段により予め定められた一方向に回転させ且つ、回転
    数を可変とする様に構成されている事を特徴とする加撚
    装置を備えたクリール。
  2. 【請求項2】 前記スピンドル駆動装置は、モーターと
    駆動伝達手段からなる複数系列であり、その系列のそれ
    ぞれがスピンドルの回転方向を変換しかつ、回転数も変
    換出来る様に構成されている事を特徴とする請求項1記
    載のクリール。
  3. 【請求項3】 クリールから糸を引き出して供給する該
    所定の装置が織機又は整経機である事を特徴とする請求
    項1乃至2記載のクリール。
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CN103603106A (zh) * 2013-11-29 2014-02-26 淄博新力特种纤维科技有限公司 玻璃纤维捻线机高捻纱架
CN103952832A (zh) * 2013-11-29 2014-07-30 吴江市大业丝绸整理有限公司 一种新型整经筒子架

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KR20000030203A (ko) * 2000-02-07 2000-06-05 이호웅 무연가연사의 제조방법 및 장치
CN103603106A (zh) * 2013-11-29 2014-02-26 淄博新力特种纤维科技有限公司 玻璃纤维捻线机高捻纱架
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