JPH067056Y2 - 可搬式水門扉開閉駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、可搬式水門扉開閉駆動装置に関するものであ
る。

〔従来技術とその問題点〕

水門扉を手動操作により開閉させる装置において、その
手動ハンドルを廻すことにより、水門扉を開閉させるに
は相当な労力と時間を要する。

このため、モータ、エンジン等の駆動源を利用した可搬
式の水門扉昇降用の駆動装置が開発されているが、従来
のものは製品が、例えば駆動部、伝達軸及びハンドル軸
回転装置の３つ、或いは制御装置と（駆動部＋ハンドル
軸回転装置）の２つに分割した形式にしているので、使
い勝手及び操作性が悪く、しかも製品重量が重いため、
人力での持ち運びが容易でなく、水門が設置されている
門柱上部への搬入には、クレーン車等が必要であった。

そこで本考案は、可搬性、操作性、安全性に優れたもの
を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は上記の問題点を解決するためになされたもの
で、次のように構成したものである。

即ち、本体内に手動ハンドル軸接続部を備えた出力軸
と、この出力軸に減速機構部を介して連続したモータを
設け、且つ前記出力軸に過トルク検出レリーサを設ける
と共に、この過トルク検出レリーサの移動によって動作
する電源遮断用リミットスイッチを設け、更に本体に下
端をピボット状とした伸縮自在の振れ止め脚部を固定又
は着脱自在に設け、且つ床面に該振れ止め脚の下端と係
合する 状の振れ吸収スプリングを設けたものである。

そして、モータは直流モータとし、整流器を内蔵して交
流電源で使えるようにすることが好ましい。

〔実施例〕

実施例について図面を参照して説明する。

第１図〜第３図において、１は上部に取手２を付し、下
部に振れ止め脚３を着脱自在に取付けた本体である。

本体１には手動ハンドル軸接続部４（カップリング）を
備えた出力軸５と、これを４段減速歯車装置６を介して
駆動する直流モータ７と、整流器８と、交流電源差込口
９とが設けられている。また前記出力軸５には過トルク
検出レリーサ１０が取付けられ、それが動作した時はリ
ミットスイッチ１２が働き電源を切るように構成されて
いる。

なお、１３は電源表示灯、１４は右回り用押釦スイッ
チ、１５は停止用押釦スイッチ、１６は左回り用押釦ス
イッチである。

振れ止め脚３は調節ネジ１７を操作することにより長さ
を調節することができる。

また上部は 状の本体受金具１８が枢着され、本体受金
具１８は止ネジ１９によって本体１に着脱自在に装着さ
れる。

また、振れ止め脚３の下端はピボット状をなし、床面に
固定される 状の振れ吸収スプリング２０の中心孔に係
合されている。

次にその取扱いについて説明すると、先ず手動ハンドル
軸接続４を水門扉開閉機２１の手動ハンドル軸に連結
し、振れ止め脚３の長さえを調節してセットする。

次に商用電源コード（図示せず）を電源差込口９に差込
み、押釦スイッチ１４又は１６を押す。そうすると、整
流器８を介して電力が供給され直流モータ７が回転し、
減速歯車装置６を介して出力軸５が駆動され、手動ハン
ドル軸を回転させ水門扉を開閉する。

水門扉が開閉しきったとき、或いは運転中過トルクがか
ゝった場合には、過トルク検出レリーサ１０が作動して
リミットスイッチ１２を押し、モータの回転を停止させ
る。

停止釦１５を押した後、逆方向の押釦スイッチ１６又は
１４を押してモータを逆回転させれば過トルク検出レリ
ーサ１０がもとの位置に復帰し、リミットスイッチ１２
も復帰する。

本機は駆動部、ハンドル軸回転装置及びその制御装置等
が一体形となっており、製品重量は１１Kgと軽く、人力
での持運びに便なるよう取手２付となっているので使い
勝手がよく、既設の開閉機の開度計を見ながら、３点押
釦スイッチを操作して水門の開閉を楽に行うことができ
る。

実施例のものは、手動ハンドル軸中心より、重心を遠く
し、既設手動ハンドル軸を回す時の回転モーメントが少
なくなる様、各部品が組困込まれているため、本体自体
がある程度の廻り止めになっているので、廻り止め用の
過大なべース、架台等は不要である。

また、既設水門扉開閉機の手動ハンドル軸は、キー軸、
角軸といろいろあり、接続後本機との芯が出ないものが
あるため、運転の際多少の振れが起こるが、この振れを
高さ調整自在の振れ止め脚３を用いて、本体と操作床面
間をサポートし、床面取付の振れ吸収スプリング２０は
その振れを吸収すると共に本体の補助的な廻り止めとな
っている。

また電源はもよりに証明用電源があれば使用可、であ
る。更に操作場所が高所及び遠方であっても、電源コー
ドだけ操作場所迄もっていけば使用可である。

また、入力電源は単相交流使用するものであるが、整流
器を使用し、直流モーター使用のため、水門扉にかゝる
負荷の大小により、その昇降速度が自動的に変わる。

すなわち、水門扉に水圧力がかゝって重い時は標準速度
で、水圧力がなくなって水門扉のみの時高速となり、水
門扉昇降に要する時間の短縮をはかることができる。

また予めセットした回転トルク（可変式）以上の負荷が
かゝると、モータが自動的に停止するトルク検出装置を
内蔵しているため、これにより既設構造物を保護する。

〔考案の効果〕

本考案は、出力軸５、減速機構部、モータ８及びその制
御装置を本体１内に纏めて設け、それを振れ止め脚３で
支持する構成としたので、可搬性に富むと共に手動ハン
ドル軸への連結が簡便で、迅速に開閉動作に移ることが
でき、実用上水門扉開閉用駆動装置として優れたもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は側面図、
第２図は背面図、第３図は本体の内部構造を示す一部截
断側面図である。 １……本体 ２……取手 ３……振れ止め脚 ４……手動ハンドル軸接続部 ５……出力軸 ６……減速歯車装置 ７……モータ ８……整流器 ９……交流電源差込口 １０……過トルク検出レリーサー １１……ローラー １２……リミットスイッチ １３……電源表示灯 １４……右回り用押釦スイッチ １５……停止用押釦スイッチ １６……左回り用押釦スイッチ １７……調節ネジ １８……本体受金具 １９……止ネジ ２０……振れ吸収スプリング

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体１内に手動ハンドル軸接続部４を備え
   た出力軸５と、この出力軸に減速機構部を介して連結し
   たモータ７を設け、且つ前記出力軸５に過トルク検出レ
   リーサ１０を設けると共に、この過トルク検出レリーサ
   １０の移動によって動作する電源遮断用リミットスイッ
   チ１２を設け、更に本体１に下端をピボット状とした伸
   縮自在の振れ止め脚３を固定又は着脱自在に設け、且つ
   床面に該振れ止め脚３の下端と係合する 状の振れ吸収スプリング２０を設けたことを特徴とする
   可搬式水門扉開閉用駆動装置。
2. 【請求項２】モータは直流モータとし、整流器を介して
   交流入力端子に接続した請求項１記載の可搬式水門扉開
   閉用駆動装置。