JPH06686B2 - 歯科用接着剤 - Google Patents

歯科用接着剤

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JPH06686B2
JPH06686B2 JP60294925A JP29492585A JPH06686B2 JP H06686 B2 JPH06686 B2 JP H06686B2 JP 60294925 A JP60294925 A JP 60294925A JP 29492585 A JP29492585 A JP 29492585A JP H06686 B2 JPH06686 B2 JP H06686B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、歯科用ポリサルホン系樹脂と歯科用アクリル
系樹脂とを接着させる接着剤に関する。
<従来の技術> 従来の樹脂製歯科補綴物は、長年の間アクリル系樹脂を
用い、ポリマーとモノマーの加熱重合に加圧成形法によ
り得ていた。これは補修材料として同一のアクリルポリ
マー粉末とアクリルモノマー液を用いることができるた
め補修が簡便であるという利点があった。
しかし、このようなアクリル系樹脂の加熱重合により得
られた歯科補綴物は脆く、薄い部分は咬合力により破折
することが多いといった強度的な欠点とともに、加熱重
合反応が不十分な場合が多いため、残留モノマーが溶出
してアレルギー症状を起すといった衛生上の欠点をも有
していた。
また、アクリル樹脂製人工歯は歯ブラシにより摩耗しや
すいなどの欠点もある。
このようなアクリル系樹脂製歯科補綴物の欠点を除去す
るものとしてポリサルホン系樹脂による歯科補綴物が提
案され、実用化されるようになって来た。
このポリサルホン系樹脂はエンジニアリングプラスチッ
クの一種で機械的強度が高く、耐衝撃性にすぐれている
が、従来一般的に使用されているアクリル樹脂製人工歯
との接着性がわるく、特別の繊維装置や通常の接着剤を
使用してもなお、接着性が不十分であり、実用上、例え
ば比較的硬い食物を咬んだ際などに人工歯がはずれやす
いなどの問題がある。
また、アクリル樹脂製義歯床の口がい部の肉厚調整等に
使用されるアクリル樹脂系の硬質裏装剤や暫間裏装剤な
どのいわゆるリベース剤を該ポリサルホン系樹脂製歯科
補綴物に適用しても十分な接着性が得られず、実用に供
し得ないのが実情であった。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は歯科用ポリサルホン系樹脂と歯科用アクリル系
樹脂とを強固に接着させることができる歯科用接着剤を
提供することを目的とするものである。
すなわち、ポリサルホン系樹脂製義歯床とアクリル樹脂
製人工歯、ポリサルホン系樹脂製義歯床とアクリル樹脂
系リベース剤、アクリル樹脂製義歯床とポリサルホン系
樹脂製人工歯などを強固に接着し、その実用性の範囲を
飛躍的に拡大する接着剤を提供するものである。
<問題点を解決するための手段> かかる問題点は、歯科用ポリサルホン系樹脂と歯科用ア
クリル系樹脂とを接着させるに際して用いる接着剤とし
て、30〜250℃の沸点を有する有機溶剤と熱可塑性
ポリヒドロキシエーテルからなり、該溶剤100重量部
に対して熱可塑性ポリヒドロキシエーテルが0.3〜40
重量部含有してなる接着剤を用いることにより解決でき
る。
本発明において使用される熱可塑性ポリヒドロキシエー
テルは一般式 〔F−O−E″−O〕 (式中、Fは2価フェノールの残基であり、E″はモノ
エポキシド及びジエポキシドから選択され、かつヒドロ
キシル基1〜2個を有するエポキシドの残基であり、n
は重合度を表わす整数であって少なくとも約20、好ま
しくは80以上である)を有するものである。一般に熱
可塑性ポリヒドロキシエーテルは2価フェノールとエポ
キシド基1ないし2個を有するエポキシドの等モル量を
重合することによって製造することができる。その詳細
については、特開昭58−173151号公報に記され
ている。
ポリヒドロキシエーテルを生成するに当っては任意の2
価フェノールを使用することができる。2価フェノール
の例としては、ヒドロキノン、レゾルシノールなどの単
核2価フェノールならびに多核フェノールがある。2価
多核フェノールは一般式 (式中R4はナフテレン及びフェニレンのような芳香族
2価炭化水素基であり、フェニレンが好ましく、B及び
1は同一でも異なっていてもよく、メチル、n−プロ
ピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチルなどの
ようなアルキル基、好ましくは炭素原子1〜4個を有す
るアルキル基:ハロゲン原子、すなわち塩素、臭素、ヨ
ウ素もしくはフッ素:又はメトキシ、メトキシメチル、
エトキシ、エトキシメチル、n−ブチルオキシ、アミル
オキシなどのようなアルコキシ基、好ましくは炭素原子
1ないしは4個を有するアルコキシ基から選択され、X
及びX1は独立的に0ないし4の整数であり、R5はアル
キレン、アルキリデン、シクロアルキレン又は飽和2価
基である)を有する。
特に好ましくは一般式: (式中B,B1,X及びX1はさきで定義したとおりであ
り、R6はアルキレン基もしくはアルキリデン基で、好
ましくは炭素原子1ないし3個を有するもの、又は炭素
原子6ないし12個を有するシクロアルキレンである)
を有する2価多核フェノールである。
ポリヒドロキシエーテルの製造に有用なジエポキシドを
下記式 (式中R7は隣接炭素原子間の結合、又は原子の肪脂族
性、芳香族性、環式脂肪族性、複素環性、又は非環式の
各配列のような2価有機基を示す。)を有するくり返し
単位により示すことができる。
挙げることのできるその他のジエポキシドは、2個のオ
キシラン基が芳香族エーテルを介して結合しているも
の、すなわち、下記の配置: −C−O−W−O−(R8O)−C− (式中R8は2価有機基であり、Wは2価フェノールに
ついての上記記載中に示されたもののような、2価フェ
ノールの2価芳香族基残基であり、dは0ないし1の整
数である。)を有するジエポキシドを包含する。
なお、その他のジエポキシドとしては、オキシラン基が
隣接炭素原子に結合し、しかも該炭素原子の少なくとも
1対が環式脂肪族炭化水素の一部であるエーテルを包含
する。
本発明において使用される30〜250℃の沸点を有す
る有機溶剤としては、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル(沸点171℃)エチレングリコールモノエチル
エーテル(沸点123℃)、エチレングリコールモノエ
ーテルアセテート(沸点156℃)、エチレングリコー
ルモノエーテル(沸点135℃)ジメチルホルムアミド
(沸点153℃)、ジエチレンジオキサン(沸点101
℃)、メシチルオキシド(沸点131℃)、エチレング
リコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145
℃)、メチルエチルケトン(沸点80℃)、テトラヒド
ロフラン(沸点65℃)、Nメチル−2ピロリドン(沸
点202℃)、塩化メチレン(沸点40℃)、塩化エチ
レン(沸点84℃)、クロロホルム(沸点62℃)、ト
リクロルエチレン(沸点87℃)、1,1,1−トリク
ロルエタン(沸点114℃)、テトラクロルエチレン
(沸点121℃)、テトラクロルエタン(沸点129
℃)、キシレン(沸点139℃)、トルエン(沸点80
℃)、等が例示できる。
有機溶剤は、1種及び2種以上の組み合せによって使用
することが可能であり、該溶剤中の熱可塑性ポリヒドロ
シキシエーテルの含有量は、該溶剤100重量部に対し
て熱可塑性ポリヒドロキシエーテル0.3〜40重量部が
適当である。
該溶剤100重量部に対して、熱可塑性ポリヒドロキシ
エーテルが0.3重量部未満であれば歯科用ポリサルホン
系樹脂と歯科用アクリル系樹脂との接着が十分でなく、
熱可塑性ポリヒドロキシエーテルの含有量が40重量部
を越えると、溶液の粘度が高すぎ、均一な塗布が困難と
なるので、好ましくない。
熱可塑性ポリヒドロキシエーテルの含有量が0.5〜25
重量部の時、接着時の作業性、接着強度等においてバラ
ンスのとれた特性を有し、好ましい。
本発明において必要に応じて添加されるカップリング剤
としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、アミノシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−
(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、ビニルアセトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ
−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメト
キシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−
クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロ
シラン、ジメチルクロロシラン、トリメチルクロロシラ
ン等の有機シラン化合物またはイソプロピルトリイソス
テアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイル
チタネート、イソプロピルトリアントラニルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネー
ト、イソプロピルジステアロイルメタクリルチタネー
ト、イソプロピルジイソステアロイルアクリルチタネー
ト、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネ
ート、イソプロピルトリメタクリルチタネート、イソプ
ロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルジ
イソステアロイルクミルフェニルチタネート、イソプロ
ルトリ(ドデシルベンゼンスルホニル)チタネート、イ
ソプロピルジ(ドデシルベンゼンスルホニル)4−アミ
ノベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルステア
ロイルジ4−アミノベンゾイルチタネート、イソプロピ
ルトリアクロイルチタネート、イソプロピルトリ(N,
N−ジメチルエチルアミノ)チタネート、イソプロピル
トリ(ジイソオクチルホスフェート)チタネート、イソ
プロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)チタネー
ト、イソプロピルオクチルブチルピロホスフェートチタ
ネート、イソプロピルジ(ブチルメチルピロホスフェー
ト)チタネート、イソプロピルオクチルブチルピロホス
フェートチタネート、イソプロピルジ(ブチルメチルピ
ロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス
(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチ
ルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テト
ラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジ
オクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネー
ト、トリス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチ
タネート等の有機チタン化合物等を例示できる。
カツプリング剤の添加量としては0.1〜10重量部が適
当である。
本発明に使用される該熱可塑性ポリヒドロキシエーテル
溶液にポリメチルメタクリレート(以下PMMAと略
す)、メチルメタクリレートモノマー(以下MMAと略
す)、ノルマルブチルメタクリレート、イソブチルメタ
クリレート、エチルメタアクリレートなどを目的に応じ
て適当量配合することが可能である。
例えば、ポリサルホン製義歯床とアクリル系樹脂製リベ
ース剤との接着に際し、熱可塑性ポリヒドロキシエーテ
ル溶液にPMMAを適当量配合することにより、強固な
接着が達成され、またMMAを配合することにより、該
接着部分およびその周縁に光沢が付与され、より良好な
外観が得られる。
また、熱可塑性ポリヒドロキシエーテル溶液に対して、
本発明の目的を損なわない範囲で染料、顔料などの着色
剤や紫外線吸収剤、安定剤などの通常の添加剤を1種以
上添加することができる。
本発明でいう歯科用ポリサルホン系樹脂とは、アリーレ
ン単位がエーテルおよびスルホン結合とともに無秩序に
または秩序正しく位置するポリアリーレンポリエーテル
ポリサルホンをいう。たとえば の構造を有するUCC製ポリサルホンUdel 、IC
I製のポリエーテルサルホンVictrex などを含み、歯
科補綴物として使用可能な衛生性にすぐれた樹脂及びコ
ンパウンドをいう。
本発明でいう歯科用アクリル系樹脂とはMMAの単独重
合体(PMMA)、ブチルメクリレートなど他のメタメ
クリレートとの共重合体など、歯科補綴物として使用さ
れるアクリル系樹脂をいう。
本発明の接着剤で、歯科用ポリサルホン系樹脂と歯科用
アクリル系樹脂を接着する方法は特に限定されない。例
えば、一方もしくは双方の被着体面に本発明の接着剤を
塗布し、数秒〜数分の風乾の後、双方の被着体面を合わ
せ、軽く加圧した後、さらに80℃〜150℃で10〜
100分程度の熱処理を行なう方法や、ポリサルホン樹
脂製歯科補綴物の上に、本発明の接着剤を塗布し、風乾
後市販のアクリル樹脂系のリベース剤を塗布する方法な
どいずれの方法も適用が可能である。
<発明の効果> 本発明における熱可塑性ポリヒドロキシエーテルの有機
溶剤溶液をポリサルホン系樹脂、アクリル系樹脂の被接
着界面に介在させ、風乾もしくは適度の熱処理により溶
剤を除去すると極めて強固な接着強度が得られる。
これは熱可塑性ポリヒドロキシエーテルが、ポリサルホ
ン系樹脂、アクリル系樹脂と本質的な分子構造の違いを
有しているにもかかわらずポリサルホン系樹脂、アクリ
ル系樹脂の双方に比較的高い親和性をもっており、接着
界面では分子レベルに近い良好な分散状態が達成されて
いるためと推定される。
<実施例> 実施例1 日本工業規格JIS T−6511に記載された人工歯
破折試験法に従い、第1図のとおりアクリル樹脂製人工
歯(ジーシーアクリリックレジン前歯)1を、切端部
1′と歯頸部1″を結ぶ線がパラフィンワックス原型と
45゜の角度となるようにパラフィンワックス原型に植付
け、フラスコ内に石こう埋没後、流ろうし、石こう型を
形成させた。
この石こう型を射出成形機に取りつけ、シリンダー温度
350℃、射出圧力1500kg/cm2、射出速度200mm/
秒(成形機:住友−ネスタールP40/25)の条件
で、歯肉様に着色されたポリサルホン系樹脂(UCC製
Udel P−1700)の溶融樹脂をフラスコ内へ射出注入
した。
冷却後、フラスコを分割し、人工歯破折試験用成形品を
取り出した。人工歯を手で強くひっぱると人工歯は成形
品からはずれた。
人工歯のはずれた空洞部へNメチル−2−ピロリドン1
00重量部及び熱可塑性ポリヒドロキシエーテル(ユニ
オンカーバイドコーポレーション社製UCAR フェノ
キシ樹脂PKHH)20重量部からなる溶液を筆塗り
し、数秒の風乾後、先にはずした人工歯をそう入し、軽
く加圧した。
その後100℃の熱風乾燥炉で40分間熱処理を行っ
た。
得られた成形品を第1図のごとく樹脂床部2を保持具3
で固定し、他方の人工歯切端部1′を所定金具4を介し
て、負荷速度12kgf/分で破折試験を行った。
破折強度は25kgfであり実用上問題のない十分に高い
値を示した。
比較例1 実施例1と同様に、ポリサルホン樹脂をフラスコ内へ射
出注入し、冷却後フラスコを分割し、人工歯破折試験用
成形品をとり出し、何らの処置をすることなく、実施例
1と同様の破折試験を行った。
破折強度は7kg fしかなく実用上問題となる低い値し
か示さなかった。
実施例2 アクリル樹脂製人工歯(商品名 ジーシーアクリリック
レジン前歯および臼歯)が植えられた義歯床ワックス模
型の埋没されたフラスコを加熱し、ワックスを軟化流ろ
うし、石こう型を形成させた。その後で、ポリエーテル
サルホン(ICI製 Victrex 4100G)の歯肉
様に着色されたU字型成形品(歯槽堤に相当する大きさ
を有するU字型)を下部フラスコ内の石こう型上に位置
させ、350℃の熱風を吹きつけることにより、該成形
品を軟化させた。十分軟化したところで上下フラスコを
合せて圧縮成形を行ない、その後自然冷却させた。
冷却後、上下フラスコを分割し、義歯床をとり出した。
人工歯を手で強くひっぱると人工歯は義歯床からはずれ
た。人工歯のはずれた空洞部へN−メチル2−ピロリド
ン100重量部、熱可塑性ポリヒドロキシエーテル25
重量部およびビニルメトキシシラン(東レシリコン製SZ
6300)1重量部からなる溶液を筆塗りし、数秒の風乾の
後、先にはずしたアクリル樹脂製人工歯をそう入し、軽
く加圧した。
その後100℃の熱風乾燥炉で60分の熱処理を行っ
た。人工歯は強く押しても容易にはずれず、人工歯が強
固に植えられた義歯床が得られた。
次に上記義歯床の口がい部にメチルエチルケトン100
重量部、イソブチルメタクリレート50重量部及び熱可
塑性ポリヒドロキシエーテル(ユニオンカーバイトコー
ポレーション製UCAR フェノキシ樹脂PKHH)1
0重量部からなる溶液を筆で塗布し、数秒間の風乾をし
た。
該溶液が塗布された上にアクリル樹脂系の硬質裏装剤
(コー社製クールライナー )を常法に従って使用し
た。
即ち、パウダーとリキッドを混合し、義歯床上で均等に
押し伸ばした後、硬化させた。裏装剤は強固にポリエー
テルサルホン製義歯床に接着し、十分実用に耐えるもの
であった。
比較例2 熱可塑性ポリヒドロキシエーテル溶液を義歯床に塗布し
ない以外は、実施例2と同様にポリエーテルサルホン製
義歯床に硬質裏装剤を適用した。
裏装剤は義歯床から簡単にはずれ使用に耐えないもので
あった。
実施例3 アクリル樹脂製人工歯(商品名 ジーシーアクリリック
レジン前歯および臼歯)が植えられた義歯床ワックス模
型の埋没されたフラスコを加熱し、ワックスを軟化流ろ
うし、石こう型を形成させた。
その後ポリエーテルサルホン(ICI製 Victrex 410
0G)の歯肉様に着色されたU字型成形品(歯槽提に相当
する大きさを有するU字型)を下部フラスコ内の石こう
型上に位置させ、350℃の熱風を吹きつけることによ
り、該成形品を軟化させた。十分軟化したところで上下
フラスコを合わせて圧縮成形を行ない、その後自然冷却
させた。
冷却後、上下フラスコを分割し、義歯床をとり出した。
人工歯を手で強くひっぱると人工歯は義歯床からはずれ
た。人工歯のはずれた空洞部へNメチル2−ピロリドン
100重量部、熱可塑性ポリヒドロキシエーテル25重
量部およびビニルメトキシシラン(東レシリコン製SZ63
00)1重量部からなる溶液を筆塗りし、数秒の風乾の
後、先にはずしたアクリル樹脂製人工歯をそう入し、軽
く加圧した。その後100℃の熱風乾燥炉で60分熱処理
を行った。
人工歯は強く押しても容易にはずれず、破折時において
もアクリル樹脂製人工歯の破壊が認められ実施例2に比
較し、より強固に密着した義歯床が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、人工歯破折試験の実施態様を示す側面図であ
る。 1……人工歯 1′……人工歯の切端部 1″……人工歯の歯頸部 2……樹脂床部 3……保持具 4……人工歯引張り用金具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】歯科用ポリサルホン系樹脂と歯科用アクリ
    ル系樹脂とを接着させるに際して用いる接着剤であっ
    て、30〜250℃の沸点を有する有機溶剤と熱可塑性
    ポリヒドロキシエーテルからなり、該溶媒100重量部
    に対して熱可塑性ポリヒドロキシエーテルが0.3〜40
    重量部含有してなることを特徴とする歯科用接着剤。
  2. 【請求項2】カップリング剤を0.1〜10重量部含有す
    る特許請求の範囲第一項記載の歯科用接着剤
JP60294925A 1985-12-25 1985-12-25 歯科用接着剤 Expired - Lifetime JPH06686B2 (ja)

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