JPH0672259B2 - 高周波焼入れ後に機械加工する機械部品の製造方法 - Google Patents

高周波焼入れ後に機械加工する機械部品の製造方法

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JPH0672259B2
JPH0672259B2 JP62195460A JP19546087A JPH0672259B2 JP H0672259 B2 JPH0672259 B2 JP H0672259B2 JP 62195460 A JP62195460 A JP 62195460A JP 19546087 A JP19546087 A JP 19546087A JP H0672259 B2 JPH0672259 B2 JP H0672259B2
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洋一 芥川
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高周波焼入れ後に機械加工する機械部品の製
造方法に関する。
従来の技術 圧延棒鋼は、主として、ピンやシヤフト等の機械部品の
製造に用いられているが、かかる場合、棒鋼は、高周波
焼入れした後、機械加工されることが多い。よく知られ
ているように、高周波焼入れには、炭化物が微細に分散
している組織が好適であり、マルテンサイト、ベイナイ
ト、微細フエライト等の組織が特に好ましい。そこで、
従来、機械部品の製造のための棒鋼は、焼入れ焼戻し処
理によつて、ソルバイト組織、即ち、焼戻しマルテンサ
イト組織として、機械加工に付されている。
しかし、高周波焼入れは、棒鋼の表面から精々2〜5mm
程度までの深さの表層部のみに有効であるので、従来、
直接焼入れによつて、表層部のみをマルテンサイトやベ
イナイト組織とした棒鋼が提案されている。例えば、特
公昭56-19375号公報には、C量0.20〜0.30%の圧延鋼材
の仕上スタンドに入る前の温度と仕上スタンドを出た後
の冷却条件を制御することによつて、表層部をマルテン
サイト又はベイナイト組織とし、芯部を微細なフエライ
ト組織とした圧延鋼材の製造方法が記載されている。
発明が解決しようとする問題点 本発明らは、C量0.35〜0.60%である中炭素鋼につい
て、かかる直接焼入れ及び自己焼戻しによつて、表層部
のみを焼戻しソルバイト組織とし、内層部が微細なフエ
ライト組織である棒鋼を得るべく鋭意研究した結果、圧
延棒鋼の仕上温度を規制すると共に、圧延後の冷却速度
を調整することによつて、焼戻し処理が不要であつて、
そのままで高周波焼入れし、切削等の機械加工を行なつ
て、機械部品を製造することができることを見出して、
本発明に至つたものである。
問題点を解決するための手段 本発明による機械部品の製造方法は、C量0.35〜0.60重
量%である中炭素鋼を溶製し、仕上温度をA3点からA3
200℃の範囲として熱間加工した後、直ちに50℃/秒以
上の冷却速度にて直接焼入れし、その後、冷却を停止し
て自己焼戻しさせて、表面から少なくとも2mmの深さま
での表層部における組織がソルバイト組織であり、内層
部がフエライト・パーライト組織である棒鋼を得、次い
で、この棒鋼を高周波焼入れした後、機械加工すること
を特徴とする。
本発明の方法において用いる鋼は、C量0.35〜0.60%の
範囲である。C量が0.35%よりも少ないときは、得られ
た棒鋼を高周波焼入れしても、所要の表面硬さを得るこ
とができない。他方、C量が0.60%を越えるときは、直
接焼入れに際して、鋼材に焼き割れが発生するおそれが
あると共に、高周波焼入れによる表面硬さの向上効果も
飽和するからである。
Si量は0.10〜0.35%の範囲である。即ち、Siは、鋼の脱
酸剤として0.10%以上を添加することが必要であるが、
0.35%を越えて多量に添加しても、脱酸効果が飽和する
のみならず、経済的にも不利であるので、上限は0.35%
とする。
Mn量は0.30〜2.00%の範囲である。Siは、焼入れ性を向
上させ、強度と靱性を改善するために、少なくとも0.30
%を添加することが必要である。しかし、過多に添加す
ると、鋼の靱性を劣化させ、同時に焼き割れが起こりや
すくなるので、上限は2.00%とする。
更に、本発明において用いる鋼は、Crを0.50%以下、Mo
を0.10%以下、及び/又はBを0.005%以下の範囲で含
有していてもよい。これら元素は、上記の範囲でいずれ
も棒鋼の焼入れ性を高めるのに有効である。しかし、上
記範囲を越えて過多に添加することは、焼入れ性を向上
させる効果が飽和し、更に、徒に棒鋼の製造費用を高め
るのみであるので、不必要である。
本発明による機械部品の製造方法は、上記のような化学
成分組成を有する鋼を溶製した後、A3点からA3+200℃
の範囲の温度にて仕上圧延し、その後、均一なオーステ
ナイトの状態にて焼入れする。仕上温度がA3点よりも低
いときは、均一なオーステナイトの状態にて焼入れする
ことができない。他方、仕上温度がA3+200℃よりも高
いときは、オーステナイトが粗大化するので好ましくな
い。
本発明によれば、この仕上圧延後、棒鋼を50℃/秒以上
の冷却速度にて水冷し、この後、鋼材の有する保有熱に
よつて、600〜200℃の範囲の温度で自己焼戻しさせる。
本発明においては、上記急冷において、棒鋼の表面から
少なくとも2mmの深さまでにわたつて焼入れして、マル
テンサイト組織を得るために、50℃/秒以上の冷却速度
が要求される。自己焼戻し温度は、上記のように、600
〜200℃の範囲であつて、600℃よりも高いときは、棒鋼
が過剰に焼戻しされるので、所要の表面硬さを得ること
ができず、他方、200℃よりも低いときは、自己焼戻し
が不十分であるので、その後の機械加工が困難である。
以上のようにして、本発明の方法によれば、表面から少
なくとも2mmの深さまでにわたつて、その組織がソルバ
イト、即ち、焼戻しマルテンサイトであり、内層部が微
細なフエライト・パーライト組織である棒鋼を得ること
ができ、ここに、上記ソルバイト組織は、通常、HB硬さ
180〜400を有する。このソルバイト組織の深さが2mmよ
りも小さいときは、直接焼入れ後の切削加工によつて、
ソルバイト層が浅くなる結果、高周波焼入れに必要なソ
ルバイト層深さが不足するので好ましくない。本発明の
方法によれば、通常、2〜5mmのソルバイト層を得るこ
とができる。本発明の方法によれば、かかる棒鋼を高周
波焼入れした後、所要の機械加工を施すことによつて、
直ちに機械部品を製造することができる。
発明の効果 本発明の方法によれば、以上のように、熱間圧延後の直
接焼入れによつて、表層部がソルバイト組織であり、内
層が微細なフエライト・パーライト組織を有する棒鋼を
得ることができ、ここに、このようにして得られる棒鋼
は、その高周波焼入れ性が従来法による焼入れ焼戻し材
と同等又はそれ以上であるので、焼戻し処理を要せずし
て、これをそのまま高周波焼入れした後、切削等の機械
加工を行なつて、機械部品を得ることができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により何ら限定されるものではない。
供試鋼A C 0.47%、 Si 0.26%、 Mn 0.84%、 P 0.026%、及び S 0.051% からなる化学成分を有する鋼(JIS S45C鋼)、及び 供試鋼B C 0.47%、 Si 0.20%、 Mn 0.79%、 P 0.012%、 S 0.015%、及び Cr 0.25% からなる化学成分を有する鋼(JIS S48C鋼にCrを添加し
た化学成分)を有する鋼を第1表に示す圧延条件にて棒
鋼に圧延した。この棒鋼の組織及び硬さを第1表に示
す。
次いで、上記棒鋼を次の条件にて高周波焼入れし、焼戻
しした。
高周波焼入れ 加熱コイル:直径32mm×45mm 保持時間:3.1秒 冷却時間:10秒 焼戻し 150℃で2時間加熱後、空冷 上記高周波焼入れ焼戻し後の棒鋼の表面からの距離と硬
さとの関係を2mm深さ目標の場合と5mm深さ目標の場合と
をそれぞれ第1図及び第2図に示す。
本発明の方法による圧延棒鋼は、従来法と同等以上の高
周波焼入れ性を有するので、高周波焼入れのための焼入
れ焼戻し処理が不要であることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明方法と従来法による棒鋼に
ついての高周波焼入れ焼戻し後の棒鋼の表面からの距離
との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C量0.35〜0.60重量%である中炭素鋼を溶
    製し、仕上温度をA3点からA3+200℃の範囲として熱間
    加工した後、直ちに50℃/秒以上の冷却速度にて直接焼
    入れし、その後、冷却を停止して自己焼戻しさせて、表
    面から少なくとも2mmの深さまでの表層部における組織
    がソルバイト組織であり、内層部がフエライト・パーラ
    イト組織である棒鋼を得、次いで、この棒鋼を高周波焼
    入れした後、機械加工することを特徴とする機械部品の
    製造方法。
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WO2015076242A1 (ja) 2013-11-19 2015-05-28 新日鐵住金株式会社 棒鋼

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5619375A (en) * 1979-07-25 1981-02-24 Mitsubishi Electric Corp Electromagnetic coupling device

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