JPH0672362B2 - 絹の変色防止方法 - Google Patents

絹の変色防止方法

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JPH0672362B2
JPH0672362B2 JP2251625A JP25162590A JPH0672362B2 JP H0672362 B2 JPH0672362 B2 JP H0672362B2 JP 2251625 A JP2251625 A JP 2251625A JP 25162590 A JP25162590 A JP 25162590A JP H0672362 B2 JPH0672362 B2 JP H0672362B2
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Inventor
知明 吉見
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株式会社データアクション
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は絹の変色防止方法に関する。さらに詳しくは、
いわゆる絹の黄褐変化を確実に防ぐことができる絹の変
色防止方法に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 絹糸や絹織物が時間の経過とともに黄褐変化していくこ
とは古来から知られている。かかる黄褐変化の原因とし
ては、従来より、酸素、温度、湿度、熱、紫外線などの
種々の事項があげられているが、近年、これらに加えて
空気中の窒素酸化物が新たな原因として指摘されている
(たとえば、平成2年3月19日付の「日本染色新
聞」)。こういった物理的または化学的事項に起因する
絹の変色は、和装品はもちろんのこと、ニット、ブラウ
ス、ランジェリー、タオル、セーター、下着などほとん
どの絹製品にみられる現象である。
絹は本来の「しなやかさ」や「光沢」を出すために精練
工程において絹の成分であるセリシンを脱落させること
が行われる。前述した黄褐変化は、精練されてから染色
されるまでの工程中に起こりやすく、このため染色に際
し染色むらなどが起こり、品質の低下をきたしていた。
また、白生地の下着などでは洗濯の回数が増えるにつれ
て黄褐変化も進行するとの報告がある。さらに、絹布を
そのままの状態で日光に曝すことは、黄褐変化を防ぐと
いう観点からは非常に危険な状態であるということもい
われている。
かかる絹の黄褐変化を防ぐために、樹脂加工(たとえ
ば、尿素・チオ尿素樹脂を用いる方法)や紫外線、酸素
の遮断および薬品(たとえばチオ尿素)による加工など
が行われている。
しかしながら、これらの従来の防止方法では黄褐変化を
完全に防止できないという問題があった。すなわち、樹
脂加工による方法では完全に黄褐変化を防止できる樹脂
が見つかっていないという問題があり、また紫外線、酸
素の遮断による方法では絹製品を出荷するまでは遮断で
きても、衣類として着色する段階では紫外線や酸素を遮
断することは不可能であるという問題があり、さらに薬
品加工による方法では洗濯回数が多くなるほど薬品が絹
繊維から離脱してくるという問題があるため、いずれの
方法でも絹の黄褐変化を完全に防止することができなか
った。
本発明者は、叙上の事情に鑑み、絹の黄褐変化を確実に
防止すべく鋭意研究を重ねた結果、絹に予め人工的に黄
褐変化を生ぜしめたときには、のちの工程または使用時
において絹がさらに黄褐変化しなくなることを見出し、
本発明を完成するに至った。
[課題を解決するための手段] 本発明の絹の変色防止方法は、絹を精練して絹の成分で
あるセリシンを脱落させたのち、当該絹を人為的な物理
的処理および(または)化学的処理により予め黄褐変化
させること、または黄褐変化させたのちに染色するか、
漂白するか、もしくは漂白し、ついで染色することを特
徴としている。
[作用] 本発明の絹の変色防止方法では、絹を予め人為的に黄褐
変化させているので、絹製品の保管、使用時における黄
褐変化を防ぐことができる。その機構については必ずし
も明らかではないが、すでに黄褐変化を終了させている
ため、黄褐変化の原因といわれているフリーラジカルが
絹から発生しないことによると推定される。
[実施例] 本発明の絹の変色防止方法(以下、単に防止方法とい
う)では、絹を精練して絹の成分であるセリシンを脱落
させたのちに、該絹に物理的処理および(または)化学
的処理を施して予め黄褐変化させるものである。物理的
処理および化学的処理は、いずれか一方の処理を行って
もよく、また両方の処理を併用するようにしてもよい。
具体的には、一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO2)の
存在下でカーボンアーク燈やキセノン燈により紫外線を
照射する処理や、高温度、高湿度のもとで紫外線を照射
する処理や、単に天日に曝す処理によって、絹に黄褐変
化を生ぜしめることができる。これ以外にも、従来より
絹の黄褐変化の原因と考えられている環境を積極的に絹
に与えることによって絹に黄褐変化を与えることがで
き、本発明における物理的処理および(または)化学的
処理は、要は絹に対し黄褐変化を生ぜしめることのでき
るあらゆる処理を含む広範な概念を意味するものであ
る。
黄褐変化処理は黄褐変化が終了するまで行ってもよい
し、完全に黄褐変化が終了しない段階でやめるようにし
てもよい。ただし、以後の変色を完全に防止するという
点からは、黄褐変化が終了するまで黄褐変化処理を施す
のが好ましい。
黄褐変化させた絹は通常の方法によって直接染色しても
よいし、黄褐色を除去するために過酸化水素やハイドロ
サルファイトナトリウムなどの漂白剤で漂白するように
してもよいし、さらには漂白したのちに染色するように
してもよい。
つぎに実施例にもとづき本発明の防止方法を説明する
が、本発明はもとよりかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
実施例 第1図に示される黄褐変化処理室(1)内で絹糸を黄褐
変化させた。
予め吸引ポンプ(2)を用いて、黄褐変化処理室(1)
内の空気を吸引排気したのちに、10000ppmのNOガスをボ
ンベ(3)より注入して室内のNO濃度が100ppmとなるよ
うに調節した。ついで、処理室(1)の上下、四方に設
置した紫外線処理装置(4)を用いて、適宜の横架材
(5)にひっかけておいた絹糸(6)に紫外線を200時
間照射した。
紫外線照射後の絹糸は黄褐色に変化しており、この絹糸
をその後1ヵ月間天日に曝してみたが、絹糸の色にまっ
たく変化は見られなかった。
[発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の防止方法によれば、絹を
精練して絹の成分であるセリシンを脱落させたのち、当
該絹に人為的に黄褐変化を与え、しかるのちに所望によ
り黄褐変化した絹を染色したり、漂白したりするように
しているので、絹製品の保管、使用時における絹の黄褐
変化を確実に防止することができる。そして、黄褐変化
を心配することなく下着、ワイシャツ、ブラウスなどに
も広く絹製品を適用することが可能となり、絹のもつ
「肌ざわりのよさ」や「光沢」を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で用いた黄褐変化処理室の概略説明図で
ある。 (図面の主要符号) (1):黄褐変化処理室 (2):吸引ポンプ (4):紫外線処理装置 (6):絹糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06P 5/00 101 9356−4H // D06L 3/00 7199−3B D06M 101:12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絹を精練して絹の成分であるセリシンを脱
    落させたのち、当該絹を人為的な物理的処理および(ま
    たは)化学的処理により予め黄褐変化させることを特徴
    とする絹の変色防止方法。
  2. 【請求項2】絹を精練して絹の成分であるセリシンを脱
    落させたのち、当該絹を人為的な物理的処理および(ま
    たは)化学的処理により予め黄褐変化させたのちに染色
    することを特徴とする絹の変色防止方法。
  3. 【請求項3】絹を精練して絹の成分であるセリシンを脱
    落させたのち、当該絹を人為的な物理的処理および(ま
    たは)化学的処理により予め黄褐変化させたのちに漂白
    することを特徴とする絹の変色防止方法。
  4. 【請求項4】絹を精練して絹の成分であるセリシンを脱
    落させたのち、当該絹を人為的な物理的処理および(ま
    たは)化学的処理により予め黄褐変化させたのちに漂白
    し、ついで染色することを特徴とする絹の変色防止方
    法。
JP2251625A 1990-09-19 1990-09-19 絹の変色防止方法 Expired - Lifetime JPH0672362B2 (ja)

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佐藤吉彦著「精練漂白」(昭29−9−10)丸善P.190−196

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