JPH0669957U - 証明用顔写真裁断ガイドシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも顔が所定の大きさに焼き付けされ
た粗サイズの顔写真から、写真上辺と頭の髪との間の寸
法などが規格通りの証明用顔写真を容易に裁断できるガ
イドシートを提供すること。 【構成】 粗サイズの顔写真を規定サイズに裁断する際
のガイドとするシートにおいて、裏面に粘着剤２を塗布
して台紙３に剥離可能に貼着された透明フイルム４から
なり、透明フイルム４には写真規格サイズ表示部５が形
成され、この写真規格サイズ表示部５が証明用顔写真の
規格サイズに対応した大きさの写真サイズ枠取り線６
と、この写真サイズ枠取り線６内の規定位置に規定され
た大きさで枠取りされた円形状の顔枠取り線７と、この
顔枠取り線７の内側及び外側にそれぞれ顔部分サイズの
プラスマイナスの誤差範囲を表示する誤差範囲表示線
８、９とから構成されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は証明用顔写真裁断ガイドシートに関し、更に詳細には例えば受験用、 パスポート用又は運転免許用等の証明用顔写真を申請書の規定に精度良く合致さ せて裁断するためのガイドシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、受験用、パスポート用、又は運転免許用等の身分証明用の顔写真は、 それぞれその申請書に写真を張り付ける箇所の規定印刷枠に対応する大きさで作 られる。すなわち、一例を上げて説明すると、例えば、ある学校での受験用の証 明用顔写真は縦Ｘセンチ、横Ｙセンチと決まっていて、願書には写真張り付け箇 所にその大きさの枠取り線が印刷され、この枠取り線の大きさに合せて作られた 証明用顔写真を貼りつけなければならない。

【０００３】 このような証明用顔写真は普通、所謂写真屋が撮影して現像し、規定寸法より も大きな印画紙にほぼ規定写真サイズを考慮した大きさで顔から肩にかけての上 半身を焼付け、最後にカッターで所定の写真サイズに裁断して作られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の証明用顔写真は、写真自体の大きさが規定寸法で裁断されていれば、顔 の位置等は特に規定されず、従って、所定寸法の写真の中に何となく顔がおさま っていればよかった。しかし、最近では、例えばパスポートに貼る証明用顔写真 にみられるように、写真自体の大きさはむろんのこと、顔の位置等も厳格に規定 されるようになってきている。

【０００５】 パスポート用の顔写真についてこのような厳格な規格が求められるようになっ た理由は、偽造防止のため従来の貼りつけ方式とは異なり、提出した証明用顔写 真を原稿としてパスポート表紙の裏側に転写機で直接プリントするようになった ことにある。すなわち、この時に使用される転写機は、そのサイズ調整能力が低 く、規格を外れた写真を原稿として転写機でプリントすると頭が切れたり、顔が 小さ過ぎて判別に支障が出る等の不都合があるからであった。

【０００６】 そのため、パスポートの申請用に提出する証明用顔写真は、縦４．５センチ、 横３．５センチの長方形という全体サイズに加えて、転写機で楕円形に型抜きし ても髪の毛などが切れないように写真上辺から髪までが７ミリ、髪から顎までが ２．７センチと厳密に定められ、誤差は２ミリしか許されておらず、少しでもは み出していれば、受け付け窓口で再提出を要求されることになる。

【０００７】 このように縦横の全体サイズに加え、顔部分の位置即ち写真上辺から頭の位置 まで厳密に規定されると、一般には、このような証明用顔写真を粗サイズの顔写 真から個人的に裁断することは非常に苦労する作業となる。少なくとも顔の大き さは焼きつけの時に写真屋に要望すればその通りに作成してもらえる。これは、 引伸し機を上下に調整して顔の大きさを決め、そこで引伸し機のピントを合せて 印画紙に露光すれば良く、特に困難なことではない。

【０００８】 しかし、前述したように顔を所定サイズの写真の中心に位置させ且つ周囲に規 定寸法の余白部を残して裁断することは写真屋でも手間が掛り、これを申請者本 人が自らするとなれば大変神経を使う作業となることは明らかである。

【０００９】 本考案の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、少な くとも顔が所定の大きさに焼き付けされた粗サイズの顔写真から、写真上辺と頭 の髪との間の寸法などが規格通りの証明用顔写真を容易に裁断できるガイドシー トを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案の証明用顔写真裁断ガイドシートは、粗サイズの顔写真を規定サイズに 裁断する際のガイドとするシートにおいて、裏面に粘着剤を塗布して台紙に剥離 可能に貼着された透明フイルムからなり、前記透明フイルムには写真規格サイズ 表示部が形成され、この写真規格サイズ表示部が証明用顔写真の規格サイズに対 応した大きさの写真サイズ枠取り線と、この写真サイズ枠取り線内の規定位置に 規定された大きさで枠取りされた楕円形状の顔枠取り線と、この顔枠取り線の内 側及び外側にそれぞれ顔部分サイズのプラスマイナスの誤差範囲を表示する誤差 範囲表示線とから構成されていることを特徴とする。

【００１１】

【作用】

本考案の証明用顔写真裁断ガイドシートにおいて、少なくとも顔部分について は規定の大きさで焼き付けされた粗サイズの顔写真に、台紙から剥がした透明な フイルムをこれに表示された写真規格サイズ表示部の顔枠取り線が写真の顔部分 に重なるように貼り合わせる。その後、この粗サイズの顔写真を透明フイルムと 共にその写真サイズ枠取り線に沿ってカッター又は鋏み等によって裁断する。

【００１２】 そして、最後に裁断された証明用顔写真から透明フイルムを剥がす。これによ り、裁断された証明用顔写真はその顔部分の全体サイズに対する位置が透明フイ ルムに表示された規定枠線で区画された通りになり、従って証明用顔写真の全体 サイズのみならず顔部分の位置まで規定通りのものができる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の証明用顔写真裁断ガイドシートを図に示される実施例について 更に詳細に説明する。図１には本考案の一実施例に係る証明用顔写真裁断ガイド シート１が示されている。この証明用顔写真裁断ガイドシート１は、裏面に粘着 剤２を塗布して台紙３に剥離可能に貼着された透明なプラスチックフイルム４か ら構成されている。この透明なプラスチックフイルム（以下単にフイルムと称す る）４には、図２に示されるような写真規格サイズ表示部５が印刷などで表示さ れている。

【００１４】 この写真規格サイズ表示部５は、要求されている証明用顔写真の規格サイズに 対応した大きさの写真サイズ枠取り線６を備えている。この写真規格サイズ表示 部５は、更に写真サイズ枠取り線６内の規定位置に規定の大きさで枠取りされた 楕円形状の顔枠取り線７を備えている。従って、この顔枠取り線７で囲まれた領 域において頭の髪に相当する最上部から証明用顔写真規定サイズ上辺までの寸法 ａ、頭の髪から顔の顎までの寸法ｂ、及び顔部分の両サイドの余白部分の幅ｃ等 はまったく規定通りの寸法となっている。

【００１５】 そして、この顔枠取り線７の内側及び外側には、それぞれ顔部分サイズのプラ スマイナスの誤差範囲を表示する誤差範囲表示線８、９が印刷などで描かれてい る。この２つの誤差範囲表示線８、９は、顔枠取り線７と区別しやすいように顔 枠取り線７を太線とすれば点線又は細線で描かれている。

【００１６】 本実施例の証明用顔写真裁断ガイドシート１におけるフイルム４には、このよ うな写真規格サイズ表示部５がある特定の規定、例えばパスポート用に基づいて 寸法構成されたものの他、別の規定に基づいて寸法構成されたもの等複数の種類 のものが形成されている。この種類の異なる写真規格サイズ表示部５の間はある 程度の間隔をあけその中間部には切取りガイド線１０が点線で表示されている。

【００１７】 本考案を例えば、パスポート用の顔写真裁断ガイドシートとして、利用する場 合は、証明用顔写真裁断ガイドシート１に、次のような各種の表示を施すことに より、簡単かつ便利に有効利用することができる。 例えば、図１及び図２において、写真規格サイズ表示部５の中央部に縦方向に 中心線１１を表示し、この中心線１１から証明用顔写真規定サイズ左辺までの寸 法ｄを１７±２とｍｍ表示し、証明用顔写真規定サイズ右辺から左辺までの寸法 ｅを３５とｍｍ表示し、証明用顔写真規定サイズ上辺から下辺までの寸法ｆを４ ５とｍｍ表示し、更に前記寸法ａを７±２とｍｍ表示し及び前記寸法ｂを２７± ２とｍｍ表示することにより、きわめて簡単にパスポート申請用の規格に合った 写真を得ることができる。

【００１８】 また、証明用顔写真裁断ガイドシート１の余白部分１２にパスポート写真のき まりを表示することができる。例えば、申請者本人のみが撮影されたもの。提出 の日前６ヵ月以内に撮影されたもの。縁なしで規定の寸法を満たしたもの。無帽 で正面を向いたもの。背景がないもの。写真はカラー、白黒いずれでもよい。提 出枚数は国内申請新規で１枚、再発給で２枚、国外申請は２枚。写真の裏面に氏 名を記入する。等である。このようなきまりを案内表示することにより、容易に パスポート用の写真を作成することができる。

【００１９】 次に、本実施例の証明用顔写真裁断ガイドシート１の使用方法について説明す る。この証明用顔写真裁断ガイドシート１において、最初に、このガイドシート １から使用する規格にあう写真規格サイズ表示部５をその周囲の切取り線１０に 沿ってカッター又は鋏みで切取り、１つの写真規格サイズ表示部５だけに切り分 け使用準備を整える。

【００２０】 そして、少なくとも顔部分については規定の大きさで焼き付けされた粗サイズ の顔写真に、先に切取ったガイドシート１の透明なフイルム４を台紙３から剥が し、これに表示された写真規格サイズ表示部５の顔枠取り線７による領域が写真 の顔部分に重なるように貼り合わせる。その後、この粗サイズの顔写真を透明フ イルム４と共にその写真サイズ枠取り線６に沿ってカッター又は鋏み等によって 裁断する。

【００２１】 そして、最後に裁断されて規定写真サイズとなった証明用顔写真から透明フイ ルム４を剥がす。これにより、裁断された証明用顔写真はその顔部分の全体サイ ズに対する位置が透明フイルム４に表示された枠線で区画された通りになり、従 って証明用顔写真の全体サイズのみならず顔部分の位置まで規定通りのものがで きる。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の証明用顔写真裁断ガイドシートによれば、少な くとも顔部分が所定の大きさに焼き付けされた粗サイズの顔写真から、証明用顔 写真の全体サイズは勿論のこと写真上辺と頭の髪との間の寸法など写真全体に対 する顔部分の位置までもが規格通りになっている証明用顔写真を容易に裁断する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る証明用顔写真裁断ガイ
ドシートを示す平面図である。

【図２】図１に示された証明用顔写真裁断ガイドシート
の剥離可能な透明フイルムに表示された１種類の写真規
格サイズ表示部を拡大して示す平面図である。

【符号の説明】

１ 証明用顔写真裁断ガイドシート ２ 粘着剤 ３ 台紙 ４ 透明フイルム ５ 写真規格サイズ表示部 ６ 写真サイズ枠取り線 ７ 顔枠取り線 ８ 誤差範囲表示線 ９ 誤差範囲表示線 １０ 切取りガイド線 １１ 中心線 １２ 余白部分

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 粗サイズの顔写真を規定サイズに裁断す
   る際のガイドとするシートにおいて、裏面に粘着剤を塗
   布して台紙に剥離可能に貼着された透明フイルムからな
   り、前記透明フイルムには写真規格サイズ表示部が形成
   され、この写真規格サイズ表示部が証明用顔写真の規格
   サイズに対応した大きさの写真サイズ枠取り線と、この
   写真サイズ枠取り線内の規定位置に規定された大きさで
   枠取りされた楕円形状の顔枠取り線と、この顔枠取り線
   の内側及び外側にそれぞれ顔部分サイズのプラスマイナ
   スの誤差範囲を表示する誤差範囲表示線とから構成され
   ていることを特徴とする証明用顔写真裁断ガイドシー
   ト。