JPH0670586A - センサレスブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents

センサレスブラシレスモータの駆動装置

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JPH0670586A
JPH0670586A JP4218998A JP21899892A JPH0670586A JP H0670586 A JPH0670586 A JP H0670586A JP 4218998 A JP4218998 A JP 4218998A JP 21899892 A JP21899892 A JP 21899892A JP H0670586 A JPH0670586 A JP H0670586A
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JP
Japan
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voltage
brushless motor
motor
exciting coil
sensorless brushless
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JP4218998A
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English (en)
Inventor
Satoshi Tamaki
悟史 玉木
Yasuhiro Kondo
康宏 近藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 家電機器などの分野に使用されるブラシレス
モータにおいて、ロータの位置検出用センサを使用する
ことなくブラシレスモータを駆動させることで、センサ
を有するための環境上の使用制限および、モータのコス
トダウンを目的とする。 【構成】 ブラシレスモータ3の励磁コイルLu,L
v,Lwのうち一つの励磁コイルの端子電圧を観測し、
誘起電圧の電気角180°周期を測定し、測定された周
期をもとに、30°の励磁時間を演算し、誘起電圧とモ
ータの中性点電圧7とをコンパレータ4で比較し、クロ
スする点をトリガ点として、励磁パターンにしたがって
先に計算した30°時間で転流させるようにして、ロー
タの回転位置センサを使用せずに安定なブラシレスモー
タの駆動を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電機器などに用いら
れる位置検出用センサを使用しないセンサレスブラシレ
スモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家電機器などの分野において商品
の長寿命化,高信頼性化が進み、それにともないブラシ
レスモータが使用されるようになってきている。
【0003】また、その駆動方法についても、センサレ
ス駆動する方法が数多く提案されている。
【0004】以下に従来のセンサレスブラシレスモータ
の駆動装置について、図面を参照しながら説明する。
【0005】図8に示すように従来のセンサレスブラシ
レスモータの駆動装置は、マイクロプロセッサ26で制
御される駆動パルス発生ロジック22と、スイッチング
回路21を介して、ブラシレスモータ(以下、単にモー
タと略す)27をドライブしている。ここでモータ27
は励磁コイルLa,Lbを有し、2相全波駆動されるモ
ータである。励磁コイルLa,Lbからの出力はコンパ
レータ24,25を通り遅延回路23を介してマイクロ
プロセッサ26と接続されるように構成されている。
【0006】以下、各構成要素の関係と動作について説
明する。まず、モータが回転しているときはモータ27
の各励磁コイルLa,Lbの両端には図9に示す波形
(a)のように90°位相差の正弦波状の誘起電圧E
a,Ebが発生する。この誘起電圧Ea,Ebは励磁コ
イルLa,Lbの両端に2入力が接続されたコンパレー
タ24,25によってモータの中性点電圧において波形
整形される。したがって各コンパレータ24,25から
図9に示す波形(b)のように誘起電圧Ea,Ebと同
じ周期で90°位相差のパルス信号S1,S2が得られ
る。
【0007】パルス信号S1,S2は遅延回路23に供
給され、図9に示す波形(c)のように、S1,S2の
立上がり両エッジから時間Tだけ立上がりが遅延された
遅延クロックパルスDCKが形成される。時間Tは電気
角45°に相当し、これにより回転位置センサなしでロ
ータマグネットの基準位置である磁極境界から45°の
位置を前縁とする90°幅の電気角が設定でき、図9に
示す波形(e)のタイミングでスイッチング回路21を
スイッチングすることにより、ブレシレスモータをセン
サレス駆動している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、モータの通電切換えは遅延クロックパルス
DCKを基準に行われるため、遅延回路を余分に設けな
ければならず、また遅延クロックパルスに時間の誤差が
含まれていれば適切なタイミングで転流することができ
なくなるという問題点を有していた。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、遅延クロックパルスを設けずに、適切なタイミング
で転流することのできるセンサレスブラシレスモータの
駆動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のセンサレスブラシレスモータの駆動装置は、
通電開始状態からの起動手段と、少なくとも一つの励磁
コイルの誘起電圧の電気角180°の周期を測定する手
段と、測定された周期をもとに、各励磁コイルの通電切
換え時間を演算する手段と、誘起電圧とモータの中性点
電圧がクロスする位置を基準に各励磁コイルの通電切換
えを行う手段と、誘起電圧とモータの中性点電圧とを比
較しロータの回転位置と励磁タイミングの位相差をなく
すように制御する手段とを備えた構成を有している。
【0011】
【作用】本発明は上記した構成において、ロータの回転
位置センサなしで、モータの回転速度に応じた励磁時間
を作りだし、最適な通電切換えを行うことができる性能
の高いセンサレスブラシレスモータの駆動装置を提供す
ることができることとなる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0013】図1に示すように本実施例のセンサレスブ
ラシレスモータの駆動装置は、マイクロプロセッサ1で
ブラシレスモータ3の各励磁コイルLu,Lv,Lwの
励磁切換えタイミングの決定と、励磁切換信号P1〜P
6の出力と、誘起電圧Eu,Ev,Ewの電気角180
°に相当する周期T(180)の取込みを行う。各励磁
コイルLu,Lv,Lwの励磁切換えを行うドライバ回
路2で、3相結線されたブラシレスモータ(以下、単に
モータと略す)3で3相全波駆動を行う。モータ3の三
つの励磁コイルLu,Lv,Lwの中の特定の一つの励
磁コイル(図1ではLw)の誘起電圧Ewとモータの中
性点電圧7とをコンパレータ4で比較し、コンパレータ
4からの出力電圧レベルをレベル変換回路5で変換し、
レベル変換回路5からの出力信号とマイクロプロセッサ
1からの出力信号P8をORゲート回路6で合成し出力
信号P9を得る。ここでモータ3の中性点電圧7は同等
の基準電圧に接続されているものとする。
【0014】以下、各構成要素の関係と動作について図
1を用いて説明する。まず、モータ3の停止状態から3
相の各相に強制的に通電を開始する。この通電方式はい
わゆる3相モータの全波駆動方式と呼ばれているもの
で、U,V,Wの各相にU→V,W→V,W→U,V→
U,V→W,U→Wと順次通電を行う。このときロータ
はこの励磁に対応して、いわゆるオープンループで同期
回転する。始動時には、各励磁パターンの励磁時間はモ
ータ3が起動するのに十分遅い時間で通電し、徐々に励
磁時間を速めロータの回転速度を速める、いわゆるスロ
ーアップ駆動を行う。そして、このロータの回転速度が
充分な速度になると前記の誘起電圧が処理可能なレベル
となる。この様子を図3の波形図に示す。
【0015】ここで、例えばU相の電圧Euに着目する
と電気角180°の周期は中性点電圧7と比較すること
で測定可能であることがわかる。
【0016】この180°周期T(180)をマイクロ
プロセッサ1で測定する。この測定時に本来の180°
周期T(180)以外に励磁コイルのスイッチングによ
り過渡的な、中性点電位とクロスする電圧が発生する。
マイクロプロセッサ1のソフトウエアでこれを無視する
ように制御するか、または、マイクロプロセッサ1から
マスクパルスを発生させてこれを除去し誘起電圧の18
0°周期T(180)のみを正確に測定する。
【0017】次に、図2に示すように本実施例に使用す
るマイクロプロセッサ1の内部構成は、レベル変換回路
5の出力P7と誘起電圧のクロス位置検出信号P9が入
力回路12を介して中央演算装置(以下、CPUと略
す)8に入る。CPU8は第1のタイマ10,第2のタ
イマ11,メモリ9とそれぞれ接続されている。CPU
8の出力は出力回路13から出力してドライバ回路2
と、ORゲート回路6に信号を供給している。
【0018】図3には各部の要部波形図を示す。波形
(a)に示すように一つの励磁コイルLuの端子電圧波
形Euは、ロータの回転情報である誘起電圧成分を含ん
でおり点線のようになる。この波形をコンパレータ4に
入力し、モータ3の中性点電圧7と比較し、その結果を
レベル変換回路5に入力する。その出力P7は、波形
(b)に示されるように誘起電圧Euと同じ周期と位相
が含まれている。
【0019】波形(b)中の矢印で示されるエッジの立
上がりから、立下がりまでが180°周期T(180)
である。
【0020】ここで、第1のタイマ10を用いて、誘起
電圧180°周期を測定する。例えば、波形(c)に示
すような励磁コイルのスイッチングによる過渡的な電圧
を除去するためにパルス信号を出力し、波形(b)とO
Rをとり、波形(d)に整形された波形を用い、波形
(d)中の矢印のエッジの立上がりから立下がりまでの
周期、すなわち180°周期T(180)を測定し、エ
ッジの立下がりで割込みを発生させる。
【0021】あるいは、波形(e)に示すタイミングで
ソフトウエア側にて制御し、その許可タイミングのみ波
形(b)を観測し、エッジの立上がりから立下がりまで
の周期を測定し、エッジの立下がりで割込みを発生させ
ることで、前述と同様に180°周期T(180)を測
定することができる。
【0022】この測定結果にもとづいて3相コイルの3
0°励磁周期T(30)を計算すると、 T30=T180×30÷180 これは、誘起電圧360°を12分割した値で、したが
って3相全駆動する場合は、図3の波形(a)に示すよ
うに、励磁パターンは12パターンとなる。
【0023】こののちU相の発電波形が中性点電圧7と
プラスからマイナスにクロスするタイミングで前記計算
結果にもとづいた3相の励磁パターンの第1ステップを
出力する。以下順次、前記の計算された時間ごとに図3
に示すように3相の励磁パターンをもった出力P1〜P
6を得る。
【0024】これは、例えば、マイクロプロセッサ1が
図2に示す構成の場合、第2のタイマ11を用いて、計
算された30°時間T(30)を第2のタイマ11で測
定し、時間ごとに割込みを発生させて、3相の励磁パタ
ーン、すなわち12パターンを順次出力する。あるい
は、マイクロプロセッサ1が図2の構成と異なっていて
も、30°に相当する時間を測定できれば効果は同じで
ある。
【0025】図3を用いて上記一連の流れを説明する
と、モータの回転速度に応じた励磁コイルLuの端子電
圧波形Euは波形(a)に含まれる、誘起電圧の180
°周期T(180)を図2の第1のタイマ10で測定
し、割込み1(以下、▽1と表示する)を発生させる。
これは、波形(b)のエッジの立下がりもしくは、波形
(d)のエッジの立下がりを意味し、端子電圧波形が中
性点電圧7とプラスからマイナスにクロスする位置と同
じである。
【0026】つぎに、測定された周期を用いて励磁時間
を演算するが、励磁時間は電気角で30°の時間を求め
ることである。これは誘起電圧360°に対して12分
割した値である。そして、つぎのクロス点(▽2)をト
リガ点として、P1〜P6に示す励磁パターンにしたが
って、先に演算で求めた30°時間T(30)を図2の
第2のタイマ11で計測し出力する。つまり、誘起電圧
の180°時間を測定し、測定結果にもとづいて30°
時間を演算し、誘起電圧のクロスする位置をトリガ点
(▽)としてP1〜P6に示す12の励磁パターンにし
たがって、30°時間で転流を行う。周期の取込み,演
算,転流のタイミングは常にトリガ点(▽)を基準に行
われる。なお、トリガ点では180°周期の測定と励磁
パターンの出力を同時に処理するが、割込みの優先順位
は誘起電圧の周期測定による割込みの方が優先順位は高
いものとする。
【0027】また、励磁コイル3相のうち1相を用い
て、例えばU相の非通電時間で端子電圧波形と中性点電
位とのレベル比較を行い、この高低の組合わせ4種類で
つぎのように前記30°励磁周期の補正をする。
【0028】図4の30°励磁周期を補正する場合の要
部波形図に示すように、波形(a)は励磁コイルの端子
電圧波形で、正常時,位相進み,位相遅れの場合を重ね
て記す。なお、位相遅れ,位相進み時は誘起電圧波形の
みを記す。波形(b)は、正常時のコンパレータ4の出
力をレベル変換した信号P7、波形(c)は位相進み時
のコンパレータ4の出力をレベル変換した信号P7、波
形(d)は位相遅れ時のコンパレータ4の出力をレベル
変換した信号P7である。
【0029】例えば、一つの組合わせとして、1回目の
励磁パターン出力時のP7と6回目の励磁パターン出力
時のP7のレベルの高低の組合わせ、つまり励磁コイル
の非通電期間で、前記30°励磁周期の補正、すなわち
位相の進み,遅れを判定する。位相進み時は、励磁パタ
ーン6回目の出力時のP7は、正常ロウレベルに対しハ
イレベルとなる。逆に位相が遅れたときは、励磁パター
ン1回目の出力時のP7は、正常ロウレベルに対しハイ
レベルとなり、位相の進み,遅れを検出できる。そして
位相進みと判断した場合、計算で求めた30°の励磁時
間を一定値遅らせ位相遅れと判断した場合、30°の励
磁時間を一定値進ませて30°励磁周期を補正し最適な
転流タイミングを確保するよう制御する。
【0030】また、モータ3が一定速度で回転していれ
ば、誘起電圧の180°周期T(180)は一定とな
る。つまり前回測定した周期T1と今回新たに測定した
周期T2は等しくなるはずである。そこで、周期T1と
T2の比ΔTを求める。定速回転時はΔT=1である。
負荷が変動するとΔT≠1となる。ΔTの絶対値がある
特定の値以下であれば、今回測定した周期はロータの回
転状態を意味するデータとして、30°の励磁時間を演
算する。逆にΔTの絶対値がある特定の値以上であれ
ば、今回測定した周期はノイズを含めたロータの回転状
態とは異なる時間と判断し、前回測定したデータをもと
に30°の励磁時間を演算する。
【0031】例えば、 |ΔT|≦0.5 であれば、今回測定した周期をもとに30°の励磁時間
を演算し、 |ΔT|>0.5 であれば、前回測定した周期をもとに30°の励磁時間
を演算する。
【0032】ΔTを求めることで、ロータの回転情報と
は異なる時間を180°周期時間と判断することを防止
できる。
【0033】またフェールセーフとして以下の処理を行
う。観測された180°周期が計算された励磁周期の1
20°と等しいとき、または、計算された30°周期が
モータの特性上、回転できないような速さの周期を計算
したとき、前記のオープンループ駆動から始まる再スタ
ート、またはモータ電源の遮断などの処理を行う。
【0034】つぎに、先に説明したコイルの励磁切換え
時に発生する過渡電圧を除去し、180°周期を正確に
測定するためのマスク方法について説明する。これは、
ソフト的に処理してもハード的に処理しても同様な効果
が得られることは説明ずみである。まず、ソフト的に処
理する場合について説明する。
【0035】図3の波形(b)のエッジの立上がりと立
下がりのみを観測するよう、6回目を出力して一定の遅
れ時間後、波形(b)を観測し、8回目を出力する直前
に観測をやめる。そして12回目を出力して一定の遅れ
時間後、波形(b)を観測し1回目を出力する直前に観
測をやめる。このようにして波形(b)のエッジの立上
がりから立下がりまでの周期、すなわち180°周期T
(180)を測定することができる。
【0036】あるいは、エッジの立上がりから立下がり
までの周期を測定する際に、過渡電圧の影響を受けるタ
イミングをソフトウエアでマスクする。つまり6回目の
励磁パターンを出力してから一定の時間と、12回目を
出力してから一定の時間をソフト的に無視することで、
エッジの立上がりから立下がりまでの180°周期を測
定することができる。
【0037】つぎに、ハード的に処理する場合について
説明する。励磁の12パターンは、計算で求めた30°
周期ごとに出力される。過渡電圧が発生するタイミング
は12回目を出力した直後に発生することがわかってい
るため、12回目を出力する直前にマスク信号を出力す
る。マスク信号幅はモータの回転速度と電流値によって
可変とする。回転速度は30°周期に比例し、電流値は
電圧と回転速度によって推測する。そしてこのマスク信
号の図3に示される波形(c)と波形(b)を合成して
波形(d)を得、波形(d)のエッジの立上がりから立
下がりまでの周期が180°周期となり、このパルス幅
を測定する。
【0038】上記のコイル切換え時に発生する過渡電圧
を除去し、180°周期を正確に測定する方法は、PW
M制御などの速度制御を行う際にも有効である。
【0039】図5に示すように速度制御する場合、波形
(a)は端子電圧波形で、波形(b)に示すクロックお
よびデューテイでPWM制御する。端子電圧波形と中性
点電圧7とをコンパレータ4で比較し、レベル変換回路
5から波形(c)が得られる。誘起電圧180°周期は
波形(d)に示すようにエッジの立上がりから立下がり
までの周期となる。
【0040】したがって、波形(c)から波形(d)の
エッジの立上がりと立下がりのみを検出するようにソフ
ト的に処理するには、前述と同様に180°に相当する
立上がりと立下がりのみを観測するようソフト処理する
か、過渡電圧の影響による成分はソフト的に無視するこ
とで180°周期を測定する。
【0041】また、ハード的に処理する場合も、前述同
様、過渡電圧が発生する直前にマスク信号を出力し波形
合成によって波形(d)を得、180°周期を測定す
る。
【0042】以上のようにして、PWMなどの速度制御
を行った場合も、ソフトもしくはハード処理によるマス
クをすることで誘起電圧180°周期を正確に測定する
ことができる。あとは速度制御しない場合と同様の手順
でモータ3を制御する。
【0043】モータ3を速度制御する場合、一般に数百
回転から数千回転までPWMなどで電圧による制御をす
るが、上述したマスク方法で速度制御した場合、非常に
遅い回転数のときは180°周期を正確に求められない
場合がでてくる。また、正確に求められたとしても、い
わゆるモータ最低動作電圧近辺の電圧と負荷により定ま
る回転数で運転させようとしたとき、モータの回転は不
安定となり脱調しやすい状態になる。そこで、軽負荷,
超低速回転時には先に説明した始動時の通電方法である
強制的に通電する、いわゆるオープンループで同期回転
させる。つまりモータ3の回転数はマイクロプロセッサ
1が認知しているため、ある回転数以下ではオープンル
ープで同期回転させ、ある回転数以上では180°周期
を測定し、その周期にしたがった励磁周期で回転するよ
うに使いわけることも可能である。
【0044】つぎに、図6に示すように速度制御の範囲
は、矢印の範囲であり最大定格電圧時から最低動作電圧
時をPWMなどで速度制御するが、最低動作電圧以下
の、すなわち図6の斜線部で速度制御する場合でも、モ
ータ印加電圧を最低動作電圧より高く設定し、上記のオ
ープンループで同期回転させれば、脱調することなく超
低速で回転可能となる。
【0045】前述したように、ある回転数以下では、オ
ープンループで同期回転させ、そのときモータの印加電
圧を最低動作電圧より高く設定しておく。そしてある回
転数以上では、180°周期を測定し、その周期にした
がった励磁周期で回転するように使いわけることで、最
低動作電圧時より低い回転速度から速度制御でき、非常
に広範囲にわたって安定した速度制御を行うことが可能
となる。
【0046】図2に示す構成のマイクロプロセッサを使
用した場合の実施例のフローチャートを図7に示す。
【0047】なお、本発明を3相全波駆動型ブラシレス
モータに適用した実施例を示したが、2相以上の半波ま
たは全波駆動型のセンサレスブラシレスモータに適用す
ることも可能である。
【0048】また、誘起電圧180°の周期を測定する
際に、一つの励磁コイルの誘起電圧を測定したが、2,
3個の励磁コイルを用いても同様な効果が得られる。
【0049】さらにモータの転流タイミングの基準位置
を、U相の発電波形が中性点電位とプラスからマイナス
にクロスする位置を基準に励磁切換えを行う実施例を示
したが、例えば、3相ブラシレスモータであれば、U,
V,Wのいずれかのコイルの発電電圧が中性点電位とク
ロスする位置のうち、任意の一つを基準に励磁切換えを
行っても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、誘起電圧の電気角180°周期T(180)
を測定し、測定された周期をもとに30°の励磁時間T
(30)を演算し、誘起電圧のクロス点をトリガ点とし
て、励磁パターンにしたがって30°時間で転流する。
また測定した180°周期T(180)を用いる際に、
前回測定した周期と今回新たに測定した周期の比をと
り、一定値以上であれば前回データを採用して励磁時間
を演算し、かつ特定のタイミングでコンパレータの出力
をレベル変換した信号レベルを判定し位相ロック制御す
ることで、ロータの回転位置センサつきのブラシレスモ
ータと同等な安定した動作が得られるという優れたセン
サレスブラシレスモータの駆動装置を実現できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のセンサレスブラシレスモータ
の駆動装置のブロック図
【図2】同実施例におけるマイクロプロセッサの内部構
成のブロック図
【図3】同実施例における要部波形図
【図4】同実施例における位相ロック制御の波形図
【図5】同実施例における速度制御の波形図
【図6】同実施例における速度制御の特性図
【図7】同実施例におけるフローチャート
【図8】従来のセンサレスブラシレスモータの駆動装置
のブロック図
【図9】従来のセンサレスブラシレスモータの駆動回路
の要部波形図
【符号の説明】
1 マイクロプロセッサ 2 ドライバ回路 3 ブラシレスモータ 4 コンパレータ 5 レベル変換回路 7 中性点電圧 Lu,Lv,Lw 励磁コイル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルの端子に発生する端子電圧に
    含まれる誘起電圧の電気角180°の周期を測定する手
    段と、測定された周期をもとに前記励磁コイルの通電切
    換え時間を演算するマイクロプロセッサとを備えたセン
    サレスブラシレスモータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 励磁コイルの誘起電圧をモータの中性点
    電圧とコンパレータで比較し、プラスからマイナスにク
    ロスする位置またはマイナスからプラスにクロスする位
    置を基準として、前記励磁コイルの通電切換えをドライ
    バ回路で行うようにした請求項1記載のセンサレスブラ
    シレスモータの駆動装置。
  3. 【請求項3】 励磁コイルの誘起電圧がモータの中性点
    電圧とクロスする位置を検出する際に、特定のタイミン
    グのみ検出するようにマスクするようにした請求項2記
    載のセンサレスブラシレスモータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 逆起電圧を抑制するマスクパルス信号幅
    を、モータの回転速度およびモータ電流のうち少なくと
    も一つに応じて変化させるようにした請求項3記載のセ
    ンサレスブラシレスモータの駆動装置。
  5. 【請求項5】 励磁コイルの誘起電圧の電気角180°
    の周期を用いる際に、前回測定した周期と新たに測定し
    た周期との比または差をとり、特定の比率または差以上
    の場合は前回測定した周期を用いて前記励磁コイルの励
    磁時間を決めるようにした請求項2記載のセンサレスブ
    ラシレスモータの駆動装置。
  6. 【請求項6】 励磁コイルの誘起電圧とモータの中性点
    電圧とをコンパレータで比較した信号レベルを用いて、
    レベル変換回路で特定のタイミングでレベル判定を行い
    前記励磁コイルの通電切換えタイミングとロータ位置と
    の位相差をなくすように制御する請求項2記載のセンサ
    レスブラシレスモータの駆動装置。
  7. 【請求項7】 励磁コイルの通電切換え時に発生する逆
    起電圧を抑制するためにマイクロプロセッサからマスク
    パルス信号を出力するようにした請求項2記載のセンサ
    レスブラシレスモータの駆動装置。
  8. 【請求項8】 起動時に開ループで起動し徐々に回転速
    度を速め、励磁コイルの誘起電圧が検出可能となったの
    ち、閉ループ制御するようにした請求項2記載のセンサ
    レスブラシレスモータの駆動装置。
  9. 【請求項9】 速度制御を行うときに、開ループ駆動と
    閉ループ駆動とを回転速度に応じて使いわけるようにし
    た請求項1または8記載のセンサレスブラシレスモータ
    の駆動装置。
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