JPH0671120A - 濾過器の目詰まり検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 濾過器の目詰まりを簡単に検出することがで
きる。 【構成】 濾過器を内蔵したカートリッジ１における水
道水の入口側と出口側の圧力を夫々圧力センサ４、５に
より検出する。これらの検出値の差をマイコン６により
求め、この差がマイコン６に記憶された設定値になると
表示器９が動作し、目詰まりを知らせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、濾過器、例えば家庭
用の浄水器に用いられている、水道水を濾過するための
「中空糸膜フィルター」の目詰まり検出方法に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、水や空気中のゴミ等を除くため
に各種の濾過器が用いられている。これらの濾過器は、
その使用によりゴミ等が詰まり、流体の流れが悪くなっ
て使いにくくなる。この時には、濾過器を新品と交換す
るか、または洗浄する必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、濾過
器の目詰まりを簡単に検出する手段がなかった。このた
め従来の濾過器を用いた機器では、前記目詰まりを表示
するようなこともなく、目詰まりに気付かずに、使いに
くい状態で使い続けることもあった。この発明は、濾過
器の目詰まりを簡単に検出することができる検出方法を
提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、この発明の濾過器の目詰まり検出方法は、 （１）濾過器の入口側と出口側における、前記濾過器を
通過する流体の圧力を検出してこれらの圧力の差を求
め、この差が設定値になったことにより前記濾過器の目
詰まりを検出するようにしたことを特徴とするものであ
る。 （２）濾過器の入口側における該濾過器を通過する流体
の圧力と、この圧力に対する出口側の流体の圧力を予め
記憶し、検出された該入口側の流体の圧力と同値の前記
記憶された入口側の流体の圧力に対応する記憶された前
記出口側の流体の圧力と検出された該出口側の流体の圧
力との差を求め、この差が設定値になったことにより前
記濾過器の目詰まりを検出するようにしたことを特徴と
するものである。

【０００５】（３）濾過器の入口側における該濾過器を
通過する流体の圧力と、この圧力に対する前記濾過器を
通過する流体の流量を予め記憶し、検出された該入口側
の流体の圧力と同値の前記記憶された入口側の流体の圧
力に対応する記憶された前記流体の流量と検出された前
記濾過器を通過する流体の流量との差を求め、この差が
設定値になったことにより前記濾過器の目詰まりを検出
するようにしたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】上記のような濾過器の目詰まり検出方法では、
濾過器の入口側の圧力に対する出口側の圧力または流量
の変動分により、濾過器の目詰まりを検出することがで
きる。

【０００７】

【実施例】以下に、この発明の実施例について、図１を
用いて説明する。図１は、家庭用の電解イオン水生成装
置にこの発明を適用したものであり、この発明に関連し
た構成の概略を示す。図において、１はカートリッジで
あり、中空糸膜フィルターよりなる濾過器及び活性炭
（共に図示せず）が収納されている。２は通水路であ
り、水道水をカートリッジ１に供給するためのものであ
る。３も通水路であり、カートリッジ１を経た水道水を
図示していない電解槽に供給するためのものである。上
記のようにカートリッジ１を経た水道水は、周知のよう
に前記濾過器によりゴミが濾過され、かつ活性炭により
臭いが除かれる。前記電解槽では、周知のように供給さ
れた水道水からアルカリイオン水と酸性イオン水が生成
される。このアルカリイオン水は飲用に用いられる。

【０００８】４は前記通水路２に設けられた圧力セン
サ、５は通水路３に設けられた圧力センサであり、前記
カートリッジ１の入口側の水圧と出口側の水圧とを夫々
検出するものである。６はマイコンであり、アンプ７、
８を夫々介した前記圧力センサ４、５の出力が入力され
る。９はブザー、ランプ等よりなる表示器であり、前記
マイコン６の出力が供給される。

【０００９】さて、上記のような構成を有する電解イオ
ン水生成装置では、マイコン６により圧力センサ４と５
との検出値の差が演算され、この差が予めマイコン６に
記憶されている所定値と比較される。前記カートリッジ
１の前記濾過器に目詰まりを生じたときには、前記差が
前記所定値に達するように、該所定値が定められてい
る。前記差が前記所定値に達すると、マイコン６から表
示器９に駆動電流が供給され、目詰まりの生じたことが
表示される。

【００１０】上記実施例では、圧力センサ４、５の検出
値の差が所定値に達することで前記濾過器の目詰まりを
検出したが、次のような方法でも目詰まりを検出するこ
とができる。即ち、前記濾過器に目詰まりを生じた状態
で、該濾過器の入口側での圧力を変化させ、この変化す
る圧力と、この圧力に対する出口側での圧力を予めマイ
コン６に記憶させておく。前記圧力センサ５の検出値
が、その時の圧力センサ４の検出値と同一の記憶された
前記入口側での圧力に対する記憶された前記出口側での
圧力になること、即ち記憶された前記出口側での圧力と
前記圧力センサ５の検出値との差が零になることによっ
て目詰まりを検出する。

【００１１】目詰まりを検出するには、次のような方法
でも可能である。前記濾過器に目詰まりを生じた状態
で、該濾過器の入口側での圧力を変化させ、この変化す
る圧力と、この圧力に対する前記濾過器を通過する水道
水の流量を予めマイコン６に記憶させておく。前記圧力
センサ５に代えて流量センサを設ける。この流量センサ
の検出値が、その時の圧力センサ４の検出値と同一の記
憶された前記入口側での圧力に対する記憶された前記流
量になること、即ち記憶された前記流量と前記流量セン
サの検出値との差が零になることによって目詰まりを検
出する。尚、前記流量センサは濾過器の入口側に設けて
もよい。

【００１２】上記の例では、濾過器に目詰まりを生じた
状態での、入口側の圧力と、この圧力に対する出口側の
圧力（または流量）を記憶させたが、濾過器に目詰まり
を生じていない状態での、入口側の圧力と、この圧力に
対する出口側の圧力（または流量）を記憶させ、前記圧
力センサ５の（または前記流量センサの）検出値と、そ
の時の圧力センサ４の検出値と同一の記憶された前記入
口側での圧力に対する記憶された前記出口側での圧力
（または流量）との差が予めマイコン６に記憶された所
定値になることによって目詰まりを検出するようにして
もよい。

【００１３】上記図１について説明した実施例は、カー
トリッジ１の濾過器の目詰まりを検出してこれを表示す
るようにしたものであるが、カートリッジ１は濾過器
（中空糸膜フィルター）だけではなく活性炭をも内蔵し
ているのであるから、カートリッジ１の交換を促すので
あれば濾過器の目詰まり検出だけではなく、活性炭の寿
命をも検出し、濾過器の目詰まりまたは活性炭の寿命の
何れか一方または双方が検出されたときに表示をするこ
とが望ましい。

【００１４】因に、活性炭の寿命を検出するには、カー
トリッジ１に流れた水道水の水量（またはカートリッジ
１に水道水が流れている時間）を積算し、この積算値が
予め設定された値になったことを検出する方法がある。
また、活性炭は長期間に亘って使用しないと、空気中の
埃等により汚れて使えなくなる。従って、カートリッジ
１の交換を促すときには、カートリッジ１をセットして
から予め設定された長時間になったことを検出するよう
にして、これが検出されたときにも表示するようにする
ことが望ましい。

【００１５】上記説明では、水道水を濾過する濾過器に
ついて説明したが、この発明は水道水以外の液体または
気体を濾過する濾過器についても適用することができ
る。

【００１６】

【発明の効果】この発明は上記のようであり、簡単な構
成により、濾過器の目詰まりを確実に検出することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ カートリッジ ２，３ 通水路 ４，５ 圧力センサ ６ マイコン ７，８ アンプ ９ 表示器

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 濾過器の入口側と出口側における、前記
   濾過器を通過する流体の圧力を検出してこれらの圧力の
   差を求め、この差が設定値になったことにより前記濾過
   器の目詰まりを検出するようにしたことを特徴とする濾
   過器の目詰まり検出方法。
2. 【請求項２】 濾過器の入口側における該濾過器を通過
   する流体の圧力と、この圧力に対する出口側の流体の圧
   力を予め記憶し、検出された該入口側の流体の圧力と同
   値の前記記憶された入口側の流体の圧力に対応する記憶
   された前記出口側の流体の圧力と検出された該出口側の
   流体の圧力との差を求め、この差が設定値になったこと
   により前記濾過器の目詰まりを検出するようにしたこと
   を特徴とする濾過器の目詰まり検出方法。
3. 【請求項３】 請求項２の出口側の流体の圧力に代え、
   前記濾過器を通過する流体の流量を用いたことを特徴と
   する濾過器の目詰まり検出方法。