JPH067127B2 - 硫化カルボニルの分析方法 - Google Patents
硫化カルボニルの分析方法Info
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- JPH067127B2 JPH067127B2 JP60185920A JP18592085A JPH067127B2 JP H067127 B2 JPH067127 B2 JP H067127B2 JP 60185920 A JP60185920 A JP 60185920A JP 18592085 A JP18592085 A JP 18592085A JP H067127 B2 JPH067127 B2 JP H067127B2
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- Japan
- Prior art keywords
- cos
- carbonyl sulfide
- analysis method
- methane
- hydrogen
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- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は硫化カルボニル(以下、COSと略す)を水素
炎イオン化検出器(以下、FIDと略す)で検出するガ
スクロマトグラフィー分析法に関する。
炎イオン化検出器(以下、FIDと略す)で検出するガ
スクロマトグラフィー分析法に関する。
[従来技術及びその問題点] 重合用プロピレン(以下、C′3と略す)は、最近の動
向として石油精製会社及びエチレンセンターの稼動率低
下またはコストダウン等のため、ナフサのクラッキング
により生産されるC′3を用いるよりも流動接触分解
(以下、FCCと略す)から出る液化石油ガス(以下、
LPGと略す)中のC′3を使用する割合が増えてい
る。しかし、FCCから出るLPGを原料としたC′3
はナフサのクラッキングによるC′3に比べ硫黄分が多
いという欠点を有する。即ち、このC′3中の硫黄分は
ポリプロピレン製造用触媒の触媒活性及び重合速度を大
きく害するためppmレベルの濃度でも問題となってく
る。特に蒸留では分離しにくいCOSが問題となり、重
合用C′3のスペックを決定するために、該C′3中の微
量COS濃度を分析、把握することが必要となる。従
来、一般に行われているCOSの分析法としては、表1
に示すような検出器を使ったガスクロマトグラフィー
(以下、GCと略す)分析法が一般に行われている。し
かしながら、どれも一長一短があるため、さらに汎用的
で高感度であり、かつ他の不純物も同時に検出できるG
C法の必要性が高まっている。
向として石油精製会社及びエチレンセンターの稼動率低
下またはコストダウン等のため、ナフサのクラッキング
により生産されるC′3を用いるよりも流動接触分解
(以下、FCCと略す)から出る液化石油ガス(以下、
LPGと略す)中のC′3を使用する割合が増えてい
る。しかし、FCCから出るLPGを原料としたC′3
はナフサのクラッキングによるC′3に比べ硫黄分が多
いという欠点を有する。即ち、このC′3中の硫黄分は
ポリプロピレン製造用触媒の触媒活性及び重合速度を大
きく害するためppmレベルの濃度でも問題となってく
る。特に蒸留では分離しにくいCOSが問題となり、重
合用C′3のスペックを決定するために、該C′3中の微
量COS濃度を分析、把握することが必要となる。従
来、一般に行われているCOSの分析法としては、表1
に示すような検出器を使ったガスクロマトグラフィー
(以下、GCと略す)分析法が一般に行われている。し
かしながら、どれも一長一短があるため、さらに汎用的
で高感度であり、かつ他の不純物も同時に検出できるG
C法の必要性が高まっている。
[問題を解決するための手段] 本発明者等は、上記問題について種々検討した結果、C
OSを水素雰囲気中でニッケル触媒を用いて分解し、該
COS中の炭素分をメタンに変換し、水素炎イオン化検
出器によるGC分析法を行うことにより、COS濃度を
正確かつ簡便に検出できることを見い出し、本発明を提
案するに至った。即ち、本発明はCOSを含む気体に水
素を混合して接触分解により、該COSをメタンに変換
した後、該メタンを水素炎イオン化検出器により検出す
ることを特徴とするCOSの分析方法である。
OSを水素雰囲気中でニッケル触媒を用いて分解し、該
COS中の炭素分をメタンに変換し、水素炎イオン化検
出器によるGC分析法を行うことにより、COS濃度を
正確かつ簡便に検出できることを見い出し、本発明を提
案するに至った。即ち、本発明はCOSを含む気体に水
素を混合して接触分解により、該COSをメタンに変換
した後、該メタンを水素炎イオン化検出器により検出す
ることを特徴とするCOSの分析方法である。
本発明の分析方法においては、COSを含むガス、特に
LPGまたはFCCの排ガスより得られるLPGにその
まま水素を混合して水素添加を行ってもよいが、一般に
は先ずCOSを含むガスを分離カラムを通して、例えば
シリカゲルとポラパック−Q(エチレビニルベンゼンと
ジベチルベンゼンのコポリマー)との混合カラムを通す
ことによりCOSを分解濃縮した後、次いでニッケルま
た白金族金属などの水素添加触媒上に供給してCOSを
分解し、メタンを形成させる。一般に水素添加触媒とし
てラネーニッケルを用いた場合には、300〜400℃
に加熱することによりCOSの全量をメタンに変換でき
る。
LPGまたはFCCの排ガスより得られるLPGにその
まま水素を混合して水素添加を行ってもよいが、一般に
は先ずCOSを含むガスを分離カラムを通して、例えば
シリカゲルとポラパック−Q(エチレビニルベンゼンと
ジベチルベンゼンのコポリマー)との混合カラムを通す
ことによりCOSを分解濃縮した後、次いでニッケルま
た白金族金属などの水素添加触媒上に供給してCOSを
分解し、メタンを形成させる。一般に水素添加触媒とし
てラネーニッケルを用いた場合には、300〜400℃
に加熱することによりCOSの全量をメタンに変換でき
る。
本発明の代表的な分析フローとしては、第1図に示す様
に試料気体1を分離カラム2でCOSを分離した後、換
言及びFID用の水素3を混合し、次いで反応炉4で例
えばラネーニッケルなど公知の水素添加触媒と接触させ
ることにより該COSをメタンに変換し、該メタンをF
ID5で検出するものである。なお、ニッケルは珪藻土
を担体とし、ラネーニッケルを担持させた還元用のニッ
ケルを用いる。ニッケル量は長さ20cm、内径5mmの石
英管に充填したもので十分に還元できる。反応条件とし
て、種々検討した結果、次に示す反応条件で十分な検出
感度が得られる。即ち、一般に反応炉温度:350℃、
水素流量:50m/min、空気圧0.5kg/cm2である
が、これらは、キャリアーガスである窒素の流速が30
m/minにおける反応条件であり、その他の場合の反
応条件については適宜選定すればよい。FIDは市販の
ものが使用され、検出器の温度については150℃程度
が適当である。
に試料気体1を分離カラム2でCOSを分離した後、換
言及びFID用の水素3を混合し、次いで反応炉4で例
えばラネーニッケルなど公知の水素添加触媒と接触させ
ることにより該COSをメタンに変換し、該メタンをF
ID5で検出するものである。なお、ニッケルは珪藻土
を担体とし、ラネーニッケルを担持させた還元用のニッ
ケルを用いる。ニッケル量は長さ20cm、内径5mmの石
英管に充填したもので十分に還元できる。反応条件とし
て、種々検討した結果、次に示す反応条件で十分な検出
感度が得られる。即ち、一般に反応炉温度:350℃、
水素流量:50m/min、空気圧0.5kg/cm2である
が、これらは、キャリアーガスである窒素の流速が30
m/minにおける反応条件であり、その他の場合の反
応条件については適宜選定すればよい。FIDは市販の
ものが使用され、検出器の温度については150℃程度
が適当である。
実施例1 標準試料として1のテドラーバック(ガスクロ工業
(株)製)に、マチソン社(米国)のCOSガスをそれ
ぞれのバランスガスを用いて、COSの標準ガスを調整
し、第1図のフローに準じて試料を導入した。又、この
時のGC分離条件は以下に示すとうりである。
(株)製)に、マチソン社(米国)のCOSガスをそれ
ぞれのバランスガスを用いて、COSの標準ガスを調整
し、第1図のフローに準じて試料を導入した。又、この
時のGC分離条件は以下に示すとうりである。
カラム:シリカゲル(1m×30φmm) +ポラパック−Q(4m+3φmm)の連結カラム カラム温度:100℃ 気化室温度:130℃ 検出器温度:130℃ キャリアーガス:N2 30m/min 又、反応条件としては以下に示すとうりである。
反応温度:350℃ 水素流量:50m/min 空気圧:0.5kg/cm2 ニッケル触媒:20m×5mmφの石英管に充填このよう
な条件で得たクロマトグラムのピーク高さにより定量性
を評価した。その結果を第2図に示す。第2図に示すよ
うに、直線性の良い結果が得られた。又、1ppm標準試
料4m導入によるピーク高さから求めた検出限界は、
0.1ppmであった。
な条件で得たクロマトグラムのピーク高さにより定量性
を評価した。その結果を第2図に示す。第2図に示すよ
うに、直線性の良い結果が得られた。又、1ppm標準試
料4m導入によるピーク高さから求めた検出限界は、
0.1ppmであった。
実施例2 実施例1の時と同じ実験条件で、ピーク高さにより再現
性を評価した。その結果を第2表に示す。第2表の値は
5回分析を行った時の値である。第2表より、変動係数
として3%以内であり精度の良い結果が得られた。
性を評価した。その結果を第2表に示す。第2表の値は
5回分析を行った時の値である。第2表より、変動係数
として3%以内であり精度の良い結果が得られた。
第1図は、本発明の代表的な分析フローである。第1図
において、1は試料気体、2は分離カラム、3は水素、
4は反応炉、5はFIDを示す。 第2図は実施例2における分析結果を示すものである。
において、1は試料気体、2は分離カラム、3は水素、
4は反応炉、5はFIDを示す。 第2図は実施例2における分析結果を示すものである。
Claims (1)
- 【請求項1】硫化カルボニルを含む気体に水素を混合し
て接触分解により、該硫化カルボニルをメタンに変換し
た後、該メタンを水素炎イオン化検出器で検出すること
を特徴とする硫化カルボニルの分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60185920A JPH067127B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 硫化カルボニルの分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60185920A JPH067127B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 硫化カルボニルの分析方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6246259A JPS6246259A (ja) | 1987-02-28 |
JPH067127B2 true JPH067127B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=16179188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60185920A Expired - Lifetime JPH067127B2 (ja) | 1985-08-26 | 1985-08-26 | 硫化カルボニルの分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH067127B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006016533A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 硫化カルボニル呈色剤、検知手段及び燃料電池システム |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5670121A (en) * | 1995-05-05 | 1997-09-23 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Process for controlling the temperature of a fluidized bed reactor in the manufacture of titanium tetrachloride |
CN102495161B (zh) * | 2011-11-11 | 2013-11-27 | 河南中分仪器股份有限公司 | 专用于绝缘油中溶解气体分析的火焰离子化检测器 |
CN105277607B (zh) * | 2015-11-06 | 2017-12-12 | 暨南大学 | 一种利用sift/ms鉴定植物油和废弃餐用油的方法 |
CN110286172B (zh) * | 2019-07-24 | 2024-07-12 | 马鞍山市桓泰环保设备有限公司 | 一种厂界低浓度苯系物在线监测系统及在线监测方法 |
-
1985
- 1985-08-26 JP JP60185920A patent/JPH067127B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006016533A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 硫化カルボニル呈色剤、検知手段及び燃料電池システム |
JPWO2006016533A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2008-05-01 | 出光興産株式会社 | 硫化カルボニル呈色剤、検知手段及び燃料電池システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6246259A (ja) | 1987-02-28 |
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