JPH067082U - 金属物探知用電磁誘導センサ - Google Patents

金属物探知用電磁誘導センサ

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JPH067082U
JPH067082U JP4624792U JP4624792U JPH067082U JP H067082 U JPH067082 U JP H067082U JP 4624792 U JP4624792 U JP 4624792U JP 4624792 U JP4624792 U JP 4624792U JP H067082 U JPH067082 U JP H067082U
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receiving
coil
electromagnetic induction
detecting
transmission
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JP4624792U
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正志 佐藤
裕 萩原
力 西村
順一 増田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】地下やコンクリート中の金属埋設物の位置や方
向を的確に判断する探知能力の高い金属物探知用電磁誘
導センサを提供する。 【構成】送信用コイル11と受信用コイル12A〜12
Dとリード線11”,12AB”,12CD”と、コイ
ル11に電磁界を発生させる送信部と、電磁界の変化を
検知する演算部で構成する。コイル11は送信用コア1
1’に前突部11aを残して送信用リード線11”を円
筒形に巻き、さらにリード線11”を送信部に接続し、
コイル12A〜12Dは左右二つづつの受信用コア12
A’と12B’,12C’と12D’をペアとし、それ
ぞれのペアの受信用コア12A’と12B’,12C’
と12D’に受信用リード線12AB”,12CD”を
接続中点を介して二つづつ全体に円筒形に巻き付ける。
その上、受信用中間リード線12AB”,12CD”を
並列接続し、全部の前記受信用リード線12AB”,1
2CD”を演算部に接続する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本案は、金属物探知用電磁誘導センサを一方向のみに移動させ、土あるいはコ ンクリート等の内部に埋設されている地上から目視不可能な金属管あるいは鉄筋 、鉄骨等の埋設位置や埋設方向等を的確に探知する作業に供される金属物探知用 電磁誘導センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における地中に埋設された金属管を探知するセンサとして、特開昭49− 102号公報に地下を掘削推進する土木機械の先端に取り付けられる地下埋設探 知装置が提案されている。 図8は従来の地下埋設物探知装置の構成図で、図中、αは地下埋設物探知装置 、1は金属埋設物、2は土、3は土木掘削機本体、4は電流・電圧を検知する演 算部、5A’,5B’はコ字形の磁性体6の磁極、5A”,5B”は受信回路で 、一方をコイル部5A,5Bとして磁極5A’,5B’にそれぞれリード線を巻 き付けて、他方は磁性体6に取り付けられていてそれぞれ演算部4に接続してお り、7は磁極5A’,5B’が形成する直流磁界である。
【0003】 この従来の地下埋設物探知装置αは土木掘削機械本体3先端3’に取り付けら れていて、これが矢印C方向に推進することにより、前方に埋設されている金属 管あるいは鉄筋の入ったコンクリート管等の金属埋設物1が、常時磁極5A’, 5B’先端から一定に送出されている直流磁界7内に入った場合、直流磁界7が 変化し、それぞれの磁極5A’,5B’にまかれたコイル部5A,5Bに電圧が 誘起され、磁性体6に誘導起電力が流れることを演算部4が検知し、金属埋設物 1の存在を検知するものである。
【0004】 図9は、電磁誘導法を用いた従来の直交形金属物探知用電磁誘導センサの回路 図、図10は、同・原理を利用した金属物探知用電磁誘導センサの斜視図である 。 図中、βは金属物探知用電磁誘導センサ(直交形)、8’は送信用コイル8の 送信用コア、8”は送信用リード線、9A’,9B’は受信用コイル9A,9B の受信用コア、9”は受信用リード線である。
【0005】 図9に示すように送信用コイル8は送信用コア8’にリード線8”を巻いてあ り、受信用コイル9A,9Bは受信用コア9A’,9B’にそれぞれ反対向きに リード線を巻いてある。
【0006】 図10に示すようにこの従来の金属物探知用電磁誘導センサβは直交形に構成 され、送信用コイル8は前突部8aを残し送信用コア8’にリード線8”をまい て円筒形とし、前突部8aにはリード線8”は巻かれていなく露出して前方へ突 出している。 この送信用コイル8の半径よりも短く、送信用コア8’に直交して、受信用コ ア9A’,9B’全体に巻いた円筒形受信用コイル9A,9Bをこの送信用コア 8’の前突部8aを間に挟んで上下に取り付けている。
【0007】 よって、受信用コイル9A,9Bにあたえる送信用コイル8の送信電磁界の影 響が小さくなり、さらに、受信用コイル9A,9Bを差動接続することにより、 送信用コイル8からのダイレクトカップリング、外部雑音等を相殺させ、より微 弱な変化をも捉えることが出来るように工夫されている。
【0008】 この送信用コイル8に巻き付けた送信用リード線8”に電流を流すと磁界が発 生送信され、この送信された交流電磁界が埋設された金属物により磁界が変化し 電流が誘起され、この誘導電磁界を受信用コイル9A,9Bで検出し、図示しな い演算部へ受信用リード線9”を介して伝達し、金属管あるいは金属障害物等の 埋設物1を検知するものである。
【0009】 図11は電磁誘導法を用いた従来の平行形金属物探知用電磁誘導センサ回路図 、図12は同・原理を利用した金属物探知用電磁誘導センサの斜視図である。 図中、γは金属物探知用電磁誘導センサ(平行形)、8’は送信用コイル8の 送信用コア、8”はリード線、10A’,10B’は受信用コイル10A,10 Bのコア、10”はリード線である。
【0010】 図11の回路と図12の金属物探知用電磁誘導センサ(平行形)γの受信用コ イル10A,10Bは、前記図6,7の金属物探知用電磁誘導センサβの受信用 コイル9A,9Bと送信用コイル8の送信用コア8’との配置関係が平行に設定 されている点で相違している。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、図8に示すような地下埋設物探知装置αは、土木掘削機械3先端部3 ’の材質、磁極5A’,5B’の磁力及び間隔によって探知距離が制限され、土 木掘削機械3先端部3’の内径が10cmの場合には、探知距離が10cm程度 となってしまう。また、この方法では、土木掘削機械3先端部3’が一時停止し た状態では、磁極5A’,5B’間の磁化力の直流磁界7が変化しないため再度 推進を開始するまでは金属埋設物1を検知するための情報が途絶えることになり 、金属障害物等の埋設位置、離隔距離等の情報処理が困難となる欠点がある。
【0012】 また、図10に示すよう金属物探知用電磁誘導センサβ(直交形)では、受信 用コイル9A,9Bが送信用コイル8の送信用コア8’と直交して固定されてい るため、受信用コイル9A,9Bの受信用コア9A’,9B’の軸方向にある金 属埋設物1は検知し易いが、送信用コイル8の送信用コア8’の軸方向にある金 属埋設物1は検知しにくいという問題がある。
【0013】 さらに、図12に示す、金属物探知用電磁誘導センサγ(平行形)では、受信 用コイル10A,10Bが送信用コイル8の送信用コア8’と平行して固定され ているために、送信用コイル8の送信用コア8’の軸方向にある金属埋設物1は 検知し易いが、送信用コイル8の送信用コア8’の軸方向と直交する方向にある 金属埋設物1は検知しにくいという問題があった。
【0014】 最近の土木工事においては、地下設備が輻輳している関係で既存設備の極めて 近傍に増管するような推進技術が要求されるが、図10,12の金属物探知用電 磁誘導センサβ,γでは十分に探知が出来なかった。 ここにおいて、本案は前記従来の技術の課題に鑑み、送信用コアと平行、直交 方向への探知能力の高い金属物探知用電磁誘導センサを提供せんとするものであ る。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題の解決は、本案が次に列挙する新規な特徴的構成手段を採用すること により達成される。 即ち、本案の第1の特徴は、交流送信電磁界を探知前方に形成する送信用コイ ルと、前方に突出する前突部を残して当該送信用コイルを巻付けた送信用コアと 、当該送信用コアの前突部を中に挟んで、上下と左右のいずれか一対を当該前突 部と平行方向にかつ他の一対を直交方向にそれぞれ指向する受信用コアに巻付け て前記前突部を中心に囲繞配置し、前記送信電磁界により埋設された金属物から 誘起される誘導電磁界を受信する四つの受信用コイルとからなり、前記送信用コ イルと当該四つの受信用コイルそれぞれの一体的移動距離に基づく受信電圧値と 受信電圧波形間の位相差を検出しその変化量で埋設金属物探知自在に構成してな る金属物探知用電磁誘導センサである。
【0016】 本案の第2の特徴は、前記第1の特徴における上下と左右のそれぞれ一対の受 信用コイルが、相互に差動接続してなる金属物探知用電磁誘導センサである。
【0017】 本案の第3の特徴は、前記第1または第2の特徴における受信用コイルが、回 転自在な回転台の対向面側に固定するとともに、手動回転可能に当該回転台外周 にストッパを撥条圧接してなる金属物探知用電磁誘導センサである。
【0018】
【作用】
本案は、前記のような送信用コアの前突部に対して受信用コアの配置を任意に 設定する手段を講じて、個々の受信用コイルの配置を組み合わせることにより、 二方向(例えば送信用コアの前突部と平行方向及び直交する方向)が同時に探査 できるなどの状況に応じた探知を可能にし、これまで困難だったセンサの斜め前 方方向の探知も可能とする。
【0019】 よって図11に示すコイル構成においての送信用コイル8の送信用コア8’方 向(探知方向)の金属物が探知しにくい、図9に示すコイル構成においての送信 用コイル8の送信用コア8’と直交する方向の金属物が探知しにくい等のセンサ の特性は解消される。
【0020】
【実施例】
本案の実施例を図面につき詳説する。 図1は本実施例における固定式複合形金属物探知用電磁誘導センサの回路図、 図2は同・斜視図である。 図中、δは本実施例の固定式金属物探知用電磁誘導センサ、11’は送信用コ イル11の送信用コア、12A’,12B’,12C’,12D’は受信用コイ ル12A,12B,12C,12Dの受信用コア、11”,12AB”,12C D”はリード線である。
【0021】 図1に示すように本実施例の固定式複合形金属物探知用電磁誘導センサδの回 路図は、送信用コア11’に送信用コイル11を巻き付けて、さらに送信用リー ド線11”を図示しない送信部に接続し、四つの受信用コイル12A〜12Dは そのうち二つづつをペアとして(例では受信用コア12Aと12B,12Cと1 2D)、受信用コア12A’,12B’にそれぞれ受信用コイル12A,12B をそれぞれ反対向きに巻き付け、さらに接続中点12ABに並列に共通中間リー ド線12AB”を接続し、全部で三本のリード線12AB”を図示しない演算部 につないでいる。 また、他方受信用コイル12C,12Dと受信用コア12C’,12D’に関 しても同様にリード線12CD”を巻き付け構成し、接続中点12CDに共通中 間リード線12CD”を接続し全部で三本のリード線12CD”を図示しない演 算部につないでいる。
【0022】 固定式金属物探知用電磁誘導センサδの具体的態様は、図2に示すように送信 用コイル11は送信用コア11’の前突部11aを残しリード線11”を巻いて 円筒形とし、前突部11aにはリード線11”は巻かれていなく露出して前方突 出している。 受信用コイル12A〜12Dは、この送信用コイル11の半径より短い受信用 コア12A’〜12D’の全体にリード線12AB”,12CD”を巻き付け円 筒形に構成してある。
【0023】 一方の受信用コイル12A,12Bは、この送信用コア11’の前突部11a を間に挟んで送信用コイル11前突部11aに直交して取り付けている。 他方の受信用コイル12C,12Dは、この送信用コア11’の前突部11a を間に挟んで送信用コイル11前突部11aに平行して取り付けている。
【0024】 よって、受信用コイル12A〜12Dにあたえる送信用コイル11の送信電磁 界の影響が小さくなる。 さらに、受信用コイル12Aと12B,12Cと12Dを差動接続することに より、送信用コイル11からのダイレクトカップリング、外部雑音等を相殺させ 、より微弱な変化をも捉えることが出来るように工夫されている。
【0025】 さらに、送信用コイル11及び受信用コイル12A〜12Dは布入りベークラ イト製のボビンに巻かれており、直接的に互いのコア11,12A〜12Dに接 触させていない。なお、送信用リード線11”は送信部より交流電圧を伝達し、 受信用リード線12AB”は受信用コイル12A,12Bに誘起する電圧を、受 信用リード線12CD”は受信用コイル12C,12Dに誘起する電圧をそれぞ れ測定できる演算部に接続する。
【0026】 図3は異なる本実施例の回転式金属物探知用電磁誘導センサε,ε’のそれぞ れの態様例で、図3(a)は一般的に用いられる円筒形の送受信用コイルの斜視 図で、送信用コイル11の送信用コア11’とそれより短い受信用コイル12A 〜12Dの受信用コア12A’〜12D’を送信用コア11’の前突部11aと 平行に回転指向調整して所定間隔を空けて揃向配置したので、送信用コイル11 の送信用コア11’の前突部11a先端面から円錐状に磁界を送出し、送信用コ イル11の外側を包み込むように反対側の送信用コア11の後端面に向かって磁 界は進むことになる。
【0027】 また、図3(b)はツボ形コイルの斜視図で、前記送信用コイル11の送信用 コア11’と受信用コイル12A〜12Dの受信用コア12A’〜12D’共々 、送信用コイル11前突部11a側のみが開放されたツボ状の磁性体からなる外 装部13で側周面、後端面を包み込み、内面底部中央から丸棒状の磁性体からな る前記送信用コア11’を外装部13の全軸心に亙って縦貫延在した形状を有し ている。
【0028】 この形状のツボ形コイルでは、中心送信用コア11’の前突部11aから円錐 状に送出された磁界が外装部13の開口端縁に向かって、あるいは外装部13開 口端縁から送信用コア11’前突部11a端に向かって送出される。この場合、 送信用コイル11の外側を包み込むように進む磁界は外装部13内を通過するた め、見かけ上の送信磁界はツボ形コア前突部11a端から前方に向けてのみ、送 出されていることになる。
【0029】 本実施例における受信用コイル12A〜12Dの回転指向調整機構の具体的態 様を図面につき説明する。 図4は本実施例態様の受信用コイルの配置を送信用コイルの前突部方向と平行 な状態や直交した状態など任意にかえることができる回転指向調整機構の正面図 である。 図中、μは回転指向調整機構、14は受信用コイル、14”はリード線、15 は外周に歯車部15Aをもつ回転台、16はストッパーである。
【0030】 図4に示すように回転指向調整機構μは、受信用コア14’全長に亙り円筒状 に巻付けた受信用コイル14は回転台15上に直接固定されており、受信用コイ ル14の回転とともに回転台15も一体回転する。ストッパー16は、その内部 の例えばバネ16Bの弾性力により付勢され、常に回転台15外周に弾圧されて 、回転台15の歯車部15Aの谷間に侵入噛合う。回転台15の固定は、ストッ パー16の先端16Aが回転台15の歯車部15Aの谷間に入ったとき可能とな り、バネ16B弾性力に抗して手動による回転可能状態以外(例えば外部からの 振動)で、ずれたりしない構造である。
【0031】 また、受信用コイル14の回転に伴うリード線14”の過不足を調整するため に一部分を螺旋部14aにして長めに余裕を持たして回転を阻害しないようにし ている。 なお、前記の回転指向調整機構μは、本実施例の回転式金属探知用電磁誘導セ ンサε,ε’の受信用コイル12A〜12D全てに備えられており、手動にて任 意の角度に設定できるものである。
【0032】 本実施例の仕様はこのような具体的実施態様を呈し、次にその探知結果を説明 する。 このように構成された複合形金属物探知用電磁誘導センサε’を用いた金属埋 設管(外径89.1mm、内径80.7mm鋼管)の探知結果についてグラフ図 5,6,7に示す。
【0033】 ここで使用した金属物探知用電磁誘導センサε’は外径99mm長さ50mm の円筒状ツボ形コイルで、送信用コイル11は直径0.8mmのエナメル線を1 000回巻いてインダクタンスLを50mHとし、受信用コイル12A〜12D は直径0.1mmのエナメル線を5000回巻いてインダクタンスLを470m Hとしている。 測定器は、例ばNF回路社製の二位相ロックインアンプと高速電力増幅器を使 用し、周波数は、数十Hzから数十kHzで磁界を送出している。
【0034】 図5(a)(b)は図3(b)で示した複合形金属物探知用電磁誘導センサε ’を使用した場合の測定結果、空中における金属物探知用電磁誘導センサε’と 探知前方(図3(b)の送信用コイル11の送信用コア11’方向)に配置され た金属管との離隔距離Lの変化に対し(a)に受信電圧値Vを、及び(b)に位 相差φ、それぞれの関係を示したものである。
【0035】 本測定は、図3(b)の受信用コイル12Aと12B,12Cと12Dをそれ ぞれ差動接続したときのもので、図5(a)は金属物探知用電磁誘導センサε’ と金属管との離隔距離L=20cmの場合の受信電圧値及び位相差を基準として 示している。図6,7は、それぞれ図9で示した直交形金属物探知用電磁誘導セ ンサβと図11の平行形金属物探知用電磁誘導センサγの場合の測定結果で、測 定条件は図5の場合と同じである。
【0036】 図5,6,7をそれぞれ比較してみると、金属管までの離隔距離Lが2cm以 内における受信電圧値Vにおいては、直交形センサのグラフ図6(a)より本実 施例が約20倍以上の値を呈し、位相差φにおいては平行形センサのグラフ図7 (b)より3倍の値を呈している。従来の金属物探知用電磁誘導センサβ,γで は、受信電圧値Vか位相差φのいずれか一方をパラメータとして埋設物の検知を していたが、地磁気の影響や外部雑音及び測定機器等の電圧降下等の問題を考慮 すると、受信電圧値Vと位相差φの両方のパラメータを組み合わせることで、よ りいっそう探知性能が向上することが判る。
【0037】
【考案の効果】
かくして、本案によれば、地下を掘削推進する土木機械の先端部に金属物探知 用電磁誘導センサを装着して地下を推進させることにより、先端部の移動距離に 基づく受信電圧値及び位相差の変化量から推進方向の前方に存在する金属管や金 属障害物等の埋設物の位置や方向が的確に探知でき、この結果、土木機械の先端 部または近傍の金属管及び金属障害物へ衝突する自己を未然に防止することが出 来る。又、このセンサは小型化も可能であり、かなり小さな土木掘削機に適応す ることが出来る。
【0038】 同様に既設の地下管路で金属製以外の管路(例えばビニール管)の内部でこの 金属物探知用電磁誘導センサを移動させることによって、地下における金属管と の交差位置及び離隔距離が探知できるので、管路増設工事の際に試験掘りの必要 がなくなり経済的である。
【0039】 さらに、地上から掘削することなく地中を推進する既存管路等の近傍にそれと 平行して管路等を新設する装置においては、推進方向前方に存在する金属管等の 探知とともに、既存管路等からのある一定の離隔間隔を確保しながら施工するこ とが要求されることから、既存管等をガイドラインとして利用し、始めに得られ た受信電圧及び位相差と随時得られる受信電圧及び位相差の変化量を確認しなが ら推進することにより、常に一定の離隔距離を確保しながら施工することが出来 る等優れた実用性、有用性を具有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本案の実施例の固定式複合形金属物探知用電磁
誘導センサの回路図である。
【図2】同上、斜視図である。
【図3】本案の他の実施例の回転式複合形金属物探知用
電磁誘導センサを示し、(a)は一般に用いる円筒形の
送受信用コイルのコアの形状を示す斜視図、(b)はツ
ボ形の形状を示す斜視図である。
【図4】同上における受信用コイルの角度を任意にかえ
る回転指向調整機構の正面図である。
【図5】(a)は本発明の他の実施例におけるツボ形回
転式金属物探知用電磁誘導センサを用いた、空中におけ
る金属管からの離隔距離に対する受信電圧値のグラフ
図、(b)は同・位相差のグラフ図である。
【図6】(a)は他の従来例の金属物探知用電磁誘導セ
ンサ(直交形)を用いた、空中における金属管からの離
隔距離に対する受信電圧値のグラフ図、(b)は同・位
相差のグラフ図である。
【図7】(a)はさらに他の従来例の金属物探知用電磁
誘導センサ(平行形)を用いた、空中における金属管か
らの離隔距離に対する受信電圧値のグラフ図、(b)は
同・位相差のグラフ図である。
【図8】永久磁石の直流磁界を用いた電磁誘導法を適用
した従来例の金属管探知装置の構成例である。
【図9】電磁誘導法を利用した他の従来例の金属物探知
用電磁誘導センサ(直交形)の回路図である。
【図10】同上、斜視図である。
【図11】電磁誘導法を利用したさらに他の従来例の金
属物探知用電磁誘導センサ(平行形)の回路図である。
【図12】同上、斜視図である。
【符号の説明】
α…地下埋設物探知装置 β,γ,δ,ε,ε’…金属物探知用電磁誘導センサ μ…回転指向調整機構 1…金属埋設物 2…土 3…土木掘削機 3’…先端部 4…演算部 5A,5B…磁極 5A”,5B”…受信回路 6…磁性体 7…直流磁界 8,11…送信用コイル 8’,11’…送信用コア 8”,9A”,9B”,10A”,10B”,11”,
12AB”,12CD”,14”…リード線 9A,9B,10A,10B,12A〜12D,14…
受信用コイル 9A’,9B’,10A’,10B’,12A’〜12
D’,14’…受信用コア 11a…前突部 12AB,12CD…接続中点 13…外装部 14a…螺旋部 15…回転台 15A…歯車部 16…ストッパー 16A…先端 16B…バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 増田 順一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流送信電磁界を探知前方に形成する送信
    用コイルと、 前方に突出する前突部を残して当該送信用コイルを巻付
    けた送信用コアと、 当該送信用コアの前突部を中に挟んで、上下と左右のい
    ずれか一対を当該前突部と平行方向にかつ他の一対を直
    交方向にそれぞれ指向する受信用コアに巻付けて前記前
    突部を中心に囲繞配置し、前記送信電磁界により埋設さ
    れた金属物から誘起される誘導電磁界を受信する四つの
    受信用コイルとからなり、 前記送信用コイルと当該四つの受信用コイルそれぞれの
    一体的移動距離に基づく受信電圧値と受信電圧波形間の
    位相差を検出しその変化量で埋設金属物探知自在に構成
    したことを特徴とする金属物探知用電磁誘導センサ。
  2. 【請求項2】上下と左右のそれぞれ一対の受信用コイル
    は、相互に差動接続したことを特徴とする請求項2記載
    の金属物探知用電磁誘導センサ。
  3. 【請求項3】受信用コイルは、回転自在な回転台の対向
    面側に固定するとともに、手動回転可能に当該回転台外
    周にストッパを撥条圧接したことを特徴とする請求項1
    又は2記載の金属物探知用電磁誘導センサ。
JP4624792U 1992-07-02 1992-07-02 金属物探知用電磁誘導センサ Pending JPH067082U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012251932A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Yasuda Engineering Kk 掘進機の障害物探査装置及び掘進機の障害物探査方法
JP2013092531A (ja) * 2012-12-28 2013-05-16 Yasuda Engineering Kk 掘進機の障害物探査装置及び掘進機の障害物探査方法

Cited By (2)

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JP2012251932A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Yasuda Engineering Kk 掘進機の障害物探査装置及び掘進機の障害物探査方法
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