JPH0669548U - ワックス式熱応動弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワックス式熱応動弁を構成する部品の製作コ
ストを安くすると共に短時間で製作できるようにする。 【構成】 流路１に固定されるケーシング２の固定用フ
ランジ３の外周にシール用ゴムリング４が固定され、前
記ケーシング２に設けられた環状弁座５に、ワックス式
熱応動伸縮装置６により移動される弁体７が対向して配
置されているワックス式熱応動弁において、前記環状弁
座５における弁体７に対向する位置に、シール用環状ゴ
ム材８を固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、環状弁座における弁体接触部にシール用環状ゴム材を固定したワッ クス式熱応動弁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ワックス式熱応動弁としては、実公昭４８−３７３０３号公報により公 表されているものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のワックス式熱応動弁においては、シートに弾性体シールを装着し、 かつバルブにも弾性体シールを装着しているので、前記シートとバルブの２つの 部品に、ゴムからなる弾性体を加硫接着している。 またケーシングを流路に固定したときの水の漏洩を防止するため、シートの外 周に、ゴム・アスベストまたは補強用繊維を混入したゴムを取付けている。しか し、別々に製作されるシートおよびバルブに、弾性体シールおよびゴム材を別々 に取付けているので、部品の製作コストが高くなると共に、部品の製作時間が長 くかかるという欠点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前述の課題を有利に解決するために、本考案のワックス式熱応動弁においては 、流路１に固定されるケーシング２の固定用フランジ３の外周に、シール用ゴム リング４が固定され、前記ケーシング２に設けられた環状弁座５に、ワックス式 熱応動伸縮装置６により移動される弁体７が対向して配置されているワックス式 熱応動弁において、前記環状弁座５における弁体７に対向する位置に、シール用 環状ゴム材８を固定する。

【０００５】

【実施例】 図３ないし図５は本考案の第１実施例において用いられるシール用ゴムリング ４，環状弁座５，およびシール用環状ゴム材８を有する固定用フランジ３を示す ものであって、鋼板にプレス加工が施されて、円環状の固定用フランジ３と、そ のフランジ３の内周に下向きに屈折連設された縦筒９と、その縦筒９の下端に内 向きに屈折連設された環状弁座５とが構成されている。

【０００６】 前記縦筒９と環状弁座５との屈折連設部に、多数の連通孔１０が、環状弁座５ の周囲方向に間隔をおいて設けられ、前記縦筒９の内面および環状弁座５の上面 に固着されたシール用環状ゴム材本体１１と、縦筒９の外面および環状弁座５の 外周側下面に固着された補助環状ゴム材１２とは、前記連通孔１０内に充填され たゴム材を介して結合されている。

【０００７】 前記固定用フランジ３の外周に、シール用ゴムリング４の内周開口溝が嵌合さ れ、かつ前記固定用フランジ３の巾方向の中間部には、その固定用フランジ３の 直径方向の両側において、ケーシング本体１３の上端部を挿込固定するための係 止孔１４が設けられている。

【０００８】 図１および図２は、図３ないし図５に示す部品を使用した本考案の第１実施例 に係るワックス式熱応動弁を示すものであって、固定用フランジ３の上面に支持 部材１５の両側の端板１６が重合され、ケーシング本体１３の両側の上端部にお ける挿込片は、固定用フランジ３における係止孔１４と、前記端板１６の係止孔 とに挿通されて、カシメ付けにより固定され、前記固定用フランジ３とケーシン グ本体１３と支持部材１５とによりケーシング２が構成されている。

【０００９】 ワックス式熱応動伸縮装置６の容器１７の大径端部に、環状の弁体７を有する 環状部材１８が嵌合され、その環状部材１８とケーシング本体１３との間に、そ の環状部材１８を閉弁方向に押圧するばね１９が介在され、前記容器１７内中央 部に配置されたゴム製スリーブ２０と、容器１７の周壁との間に、ワックス２１ が充填され、前記ゴム製スリーブ２０内に一側部が挿通されたプランジャ２２の 他端部は、前記支持部材１５の中央部に固定されている。

【００１０】 ワックス式熱応動伸縮装置６における容器１７の周囲の水温が上昇すると、ワ ックス２１が膨張すると共に、その膨張力によりプランジャ２２がゴム製スリー ブ２０から押し出される。しかし、プランジャ２２は支持部材１５に固定されて いるので、容器１７と環状部材１８とが開弁方向に移動する。

【００１１】 またワックス式熱応動伸縮装置６における容器１７の周囲の水温が低下すると 、ワックス２１が収縮するので、ばね１９により容器１７および環状部材１８が 閉弁方向に移動される。

【００１２】 図６および図７は本考案の第２実施例に係るワックス式熱応動弁を示すもので あって、固定用フランジ３の内周に縦筒９が上向きに屈折連設され、その縦筒９ の上端部に環状弁座５が内向きに屈折連設されているが、その他の構成は前記第 １実施例の場合と同様である。

【００１３】 本考案は前記各実施例以外の任意型式のワックス式熱応動弁にも実施すること ができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、流路１に固定されるケーシング２の固定用フランジ３の外周 に、シール用ゴムリング４が固定され、前記ケーシング２に設けられた環状弁座 ５に、ワックス式熱応動伸縮装置６により移動される弁体７が対向して配置され ているワックス式熱応動弁において、前記環状弁座５における弁体７に対向する 位置に、シール用環状ゴム材８を固定したので、ワックス式熱応動弁を構成する 複数の部品に、シール用リング４およびシール用環状ゴム材８を固定する必要は なく、１つの部品にシール用ゴムリング４およびシール用環状ゴム材８を固定す るだけでよいので、ワックス式熱応動弁を構成する部品を、低コストでかつ短時 間で製作することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例に係るワックス式熱応動弁
を示す一部切欠縦断側面図である。

【図２】図１の一部を拡大して示す縦断側面図である。

【図３】本考案の第１実施例において用いられシール用
ゴムリングとシール用環状ゴム材と環状弁座とを備えて
いる環状部材を示す平面図である。

【図４】図３に示す環状部材の拡大側面図である。

【図５】図３のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図６】本考案の第２実施例に係るワックス式熱応動弁
を示す縦断側面図である。

【図７】図６の一部を拡大して示す縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 流路 ２ ケーシング ３ 固定用フランジ ４ シール用ゴムリング ５ 環状弁座 ６ ワックス式熱応動伸縮装置 ７ 弁体 ８ シール用環状ゴム材 ９ 縦筒 １０ 連通孔 １１ シール用環状ゴム材本体 １２ 補助環状ゴム材 １３ ケーシング本体 １４ 係止孔 １５ 支持部材 １６ 端板 １７ 容器 １８ 環状部材 １９ ばね ２０ ゴム製スリーブ ２１ ワックス ２２ プランジャ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 流路１に固定されるケーシング２の固定
   用フランジ３の外周に、シール用ゴムリング４が固定さ
   れ、前記ケーシング２に設けられた環状弁座５に、ワッ
   クス式熱応動伸縮装置６により移動される弁体７が対向
   して配置されているワックス式熱応動弁において、前記
   環状弁座５における弁体７に対向する位置に、シール用
   環状ゴム材８を固定したワックス式熱応動弁。