JPH0671156A - ガス発生剤組成物 - Google Patents

ガス発生剤組成物

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JPH0671156A
JPH0671156A JP22883492A JP22883492A JPH0671156A JP H0671156 A JPH0671156 A JP H0671156A JP 22883492 A JP22883492 A JP 22883492A JP 22883492 A JP22883492 A JP 22883492A JP H0671156 A JPH0671156 A JP H0671156A
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JP
Japan
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gas
residue
magnesium aluminate
composition
combustion
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JP22883492A
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Koji Ochi
弘二 越智
Kazunori Matsuda
和典 松田
Choichi Asano
暢一 浅野
Kazuyuki Narita
和之 成田
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない含有量で残渣が効果的に捕集されると
ともに、特別に配慮された濾過機構を使用せずとも、燃
焼圧力の増加を引き起こすおそれがなく、しかもガス発
生器の小型軽量化を図る。 【構成】 ガス発生剤組成物は、アジ化ナトリウムと酸
化剤とを主成分としてなるガス発生剤組成物において、
アルミン酸マグネシウムを2〜8重量%含有してなる。
また、前記アルミン酸マグネシウムの比表面積が120
〜250m2/gであることが、残渣との反応性を向上さ
せて残渣の捕集効果を高めるために好適である。このガ
ス発生剤組成物は成形されガス発生剤ペレット5とし
て、ガス発生器1の燃焼室6に収容され、燃焼により窒
素ガスを発生する。このガス中の残渣は冷却捕集材8,
9よりなる濾過機構により効果的に捕集される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばエアバッグを
膨張させるためのガス発生装置(以下、単に「ガス発生
器」という)に利用されるガス発生剤組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】エアバッグは、例えば自動車の車室内の
ステアリングホイールに装着され、衝突時に膨出して乗
員を保護する。このエアバッグを膨らませるために用い
られるガス発生剤は、通常ペレット状もしくはディスク
状に圧縮成型され、ステンレスやアルミニウム等の金属
製ガス発生器内に組み込まれる。このガス発生剤とし
て、アジ化ナトリウムと各種酸化剤とを主成分とするも
のが知られており、これを燃焼させることにより窒素ガ
スを発生させ、エアバックを膨張させる。
【0003】アジ化ナトリウムを主成分とするガス発生
剤は、燃焼によりガス成分としては清浄な窒素ガスだけ
を発生するので、ガス発生剤としては極めて好ましいも
のである。しかし、同時に副生するナトリウムやナトリ
ウム化合物の残渣(以下、単に「残渣」という)は有害
であるため、ガス発生剤としては、副生した残渣を無害
化するか、もしくはガス発生器内に組み込まれた金網や
フィルタ類(以下、単に「濾過機構」という)で簡単に
捕集されやすいように化学的に変化させる組成であるこ
とが望ましい。
【0004】このような観点から、ガス発生剤中に各種
の添加剤を配合することにより、前記目的を達成するた
めの手段が知られている。例えば、特公昭58−209
20号公報には、金属アジドと酸化剤とからなるガス発
生剤から生成される残渣を無害化する組成物として、生
成される残渣と低融点ガラスを成形することを保証する
二酸化珪素等を含有せしめる組成物が提案されている。
【0005】また、特開昭51−29209号公報に
は、金属アジドと硝酸塩類の混合物に含水珪酸アルミナ
あるいは珪酸アルミン酸マグネシウムを上記混合物10
0重量部に対して20〜50重量部添加せしめてなる組
成物が提示されている。
【0006】しかし、このような従来の組成物は、大部
分が二酸化珪素もしくは珪酸塩を添加剤として用いてい
ることから、これら添加剤がアジ化ナトリウムと酸化剤
との反応の結果生じる残渣と反応した際には、珪酸ナト
リウムの如き粘着性の低融点ガラスを形成する。この粘
着性の低融点ガラスは、濾過機構で捕集され易い反面、
濾過機構の中で局部的に目詰まりを起こしやすいという
欠点を有している。
【0007】このような目詰まりは、ガス発生剤燃焼時
のガス発生器内の圧力(以下、単に「燃焼圧力」とい
う)を高める原因となり、この高い燃焼圧力は、さらに
ガス発生剤自身の異常燃焼を引き起こす原因ともなる。
そして、この現象を抑止するには、濾過機構の構成につ
いて特別に配慮することが必要となるが、このような対
策は、ガス発生器の製造工程を複雑にすることになる。
また、濾過機構の構成について特別に配慮しない場合に
は、高い燃焼圧力を見込んで、ガス発生器ケースの耐圧
性能を十分に確保しておく必要があり、このような対策
は、ガス発生器の大きさ、重量の増加を招き、製造上の
改良を要する結果となる。
【0008】一方、特公昭53−2156号公報には、
金属アジドと酸化剤とからなるガス発生剤において、残
渣の全部と反応するのに十分な量の二酸化珪素、酸化ア
ルミニウム、酸化チタニウム、酸化スズ、および酸化亜
鉛からなる群から選ばれた酸化物を含むか、または前記
酸化物と、珪素、アルミニウム、スズ、および亜鉛から
なる群から選ばれた金属との混合物を含む組成物が提示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この特公昭
53−2156号公報に記載されている二酸化珪素以外
の添加剤は、残渣と反応してアルミン酸塩、チタン酸塩
等の如き酸素含有化合物を生成するが、実際には二酸化
珪素を用いた場合の珪酸塩が生成する比率から比較する
と、これらアルミン酸塩、チタン酸塩が生成する比率は
少なく、残渣の捕集に有効ではないという問題があっ
た。
【0010】さらに、それらの添加量は、残渣の全部と
反応するのに十分な量が必要であることから、数十重量
%という量となる。このことはガス発生剤生成物に占め
るアジ化ナトリウムの比率を相対的に減少させることに
なるため、ガス発生剤自身の燃焼速度をかなり低下せし
めるばかりでなく、ガス発生器1個当たりに組み込むべ
きガス発生剤の量が多くなり、ガス発生器の小型軽量化
が達成しずらくなるという問題があった。
【0011】この発明は上記従来の問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、少ない含有量で残渣が効
果的に捕集されるとともに、特別に配慮された濾過機構
を使用せずとも、燃焼圧力の増加を引き起こすおそれが
なく、しかもガス発生器の小型軽量化を図ることができ
るガス発生剤組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明ではアジ化ナトリウムと酸化剤を主成分と
してなるガス発生剤組成物において、アルミン酸マグネ
シウムを2〜8重量%含有してなるガス発生剤組成物を
その要旨としている。また、この発明をより一層効果的
に実施するためには、使用するアルミン酸マグネシウム
の比表面積が120〜250m2/gであることが望まし
い。
【0013】次に、上記この発明の各構成要件について
順次説明する。アジ化ナトリウムは、ガス発生器に用い
られるガス発生剤の主成分として最も一般的な物であ
る。アジ化ナトリウムの粒度は、高い燃焼速度を得るた
めには、平均粒径は20μm 以下であることが望まし
い。
【0014】アジ化ナトリウムと共に用いられる酸化剤
としては、従来から知られているものが使用され、例え
ば過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等の過塩素
酸塩、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等の硝酸塩、酸化
銅、酸化鉄、二酸化マンガン等の金属酸化物が好適に用
いられる。中でも、アジ化ナトリウムと配合した際の燃
焼温度が低いこと、燃焼速度が高いこと、化学的安定性
が良いこと、コストが低いこと等の観点から二酸化マン
ガンが特に好ましい。また、この二酸化マンガンの粒度
は、高い燃焼速度を得るためには、10μm 以下である
ことが好適である。
【0015】アジ化ナトリウムと酸化剤との配合割合に
ついては、使用する酸化剤の種類によりその最適組成は
異なるが、アジ化ナトリウム40〜75重量%に対して
酸化剤25〜60重量%の範囲が適当である。
【0016】次に、この発明におけるアルミン酸マグネ
シウム(MgAl2O4)は、アルミニウム塩とマグネシウム塩
の水溶液からpH,温度、攪拌速度等の定められた条件
下に設定することによりアルミン酸マグネシウムの共沈
物を得た後、これを水洗、乾燥し、所望の粒度に粉砕し
たものが用いられる。このアルミン酸マグネシウムの粒
径は、10μm 以下であることが好適である。
【0017】アルミン酸マグネシウムの含有量としては
2〜8重量%であることが必要である。この含有量が2
重量%未満の場合、残渣との反応割合が少ないため、残
渣を十分に捕集することができない。また、含有量が8
重量%を越える場合、アジ化ナトリウムの配合比が相対
的に減少し、燃焼速度が急激に低下する。
【0018】燃焼速度が低すぎると、それを補うためガ
ス発生剤ペレットの表面積の増大を必要とし、ペレット
の厚みを薄くする必要が生じ、このことはペレット強度
の低下をもたらす。ペレット強度が低下すると、ガス発
生器が何年もの間、自動車の車室内で激しい振動や高低
の大きい過酷な温度条件にさらされた場合に、ペレット
が割れたり粉化したりし、このことはガス発生剤燃焼時
の燃焼室内の予期せぬ高圧をもたらす。
【0019】さらにアジ化ナトリウム配合比の相対的な
減少は、所定のアジ化ナトリウム量を確保するためガス
発生器1個あたりに必要となるガス発生剤の量が増える
こととなり、その結果ガス発生器の重量および形状の増
大をもたらすこととなる。
【0020】従って、アルミン酸マグネシウムの配合量
としては上述のように2〜8重量%の範囲であることが
必要である。アルミン酸マグネシウムは、粒径は一定で
あっても、比表面積の値はその結晶構造によってかなり
変化する。例えば、平均粒径3.2μm のアルミン酸マ
グネシウムを温度を変えて焼成した場合の、比表面積の
影響を図1に示す。焼成温度が300〜900℃の間
で、比表面積の値がピークを示すのは、結晶構造がバイ
アライト構造からスピネル構造に変化する過程のアモル
ファスの状態であるためと考えられる。
【0021】この発明のガス発生剤組成物に用いるアル
ミン酸マグネシウムは、上記アモルファスの状態、すな
わち比表面積で言うならば120〜250m2/gである
場合に、一層その効果を発揮する。この範囲はアルミン
酸マグネシウムの粒径が10μm 以下である場合には適
用が可能である。
【0022】比表面積が120m2/g未満の場合、残渣
の捕集効率が低く、比表面積が120m2/g以上の場
合、残渣の捕集効率は格段に向上する。また、比表面積
が250m2/gより大きいアルミン酸マグネシウムは、
工業的に製造することが困難であり、これらのことか
ら、アルミン酸マグネシウムの比表面積は120〜25
0m2/gが最適である。
【0023】アルミン酸マグネシウムを2〜8重量%配
合したガス発生剤組成物は、残渣の捕集効率が優れてい
る他に次の利点がある。すなわち、アルミン酸マグネシ
ウムを2〜8重量%配合したガス発生剤組成物は、残渣
が濾過機構で目詰まりを起こしにくいため、燃焼圧力
が、二酸化珪素や珪酸塩など他の残渣捕集用の添加剤を
配合した組成物に比較して、低く抑えられる。
【0024】
【作用】この発明のガス発生剤組成物においては、添加
剤として2〜8重量%のアルミン酸マグネシウムを含有
している。そのため、ガス発生剤組成物の燃焼後の残渣
はアルミン酸マグネシウムと反応して粒子径の大きな生
成物となるとともに、その生成物の粘着性も少ないと考
えられる。従って、残渣が濾過機構の中で目詰まりを起
こすことなく濾過機構で容易かつ円滑に捕集される。
【0025】さらに、アルミン酸マグネシウムの比表面
積の範囲を120〜250m2/gとすることにより、残
渣との反応性が向上して残渣の捕集作用をより一層効果
的に発揮せしめることができる。
【0026】
【実施例】以下にこの発明を具体化した実施例を比較例
と対比して説明する。なお、各例において重量%を%と
略記する。 (実施例1)アジ化ナトリウム59%、二酸化マンガン
39%、アルミン酸マグネシウム2%からなる組成物に
水/アセトンの混合液を適当量添加した後、品川式混和
機((株)三英製作所の商品名)で約20分間混合し
た。混合後の湿薬を32メッシュの絹網を用いて裏ごし
することにより、粒径約0.5mmの造粒薬を作った。
この造粒薬を乾燥した後、ロータリー式打錠機を用い
て、直径7mm、厚さ4mmの円筒状のペレットを製造
した。なお、アルミン酸マグネシウムは大気中、400
℃で4時間焼成したものを用いた。
【0027】このペレット約90gを、図2に示すガス
発生器の燃焼室内に装填した。すなわち、円筒状に形成
されたガス発生器1は、その中心部に電気式点火器2お
よび点火薬3が配置された点火室4と、点火室4の外周
に同心円状に形成され、ガス発生剤ペレット5が装填さ
れている燃焼室6と、その外周に同じく同心円状に形成
された冷却捕集室7と、生成した窒素ガスの冷却および
残渣の捕集を行う冷却捕集材8、9からなる濾過機構と
を備えている。点火室4と燃焼室6との間の隔壁および
燃焼室6と冷却捕集室7との間の隔壁には通気孔10,
11が設けられ、さらに冷却捕集室7にはガス噴出口1
2が設けられている。
【0028】そして、点火器2により点火薬3が着火さ
れると、その炎が通気孔10を介して燃焼室6に伝播さ
れ、ガス発生剤ペレット5が燃焼して窒素ガスを発生す
る。この窒素ガスは冷却捕集材8、通気孔11を介して
冷却捕集室7に導入され、さらに冷却捕集材9を介して
ガス噴出口12から噴出される。
【0029】このようなガス発生器1を60リットルの
タンクに取付けた後、作動させ、燃焼圧力とタンク内に
排出された残渣(ナトリウム量)を測定した。なお、燃
焼圧力は燃焼室6の圧力であり、燃焼室6の一部に設け
られた図示しない取付孔に圧力センサを取付けて計測し
た。また、燃焼圧力波形から燃焼時間を測定した。ま
た、代表的な燃焼圧力波形を図3に示す。この図3にお
いて、燃焼時間は燃焼開始から燃焼圧力が最大燃焼圧力
Pの1/10に至るまでの時間とした。それらの結果を
表1に示す。
【0030】このように、この実施例のガス発生剤組成
物は、2%という少ないアルミン酸マグネシウムの含有
量でも残渣との反応性が良く、生成物の粘着性も少ない
ため、残渣が冷却捕集材8,9で目詰まりを起こすこと
なく効率良く捕集される。そして、特別に配慮された濾
過機構を使用せずとも、燃焼圧力の増加を引き起こすお
それがない。しかも、生成ガス量の十分な確保を図るこ
とができるとともに、ガス発生器を設計する上で必要と
なるガス発生剤の重量を少なくすることができ、ガス発
生器の小型軽量化および製造コストの低減を図ることが
できる上に、ガス発生器の製造が容易になる。
【0031】さらには、上述のように燃焼圧力が低いた
め、ガス発生器ケースの耐圧性能を低く設定することが
可能であり、これによってもガス発生器の軽量化を遂げ
ることができる。 (実施例2および3)表1に示す組成(実施例2および
3)で、実施例1と同様な方法によりガス発生剤組成物
を各々製造し、同じ方法で各々の特性を評価した。ただ
し、ガス発生器内に組み込まれるペレットの量は、ガス
発生器1個当たりのアジ化ナトリウムの量が一定になる
ように調整した。その結果を表1に示す。 (比較例1〜3)表1に示す組成(比較例1〜3)で、
実施例1と同様な方法によりガス発生剤組成物を各々製
造し、同じ方法で各々の特性を評価した。ただし、ガス
発生器内に組み込まれるペレットの量は、ガス発生器1
個当たりのアジ化ナトリウムの量が一定になるように調
整した。その結果を表1に示す。
【0032】表1中、アジ化ナトリウムは東洋化成工業
(株)のものを使用した。このアジ化ナトリウムの粒度
は平均9.6μm であった。また、二酸化マンガンは東
ソー(株)製の商品名電解二酸化マンガン「FMH」を
使用した。さらに、アルミン酸マグネシウムは富田製薬
(株)のものを使用した。このアルミン酸マグネシウム
の粒度は平均3.2μm であり、比表面積はBET法に
よる測定の結果170m2/gであった。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例4)アジ化ナトリウム58%、二
酸化マンガン34%、比表面積が127m2 /gのアル
ミン酸マグネシウム8%からなる組成物に水/アセトン
の混合液を適当量添加した後、品川式混和機で約20分
間混合した。混合後の湿薬を32メッシュの絹網を用い
て裏ごしすることにより、粒径約0.5mmの造粒薬を作
った。造粒薬を乾燥した後、ロータリー式打錠機を用い
て、直径7mm、厚さ3.5mmの円筒状のペレットを製造
した。
【0035】このペレット約92gを、図2に示すガス
発生器の燃焼室内に装填した。以下、実施例1と同様に
して、残渣量、燃焼圧力および燃焼圧力波形から燃焼時
間を測定した。その結果を表2に示す。 (実施例5および6)ガス発生剤組成は実施例4と同じ
で、アルミン酸マグネシウムの比表面積は表2に示す値
(実施例5および6)のものを使用して、実施例4と同
様な方法によりガス発生剤組成物を各々製造し、同じ方
法で各々の特性を評価した。その結果を表2に示す。 (比較例4)ガス発生剤組成は実施例4と同じで、アル
ミン酸マグネシウムの比表面積は表2に示す値(比較例
4)のものを使用して、実施例4と同様な方法によりガ
ス発生剤組成物を各々製造し、同じ方法で各々の特性を
評価した。その結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2中、アジ化ナトリウムは東洋化成工業
(株)のものを使用した。このアジ化ナトリウムの粒度
は平均9.6μm であった。また、二酸化マンガンは東
ソー(株)製の商品名電解二酸化マンガン「FMH」を
使用した。さらに、アルミン酸マグネシウムは富田製薬
(株)のものを使用した。このアルミン酸マグネシウム
の粒度は平均3.2μm であり、比表面積はBET法に
よる測定の結果を示す。 (実施例7)アジ化ナトリウム74%、過塩素酸カリウ
ム21%、比表面積が170m2 /gのアルミン酸マグ
ネシウム8%からなる組成物に水/アセトンの混合液を
適当量添加した後、品川式混和機で約20分混合した。
混合後の湿薬を32メッシュの絹網を用いて裏ごしする
ことにより、粒径約0.5mmの造粒薬を作った。造粒薬
を乾燥した後、ロータリー式打錠機を用いて、直径7m
m、厚さ4.5mmの円筒状のペレットを製造した。な
お、アジ化ナトリウムとアルミン酸マグネシウムは、実
施例1と同じものを使用し、過塩素酸カリウムは、日本
カーリット(株)のものを用いた。この過塩素酸カリウ
ムの粒度は平均8.8μm であった。
【0038】このペレット約72gを、図2に示すガス
発生器の燃焼室内に装填した。以下、実施例1と同様に
して、残渣量、燃焼圧力および燃焼圧力波形から燃焼時
間を測定した。その結果、残渣量は121mg、燃焼圧
力は78kg/cm2 、燃焼時間は64msと良好な結
果を示した。 (比較例5)アジ化ナトリウム58%、二酸化マンガン
34%、二酸化珪素8%からなる組成物に水/アセトン
混合液を適当量添加した後、品川式混和機で約20分間
混合した。混合後の湿薬を32メッシュの絹網を用いて
裏ごしすることにより、粒径約0.5mmの造粒薬を作っ
た。造粒薬を乾燥した後、ロータリー式打錠機を用い
て、直径7mm、厚さ4.0mmの円筒状のペレットを製造
した。なお、アジ化ナトリウムと二酸化マンガンは、実
施例1と同じものを用いた。また、二酸化珪素は日本ア
エロジル(株)製の商品名「AEROSIL−R97
2」を用いた。
【0039】このペレット約92gを、図2に示すガス
発生器の燃焼室内に装填した。以下、実施例1と同様に
して、残渣量、燃焼圧力および燃焼圧力波形から燃焼時
間を測定した。その結果、残渣量130mg、燃焼時間
59msと良好であったが、燃焼圧力は106kg/c
2 と高い値を示した。 (比較例6)アジ化ナトリウム58%、二酸化マンガン
34%、珪酸アルミン酸マグネシウム8%からなる組成
物に水/アセトン混合液を適当量添加した後、品川式混
和機で約20分間混合した。混合後の湿薬を32メッシ
ュの絹網を用いて裏ごしすることにより、粒径約0.5
mmの造粒薬を作った。造粒薬を乾燥した後、ロータリー
式打錠機を用いて、直径7mm、厚さ4.0mmの円筒状の
ペレットを製造した。
【0040】なお、アジ化ナトリウムと二酸化マンガン
は、実施例1と同じものを用いた。また、珪酸アルミン
酸マグネシウムは富田製薬(株)のものを用いた。この
珪酸アルミン酸マグネシウムの粒度は平均2.8μm で
あった。
【0041】このペレット約92gを、図2に示すガス
発生器の燃焼室内に装填した。以下、実施例1と同じよ
うに操作して、残渣量、燃焼圧力および燃焼圧力波形か
ら燃焼時間を測定した。その結果、残渣量151mg、
燃焼時間62msと良好であったが、燃焼圧力は103
kg/cm2 と高い値を示した。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明のガス発
生剤組成物は、少ないアルミン酸マグネシウムの含有量
で残渣が効果的に捕集されるとともに、特別に配慮され
た濾過機構を使用せずとも、燃焼圧力の増加を引き起こ
すおそれがなく、加えてガス発生器の小型軽量化を図る
ことができるという優れた効果を奏する。さらに、生成
ガス量の十分な確保を図ることができるとともに、ガス
発生器を設計する上で必要となるガス発生剤の重量を少
なくすることができ、ガス発生器の製造コストの低減を
図ることができる上に、ガス発生器の製造が容易になる
という効果が得られる。
【0043】また、アルミン酸マグネシウムの比表面積
の範囲を120〜250m2/gとすることにより、残渣
の捕集効果をより一層確実に発揮せしめることができる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1におけるアルミン酸マグネ
シウムの焼成温度と比表面積との関係を示すグラフであ
る。
【図2】ガス発生器を示す断面図である。
【図3】ガス発生器作動時の燃焼圧力波形を表し、経過
時間と燃焼圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ガス発生器、4…点火室、5…ガス発生剤ペレッ
ト、6…燃焼室、7…冷却濾過室。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アジ化ナトリウムと酸化剤とを主成分と
    してなるガス発生剤組成物において、アルミン酸マグネ
    シウムを2〜8重量%含有してなることを特徴とするガ
    ス発生剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記アルミン酸マグネシウムの比表面積
    が120〜250m2/gである請求項1に記載のガス発
    生剤組成物。
JP22883492A 1992-04-10 1992-08-27 ガス発生剤組成物 Pending JPH0671156A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22883492A JPH0671156A (ja) 1992-08-27 1992-08-27 ガス発生剤組成物
US08/044,281 US5470406A (en) 1992-04-10 1993-04-07 Gas generator composition and process for manufacturing the same
DE4311703A DE4311703C2 (de) 1992-04-10 1993-04-08 Gaserzeugende Zusammensetzung und Verfahren zur Herstellung derselben
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US08/409,278 US5563367A (en) 1992-04-10 1995-03-23 Process for manufacturing a gas generator composition

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