JPH0673289B2 - 螢光表示管 - Google Patents

螢光表示管

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JPH0673289B2
JPH0673289B2 JP19170385A JP19170385A JPH0673289B2 JP H0673289 B2 JPH0673289 B2 JP H0673289B2 JP 19170385 A JP19170385 A JP 19170385A JP 19170385 A JP19170385 A JP 19170385A JP H0673289 B2 JPH0673289 B2 JP H0673289B2
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▲紘▼治 鶴田
邦夫 鹿倉
英昭 中川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば大型表示装置において2次元的に多数
配列される高輝度発光の螢光表示管に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、表示セルを2次元的に多数配列して表示装置
を構成する場合の表示セルとなる高輝度発光の螢光表示
管において、その高圧リードをチップオフ管より取り出
すと共にチップオフ管を端子用座金を配した絶縁体で覆
い、端子用座金を通じて外部との高圧コンタクトを行う
ようにしたことにより、チップオフ管を保護して外部と
の高圧コンタクトを良好に行えるようにしたものであ
る。
〔従来の技術〕
カソードと、第1グリッド及び第2グリッドと、例えば
赤、緑及び青の3色の螢光体層からなる所謂螢光体トリ
オを有した螢光表示管を単位セルとしてこの発光表示セ
ルを多数配列して大画面を得るようにした大型表示装置
が提案されている。表示セルにおける高圧リードは例え
ばセルの前面パネル側より取り出される。
この表示装置では複数の表示セルを組合せて1ユニット
を形成し、このユニットを多数組合せて構成される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一方、表示セルとして、複数組の螢光体トリオを有せし
めた表示セルが開発された。この表示セルでは大型表示
装置を構成する際に表示セル同志を近接配置できるよう
に高圧リードがセル背面の所謂チップオフ管を通じて導
出される。しかし乍ら、チップオフ管自体は機械的に弱
いのでこの高圧リードと高圧電源よりの外部高圧リード
を接続するのが困難であった。
本発明は、かかる点に鑑み、チップオフ管に負担をかけ
ることなく確実に外部との高圧接続を可能にした螢光表
示管を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、1つの絶縁匡体(11)内に、複数例えば赤、
緑及び青の3色の螢光体層からなる螢光表示セグメント
(14R)(14G)(14B)(所謂螢光体トリオ(12))を
1組としてこれを複数組設けると共に、この複数組の螢
光表示セグメント例えば螢光体トリオ(12)に対向して
複数組の電極ユニット(13)(又は(90))を夫々配置
して螢光表示管を構成する。複数組の螢光表示セグメン
ト例えば螢光体トリオ(12)は匡体(11)の前面パネル
の内面に所望の配列ピッチをもって被着形成される。電
極ユニット(13)(又は(90))は1組の螢光表示セグ
メント例えば螢光体トリオ(12)の各色螢光体層に対応
した3つの電子ビーム源即ちワイヤカソード(K)及び
第1グリッド(制御電極)(G1)と、共通の第2グリッ
ド(加速電極)(G2)を一体に有してなり、そのユニッ
ト匡体(26)を構成する部材が第2グリッドを兼ねる。
そして、各組の螢光表示セグメント例えば各螢光体トリ
オ(12)に高圧を供給する高圧リード(46)が絶縁匡体
(11)の背面のチップオフ管(47)を通じて導出される
と共に、このチップオフ管(47)が端子用座金(103)
を配した絶縁体(101)によって覆われ、高圧リード(4
6)のリード端が端子用座金(103)に接続される。そし
て、この端子用座金(103)に高圧電源よりの外部高圧
リード(106)が電気的に接続されて高圧供給がなされ
る。
〔作用〕
高圧リード(47)を導出した匡体背面のチップオフ管
(47)が端子用座金(103)を配した絶縁体(101)によ
って覆われるため、チップオフ管(47)は機械的に保護
される。そして、高圧リード(46)は端子用座金(10
3)に接続され、この座金(103)を介して高圧電源(17
1)に接続される。従って、接続時に高圧リード(46)
には負荷はかからず、またチップオフ管(47)を破損す
るようなこともなく、容易に接続が行える。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例ついて詳述する。
第1図、第2図及び第3図は、本発明に係る螢光表示
管、即ち単位表示セルを示す夫々1部破断とした正面
図、側面図及び斜視図を示す。
同図中、(11)は前面パネル(11A)と背面パネル(11
B)と側板(11C)からなるガラス匡体を示す。このガラ
ス匡体(11)は例えば前面パネル(11A)において縦41m
m×横86mmの大きさに形成される。このガラス匡体(1
1)内に螢光体層からなる複数組の絵素となる螢光表示
部即ち本例では8組の所謂螢光体トリオ(12)〔(12
a),(12b),(12c),(12d),(12e),(12f),
(12g),(12h)〕と、これら螢光体トリオ(12)毎に
対応する8組の電極ユニット(13)〔(13a),(13
b),(13c),(13d),(13e),(13f),(13g),
(13h)〕が対向して配される。
8組の螢光体トリオ(12)は前面パネル(11A)の内面
に螢光体層を被着して形成されるもので4組つづ上下2
列に配列され、この場合各螢光体トリオ(12)は赤発
光、緑発光、青発光の3つの螢光表示セグメント即ち螢
光体層(14R),(14G),(14B)にて構成される。具
体的には第8図に示すように前面パネル(11A)の内面
に枠状に導電層であるカーボン層(15)が印刷され、枠
状内の各空所に対応して、夫々赤螢光体層(14R)、緑
螢光体層(14G)及び青螢光体層(14B)が一部カーボン
層(15)上にまたがるようにして印刷によって形成さ
れ、その前面に中間膜を介して例えばアルミニウムより
なるメタルバック層(16)が被着形成される。そして、
この場合、螢光体トリオ(12)においては、中央に赤螢
光体層(14R)を、両端に夫々緑螢光体層(14G)及び青
螢光体層(14B)を夫々配置し、二列共に同じに配置さ
れる(第13図参照)。なお、第14図に示すように緑螢光
体層(14G)と青螢光体層(14B)を一列ごとに左右逆に
配置することもできる。
この各螢光体トリオ(12)に夫々対向するように背面パ
ネル(11B)側に電極ユニット(13)が配置される。こ
の電極ユニット(13)は、螢光体トリオ(12)の各赤螢
光体層(14R)、緑螢光体層(14G)及び青螢光体層(14
B)に対向するように3つのワイヤカソード(K)〔(K
R),(KG),(KB)〕と、そのワイヤカソード
(KR),(KG),(KB)に対向して夫々3つの第1グリ
ッド(G1)〔(G1R),(G1G),(G1B)〕が配され、
更に3つの第1グリッド(G1)に共通に第2グリッド
(G2)が配置される。
この電極ユニット(13)の具体的な組立及び構成は第4
図乃至第7図に示す如くである。即ち第4図に示す如く
3つの四角形状の開口部(17)を有し、各開口部(17)
を挟む位置に夫々対の端子ピン(18a)及び(18b)を貫
通植立した絶縁基板例えばセラミックベース(19)が設
けられる。この対の端子ピン(18a)及び(18b)の夫々
に対するE字状の導電性支持片(20a)及び(20b)が共
通にスポット溶接され、即ち一方の導電性支持片(20
a)が一方の列の3つの端子ピン(18a)に共通にスポッ
ト溶接され、他方の導電性支持片(20b)が他方の列の
3つの端子ピン(18b)に共通にスポット溶接されて
後、その各導電性支持片(20a)及び(20b)間に各ワイ
ヤカソード(KG),(KR),(KB)が架張される。一方
の支持片(20a)はワイヤカソード(K)の一端を固定
するものであり、他方の支持片(20b)には先端を屈曲
させたスプリング部(21)が設けられ、このスプリング
部(21)に各ワイヤカソード(K)の他端が固定され
る。これによって温度上昇によってワイヤカソード
(K)が伸びても、その伸びはスプリング部(21)によ
って吸収し、ワイヤカソード(K)は弛むことがない。
(22)は支持片(20a)より導出された端子である。各
ワイヤカソード(K)は例えばタングステンヒータの表
面に電子放出物質となる炭酸塩を塗布して形成される。
次に、各第1グリッド,(G1G),(G1R),(G1B)が
セラミックベース(19)の各開口部(17)にて支持され
る。各第1グリッド(G1G),(G1R),(G1B)は各ワ
イヤカソード(KG),(KR),(KB)に対向するように
円筒面を有するように彎曲したかまぼこ状に形成され、
その円筒面に長手方向に沿って所定ピッチをおいて多数
のスリット(23)が設けられ、彎曲した両端部より夫々
開口部(17)の幅と略等しい幅の脚部(24)及び(25)
が設けられて成る。この量脚部(24)及び(25)がセラ
ミックベース(19)の開口部(17)内に挿入されるが、
このとき両脚部(24)及び(25)をその対向方向に挟め
るようにして挿入させるので、挿入後の両脚部の元に戻
る力で両脚部(24)及び(25)が開口部(17)の内壁に
圧接する如くなりこれによって仮り支持が行われる。一
方の脚部(24)は端子に利用されるために長く、他方の
脚部(25)は短かく形成され、開口部(17)に挿入した
状態では一方の脚部(24)は開口部(17)を貫通し、他
方の脚部(25)は開口部(17)内に止まるようになされ
る。
一方、電極ユニットの匡体(26)が設けられる。この匡
体(26)は第2グリッド(G2)の一部を構成するもので
導電材よりなり、前面に各第1グリッド(G1)に対向す
る如き3つの開口(27)〔(27G),(27R),(27
B)〕が設けられ、開口(27)の相互間を仕切る如きセ
パレータ(28)が一体に内方に延長されて成る。この匡
体(26)は絞り加工で作られバレル研磨が施され、放電
しにくい構成となされる。この匡体(26)内に共通の第
2グリッド(G2)が挿入配置される。この第2グリッド
(G2)は各第1グリッド(G1G),(G1R),(G1B)に
対応した部分に第1グリッド(G1)のスリット(23)と
同じ対応位置にスリット状のメッシュ部分(29G),(2
9R),(29B)を形成して構成される。この場合、メッ
シュ部分(29G),(29R),(29B)の相互間にセパレ
ータ(28)が挿通する溝(30)が設けられる。そして各
スリット部分(29G),(29R),(29B)が開口(27
G),(27R),(27B)に臨むように且つ溝(30)にセ
パレータ(28)を挿通して第2グリッド(G2)が匡体
(26)内に配される。この第2グリッド(G2)は匡体
(26)の一部にスポット溶接され、匡体(26)に機械的
且つ電気的に接続されるものであり、従って、匡体(2
6)は第2グリッド(G2)を兼ねることになる。
次に、匡体(26)内の一方の相向する内壁面に沿うよう
に一対の絶縁性のセパレータ(31A)及び(31B)が挿入
される。このセパレータ(31A)及び(31B)の内面には
第1グリッド(G1)の側部が嵌着し得る3つの溝部(3
2)〔(32G),(32R),(32B)〕が設けられている。
(33)は透孔である。このセパレータ(31A),(31B)
は夫々匡体(26)内に挿入したとき、匡体(26)の壁部
とセパレータ(28)との間隙に挿入されて挾持的に保持
される。またセパレータ(31A),(31B)の上端は第2
グリッド(G2)に当接する。
そして、このように第2グリッド(G2)及びセパレータ
(31A),(31B)を組立てた匡体(26)内にワイヤカソ
ード(K)及び第1グリッド(G1)を取付たセラミック
ベース(17)をそのベース内にセパレータ(31A),(3
1B)の後端面が対接するようにして挿入される。このと
き各第1グリッド(G1G),(G1R),(G1B)の両端が
夫々セパレータ(31A),(31B)の溝部(32G),(32
R),(32B)に嵌合する。従って、各第1グリッド
(G1)は、その脚部(24),(25)がセラミックベース
(19)の開口(17)に差し込まれることと、第1グリッ
ドの両側部がセパレータ(31A),(31B)の溝部(32)
に嵌合することとによって位置決めが正確になされる。
また、ワイヤカソード(K)が架張された一方の支持片
(20a)より折曲延長された端子(22)がセラミックベ
ース(19)とセパレータ(31a)との間を通り匡体(2
6)の切欠を通じて外部に導出される。次に、導電性材
よりなるリテーナ構体(34)のうちの1つの枠状のリテ
ーナ(34A)が匡体(26)内に嵌合されて、そのリテー
ナ(34A)の曲げ部(34a)と匡体(26)とがスポット溶
接されることによってセラミックベース(19)が保持さ
れて第5図乃至第7図に示される電極ユニット(13)が
構成される。
導電性リテーナ構体(34)は、第4図に示すように4組
の電極ユニットの匡体(26)に入り得る各リテーナ(34
A),(34B),(34C),(34D)が互に導電性連結部
(35)にて一体に連結され、この連結部(35)が丁度匡
体(26)の切欠(95)に嵌合するように構成される。
(36)はリードフレーム(図示せず)にスポット溶接す
る取付部、(37)はガラス匡体(11)に取付けられる取
付部である。従って4組の電極ユニット(13)の各第2
グリッド(G2)は、導電性リテーナ構体(34)によって
互いに電気的に共通接続される。
一方、8組の螢光体トリオ(12)の各色螢光体層(14
R),(14G),(14B)を囲むように第12図に示すよう
な導電性材よりなるセパレータ構体(40)が配置され
る。このセパレータ構体(40)は、ワイヤカソードから
の電子ビームが第1グリッド(G1)、第2グリッド
(G2)に当たってそれよりの2次電子が隣接する螢光体
層を発光しないようにこれを阻止するためのシールド
と、夫々のワイヤカソード(K)からの電子ビームが対
応する螢光体層(14)の全体に照射されるように電子ビ
ームを広げる作用いわゆる拡散レンズの形成とを兼ね、
同時に各螢光体トリオ(12)に高電圧例えば8KVを与え
るための給電手段として用いられるものである。このセ
パレータ構体(40)は組立てに際しては例えばガラス匡
体(11)の前面パネル(11A)と側板(11C)との間で支
持され、ガラスフリットによって固定される。即ち、こ
のセパレータ構体(40)は8組の螢光体トリオ(12)毎
に夫々各色螢光体層が囲まれるように3つに仕切られた
セパレータ部(41)を有し、各セパレータ部(41)が互
いに電極板(42)を介して一体に連結された構成となさ
れ、上端部に夫々外方に突出する支持用爪(43)が設け
られている。また、セパレータ構体(40)の側部には位
置決め用の弾性屈曲片(44)が切起される。従って、セ
パレータ構体(40)をガラス匡体(11)の側板(11C)
に上方より挿入したとき、丁度支持用爪(43)が側板
(11C)の上端面に当接してセパレータ構体(40)が支
持されると同時に、屈曲片(44)が側板(11C)内壁に
当接してセパレータ構体(40)が所定位置に保持され
る。更にこのセパレータ構体(40)の電極板に対応した
部分には突起(45)(第8図参照)が設けられ、この突
起(45)はセパレータ構体(40)を側板(11C)内に収
納し側板(11C)上に前面パネル(11A)を重ね合わせて
封止する時に、丁度メタルバック層(16)又はカーボン
層(15)に接触する。これによって高圧端子即ちアノー
ドリード(46)よりの高圧が各螢光体トリオ(12)に共
通に供給されるようになる。高圧が印加されるアノード
リード(46)が第8図に示すようにその一端がセパレー
タ構体(40)の電極板(42)に接続され、他端がガラス
匡体(11)の背面パネル(11B)に取付けた排気管(チ
ップオフ管)(47)を通して外部に導出される。このと
きアノードリード(46)は排気管(47)の部分にガラス
巻きしたジュメット線(Cu合金)を用いる。従ってアノ
ードリード(46)と排気管(47)との間の気密は保たれ
る。
排気管(47)の外側には排気管(47)を機械的に保護す
るための高圧カバー即ち絶縁筒体(101)が樹脂モール
ド材(接着剤)(102)を介して固定され、絶縁筒体(1
01)の端部に配された高圧端子用座金(103)にアノー
ドリード(46)が電気的に接続される。この場合、端子
用座金(103)は絶縁筒体(101)の端部に形成した凹所
(104)に配され、且つ中央に十字状の切込み(105)が
形成されてなり、この切込み(105)の中央にアノード
リード(46)が圧入貫通することによって半田付けする
ことなくアノードリード(46)と端子用座金(103)と
が電気的に接続される(第9図参照)。そして、高圧電
源(後述)より延長された外部高圧リード(106)に接
続された接続手段(所謂ソケット)(107)が絶縁筒体
に嵌着され、端子用座金(103)にスプリング(108)を
介して外部リード(106)が電気的に接続され、アノー
ドリード(46)にアノード電圧が供給される。接続手段
(107)は外部高圧リード(106)に接続されたスプリン
グと、これを外部より絶縁保護すると共に、絶縁筒体
(101)の外側に係合する係合部(109)を有した例えば
シリコンゴム製の絶縁キャップ(110)からなり、この
絶縁キャップ(110)が絶縁筒体(101)に対して着脱可
能となされる。(111)は絶縁筒体(101)に設けられた
樹脂モールド材(102)の硬化促進用の空気孔である。
また座金(103)の配された凹所(104)の内壁は端部に
向って径が大となるように形成され、この傾斜した内壁
にガイドされてスプリング(108)は座金(103)に確実
に接触される。接続手段(107)側ではスプリング(10
8)がキャップ(110)内の径小部(112)によって位置
決めされる。この様にアノードリード(46)を導出した
排気管(47)が絶縁筒体(101)により機械的に保護さ
れるので、外部高圧リード(106)との接続に際しても
機械的に弱い排気管(47)を損傷させることがない。ま
た端子用座金(103)にスプリング(108)を接触させて
アノードリード(46)と外部リード(106)との電気的
接続が行われるので、アノードリード(46)への直接の
負荷が軽減される。
なお、第10図に示すように端子用座金(103)の外縁の
一部に立上り部(112)を設け、ここに直接外部リード
(106)を半田付して、その接続部分及び絶縁筒体(10
1)を樹脂モールド体(113)で覆うようにすることもで
きる。但し、この場合には外部リード(106)の先端に
は高圧電源側に接続するためのソケット(114)が設け
られる。
また第11図に示すように端子用座金(103)にアノード
リード(46)を半田付けし、この端子用座金(103)に
スプリング(108)を介して外部リード(106)を着脱可
能に接続するように構成することもできる。電極ユニッ
ト(13)においては、8組の電極ユニット(13a)〜(1
3d)が4組づつ共通のリテーナ構体(34)にて固定され
て後、リードフレーム(60)上の所定位置に配され、リ
テーナ構体(34)の取付部(36)とリードフレーム(6
0)とがスポット溶接される。その後ワイヤカソード
(K)の端子ピン(18)、第1グリッド(G1)の脚部
(24)及び電極ユニット(13a)〜(13d)側のリテーテ
構体(34)と夫々対応する所定のリードフレームのリー
ド部間が例えばリード線(図示せず)を介して接続され
る。このとき、前述したように第2グリッド(G2)は横
方向に配列された4組の電極ユニット(13a)〜(13d)
の第2グリッド(G2)同志及び4組の電極ユニット(13
e)〜(13h)の第2グリッド(G2)同志は夫々リテーナ
構体(34)によって共通接続される。また第1グリッド
(G1)は各縦方向に配列された2個の電極ユニット間即
ち電極ユニット(13a)と(13e)間、電極ユニット(13
b)と(13f)間、電極ユニット(13c)と(13g)間及び
電極ユニット(13d)と(13h)間で共通接続される。す
なわち、縦に配列された電極ユニット間において、その
中央のG1R同志が共通接続され、右端の(G1B)同志が共
通接続され、左端の(G1G)同志とが共通接続される。
さらに各ワイヤカソード(K)は本例では直列接続され
る。なお、螢光体トリオ(12)において、緑螢光体層
(14G)と青螢光体層(14B)が一列ごとに左右逆に配置
される場合(第14図の場合)も、中央の(G1R)同志が
共通接続され、右端の(G1B)と(G1G)とが共通接続さ
れ、左端の(G1G)と(G1B)とが共通接続される。
そして、ワイヤカソード(K)のリード、第1グリッド
(G1)のリード、第2グリッド(G2)のリードは夫々ガ
ラス匡体(11)の一側より背面パネル(11B)と側板(1
1C)の下端面との間の封止部を通って外部に導出され
る。
(61F)はワイヤカソードのリード、(62G2)は電極ユ
ニット(13e)〜(13h)間で共通接続された第2グリッ
ド(G2)のリード、(63G2)は電極ユニット(13a)〜
(13d)間で共通接続された第2グリッド(G2)のリー
ド、(64G1)は電極ユニット(13a)及び(13e)間で共
通接続された3つの第1グリッド(G1)のリード、(65
G1)は電極ユニット(13b)及び(13f)間で共通接続さ
れた3つの第1グリッド(G1)のリード、(66G1)は電
極ユニット(13c)及び(13g)間で共通接続された3つ
の第1グリッド(G1)のリード、(67G1)は電極ユニッ
ト(13d)及び(13h)間で共通接続された3つの第1グ
リッド(G1)のリードである。ガラス匡体(11)より導
出されるリードの本数は設計に応じて適宜決定される。
尚、リテーナ構体(34)にて保持された電極ユニット
(13a)〜(13d)及び電極ユニット(13e)〜(13h)
は、ガラス匡体(11)の封止時にリテーナ構体(34)の
両端の取付部(37)を背面パネル(11B)と側板(11C)
間で挟むようにして固定される。この場合、両端だけで
固定されるので4組の電極ユニットを保持しているリテ
ーナ構体(34)の反り又は傾きによってその電極ユニッ
トが所定の位置より変位してしまう慴れがある。これを
防止するために、さらに第15図に示すように4組の電極
ユニットの側面に共通のL字状の補助部材(68)を一体
に設け、この補助部材(68)の両端をも取付部(69)を
介して背面パネル(11B)と側板(11C)間にて固定する
ようになすこともできる。このとき、補助部材(68)は
導電性材にて形成される。この補助部材(68)によって
リテーナ構体(34)の反り、傾きは阻止され電極ユニッ
ト(13)の変位が防止される。又、第16図に示すように
ゲッタ容器(70)からのゲッタ粒子の螢光面側への飛散
が制限される。さらに、補助部材(68)は第2グリッド
(G2)と同じ電位が与えられることによって放電阻止用
となる。即ち補助部材(68)によってアノード電界の低
圧側へのしみ出しが防止され、アノード電圧が印加され
るセパレータ構体(40)と低圧側の各グリッド(G1),
(G2)のリード及びカソード(K)のリードとの間での
放電が阻止される。
次に斯る表示セルの動作を説明する。各螢光体トリオ
(12)の赤、緑及び青の各色螢光体層(14R)(14G)
(14B)にはアノードリード(46)を通じて例えば8KV程
度のアノード電圧が供給される。又各第1グリッド(G
1R)(G1G)(G1B)には夫々例えば0〜5V以下の電圧が
印加され、また第2グリッド(G2)には例えば−15V〜5
0Vの電圧(所謂列選択電圧)が印加される。
この構成においてはアノード側の電圧は固定されてお
り、第2グリッド(G2)に与える電圧によって列の選択
がなされ、第1グリッド(G1)に与える電圧によって選
択的にオン、オフ表示されるものである。即ち、例えば
上列の電極ユニット(13a)〜(13d)の第2グリッド
(G2)に50Vが印加され下列の電極ユニット(13e)〜
(13h)の第2グリッド(G2)にカットオフ電圧の例え
ば−15Vが印加された状態でリード(64G1)を通じて第
1グリッド(G1)に例えば5Vが印加されると第1の螢光
体トリオ(12a)を選択させ、その電極ユニットにおけ
るカソード(K)からの電子ビームが第1グリッド
(G1)を通り第2グリッド(G2)で加速されて対応する
螢光体層(14R)(14G)(14B)を叩きこれを発光表示
させる。このとき第2グリッド(G2)に印加する電圧
(5V)のパネル幅(印加時間)を制御することにより発
光輝度が制御される。
そして、第1グリッド(G1)に0Vが印加された時にはカ
ソードからの電子ビームがカットオフされてその対応す
る螢光体層は発光表示されない。そしてリード(64G1
(65G1)(66G1)及び(67G1)を通じて順次に第1グリ
ッド(G1)に電圧を印加することにより上列の螢光体ト
リオ(12a)〜(12d)が発光表示され、次いで第2グリ
ッド(G2)の電圧を切換え下列の第2グリッド(G2)に
50Vを印加してリード(64G1)〜(67G1)の順に第1グ
リッド(G1)の電圧を印加すれば下列の螢光体トリオ
(12e)〜(12h)が発光表示される。
ワイヤカソード(K)からの電子ビームは第1グリッド
(G1)及びセパレータ(41)によって広げられて螢光体
層(14)の全面に照射される。又、ワイヤカソード
(K)からの電子ビームが第1グリッド(G1)、第2グ
リッド(G2)に当り、第1グリッド(G1)、第2グリッ
ド(G2)からの2次電子が発生するが、この2次電子は
第2グリッドの匡体(26)のセパレータ(28)及びアノ
ード側のセパレータ(41)によって阻止されて隣接する
螢光体層を叩くことがない。この様にして第1グリッド
(G1)及び第2グリッド(G2)の電圧を選択的に制御す
ることにより各螢光体トリオ(12)が順次高輝度で発光
表示される。
この螢光表示セル(71)では、1つのセル中に8つの絵
素即ち螢光体トリオ(12)がコンパクトに組込まれて構
成されるので、全体として絵素が小型化される。
また3つのワイヤカソード(K)及び第1グリッド
(G1)と共通の第2グリッド(G2)を、そのユニット匡
体(26)が第2グリッド(G2)を兼ねるようにユニット
化し、この電極ユニット(12)を各螢光体トリオ(12)
に対応して配置しているので、かかる表示セル(71)の
組立、製造が容易となる。また第2グリッド(G2)を兼
ねるユニット匡体(26)は所謂絞り加工で作られるの
で、角部にアールが付き、耐放電電圧が上がり、放電に
よる事故が防止される。
また電極ユニット(13)においては、各第1グリッド
(G1)がスポット溶接等を用いずにセラミックベース
(19)に設けられた開口部(17)と絶縁セパレータ(31
A)(31B)の溝部(32)によって位置決めされ、支持さ
れるため、電極ユニット(13)を十分小型に組立てるこ
とができる。
また、多数の表示セル(71)を配列して大画面を構成す
る際に、螢光面の螢光体トリオ(12)は、上、下、左、
右を、等ピッチに配置するため、隣り合う表示セル(7
1)と表示セル(71)の隙間はほとんど取れない。しか
し、この表示セル(71)ではアノードリード(46)がガ
ラス匡体(11)の背面パネル(11B)側より排気管(4
7)を通じて導出されるので、隣り合う表示セル(71)
を互いに近接して配置できる。
さらに、螢光面における8組の螢光体トリオ(12)にお
いては、中央が赤螢光体層(14R)で両側が緑及び青の
螢光体層(14G)及び(14B)を配して成るが、特に緑と
青の螢光体層(14G)と(14B)の配置を上列と下列で変
えるときには見かけ上の解像度を上げることができる。
また、上例では8組の電極ユニット(13)におけるワイ
ヤカソード(K)は互に直接接続した構成としたが、そ
の他例えば第18図に示すような並列接続とすることもで
き、このときには1つの電極ユニットのワイヤカソード
が断線しても、他の電極ユニットの動作は維持される。
また、電極ユニットの各端子とリードフレームとの接続
は、リード線を介さずに直接両者を接続する方法も可能
である。特にワイヤカソード(K)の端子の場合には支
持片(20a)の端子(22)を折曲げ延長してこれを直接
リードフレームに接続することもできる。
また、上列の電極ユニット(13)では、セラミックベー
ス(19)に端子ピン(18a)(18b)を植立したが、例え
ば第19図及び第20図に示すように、この端子ピン(18
a)(18b)を省略した構成とすることもできる。第19図
及び第20図においては第1グリッド(G1)を支持する3
つの開口部(17)を夫々挟む位置に対の導電性支持片
(20a)及び(20b)を支持する透孔(83a)及び(83b)
を形成したセラミックベース(19)が設けられる。一
方、対をなす導電性支持片(20a)及び(20b)として
は、各ワイヤカソードを取付ける支持部(84G)(84R)
(84B)が互いに連結され、中央の支持部のリードとな
る後端(85R)が長く延長されると共に、両側の支持部
(84G)及び(84B)の後端(85G)及び(85B)が弾性を
有するように折り返されて構成される。なお、一方の導
電性支持片(20a)の支持部(84G)(84R)(84B)は固
定支持部として構成されるも、他方の導電性支持片(20
b)の支持部(84G)(84R)(84B)は基部において切り
込みが設けられ全体としてスプリング部(21′)として
構成される。(86)は導電性支持片(20a)及び(20b)
の倒れ防止部である。支持部(84G)(84R)(84B)の
各ワイヤーカソード(KB)(KR)(KG)が架張される端
部は、ワイヤカソード(K)のセンター出しが行なえる
ように切り込みを有して折曲した形状となされる。この
両支持片(20a)及び(20b)を夫々透孔(83a)及び(8
3b)に挿入し、両側の折り返された後端(85G)(85B)
で支持片(20a)及び(20b)をセラミックベース(19)
に支持して後、両支持片(20a)及び(20b)間に各ワイ
ヤカソード(KG)(KR)(KB)を架張するようになされ
る。このとき、各リード(85R)がセラミックベース(1
9)を貫通して導出される。この構成によれば、端子ピ
ン(18a)(18b)が省略でき、電極ユニット(13)を構
成する部品点数を減らすことができる。
第21図及び第22図はワイヤカソード(K)を支持する導
電性支持片(20a)及び(20b)の他の例を示す。この例
では、導電性支持片(20a)及び(20b)の夫々の両側の
支持部(84G)及び(84B)の板状の後端(85G)及び(8
5B)が折り返えすことなく直ぐに延長して形成され、そ
れ以外は第19図と同一に構成される。そしてこの導電性
支持片(20a)及び(20b)はセラミックベース(19)の
透孔(83a)及び(83b)に挿通した後、透孔(83a)及
び(83b)を貫通した各板状の後端(85G)及び(85B)
の端部を第22図に示す如くほぼ90°ねじることにより、
簡単にセラミックベース(19)に固定される。
第23図及び第24図はワイヤカソード(K)を支持する導
電性支持片(20a)及び(20b)のさらに他の例を示す。
この例では、各ワイヤカソードを取付ける支持部(84
G)(84R)(84B)が互いに連結され、その連結部(8
8)に沿って延長する如く両支持部(84G)及び(84B)
より外方にリード(89)が形成されると共に各支持部の
後端(85G)(85R)(85B)が直角に両支持片(20a)
(20b)の向き合う方向に折曲され、その各後端(85G)
(85R)(85B)に透孔(87)が設けられる。一方、セラ
ミックベース(19)は第1グリッド(G1)を支持する3
つの開口(17)を夫々挟む位置に導電性支持片(20a)
及び(20b)を支持するための透孔(92)が設けられ
る。この透孔(92)は丁度支持片(20a)及び(20b)の
各後端(85G)(85R)(85B)の透孔(87)の位置に対
応している。
そして、第24図に示すようにこの導電性支持片(20a)
及び(20b)は、その透孔(87)がセラミックベース(1
9)の透孔(92)に対応するようにセラミックベース(1
9)上に配置した後、テーパ状の導電性パイプ(93)を
透孔(87)側よりセラミックベース(19)の透孔(92)
に挿入し、透孔(92)を貫通した各導電性パイプ(93)
の端部(93a)を押しつぶすことにより、セラミックベ
ース(19)に固定される。なお、支持片(20a)及び(2
0b)の各両側にのびるリード(89)は、カソードの接続
の仕方によって一方の側のリードのみを残し、他方の側
のリードは切断される。そして、この支持片(20a)(2
0b)では第30図のカソード接続法を用いるときは隣り合
う支持片のリード(89)同志が直接スポット溶接で直列
接続される。
また、上例ではアノード側のセパレータ構体(40)の保
持をその支持用爪(43)をガラス匡体(11)の前面パネ
ル(11A)と側板(11C)間に挟むようにして行ってい
る。この場合、爪(43)は側板(11C)の板厚の1/2程度
としているが、その爪(43)の先端とガラス匡体の外側
面との間の耐圧をさらに上げる必要があるときは、例え
ば第17図に示すようにガラス匡体(11)の側板(11C)
の内側にさらにガラス板(72)を配し、このガラス板
(72)と前面パネル(11A)間でセパレータ構体(40)
の爪(43)を保持するように構成することができる。
さらに、セパレータ構体(40)の保持としては、支持用
爪(43)を省略し、セパレータ構体(40)を直接ガラス
匡体(11)の前面パネル(11A)にフリットガラスで固
定することもできる。このときには、支持用爪(43)が
省略されるのでガラス匡体外部との放電及びガラス匡体
内の放電即ち側板(11C)に沿う所謂沿面放電が確実に
阻止される。このとき、前面パネル(11A)側ではフリ
ットガラスが接着する部分にはカーボン層(15)及びメ
タルバック層(16)が形成されないようにする。なお、
表示装置を構成したときにはガラス匡体(11)の前面は
さらに螢光体トリオを除いて後述する外光遮蔽を兼ねる
ユニットパネルで覆われるので、フリットガラス部分は
隠される。
また、上例では第2グリッドG2のメッシュ部(29G)(2
9R)(29B)をスリット状としたが、この場合にはスリ
ットの長手方向の開口が大きいために第25図及び第26図
に示すように高電界(80)の入り込みで電子レンズが構
成される慴れがある。これに対して第27図に示すように
メッシュ部(29G)(29R)(29B)を細かな亀の子状と
すれば高電界の入り込みがなくなり(第28図参照)、電
子レンズが形成されない。
また上例では第2グリッド(G2)の電圧を切換えて列の
選択を行ったが、その他例えばワイヤカソード(K)を
切換えて列の選択を行うこともできる。この場合は、第
29図(並列接続)又は第30図(直列接続)に示すように
電極ユニット(13a)〜(13d)のワイヤカソード(K)
が共通接続され、また電極ユニット(13e)〜(13h)の
ワイヤカソード(K)が共通接続される。動作時には、
上列及び下列の各共通接続されたワイヤカソード(K)
を点灯状態にして、夫々のワイヤカソードに列選択電圧
として例えば0V〜5V以下のドライブ電圧が与えられ、第
1グリッド(G1)に0V〜5V以下のドライブ電圧が与えら
れ、更に各電極ユニット(13a)〜(13h)の第2グリッ
ド(G2)に共通に10V以下の固定電圧が与えられる。従
って、例えば上列の電極ユニット(13a)〜(13d)のワ
イヤカソード(K)に0Vが与えられ、下列の電極ユニッ
ト(13e)〜(13h)のワイヤカソード(K)をカットオ
フの例えば5Vが与えられた状態でリード(64G1)を通じ
て第1グリッド(G1)に例えば5Vが印加されると第1の
螢光体トリオ(12a)が発光表示される。第1グリッド
(G1)に0Vが印加された時には電子ビームはカットオフ
されて対応する螢光体層は発光表示されない。そしてリ
ード(64G1)(65G1)(66G1)及び(67G1)を通じて順
次第1グリッド(G1)に電圧を印加すれば上列の螢光体
トリオ(12a)〜(12d)が発光表示され、次でワイヤカ
ソード(K)のドライブ電圧を切換え下列のワイヤカソ
ード(K)に0Vを与えて同様にリード(64G1)〜(67
G1)に順に第1グリッド(G1)の電圧5Vを印加すれば下
列の螢光体トリオ(12e)〜(12h)が発光表示される。
この場合、各電極ユニット(13a)〜(13h)においては
互いに第2グリッド(G2)を共通接続した構成がとられ
る。
例えば第31図乃至第33図に示すように、共通の板状の導
電性補助部材(68)が設けられ、この補助部材(68)が
各電極ユニット匡体(26)の切欠(96)を形成した際の
切欠部分を折り曲げ、この折曲部(97)に補助部材(6
8)がスポット溶接され、各第2グリッド(G2)が共通
接続される。同時に、この場合、導電性リテーナ構体も
8組の電極ユニット(13a)〜(13h)に共通の一体化さ
れた導電性リテーナ構体(98)が使用され、この共通の
導電性リテーナ構体(98)によっても各第2グリッド
(G2)が共通接続される。補助部材(68)にはアノード
リード(46)が挿通するシールド用の筒状部(121)が
一体に設けられ、またこの筒状部(121)の両側中央に
線状に膨出させた補強用のビード部(122)が形成され
る。共通の導電性リテーナ構体(98)にはリング状のゲ
ッター容器(123)が一体に取付けられる。このゲッタ
ー容器(123)はゲッタ材がガラス匡体(11)の背面パ
ネル側に対向するように配される。
また、図示せざるも、補助部材(68)を各電極ユニット
(13a)〜(13d)のリテーナ構体(34)及び各電極ユニ
ット(13e)〜(13h)のリテーナ構体(34)にスポット
溶接し、或はリテーナ構体(34)を有した状態で各電極
ユニット匡体(26)の折曲部(97)に補強部材(68)を
スポット溶接して各第2グリッド(G2)を共通接続する
こともできる。
上例においては8組の螢光体トリオを配列したが、組数
はこれに限ることなく、適宜選択できる。
第34図及び第35図は2組の螢光体トリオを有して成る表
示セルの実施例である。
この例は、前面パネル(11A)において縦39mm×横86mm
の大きさのガラス匡体(11)内に2組の電極ユニット
(90)〔(90a),(90b)〕を配置し、これら電極ユニ
ット(90)に対向するように前面パネル(11A)の内面
に2組の螢光体トリオ(12)〔12a),(12b)〕を配列
して構成される。螢光面側には前述と同様に各螢光体ト
リオ(12)の各色螢光体層(14R),(14G),(14B)
を囲むように導電性材よりなるセパレータ構体(40)が
配置される。
この場合の電極ユニット(90)は、細かな亀の子状のメ
ッシュ部(29B),(29R),(29G)を有した第2グリ
ッド(G2)をスポット溶接したユニット匡体(26)と、
3つの第1グリッド(G1B),(G1R),(G1G)と、対
の導電性支持片(20a)及び(20b)間に架張された3つ
のワイヤカソード(KB)(KR)(KG)とから成る。そし
て、第2グリッド(G2)の一部を構成するユニット匡体
(26)と、各第1グリッド(G1)と、対の支持片(20
a)及び(20b)は夫々ガラス匡体(11)の背面パネル
(11b)の内面上に配したリードフレーム(60)に直接
スポット溶接して電気的且つ機械的に支持される。
ワイヤカソード(K)を支持するE字状の導電性支持片
(20)においては、第37図に示すように一方が固定支持
片(20a)であり、他方がスプリング部(21′)を有し
た支持片(20b)となされる。支持片(20a)(20b)の
各ワイヤカソード(KB)(KR)(KG)が架張される端部
は、ワイヤカソード(K)のセンター出しが行なえるよ
うに切り込みを有して折曲した形状となされる。
一方、本例では前面パネル(11A)に近い位置にセパレ
ータ構体(40)の一部に電気的且つ機械的に支持した導
電性のゲッタ容器(70)が配され、このゲッタ容器(7
0)にアノードリード(46)が接続されている。
さらに、セパレータ構体(40)の保持に関しては、支持
用爪(43)が省略され、セパレータ構体(40)が直接ガ
ラス匡体(11)の前面パネル(11A)にフリットガラス
(81)で固定される。即ち、セパレータ構体(40)の電
極板に開孔(80)が設けられ、電極板よりこの開口(8
0)に延長する延長部(82)と前面パネル(11A)がフリ
ットガラス(81)で固定される。この場合、前面パネル
(11A)側ではフリットガラス(81)が接着する部分に
はカーボン層(15)及びメタルバック層が形成されない
ようにする。このため、カーボン層(15)のパターンは
第36図に示す如く形成される。またセパレータ構体(4
0)の開孔(80)の辺より複数の切起部(83)が一体に
設けられこれが弾性的に折り返されて、メタルバック層
(16)及びカーボン層(15)に接触し、この切起部(8
3)によって螢光面とセパレータ構体(40)との電気的
接続が行われる。なお、この表示セル(71′)を多数配
列して表示装置を構成したときにはガラス匡体(11)の
前面にさらに螢光体トリオを除いて外光遮蔽用を兼ねる
ユニットパネルで覆われるのでフリットガラス部分は隠
される。このようにセパレータ構体(40)が直接ガラス
匡体(11)の前面パネル(11A)に固定するときは、支
持用爪(43)が省略されるので、前述したようにガラス
匡体外部との放電及びガラス匡体内の側板(11C)の内
面に沿う所謂沿面放電が阻止される。このセパレータ構
体(40)の保持方法及びセパレータ構体(40)と螢光面
とのコンタクトは前述の第1図及び第2図の例において
も適用できる。そして、この第34図及び第35図に示す表
示セル(71′)を多数配列することによっても、大画面
の表示装置が得られる。表示セル(71′)の配列に際し
ては前述と同様に各列(水平ライン)共に緑、赤、青の
螢光体層(14G)(14R)(14B)が同じ配列とすること
ができる。また列(水平ライン)毎に緑と青の螢光体層
(14G)と(14B)を左右逆に配することもでき、このと
きは見かけ上の解像度が上がる。
上述した様な螢光表示セル(71),(71′)はユニット
パネルに複数個組込まれて1つのユニットが構成され、
更にこのユニットを多数配列することによって大画面の
表示装置が構成される。8組の螢光体トリオを有する表
示セル(71)の場合は、例えば縦8×横4=32個組合さ
れて1ユニットが形成され、このユニットが多数個X−
Yマトリックスに配列されて大型表示装置が形成され
る。
前述した表示セル(71)或いは(71′)を多数配列して
大型表示装置を構成した場合、その表示面での外光反射
により、コントラスト、画質の劣化を招く懼れがある。
このために、各表示セル(71),(71′)の表面には反
射防止用のマット処理が施される。例えば第38図及び第
39図の例では表示セル(71)の表面即ちガラス匡体(1
1)の前面パネル(11A)の表面にマット処理された光透
過率90数%の透明の樹脂フィルム(115)が貼着され
る。この場合、樹脂フィルム(115)としては外光反射
防止と共に紫外線を遮断できるフィルムで形成される。
この紫外線を遮断する樹脂フィルム(115)は、例えば
第40図に示すように螢光体トリオ(12)の各赤、緑、青
の螢光体層(14R),(14G),(14B)に対応する赤、
緑、青フィルタ成分(116R),(116G),(116B)より
なる色フィルタ(116)を表示セル(71)の前面パネル
(11A)上に形成し、コントラストを向上させるように
構成した場合に有効である。即ち、色フィルタ(116)
の有機染料が紫外線によって褐色する懼れがあるが、こ
の樹脂フィルム(115)で色フィルタ(116)の劣化が防
止される。
表示セルの表面のマット処理としては、上記の樹脂フィ
ルム(115)を貼着する以外にも前面パネル(11A)のガ
ラス表面をエッチングして凹凸にする方法、前面パネル
(11A)のガラス表面にクリアーラッカーを吹きつけ又
はSiO2を被着して凹凸面を形成する方法等が可能であ
る。
表示セルの表面にマット処理が施されることにより、第
41図に示すように大型表示装置(117)を構成した場
合、外光(118)は表示面で乱反射(118′)され、観客
(119)側では外光の影響が少なくなり、表示面のコン
トラスト、画質の低下が回避される。マット処理された
樹脂フィルム(115)を貼着する場合はコスト、安定性
において有利であり、且つ前面パネル(11A)のガラス
表面の保護をも兼ねることができる。
次に、表示セル(71)を用いた場合のユニットの組立て
について説明する。
先ず第42図及び第43図に示すように2つの表示セル(7
1)(71)をその間隙dが例えば2〜3mmとなるように近
接並置した状態で、両表示セル(71)(71)に差し渡る
ように背面パネル(11B)上に両面に感圧性接着剤を付
したクッション(131)を介してスペーサを兼ねる例え
ば合成樹脂製のセル固定基板(132)が接着されて両表
示セル(71)(71)が一体化される。さらに第44図及び
第45図に示すようにこの固定基板(132)上に、両表示
セル(71)(71)の駆動回路を有した共通の駆動回路基
板(133)が取付けられて表示セル(71)を2個組合せ
た表示管ブロック(134)が構成される。ここでクッシ
ョン(131)には2個の表示セルの背面パネル(11B)よ
り突出するアノードリードの絶縁筒体(101)を挿通す
るための切欠部(135)が設けられると共に、中央部
(即ち丁度並置した2個の表示セル(71)(71)間の間
隙部に対応する位置)にセル固定基板(132)との位置
決めのための係合孔(136)が設けられている。
またセル固定基板(132)においてはクッション(131)
の切欠部(135)に対応した切欠部(137)を有して平面
的にクッション(131)と同一形状をなし、その一面の
中央に表示セル(71)の幅方向に沿って所定高さtのス
ペーサ部(138)及びスペーサ部(138)と同じ高さの母
螺部(139)が一体に設けられると共に、両端に同様の
高さtを有するスペーサ部(140)が一体に設けられ
る。母螺部(139)は表示セル(71)のリード(100)側
に設けられ、スペーサ部(140)はリード(100)と反対
側に設けられる。スペーサ部(140)の上端には駆動回
路基板(133)の位置決め用の孔(141)に係合する突起
(142)が設けられる。(143)はセル固定基板(132)
の他面に突出したクッション(131)の係合孔(136)に
係合する突起である。駆動回路基板(133)には両表示
セル(71)(71)より突出するアノードリードの絶縁筒
体(101)を挿通する透孔(144)が設けられ、且つ表示
セルのリード(100)側の一側縁の中央に後述するユニ
ットパネル(151)よりのボス部(156)が挿通し得るた
めの半円状の切欠部(145)が設けられる。駆動回路基
板(133)はその透孔(144)に表示セルの絶縁筒体(10
1)を挿入するようにしてセル固定基板(132)のスペー
サ部(138),(140)及び母螺部(139)上に配され、
ビス(150)を駆動回路基板(133)側から母螺部(13
9)に螺入することによりセル固定基板(132)に固定さ
れる。この場合、セル固定基板(132)はセル固定基板
(132)上に載置した状態で回路基板(133)の孔(14
1)にセル固定基板(132)の突起(142)が係合するこ
とによって位置決めされる。駆動回路基板(133)とセ
ル固定基板(132)とがビス止めされた後両表示セル(7
1)(71)のリード(100)が駆動回路基板(133)の配
線パターンに半田付けされて、より強固に両表示セル
(71)(71)が一体化される。
一方、第46図乃至第48図に示す如きユニットパネル(15
1)が設けられる。このユニットパネル(151)は例えば
縦8×横4=32個の表示セル(71)が配置されるもの
で、32個の表示セル(71)の各螢光体トリオ(12)が臨
む256個のマトリックス状の窓(152)が設けられて成
る。
ユニットパネル(151)の表面には窓(152)の横一列毎
にひさし部(153)が一体に形成される。またユニット
パネル(151)の裏面には各表示セル(71)を位置決め
するための仕切り部(154)が縦横に形成されると共
に、仕切り部(154)の所定の交叉点部分において表示
セル(71)を4個づつ保持する保持兼ガイド部材(15
5)が一体に設けられる。
保持兼ガイド部材(155)は表示セル(71)を保持する
ためのボス部(156)と、このボス部(155)の基部より
縦横に張り出して仕切り部(154)に連なるようなガイ
ド部(157)からなり、特にひさし部(153)と直交する
縦方向におけるガイド部(157)は互いに連続するよう
に形成される。ボス部(156)は第49図に示すようにユ
ニットパネル(151)とは別体に設けられ、保持兼ガイ
ド部材の基部(155a)に強固に接着される。この場合、
ボス部(156)の十字状の溝(156a)が断面十字状の基
部(155a)に嵌合され接着剤で一体化される。
そして、第50図乃至第51図に示すようにユニットパネル
(151)の裏面に前述の2個の表示セル(71)(71)を
一体化した表示管ブロック(134)が所定個数配列され
る。このとき各表示セル(71)は仕切り部(154)及び
ガイド部(157)で仕切られる。次いで互いに隣り合う
2個の表示管ブロック(134)間の中央より突出するボ
ス部(156)に、第53図に示す如き中央にボス挿入孔(1
61)を有し且つ、これより両脚部(162)及び(163)を
形成した二股状の押え具(164)がその両脚部(162)及
び(163)が夫々隣り合う表示管ブロック(134)の各駆
動回路基板(133)に当接する如く嵌挿される。次いで
高圧電源、電源ライン、信号ライン等が配されたシャー
シ(165)が各押え具(164)上に共通に載置され、シャ
ーシ(165)とボス部(156)とがビス(200)で固定さ
れる。このとき2個のブロック(134)が押え具(164)
で押圧保持され、即ち4個づつの表示セル(71)が夫々
共通の押え具(164)で保持されて第54図で示す1ユニ
ット(166)が構成される。
この1ユニット(166)の組立てに際しては第51図Aに
示すように螢光体トリオ(12)が緑螢光体層(14G)、
赤螢光体層(14R)及び青螢光体層(14B)の順に配列し
た表示セル(71A)を有する表示管ブロック(134A)
と、第55図Bに示すように螢光体トリオ(12)が上記と
逆に青螢光体層(14B)、赤螢光体層(14R)及び緑螢光
体層(14G)の順に配列した表示セル(71B)を有する表
示管ブロック(134B)とが設けられる。両表示セル(71
A)及び(71B)は共に同じ側にリード(100)が導出さ
れるも、表示セル(71A)及び(71B)の各リード(10
0)は互いの表示セルのリード(100)の間に位置するよ
うに形成される。そして、両表示管ブロック(134A)及
び(134B)はユニットパネル(151)上において第50図
に示すようにリード(100)が互いに向い合うように配
される。このとき、両ブロック(134A)及び(134B)の
夫々のリード(100)は互い違いとなるように相手方の
ブロックのリード(100)間に配される。
この様に表示セルのリード(100)が互いに向い合うよ
うに配列されるので、ユニット(166)において側辺に
リード(100)が配されないためにユニットパネル(15
1)としてはリード(100)の折り曲げ分を見込まずに済
み、所謂デッドスペースの無駄が無くなる。
又、2個の表示セル(71)が1ブロック(134)として
構成されるので、ユニット(166)を構成する際の全体
の組立が簡単になる。また、ブロック毎に検査できるの
で、点検、修理等の作業(所謂サービス体制)が簡単と
なる。
又、1本のボス部(156)で4個の表示セル(71)が同
時に固定されるため、固定個所が少なくて済みボス部
(156)の本数が減らせると同時に、補修取り替え時に
表示セル(71)従ってブロック(134)の交換が容易と
なる。
さらに、ユニットパネル(151)においては、表面の横
方向に延びるひさし部(153)によって横方向が補強さ
れ、また裏面の縦方向に延びるガイド部(157)によっ
て縦方向が補強されるため、全体としてユニットパネル
(151)自体の機械的強度が大きくなる。
第54図及び第56図に示すように、表示セル(71)を縦8
×横4=32個組込んで成る1ユニット(166)において
は、この1ユニット(166)に対して1台の高圧電源(1
71)が装備され、高圧電源(171)より高圧リード(17
2)が32個の各表示セル(71)に接続される。この場
合、高圧電源(171)と各表示セル(71)間には夫々1
個の保護抵抗器(173)が直列に挿入される。保護抵抗
器(173)は例えば100KΩのものを使用えする。保護抵
抗器(173)としては、例えば第57図Aに示すような所
謂ヒューズ抵抗が用いられる。このヒューズ抵抗(17
3)は絶縁筒体(177)内に100KΩの抵抗器本体(174)
とスプリング(176)が配され、スプリング(176)の一
端が抵抗器本体(174)の一端に低融点金属(即ちヒュ
ーズ)(175)で接続されて成り、過大電流が流れると
第57図Bに示すように発熱によって低融点金属(175)
が溶けてスプリング(176)がその弾性偏倚力で抵抗器
本体(174)より離れ断線されるように構成される。断
線された状態では抵抗器本体(174)とスプリング(17
6)間の離間距離lは充分耐電圧が保てる距離(例えば8
mm以上)となっている。32個の保護抵抗器(173)は第5
6図及び第58図に示すように2個のケース(178)内にま
た16個分づつまとめられて収納される。そして各抵抗器
(173)の一端はリード(106)を介して接続手段(10
7)に接続され、各抵抗器(173)の他端は共通接続され
リード(172)を通じて高圧電源(171)に接続される。
そして前述したように接続手段(107)が表示セル(7
1)のアノードリード(46)の絶縁筒体(101)に嵌着す
ることによって高圧電源(171)からの高圧が表示セル
(71)に供給される。
かかる構成では、表示セル(71)内の大きな内部放電、
スローリークによる真空度不良で起きるグロー放電等に
よって表示セル(71)に過大電流が流れた場合、例えば
100KΩの保護抵抗器(173)であればアノード電圧HVが8
KVのとき、放電電流IはI=8×103100×103=0.08Aと
なり、高圧電源(171)の電源容量を13mAとすると、電
力は0.0132×100K≒17Wにもなり、その過大電流が流れ
た表示セル(71)のみの抵抗器(173)が断線する。従
って1ユニット(166)内において故障した表示セルの
みが発生しないだけで、他の表示セルは何ら影響を受け
ない。
また1つの表示セルが内部放電を起こし、この状態が緩
んだ場合には高圧電源(171)の故障又は高圧が低くな
り(電源容量が小さい場合)、1ユニットの表示セル全
部が発光しなくなるが、1個の表示セルに1個の保護抵
抗器が介挿されるので、このような事態は回避される。
尚、上例では表示セル(71)(71′)の表面に反射防止
用のマット処理(即ち第38図〜第41図の樹脂フィルム
(115)の貼着、ガラス表面のエッチング、ガラス表面
へのクリアーの吹付け、SiO2の被着等によるマット処
理)を施したが、このマット処理はその他第65図及び第
66図に示す様な1組の螢光体トリオからなる表示セルに
も適用できるものである。
また、上例の第56図では表示セル(71)を用いた表示装
置において、高圧電源と各表示セル間に1個の保護抵抗
器を挿入したが、これは表示セル(71′)或いは第67図
及び第68図の表示セルを用いた表示装置にも適用でき
る。
第67図及び第68図に示す発光表示セル(10)は、ガラス
匡体(11)の前面パネル(11A)の内面にカーボン層(1
5)にて囲まれる如く1組の螢光体トリオ即ち赤、緑及
び青の3色の螢光体層(14)〔(14R)(14G)(14
B)〕を被着形成し、これら各色螢光体層(14R),(14
G),(14B)に対向して3つのワイヤソード(K)
〔(KR),(KG),(KB)〕及び第1グリッド(制御電
極)(G1)〔(G1R),(G1G),(G1B)〕と、共通の
第2グリッド(加速電極)(G1)を配して構成される。
各色螢光体層(14R),(14G)及び(14B)は夫々セパ
レータ(40)にて囲まれ、各ワイヤカソード(K)から
の電子ビームが夫々対応する螢光体層(14)に照射する
ようになされる。この場合螢光体層(14)にアノード電
圧を供給するアノード端子(5)はセパレータ(40)を
介してガラス匡体(11)の前面パネル(11A)と側板(1
1C)間より導出され、他のカソード(K)、第1グリッ
ド(G1)、第2グリッド(G2)の各端子(6)は背面パ
ネル(11B)と側板(11C)間より導出される。この発光
表示セルでは、アノード端子(5)を通じて螢光体層
(14)にアノード電圧が供給され、アノード側と第2グ
リッド(G2)の電圧が固定されて第1グリッド(G1)に
与える電圧によって選択的にオン、オフ表示される。
次に、前述したユニット(166)を多数個マトリックス
状に配列して成る大型表示装置の組立てについて説明す
る。
第59図、第60図及び第61図は大型表示装置(181)の全
体の正面図、拡大断面図及び背面の一部を示す。
各ユニット(166)は、夫々1個の高圧電源(171)を備
え、駆動回路としては例えば特願昭60-17129号に記載さ
れたような駆動回路構成がとられて、全体として金属カ
バーで覆われる。この場合、ユニット(166)の全体は
第60図で示すように表示面(166A)側の前部(166a)が
幅広で後部(166b)が幅狭となる形状に構成される。
このユニット(166)が、後述の構造物(182)の柱(18
3)に取付部を介して例えば縦10×横13=130個マトリッ
クス状に取付けられて表示装置(181)が構成される。
即ち、構造物(182)は、例えば鉄材よりなる堅牢な枠
組体(184)に所定間隔を置いて上下方向に延びる平板
状又は断面T字状、本例では平板状の複数の柱(鉄材)
(183)が固定され、ユニット(166)の配される周囲に
ステンレスによる装飾(185)が取付けられて成る。枠
組体(184)は、所定間隔を置いて配した1対の支柱(1
94A)及び(194B)間に夫々コ字状の上側横フレーム(1
95)及び下側横フレーム(196)を差し渡し固定して構
成される。装飾板(185)は2枚の縦板(185A),(185
B)と2枚の横板(185C),(185D)で形成され、横板
(185C)(185D)が縦板(185A)(185B)に取付けら
れ、縦板(185A)(185B)が上側及び下側横フレーム
(195)及び(196)に取付けられる。隣り合う柱(18
3)の中心間距離D1はユニット(166)の前部(166a)の
幅D2と略等しくなされる。ユニット(166)は取付けら
れた状態では隣りとの間で1〜2mmの間隔があく程度で
ほとんど隙間なく配列される。一方、ユニット(166)
の後部において、その上面及び下面に夫々断面L字状の
取付金具(186)(187)がスポット溶接で固定される。
この取付金具(186)(187)が隣り合う2本の柱(18
3)間に差し渡され、取付金具(186)(187)の両端が
夫々柱(183)の裏面よりボルト(188)で固定されるこ
とにより、ユニット(166)が構造物(182)に取付けら
れる。(第62図参照)。なお構造物(182)の裏側には
第60図で示す如く作業者(189)用の足場(190)が設け
られる。この例では表示装置の有効画面が縦約3.5m×横
約4.6mであるため足場(190)が上下2段設けられる。
この様に構造物(187)に多数のユニット(166)を固定
して成る表示装置(181)は、例えば第60図に示すよう
に両支柱(194A)及び(194B)を床(197)に固定し、
さらに転倒防止用部材(198)を支柱(194A)及び(194
B)と壁(198′)間に固定して設置される。なお、この
様な表示装置(181)は室外又は室内に設置することが
できる。
第65図及び第66図は本表示装置(181)を前面(202)が
ガラス張りのショールーム(201)内に設置した例であ
る。この例ではショールーム(201)内に仕切用の補助
壁(203)を設け、この補助壁(203)の開口部に装置
(181)の表示面即ちステンレスの装飾板(185)のみが
臨むようにして表示装置(181)が設置される。
ユニット(166)は構造物(182)の裏側より取付け、取
外しが行われる。ユニット(166)を取り外す場合は第6
3図に示すようにボルト(188)を外したのち、ユニット
(166)を後方に移動し且つ鎖線(I)で示すように片
側に寄せながらさらに後方に移し、次いで鎖線(II)に
示すようにユニット(166)を回転させながら柱(183)
間よりユニット(166)を取り出すようになす。取付け
る場合も、これと逆順で行えばよい。
第64図はユニット(166)を構造物(182)の表側より取
付け、取り外す場合の例である。即ちユニット(166)
の両側において夫々上下の断面L字状の取付金具(18
6),(187)の両端部間に差し渡って図の様な略コ字状
の補助金具(191)がボルト(192)によって取付けられ
る。この補助金具(191)を柱(183)にその表面からボ
ルト(193)で固定することによりユニット(166)が構
造物(182)に取付けられる。
このように、ユニット(166)が前部(166a)を幅広に
且つ後部(166b)を幅狭にした形状に構成され、一対の
取付金具(186)(187)を介して構造物(182)の柱(1
83)に取付けられるので、ユニットの構造物(182)へ
の組立て、或はユニットの修理、交換の際の取り外し及
び取付けが容易に行える。しかも、隣り合う柱(183)
間の距離Dが各ユニット(166)の幅広の前部(166
a)の幅D2と略等しくなされているので、組立てに際し
て隙間なく多数のユニットが配列される。
〔発明の効果〕
本発明によれば、複数組の螢光体トリオを有し、高圧リ
ードを背面のチップオフ管を通じて導出した螢光表示管
において、そのチップオフ管が絶縁体によって覆われて
いることにより、チップオフ管が強固に保護される。そ
して、高圧リードが絶縁体に配した端子用座金に接続さ
れ、この端子用座金を介して高圧電源よりの外部高圧リ
ードに接続されるため、接続時において、高圧リードに
負荷が掛らず、またチップオフ管を誤って破損させるこ
とがない。特に螢光表示管に対して着脱可能に高圧電源
よりの外部高圧リードを接続する場合に有利である。
従って、本発明の螢光表示管を単位セルとして多数配列
して大型表示装置を構成した場合、その表示セルの修
理、交換に際して表示セルの取り扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る螢光表示管の実施例を
示す1部破断とした正面図及び側面図、第3図はその1
部破断とした斜視図、第4図は電極ユニットの分解斜視
図、第5図は電極ユニットの平面図、第6図は第5図の
A−A線上の断面図、第7図は第5図のB−B線上の断
面図、第8図は第2図の要部の拡大断面図、第9図はア
ノードリードの導出部分の斜視図、第10図及び第11図は
アノードリードと外部リードの接続部の他の例を夫々示
す要部の断面図、第12図はアノード側のセパレータ構体
の斜視図、第13図は螢光体トリオの配列状態を示す平面
図、第14図は螢光体トリオの他の配列状態を示す平面
図、第15図は複数連結された電極ユニット部分の他の実
施例を示す斜視図、第16図はゲッタ容器の配置部分を示
す断面図、第17図は螢光表示管の他の実施例を示す断面
図、第18図はカソードの接続方法の他の例を示す線図、
第19図及び第20図は電極ユニットのワイヤカソードの支
持構造の他の例を示す分解図及び断面図、第21図及び第
22図は電極ユニットのワイヤカソードの支持構造の他の
例を示す分解図及び断面図、第23図及び第24図は電極ユ
ニットのワイヤカソードの支持構造の他の例を示す分解
図及び断面図、第25図及び第26図は第2グリッドG2の平
面図及びそのC−C線上の断面図、第27図及び第28図は
第2グリッドG2の他の例を示す要部の平面図及びそのD
−D線上の断面図、第29図及び第30図は夫々カソードの
接続方法の他の例を示す線図、第31図、第32図及び第33
図は電極ユニットの連結構造の他の例を示す平面図、そ
のE−E線上の断面図及びF−F線上の断面図、第34図
及び第35図は螢光表示管の他の実施例を示す1部破断と
した正面図及び側面図、第36図はカーボン層のパターン
を示す平面図、第37図はワイヤカソードの支持片の例を
示す斜視図、第38図及び第39図は螢光表示管の他の実施
例を示す正面図及びその1部断面とした側面図、第40図
は螢光表示管の更に他の実施例を示す要部の断面図、第
41図は外光反射防止の説明に供する表示装置の側面図、
第42図及び第43図は表示管を2個1組とした螢光表示管
ブロックの組立状態の例を示す分解図及び斜視図、第44
図及び第45図は螢光表示管ブロックの斜視図及びG−G
線上の断面図、第46図及び第47図はユニットパネルの正
面図及びその断面図、第48図及び第49図はユニットパネ
ルの裏面の要部の斜視図及び分解図、第50図、第51図及
び第52図はユニットの要部の背面図、その平面図及び側
面図、第53図は押え具の斜視図、第54図は1ユニットの
一例を示す正面図、第55図A及びBは夫々1ブロックの
螢光表示管の例を示す平面図、第56図は各表示管に保護
抵抗器を接続した表示装置の構成図、第57図A及びBは
保護抵抗器の一例を示す断面図、第58図は保護抵抗器を
ケースに収納した斜視図、第59図は本発明に係る表示装
置の例を示す正面図、第60図及び第61図はその拡大断面
図及びその背面図、第62図は構造物にユニットを取付け
た状態の斜視図、第63図はユニットを構造物から取り出
す状態の説明図、第64図はユニットを構造物に取付ける
他の例を示す側面図、第65図及び第66図は表示装置をシ
ョールームに設置した状態の正面図及び上面図、第67図
及び第68図は螢光表示管の他の実施例を示す正面図及び
その断面図である。 (11)はガラス匡体、(12)〔(12a)〜(12h)〕は螢
光体トリオ、(13)〔(13a)〜(13h)〕は電極ユニッ
ト、(KG)(KR)(KB)はワイヤカソード、(G1G)(G
1R)(G1B)は第1グリッド、(G2)は第2グリッド、
(46)はアノードリード、(47)は排気管、(10),
(71),(71′)は表示セル、(101)は絶縁筒体、(1
03)は端子用座金、(106)は外部高圧リード、(108)
はスプリング、(171)は高圧電源である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つの匡体内に複数組の螢光表示セグメン
    トと該螢光表示セグメントの各組に対応する複数組の電
    極ユニットが対向して配され、前記匡体のチップオフ管
    を通じて高圧リードが導出され、 前記チップオフ管が端子用座金を配した絶縁体で覆わ
    れ、前記端子用座金を通じて高圧が供給されるようにし
    て成る螢光表示管。
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JPS6252846A (ja) 1987-03-07

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