JPH0670770A - ビフィドバクテリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用いる検出方法 - Google Patents
ビフィドバクテリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用いる検出方法Info
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- JPH0670770A JPH0670770A JP19218392A JP19218392A JPH0670770A JP H0670770 A JPH0670770 A JP H0670770A JP 19218392 A JP19218392 A JP 19218392A JP 19218392 A JP19218392 A JP 19218392A JP H0670770 A JPH0670770 A JP H0670770A
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- Japan
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- bifidobacterium longum
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 式(1)
UAUCGGGGAGCAAGCGAGA (1)
で表わされる配列又はこれに相補的な配列を有するビフ
ィドバクテリウム ロンガムrRNA由来のオリゴヌク
レオチド及び該オリゴヌクレオチドの標識体をプローブ
として用いることを特徴とするビフィドバクテリウム
ロンガムの検出方法。 【効果】 本発明のオリゴヌクレオチドは、ビフィドバ
クテリウム ロンガムに特異的なものであり、この標識
体をプローブとして用いれば、ビフィドバクテリウム
ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出することができ
る。
ィドバクテリウム ロンガムrRNA由来のオリゴヌク
レオチド及び該オリゴヌクレオチドの標識体をプローブ
として用いることを特徴とするビフィドバクテリウム
ロンガムの検出方法。 【効果】 本発明のオリゴヌクレオチドは、ビフィドバ
クテリウム ロンガムに特異的なものであり、この標識
体をプローブとして用いれば、ビフィドバクテリウム
ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出することができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビフィドバクテリウム
ロンガム(Bifidobacterium lon
gum)に特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用い
る検出方法に関する。
ロンガム(Bifidobacterium lon
gum)に特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用い
る検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ビフィドバクテリウム属の種の同
定は、主に表現形質、すなわち、糖分解性状、ガス産
生、発育温度などを検査することにより行われている。
また、近年、DNA−DNAホモロジーによる判定も行
われるようになっている〔Benno,Y.,微生物,
vol.6,p.1〜12(1990)〕。
定は、主に表現形質、すなわち、糖分解性状、ガス産
生、発育温度などを検査することにより行われている。
また、近年、DNA−DNAホモロジーによる判定も行
われるようになっている〔Benno,Y.,微生物,
vol.6,p.1〜12(1990)〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表現形
質を基にした同定法は、試験者の熟練を必要とし、しか
も結果がでるまでにかなり時間がかかるという問題があ
った。また、DNA−DNAホモロジーによる方法で
は、菌体からDNAを抽出する必要があるが、ビフィド
バクテリウムはグラム陽性菌であるため、グラム陰性菌
に比べ溶菌操作が煩雑であるという欠点があった。更
に、DNA−DNAホモロジーの値は、類縁性の高い種
同士、特にビフィドバクテリウム ロンガムとビフィド
バクテリウムインファンティスとでは、ともに高い値を
示し、明確な差がでないという問題もあった。
質を基にした同定法は、試験者の熟練を必要とし、しか
も結果がでるまでにかなり時間がかかるという問題があ
った。また、DNA−DNAホモロジーによる方法で
は、菌体からDNAを抽出する必要があるが、ビフィド
バクテリウムはグラム陽性菌であるため、グラム陰性菌
に比べ溶菌操作が煩雑であるという欠点があった。更
に、DNA−DNAホモロジーの値は、類縁性の高い種
同士、特にビフィドバクテリウム ロンガムとビフィド
バクテリウムインファンティスとでは、ともに高い値を
示し、明確な差がでないという問題もあった。
【0004】このため、ビフィドバクテリウム属のう
ち、特にビフィドバクテリウム ロンガムを迅速、簡便
かつ正確に検出する方法が望まれていた。
ち、特にビフィドバクテリウム ロンガムを迅速、簡便
かつ正確に検出する方法が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った。すなわち、ビフィドバク
テリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチドの標
識体をプローブとして用い、これとのハイブリッドを検
出する方法を考え、また、その際に塩基数20前後の短
いオリゴヌクレオチドプローブを用いれば、核酸の抽出
を必要としないin situ ハイブリダイゼーショ
ンを行うことができ、1塩基の相違まで検出できるとい
う利点が得られる。また、プローブのターゲットとして
16S rRNA上の種特異的な部分を選べば、16S
rRNAの配列は系統分類の指標として信頼性の高い
ものとされており、また、菌体当たりのrRNAのコピ
ー数が染色体DNAに比べ非常に多いため、検出感度が
上がると考えられる。
発明者らは鋭意研究を行った。すなわち、ビフィドバク
テリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチドの標
識体をプローブとして用い、これとのハイブリッドを検
出する方法を考え、また、その際に塩基数20前後の短
いオリゴヌクレオチドプローブを用いれば、核酸の抽出
を必要としないin situ ハイブリダイゼーショ
ンを行うことができ、1塩基の相違まで検出できるとい
う利点が得られる。また、プローブのターゲットとして
16S rRNA上の種特異的な部分を選べば、16S
rRNAの配列は系統分類の指標として信頼性の高い
ものとされており、また、菌体当たりのrRNAのコピ
ー数が染色体DNAに比べ非常に多いため、検出感度が
上がると考えられる。
【0006】そこで、本発明者らは、種々のビフィドバ
クテリウムの標準株を酵素的に溶菌し、一般的な方法に
より粗高分子RNAを抽出し、この粗高分子RNAから
逆転写酵素を用いて16S rRNAの部分塩基配列を
決定した。得られた塩基配列を比較した結果、後記式
(1)で表わされる配列がビフィドバクテリウム ロン
ガムに特異的であり、プライマーとして有用であるこ
と、更にその標識体をプローブとして用いれば、ビフィ
ドバクテリウム ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出
できることを見出し、本発明を完成した。
クテリウムの標準株を酵素的に溶菌し、一般的な方法に
より粗高分子RNAを抽出し、この粗高分子RNAから
逆転写酵素を用いて16S rRNAの部分塩基配列を
決定した。得られた塩基配列を比較した結果、後記式
(1)で表わされる配列がビフィドバクテリウム ロン
ガムに特異的であり、プライマーとして有用であるこ
と、更にその標識体をプローブとして用いれば、ビフィ
ドバクテリウム ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出
できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、式(1) UAUCGGGGAGCAAGCGAGA (1) で表わされる配列又はこれに相補的な配列を有するビフ
ィドバクテリウム ロンガム rRNA由来のオリゴヌ
クレオチド及び該オリゴヌクレオチドの標識体をプロー
ブとして用いることを特徴とするビフィドバクテリウム
ロンガムの検出方法を提供するものである。
ィドバクテリウム ロンガム rRNA由来のオリゴヌ
クレオチド及び該オリゴヌクレオチドの標識体をプロー
ブとして用いることを特徴とするビフィドバクテリウム
ロンガムの検出方法を提供するものである。
【0008】本発明のビフィドバクテリウム ロンガム
に特異的なオリゴヌクレオチドは、前記式(1)で表わ
されるRNA配列もしくはこれに相補的な式(2)又は
(3)で表わされるDNA配列を有するものである。 5′TCTCGCTTGCTCCCCGATA3′ (2) 3′AGAGCGAACGAGGGGCTAT5′ (3) また、これらの配列を有してプローブとしての機能を有
するものであれば、5′又は3′末端側に他の塩基が付
加されたものであってもよい。
に特異的なオリゴヌクレオチドは、前記式(1)で表わ
されるRNA配列もしくはこれに相補的な式(2)又は
(3)で表わされるDNA配列を有するものである。 5′TCTCGCTTGCTCCCCGATA3′ (2) 3′AGAGCGAACGAGGGGCTAT5′ (3) また、これらの配列を有してプローブとしての機能を有
するものであれば、5′又は3′末端側に他の塩基が付
加されたものであってもよい。
【0009】これらのオリゴヌクレオチドは、例えばD
NA自動合成機等を用いて化学的に合成することによ
り、またビフィドバクテリウム ロンガムの遺伝子から
酵素的に切り出すことにより調製することができる。
NA自動合成機等を用いて化学的に合成することによ
り、またビフィドバクテリウム ロンガムの遺伝子から
酵素的に切り出すことにより調製することができる。
【0010】これらのオリゴヌクレオチドを用いてビフ
ィドバクテリウム ロンガムを検出するには、このオリ
ゴヌクレオチドの標識体をプローブとして用い、このプ
ローブとサンプルとのハイブリダイゼーションを行い、
ハイブリッド形成の有無を調べることにより、ビフィド
バクテリウム ロンガムの存在を確認することができ
る。
ィドバクテリウム ロンガムを検出するには、このオリ
ゴヌクレオチドの標識体をプローブとして用い、このプ
ローブとサンプルとのハイブリダイゼーションを行い、
ハイブリッド形成の有無を調べることにより、ビフィド
バクテリウム ロンガムの存在を確認することができ
る。
【0011】標識体は、例えばアイソトープや蛍光物質
などの検出可能な標識物を、通常の方法によりオリゴヌ
クレオチドに結合させたものを使用することができる。
標識体とサンプルとのハイブリダイゼーションは、通常
の方法により、例えばドットブロットハイブリダイゼー
ションやその他の方法により行うことができ、また、形
成したハイブリッドの確認は、オートラジオグラフィー
などにより標識物を検出することにより行えばよい。ま
た、これらのオリゴヌクレオチドのうちで、前述の式
(2)又は(3)で表わされるDNA断片をプライマー
として用い、PCR(ポリメラーゼ チェーンリアクシ
ョン)法によって菌種の同定を行うこともできる。すな
わち、同定の対象となる菌体を溶菌し、該菌の遺伝子に
対して、指標とする式(2)又は(3)のDNA断片を
プライマーとして加え、DNAポリメラーゼで処理す
る。その後、電気泳動等によりDNAの増幅が観察され
れば、対象菌体は用いたDNA断片に対応した遺伝子部
分を保持していること、すなわち、同種の菌であること
が特定できる。
などの検出可能な標識物を、通常の方法によりオリゴヌ
クレオチドに結合させたものを使用することができる。
標識体とサンプルとのハイブリダイゼーションは、通常
の方法により、例えばドットブロットハイブリダイゼー
ションやその他の方法により行うことができ、また、形
成したハイブリッドの確認は、オートラジオグラフィー
などにより標識物を検出することにより行えばよい。ま
た、これらのオリゴヌクレオチドのうちで、前述の式
(2)又は(3)で表わされるDNA断片をプライマー
として用い、PCR(ポリメラーゼ チェーンリアクシ
ョン)法によって菌種の同定を行うこともできる。すな
わち、同定の対象となる菌体を溶菌し、該菌の遺伝子に
対して、指標とする式(2)又は(3)のDNA断片を
プライマーとして加え、DNAポリメラーゼで処理す
る。その後、電気泳動等によりDNAの増幅が観察され
れば、対象菌体は用いたDNA断片に対応した遺伝子部
分を保持していること、すなわち、同種の菌であること
が特定できる。
【0012】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0013】実施例1 塩基配列の決定: (1)培養及び粗高分子RNAの調製 表1に示す標準株を、GAM Broth(日水製薬
製)にグルコースを1%加えた培地で一昼夜培養した。
100mlの培養液を遠心集菌し、洗液(50mMトリス緩
衝液,1mM EDTA,pH7.4)で3回洗浄し、菌体
を洗液7.3mlに懸濁した。この菌懸濁液に、2M ス
クロース2.3ml、M1 酵素(0.5mg/ml,生化学
工業製)0.33ml及びリゾチーム(10mg/ml)0.
07mlを加え、37℃で30分間振盪して溶菌させた。
この溶菌液に、EDTA溶液(50mM トリス緩衝液,
250mM EDTA,pH8.0)925μl 及びSDS
溶液(20%ドデシル硫酸ナトリウム,50mM トリス
緩衝液,20mM EDTA,pH8.0)575μl を加
え、透明になるまで60℃で振盪した。この溶液を、T
E溶液(10mM トリス緩衝液,1mM EDTA,pH
7.4)で飽和させたフェノール及びクロロホルム/イ
ソアミルアルコール(24:1)により除タンパク処理
し、エタノールにより核酸を沈澱させた。
製)にグルコースを1%加えた培地で一昼夜培養した。
100mlの培養液を遠心集菌し、洗液(50mMトリス緩
衝液,1mM EDTA,pH7.4)で3回洗浄し、菌体
を洗液7.3mlに懸濁した。この菌懸濁液に、2M ス
クロース2.3ml、M1 酵素(0.5mg/ml,生化学
工業製)0.33ml及びリゾチーム(10mg/ml)0.
07mlを加え、37℃で30分間振盪して溶菌させた。
この溶菌液に、EDTA溶液(50mM トリス緩衝液,
250mM EDTA,pH8.0)925μl 及びSDS
溶液(20%ドデシル硫酸ナトリウム,50mM トリス
緩衝液,20mM EDTA,pH8.0)575μl を加
え、透明になるまで60℃で振盪した。この溶液を、T
E溶液(10mM トリス緩衝液,1mM EDTA,pH
7.4)で飽和させたフェノール及びクロロホルム/イ
ソアミルアルコール(24:1)により除タンパク処理
し、エタノールにより核酸を沈澱させた。
【0014】
【表1】
【0015】次に、核酸を適当な量のTE溶液(10mM
トリス緩衝液,1mM EDTA,pH7.4)に溶解
し、等量の4M NaClを加え、一晩、氷上に静置し
て高分子RNAを沈澱させた。遠心分離により、高分子
RNAを集め、更にTE溶液に溶解した後、エタノール
沈澱により塩を除いた。得られたRNAは、70%エタ
ノール中で−70℃で保存するか、又は適当な濃度のT
E溶液に溶解して用いた。
トリス緩衝液,1mM EDTA,pH7.4)に溶解
し、等量の4M NaClを加え、一晩、氷上に静置し
て高分子RNAを沈澱させた。遠心分離により、高分子
RNAを集め、更にTE溶液に溶解した後、エタノール
沈澱により塩を除いた。得られたRNAは、70%エタ
ノール中で−70℃で保存するか、又は適当な濃度のT
E溶液に溶解して用いた。
【0016】(2)16S rRNAの部分シークエン
ス RNAシークエンスキット(ベーリンガー マンハイム
社製)を用い、プライマーとして次の塩基配列を有する
ユニバーサルプライマー(Lane et al.,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA.,8
2,6955−6959(1985))を用いてRNA
から直接シークエンスを行った。 G(A又はT)ATTACCGCGGC(G又はT)GCTG このプライマーがハイブリダイズするのは、E.col
i 16S rRNAの519−536に相当する。シ
ークエンスの際、(1)で得た高分子RNA溶液(2.
0mg/ml)4μl 、プライマー(20μg /ml)1.5
μl 及び蒸留水1.5μl を混合して、アニーリング用
溶液とした。また、電気泳動は6%ポリアクリルアミ
ド,8M尿素のゲルを用いて行った。
ス RNAシークエンスキット(ベーリンガー マンハイム
社製)を用い、プライマーとして次の塩基配列を有する
ユニバーサルプライマー(Lane et al.,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA.,8
2,6955−6959(1985))を用いてRNA
から直接シークエンスを行った。 G(A又はT)ATTACCGCGGC(G又はT)GCTG このプライマーがハイブリダイズするのは、E.col
i 16S rRNAの519−536に相当する。シ
ークエンスの際、(1)で得た高分子RNA溶液(2.
0mg/ml)4μl 、プライマー(20μg /ml)1.5
μl 及び蒸留水1.5μl を混合して、アニーリング用
溶液とした。また、電気泳動は6%ポリアクリルアミ
ド,8M尿素のゲルを用いて行った。
【0017】(3)ビフィドバクテリウム ロンガムに
種特異的な配列の選択 (2)で行ったシークエンスを比較することにより、ビ
フィドバクテリウムロンガムに特異的な部分を選択し
た。選択した部分を他の種のシークエンスの結果と共に
図1に示した。
種特異的な配列の選択 (2)で行ったシークエンスを比較することにより、ビ
フィドバクテリウムロンガムに特異的な部分を選択し
た。選択した部分を他の種のシークエンスの結果と共に
図1に示した。
【0018】実施例2 (1)プローブの合成及び標識 図1の下線で示された配列に相補的な配列を持つオリゴ
ヌクレオチド(以下、プローブPLOと呼ぶ)をDNA
合成機(アプライド バイオシステムズ,Model
380B)を用いて合成し、常法により精製した。この
プローブPLOとプローブPPR(実施例1(2)でシ
ークエンスに用いたユニバーサル プライマー)を、メ
ガラベル(宝酒造社製)を用いて5′末端を32Pでラベ
ルした。
ヌクレオチド(以下、プローブPLOと呼ぶ)をDNA
合成機(アプライド バイオシステムズ,Model
380B)を用いて合成し、常法により精製した。この
プローブPLOとプローブPPR(実施例1(2)でシ
ークエンスに用いたユニバーサル プライマー)を、メ
ガラベル(宝酒造社製)を用いて5′末端を32Pでラベ
ルした。
【0019】(2)高分子RNAのメンブレンへのドッ
トブロッティング 適当な量の高分子RNAを蒸留水10μl に溶解し、1
00%ホルムアミド20μl 、ホルムアルデヒド7μl
及び20倍SSC(3M NaCl,0.3M クエン酸Na
溶液)2μl を加えた。この溶液を68℃で15分間振
とうしてRNAを変性させた後、2倍量の20倍SSC
を加え、この溶液をマイクロフィルトレーション装置
(バイオ−ドット,バイオ−ラッド社製)にセットした
ナイロンメンブレン(ジーンスクリーンプラス,デュポ
ン社製)にアプライした。メンブレンを室温で乾かした
後、アルムアルデヒドを除くために80℃で30分間加
熱した。
トブロッティング 適当な量の高分子RNAを蒸留水10μl に溶解し、1
00%ホルムアミド20μl 、ホルムアルデヒド7μl
及び20倍SSC(3M NaCl,0.3M クエン酸Na
溶液)2μl を加えた。この溶液を68℃で15分間振
とうしてRNAを変性させた後、2倍量の20倍SSC
を加え、この溶液をマイクロフィルトレーション装置
(バイオ−ドット,バイオ−ラッド社製)にセットした
ナイロンメンブレン(ジーンスクリーンプラス,デュポ
ン社製)にアプライした。メンブレンを室温で乾かした
後、アルムアルデヒドを除くために80℃で30分間加
熱した。
【0020】(3)ハイブリダイゼーション 高分子RNAをブロットしたメンブレンを6倍SSC
(1.8M NaCl,0.18M クエン酸Na溶液)に浸
した後、プラスチックバックに入れ、プレハイブリダイ
ゼーション液(6倍SSC,5×デーンハート氏液,1
%SDS,0.1mg/mlサーモン精子DNA,10%デ
キストラン サルフェート)を加え、55℃で1時間振
とうした。プレハイブリダイゼーション液をハイブリダ
イゼーション液(6倍SSC,2×デーンハート氏液,
1%SDS,10%デキストランサルフェート,約10
6 cpm の標識プローブ)に置き換えて、55℃で2時間
振とうした。メンブレンをプラスチックバックから取り
出し、6倍SSCで室温、5分間の洗いを3回繰り返し
た。更に、より厳重に、65℃で30分間以上洗った。
適当な時間オートラジオグラフィーを行うか、β−スコ
ープ(ベタジェン社製)を用いて結果を見た。表2に、
菌株から抽出した高分子RNAを用いて行ったドットブ
ロットハイブリダイゼーションの結果をハイブリッド形
成が認められたものを+、認められなかったものを−で
示した。
(1.8M NaCl,0.18M クエン酸Na溶液)に浸
した後、プラスチックバックに入れ、プレハイブリダイ
ゼーション液(6倍SSC,5×デーンハート氏液,1
%SDS,0.1mg/mlサーモン精子DNA,10%デ
キストラン サルフェート)を加え、55℃で1時間振
とうした。プレハイブリダイゼーション液をハイブリダ
イゼーション液(6倍SSC,2×デーンハート氏液,
1%SDS,10%デキストランサルフェート,約10
6 cpm の標識プローブ)に置き換えて、55℃で2時間
振とうした。メンブレンをプラスチックバックから取り
出し、6倍SSCで室温、5分間の洗いを3回繰り返し
た。更に、より厳重に、65℃で30分間以上洗った。
適当な時間オートラジオグラフィーを行うか、β−スコ
ープ(ベタジェン社製)を用いて結果を見た。表2に、
菌株から抽出した高分子RNAを用いて行ったドットブ
ロットハイブリダイゼーションの結果をハイブリッド形
成が認められたものを+、認められなかったものを−で
示した。
【0021】
【表2】
【0022】表2から明らかなように、プローブPPR
は、すべてのRNAとハイブリダイズした。このこと
は、このプローブの配列が、バクテリア16S rRN
Aに共通な部分に相補的なものであることを、よく反映
しており、プローブPPRは、ターゲットとするRNA
の存在を確認するボジィティブコントロールとして用い
ている。一方、プローブPLOを用いた場合は、ビフィ
ドバクテリウム ロンガムから抽出したRNAにはハイ
ブリダイズしているが、他の種や、系統分類学的に近い
とされているアクチノミセス属の1つであるアクチノミ
セス ボビスを含む他の属からのものにはハイブリダイ
ズしていない。すなわち、プローブPLOはビフィドバ
クテリウム ロンガムに対して特異的であることが確認
された。
は、すべてのRNAとハイブリダイズした。このこと
は、このプローブの配列が、バクテリア16S rRN
Aに共通な部分に相補的なものであることを、よく反映
しており、プローブPPRは、ターゲットとするRNA
の存在を確認するボジィティブコントロールとして用い
ている。一方、プローブPLOを用いた場合は、ビフィ
ドバクテリウム ロンガムから抽出したRNAにはハイ
ブリダイズしているが、他の種や、系統分類学的に近い
とされているアクチノミセス属の1つであるアクチノミ
セス ボビスを含む他の属からのものにはハイブリダイ
ズしていない。すなわち、プローブPLOはビフィドバ
クテリウム ロンガムに対して特異的であることが確認
された。
【0023】実施例3 表3、表4及び表5に示す菌株について、固定した菌体
を用いてドットブロットハイブリダイゼーションを行っ
た。 (1)菌体のホルムアルデヒドによる固定 一晩培養した約3mlの菌体を遠心、及びリン酸緩衝液
(145mM NaCl,100mM リン酸ナトリウム,
pH7.4)で洗浄した後、菌体を5mlのリン酸緩衝液に
懸濁した。これにホルムアルデヒドを1%になるように
加え、時々振りながら30分間氷中に置く。遠心集菌及
びリン酸緩衝液による洗浄を2回繰り返した後、菌体を
適当な量の145mM NaCl,10mM トリス緩衝
液,pH7.4に懸濁した。 (2)ドットブロットハイブリダイゼーション 固定した菌体をバイオ−ドット(バイオ−ラッド社製)
を用いてジーンスクリーン プラス(デュポン社製)に
ドットブロットした後、メンブレンを80℃で1時間加
熱した。ハイブリダイゼーションは実施例2(3)と同
様に行った。菌株の固定した菌体を用いて行ったドット
ブロットハイブリダイゼーションの結果を、ハイブリッ
ド形成が認められたものを+、認められなかったものを
−として表3、表4及び表5に示す。
を用いてドットブロットハイブリダイゼーションを行っ
た。 (1)菌体のホルムアルデヒドによる固定 一晩培養した約3mlの菌体を遠心、及びリン酸緩衝液
(145mM NaCl,100mM リン酸ナトリウム,
pH7.4)で洗浄した後、菌体を5mlのリン酸緩衝液に
懸濁した。これにホルムアルデヒドを1%になるように
加え、時々振りながら30分間氷中に置く。遠心集菌及
びリン酸緩衝液による洗浄を2回繰り返した後、菌体を
適当な量の145mM NaCl,10mM トリス緩衝
液,pH7.4に懸濁した。 (2)ドットブロットハイブリダイゼーション 固定した菌体をバイオ−ドット(バイオ−ラッド社製)
を用いてジーンスクリーン プラス(デュポン社製)に
ドットブロットした後、メンブレンを80℃で1時間加
熱した。ハイブリダイゼーションは実施例2(3)と同
様に行った。菌株の固定した菌体を用いて行ったドット
ブロットハイブリダイゼーションの結果を、ハイブリッ
ド形成が認められたものを+、認められなかったものを
−として表3、表4及び表5に示す。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】表3、表4及び表5の結果から明らかなよ
うに、プローブPPRを用いた場合、表2と同様、属や
種に関わらずすべての菌体にハイブリダイゼーションが
認められ、どの菌体もよく固定されているのがわかる。
一方、プローブPLOを用いた場合、ビフィドバクテリ
ウム ロンガム以外の菌体にはハイブリッド形成が認め
られず、また、ここで用いたビフィドバクテリウム ロ
ンガムのすべての株にはハイブリッド形成が認められ
た。すなわち、プローブPLOはビフィドバクテリウム
ロンガムという種に特異的であることが確認された。
うに、プローブPPRを用いた場合、表2と同様、属や
種に関わらずすべての菌体にハイブリダイゼーションが
認められ、どの菌体もよく固定されているのがわかる。
一方、プローブPLOを用いた場合、ビフィドバクテリ
ウム ロンガム以外の菌体にはハイブリッド形成が認め
られず、また、ここで用いたビフィドバクテリウム ロ
ンガムのすべての株にはハイブリッド形成が認められ
た。すなわち、プローブPLOはビフィドバクテリウム
ロンガムという種に特異的であることが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明のオリゴヌクレオチドは、ビフィ
ドバクテリウム ロンガムに特異的なものであり、この
標識体をプローブとして用いれば、ビフィドバクテリウ
ム ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出することがで
きる。
ドバクテリウム ロンガムに特異的なものであり、この
標識体をプローブとして用いれば、ビフィドバクテリウ
ム ロンガムを迅速、簡便かつ正確に検出することがで
きる。
【0029】
配列番号:1 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:rRNA 起源 生物名:ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifid
obacteriumlongum) 配列 UAUCGGGGAGCAAGCGAGA
obacteriumlongum) 配列 UAUCGGGGAGCAAGCGAGA
【0030】配列番号:2 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to rRNA 起源 生物名:ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifid
obacteriumlongum) 配列 5′TCTCGCTTGCTCCCCGATA3′
obacteriumlongum) 配列 5′TCTCGCTTGCTCCCCGATA3′
【0031】配列番号:3 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to rRNA 起源 生物名:ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifid
obacteriumlongum) 配列 3′AGAGCGAACGAGGGGCTAT5′
obacteriumlongum) 配列 3′AGAGCGAACGAGGGGCTAT5′
【図1】実施例1で行ったシークエンスの結果を示す図
である。
である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
Claims (2)
- 【請求項1】 式(1) UAUCGGGGAGCAAGCGAGA (1) で表わされる配列又はこれに相補的な配列を有するビフ
ィドバクテリウム ロンガムrRNA由来のオリゴヌク
レオチド。 - 【請求項2】 請求項1記載のオリゴヌクレオチドの標
識体をプローブとして用いることを特徴とするビフィド
バクテリウム ロンガムの検出方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19218392A JPH0670770A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ビフィドバクテリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用いる検出方法 |
EP93111615A EP0581171B1 (en) | 1992-07-20 | 1993-07-20 | Species-specific oligonucleotides for bifidobacteria and a method of detection using the same |
US08/093,884 US5443951A (en) | 1992-07-20 | 1993-07-20 | Species-specific oligonucleotides for bifidobacteria and a method of detection using the same |
DE69316801T DE69316801T2 (de) | 1992-07-20 | 1993-07-20 | Spezies-Spezifische Oligonukleotide gegen Bifidobakterien und Verfahren zum Nachweis unter Verwendung derselben |
CA002100919A CA2100919A1 (en) | 1992-07-20 | 1993-07-20 | Species-specific oligonucleotides for bifidobacteria and a method of detection using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19218392A JPH0670770A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ビフィドバクテリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用いる検出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670770A true JPH0670770A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16287063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19218392A Pending JPH0670770A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | ビフィドバクテリウム ロンガムに特異的なオリゴヌクレオチド及びこれを用いる検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0670770A (ja) |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19218392A patent/JPH0670770A/ja active Pending
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