JPH0673474B2 - ス−パ−オキサイドアニオンの定量法 - Google Patents

ス−パ−オキサイドアニオンの定量法

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JPH0673474B2 JP7209187A JP7209187A JPH0673474B2 JP H0673474 B2 JPH0673474 B2 JP H0673474B2 JP 7209187 A JP7209187 A JP 7209187A JP 7209187 A JP7209187 A JP 7209187A JP H0673474 B2 JPH0673474 B2 JP H0673474B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,スーパーオキサイドアニオン(02 -)の定量
法に関する。
(従来の技術) スーパーオキサイドアニオン(02 -)は,生体内の各種
の反応により生じることが知られている。例えば,過酸
化脂質の生成はこの02 -によると言われており,02 -の生
成は酸素毒性との関係で注目されている。02 -を測定す
ることは,生体内における活性酸素の生成とその作用機
作を知るうえで重要であると考えられる。02 -を測定す
る方法としては,チトクロームCの還元量を測定する方
法;ルミノールの酸化による化学発光を酸化触媒の非存
在下で測定する方法;およびペルオキシダーゼが02 -
結合することにより形成されるコンプレックスIIIを測
定する方法が知られている。
スーパーオキサイドアニオンの発生は,生体外では特に
オキシダーゼ反応において知られている。例えば下記の
反応式で示されるキサンチンオキシダーゼ(XOD)によ
るヒポキサンチン→キサンチン→尿酸の酸化過程におい
て,H2O2以外に02 -が生じることが知られている。
02 -を生成するオキシダーゼは一電子還元型酵素であり,
H2O2を生成するオキシダーゼは二電子還元型酵素である
が,上記XODは実際には両者の性質をあわせ持つことが
多く,上記のようにH2O2および02 -の両者が生成する。
上記のような反応性を示すオキシダーゼとしては,ミル
ク由来のキサンチンオキシダーゼ,アルデヒドオキシダ
ーゼ,ジアミンオキシダーゼなど亜硫酸とコンプレック
スを形成しないフラビン酵素が挙げられる。これらの他
にも酸素との反応特性によりH2O2および02 -を生成する
オキシダーゼ類が存在する。
ところで,上記オキシダーゼ反応は生体成分,例えばグ
アナーゼなどの測定のため,下記H2O2測定法と共役させ
て臨床検査に利用されている。例えば,(1),(2)
式の反応系において生じるH2O2をペルオキシダーゼの存
在下で色原体に作用させ,この色原体を酸化して発色さ
せその吸光度を測定する方法(トリンダー法)が汎用さ
れる。しかし,このような測定方法においては,上記の
ようにH2O2と他に02 -が生成する。H2O2と02 -とを別々に
測定するのは困難であるため,通常,02 -をH2O2に変化さ
せる方法が採用される。02 -をH2O2に変化させるには,
反応系を放置し,02 -を自然不均化反応によりH2O2に変
化させる方法;および反応系にスーパーオキサイドア
ニオンジスムターゼ(SOD)を共存させることにより02 -
からH2O2への不均化(202 -+2H+→H2O2+02)速度を高
める方法が知られている。しかし,の方法において
は,反応系にカタラーゼが存在すると,生成したH2O2
分解する欠点がある。のSODを用いる方法では反応が
速やかに行われるためカタラーゼによる分解が起こりに
くい。しかし,この方法においては,たとえSODの量を
増加させても上記トリンダー法における発色の回収率が
理論量の100%に達しないことが発明者らの実験により
判明した。
この理由はH2O2生成と共に生じる02 -がペルオキシダー
ゼと結合し,コンプレックスIIIを形成し,このコンプ
レックスIIIはその02 -分解作用により02 -をH2O2に不均
化する前に分解してしまい,その速度はSODの不均化反
応より早く,とりわけ,水素供与体としての色原体が存
在する場合,コンプレックスIIIの02 -分解作用は極めて
促進されることによると考えられる。一度生成した色素
が02 -により還元されて退色する場合があるが,これは
時間と共に再び酸化されて回復する。上記回収率が理論
量に達しないのはペルオキシダーゼが02 -と結合してコ
ンプレックスIIIをつくり,02 -分解作用を示すことに起
因し,この02 -による直接的退色とは異なる。
一方,デヒドロゲナーゼにより生じるNADHやNADPHを測
定する方法として,オキシダーゼ反応または電子伝達体
を利用してH2O2に導き,これを測定する方法が採用され
ている。例えばNADHを,フェナジウムメチルサルフェー
ト(PMS)または微生物由来のジアホラーゼなどにより
酵素と反応させ,生じるH2O2を測定する方法が知られて
いる。この系においてもペルオキシダーゼの存在下でH2
O2により色原体を酸化・発色させ,発色の度合を可視部
吸光法において測定する方法が採用されている。この方
法においては,上記NADHやNADPHを直接吸光度計で測定
するよりも感度が上昇し,かつホルマザン発色方法によ
る測定機器の汚染(着色)を回避することが可能であ
る。しかし,このようなタイプの反応においてもPMSま
たはジアホラーゼが基本的には一電子還元型であるため
02 -が生成し,上記XODタイプのオキシダーゼ反応の場合
と同様に正確な測定値が得られない。SODの添加による
効果もXODの場合と同様に充分な効果をもたらさない。
このようにスーパーオキサイドアニオンの定量法,特に
オキシダーゼ反応またはPMSTなどの電子伝達体により生
じるH2O2と同時に生成する02 -を効果的に定量し得る方
法は開発されていないのが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり,その
目的とするところは,スーパーオキサイドアニオンの効
果的な定量方法を提供することにある。本発明の他の目
的は,オキシダーゼ反応などによりH2O2とともに生成す
るスーパーオキサイドアニオンをH2O2として正確に定量
しうる方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明者らは,従来の技術の項において記載した02 -
らH2O2への変換を効果的に,かつカタラーゼなどの他の
因子の妨害を受けることなく行う方法についての検討を
行った。まず,従来技術の項に記載した(1),(2)
の反応系において,XODとしてミルク由来のキサンチンオ
キシダーゼを用い,生成するH2O2をトリンダー法で測定
する反応系においてSODを添加し,その濃度を変化させ
て効果を調べた。しかし,200U/mlという高濃度の終濃度
のSODを添加しても発色の回収率(分子吸光係数から算
出)は理論値の80%であった。そしてこのとき,SODの添
加量の多少に関わらず生成する尿酸量は同一であった。
これは,生じた02 -が系内に存在するペルオキシダーゼ
と結合しコンプレックスIIIを形成し,そして,このコ
ンプレックスIIIは02 -分解作用を有するため,02 -がH2O2
に不均化する前に該02 -を分解してしまい,その速度はS
ODの不均化反応速度よりもはるかに速いためと考えらえ
る。特に系内に存在する色原体が水素供与体となる場合
には,コンプレックスIIIの02 -分解作用は促進される。
以上の考察から,発明者らは種々の酸化剤,還元剤,不
均化剤およびそれらが関与する酵素類を用いて実験を行
い,02 -がコンプレックスIIIを形成して02 -分解作用によ
る分解を受けることなく速やかにH2O2に変換され得る方
法の検討を行った。その結果,金属塩などが02 -を極め
て迅速に還元してこれをH2O2に変換しうることを見出し
本発明に到達した。
すなわち,本発明のスーパーオキサイドアニオンの定量
法は,スーパーオキサイドアニオンを含む試料に還元
剤,または還元剤とその補助剤とを作用させて該スーパ
ーオキサイドアニオンを過酸化水素に変換し,該過酸化
水素を測定することを特徴とする。
本発明方法に使用される還元剤としては金属塩,金属錯
体,金属を含む蛋白などが利用される。ここでいう金属
塩とは,塩を形成する金属の酸化数が反応により容易に
変化し得,反応液中で電子を供与することの可能な金属
塩を指す。このような金属塩としては,マンガン,クロ
ム,バナジウム,チタン,スズなどの塩が挙げられる。
金属錯体もまた電子供与性の金属含有有機化合物であ
り,それには,ヘミンなどのポリフィリン鉄,フェロセ
ン,クロロフィルなどがある。金属を含む蛋白として
は,ヘモグロビン,ヘモシアニン,チトクロームなどが
挙げられる。還元補助剤は,上記還元剤が02 -に電子を
供与する反応を補助しうる化合物であり,それには例え
ば,キレート剤,環状炭水化物および蛋白が挙げられ
る。キレート剤としては,エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA),イミノジ酢酸(IDA),エチレンジアミン二
酢酸(EDDA),トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)
などがある。環状炭水化物としては,シクロデキストリ
ン,クラウングルカン,クラウンエーテルなどがあり,
蛋白としてはウシ血清アルブミン(BSA),各種グロブ
リンなどがある。
本発明によりスーパーオキサイドアニオンを定量するに
は,02 -を含む系に上記還元剤および必要に応じて上記還
元補助剤を加える。還元剤は,通常,反応液中に10μM
〜1Mの割合で添加される。還元補助剤の濃度は通常0.1
〜100mMである。反応系に含まれる02 -は,上記還元剤に
より速やかに還元されてH2O2に変換するため,このH2O2
を常法により定量する。H2O2の測定としては,ペルオキ
シダーゼ系反応を利用する方法が採用される。例えば,
ペルオキシダーゼ存在下でH2O2により色原体を酸化縮合
させて発色させ,その吸光度を測定する方法(発色
法);ペルオキシダーゼ存在下でH2O2によりp−ヒドロ
キシフェニル酢酸,ホモバニリン酸,ロイコジクロロフ
ルオレセインなどを酸化縮合させて生じる螢光を測定す
る方法(螢光法);ペルオキシダーゼ存在下でH2O2によ
りルミノールやイソルミノールを酸化させて生じる発光
を測定する方法(発光法)が挙げられる。
本発明方法は02 -を生成するオキシダーゼの反応系にお
ける基質(例えばヒポキサンチン,ジアミン,尿素な
ど)および酵素活性(例えばキサンチンオキシダーゼな
ど)の測定に好適に利用される。また本発明方法は,02 -
を生成するオキシダーゼの反応系と他の酵素反応を組合
わせて,基質(例えばグアニン,無機燐など)および酵
素活性(例えばグアナーゼ)の測定にも好適に利用され
る。さらに本発明方法はデヒドロゲナーゼにより生ずる
NADHやNADPHの測定方法にも利用される。
例えば,従来技術の項で述べたXODによる酵素反応(式
(1)および(2))の系に上記還元剤および必要に応
じて還元補助剤を加えると02 -は速やかにH2O2に変換さ
れる。このH2O2を,ペルオキシダーゼ活性を有する酸化
触媒下において4−アミノアンチピリンおよびフェノー
ル類に作用させると,該4−アミノアンチピリンとフェ
ノール類とが酸化縮合し発色する。この発色の度合を測
定することによりヒポキサンチンの定量がなされる。こ
のようなトリンダー法による測定の他,吸光法,螢光
法,発光法などの既知のH2O2定量法が採用され得る。
上記02 -を生成するオキシダーゼとしては,キサンチン
オキシダーゼ,白血球NADPHオキシダーゼ,アルデヒド
オキシダーゼ,ジアミンオキシダーゼ,NHDHジアフォラ
ーゼ,旧黄色酵素,ザルコシンオキシダーゼ,ウリカー
ゼなどがある。このようなオキシダーゼによる他,0
2 -は,非酵素的に,NADH,NADPHを例えばPMSなどにより酸
化することによっても生成する。
上記ペルオキシダーゼ活性を有する触媒としては,例え
ば西洋ワサビペルオキシダーゼ,ラクトペルオキシダー
ゼ,ミエロペルオキシダーゼ,微生物由来のペルオキシ
ダーゼ,ミクロペルオキシダーゼなどの各種ペルオキシ
ダーゼ;ヘミン,ヘマチンなどの非触媒酵素;メトヘモ
グロビンなどの蛋白が挙げられる。
次に,キサンチンオキシダーゼにより生じるH2O2および
02 -をすべてH2O2としてトリンダー法により測定する方
法を用いて本発明を詳細に説明する。
還元剤の加えられていない従来のオキシダーゼ反応は,
従来の技術の項に示されるように次式(1)および
(2)で示される。
この反応系に例えば還元剤としてMn2+(MnCl2など)が
0.5M前後で存在すると,次のような反応となる。
ここに示すように,Mn2+のような還元剤存在下における
オキシダーゼ反応はすべて一電子還元型の反応となり,H
2O2ではなく02 -が形成される(式(1)−aおよび式
(2)−a)。このようにして形成される02 -は合計4
分子であり,これがH2O2に変換されて((3)式)4分
子のH2O2が生成する。(1)−a,(2)−aおよび
(3)の反応は極めて速やかに進行し,このMn2+の存在
は,反応に悪影響をおよぼさない。上記系において尿酸
は,それ以上に分解を受けず,02 -の還元反応(3)にお
ける水素供与体とはならない。上記反応系は尿酸生成側
に平衡が傾いており(pH6.3において),Mn2+非存在下に
おけるよりも尿酸の生成量が多い。このようにして生成
するH2O2は,(4)式のように,ペルオキシダーゼ存在
下で4−アミノアンチピリン(4AA)およびN−エチル
−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−
トルイジン(TOOS)に作用し,キノンイミン色素を形成
する。
これに対して,従来の反応系(1)および(2)の系に
おいては,フリーの02 -がペルオキシダーゼと結合し,
カタラーゼ活性が発現されるため充分なペルオキシダー
ゼ反応が進行しない。
(実験例) 上記反応系について本発明と従来例との比較を実験例を
挙げて説明する。
まず,20mM MESバッファー(pH6.3)中にヒポキサンチン
(終濃度10.6μM),XOD,4AAおよびTOOSを溶解させて充
分に時間をかけて反応させた。(1)および(2)式が
完了し,02 -は自然不均化反応によりH2O2に変換された。
次にこの反応系にペルオキシダーゼを加えて,生成する
キノンイミン色素を500nmの吸収を測定することにより
定量した。その結果を第1図にトレースAとして示す。
この量は,尿酸−ウリカーゼ系で求めた分子吸光係数1
6.4M-1cm-1とよく一致し,尿酸(290nmにて測定)1分
子に対し2分子のH2O2が生成していることがわかる。
次に,上記バッファー中にXOD,4AA,TOOSおよびペルオキ
シダーゼを溶解させ,これにヒポキサンチンを添加する
ことにより反応を開始させ,同様に生成したキノンイミ
ンの測定を行った。その結果を第1図にトレースBとし
て示す。この系においては,(1)および(2)式にお
いて生成した02 -がペルオキシダーゼと結合してカタラ
ーゼ作用を示すため,H2O2が分解し,その結果,キノン
イミン色素の生成量が低くなる。
次に,上記トレースBの系において,反応時にSODを200
U/mlの割合で添加して同様に反応を行った。この結果を
第1図にトレースCとして示す。この系においては,02 -
からH2O2への不均化(202 -+2H+→H2O2+02)が促進さ
れるためトレースBの系の場合よりはキノンイミン色素
量が高くなるが,自然不均化反応が完了したトレースA
の系のレベルにまでは到達していない。
次に,トレースBの系においてMnCl2を0.5Mの割合で添
加して同様に反応を行った。その結果を第1図にトレー
スDとして示す。この系においては,上記(1)−a,
(2)−a,(3)および(4)の反応が連続して速やか
に進行するため4分子のH2O2,つまりトレースAの系の
2倍のH2O2(キノンイミン色素)が生成する。この系の
尿酸生成量を測定したところ,上記トレースA〜Cの系
における生成量の約1.18倍であることが確認された。こ
のように,この系においては,反応は尿酸の生成系に傾
いている。トレースDのキノンイミン生成量はトレース
Aの約2.36倍であり,この反応により理論上妥当なキノ
ンイミン色素(H2O2)が回収されることがわかる。
次に,MnCl2を使用して還元剤の使用濃度についての検討
を行った。上記第1図のトレースDの系においてMnCl2
濃度を0〜600mMに変化させて,キノンイミン色素の吸
光度を測定した。その結果を第2図にトレースAで示
す。さらに同様の系にEDTAを1mMとなるように添加した
系において同様の反応を行った。その結果を第2図にト
レースBで示す。第2図のトレースAから,0.5MのMnCl2
が存在すれば02 -がすべてH2O2に還元されることがわか
る。さらに還元補助剤(EDTA)が存在すると02 -からH2O
2への反応が促進される。EDTAが上記濃度で存在する場
合には,MnCl2が0.4MでトレースBは飽和し,充分なH2O2
への変換反応が行われることがわかる。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
実施例1 〔02 -の定量〕 10mM TOOS 0.3 ml 10mM 4−AA 0.15ml 100U/mlペルオキシダーゼ 0.03ml 2M MnCl2を含む20mM MESバッファー(pH6.3) 0.75ml 20mM MESバッファー(pH6.3) 1.75ml KO2を1Mとなるようにクラウンエーテルに溶解させ,そ
の溶液0.02mlを上記反応組成に加えた。KO2から生成す
る02 -は,H2O2に変換され,酸化によるキノンイミン色素
の発色として測定された。その結果,20μMのKO2が定量
された。これに対して,MnCl2を含有しない系において
は,発色が起こらないため定量ができなかった。
実施例2 〔ヒポキサンチンの定量〕 10mM TOOS 0.3 ml 10mM 4−AA 0.15ml 1000U/mlペルオキシダーゼ 0.03ml 15U/mlキサンチンオキシダーゼ 0.02ml 2M MnCl2を含む20mM MESバッファー(pH6.3) 0.75ml 20mM MESバッファー(pH6.3) 1.73ml 上記反応組成にヒポキサンチン溶液(0〜20μM)0.02
mlを加え,反応系の吸光度を測定した。ヒポキサンチン
濃度が高くなると,生成するH2O2の量が増加し,そのた
めキノンイミン色素が増加して吸光度が上昇する。その
結果を第3図に示す。このように,ヒポキサンチン濃度
が20μMまで,ヒポキサンチン濃度と吸光度との間に直
線的な関係が得られた。ヒポキサンチンを添加しない場
合(ブランク)の吸光度は極めて低く,かつ一定値を示
した。
実施例3 〔グアナーゼの定量〕 200μMグアニン 200μM MBTH 1mM ESPAS 0.2U/mlキサンチンオキシダーゼ 3U/mlペルオキシダーゼ 0.5M MnCl2 50mM リン酸バッファー(pH7.0) 上記組成の試液1mlにグアナーゼを0〜10U/の割合で
含有するグアナーゼ試料0.02mlを添加し,10分間吸光度
を測定した(レート法による)。その結果,グアナーゼ
濃度と吸光度とは10U/まで直線的な関係を示した。こ
れはMnCl2の代わりにスーパーオキサイドアニオンジス
ムターゼを200U/mlの割合で添加して測定した系の約2.5
倍の感度である。
(発明の効果) 本発明方法によれば,スーパーオキサイドアニオンを正
確かつ短時間で測定することができる。この方法は,02 -
およびH2O2を生成するオキシダーゼ反応系を利用した基
質や酵素活性の測定に好適に利用され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は,キサンチンオキシダーゼ存在下でのヒポキサ
ンチンの酸化反応において生成するH2O2をキノンイミン
色素に変換し,従来法および本発明方法によりそれぞれ
測定したときの吸光度を示す曲線;第2図は,本発明方
法において使用される還元剤の量とオキシダーゼ反応に
より生成するH2O2との関係を示すグラフ;そして第3図
はヒポキサンチンを本発明方法により定量したときの,
該ヒポキサンチンと吸光度との関係を示すグラフであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スーパーオキサイドアニオンを含む試料に
    還元剤,または還元剤とその補助剤とを作用させて該ス
    ーパーオキサイドアニオンを過酸化水素に変換し,該過
    酸化水素を測定することを特徴とするスーパーオキサイ
    ドアニオンの定量法。
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