JPH067159B2 - 電子走査アンテナ故障検出装置 - Google Patents

電子走査アンテナ故障検出装置

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JPH067159B2
JPH067159B2 JP1028666A JP2866689A JPH067159B2 JP H067159 B2 JPH067159 B2 JP H067159B2 JP 1028666 A JP1028666 A JP 1028666A JP 2866689 A JP2866689 A JP 2866689A JP H067159 B2 JPH067159 B2 JP H067159B2
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尚志 横山
裕久 田嶋
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、精密着陸援助装置であるマイクロ波着陸シ
ステム(MLS:Microwave Landing System,以下,単
にMLSと記す)あるいはレーダシステム等で使用され
る電子走査アンテナの故障検出装置に関するものであ
る。
[従来の技術] MLSはマイクロ波を用いた航空機の精密着陸誘導シス
テムで,その主要部は水平誘導装置(以下,AZ装置と
記す)と垂直誘導装置(以下,EL装置と記す)とによ
り構成されている。
AZ装置およびEL装置のいづれもその測角原理および
基本構成は同一であるから,以下,AZ装置を例にとり
説明する。
第4図(a)に示すように,AZ装置の走査ビーム11
0は,滑走路200に設置されている電子走査アンテナ
100により,水平方向の幅が約1.5度と狭く,垂直
方向の幅は広く,滑走路200を中心として±40度の
範囲を往復走査されているもので,−40°から+40
°へと走査されるTO走査とこの走査と逆方向の+40
°から−40°へと走査されるFRO走査とで1往復さ
れる。
滑走路200の中心線に対する方位角θは,図4(b)
に示すように,走査ビーム110による2つの受信パル
ス,即ち,TOパルス111とFROパルス112との
時間間隔Yを測定することにより求められる。
このように,MLSでは高速で広範囲に走査する必要が
あるため,電子走査アンテナ100としては,一般には
フェイズドアレーアンテナが使用されている。
このフェイズドアレーアンテナは,通常,第5図(a)
に示すように,アンテナ素子101のそれぞれ配列位置
1〜38,1′〜38′で示すように,合計78個の多
数のアンテナ素子101が等間隔に横型に配列されてい
る。
この各アンテナ素子101には,PINダイオード等を
用いた移相器102がそれぞれ接続されており,それぞ
れその位相がφ〜φ38,φ′〜φ′38と位相変
化する信号がそれぞれ配列位置1〜38,1′〜38′
に配列されている各アンテナ素子101に給電されてい
る。
その結果,第4図(a)に示す形状の走査ビーム110
が形成されるとともに,この走査ビーム110は電子的
に走査されている。
移相器102は、第6図(a)に示すように,通常π/
8移相部103,π/4移相部104,π/2移相部1
05およびπ移相部106により構成された4ビット移
相器が使用されており,移相部103には,第6図
(c)に示す制御信号S1,移相部104には制御信号
S2が,移相部105には制御信号S3が,移相部10
6には制御信号S4が印加されて,PINダイオード1
07がオン・オフされる。
従って,移相器102の出力は,第6図(b)に示すよ
うに,π/8の間隔で階段状に位相φが変化した信号が
得られる。この移相器102からの階段状の信号出力
は,アンテナ素子101に給電される。この際,各移相
器102により各アンテナ素子101へ付与される信号
の位相特性は,第5図(b)に示すように,位相が直線
状に並ぶように給電されており,即ち,等位相面a
・・・aとなるように制御されている。
このように,直線状の等位相面a,a・・aが構
成されているので,走査ビーム110の指向方向b
・・・・・bは,第5図(b)に示すように,各
等位相面a,a・・aに対して直角方向の指向方
向となるから,等位相面a,a・・・aの傾斜角
度を変えれば走査ビーム110の指向方向b,b
・・bを制御することが出来る。即ち,走査ビーム1
10を走査することが出来る。
この場合,各アンテナ素子101の位相変化量,即ち,
等位相面aから等位相面a・・・と位相が変化した
場合の各アンテナ素子101の位相変化量は,第5図
(b)に・印で示すように,配列位置1のアンテナ素子
101および配列位置1′のアンテナ素子101との中
点Oを中心にして中点Oに近い位置に配置されている配
列位置1,2・・および1′,2′・・・のアンテナ素
子101の位相変化量は小さく,中点Oから遠い位置に
配置されている配列位置n・・・37,38およびn′
・・・37′,38′のアンテナ素子101の位相変化
量は大きくなる。なお,中点Oに対して左右方向の位相
変化の符号は反転する。
このように,アンテナ素子101の位相変化量は,中点
Oを中心にして横型に1列に配列されている各アンテナ
素子101の配列位置によって異なるとともに,各アン
テナ素子101固有の値である。
そこで、2πに要する時間を周期Tとすると,位相変化
量が小さくなる中点Oに近い位置に配置されているアン
テナ素子101では,その周期Tは長くなり,位相変化
量が大きくなる中点Oから遠い位置に配置されているア
ンテナ素子101では,その周期Tは短くなり,1走査
(−40°〜+40°)では,位相変化の周期(2π)
が何周期も繰り返されている。
即ち,周期Tはアンテナ素子101の配列位置nにより
固有の値を持っている。
このように,電子走査アンテナ100の位相特性は,正
常動作時に,第2図(a)に位相特性波形30として,
又,故障時には,第2図(b)に位相特性波形34とし
て示すように,MLSの測角性能を左右するものである
から,特に高い精度が要求される。
従って,電子走査アンテナ100の移相器102が故障
すると,第2図(b)に位相特性波形34として示すよ
うに,位相特性に乱れが生じる。
その結果,第4図(a)の方位角θは,走査ビーム11
0の走査範囲内(−40°〜+40°)で周期的に変動
して誤差を生じ,MLSとしての誘導性能が低下する。
そこで,従来は,第6図(a)に示すように,PINダ
イオード107の制御電圧を監視するための故障モニタ
システムがあるが,これは移相器102のPINダイオ
ード107の制御信号S1〜S4をコンパレータ108
によって測定し,この測定値とコンパレータ108の基
準電圧とを比較し,その結果,電圧変動がある時には,
アラームパルスを発生させて故障警報を発するようにし
た間接的なモニタ装置がある。
一方,位相を直接監視するモニタ装置としては,電子走
査アンテナの各アンテナ素子の位相特性を直接監視する
ために,各アンテナ素子に信号検出用端子を接続する等
が考えられる。
[発明が解決しようとする問題点] 前者の間接的なモニタ装置では,位相を切り換えている
PINダイオード107が故障すると,アイソレーショ
ン特性(高周波の逆方向阻止特性)が低下するが,この
状態でも直流的な抵抗値はアイソレーションほど変化が
顕著でなく,PINダイオード107の制御電圧S1〜
S4はほとんど変化しない場合が多いので,故障の検出
が困難であるという問題があった。
又,各ビットの制御電圧を一括してモニタするため,2
個のダイオード中,1個が故障した場合,制御電圧の変
化が小さいので,故障検出が困難であるという問題があ
った。
その上,各ビットの移相部103〜106毎に検出回路
を付加するため,検出回路の部品点数が膨大になるとと
もに,モニタ装置全体の信頼性が低下するという問題が
あった。
一方,後者の直接監視するモニタ装置では,各アンテナ
素子に信号検出用端子を取り付ける等の改修工事や位相
測定のための機材が必要となり,実用性に欠けるという
問題がある。
[問題点を解決するための手段] この発明は,電子走査アンテナの走査範囲内に設置さ
れ,1走査分の信号を受信する受信アンテナと,送信機
から取り込まれて作成された基準用高周波信号を発生す
る基準用高周波信号源と,この基準用高周波信号と電子
走査アンテナから放射された走査ビームの1走査分の受
信信号とを同期検波する同期検波器と,電子走査アンテ
ナの正常動作時における信号から1走査分の基準となる
正常時の検波信号を発生する正常走査信号発生器と,こ
の正常走査信号発生器からの検波信号と同期検波器で求
められた検波信号との差を求めて故障信号を検出する差
信号演算器と,故障信号の周期を算出する周期算出器
と,この周期から故障したアンテナ素子の配列位置nを
特定する故障アンテナ位置検出器と,この特定された故
障アンテナ素子に対応する擬似故障信号を発生する擬似
故障信号発生器と,この擬似故障信号発生器からの擬似
故障信号と差信号演算器からの故障信号とを相関処理す
る相関計算器と,故障状態Jを0および1と順次設定し
て相関計算器によりそれぞれ相関値を求め、これらの相
関値から故障状態Jを決定し,次いで,この故障状態J
について故障ビットbitを順次変化させて相関計算器
によりそれぞれ相関値を求め,これらの相関値が最小と
なる故障ビットbitを決定することにより,移相器の
故障ビットbitおよび故障状態を特定するbit,J
検出用演算器と,故障アンテナ素子の配列位置n,故障
ビットbit,故障状態Jを表示する故障箇所表示器と
により,故障したアンテナ素子の配列位置,移相器の故
障ビットおよびPINダイオードの故障状態を特定する
ようにしたものである。
[作用] 送信機から取り込まれて作成された基準用高周波信号と
電子走査アンテナから放射された走査ビームの1スキャ
ン分の受信信号とを同期検波した検波信号e(t)を検
出し,一方,正常走査信号発生器において,電子走査ア
ンテナの正常動作時における走査信号から基準となる正
常時の検波信号e(t)を計算又は計測測定してあら
かじめ求める。
差信号演算器において,この基準となる検波信号e
(t)と同期検波して求められた検波信号e(t)と
の差を求めることにより,正常なアンテナ素子101か
らの信号成分を除去して故障アンテナ素子からのみの故
障信号を検出する。
この検出された故障信号は,故障アンテナが正常時に有
している1走査に要する位相変化量に比例した固有の周
期を持っている。従って,この故障信号の周期を求め,
この周期から故障したアンテナ素子の配列位置nが特定
出来る。
故障信号の波形は,移相器の故障ビットbitやPIN
ダイオードの故障状態Jによって特徴的に変化するか
ら,特定された故障アンテナ素子に対応する擬似故障信
号を発生させ,この擬似故障信号と故障信号とを相関処
理し,この相関値が最大となるようなパラメータを求め
ることにより故障箇所を正確に特定出来る。
[発明の実施例1] この発明の実施例を,第1図〜第3図に基づいて詳細に
説明する。
第1図はこの発明の実施例を示すブロック図,第2図
(a),(b)は,それぞれ電子走査アンテナ100が
正常に動作している場合と故障が発生した場合との波形
図を示すものである。
第1図において,1は受信アンテナで,電子走査アンテ
ナ100の走査範囲内の任意の位置に設置されている。
この実施例では,滑走路200を中心としてその走査範
囲は,−40°〜+40°である。または,各アンテナ
素子101に付加される検出用センサとその信号合成器
とから構成されており,モニタアンテナ1と等価な装置
である。
ここで,第6図(a)に示すように,電子走査アンテナ
100の移相器102の故障パラメータとしては,故障
したアンテナ素子の配列位置を示すn,故障の発生した
移相部103〜106の箇所で,各移相部103〜10
6の故障ビットを示すbit,PINダイオード107
が切り換え不能になった状態を表すJの3つがある。な
お,通常は,J=0でオン,j=1でオフの状態とな
る。
2は検波器で,この実施例では同期検波器が使用されて
おり(以下,同期検波器2と記す),モニタアンテナ1
からの受信信号の振幅A,位相φとすると,基準用高周
波信号源3からの基準高周波信号の振幅を単位とした場
合,同期検波器2の出力電圧はAcosφとなり,走査
ビーム110の移動につれて時間とともに振幅と位相と
が時々刻々と変動する時系列信号となり,検波信号e
(t)で表される。
基準用高周波信号源3は,電子走査アンテナ100の送
信機(図示せず)から取り込まれ作成された基準高周波
信号を発生する。
4は正常走査信号発生器で,電子走査アンテナ100が
全て正常に動作している場合の正常時における基準とな
る信号を発生するもので,この検波信号e(t)31
は,計算または計測測定によりあらかじめ求められ作成
された基準となる正常時の検波信号で,同期検波器2か
らの出力である検波出力32と等しくなる。
なお,電子走査アンテナ100を構成するアンテナ素子
101に故障が発生した場合,即ち,このアンテナ素子
の故障が発生した場合には,第2図(b)に示すよう
に,波形31と波形32とは等しくならず,検波出力e
(t)は波形32となる。
5は差信号演算器で,走査ビーム110が走査すること
により,検波信号e(t)と基準となる正常時の検波信
号eo(t)との差εが演算され,正常なアンテナ素子
101からの信号成分が除去され,故障時に生じる信号
のみが検出される。
なお,差εは走査ビーム110の移動毎に周期的に変わ
る時系列信号で,第2図(a),(b)にそれぞれ示す
正常時および故障時の信号として示す故障信号33,3
6となる。
6は周期算出器で,入力した故障信号の波形解析が行わ
れ,第2図(a),(b)に示す故障信号33,36の
周期Tが求められる。
7は故障アンテナ位置検出器で,周期算出器6で求めら
れた故障信号36の周期Tとから故障したアンテナ素子
の配列位置nが特定される。
8は擬似故障信号発生器で,各アンテナ素子101がそ
れぞれ故障したと仮定した場合の擬似故障信号が作成さ
れる。
9は相関計算器で,差信号演算器5からの故障信号3
3,36と擬似故障信号発生器8からの擬似故障信号と
が相関処理され,その相関値が求められる。
10はbitおよびJ検出用演算器で,移相器102の
故障パラメータである故障ビットbitおよびPINダ
イオードの故障状態Jが演算され検出される。11は故
障箇所表示器である。
第2図(a)は,電子走査アンテナ100が正常に動作
している場合の波形図を示すもので,それぞれ位相特性
波形30,正常時における走査信号発生器4からの正常
時の信号31,同期検波器2の検波信号32および差信
号演算器5からの故障信号33として示されている。
同様に,第2図(b)は,電子走査アンテナ100が故
障している場合の波形図を示すもので,位相特性波形3
4はこの実施例の場合には,第6図(a)に示すπ/2
位相部105が故障した場合を示している。正常走査信
号発生器4からの正常時の信号31,同期検波器2から
の検波信号35および差信号演算器5からの故障信号3
6である。
次に,作用動作について,第1図,第2図,第4図に基
づいて説明する。
まず,故障パラメータ[n,bit,J]の内,故障し
たアンテナ素子の配列位置を特定する場合について説
明する。
電子走査アンテナ100が正常に動作している場合に
は,正常信号発生器4からの正常時の信号31,即ち,
検波信号e(t)31と同期検波器2からの検波信号
e(t)32とは等しくなり,その差εの信号は0とな
るから,差信号演算器5の出力は,第2図(a)に故障
信号33として示すように,その出力は零である。
ここで,配列位置n番目のアンテナ素子に故障が発生し
たとする。
まず,モニタアンテナ1で,電子走査アンテナ100か
ら放射された放射電波を受信し,この受信信号と送信機
から切り込まれた基準用高周波信号源3からの信号とが
同期検波器2において同期検波される。
差信号演算器5において,同期検波された検波出力e
(t)と正常時における基準となる検波信号e(t)
との差εが演算され,配列位置nのアンテナ素子以外の
成分,即ち,正常な成分は互いに消去され,故障信号3
6のみが出力される。
この故障信号36は,周期算出器6に入力され,この入
力した故障信号36の波形が解析され周期Tが求められ
る。この周期Tが故障アンテナ位置検出器7により各ア
ンテナ素子101の故障信号に関する波形データと比較
されて故障したアンテナ素子の配列位置nが特定され
る。
次に,その他の故障パラメータである各移相部103〜
106の故障ビットを示すbitと,PINダイオード
107が切り換え不能になった状態を表すJを算出する
場合について説明する。
ここで,移相器102の故障パラメータの内,故障した
アンテナ素子101の配列位置nは既知である。
そこで,次に,擬似故障信号発生器8において,配列位
置1〜38,1′〜38′の各アンテナ素子101がそ
れぞれ故障したと仮定した時の擬似故障信号が作成され
る。
この擬似故障信号は相関計算器9に入力され,差信号演
算器5からの故障信号36との間で相関処理がなされ
る。
この実施例では,統計的な相関処理がなされ,相関計算
器9において,擬似故障信号と故障信号36との差の2
乗の平均値が相関値E(Δ)として求められる。この
相関値E(Δ)は故障信号36と擬似故障信号との故
障箇所が接近すると,単調に減少し,故障箇所が一致す
るとその相関値は最小値となる。
即ち,相関計算器9により走査ビーム110の走査に応
じて差信号演算器5からの故障信号36と擬似故障信号
との差Δが求められ,その2乗の平均値が演算され,求
められる。
そこで,まず,各移相部103〜106の故障ビットを
示すbit=2と仮定して,PINダイオードが切り換
え不能になった状態を示すJの故障状態を求める場合に
は,故障パラメータ[n,bit,J]が[n,2,
1]となる信号を,bit,J検出用演算器10から擬
似故障信号発生器8に入力して擬似故障信号を発生さ
せ,この擬似故障信号と差信号演算器5からの故障信号
36とを相関計算器9において相関処理してその相関値
E(Δ)が求められる。
次に,故障状態Jを変えて,同様に故障パラメータ
[n,2,0]となる信号をbit,J検出用演算器1
0から擬似故障信号発生器8に入力して擬似故障信号を
発生させ,この信号と差信号演算器5からの故障信号3
6とを相関計算器9に入力し,故障信号36と相関処理
を行い,その相関値E(Δ)を求める。
この時,相関値E(Δ)が小さいほうが求めるPIN
ダイオード107の故障状態となる。
次に,故障ビットbit=1〜4と変化させて,順次故
障信号36との相関値E(Δ)を求めれば,この求め
られた相関値E(Δ)が最小となる故障パラメータを
bit,J検出用演算器10において求めれば,故障パ
ラメータ[n,bit,J]が判明する。この結果は,
故障箇所表示器11に表示される。
又,アンテナ素子の故障箇所が複数箇所で発生した場合
には,差信号演算器5から出力される故障信号は,第2
図(b)に示す故障信号36が重畳された合成波形とな
る。しかし,故障信号は周期波形であるため,この合成
波形は複数の周期を持つ波形が合成されているからこと
から,周期算出器6においてこの合成波形からそれぞれ
固有の周期を持つ波形に変換され,これらの波形の周期
からそれぞれ複数の周期が求められる。
次いで,この合成波形の持つそれぞれ周期を有する故障
信号と擬似故障信号との相関値をそれぞれ順次求めれ
ば,その相関値E(Δ)が最小となる箇所,即ち,故
障箇所が一致する箇所が各周期を有する故障信号毎に求
められる。
このようにして,相関値E(Δ)が最小となる箇所が
同様な手順で順次求められる。
次に,アンテナ,アンテナ接栓が故障した場合にも同様
にして故障アンテナの配列位置nの位置が求められる。
なお,この場合には,移相器102は正常に動作してい
るので,故障ビットbit,故障状態Jの故障パラメー
タを特定することは出来ない。
[発明の実施例2] この発明の第2の実施例を,第3図に基づいて詳細に説
明する。
第5図(a)に示すように,アンテナ素子101の中点
Oを中心として横型に同じ位置に配置されている左右の
アンテナ素子101の配列位置1と1′,配列位置2と
2′・・配列位置nとn′・・・配列位置38と38′
とでは,故障信号の絶対値が等しくなるので,第1の実
施例で述べた方法では両者を識別することができない。
従って,この第2の実施例では,これを解決するために
なされたものである。
第3図において,109は挿入ケーブルで,移相器10
2と入力端との間であって,アンテナ素子101の中点
Oからいずれか一方にのみ接続されており,その長さ
は,故障信号36が重なるπの整数倍の長さを除く長さ
であれば任意の長さのものが用いられる。なお,挿入ケ
ーブル109は,通常の使用時には回路系からカットさ
れており,故障検出する場合のみ挿入されるように構成
される。
この実施例では,アンテナ素子1′〜38′側に接続さ
れている。
このように構成されているので,アンテナ素子101の
配列位置1′〜38′側の移相器102は,挿入ケーブ
ル109の分だけ位相を進方向に補正している。
このように補正すると,第6図(c)に示す制御信号S
1〜S4は挿入ケーブル109が挿入された挿入側のみ
変化するから,その分,故障信号の位相を変えることが
出来る。
そこで,相関計算器9で相関をとることのできるのは,
故障したアンテナ素子101の配列位置1′〜38′側
のみであり,正常なアンテナ素子101の配列位置1〜
38側では相関が取れなくなるから,アンテナ素子10
1の中点Oのいずれの側で故障が発生しているかの識別
が可能である。
[発明の効果] この発明は,電子走査アンテナの走査範囲内に設置さ
れ,1走査分の信号を受信する受信アンテナと,送信機
から取り込まれて作成された基準用高周波信号を発生す
る基準用高周波信号源と,この基準用高周波信号と電子
走査アンテナから放射された走査ビームの1走査分の受
信信号とを同期検波する同期検波器と,電子走査アンテ
ナの正常動作時における信号から1走査分の基準となる
正常時の検波信号を発生する正常走査信号発生器と,こ
の正常走査信号発生器からの検波信号と同期検波器で求
められた検波信号との差を求めて故障信号を検出する差
信号演算器と,故障信号の周期を算出する周期算出器
と,この周期から故障したアンテナ素子の配列位置nを
特定する故障アンテナ位置検出器と,この特定された故
障アンテナ素子に対応する擬似故障信号を発生する擬似
故障信号発生器と,この擬似故障信号発生器からの擬似
故障信号と差信号演算器からの故障信号とを相関処理す
る相関計算器と,故障状態Jを0および1と順次設定し
て相関計算器によりそれぞれ相関値を求め、これらの相
関値から故障状態Jを決定し,次いで,この故障状態J
について故障ビットbitを順次変化させて相関計算器
によりそれぞれ相関値を求め,これらの相関値が最小と
なる故障ビットbitを決定することにより,移相器の
故障ビットbitおよび故障状態を特定するbit,J
検出用演算器と,故障アンテナ素子の配列位置n,故障
ビットbit,故障状態Jを表示する故障箇所表示器と
により,故障したアンテナ素子の配列位置,移相器の故
障ビットおよびPINダイオードの故障状態を特定する
ようにしたので,移相器の故障により生じる変動から故
障パラメータを直接検出するものであるから,従来のよ
うな間接的なモニタ装置で発生していた電圧変動を移相
器の故障と誤検出することもなく,正確な故障箇所を検
出することが出来る。
走査されるビームを受信してモニタするため,電子走査
アンテナを改修したり,位相測定用の付属装置が不要で
ある。
故障信号の周期から故障した箇所のアンテナ素子の配列
位置nを求めるので,環境により変動する振幅変動等の
影響を受けることが少ない。
又,統計的な相関処理により,他の故障パラメータであ
る故障ビットbitと故障状態Jとが求められるから,
故障パラメータの位置する箇所と隣接したbit,Jと
の識別が可能である。
さらに,電子走査アンテナに内蔵されているコンピュー
タによって計算処理し,モニタするので,部品点数の多
い現用のものに比較してその部品点数が減少でき,信頼
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図はこの発明の実施例を示すもので,第1
図はブロック図,第2図(a),(b)は主要部の動作
を示す信号波形図,第3図は他の実施例を示す説明図,
第4図はMLSの原理図,第5図(a),(b)は電子
走査アンテナの動作説明図,第6図は従来例を示す動作
説明図である。 1 モニタアンテナ(受信アンテナ) 2 同期検波器 3 基準用高周波信号源 4 正常走査信号発生器 5 差信号演算器 6 周期算出器 7 故障アンテナ位置検出器 8 擬似故障信号発生器 9 相関計算器 10 bit,J検出用演算器 11 故障表示器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数のアンテナ素子に送信機から順次位相
    の異なる給電電流を供給して走査ビームを作成して放射
    するフェイズドアレー型の電子走査アンテナにおける故
    障した各アンテナ素子の配列位置n,各移相器の故障ビ
    ットbit,PINダイオードの故障状態Jを検出する
    電子走査アンテナ故障検出装置において, 前記電子走査アンテナの走査範囲内に設置され,1走査
    分の信号を受信する受信アンテナと, 前記送信機から取り込まれて作成された基準用高周波信
    号を発生する基準用高周波信号源と, この基準用高周波信号と前記電子走査アンテナから放射
    された走査ビームの1走査分の受信信号とを同期検波す
    る同期検波器と, 前記電子走査アンテナの正常動作時における信号から1
    走査分の基準となる正常時の検波信号を発生する正常走
    査信号発生器と, この正常走査信号発生器からの検波信号と前記同期検波
    器で求められた検波信号との差を求めて故障信号を検出
    する差信号演算器と, 前記故障信号の周期を算出する周期算出器と, この周期から故障したアンテナ素子の配列位置nを特定
    する故障アンテナ位置検出器と, この特定された故障アンテナ素子に対応する擬似故障信
    号を発生する擬似故障信号発生器と, この擬似故障信号発生器からの擬似故障信号と前記差信
    号演算器からの故障信号とを相関処理する相関計算器
    と, 前記故障状態Jを0および1と順次設定して前記相関計
    算器によりそれぞれ相関値を求め、これらの相関値から
    前記故障状態Jを決定し,次いで,この故障状態Jにつ
    いて前記故障ビットbitを順次変化させて前記相関計
    算器によりそれぞれ相関値を求め,これらの相関値が最
    小となる故障ビットbitを決定することにより前記移
    相器の故障ビットbitおよび故障状態Jを特定するb
    it,J検出用演算器と, 前記故障アンテナ素子の配列位置n,故障ビットbi
    t,故障状態Jを表示する故障箇所表示器と, を備えたことを特徴とする電子走査アンテナ故障検出装
    置。
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JPS5796277A (en) * 1980-12-08 1982-06-15 Mitsubishi Electric Corp Phased array radar
JPH0744377B2 (ja) * 1985-03-29 1995-05-15 株式会社東芝 電子走査アンテナ装置
JPS6243575A (ja) * 1985-08-20 1987-02-25 Mitsubishi Electric Corp フエ−ズドアレイレ−ダ装置

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