JPH0672223A - リサイクル可能な自動車用カーペット - Google Patents
リサイクル可能な自動車用カーペットInfo
- Publication number
- JPH0672223A JPH0672223A JP25713392A JP25713392A JPH0672223A JP H0672223 A JPH0672223 A JP H0672223A JP 25713392 A JP25713392 A JP 25713392A JP 25713392 A JP25713392 A JP 25713392A JP H0672223 A JPH0672223 A JP H0672223A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester
- carpet
- backing layer
- latex
- base fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Passenger Equipment (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 廃車から回収してリサイクルすることが可能
な自動車用カーペットを提供する。 【構成】 ポリエステルスパンボンドからなる基布12
に、ポリエステルフィラメントの立毛11をタフティン
グ組織し、基布の裏面にはポリエステル系樹脂のラテッ
クス13と、芯鞘構造のポリエステルフィラメント15
が相互融着してなる裏打ち層14が積層される。
な自動車用カーペットを提供する。 【構成】 ポリエステルスパンボンドからなる基布12
に、ポリエステルフィラメントの立毛11をタフティン
グ組織し、基布の裏面にはポリエステル系樹脂のラテッ
クス13と、芯鞘構造のポリエステルフィラメント15
が相互融着してなる裏打ち層14が積層される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車に敷設するカー
ペットに関し、特に廃車から回収してリサイクルするこ
とが可能な自動車用カーペットに関する。
ペットに関し、特に廃車から回収してリサイクルするこ
とが可能な自動車用カーペットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車の車内には、ファブリッ
ク、熱可塑性樹脂等からなる内装材を敷設して装飾して
きた。このうちフロアパネル等に敷設するカーペットは
特に大きな表面積をしめるものである。この種のカーペ
ットの構成は、タフティング、ニードリング等の方法に
よって繊維を立毛組織した基布の裏面に、熱可塑性樹脂
シート、ラテックス等の裏打ちをほどこしてなるもので
ある。このうち立毛組織や基布に用いられる繊維素材
は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等であ
り、これに対して裏打ちに用いる素材は、ポリエチレ
ン、エチレン酢酸ビニル共重合体などである。
ク、熱可塑性樹脂等からなる内装材を敷設して装飾して
きた。このうちフロアパネル等に敷設するカーペットは
特に大きな表面積をしめるものである。この種のカーペ
ットの構成は、タフティング、ニードリング等の方法に
よって繊維を立毛組織した基布の裏面に、熱可塑性樹脂
シート、ラテックス等の裏打ちをほどこしてなるもので
ある。このうち立毛組織や基布に用いられる繊維素材
は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等であ
り、これに対して裏打ちに用いる素材は、ポリエチレ
ン、エチレン酢酸ビニル共重合体などである。
【0003】このような素材の構成を限定する要因は、
この種のカーペットに必要な成形の成形条件および成形
したカーペットを自動車に敷設した際のカーペットに対
する要求物性による。すなわち、この種の自動車用カー
ペットの成形は、カーペットの裏打ち層の熱可塑性を利
用し、カーペットを裏打ち層側から加熱して裏打ち層が
可塑化した状態で、成形型内に配し、押圧賦形し、裏打
ち層が固化することによって、形状を付与するものであ
る。よって、裏打ち層は、熱可塑性樹脂であって、ガラ
ス転移点が(特に立毛繊維と比較して)低く、固化した
後は適度な剛性によって形状保持性を与える樹脂が好ま
しい。これに対して、立毛や基布は、耐光性、耐熱性、
耐摩耗性のある堅牢な繊維であることを要求され、成形
時の熱によって、ダメージを受けないガラス転移点の高
い素材を用いる必要がある。
この種のカーペットに必要な成形の成形条件および成形
したカーペットを自動車に敷設した際のカーペットに対
する要求物性による。すなわち、この種の自動車用カー
ペットの成形は、カーペットの裏打ち層の熱可塑性を利
用し、カーペットを裏打ち層側から加熱して裏打ち層が
可塑化した状態で、成形型内に配し、押圧賦形し、裏打
ち層が固化することによって、形状を付与するものであ
る。よって、裏打ち層は、熱可塑性樹脂であって、ガラ
ス転移点が(特に立毛繊維と比較して)低く、固化した
後は適度な剛性によって形状保持性を与える樹脂が好ま
しい。これに対して、立毛や基布は、耐光性、耐熱性、
耐摩耗性のある堅牢な繊維であることを要求され、成形
時の熱によって、ダメージを受けないガラス転移点の高
い素材を用いる必要がある。
【0004】昨今、環境保護のため、自動車を含め、各
種廃材の投棄処理をおさえることがもとめられている。
そこで当業者において素材のリサイクル性を高め、廃車
から各部品を回収して再利用をおこなう研究がさかんに
なってきた。このうち、最もリサイクルの容易であるの
は、熱可塑性の単一素材をスタンプ成形、ブロー成形等
賦形した部材(内装材)であり、熱可塑性という特性に
より溶融処理をおこなって、均質の素材として回収する
ことができる。
種廃材の投棄処理をおさえることがもとめられている。
そこで当業者において素材のリサイクル性を高め、廃車
から各部品を回収して再利用をおこなう研究がさかんに
なってきた。このうち、最もリサイクルの容易であるの
は、熱可塑性の単一素材をスタンプ成形、ブロー成形等
賦形した部材(内装材)であり、熱可塑性という特性に
より溶融処理をおこなって、均質の素材として回収する
ことができる。
【0005】この点フロアカーペットについては、従来
(前記したように)ポリエステル、ポリアミド、ポリオ
レフィン等の素材が混合する構成であるから、溶融処理
を行おうとすると、各樹脂の融点がそれぞれ異なり処理
しにくく、また溶融処理がおこなえたとしても樹脂間に
相溶性が無ければ均質の素材として回収し再利用するこ
とはできない。しかしながら、従来のカーペットにおい
ては、立毛や基布の耐光性、耐熱性、耐摩耗性等の要求
と、裏打ち層の成形性、形状保持性等の諸要求を同時に
満たすために、すべてを同質の素材で構成することはで
きなかった。
(前記したように)ポリエステル、ポリアミド、ポリオ
レフィン等の素材が混合する構成であるから、溶融処理
を行おうとすると、各樹脂の融点がそれぞれ異なり処理
しにくく、また溶融処理がおこなえたとしても樹脂間に
相溶性が無ければ均質の素材として回収し再利用するこ
とはできない。しかしながら、従来のカーペットにおい
ては、立毛や基布の耐光性、耐熱性、耐摩耗性等の要求
と、裏打ち層の成形性、形状保持性等の諸要求を同時に
満たすために、すべてを同質の素材で構成することはで
きなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題にか
んがみ、同質系の素材で構成し、リサイクル性にすぐれ
た自動車用カーペットを提供する。
んがみ、同質系の素材で構成し、リサイクル性にすぐれ
た自動車用カーペットを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための本
発明の手段は、ポリエステルスパンボンドからなる基布
と、この基布にタフティング組織したポリエステルフィ
ラメントの立毛と、基布の裏面にコーティングしたポリ
エステル系のラテックスと、ラテックスの裏面に貼着さ
れたポリエステルフィラメントが相互融着してなる裏打
ち層とから構成され、より好ましくは、裏打ち層を形成
するポリエステルフィラメントが比較的高融点のポリエ
ステル芯材を比較的低融点の鞘材で被覆した芯鞘構造繊
維とし、これを相互融着することで裏打ち層を非透水性
とすることによる。
発明の手段は、ポリエステルスパンボンドからなる基布
と、この基布にタフティング組織したポリエステルフィ
ラメントの立毛と、基布の裏面にコーティングしたポリ
エステル系のラテックスと、ラテックスの裏面に貼着さ
れたポリエステルフィラメントが相互融着してなる裏打
ち層とから構成され、より好ましくは、裏打ち層を形成
するポリエステルフィラメントが比較的高融点のポリエ
ステル芯材を比較的低融点の鞘材で被覆した芯鞘構造繊
維とし、これを相互融着することで裏打ち層を非透水性
とすることによる。
【0008】
【作用】本発明のカーペットは基布、立毛、ラテック
ス、裏打ち層のすべてがポリエステル系の素材で構成さ
れているから、加熱溶融処理することによって、均質の
素材として回収し、リサイクルに用いることができる。
ス、裏打ち層のすべてがポリエステル系の素材で構成さ
れているから、加熱溶融処理することによって、均質の
素材として回収し、リサイクルに用いることができる。
【0009】
【実施例】本発明を第1図に示す一実施例によって説明
する。本発明の実施例カーペット10は、基布12と基
布にタフティング組織した立毛11と、立毛を組織した
基布の裏面にコーティングしたラテックス13と、ラテ
ックスの裏面に貼着された裏打ち層14とから構成さ
れ、素材はすべてポリエステル樹脂を主体としてなるも
のである。ポリエステルのスパンボンド基布に対して、
ポリエステルの立毛をタフティングによって組織した。
(単位面積重量で500 g/m 2 ) 基布の裏面には、ポリエステルを主体としてなるラテッ
クス(たとえば大日本インキ化学工業株式会社製)を塗
布して、基布に組織した立毛を固定する。さらにラテッ
クスの裏面に、芯鞘構造のポリエステル繊維からなるウ
ェブを積層する。この芯鞘構造繊維は第2図に示すよう
な比較的高融点(250℃)のポリエステル芯部15a
を、低融点(110℃)のポリエステル鞘部15bで被
覆した芯鞘構造繊維15であり、(たとえば商品名エス
ラナール、東洋紡績株式会社製)この芯鞘構造繊維は、
カーペットの成形時に受ける熱によって、鞘部のみが溶
融し繊維が相互に融着し、押圧を受けて、隙間をうめ
て、非透水性となる。
する。本発明の実施例カーペット10は、基布12と基
布にタフティング組織した立毛11と、立毛を組織した
基布の裏面にコーティングしたラテックス13と、ラテ
ックスの裏面に貼着された裏打ち層14とから構成さ
れ、素材はすべてポリエステル樹脂を主体としてなるも
のである。ポリエステルのスパンボンド基布に対して、
ポリエステルの立毛をタフティングによって組織した。
(単位面積重量で500 g/m 2 ) 基布の裏面には、ポリエステルを主体としてなるラテッ
クス(たとえば大日本インキ化学工業株式会社製)を塗
布して、基布に組織した立毛を固定する。さらにラテッ
クスの裏面に、芯鞘構造のポリエステル繊維からなるウ
ェブを積層する。この芯鞘構造繊維は第2図に示すよう
な比較的高融点(250℃)のポリエステル芯部15a
を、低融点(110℃)のポリエステル鞘部15bで被
覆した芯鞘構造繊維15であり、(たとえば商品名エス
ラナール、東洋紡績株式会社製)この芯鞘構造繊維は、
カーペットの成形時に受ける熱によって、鞘部のみが溶
融し繊維が相互に融着し、押圧を受けて、隙間をうめ
て、非透水性となる。
【0013】
【発明の効果】本発明のカーペットは素材がすべてポリ
エステル系の素材で統一されているので、廃車から回収
し溶融処理して均質な素材としてリサイクルできる。裏
打ち層を、繊維を溶融処理することで形成しているか
ら、従来のシート押し出し工程が不要である。裏打ち層
の繊維が相互に融着することで非透水性に形成されてお
り、自動車用のカーペットとして好ましい特性が得られ
る。
エステル系の素材で統一されているので、廃車から回収
し溶融処理して均質な素材としてリサイクルできる。裏
打ち層を、繊維を溶融処理することで形成しているか
ら、従来のシート押し出し工程が不要である。裏打ち層
の繊維が相互に融着することで非透水性に形成されてお
り、自動車用のカーペットとして好ましい特性が得られ
る。
【図1】本発明の自動車用カーペットの断面図
【図2】芯鞘構造繊維を示す
10・・・カーペット 11・・・立毛 12・・・基布 13・・・ラテックス 14・・・裏打ち層 15・・・芯鞘構造繊維 15a・・芯部 15b・・鞘部
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエステルスパンボンドからなる基布
と、基布表面側にタフティング組織したポリエステルフ
ィラメントの立毛と、基布の裏面側にコーティングした
ポリエステル系樹脂のラテックスと、ラテックスの裏面
に貼着されたポリエステルフィラメントが相互融着して
なる裏打ち層とから構成されている自動車用カーペット - 【請求項2】 請求項1において、裏打ち層を形成する
ポリエステルフィラメントが、比較的高融点のポリエス
テル芯材を比較的低融点のポリエステル鞘材で被覆した
芯鞘構造繊維である自動車用カーペット - 【請求項3】 請求項1において、ポリエステルフィラ
メントが相互融着してなる裏打ち層が、非透水層となっ
ている自動車用カーペット
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04257133A JP3104937B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | リサイクル可能な自動車用カーペット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04257133A JP3104937B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | リサイクル可能な自動車用カーペット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0672223A true JPH0672223A (ja) | 1994-03-15 |
JP3104937B2 JP3104937B2 (ja) | 2000-10-30 |
Family
ID=17302185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04257133A Expired - Fee Related JP3104937B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | リサイクル可能な自動車用カーペット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3104937B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000012800A2 (en) * | 1998-08-27 | 2000-03-09 | Colbond B.V. | Nonwoven backing and carpet comprising same |
US8091684B2 (en) | 2007-03-14 | 2012-01-10 | Futuris Automotive Interiors (Us), Inc. | Low mass acoustically enhanced floor carpet system |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP04257133A patent/JP3104937B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000012800A2 (en) * | 1998-08-27 | 2000-03-09 | Colbond B.V. | Nonwoven backing and carpet comprising same |
WO2000012800A3 (en) * | 1998-08-27 | 2000-06-15 | Akzo Nobel Nv | Nonwoven backing and carpet comprising same |
US8091684B2 (en) | 2007-03-14 | 2012-01-10 | Futuris Automotive Interiors (Us), Inc. | Low mass acoustically enhanced floor carpet system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3104937B2 (ja) | 2000-10-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
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