JPH0673525B2 - Nmrデータ収集の合計時間を短縮する方法と装置 - Google Patents
Nmrデータ収集の合計時間を短縮する方法と装置Info
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- JPH0673525B2 JPH0673525B2 JP59206448A JP20644884A JPH0673525B2 JP H0673525 B2 JPH0673525 B2 JP H0673525B2 JP 59206448 A JP59206448 A JP 59206448A JP 20644884 A JP20644884 A JP 20644884A JP H0673525 B2 JPH0673525 B2 JP H0673525B2
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- G01R33/48—NMR imaging systems
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 この発明は物体を研究する為に核磁気共鳴(NMR)手法
を利用する方法に関する。特にこの発明は、NMR作像に
限らないが、この作像に役立つ2次元並びに3次元の高
速NMRデータ収集方式に関する。
を利用する方法に関する。特にこの発明は、NMR作像に
限らないが、この作像に役立つ2次元並びに3次元の高
速NMRデータ収集方式に関する。
背景として云うと、核磁気共鳴現象は奇数個の陽子並び
に/又は中性子を持つ原子核で起る。陽子及び中性子の
スピンの為、この各々の原子核は磁気モーメントを持
ち、こういう原子核で構成されたサンプルを均質な静磁
界B0の中に配置した時、多数の核磁気モーメントが磁界
と整合して、磁界の方向の正味の巨視的な磁化Mを発生
する。磁界B0の影響で、磁気モーメントが、印加された
磁界の強さと原子核の特性に依存する周波数で、磁界の
軸績の周りに歳差運動をする。歳差運動の角周波数ωは
ラーマ周波数とも呼ばれるが、式ω=γBで表わされ
る。こゝでγは各々のNMR同位元素に対して一定の磁気
回転比であり、Bは核スピンに作用する磁界(B0を含
む)である。従つて、共鳴周波数がサンプルをその中に
配置した磁界の強さに関係することは明らかである。
に/又は中性子を持つ原子核で起る。陽子及び中性子の
スピンの為、この各々の原子核は磁気モーメントを持
ち、こういう原子核で構成されたサンプルを均質な静磁
界B0の中に配置した時、多数の核磁気モーメントが磁界
と整合して、磁界の方向の正味の巨視的な磁化Mを発生
する。磁界B0の影響で、磁気モーメントが、印加された
磁界の強さと原子核の特性に依存する周波数で、磁界の
軸績の周りに歳差運動をする。歳差運動の角周波数ωは
ラーマ周波数とも呼ばれるが、式ω=γBで表わされ
る。こゝでγは各々のNMR同位元素に対して一定の磁気
回転比であり、Bは核スピンに作用する磁界(B0を含
む)である。従つて、共鳴周波数がサンプルをその中に
配置した磁界の強さに関係することは明らかである。
磁化Mの向きは、磁界B0に沿つた向きであるのが普通で
あるが、ラーマ周波数で振動する磁界を印加することに
よつて摂動させることが出来る。典型的には、この様な
磁界B1は、無線周波発信装置に接続されたコイルに無線
周波(RF)パルスを通すことにより、静磁界の方向と直
交する向きに印加される。磁界B1の効果は磁化Mを磁界
B1の方向の周りに回転させることである。これは、主磁
界B0の周りを共鳴周波数ωに略等しい周波数で、磁化M
が歳差運動するのと同じ方向に回転するデカルト座標系
(回転枠)で、RFパルスを印加したことによる磁化Mの
運動を考えれば判り易い。この場合、磁界B0はZ軸の正
の方向に選ぶ。回転枠では、これを固定座標系と区別す
る為にZ′で表わす。同様にX軸及びY軸をX′及び
Y′で表わす。このことを念頭において云うと、RFパル
スの効果は、磁化Mを例えばZ′軸の正の方向から、
X′軸及びY′軸によつて限定された横平面に向つて回
転させることである。磁化Mを横平面に回転させ(はじ
く)(即ち、磁界B0の方向から90°回転させる)るのに
十分な大きさ又は持続時間を持つRFパルスは、90°RFパ
ルスと呼ぶのが便利である。同様に(矩形パルスの場
合)、RFパルスの大きさ又は持続時間の何れかが、90°
パルスの2倍に選ばれていれば、磁化MはZ′軸の正の
方向からZ′軸の負の方向に変わる。この種のRFパルス
は180°RFパルスと呼ぶが、反転パルスとも呼び、その
理由は明らかである。90°又は180°RFパルスは(それ
がMに対して直交する向きに印加されゝば)、磁化Mの
最初の方向が何処であつても、その方向から磁化Mを対
応する度数だけ回転させることに注意されたい。更に、
NMR信号が観測されるのは、磁化MがX′−Y′平面
(横平面)内の正味の横方向成分(B0に対して直交す
る)を持つ場合だけであることに注意されたい。90°RF
パルスは全ての磁化が横平面にあるから、この横平面内
で最大の正味の横方向の磁化を発生するが、180°RFパ
ルスは何等横方向の磁化を発生しない。
あるが、ラーマ周波数で振動する磁界を印加することに
よつて摂動させることが出来る。典型的には、この様な
磁界B1は、無線周波発信装置に接続されたコイルに無線
周波(RF)パルスを通すことにより、静磁界の方向と直
交する向きに印加される。磁界B1の効果は磁化Mを磁界
B1の方向の周りに回転させることである。これは、主磁
界B0の周りを共鳴周波数ωに略等しい周波数で、磁化M
が歳差運動するのと同じ方向に回転するデカルト座標系
(回転枠)で、RFパルスを印加したことによる磁化Mの
運動を考えれば判り易い。この場合、磁界B0はZ軸の正
の方向に選ぶ。回転枠では、これを固定座標系と区別す
る為にZ′で表わす。同様にX軸及びY軸をX′及び
Y′で表わす。このことを念頭において云うと、RFパル
スの効果は、磁化Mを例えばZ′軸の正の方向から、
X′軸及びY′軸によつて限定された横平面に向つて回
転させることである。磁化Mを横平面に回転させ(はじ
く)(即ち、磁界B0の方向から90°回転させる)るのに
十分な大きさ又は持続時間を持つRFパルスは、90°RFパ
ルスと呼ぶのが便利である。同様に(矩形パルスの場
合)、RFパルスの大きさ又は持続時間の何れかが、90°
パルスの2倍に選ばれていれば、磁化MはZ′軸の正の
方向からZ′軸の負の方向に変わる。この種のRFパルス
は180°RFパルスと呼ぶが、反転パルスとも呼び、その
理由は明らかである。90°又は180°RFパルスは(それ
がMに対して直交する向きに印加されゝば)、磁化Mの
最初の方向が何処であつても、その方向から磁化Mを対
応する度数だけ回転させることに注意されたい。更に、
NMR信号が観測されるのは、磁化MがX′−Y′平面
(横平面)内の正味の横方向成分(B0に対して直交す
る)を持つ場合だけであることに注意されたい。90°RF
パルスは全ての磁化が横平面にあるから、この横平面内
で最大の正味の横方向の磁化を発生するが、180°RFパ
ルスは何等横方向の磁化を発生しない。
RFパルスは選択性であつても非選択性であつてもよい。
選択性パルスは、サンプルの内、磁界の強さがラーマ方
程式で予測される予め選ばれた領域内にある核スピンを
励起する様に、予定の周波数成分を持つ様に変調するの
が典型的である。選択性パルスは局在化磁界勾配の存在
の下に印加される。非選択性パルスはRFパルス発信コイ
ルの磁界の中にある全ての核スピンに全般的に影響を与
え、局在化磁界勾配の不在の下に印加されるのが典型的
である。
選択性パルスは、サンプルの内、磁界の強さがラーマ方
程式で予測される予め選ばれた領域内にある核スピンを
励起する様に、予定の周波数成分を持つ様に変調するの
が典型的である。選択性パルスは局在化磁界勾配の存在
の下に印加される。非選択性パルスはRFパルス発信コイ
ルの磁界の中にある全ての核スピンに全般的に影響を与
え、局在化磁界勾配の不在の下に印加されるのが典型的
である。
縦方向及び横方向の磁化に関連した2つの指数関数形の
時定数がある。これらの時定数は摂動RFパルスを印加し
た後にこれらの磁化成分が平衡状態に復帰する速度を特
徴づける。1つの時定数はスピン−格子緩和時間(T1)
と呼び、縦方向の磁化が平衡値に復帰する場合の定数で
ある。生物学的な組織では、T1の値は200ミリ秒乃至/1
秒である。典型的な値は約400ミリ秒である。スピン−
スピン緩和時間(T2)は横方向の磁化が完全に均質な磁
界B0内で平衡値に復帰する場合の定数である。T2は常に
T1より短く、生物学的な組織では、その範囲は約50乃至
150ミリ秒である。非均質性を持つ磁界では、横方向の
磁化の時定数はT2 *と記す定数によつて表わされ、T2 *は
T2より短い。
時定数がある。これらの時定数は摂動RFパルスを印加し
た後にこれらの磁化成分が平衡状態に復帰する速度を特
徴づける。1つの時定数はスピン−格子緩和時間(T1)
と呼び、縦方向の磁化が平衡値に復帰する場合の定数で
ある。生物学的な組織では、T1の値は200ミリ秒乃至/1
秒である。典型的な値は約400ミリ秒である。スピン−
スピン緩和時間(T2)は横方向の磁化が完全に均質な磁
界B0内で平衡値に復帰する場合の定数である。T2は常に
T1より短く、生物学的な組織では、その範囲は約50乃至
150ミリ秒である。非均質性を持つ磁界では、横方向の
磁化の時定数はT2 *と記す定数によつて表わされ、T2 *は
T2より短い。
空間情報(例えば像の再生に使われる)をNMR信号に符
号化する為に磁界勾配を使うことについて説明する。典
型的にはこういう3つの勾配が必要である。
号化する為に磁界勾配を使うことについて説明する。典
型的にはこういう3つの勾配が必要である。
Gx(t)=∂B0/∂x Gy(t)=∂B0/∂y Gz(t)=∂B0/∂z 勾配Gx,Gy,Gzは作像スライス全体にわたつて一定であ
るが、その大きさは時間依存性を持つのが典型的であ
る。この勾配に関連した磁界をbx,by,bzで表わすと、
容積内で bx=Gx(t)x by=Gy(t)y bz=Gz(t)z 従来、有機分子の分子構造を生体内で研究する為にNMR
現象が構造化学者によつて利用されていた。最近、例え
ば生きている人体の解剖学的な特徴の像を求めるのに利
用される作像様式にNMRが開発されている。こういう像
は、核スピンの分布(典型的には組織内の水に関連した
陽子)、スピン−格子緩和時間(T1)及び又はスピン−
スピン緩和時間(T2)を表わすが、検査する領域に於け
る組織の健康状態を判定する上で、医学的に診断価値が
あると考えられる。NMR像を再生する為の作像データ
は、磁界勾配及びRFパルスで構成されたパルス順序をサ
ンプルにかけることによつて収集される。或るデータ収
集方式に伴う欠点は、所要データを収集するのに必要な
走査時間が禁止的に長いことである。パルス順序の間の
繰返し時間(Tr)を短くすることによつて合計の収集時
間を短縮しようとする努力は、有限の緩和時間の制約を
受ける。生物学的な組織では、この緩和時間は典型的に
は200乃至600ミリ秒の範囲である。云い方を換えれば、
繰返し時間を短縮するにつれて、核スピンが漸進的に飽
和する。飽和は磁界B0と整合する核スピン及び反対向き
になる核スピンの数が等しい非平衡状態であり、この為
正味の磁化Mがない。従つて、飽和状態では、核スピン
を励起してNMR信号を発生することが出来ないことが理
解されよう。従つて、この発明の目的は、例えばNMR像
を再生する為に必要なデータを速やかに収集し得るNMR
データ収集方式を提供することである。
るが、その大きさは時間依存性を持つのが典型的であ
る。この勾配に関連した磁界をbx,by,bzで表わすと、
容積内で bx=Gx(t)x by=Gy(t)y bz=Gz(t)z 従来、有機分子の分子構造を生体内で研究する為にNMR
現象が構造化学者によつて利用されていた。最近、例え
ば生きている人体の解剖学的な特徴の像を求めるのに利
用される作像様式にNMRが開発されている。こういう像
は、核スピンの分布(典型的には組織内の水に関連した
陽子)、スピン−格子緩和時間(T1)及び又はスピン−
スピン緩和時間(T2)を表わすが、検査する領域に於け
る組織の健康状態を判定する上で、医学的に診断価値が
あると考えられる。NMR像を再生する為の作像データ
は、磁界勾配及びRFパルスで構成されたパルス順序をサ
ンプルにかけることによつて収集される。或るデータ収
集方式に伴う欠点は、所要データを収集するのに必要な
走査時間が禁止的に長いことである。パルス順序の間の
繰返し時間(Tr)を短くすることによつて合計の収集時
間を短縮しようとする努力は、有限の緩和時間の制約を
受ける。生物学的な組織では、この緩和時間は典型的に
は200乃至600ミリ秒の範囲である。云い方を換えれば、
繰返し時間を短縮するにつれて、核スピンが漸進的に飽
和する。飽和は磁界B0と整合する核スピン及び反対向き
になる核スピンの数が等しい非平衡状態であり、この為
正味の磁化Mがない。従つて、飽和状態では、核スピン
を励起してNMR信号を発生することが出来ないことが理
解されよう。従つて、この発明の目的は、例えばNMR像
を再生する為に必要なデータを速やかに収集し得るNMR
データ収集方式を提供することである。
発明の要約 この発明では、NMRデータ収集の合計時間を短縮するNMR
方法を提供する。サンプルを均質的な磁界内に配置し
て、少なくともその一部分に磁界の方向を向いた縦方向
の磁化を作る。次にRFパルスを使つてサンプルを照射
し、縦方向の磁化の全部ではなく、その一部分を横方向
の磁化に変換する。横方向の磁化の位相外しの方向を逆
転してスピンエコー信号を発生し、これを標本化して、
解析により、NMRデータを取出す。合計のデータ収集時
間を短縮する為、データ収集期間に続いて180°RFパル
スを印加して、反転した縦方向の磁化が残つていれば、
それを(均質な磁界に沿つた)平衡状態を速やかに復帰
させる。
方法を提供する。サンプルを均質的な磁界内に配置し
て、少なくともその一部分に磁界の方向を向いた縦方向
の磁化を作る。次にRFパルスを使つてサンプルを照射
し、縦方向の磁化の全部ではなく、その一部分を横方向
の磁化に変換する。横方向の磁化の位相外しの方向を逆
転してスピンエコー信号を発生し、これを標本化して、
解析により、NMRデータを取出す。合計のデータ収集時
間を短縮する為、データ収集期間に続いて180°RFパル
スを印加して、反転した縦方向の磁化が残つていれば、
それを(均質な磁界に沿つた)平衡状態を速やかに復帰
させる。
この発明の新規と考えられる特徴は特許請求の範囲に具
体的に記載してあるが、この発明の構成、作用並びにそ
の他の目的及び利点は、以下図面について説明する所か
ら、最もよく理解されよう。
体的に記載してあるが、この発明の構成、作用並びにそ
の他の目的及び利点は、以下図面について説明する所か
ら、最もよく理解されよう。
発明の詳しい説明 最初に、普通のNMR作像方式では、90°RFパルスを使つ
て横方向の磁化を作り、原子核が磁界B0と再び整合する
時に、この磁化がNMR信号を発生することを考えるのが
この発明を理解するのに役立つと思われる。前に述べた
様に、90°RFパルスが最大の正味の横方向の磁化を発生
する。これは全ての磁化が横平面に回転するからであ
る。この結果得られるNMR信号は、横方向の磁化が最大
値であることに対応して、最大の振幅を持つ。一連の断
層写真像を後で再生する為に一層大きな容積からのデー
タを収集する3次元作像の様な或るNMRデータ収集方式
では、非常に高い信号対雑音比が達成される。実際、達
成される信号対雑音比は、品質のよい像を構成するのに
実際に必要なもの以上である。
て横方向の磁化を作り、原子核が磁界B0と再び整合する
時に、この磁化がNMR信号を発生することを考えるのが
この発明を理解するのに役立つと思われる。前に述べた
様に、90°RFパルスが最大の正味の横方向の磁化を発生
する。これは全ての磁化が横平面に回転するからであ
る。この結果得られるNMR信号は、横方向の磁化が最大
値であることに対応して、最大の振幅を持つ。一連の断
層写真像を後で再生する為に一層大きな容積からのデー
タを収集する3次元作像の様な或るNMRデータ収集方式
では、非常に高い信号対雑音比が達成される。実際、達
成される信号対雑音比は、品質のよい像を構成するのに
実際に必要なもの以上である。
然し、90°RF励起パルスを使うことは必須ではない。エ
ルンスト及びアンダーソン(レビューオブ・サイエンテ
ィフィック・インスツルメンツ誌、第37巻第93頁、1966
年)は、磁化を90°より小さい角度だけ回転させるパル
スも使うことが出来ることを、構造解析NMR分光法に関
連して認めている。彼等は、一連の反復的な励起パルス
に対し、最適の回転角度が次の式で表わされることを証
明した。
ルンスト及びアンダーソン(レビューオブ・サイエンテ
ィフィック・インスツルメンツ誌、第37巻第93頁、1966
年)は、磁化を90°より小さい角度だけ回転させるパル
スも使うことが出来ることを、構造解析NMR分光法に関
連して認めている。彼等は、一連の反復的な励起パルス
に対し、最適の回転角度が次の式で表わされることを証
明した。
cosθ=exp(−Tr/T1) (1) こゝでTrは順序の繰返し時間、T1はスピン−格子緩和時
間である。
間である。
第1a図を見れば、X軸の正の方向にRF磁界B1を印加する
と、磁界B0の方向でもあるZ軸の正の方向を向いている
磁化Mzが角度θだけ回転し、Mxで示した横方向の磁化成
分をX−Y平面内に発生することが判る。横方向の磁化
MXの大きさはMzsinθで表わされる。縦方向の磁化の目
減りΔMzはMz(1−cosθ)で表わされる。従つて、(9
0°よりずつと小さい)角度θでは、ΔMzはMxよりずつ
と小さい。即ち、縦方向の磁化が僅かに目減りするだけ
で、比較的大きな横方向の磁化が作られる。
と、磁界B0の方向でもあるZ軸の正の方向を向いている
磁化Mzが角度θだけ回転し、Mxで示した横方向の磁化成
分をX−Y平面内に発生することが判る。横方向の磁化
MXの大きさはMzsinθで表わされる。縦方向の磁化の目
減りΔMzはMz(1−cosθ)で表わされる。従つて、(9
0°よりずつと小さい)角度θでは、ΔMzはMxよりずつ
と小さい。即ち、縦方向の磁化が僅かに目減りするだけ
で、比較的大きな横方向の磁化が作られる。
更に、大抵のNMR作像方式は、自由誘導減衰(FID)信号
ではなく、非選択性180°RFパルスを印加した後のスピ
ンエコー信号の収集に頼ることに注目することも、この
発明を理解するのに役立つ。これは、FID信号がRF励起
パルスが終了した時直ちに発生し、これは、選択的な励
起過程に使われる磁界勾配及び空間情報をNMR信号に符
号化する為に使われる磁界勾配が過渡的である(例えば
オフ及びオンに転ぜられる)時である。この為、この期
間中、空間情報は歪みがひどく、NMR信号は使うことが
出来ないのが普通である。然し、非選択性180°パルス
の影響は、スピンエコー信号(第1c図)を発生する為の
スピンの位相外しの方向を逆転する(第1b図に矢印10で
示してある)だけでなく、RF励起パルスに続く大きな残
留磁化Mz′が負の磁化−Mz′に変換され(第1b図に矢印
12で示す)、こうして望ましくない非平衡状態になる。
負の縦方向の磁化が望ましくない理由は、作像順序をこ
の後で繰返す時の励起パルスを再び印加する前に、この
磁化をZ軸の正の方向に沿つた平衡状態に復帰させなけ
ればならないからである。この平衡状態への復帰は時定
数T1で起り、その為に時間がかゝり、合計のデータ収集
時間を長くする。
ではなく、非選択性180°RFパルスを印加した後のスピ
ンエコー信号の収集に頼ることに注目することも、この
発明を理解するのに役立つ。これは、FID信号がRF励起
パルスが終了した時直ちに発生し、これは、選択的な励
起過程に使われる磁界勾配及び空間情報をNMR信号に符
号化する為に使われる磁界勾配が過渡的である(例えば
オフ及びオンに転ぜられる)時である。この為、この期
間中、空間情報は歪みがひどく、NMR信号は使うことが
出来ないのが普通である。然し、非選択性180°パルス
の影響は、スピンエコー信号(第1c図)を発生する為の
スピンの位相外しの方向を逆転する(第1b図に矢印10で
示してある)だけでなく、RF励起パルスに続く大きな残
留磁化Mz′が負の磁化−Mz′に変換され(第1b図に矢印
12で示す)、こうして望ましくない非平衡状態になる。
負の縦方向の磁化が望ましくない理由は、作像順序をこ
の後で繰返す時の励起パルスを再び印加する前に、この
磁化をZ軸の正の方向に沿つた平衡状態に復帰させなけ
ればならないからである。この平衡状態への復帰は時定
数T1で起り、その為に時間がかゝり、合計のデータ収集
時間を長くする。
この発明では、磁化Mzを90°より小さい角度θxだけ回
転させる励起パルスを使うと共に、スピンエコー信号が
発生した後に2番目の180°非選択性RFパルスを印加し
て、第1d図の矢印14で示す様に、その平衡値に近い正の
磁化Mzを再び設定することにより、合計のデータ収集時
間を短縮する。縦方向の平衡状態を再び設定する為に2
番目の180°RFパルスを使うことは、T2がT1よりもずつ
と短い為に、横方向の磁化が生物学的な組織で著しいT2
減衰によつて減少しないという利点がある。それと同時
に、2番目の180°RFパルスは核スピンの位相外しの方
向を再び逆転し(第1d図の矢印16)、こうしてもう1つ
のスピンエコー信号を誘起するが、これは標本化しても
しなくてもよい。このスピンエコー信号を標本化して検
査する領域からのT2情報を取出すことが望ましいことが
あるが、そのやり方は周知である。この代りに、信号対
雑音比を高める為に、2つのスピンエコー信号を平均し
てもよい。
転させる励起パルスを使うと共に、スピンエコー信号が
発生した後に2番目の180°非選択性RFパルスを印加し
て、第1d図の矢印14で示す様に、その平衡値に近い正の
磁化Mzを再び設定することにより、合計のデータ収集時
間を短縮する。縦方向の平衡状態を再び設定する為に2
番目の180°RFパルスを使うことは、T2がT1よりもずつ
と短い為に、横方向の磁化が生物学的な組織で著しいT2
減衰によつて減少しないという利点がある。それと同時
に、2番目の180°RFパルスは核スピンの位相外しの方
向を再び逆転し(第1d図の矢印16)、こうしてもう1つ
のスピンエコー信号を誘起するが、これは標本化しても
しなくてもよい。このスピンエコー信号を標本化して検
査する領域からのT2情報を取出すことが望ましいことが
あるが、そのやり方は周知である。この代りに、信号対
雑音比を高める為に、2つのスピンエコー信号を平均し
てもよい。
第2図は2次元スピン捩れ形作像パルス順序のn番目の
繰返しに使われるこの発明の1実施例を示す。スピン捩
れ形はフーリエ変換作像方法の1例である。従来のパル
ス順序が例えば1981年にイガクショイン・パブリッシャ
ーズから出版されたカウフマン他編集の「医療に於ける
核磁気共鳴作像」に記載されている。
繰返しに使われるこの発明の1実施例を示す。スピン捩
れ形はフーリエ変換作像方法の1例である。従来のパル
ス順序が例えば1981年にイガクショイン・パブリッシャ
ーズから出版されたカウフマン他編集の「医療に於ける
核磁気共鳴作像」に記載されている。
第2図について説明すると、横軸に示した期間1に、正
の勾配パルスGzが印加されることが判る。勾配Gzの方向
はデカルト座標系のZ軸の正の方向と任意に選ぶが、こ
れは磁界B0の方向と一致する。磁界B0は、NMR実験の間
連続的に印加されているので、この図にも、パルス順序
を示す他の図にも示していない。更に期間1に、勾配Gz
の存在の下に選択性RFパルスθxを印加して、サンプル
(図に示してない)の予定の領域内にある核スピンを励
起する。この実施例では、この領域は狭いスライスに選
択する。RFパルスをsinc関数(sinx/x)で変調して略矩
形の輪郭を持つ作像スライス内の核スピンを選択的に励
起することが出来る。この発明のパルス順序では、この
励起パルスによつて加えられる回転の程度は従来の90°
RFパルスより小さい。回転の程度は式(1)に従つて選
択される。第1a図で、縦方向の磁化Mzが角度θだけ(RF
パルスによつて発生された磁界B1の方向の周りに)小さ
く回転することにより、Mzの振幅の減少(ΔMz)を比較
的小さくして、比較的大きな横方向の磁化成分Mxを作り
出すことが判る。磁界B0の方向を向く大きな縦方向の磁
化成分Mz′が残る。
の勾配パルスGzが印加されることが判る。勾配Gzの方向
はデカルト座標系のZ軸の正の方向と任意に選ぶが、こ
れは磁界B0の方向と一致する。磁界B0は、NMR実験の間
連続的に印加されているので、この図にも、パルス順序
を示す他の図にも示していない。更に期間1に、勾配Gz
の存在の下に選択性RFパルスθxを印加して、サンプル
(図に示してない)の予定の領域内にある核スピンを励
起する。この実施例では、この領域は狭いスライスに選
択する。RFパルスをsinc関数(sinx/x)で変調して略矩
形の輪郭を持つ作像スライス内の核スピンを選択的に励
起することが出来る。この発明のパルス順序では、この
励起パルスによつて加えられる回転の程度は従来の90°
RFパルスより小さい。回転の程度は式(1)に従つて選
択される。第1a図で、縦方向の磁化Mzが角度θだけ(RF
パルスによつて発生された磁界B1の方向の周りに)小さ
く回転することにより、Mzの振幅の減少(ΔMz)を比較
的小さくして、比較的大きな横方向の磁化成分Mxを作り
出すことが判る。磁界B0の方向を向く大きな縦方向の磁
化成分Mz′が残る。
期間1の終りに正の勾配Gzをオフに転ずると、励起され
たスピンは同じ周波数で歳差運動するが、勾配の位相外
し効果の為に、互いに位相がずれている。核スピンは、
期間2に負の勾配パルスGzを印加することによつて位相
戻しされる。典型的には、スピンの位相戻しに必要な期
間2にわたる勾配Gzの波形の時間積分が、期間1に於け
る正の勾配Gzの波形の時間積分の半分に負の符号を付し
たものに大体等しい。期間3の間、パルス状勾配Gxを印
加すると同時に、位相符号化勾配Gyを印加する。勾配Gy
は、期間1乃至6から成る順序のn番目の繰返しでは、
1個のピーク振幅を持つ。然し、順序の(n+1)番目
の繰返しという様な相次ぐ毎回には、位相符号化勾配に
異なる振幅を選ぶ。勾配Gyが横方向の磁化の向きに、Y
軸方向に2πの倍数の捩れを導入することにより、Y軸
方向の空間情報を符号化する。最初の位相符号化勾配を
印加した後、横方向の磁化は1ターンの螺旋に捩れる。
勾配Gyの相異なる各々の振幅により、異なる程度の捩れ
(位相符号化)が導入される。勾配Gyの振幅の数は、再
生像がY軸方向に持つ画素の数(典型的には128又は25
6)に等しく選ぶ。或る実施例では、勾配の振幅を進め
る前に、このパルス順序を繰返して、NMR信号を平均す
ることによつてS/N比を改善するのが有利であることが
あることに注意されたい。
たスピンは同じ周波数で歳差運動するが、勾配の位相外
し効果の為に、互いに位相がずれている。核スピンは、
期間2に負の勾配パルスGzを印加することによつて位相
戻しされる。典型的には、スピンの位相戻しに必要な期
間2にわたる勾配Gzの波形の時間積分が、期間1に於け
る正の勾配Gzの波形の時間積分の半分に負の符号を付し
たものに大体等しい。期間3の間、パルス状勾配Gxを印
加すると同時に、位相符号化勾配Gyを印加する。勾配Gy
は、期間1乃至6から成る順序のn番目の繰返しでは、
1個のピーク振幅を持つ。然し、順序の(n+1)番目
の繰返しという様な相次ぐ毎回には、位相符号化勾配に
異なる振幅を選ぶ。勾配Gyが横方向の磁化の向きに、Y
軸方向に2πの倍数の捩れを導入することにより、Y軸
方向の空間情報を符号化する。最初の位相符号化勾配を
印加した後、横方向の磁化は1ターンの螺旋に捩れる。
勾配Gyの相異なる各々の振幅により、異なる程度の捩れ
(位相符号化)が導入される。勾配Gyの振幅の数は、再
生像がY軸方向に持つ画素の数(典型的には128又は25
6)に等しく選ぶ。或る実施例では、勾配の振幅を進め
る前に、このパルス順序を繰返して、NMR信号を平均す
ることによつてS/N比を改善するのが有利であることが
あることに注意されたい。
第2図に戻つて説明すると、期間2の勾配Gxの効果は、
核スピンを予定量だけ位相外しして、期間3に最初の非
選択性180°RFパルスが印加された時、期間4にスピン
エコー信号が発生される様にすることである。180°RF
パルスは典型的には、期間1に於ける選択性RFパルスの
平均印加時から期間Δ後に印加される。180°パルス
が、第1b図に矢印10で示す様に、核スピンの位相外しの
方向を反転する。この後、核スピンは、期間4の勾配Gx
の影響の下に位相戻しして(勾配Gxが期間2及び4aで同
じ時間積分を持つ様に選ばれているとすると)、180°
パルスから同じΔ後に、スピンエコー信号に最大の振幅
を発生する。
核スピンを予定量だけ位相外しして、期間3に最初の非
選択性180°RFパルスが印加された時、期間4にスピン
エコー信号が発生される様にすることである。180°RF
パルスは典型的には、期間1に於ける選択性RFパルスの
平均印加時から期間Δ後に印加される。180°パルス
が、第1b図に矢印10で示す様に、核スピンの位相外しの
方向を反転する。この後、核スピンは、期間4の勾配Gx
の影響の下に位相戻しして(勾配Gxが期間2及び4aで同
じ時間積分を持つ様に選ばれているとすると)、180°
パルスから同じΔ後に、スピンエコー信号に最大の振幅
を発生する。
X軸に対するそれらの位置に特有な周波数で核スピンを
共鳴させることにより、X軸方向には、期間4の線形勾
配Gxによつて空間情報が符号化される。スピンエコー信
号が期間4に或る回数標本化される。この回数は再生像
がX軸方向に持つ画素の数(典型的には128又は256)に
等しいのが典型的である。像の画素の値は、例えばジャ
ーナル・オブ・マグネティック・レゾナンス誌、第18巻
第69頁(1975年)所載の2次元フーリエ変換を用いて、
サンプル信号から得られる。
共鳴させることにより、X軸方向には、期間4の線形勾
配Gxによつて空間情報が符号化される。スピンエコー信
号が期間4に或る回数標本化される。この回数は再生像
がX軸方向に持つ画素の数(典型的には128又は256)に
等しいのが典型的である。像の画素の値は、例えばジャ
ーナル・オブ・マグネティック・レゾナンス誌、第18巻
第69頁(1975年)所載の2次元フーリエ変換を用いて、
サンプル信号から得られる。
期間3に180°RFパルスを加えた結果として、残留の縦
方向の磁化Mz′が180°反転され(第1b図の矢印12で示
す)、Z軸の負の方向を向く負の成分(−Mz′)となる
(第1c図)。普通のパルス順序では、−Mz′を第2図の
期間6のT1緩和過程によつて平衡状態(Z軸の正の方
向)に復帰させてから、このパルス順序を繰返すことが
出来る。然し、こうするとデータ収集過程が不要に長引
く。
方向の磁化Mz′が180°反転され(第1b図の矢印12で示
す)、Z軸の負の方向を向く負の成分(−Mz′)となる
(第1c図)。普通のパルス順序では、−Mz′を第2図の
期間6のT1緩和過程によつて平衡状態(Z軸の正の方
向)に復帰させてから、このパルス順序を繰返すことが
出来る。然し、こうするとデータ収集過程が不要に長引
く。
この発明では、期間5(第2図)に(1番目の180°パ
ルスの平均印加時から時間τ後に)2番目の非選択性18
0°RFパルスを印加して、第1d図の矢印14で示す様に、M
zをZ軸の正の方向に沿つた平衡位置に速やかに復元す
る。Z軸の正の方向に沿つて縦方向の磁化の大きな値を
保つ為に、データ収集期間4は短く(スピンエコー信号
を標本化するのに必要な以上にあまり長くなく、即ち5
乃至10ms)抑えるべきである。この発明の順序では、期
間6は、このパルス順序の相次ぐ繰返しの間の時間を構
成する。2番目の180°パルスによつて大部分の縦方向
の磁化が正の値の縦方向の磁化に復帰するので、期間6
は従来のパルス順序よりも短い。
ルスの平均印加時から時間τ後に)2番目の非選択性18
0°RFパルスを印加して、第1d図の矢印14で示す様に、M
zをZ軸の正の方向に沿つた平衡位置に速やかに復元す
る。Z軸の正の方向に沿つて縦方向の磁化の大きな値を
保つ為に、データ収集期間4は短く(スピンエコー信号
を標本化するのに必要な以上にあまり長くなく、即ち5
乃至10ms)抑えるべきである。この発明の順序では、期
間6は、このパルス順序の相次ぐ繰返しの間の時間を構
成する。2番目の180°パルスによつて大部分の縦方向
の磁化が正の値の縦方向の磁化に復帰するので、期間6
は従来のパルス順序よりも短い。
期間6の終りに出来る定常状態の磁化Mzは次の様になる
ことを示すことが出来る。
ことを示すことが出来る。
こゝでM0は平衡状態の磁化であり、Tは2番目の180°
パルスの平均印加時と期間6の終りの時間である。
パルスの平均印加時と期間6の終りの時間である。
磁化Mzを角度θだけ回転する第2図の期間1のRFパルス
θxは、次の横方向の磁化を発生する。
θxは、次の横方向の磁化を発生する。
Mx=Mzsinθ (3) これに較べて、従来の部分的な飽和順序では 例えばT1=600ミリ秒(B0=0.5乃至1.5テスラの時の脳
の組織の典型)で、計器のタイミング・パラメータがT
=80ミリ秒、τ=10ミリ秒、Tr=97.5ミリ秒、θ=30°
と仮定すると、式(3)からMx=0.229と予測される
が、これに対して従来の部分的な飽和順序ではMx=0.12
9である。同様に、パルス繰返し時間をTr=47.5ミリ秒
に短縮してT=20ミリ秒、τ=10ミリ秒及びθ=20°に
すると、この発明のパルス順序並びに従来の部分的な飽
和方法では、夫々0.116及び0.053のMxの値が予測され
る。これは信号対雑音比が2倍以上改善されることに相
当する。信号対雑音比が2倍改善されゝば、合計のデー
タ収集(例えば作像)時間が1/4に節約されることが理
解されよう。然し、期間3,4及び5では、τの長さを短
く抑えることが重要である。τの下限は、データ収集時
間と、期間3の180°パルスによつて起る横方向の磁化
の減衰によつて定まる。
の組織の典型)で、計器のタイミング・パラメータがT
=80ミリ秒、τ=10ミリ秒、Tr=97.5ミリ秒、θ=30°
と仮定すると、式(3)からMx=0.229と予測される
が、これに対して従来の部分的な飽和順序ではMx=0.12
9である。同様に、パルス繰返し時間をTr=47.5ミリ秒
に短縮してT=20ミリ秒、τ=10ミリ秒及びθ=20°に
すると、この発明のパルス順序並びに従来の部分的な飽
和方法では、夫々0.116及び0.053のMxの値が予測され
る。これは信号対雑音比が2倍以上改善されることに相
当する。信号対雑音比が2倍改善されゝば、合計のデー
タ収集(例えば作像)時間が1/4に節約されることが理
解されよう。然し、期間3,4及び5では、τの長さを短
く抑えることが重要である。τの下限は、データ収集時
間と、期間3の180°パルスによつて起る横方向の磁化
の減衰によつて定まる。
2番目の180°パルスの効果も、第1d図の矢印16で示す
様に、スピンの位相外しの方向を逆転して、2番目のス
ピンエコー信号(図に示してない)を発生することであ
る。希望によつては、この信号を標本化して、2番目の
像を作るか、或いは平均して、信号対雑音比を改善する
ことが出来る。パルスの不完全さ(即ち、正確に180°
でないパルス)に対する補正をする為に、2番目の180
°パルスの位相を反転するのが有利であることに注意さ
れたい。この場合、その磁界B1がX軸の負の方向を向く
(第1d図)様にパルスを印加する。この結果生ずるスピ
ンエコーは、期間4に示したスピンエコーと位相が反対
であり、2つのスピンエコー信号を減算すれば、所望の
信号は強め合うが、パルスの不完全さの影響は相殺され
る。RFパルスが正確に180°でない時に発生する横方向
の磁化による擬似的なFID信号の影響は、RFパルスに続
いて大きな磁界勾配パルスを印加して、横方向の磁化を
速やかに位相外しして、擬似的なFID信号を短縮するこ
とによつて、減少することが出来る。
様に、スピンの位相外しの方向を逆転して、2番目のス
ピンエコー信号(図に示してない)を発生することであ
る。希望によつては、この信号を標本化して、2番目の
像を作るか、或いは平均して、信号対雑音比を改善する
ことが出来る。パルスの不完全さ(即ち、正確に180°
でないパルス)に対する補正をする為に、2番目の180
°パルスの位相を反転するのが有利であることに注意さ
れたい。この場合、その磁界B1がX軸の負の方向を向く
(第1d図)様にパルスを印加する。この結果生ずるスピ
ンエコーは、期間4に示したスピンエコーと位相が反対
であり、2つのスピンエコー信号を減算すれば、所望の
信号は強め合うが、パルスの不完全さの影響は相殺され
る。RFパルスが正確に180°でない時に発生する横方向
の磁化による擬似的なFID信号の影響は、RFパルスに続
いて大きな磁界勾配パルスを印加して、横方向の磁化を
速やかに位相外しして、擬似的なFID信号を短縮するこ
とによつて、減少することが出来る。
第3図は前に第2図について説明したパルス順序の3次
元版となるこの発明の別の実施例のNMRパルス順序を示
す。このパルス順序は第2図に示すものと実質的に同一
であるが、主な違いは、第3図の期間1に印加される選
択性RFパルスが、検査を受ける物体の一層厚手の領域内
にある核スピンを選択的に励起する様な周波数成分を持
つ様に選ばれていることである。更に、勾配Gzには、励
起領域を分割するスライスの数と同数の、多数のプログ
ラム可能な位相符号化勾配を使う。この目的の為、期間
1のRFパルスの周波数帯域幅は所望のスライスの数によ
つても決定される。第2図でも第3図でも、選択性励起
パルスを使うことが望ましいが、必要ではないことに注
意されたい。例えば、容積はRF発信コイルの形状によつ
て定めることが出来る。
元版となるこの発明の別の実施例のNMRパルス順序を示
す。このパルス順序は第2図に示すものと実質的に同一
であるが、主な違いは、第3図の期間1に印加される選
択性RFパルスが、検査を受ける物体の一層厚手の領域内
にある核スピンを選択的に励起する様な周波数成分を持
つ様に選ばれていることである。更に、勾配Gzには、励
起領域を分割するスライスの数と同数の、多数のプログ
ラム可能な位相符号化勾配を使う。この目的の為、期間
1のRFパルスの周波数帯域幅は所望のスライスの数によ
つても決定される。第2図でも第3図でも、選択性励起
パルスを使うことが望ましいが、必要ではないことに注
意されたい。例えば、容積はRF発信コイルの形状によつ
て定めることが出来る。
期間2の磁界勾配Gzは2つの成分で構成される。第1の
成分は、期間1に励起された核スピンの位相戻しに必要
な、第2図の期間2に印加されるのと同様な負の位相戻
しパルスである。第2の勾配成分は、励起された領域か
ら生ずるNMR信号にZ軸方向の空間情報を符号化する位
相符号化パルスである。勾配Gzが期間2では1個のパル
スとして示されているが、2つの成分の作用が線形に独
立であり、その為、位相戻し及び位相符号化作用の両方
を同時に行なう1個のパルスを形成する様に加算するこ
とが出来るからである。
成分は、期間1に励起された核スピンの位相戻しに必要
な、第2図の期間2に印加されるのと同様な負の位相戻
しパルスである。第2の勾配成分は、励起された領域か
ら生ずるNMR信号にZ軸方向の空間情報を符号化する位
相符号化パルスである。勾配Gzが期間2では1個のパル
スとして示されているが、2つの成分の作用が線形に独
立であり、その為、位相戻し及び位相符号化作用の両方
を同時に行なう1個のパルスを形成する様に加算するこ
とが出来るからである。
データ収集の為に第3図のパルス順序を使う時、位相符
号化勾配Gzの1つの振幅を選び、再生像がY軸方向に持
つ画素の数に等しい数の振幅だけ、位相符号化勾配Gyを
一巡させる間、そのまゝにしておく。その後、勾配Gzの
次の振幅を選び、勾配Gyをその一連の振幅を一巡する様
に進める。勾配Gzの各々の振幅に対してこの過程を繰返
す。3次元フーリエ変換を利用することにより、像の画
素データが得られる。
号化勾配Gzの1つの振幅を選び、再生像がY軸方向に持
つ画素の数に等しい数の振幅だけ、位相符号化勾配Gyを
一巡させる間、そのまゝにしておく。その後、勾配Gzの
次の振幅を選び、勾配Gyをその一連の振幅を一巡する様
に進める。勾配Gzの各々の振幅に対してこの過程を繰返
す。3次元フーリエ変換を利用することにより、像の画
素データが得られる。
スピン捩れ形作像方式の場合についてこの発明の好まし
い実施例を説明した。然し、当業者であれば、この発明
を他のパルス順序にも有利に実施することが出来ること
が理解されよう。こういうパルス順序の1例は、第4図
に示した2次元多重角度投影再生パルス順序であり、こ
れは多くの点で第2図と同様である。第2図と同じく、
好ましくは選択性の励起RFパルスの期間1に印加する。
この発明では、このパルスは縦方向の磁化を角度θ<90
°だけ回転させる様に選ぶ。前と同じく、期間5に180
°パルスを印加して、反転した磁化(−Mz′)が平衡状
態に復帰するのを早める。
い実施例を説明した。然し、当業者であれば、この発明
を他のパルス順序にも有利に実施することが出来ること
が理解されよう。こういうパルス順序の1例は、第4図
に示した2次元多重角度投影再生パルス順序であり、こ
れは多くの点で第2図と同様である。第2図と同じく、
好ましくは選択性の励起RFパルスの期間1に印加する。
この発明では、このパルスは縦方向の磁化を角度θ<90
°だけ回転させる様に選ぶ。前と同じく、期間5に180
°パルスを印加して、反転した磁化(−Mz′)が平衡状
態に復帰するのを早める。
第4図のパルス順序と第2図のパルス順序の間の主な違
いは、スピンエコー信号に対する空間情報の符号化のや
り方である。この違いを第4図に観測されるスピンエコ
ー信号を参照して例で説明する。然し、この説明は、信
号対雑音比を改善する様に2番目の像を発生する為に標
本化する場合、2番目のスピンエコー信号(図に示して
いない)にも同じく云えることである。最初に、期間2
に印加される勾配Gyが位相符号化勾配ではなく、期間4
に於けるスピンエコー信号の発生を調時する為に、正の
勾配パルスGx(これも期間2)と組合せて使われる勾配
パルスであることに注意されたい。スピンエコー信号に
空間情報を符号化する為、期間4の間直線勾配Gy及びGx
を印加する。勾配Gx及びGyは夫々作像スライス内のX軸
及びY軸の方向を向いている。期間4に於ける勾配Gx及
びGyの振幅が、投影角度αを決定する。勾配Gxの大きさ
は投影角度の正弦に比例させる様にし、勾配Gyの大きさ
は投影角度の余弦に比例する様にする。勾配Gx及びGyの
ベクトル加算により、作像平面内で方向αを持つ合成勾
配が発生される。この合成勾配の方向に沿つて存在する
核スピンは相異なる磁界を受け、従つて、勾配に沿つた
それらの位置に応じて相異なる周波数で共鳴する。これ
はスピンエコー信号のフーリエ変換によつて周知の方法
で確認することが出来る。信号のフーリエ変換により、
各々の周波数を持つ信号の大きさが得られ、従つて勾配
の方向に対する各々の位置が判る。勾配の方向に対して
垂直な各々の線上ある原子核は同じ共鳴周波数を持つ。
スライス全体の作像する為の十分な情報を得るのに必要
な相次ぐ回(例えばこの順序の(n+1)番目の繰返
し)で、投影角度量をΔα、典型的には1°程度変える
ことにより、多重投影を求め、少なくとも180°の円弧
にわたる180個の投影から空間情報を収集する。
いは、スピンエコー信号に対する空間情報の符号化のや
り方である。この違いを第4図に観測されるスピンエコ
ー信号を参照して例で説明する。然し、この説明は、信
号対雑音比を改善する様に2番目の像を発生する為に標
本化する場合、2番目のスピンエコー信号(図に示して
いない)にも同じく云えることである。最初に、期間2
に印加される勾配Gyが位相符号化勾配ではなく、期間4
に於けるスピンエコー信号の発生を調時する為に、正の
勾配パルスGx(これも期間2)と組合せて使われる勾配
パルスであることに注意されたい。スピンエコー信号に
空間情報を符号化する為、期間4の間直線勾配Gy及びGx
を印加する。勾配Gx及びGyは夫々作像スライス内のX軸
及びY軸の方向を向いている。期間4に於ける勾配Gx及
びGyの振幅が、投影角度αを決定する。勾配Gxの大きさ
は投影角度の正弦に比例させる様にし、勾配Gyの大きさ
は投影角度の余弦に比例する様にする。勾配Gx及びGyの
ベクトル加算により、作像平面内で方向αを持つ合成勾
配が発生される。この合成勾配の方向に沿つて存在する
核スピンは相異なる磁界を受け、従つて、勾配に沿つた
それらの位置に応じて相異なる周波数で共鳴する。これ
はスピンエコー信号のフーリエ変換によつて周知の方法
で確認することが出来る。信号のフーリエ変換により、
各々の周波数を持つ信号の大きさが得られ、従つて勾配
の方向に対する各々の位置が判る。勾配の方向に対して
垂直な各々の線上ある原子核は同じ共鳴周波数を持つ。
スライス全体の作像する為の十分な情報を得るのに必要
な相次ぐ回(例えばこの順序の(n+1)番目の繰返
し)で、投影角度量をΔα、典型的には1°程度変える
ことにより、多重投影を求め、少なくとも180°の円弧
にわたる180個の投影から空間情報を収集する。
第4図に示したパルス順序が多重角度投影再生方法を用
いたこの発明の2次元の実施例であることが理解されよ
う。このパルス順序は、3次元パルス順序を用いてデー
タを収集する様に変更することが出来る。この場合、期
間4(第4図)に勾配Gzを印加して、X−Y平面外の投
影を求める。
いたこの発明の2次元の実施例であることが理解されよ
う。このパルス順序は、3次元パルス順序を用いてデー
タを収集する様に変更することが出来る。この場合、期
間4(第4図)に勾配Gzを印加して、X−Y平面外の投
影を求める。
この発明を特定の実施例及び例について説明したが、当
業者であれば、以上の説明からこの他の変更が考えられ
よう。従つて、特許請求の範囲内で、この発明はこゝに
具体的に説明した以外の形で実施し得ることを承知され
たい。
業者であれば、以上の説明からこの他の変更が考えられ
よう。従つて、特許請求の範囲内で、この発明はこゝに
具体的に説明した以外の形で実施し得ることを承知され
たい。
第1a図乃至第1d図はこの発明による励起の種々の段階に
対応する磁化Mのいろいろな向きを図式的に示す図、第
2図は普通スピン捩れ形順序と呼ばれる2次元フーリエ
変換パルス順序に用いたこの発明の1実施例を示すグラ
フ、第3図は第2図と同様なグラフであつて、3次元ス
ピン捩れ形作像順序にこの発明を用いた場合を示す。第
4図は2次元多重角度投影再生作像方法に用いたこの発
明の別の実施例を示すグラフである。
対応する磁化Mのいろいろな向きを図式的に示す図、第
2図は普通スピン捩れ形順序と呼ばれる2次元フーリエ
変換パルス順序に用いたこの発明の1実施例を示すグラ
フ、第3図は第2図と同様なグラフであつて、3次元ス
ピン捩れ形作像順序にこの発明を用いた場合を示す。第
4図は2次元多重角度投影再生作像方法に用いたこの発
明の別の実施例を示すグラフである。
Claims (32)
- 【請求項1】NMRデータ収集の合計時間を短縮する方法
に於て、(イ)NMRサンプルを均質な磁界内に配置して
少なくともその一部分に前記均質な磁界の方向の、大き
さMZを持つ縦方向の磁化を作り、(ロ)前記サンプルを
RFパルスで照射して、前記縦方向の磁化の全部ではな
く、一部分を横方向の磁化に変換し、(ハ)前記サンプ
ルを180°RFパルスで照射することにより、前記横方向
の磁化の位相外しの方向を逆転してスピンエコー信号を
発生し、(ニ)前記スピンエコー信号を標本化して、解
析により、前記サンプルからのNMRデータを取出し、
(ホ)前記サンプルに180°RFパルスを印加して、反転
した縦方向の磁化が残っていれば、該磁化を前記均質な
磁界に沿った平衡状態に速やかに復帰させてから、前記
工程(ロ)乃至(ニ)を繰返す工程を含み、 前記照射する工程(ロ)が選択性RFパルスを印加して、
前記縦方向の磁化を前記均質な磁界との整合状態から角
度θだけ離れる向きに回転させることを含み、該角度θ
は90°より小さい角度に選択され、前記横方向の磁化の
大きさがMZsinθで定められる方法。 - 【請求項2】特許請求の範囲(1)に記載した方法に於
て、前記標本化する工程(ニ)が、空間情報を磁界勾配
の方向でスピンエコー信号に符号化する為の少なくとも
1つの磁界勾配の存在の下にスピンエコー信号を標本化
することを含む方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲(2)に記載した方法に於
て、前記情報を符号化する為の磁界勾配が、前記工程
(ロ)乃至(ホ)の毎回の繰返しに対し、前記サンプル
の前記一部分の中で複数個の方向の内の1つを持つ様に
選ばれる方法。 - 【請求項4】特許請求の範囲(3)に記載した方法に於
て、前記情報を符号化する為の勾配が、前記サンプルの
前記一部分の中で互いに垂直である少なくとも2つの磁
界勾配のベクトル加算から成る合成磁界勾配で構成され
ている方法。 - 【請求項5】特許請求の範囲(3)に記載した方法に於
て、前記情報を符号化する為の勾配が、その内の少なく
とも1つが複数個の磁界勾配の内の残りの勾配と同一平
面にない様な当該複数個の磁界勾配のベクトル加算から
成る合成磁界勾配で構成される方法。 - 【請求項6】特許請求の範囲(2)に記載した方法に於
て、前記逆転する工程(ハ)の前に、前記工程(ロ)乃
至(ホ)の毎回の繰返しに対し、プログラム可能な複数
個の振幅の内の1つの振幅を持つ少なくとも1つの可変
振幅の磁界勾配を印加して、前記スピンエコー信号に空
間情報を位相符号化する工程を含む方法。 - 【請求項7】特許請求の範囲(6)に記載した方法に於
て、前記サンプルの前記一部分の中で前記可変振幅の勾
配の方向と垂直な略線形の磁界勾配の存在の下に、前記
スピンエコー信号を標本化する方法。 - 【請求項8】特許請求の範囲(7)に記載した方法に於
て、前記1つの可変振幅の磁界勾配と直交する様に選ば
れた、プログラム可能な複数個の振幅を持つ別の可変振
幅の磁界勾配を印加し、前記1つの勾配の次の振幅に進
む前に、前記別の可変振幅の勾配のプログラム可能な全
ての振幅を一巡する間、1つの可変振幅の勾配の振幅を
一定に保つ工程を含む方法。 - 【請求項9】NMRデータ収集の合計時間を短縮する方法
に於て、(イ)NMRサンプルを均質な磁界内に配置し
て、少なくともその一部分に前記均質な磁界の第1の方
向の、大きさMZを持つ正味の縦方向磁化を作り、(ロ)
前記サンプルをRFパルスで照射して、前記正味の縦方向
磁化の全部ではなく、その一部分を横方向磁化に変換
し、(ハ)前記横方向磁化の位相外しの方向を逆転させ
て、少なくとも1つのエコー信号を発生させ、(ニ)前
記エコー信号を標本化して、解析により、前記サンプル
からのNMRデータを取出す工程を含み、 前記標本化工程(ニ)が少なくとも1つの磁界勾配を印
加することを含み、前記工程(ロ)乃至(ニ)が、前記
サンプルのスピン−格子緩和時間T1よりも短い繰返し時
間Tr後に繰返され、 前記RFパルスが少なくとも1つの磁界勾配の存在下に印
加される方法。 - 【請求項10】特許請求の範囲(9)に記載した方法に
於て、前記標本化する工程(ニ)が、空間情報を磁界勾
配の方向でエコー信号に符号化する為の少なくとも1つ
の磁界勾配の存在の下にエコー信号を標本化することを
含む方法。 - 【請求項11】特許請求の範囲(10)に記載した方法に
於て、前記情報を符号化する為の磁界勾配が、前記工程
(ロ)乃至(ニ)の毎回の繰返しに対し、前記サンプル
の前記一部分の中で複数個の方向の内の1つを持つ様に
選ばれる方法。 - 【請求項12】特許請求の範囲(11)に記載した方法に
於て、前記情報を符号化する為の勾配が、前記サンプル
の前記一部分の中で互いに垂直である少なくとも2つの
磁界勾配のベクトル加算から成る合成磁界勾配で構成さ
れている方法。 - 【請求項13】特許請求の範囲(11)に記載した方法に
於て、前記情報を符号化する為の勾配が、その内の少な
くとも1つが複数個の磁界勾配の内の残りの勾配と同一
平面にない様な当該複数個の磁界勾配のベクトル加算か
ら成る合成磁界勾配で構成される方法。 - 【請求項14】特許請求の範囲(10)に記載した方法に
於て、前記逆転する工程(ハ)の前に、前記工程(ロ)
乃至(ニ)の毎回の繰返しに対し、プログラム可能な複
数個の振幅の内の1つの振幅を持つ少なくとも1つの可
変振幅の磁界勾配を印加して、前記エコー信号に空間情
報を位相符号化する工程を含む方法。 - 【請求項15】特許請求の範囲(14)に記載した方法に
於て、前記サンプルの前記一部分の中で前記可変振幅の
勾配の方向と垂直な略線形の磁界勾配の存在の下に、前
記エコー信号を標本化する方法。 - 【請求項16】特許請求の範囲(15)に記載した方法に
於て、前記1つの可変振幅の磁界勾配と直交する様に選
ばれた、プログラム可能な複数個の振幅を持つ別の可変
振幅の磁界勾配を印加し、前記1つの勾配の次の振幅に
進む前に、前記別の可変振幅の勾配のプログラム可能な
全ての振幅を一巡する間、1つの可変振幅の勾配の振幅
を一定に保つ工程を含む方法。 - 【請求項17】NMRデータ収集の合計時間を短縮する装
置に於て、(イ)NMRサンプルを均質な磁界内に配置し
て、少なくともその一部分に前記均質な磁界の方向の、
大きさMZを持つ縦方向の磁化を生じさせる手段、(ロ)
前記サンプルをRFパルスで照射して、前記縦方向の磁化
の全部ではなく、一部分を横方向の磁化に変換させる手
段、(ハ)前記サンプルを180°RFパルスで照射するこ
とにより、前記横方向の磁化の位相外しの方向を逆転し
て、スピンエコー信号を発生させる手段、(ニ)前記ス
ピンエコー信号を標本化して、解析により前記サンプル
からのNMRデータを取出す手段、(ホ)前記サンプルに1
80°RFパルスを印加して、反転した縦方向の磁化が残っ
ていれば、該磁化を前記均質な磁界に沿った平衡状態に
速やかに復帰させる手段を有し、 前記照射する手段が選択性RFパルスを印加して、前記縦
方向の磁化を前記均質な磁界との整合状態から角度θだ
け離れる向きに回転させる手段を含み、該角度θは90°
より小さい角度に選択され、前記横方向の磁化の大きさ
がMZsinθで定められる装置。 - 【請求項18】特許請求の範囲(17)に記載した装置に
於て、前記標本化する手段が、少なくとも1つの磁界勾
配の方向でスピンエコー信号に空間情報を符号化する為
の該少なくとも1つの磁界勾配の存在の下にスピンエコ
ー信号を標本化する手段を含む装置。 - 【請求項19】特許請求の範囲(18)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、前記サ
ンプルの前記一部分の中で複数個の方向の内の1つを持
つ様に選ばれている装置。 - 【請求項20】特許請求の範囲(19)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、前記サ
ンプルの前記一部分の中で互いに垂直である少なくとも
2つの磁界勾配のベクトル加算から成る合成磁界勾配で
構成されている装置。 - 【請求項21】特許請求の範囲(19)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、複数個
の磁界勾配の内の少なくとも1つが残りの勾配と同一平
面にない様な該複数個の磁界勾配のベクトル加算から成
る合成磁界勾配で構成されている装置。 - 【請求項22】特許請求の範囲(18)に記載した装置に
於て、前記位相外しを逆転する前に、プログラム可能な
複数個の振幅の内の1つの振幅を持つ少なくとも1つの
可変振幅の磁界勾配を印加して、前記スピンエコー信号
に空間情報を位相符号化する手段を含む装置。 - 【請求項23】特許請求の範囲(22)に記載した装置に
於て、前記サンプルの前記一部分の中で前記可変振幅の
勾配の方向と垂直な略線形の磁界勾配の存在の下に、前
記スピンエコー信号が標本化される装置。 - 【請求項24】特許請求の範囲(23)に記載した装置に
於て、前記1つの可変振幅の磁界勾配と直交する様に選
ばれた、プログラム可能な複数個の振幅を持つ別の可変
振幅の磁界勾配を印加する手段、前記1つの可変振幅の
磁界勾配の次の振幅に進む前に、前記別の可変振幅の勾
配のプログラム可能な全ての振幅を一巡する間、前記1
つの可変振幅の勾配の振幅を一定に保つ手段を含む装
置。 - 【請求項25】NMRデータ収集の合計時間を短縮する装
置に於て、(イ)NMRサンプルを均質な磁界内に配置し
て、少なくともその一部分に前記均質な磁界の第1の方
向の、大きさMZを持つ正味の縦方向磁化を生じさせる手
段、(ロ)前記サンプルをRFパルスで照射して、前記正
味の縦方向磁化の全部ではなく、その一部分を横方向磁
化に変換させる手段、(ハ)前記横方向磁化の位相外し
の方向を逆転させて、少なくとも1つのエコー信号を発
生させる手段、(ニ)前記エコー信号を標本化して、解
析により、前記サンプルからのNMRデータを取出す手段
を含み、 前記標本化手段が少なくとも1つの磁界勾配を印加する
手段を含み、 更に、前記手段(ロ)乃至(ニ)を、前記サンプルのス
ピン−格子緩和時間T1よりも短い繰返し時間Tr後に繰返
し作動する手段が設けられ、 前記RFパルスが少なくとも1つの磁界勾配の存在下に印
加される装置。 - 【請求項26】特許請求の範囲(25)に記載した装置に
於て、前記標本化する手段が、少なくとも1つの磁界勾
配の方向でエコー信号に空間情報を符号化する為の該少
なくとも1つの磁界勾配の存在の下にエコー信号を標本
化する手段を含む装置。 - 【請求項27】特許請求の範囲(26)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、前記サ
ンプルの前記一部分の中で複数個の方向の内の1つを持
つ様に選ばれている装置。 - 【請求項28】特許請求の範囲(27)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、前記サ
ンプルの前記一部分の中で互いに垂直である少なくとも
2つの磁界勾配のベクトル加算から成る合成磁界勾配で
構成されている装置。 - 【請求項29】特許請求の範囲(27)に記載した装置に
於て、前記の情報を符号化する為の磁界勾配が、複数個
の磁界勾配の内の少なくとも1つが残りの勾配と同一平
面にない様な該複数個の磁界勾配のベクトル加算から成
る合成磁界勾配で構成されている装置。 - 【請求項30】特許請求の範囲(26)に記載した装置に
於て、前記位相外しを逆転する前に、プログラム可能な
複数個の振幅の内の1つの振幅を持つ少なくとも1つの
可変振幅の磁界勾配を印加して、前記エコー信号に空間
情報を位相符号化する手段を含む装置。 - 【請求項31】特許請求の範囲(30)に記載した装置に
於て、前記サンプルの前記一部分の中で前記可変振幅の
勾配の方向と垂直な略線形の磁界勾配の存在の下に、前
記スピンエコー信号が標本化される装置。 - 【請求項32】特許請求の範囲(31)に記載した装置に
於て、前記1つの可変振幅の磁界勾配と直交する様に選
ばれた、プログラム可能な複数個の振幅を持つ別の可変
振幅の磁界勾配を印加する手段、前記1つの可変振幅の
磁界勾配の次の振幅に進む前に、前記別の可変振幅の勾
配のプログラム可能な全ての振幅を一巡する間、前記1
つの可変振幅の勾配の振幅を一定に保つ手段を含む装
置。
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