JPH0668956B2 - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JPH0668956B2
JPH0668956B2 JP14476886A JP14476886A JPH0668956B2 JP H0668956 B2 JPH0668956 B2 JP H0668956B2 JP 14476886 A JP14476886 A JP 14476886A JP 14476886 A JP14476886 A JP 14476886A JP H0668956 B2 JPH0668956 B2 JP H0668956B2
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cathode ray
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敬介 粟井
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、複数の電子ビームを放出する電子銃を有
し、この電子ビームを蛍光面上に集中して画像を表示す
る陰極線管に関する。
(従来の技術) 通常、カラーブラウン管は、3電子ビームを放出する電
子銃を有し、この電子銃から放出される3電子ビームを
蛍光面上に集中して、画像(文字を含む)を表示するよ
うに構成されている。万一、この3電子ビームが蛍光面
上で正しく集中しない場合は、色ずれを生じ、画像の表
示を不完全にする。
この電子ビームの集中のうち、画面中心における電子ビ
ームの集中(静的コンバーゼンス)は、各電子ビームを
放出する単位電子銃相互に傾角を与える方法、主レンズ
を構成する一部電極を電子銃の中心軸からずらす方法、
主レンズを電子ビームの通過方向に対して傾斜させる方
法などでおこなわれている。また、画面周辺における電
子ビームの集中(動的コンバーゼンス)については、コ
ンバーゼンス補正装置を用いる方法、偏向装置自体の非
斉一磁界により自己集中させる方法などでおこなわれて
いる。
一方、充分ヒートランされてカットオフの設定された陰
極線管においては、出画時の電子ビーム電流が設定電流
値に対して大きく変化するいわゆるフライング現象を抑
制して、安定した電子ビーム電流が得られるようにする
必要がある。特にディスプレイ管のように、非発光の暗
地部に一階調で文字や図形などの画像をネガ表示するも
のについては、この出画時の安定性がきわめて重要であ
る。もし設定電流値に対して、出画時の電子ビーム電流
性が大きいと、画面のバックグランドが浮いたり、フォ
ーカスがぼけるなどの現象がおこり、特にカラーブラウ
ン管では、画像のほか色の再生が不完全となる。
この電子ビーム電流のフライング量を小さくし、かつ速
やかに安定にするために、電子銃の第1グリッドを低熱
膨張率(12.0×10-6程度)の部材で構成するとよいこと
が実公昭60-35163号公報に示されている。しかし、第1
グリッドを低熱膨張率部材で構成すると、反面、前記静
的コンバーゼンスが劣化する。
これをカラーブラウン管に一般に用いられている3個の
単位電子銃を一体化したユニバイポテンシャル形の一体
化電子銃について説明すると、この電子銃は、3個のカ
ソード、このカソードを各別に加熱するヒータ、および
上記カソード上に順次配設されて、カソードから放射さ
れた電子ビームを制御する第1、第2グリッド、および
この電子ビームを集束するレンズ系を構成する第3〜第
6グリッドからなる。通常、この電子銃のヒータ、カソ
ードおよび各グリッドには、第1表に示す電圧が印加さ
れ、カソードに映像信号を入力し、かつカソード電圧に
よって電子ビームをカットオフするようになっている。
上記第1および第2グリッドは、上記映像信号に忠実に
電子ビームを引き出すための制御電極であり、電子ビー
ムは、この第1、第2グリッド付近で一旦集束され、ク
ロスオーバーを形成したのち、発散しつつ第3グリッド
に入射し、第3〜第6グリッドからなるレンズ系により
集束されて蛍光面上に集中する。
この一連の作用は、ヒータによってカソードが加熱さ
れ、常時安定した電子ビームを射出できる状態にあるた
めに実現するものである。しかし、カソードの加熱によ
って各電極の安定温度は、第2表に示す分布となり、こ
の安定温度に達するまでの時間は、カソードで約5秒、
第1および第2グリッドで約10分、第3〜第6グリッド
で約15〜20分かかる。そして、この安定温度に達するま
で、各電極は、熱膨張により管軸方向および管軸と直交
する平面上で伸長する。
上記管軸方向の伸びは、電子銃が所定の精度で組立てら
れていたとしても、各電極の温度および安定温度に達す
るまでの時間の差によって、各電極の間隔が変化するこ
とを示しており、特にカソードと第1グリッドとの間隔
変化については、電子ビームの設定電流値に対してフラ
イング量が変化する。また、管軸と直交する平面上での
伸びは、所定の精度で組立てられた各単位電子銃の軸間
距離に変化を与え、3電子ビームの集中を変化させる。
それ故、一般に静的コンバーセンスおよびカットオフ
は、電子銃を十分ヒートランしたのちに設定するように
している。
通常の電子銃では、各グリッドを熱膨張率αが17.0×10
-6(0〜300℃)程度のステンレス部材で形成するが、こ
のような電極は、第11図に示すように、管軸方向の伸び
が大きく、特に曲線(1)に示す第1グリッドの伸びによ
り、この電子銃のフライング量は大幅に変化する。な
お、第11図において、曲線(2)は第2グリッド、曲線(3)
はカソードの伸びを示したものである。
ところで、カットオフ電圧Ecは次式で表わされ、右項の
値が大きくなると、電子ビーム電流が多くなる。
ただしφ:第1グリッドの電子ビーム通過孔径 a:第1グリッドとカソードとの間隔 f:第1グリッドと第2グリッドとの間隔 t:第1グリッドの厚さ Ec2:第2グリッドの印加電圧 上式において、φ,t,Ec2は、同一電子銃では常に一定
であるが、a,fは、ヒータの点火により時間とともに変
化する。今、ヒータ点火時のa,fをa1,f1とし、、十分ヒ
ートランされたのちのa,fをa2,f2とすると、a,fの積が
一定、すなわち、a1・f1=a2・f2であれば、フライング特
性は、第12図の曲線(5)のようにほぼ理想的な電子ビー
ム電流を示し、a1・f1>a2・f2の場合は曲線(6)、a1・f1<a
2・f2の場合は曲線(7)のような特性を示す。したがっ
て、第1グリッドを熱膨張率の低い部材で形成すれば、
a・fの変化を少くすることができ、曲線(6),(7)の特性を
示すものを曲線(5)に近づけることができる。なお、第1
2図に示した直線(8)は、電子ビームの設定電流値であ
る。
しかし、第1グリッドを熱膨張率の低い部材で形成して
も、フライング特性は改善できても、静的コンバーゼン
スは改善されない。すなわち、電子銃が所定の精度に組
立てられていても、前記したように各グリッドの安定温
度および安定温度に達するまでの時間に差があるため、
各グリッドの孔中心にずれを生じ、3電子ビームの集中
に大きな障害を与える。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように、第1グリッドを熱膨張率の低い部材で形
成すれば、フライング特性を適性化することができる。
しかし、第1グリッドに熱膨張率の低い部材を用いるの
みでは、静的コンバーゼンスの経時変化が劣化し、電子
ビームの集中に大きな障害を与える。
この発明は、このような問題点を解決するためになされ
たものであり、複数の電子ビームを放出する電子銃に対
して、その静的コンバーゼンスの経時変化を損うことな
く、画像が正常に見える状態になるまでの時間を短縮す
る陰極線管を得ることを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 複数の電子ビームを放出する複数のグリッドからなる電
子銃を有し、この電子銃から放出された複数の電子ビー
ムを蛍光面上に集中して画像を表示する陰極線管におい
て、第1ないし第4グリッドの熱膨張率をそれぞれα
〜α、第5グリッド以降の熱膨張率をαgとして、 αα<α<αgα となるように電子銃を構成した。
(作用) 複数の電子ビームを放出する電子銃の各グリッドを前記
のように構成すると、フライング特性を適正化できると
同時に、静的コンバーゼンスの経時変化を小さくするこ
とができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。
第1図にこの発明の一実施例であるカラーブラウン管
を、また、第2図にその電子銃の構成を示す。
このカラーブラウン管は、外囲器(20)の前面部を構成す
るパネル(21)内面に、3色蛍光体からなる蛍光面(22)が
形成され、この蛍光面(22)と対向かつ一定間隔離間し
て、その内側にシャドウマスク(23)が配設されている。
また、外囲器(20)の後端部を構成するネック(24)内に
は、3個の電子ビーム(25B),(25G),(25R)を放出する電
子銃(26)が配設され、この3電子ビーム(25B),(25G),(2
5R)をシャドウマスク(23)を介して蛍光面(22)に入射さ
せ、かつこの蛍光面(22)上に集中させることにより、カ
ラー画像を表示することができるようになっている。
ところで、上記電子銃(26)は、3個のカソード(28a),(2
8b),(28c)、これらカソード(28a)〜(28c)を各別に加熱
するヒータ(29a),(29b),(29c)、および上記カソード(28
a)〜(28c)に対して、管軸に沿って蛍光面(22)方向に順
次配設され、上記カソードから放出される3電子ビーム
を制御する第1、第2グリッド(31),(32)および上記3
電子ビームを集束するレンズ系を構成する第3ないし第
6グリッド(33)〜(36)で構成されている。各グリッド(3
1)〜(36)は、3個の電子ビーム通過孔(37)をもつ板状ま
たは筒状に形成され、電子銃(26)は、上記カソード(28
a)〜(28c)、ヒータ(29a)〜(29c)およびグリッド(31)〜
(36)により、3個の単位電子銃が一体化された一体化構
造になっている。なお、この電子銃(26)の電子ビーム(2
5B),(25G),(25R)に対する各グリッド(31)〜(36)の基本
的な作用は、前記従来の電子銃と同じであるので、その
説明を省略する。しかして、この電子銃(26)において
は、各グリッド(31)〜(36)の熱膨張率が後述する関係に
なるように形成されている。
さて、発明者らの実験によると、十分にヒートランされ
たのちに静的コンバーゼンスが調整されたカラーブラウ
ン管において、十分クーリングされたのちの静的コンバ
ーゼンスは、第3図に示すように経時変化することが判
明した。この第3図は、上記電子銃の各グリッドを一般
的に用いられるステンレス部材で形成した場合の測定結
果であり、曲線(39)は第1、第2グリッド間に生ずる静
的コンバーゼンスの経時変化、曲線(40)は第2、第3グ
リッド間に生ずる静的コンバーゼンスの経時変化、曲線
(41)は第3、第4グリッド間に生ずる静的コンバーゼン
スの経時変化、曲線(42)は第4、第5グリッド間に生ず
る静的コンバーゼンスの経時変化を示しており、総合的
な静的コンバーゼンスの経時変化は、それらを加え合せ
た曲線(43)に示す減衰曲線となる。
ここで、出画時の電子ビームのフライング特性を適正に
するため、第1および第2グリッドを、熱膨張率αが1
2.0×10-6以下の低熱膨張部材で形成すると、第3図に
曲線(39)に示した静的コンバーゼンスの不足集中成分が
減少すると同時に、曲線(40)に示した過集中成分も減少
し、それらの寄与率の相違に基づいて、第4図に示すよ
うに、静的コンバーゼンスの経時変化は、曲線(43)から
曲線(43a),(44b)に示すように劣化する。この第4図の
曲線(44a)は、第1、第2グリッドを熱膨張率5.0×10-6
(0〜300℃)の42%Ni-Fe合金(NSD)で形成し、第3グリッ
ドを熱膨張率17.0×10-6のステンレスで形成した場合、
曲線(44b)は、第1グリッドを熱膨張率9.4〜10.4×10-6
(30〜400℃)の50%Ni-Fe合金(TNF)、第2グリッドをNS
D、第3グリッドをステンレスで形成した場合である。
この第4図からわかるように、第1グリッドの熱膨張率
をα、第2グリッドの熱膨張率をα、第3グリッド
の熱膨張率をαとするとき、 αα<α………(1) にして、第3図の曲線(39)成分を増すことにより、過集
中を緩和することができる。しかし、曲線(44a),(44b)
に示すように、まだ過集中が大きい。この静的コンバー
ゼンスの経時変化をさらに小さくするためには、曲線(4
4b)からわかるように、第2グリッドの熱膨張率α
さらに小さくすればよいが、現在のところ、グリッドと
して必要な特性を満して、かつNSDより熱膨張率の小さ
い実用化できる部材はみあたらない。
そこで、発明者らは、さらに実験を重ねて、第4図に示
したものより過集中成分を小さくして静的コンバーゼン
スの経時変化を小さくするためには、第3図に示した曲
線(41)成分を多くするとともに、曲線(42)成分を少くす
る方法がきわめて有効であることを見出した。すなわ
ち、第1、および第2グリッドを低熱膨張率かつα
αとし、第4グリッドの熱膨張率をα、第5グリッ
ドまたは第5グリッド以降のグリッドの熱膨張率をαg
とするとき、 α<αgα………(2) とすることにより、静的コンバーゼンスの経時変化をい
ちじるしく小さくすることができた。かくして、第1、
第2グリッドの熱膨張が低いことと相俟って、画面の色
ずれおよび静的コンバーゼンスの経時変化の少ない画面
を再生することができるようになった。
ところで、実験結果によれば、第1グリッドの熱膨張率
αとフライング量とは第5図に曲線(46)で示す関係が
ある。これは、第1グリッドおよび第2グリッドの電子
ビーム通過孔の直径を0.40mmとし、初期設定電子ビーム
電流を10μAとしたときのフライング量を、10μAを10
0%として示したものである。陰極線管、特にディスプレ
イ管においては、画像を適正に再生するためには、150%
以下が望まれるので、曲線(46)から第1グリッドの熱膨
張率αは、11.0×10-6以下であればよく、前記(1)の
条件を考慮して、第1、第2グリッドについては、下記
(3)の条件を満足するようにすることが望ましい。
αα11.0×10−6………(3) また、第4グリッドについては、この第4グリッドの熱
膨張率αと静的コンバーゼンスの経時変化の5分後の
ずれとの間に、第6図に直線(47a),(47b)で示す関係が
ある。これらは、第3グリッド、第5グリッドおよびそ
れ以降のグリッドをステンレスで形成し、第1、第2グ
リッドについては、ααの関係を満足するよう
に、直線(47a)は、第1、第2グリッドをそれぞれNSD
(熱膨張率5.0×10-6)、直線(47b)は、第1グリッドを
NSD、第2グリッドをTNF(熱膨張率11.0×10-6以下)で
形成した場合である。陰極線管、特にディスプレイ管に
おいては、静的コンバーゼンスの経時変化の5分後のず
れは、0であることが望ましいが、実用上は、最大限±
0.2mmまでは許容できる。したがって、直線(47a),(47b)
から第4グリッドの熱膨張率αは、 10.0×10−6≦α≦17.0×10−6 であればよく、前記(2)の条件を考慮して、第3、第
4、第5およびそれ以降のグリッドについては、下記
(4)の条件を満足するようにするとよい。
10.0×10−6α<αgα……(4) かくして、上記条件(3),(4)を満足するように電子銃(2
6)を構成すれば、フライング量を150%以下、静的コンバ
ーゼンスの経時変化を±0.2mm以下にすることができ、
蛍光面(22)上に適正な画像を表示するカラーブラウン管
とすることができる。
以下、具体例についてこれを説明する。
具体例1. 14吋29.1mmφネック90゜偏向カラーブラウン管
において、電子銃(26)をユニバイポテンシャル形の一体
化電子銃とし、その第3グリッド、第5グリッドおよび
それ以降のグリッドをステンレスで形成して、 α=αg=17.0×10−6(0〜300℃) とし、第1、第2グリッドをフライング特性を考慮して
NSD(42%Ni-Fe)で形成して、 α=α=5.0×10−6(0〜300℃) とし、第4グリッドを、α<α<αgになるように
IMO(約19% Cr-Ni合金)で形成して α=13.7×10−6(0〜100℃) とした。
このカラーブラウン管の静的コンバーゼンスの経時変化
を第7図に曲線(49a)で、また、フライング特性を第8
図に曲線(50a)で示す。曲線(49a)から静的コンバーゼン
スの経時変化を2分で約0.1mmとすることができ、また、
曲線(50a)からわかるように、フライング特性を理想的
にすることができ、曲線(51),(52)で示したように、第
3、第4、第5グリッドおよびそれ以降のグリッドをす
べてステンレスで形成した電子銃(第1、第2グリッド
はNSDで形成)にくらべて、特に静的コンバーゼンスが
大幅に改善されている。
なお、上記静的コンバーゼンスの経時変化の測定は、Eb
=25kV、Ec3=7.0kV(フォーカス)、Ec2=600V、Ek=カ
ットオフ、Ec1=0V、Ef=6.3V、1時間ヒートランしたの
ち、静的コンバーゼンスを0に調整し、10時間クーリン
グ後に測定したものである。
また、フライング特性の測定は、Eb=Ec3=Ec2=200V、E
k=バリアブル、Ec1=0、Ik=10μA(単位電子銃当
り)、1時間ヒートランしたのち、Ikを各単位電子銃に
ついて正確に10μAに調整し、1時間クーリング後に測
定したものである。
具体例2. 上記具体例1のカラーブラウン管において、
第3、第5およびそれ以降のグリッドを同じくステンレ
ス、第4グリッドを同じくIMOで形成し、第1グリッド
をTMF(50%Ni-Fe合金)で形成して α=9.4〜10.4×10−6(30〜400℃) とし、第2グリッドをNSDで形成して α=5.0×10−6(0〜300℃) とした。
このカラーブラウン管の静的コンバーゼンスの経時変化
を第9図に曲線(49b)で、また、フライング特性を第10
図に曲線(50b)で示す。これら曲線(49b),(50b)からわか
るように、この電子銃(26)では、静的コンバーゼンスの
経時変化を±約0.1mm以下に納めることができ、フライ
ング特性もまたほぼ理想的になっている。
具体例3. 上記具体例1のカラーブラウン管において、
第3、第5およびそれ以降のグリッドを同じくステンレ
ス、第4グリッドを同じくIMOとし、第1、第2グリッ
ドをKOV(29%Ni-17%Co-Fe合金)で形成して、 α=α=4.54×10−6(30〜400℃) としたところ、具体例1とほぼ同様の静的コンバーゼン
スの経時変化およびフライング特性を示すカラーブラウ
ン管とすることができた。
具体例4. 上記具体例1のカラーブラウン管において、
第3、第5およびそれ以降のグリッドを同じくステンレ
ス、第1、第2グリッドを同じくNSDで形成し、第4グ
リッドをICL(16%Cr-6%Fe-Ni合金)で形成して、 α=13.5×10−6(30〜400℃) としたところ、具体例1とほぼ同様の静的コンバーゼン
スの経時変化およびフライング特性を示すカラーブラウ
ン管とすることができた。
〔発明の効果〕
複数の電子ビームを放出する複数のグリッドからなる電
子銃を有し、この電子銃から放出された複数の電子ビー
ムを蛍光面上に集中して画像を表示する陰極線管におい
て、第1ないし第4グリッドの熱膨張率をそれぞれα
〜αとし、第5グリッドおよびそれ以降のグリッドの
熱膨張率をαgとして、 αα<α<αgα となるように構成したので、静的コンバーゼンスの経時
変化を損うことなく、画面が正常に見える状態になるま
での時間を短縮することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図はこの発明の実施例説明図で、第1
図はこの発明の一実施例カラーブラウン管の構成を示す
断面図、第2図はその電子銃構造を示す断面図、第3図
は静的コンバーゼンスの経時変化を説明するための図、
第4図は第1、第2グリッドを熱膨張率の低い部材で形
成した場合の静的コンバーゼンスの経時変化を示す図、
第5図は第1グリッドの熱膨張率とフライングとの関係
を示す図、第6図は第4グリッドの熱膨張率と静的コン
バーゼンスの経時変化との関係を示す図、第7図は一具
体例の静的コンバーゼンスの経時変化を示す図、第8図
は同じくそのフライング特性を示す図、第9図は他の具
体例の静的コンバーゼンスの経時変化を示す図、第10図
は同じくそのフライング特性を示す図、第11図はカソー
ドおよびグリッドの管軸方向の伸びを示す図、第12図は
電子ビーム電流のフライング特性説明図である。 (22)……蛍光面、(25B),(25G),(25R)……電子ビーム (26)……電子銃、(28a)〜(28C)……カソード (29a)〜(29c)……ヒータ、(31)……第1グリッド (32)……第2グリッド、(33)……第3グリッド (34)……第4グリッド、(35)……第5グリッド (36)……第6グリッド、(37)……電子ビーム通過孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カソード、第1グリッド、第2グリッドか
    らなる三極部およびこの三極部に隣接して主レンズ系を
    構成する複数のグリッドが配設されて複数の電子ビーム
    を放出する電子銃を有し、この電子銃から放出される複
    数電子ビームを蛍光面上に集中させて上記蛍光面上に画
    像を表示する陰極線管において、 上記三極部を構成する第1グリッドの熱膨張率をα
    第2グリッドの熱膨張率をα、第3グリッドの熱膨張
    率をα、上記主レンズを構成する第4グリッドの熱膨
    張率をα、第5グリッド以降の熱膨張率をαgとし
    て、 αα<α<αgα としたことを特徴とする陰極線管。
  2. 【請求項2】各グリッドの熱膨張率が αα11.0×10−6 10.0×10−6α<αgα であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の陰
    極線管。
  3. 【請求項3】第1グリッドおよび第2グリッドが鉄・ニ
    ッケル合金からなることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】第1グリッドおよび第2グリッドが鉄・ニ
    ッケル・コバルト合金からなることを特徴とする特許請
    求の範囲第2項記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】第4グリッドがニッケル・クロム合金から
    なることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の陰極
    線管。
  6. 【請求項6】第4グリッドがニッケル・クロム・鉄合金
    からなることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の
    陰極線管。
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