JPH067039U - 圧力センサーの検出ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力センサーの検出ヘッドを小径化する。 【構成】 ケース(１)の一端に被測定ガスの導入口(２)
を開設し、ケース(１)中に導入口(２)に連通する測定ガ
ス室(３)及び該測定ガス室(３)の内径を拡大して圧力感
知素子(７)の収容室(５)を形成し、収容室(５)の底の段
部(４)上にＯリング等の環状パッキング材(６)、圧力感
知素子(７)、筒状リテーナ(８)、ケーブル保持具(11)を
順次挿入し、ケース他端の開口縁(13)をカシメて、圧力
感知素子(７)、リテーナ(８)、ケーブル保持具(11)を固
定すると共に、これ等を介してパッキング材(６)を圧縮
し、測定ガス室(３)を気密に閉塞した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は圧力センサーの検出ヘッドの構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

産業用ロボット、自動加工機等に於て、圧力変化を利用して対象物体の検出を 行なうため、圧力センサーが多数使用されている。圧力センサーは応答性や精度 を考慮して産業用ロボットの狭い場所に配置されねばならないため、検出ヘッド は出来るだけ小型、小径であることが望ましい。

【０００３】 図３は従来の検出ヘッドの構造の一例を示している。ケース(17)の一端に被測 定ガスの導入口(２)を開設し、ケース(17)中には導入口(２)へ連通する測定ガス 室(３)を形成し、ケースの他端を開口して圧力感知素子(７)を収容している。ケ ース(17)の開口には内ねじが形成され、塞ぎキャップ(18)を螺合して圧力感知素 子(７)を押圧し固定するものである。塞ぎキャップ(18)の中央に電線(16)を貫通 し、リード線(15)を圧力感知素子(７)へ接続し、塞ぎキャップ(18)は端面に形成 した貫通孔(12)を通じて大気圧を圧力感知素子(７)の一方の表面に作用させ、他 方の表面には導入口(２)を通じて測定ガス室(３)を充満する被測定ガスの圧力を 作用させ、その差圧を内蔵するダイヤフラム或いはピエゾ素子等によって検出す るものである。

【０００４】

【解決すべき課題】

従来の検出ヘッドは、ケース(17)の開口端に塞ぎキャップ(18)を螺合して、一 体化する構成であるから、ねじ山高さ分だけケース(17)の外径は大径化し、検出 ヘッドの小型化の支障となっている。 更に塞ぎキャップ(18)によって圧力感知素子(７)を固定するには、電線(16)の リード線(15)を、塞ぎキャップ(18)の回転によるねじれ分だけ余裕を持って長く 形成し、素子(７)に接続する必要があり、組立に手間を要した。

【０００５】 ケース(17)と塞ぎキャップ(18)のねじこみに代えて、両者を溶接して一体化す る構造も提案されているが、溶接に伴う温度上昇のため圧力感知素子(７)の特性 を損う問題があった。 本考案は検出ヘッドの組立が極めて容易に行なわれると共に、素子(７)の固定 のためのねじ構造或いは溶接構造はとらず、従って検出ヘッドは小径化されると 共に従来の溶接熱による影響は回避することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案はケース(１)の一端に被測定ガスの導入口(２)を開設し、ケース(１)中 に導入口(２)に連通する測定ガス室(３)及び該測定ガス室(３)の内径を拡大して 圧力感知素子(７)の収容室(５)を形成し、収容室(５)の底の段部(４)上にＯリン グ等の環状パッキング材(６)、圧力感知素子(７)、筒状リテーナ(８)、ケーブル 保持具(11)を順次挿入し、ケース他端の開口縁(13)をカシメて、圧力感知素子( ７)、リテーナ(８)、ケーブル保持具(11)を固定すると共に、これ等を介してパ ッキング材(６)を圧縮し、測定ガス室(３)を気密に閉塞した。

【０００７】

【作用】

本考案はケース(１)中に、パッキング材(6)、圧力感知素子(7)、リテーナ(８) 、電線(16)を通したケーブル保持具(11)を順番に挿入し、最後にケース(１)の開 口縁(13)をカシメることによって、これら部品を一挙に固定すると共に、パッキ ング材(６)の圧縮によって測定ガス室(３)を気密に維持する。 従来の如く溶接構造或いはねじ構造によって気密に塞ぐものではないから、検 出ヘッドは小径化されると共に、溶接熱による悪影響も起こらず圧力感知素子( ７)の精度の高い品質を維持出来る利点がある。

【０００８】

【実施例】

第１図に於てケース(１)は一端に被測定ガスのパイプを取り付けるべき口金を 具えた導入口(２)を形成し、ガスケット(14)を嵌めている。 ケース(１)の内部には、導通口(２)へ連通する測定ガス室(３)を形成すると共 に、測定ガス室(３)の開口側を拡大して当り面(41)、段部(４)をそれぞれ形成し 、ケース(１)の開口縁(13)は真っ直ぐに開放している。

【０００９】 ケース(１)の段部(４)にＯリング等のパッキング材(６)を置き、更に電線(16) を通したケーブル保持具(11)、ウェーブワッシャー(９)、リテーナ(８)及び電線 (16)のリード線(15)に接続された圧力感知素子(７)を挿入している。電線(16)及 び、電線(16)を通した部品がケース(１)の収容室(５)に収まると、ケース(１)先 端の開口縁(13)をカシメてケーブル保持具(11)を押さえ、リテーナ(８)、ウェー ブワッシャー(９)、圧力感知素子(７)を介してパッキング材(６)を圧縮する。 パッキング材(６)は第２図に示したように、ｃ−ａの潰し代だけ圧縮され、測 定室(３)を気密に塞ぐ。

【００１０】 又、収容室(５)はケーブル保持具(11)に開設した貫通孔(12)及びリテーナ(８) 、ウェーブワッシャー(９)の中央孔を通じて大気圧に連通しているから、圧力感 知素子(７)は大気圧と測定ガス室(３)の圧力差を検出することが出来る。

【００１１】

【考案の効果】

ケース(１)には各部品(６)(７)(８)(９)(11)を順次挿入し収まった後、ケース (１)の開口縁(13)をカシメるだけで一挙に組立と部品の固定、測定ガス室の気密 が完了し、従来の図３の検出ヘッドの構造と比べて組立が極めて容易に迅速に行 なわれる。 しかも本考案は、ケース(１)には従来の検出ヘッドに於けるねじ山或いは溶接 による結合構造は有しないから、全体の外径は小径化されると共に、溶接熱によ る圧力感知素子(７)の性能低下は起こさない効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る検出ヘッドの断面図である。

【図２】パッキング材周辺の拡大断面図である。

【図３】従来の検出ヘッドの断面図である。

【符号の説明】

(１) ケース (２) 導入口 (３) 測定ガス室 (５) 収容室 (４) 段部 (７) 圧力感知素子 (８) リテーナ (11) ケーブル保持具 (13) 開口縁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース(１)の一端に被測定ガスの導入口
   (２)を開設し、ケース(１)中に導入口(２)に連通する測
   定ガス室(３)及び該測定ガス室(３)の内径を拡大して圧
   力感知素子(７)の収容室(５)を形成し、収容室(５)の底
   の段部(４)上にＯリング等の環状パッキング材(６)、圧
   力感知素子(７)、筒状リテーナ(８)、ケーブル保持具(1
   1)を順次挿入し、ケース他端の開口縁(13)をカシメて、
   圧力感知素子(７)、リテーナ(８)、ケーブル保持具(11)
   を固定すると共に、これ等を介してパッキング材(６)を
   圧縮し、測定ガス室(３)を気密に閉塞した圧力センサー
   の検出ヘッド。