JPH0668027B2 - 可逆変色性樹脂 - Google Patents

可逆変色性樹脂

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JPH0668027B2
JPH0668027B2 JP63224752A JP22475288A JPH0668027B2 JP H0668027 B2 JPH0668027 B2 JP H0668027B2 JP 63224752 A JP63224752 A JP 63224752A JP 22475288 A JP22475288 A JP 22475288A JP H0668027 B2 JPH0668027 B2 JP H0668027B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は可逆変色性材料に関し、さらに詳しくは、熱エ
ネルギー,光エネルギー,電気エネルギー等による外部
からの刺激により色相が変化する可逆変色性材料に関す
るものである。
<従来の技術> 光の作用により可逆的に発色するフォトクロミック材
料、電気の作用で可塑的に発色するエレクトロクロミッ
ク材料は各種表示素子,記憶素子,調光材料等としてさ
まざまに検討されている。
このようなフォトクロミズム,エレクトロミズムを示す
化合物として著名なものにビオロゲンがある。ビオロゲ
ン類は鮮やかな色彩が得られ、誘導体の種類によりその
色彩を選択できることから、その実用化が試みられてい
る。
しかしながら例えば低分子ビオロゲン類の溶液を用いた
エレクトロクロミックディスプレイ(ECD)では繰返
し寿命が短く、メモリー寿命,応答速度が不十分なため
実用化のレベルに達していない。また低分子ビオロゲン
類を可溶性樹脂あるいはその溶液中に溶解ないし分散さ
せ、これを単独であるいは基材の上ヘコーティングする
などして該樹脂マトリックス中でビオロゲン類の機能を
発現させる方法が提案されているが、一般にビオロゲン
類の酸化還元反応は用いるマトリックス樹脂の極性の影
響を大きく受けるためビオロゲン類が本来有している特
性を十分発揮させることはむずかしく、さらにマトリッ
クス樹脂の耐溶剤性が不十分である等の問題点がある。
そこで、これらを高分子化する方法も種々試みられてい
るがそれらにおいても、未だに応答速度,寿命において
満足すべき性能を有しているとはいえない。このよう
に、従来のフォトクロミック材料,エレクトロクロミッ
ク材料はいずれも根本的課題である熱的,経済的安定
性,応答性,可逆性などにおいて、満足すべき性能を有
しておらず、改善すべき問題点を多く含んでいる。
<発明の目的> 本発明者らは、応答性,熱的,経済的安定性,耐久性,
可逆性に優れた高分子フォトクロミック,エレクトロク
ロミック材料を提供すべく鋭意研究した。
その結果、特定の構造単位を構成成分の一部として含む
ポリマーが光照射,電圧印加によって応答性,熱的経時
的安定性、耐久性,可逆性よく発色及び消色することを
新たに見つけ、本発明に到達した。
<発明の構成> すなわち本発明は、下記構造単位(I) を構成成分の一部として含むポリマーでありかつポリマ
ー中のアミノ基の少なくとも一部が4級化処理されてい
る可逆変色性材料である。
以下、本発明について詳述する。
上記構造単位(I)においてa,b,cおよびdは結合
手を示し同一または異なりそれぞれ水素原子または脂肪
族基、脂環族基,芳香族基を構成する炭素原子に結合し
ており、少なくとも一つは炭素原子に結合している。
ここでa,b,c,dが結合してよい脂肪族基,脂環族
基,芳香族基は本発明におけるポリマーの主鎖または側
鎖を構成する成分の一部であり、例えばアリーレン基,
アルキレン基,シクロアルキレン基等が挙げられる。好
ましくは炭素数1〜10のアルキレン基である。
Rは水素原子または炭素水素基である。ここで炭化水素
基としては、アルキル基,アラルキル基,シクロアルキ
ル基,アリール基等が挙げられる。
Rは好ましくは水素原子またはアルキル基であり、特に
好ましくは水素原子である。
XおよびYは同一または異なり、ハロゲン原子または炭
化水素基である。ここでハロゲン原子はフッ素,塩素,
臭素等が挙げられる。炭素水素基としてはアルキル基,
シクロアルキル基,アリール基等が挙げられる。炭素水
素基のうち好ましいものはメチル,エチル等の低級アル
キル基である。
mおよびnは同一または異なってもよく、0〜4の整数
である。好ましくは0または1で特に好ましくは0であ
る。
かかる構造単位を有するポリマーとしては、ポリアミ
ド,ポリウレタン,ポリウレア,ポリエステル,ポリエ
ール,ポリスルホン,ポリイミド、エポキシ、ポリオレ
フィン,ポリアミンおよびこれらの共重合体等いかなる
構造のものでもよい。
かかるポリマーは好ましくは下記構造(II) で示される化合物をポリマー生成成分の一部として使用
することによって合成することができる。ここでポリマ
ー形成性官能基としてはアミノ基,ヒドロキシル基,エ
ポキシ基,不飽和基等が好ましいものとして例示され
る。
一般式(I)で示される構成成分を含むポリマーは、一
般式(II)で示される化合物を反応成分の一部として使
用し、例えば次のようにして合成される。
(a)一般式(II)の構造のエポキシ化合物を用いる例 (i)従来公知の硬化剤と反応せしめる(エポキシ樹脂) (ii)カルボン酸と反応せしめる(ポリエステル) (b)一般式(II)の構造のアミノ化合物を用いる例 (i)従来公知のエポキシ化合物と反応せしめる(エポキ
シ樹脂) (ii)イソシアネートと反応させる(ポリウレア) (iii)カルボン酸と反応せしめる(ポリアミド) (iv)マレイミドと反応せしめる(マレイミド樹脂) (v)環状イミノエーテルと反応せしめる(ポリアミンア
ミド) (c)一般式(II)の構造のヒドロキシ化合物を用いる例 (i)イソシアネートと反応せしめる(ポリウレタン) (ii)カルボン酸と反応せしめる(ポリエステル) (d)一般式(II)の構造の不飽和化合物を用いる例 (i)ラジカル触媒を用い反応せしめる(ポリオレフィ
ン) 等である。これらは単独でもよく、また適宜組合せて共
重合体.混合体としてもよい。
前記(a)で用いるエポキシ化合物としては、ビス[4ー
N,Nージ(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニ
ル]メタン,ビス[4−N,N−ジ(3,4−エポキシブ
チル)アミノフェニル]メタン,ビス[4−N,N−ジ
(4,5−エポキシペンチル)アミノフェニル]メタン,
ビス[4−N,N−ジ(5,6−エポキシヘキシル)アミ
ノフェニル]メタン,ビス[4−N−(2,3−エポキシ
プロピル)アミノフェニル]メタン,ビス[4−N−
(3,4−エポキシブチル)アミノフェニル]メタン,ビ
ス[4−N−(4,5−エポキシペンチル)アミノフェニ
ル]メタン,ビス[4−N−(5,6ーエポキシヘキシ
ル)アミノフェニル]メタン,1,1−ビス[4−N,N
ージ(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニル]エタ
ン,1,1−ビス[4−N,N−ジ(3,4エポキシブチル)
アミノフェニル]エタン,1,1−ビス[4−N,N−ジ
(4,5−エポキシペンチル)アミノフェニル]エタン,
1,1−ビス[4−N,N−ジ(5,6−エポキシヘキシル)
アミノフェニル]エタン,1,1−ビス[4−N,N−ジ
(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニル]プロパ
ン,1,1−ビス[4−N,N−ジ(3,4エポキシブチル)
アミノフェニル]プロパン,1,1−ビス[4−N,N−
ジ(4,5−エポキシペンチル)アミノフェニル]プロパ
ン,1,1−ビス[4−N,N−ジ(5,6−エポキシヘキシ
ル)アミノフェニル]プロパン,ビス[4−N−(2,3
−エポキシプロピル)−N−メチルアミノフェニル]メ
タン,ビス[4−N−(2,3−エポキシプロピル)−N
−エチルアミノフェニル]メタン,ビス[4−N−(2,
3−エポキシプロピル)−N−プロピルアミノフェニ
ル]メタン,ビス[4−N−(2,3−エポキシプロピ
ル)−N−ブチルアミノフェニル]メタン,ビス[4−
N−(2,3−エポキシプロピル)−N−ペンチルアミノ
フェニル]メタン,ビス[4−N−(2,3−エポキシプ
ロピル)−N−ベンジルアミノフェニル]メタン,ビス
[4−N−(2,3−エポキシプロピル)−N−フェニル
アミノフェニル]メタン等が例示されるが、特にビス
[4−N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)アミノフ
ェニル]メタン,ビス[3−クロル−4−N,N−ジ
(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニル]メタン,
ビス[2−メチル−4−N,Nージ(2,3−エポキシプ
ロピル)アミノフェニル]メタン等が例示され、これら
のうち特にビス[4−N,N−ジ(2,3−エポキシプロ
ピル)アミノフェニル]メタンが好ましい。
前記(b)で用いるアミノ化合物の具体例としては、4,4′
−ジアミノジフェニルメタン,N,N′−ジメチル−4,
4′−ジアミノジフェニルメタン,N,N′−ジエチル
−4,4′−ジアミノジフェニルメタン,N,N′−ジプ
ロピル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン,N,N′
−ジベンジル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン,1,1
−ビス(4−アミノフェニル)エタン,1,1−ビス(4
−N−メチルアミノフェニル)エタン,1,1−ビス(4
−エチルアミノフェニル)エタン,1,1−ビス(4−N
−プロピルアミノフェニル)エタン,1,1−ビス(4−
N−ベンジルアミノフェニル)エタン,1,1−ビス(4
−アミノフェニル)プロパン,1,1−ビス(4−アミノ
フェニル)ブタン,1,1−ビス(4−N−メチルアミノ
フェニル)プロパン,1,1−ビス(4−N−エチルアミ
ノフェニル)プロパン,1,1−ビス(4−N−プロピル
アミノフェニル)プロパン,1,1−ビス(4−N−ベン
ジルアミノフェニル)プロパン,ビス(4−アミノフェ
ニル)−フェニルメタン,ビス(4−N−メチルアミノ
フェニル)−フェニルメタン,ビス(4−N−エチルア
ミノフェニル)−フェニルメタン,ビス(2−メチル−
4−アミノフェニル)メタン,ビス(3−メチル−4−
アミノフェニル)メタン,ビス(2−エチル−4−アミ
ノフェニル)メタン,ビス(3−エチル−4−アミノフ
ェニル)メタン,ビス(2−クロル−4−アミノフェニ
ル)メタン,ビス(3−クロル−4−アミノフェニル)
メタン,ビス(2−ブロム−4−アミノフェニル)メタ
ン,ビス(3−ブロム−4−アミノフェニル)メタン,
ビス(4−N−(アミノエチル)アミノフェニル)メタ
ン等が例示されるが、特に4,4′−ジアミノジフェニル
メタンが好ましい。
前記(c)で用いるヒドロキシ化合物としては、ビス[4
−N−(ヒドロキシエチル)アミノフェニル]メタン,
ビス[4−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノフ
ェニル]メタン等が例示される。
前記(d)で用いる不飽和化合物としては、ビス(4−N
−アリルアミノフェニル)メタン,ビス(4−N,N−
ジアリルアミノフェニル)メタン等が例示される。
上記一般式(II)で示される化合物と反応させる化合物
(反応剤)としては、次のようなものが例示される。
前記(a)-(i)で用いる硬化剤としては、芳香族ポリアミ
ン,脂肪族ポリアミン,ポリアミドイミド,フェノール
ノボラックおよびポリヒドロキシスチレン等のポリフェ
ノール類,環状カルボン酸無水物,BF3等のカチオン触
媒等の化合物等従来公知のものが使用される。
前記(a)-(ii),(b)-(iii),(c)−(ii)で使用するカルボ
ン酸としては脂肪族,脂環族もしくは芳香族ポリカルボ
ン酸またはそのエステル,酸無水物等が例示され、特に
脂肪族ポリカルボン酸またはその誘導体が好ましい。
前記(b)-(i)で使用するエポキシ化合物としては分子内
にエポキシ基2個以上を有するポリエポキシ化合物であ
ればよく、具体的には以下の化合物が例示される。
1)クリシジンエーテル系化合物: 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビス
フェノールA),4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン,4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン,レゾル
シノール,フェノールノボラック,クレゾールノボラッ
ク,レゾルシノールノボラック,ナフトールノボラッ
ク,ジヒドロキシナフタレン,ジヒドロキシナフタレン
ノボラック等の如き芳香族ポリオール類:フェノール,
ジヒドロキシベンゼン,ナフトール,ジヒドロキシナフ
タレン等の如き芳香族ヒドロキシ化合物とグリオキサー
ル、グルタルアルデヒド,p−ヒドロキシベンズアルデ
ヒド,バンズアルデヒド等の如きアルデヒドとの例えば
酸性触媒等下での脱水反応により得られるポリオール
類:ブタンジオール,ポリプロピレングリコール,ポリ
エチレングリコール,グルセロール等の如き多価アルコ
ール類等の如きポリオール類のグリシジルエーテル及び
その前駆重合体。
2)グリシジルエステル系化合物: フタル酸,イソフタル酸,テトラヒドロフタル酸,ナフ
タレンジカルボン酸等の如きジカルボン酸類のグリシジ
ルエステル及びその前駆重合体。
3)N−グリシジル系化合物: アニリン,イソシアヌル酸,メチレンジアニリン等の如
き含窒素化合物の該窒素原子に結合した活性水素をグリ
シジル基で置換した化合物。
4)グリシジルエーテルエステル系化合物: p−ヒドロキシ安息香酸,ヒドロキシナフトエ酸等の如
きヒドロキシカルボン酸類のグリシジルエーテルエステ
ル。
5)その他: シクロペンタジエン,ジシクロペンタジエン等の如き脂
環式化合物から得られるエポキシ樹脂,p−アミノフェ
ノールのトリグリシジル化合物,ビニルシクロヘキセン
ジオキサイド等。
これらのうち、入手の容易さ,形成される樹脂の耐熱性
等の点から、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン(ビスフェノールA)のジグリシジルエーテル,
4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタンのジグリシジル
エーテル,フェノールノボラックのポリグリシジルエー
テル,ナフトールノボラックのポリグリシジルエーテ
ル,フェノールとグリシオキサール、グルタルアルデヒ
ド,ベンズアルデヒドまたはp−ヒドロキシベンズアル
デヒドとを酸性触媒下脱水反応させることで得られるポ
リオールのポリグリシジルエーテル,ポリプロピレング
リコールのジグリシジルエーテル,ポリエチレングリコ
ールのジグリシジルエーテル,ブタンジオールのジグリ
シジルエーテル,グリセロールのジグリシジルエーテ
ル,グリセロールのトリグリシジルエーテル,p−ヒド
ロキシ安息香酸のジグリシジルエーテルエステル,2−
ヒドロキシ−6−ナフトエ酸のジグリシジルエーテルエ
ステル,p−アミノフェニールのトリグリシジル化合物
及びビニルシクロヘキセンジオキサイドが好ましく、特
にビスフェノールAのジグリシジルエーテル,フェノー
ルノボラックのポリグリシジルエーテル,α−ナフトー
ルノボラックのポリグリシジルエーテル,フェノールと
グリオキサール,グルタルアルデヒド,ベンズアルデヒ
ドまたはP−ヒドロキシベンズアルデヒドとを酸性触媒
下脱水反応させることで得られるポリオールのジグリシ
ジルエーテル,ポリエチレングリコールのジグリシジル
エーテル,ブタンジオールのジグリシジルエーテル,グ
リセロールのジグリシジルエーテル,グリセロールのト
リグリシジルエーテル,P−アミノフェノールのトリグ
リシジル化合物及びビニルシクロヘキセンジオキサイド
等が好ましい。これらは一種または二種以上を用いるこ
とができる。
(b)-(ii),(c)-(i)で使用するイソシアネートとしては
分子内に少なくとも2個のイソシアネート基を有する芳
香族,脂肪族,脂環族の化合物およびその変性物が好ま
しく用いられ、芳香族ポリイソシアネートとしては例え
ば、2,4−トリレンジイソシアネート,2,6−トリレンジ
イソシアネート,4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート,ポリメチレンポリフェニルイソシアネート,キ
シリレンジイソシアネート等を、脂環族ポリイソシアネ
ートとしては例えばイソホロンジイソシアネート,メチ
レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等を、また
脂肪族ポリイソシアネートとしては例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネアト等を、また変性物としては上記ポリ
イソシアネートの二量体,三量体,プレポリマー型変性
体,カルボジイミド変性体、尿素変性体等を例示するこ
とができる。
(b)-(iv)で使用するマレイミドとしては、マレイミド構
造を分子内に2個有する脂肪族,脂環族および芳香族の
化合物であり、具体的には4,4′−ビスマレイミドジフ
ェニルメタン,3,3′−ビスマレイミドジフェニルメタ
ン,4,4′−ビスマレイミドジフェニルエーテル,3,4′
−ビスマレイミドジフェニルエーテル,4,4′−ビスマ
レイミドジフェニルスルホン,3,3′−ビスマレイミド
ジフェニルスルホン,N,N′−ヘキサメチレンビスマ
レイミド,N,N′−ネオペンチレンビスマレイミド,
N,N′−ドデカメチレンビスマレイミド,N,N′−
m−フェニレンビスマレイミド,N,N′−トリレンビ
スマレイミド,N,N′−p−キシリレンビスマレイミ
ド,N,N′−m−キシリレンビスマレイミド等を挙げ
ることができる。
また(b)-(v)で使用する環状イミノエーテルとしてはポ
リオキサゾリン,ポリオキサジン化合物が例示され具体
的には2,2′−ビス(2−オキサゾリン),2,2′−エチ
レンビス(2−オキサゾリン),2,2′−テトラメチレ
ンビス(2−オキサゾリン),2,2′−ヘキサメチレン
ビス(2−オキサゾリン),2,2′−オクタメチレンビ
ス(2−オキサゾリン),2,2′−1,4−シクロヘキシレ
ンビス(2−オキサゾリン),2,2′−ビス(4−メチ
ル−2−オキサゾリン),2,2′−ビス(5−メチル−
2−オキサゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(2
−オキサゾリン),2,2′−p−フェニレンビス(2−
オキサゾリン),2,2′−m−フェニレンビス(4−メ
チル−2−オキサゾリン),2,2′−m−フェニレンビ
ス(5−メチル−2−オキサゾリン),2,2′−p−フ
ェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン),2,
2′−p−フェニレンビス(5−メチル−2−オキサゾ
リン),1,3,5−トリス(2−オキサゾリニル−2)ベ
ンゼン,2,2′−ビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オ
キサジン),2,2′−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン),2,2′−テトラメチレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン),2,2′−オクタメチレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン),2,2′−1,4−シクロヘキ
シレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン),2,2′−ビス(4−メチル−5,6−ジヒドロ−4H
−1,3−オキサジン),2,2′−ビス(5−メチル−5,6
−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−ビス
(6−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン),2,2′−m−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン),2,2′−p−フェニレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
m−フェニレンビス(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4
H−1,3−オキサジン),2,2′−m−フェニレンビス
(6−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジ
ン),2,2′−m−フェニレンビス(6−メチル−5,6−
ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−p−フェ
ニレンビス(5−メチル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−
オキサジン),2,2′−p−フェニレンビス(6−メチ
ル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′
−p−フェニレンビス(6−メチル−5,6−ジヒドロ−
4H−1,3−オキサジン)等。
これらのうち2,2′−ビス(2−オキサゾリン),2,2′
−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−
m−フェニレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−p
−フェニレンビス(2−オキサゾリン),2,2′−ビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン),2,2′−
テトラメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキ
サジン),2,2′−m−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ
−4H−1,3−オキサジン),7−P−フェニレンビス
(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)が好まし
い。
本発明においては付加硬化反応によってポリマーが生成
する系、即ち(a)-(i),(ii),(b)-(i),(ii),(iv),(v),(c)
-(i),(d)-(i)の系が好ましく、特に(a)-(i),(b)-(i)を
用いるエポキシ樹脂,(b)-(v)を用いるアミンアミド樹
脂が好ましい。また、本発明においては全ポリマー中の
構造単位(I)の割合としては、(I)の構造単位を少
なくとも一部含めばよいが、好ましくは(I)の構造単
位が5重量%以上、より好ましくは(I)の構造単位が
10重量%以上、最も好ましくは(I)の構造単位が30重
量%以上である。
従って、例えば(a)-(i)の方法で一般式(I)の構造単
位を含むエポキシ樹脂を合成する際、一般式(II)のエ
ポキシ化合物と硬化剤とを反応させるか、場合によって
は一般式(II)のエポキシ化合物の一部を他のエポキシ
化合物[(b)-(i)で用いるエポキシ化合物]で置き換え
て使用することもできる。他の系の場合にも同様のこと
が可能である。
また、例えば(a)-(i)の方法で一般式(I)の構造単位
を含むエポキシ樹脂を合成する際、一般式(II)のエポ
キシ化合物と硬化剤とを反応させるが、場合によっては
エポキシ化合物として(b)-(i)で用いられるエポキシ化
合物を用い、硬化剤中に一般式(I)の構造単位が含ま
れるものを用いてもよい。
上記化合物と他種のポリマー構成成分となる反応剤等を
反応させてポリマーとする方法としては、好ましい付加
硬化反応型のものを例にとれば、(A)上記化合物と反応
剤の混合物を無溶媒あるいは有機溶媒を用いて均一溶液
とし、該溶液を各種電極,シート,フイルム,成形品等
にコーティングないし塗布し、これを加熱反応させる方
法。
(B)上記化合物と、反応剤を物理的に緊密に混合し、該
混合物を所望の形状の金型に充填して該金型中で加熱反
応せしめる方法。
等をあげることができる。
この場合反応成分の割合は系によって異なるが、それぞ
れの系で一般に実施される従来公知の割合で行う。好ま
しい割合としては例えば反応成分が当量に近い割合とす
る。
反応温度は、各成分の種類,及び割合等により異なる
が、例えば室温〜300℃,より好ましくは50〜250℃程度
である。
反応時間は、樹脂が十分に硬化するに足る時間であれば
よく、またこの時間は用いる原料の種類,使用割合,反
応温度によっても異なるが、好ましくは1分〜3時間、
より好ましくは3分〜2時間30分、特に好ましくは5分
〜2時間程度である。
この反応は常圧〜加圧で行うことができるが、この際大
気中の水分の影響や樹脂の酸化劣化を防ぐため、窒素,
アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することがより
好ましい。
本発明の可逆変色性樹脂は上記ポリマー中のアミノ基の
少なくとも一部、例えば1当量%以上を4級化処理する
ことにより得られる。
本発明において、ポリマー中のアミノ基の少なくとも一
部を4級化処理する方法としては酸で処理する方法,塩
で処理する方法,アルキルハライドで処理する方法,酸
エステルで処理する方法などが例示されるが、この限り
ではない。
ここで用いる酸としては、硫酸,塩酸,硝酸,酢酸、亜
リン酸,リン酸,ベンゼンスルホン酸,p−トルエンス
ルホン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸などが
例示される。
塩としてはテトラブチルアンモニウムクロライド,テト
ラブチルアンモニウムブロマイド,テトラブチルアンモ
ニウムパークロレート,テトラメチルアンモニウムクロ
ライド,リチウムブロマイド,リチウムクロライドなど
が例示される。
アルキルハライドとしては、ヨウ化メチル,ヨウ化エチ
ル,ヨウ化プロピル,ヨウ化ブチル,ヨウ化ベンジル,
臭化ベンジル等があげられる。
酸エステルとしては、ベンゼンスルホン酸メチル,ベン
ゼンスルホン酸エチル,p−トルエンスルホン酸メチ
ル,p−トルエンスルホン酸エチル,硫酸ジメチル,リ
ン酸トリメチル,リン酸トリフェニルなどが例示され
る。
4級化処理の方法としては、(a′)ポリマーを硬化さ
せた後に、上記酸,塩,アルキルハライド,酸エステル
などを含浸,反応する、(b′)ポリマー硬化前に、上
記化合物,反応剤とともに、酸,塩,アルキルハライ
ド,酸エステルなどをあらかじめ添加しておいてから加
熱し、硬化と4級化とを同時に行う方法などをあげるこ
とができる。またこれらの方法を併用することも可能で
ある。
前記の方法における含浸の方法としては、具体的には
酸,塩、アルキルハライド,酸エステルなどの4級化剤
などを水あるいはアセトン,メタノールなどの有機溶媒
に溶解させ、そこに硬化させたポリマーを浸漬し、必要
により加熱するなどして該樹脂に4級化剤を浸透させ、
樹脂中のアミン残基と反応させる方法をあげることがで
きる。
エレクトロクロミック材料として使用する場合には、こ
の4級化剤として塩を使用して行うと、その塩はアミン
を4級化するとともに電解質としても働くので望まし
い。
本発明の化逆変色性材料を発色及び消色させる方法は、
フォトクロミック材料、エレクトロクロミック材料にお
いて従来から行われている公知の方法をそのまま適用す
ることができる。例えばフォトクロミック材料の場合,
紫外線照射により青なしい緑色に速やかに着色し、着色
によって生じた吸収波長の光照射あるいは加熱によって
脱色させることができる。
またエレクトロクロミックス材料の場合には、本発明の
材料を透明電極上に薄膜状にコーティングし、該電極を
用いて従来公知のECDセルを構成することにより、発
色及び消色させることができる。この場合には必要によ
り本発明の可逆変色性材料中に4級アンモニウム塩等の
いわゆる支持電解質を含有せしめることも好ましい。
<発明の効果> 本発明の可逆変色性材料は発色した際の色彩が鮮やか
で、かつ繰返し耐久性,耐溶剤性に優れており、新規な
フォトクロミック材料,エレクトロクロミック材料とし
て極めて有用である。
また本発明は、電極を静電位にした時に発色する酸化型
電極であり、一般に多い還元型電極と逆であるという特
徴を有する。
<実施例> 以下、実施例を挙げて本発明を詳述するが、実施例は説
明のためであって本発明はこれに限定されるものではな
い。尚、実施例中「部」は「重量部」を意味する。
実施例1 3,3′−ジアミノジフェニルスルホン2.5部とビス[4−
N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニ
ル]メタン4.6部とパラトルエンスルホン酸エチル4部
を1,1,2,2−テトラクロルエタン50部によく溶かし、ガ
ラス上にキャストした。窒素雰囲気下このガラスを180
℃で30分間加熱した。得られた樹脂は透明であった。
この透明の樹脂に紫外線を100wUVランプ(ウシオ電気
UM102)を用いて、約1分間照射したところ緑色透明に
着色した。この緑色透明樹脂を240℃で2分間加熱した
ところ無色透明になった。さらに上記紫外線照射,加熱
により着色,消色が繰返し可能であった。
実施例2 3,3′−ジアミノジフェニルスルホン2.5部とビス[4−
N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)アミノフェニ
ル]メタン4.6部とパラトルエンスルホン酸エチル4部
とテトラブチルアンモニウムパークロレート3部を1,1,
2,2−テトラクロルエタン50部によく溶かし、透明電極
上にキャストした。
この透明電極を窒素雰囲気下180℃で1時間加熱したと
ころコーティングした樹脂は硬化した。
得られた透明電極を作用電極とし白金電極を対向電極と
してあらかじめテトラブチルアンモニウムパークロレー
ト30部をメタノール1000部溶解した電解質溶液に浸し、
作用電極を陽極として2.0Vの電圧を印加したところ透明
の作用電極がただちに青色に着色した。次いで電極の印
加方向を逆にしたところ、速やかに脱色した。以上の着
色及び脱色操作を繰返し行うことによって、電極の色は
可逆的に変化した。
実施例3 メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物3.4部
とビス[4−N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)ア
ミノフェニル]メタン2.5部と触媒としてN,N−ジメ
チルベンジルアミン0.1部を1,1,2,2−テトラクロルエタ
ン10部に溶解させた。次いでこの溶液をガラス上にキャ
ストし、窒素雰囲気下180℃で1時間加熱したところ硬
化した。得られた樹脂は透明であった。
この樹脂を9規定硫酸に5分間浸漬した後、紫外線を10
0wUVランプ(ウシオ電気UM102)を用いて、約1分間
照射したところ、緑色透明に着色した。この緑色透明樹
脂を230℃に2分間加熱したところ透明になった。さら
に上記紫外線照射,加熱により、着色,消色が繰返し可
能であった。
実施例4 実施例3と同様にして硬化させた樹脂を沸騰したヨード
エタンに浸漬し、5分間含浸させた。その後、この透明
の樹脂に紫外線を100wUVランプ(ウシオ電気UM102)
を用いて、約1分間照射したところ、緑色透明に着色し
た。この緑色透明樹脂を220℃に1分間加熱したところ
透明になった。
さらに上記紫外線照射,加熱により、着色,消色が繰返
し可能であった。
実施例5 実施例3と同じ組成の1,1,2,2−テトラクロルエタン10
溶液を透明電極上にキャストし、窒素雰囲気下180℃で4
0分間加熱したところ硬化した。
得られた作用電極を白金電極を対向電極としてあらかじ
めテトラブチルアンモニウムパークロレート30部をメタ
ノール1000部に溶解した電解質溶液に浸し、作用電極を
陽極として2.0Vの電圧を印加したところ透明の作用電極
がただちに青色に着色した。次いで電圧の印加方向を逆
にしたところ、速やかに脱色した。以上の着色及び脱色
操作を繰返し行うことによって、電極の色は可逆的に変
化した。
実施例6 平均分子量400のフェノールノボラック1.95部とビス
[4−N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)アミノフ
ェニル]メタン2.5部とヨードエタン1部,触媒として
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール0.0
5部をテトラクロルエタン20部に溶解させた。次いでこ
の溶液をガラス上にキャストし、窒素雰囲気下180℃で
1時間加熱したところ硬化した。得られた樹脂は透明で
あった。
この透明の樹脂に紫外線を100WUVランプ(ウシオ電気
UM102)を用いて約1分間照射したところ緑色透明に着
色した。この緑色透明樹脂を240℃に2分間加熱したと
ころ透明になった。
さらに上記紫外線照射,加熱により,着色,消色が繰返
し可能であった。
実施例7 4,4′−ジアミノジフェニルメタン2.2部と、エポキシ当
量195g/eqのビスフェノールAタイプエポキシ化合物4.
5部をよく混合した後ガラス上にキャストし、窒素置換
した後200℃で30分間加熱した。得られた樹脂は淡黄色
であった。
これとは別にp−トルエンスルホン酸エチル5部をアセ
トン100部に溶解させた溶液を作り、この溶液中に得ら
れた樹脂を入れ加熱し、樹脂中にp−トルエンスルホン
酸エチルを含浸させた。この淡黄色の樹脂に紫外線を10
0wUVランプ(ウシオ電機UM-102)を用いて約20cmの距
離から2分間照射したところ、緑色透明に着色した。こ
の緑色透明樹脂を200℃に2分間加熱したところ、淡黄
色透明となった。さらに上記紫外線照射,加熱により着
色,脱色が繰返し可能であった。
実施例8 4,4′−ジアミノジフェニルメタン1.0部と、エポキシ当
量195g/eqのビスフェノールAタイプ エポキシ化合物
3.4部,テトラブチルアンモニウムパークロレート1.0部
を1,1,2,2−テトラクロルエタン40部に溶解させた。次
いでこの溶液を透明電極上にキャストし、窒素雰囲気
下,180℃で1時間加熱したところ硬化した。得られた
作用電極と白金電極を対向電極としてあらかじめテトラ
ブチルアンモニウムパークロレート30部をN,N−ジメ
チルアセトアミド1000部に溶解した電解質溶液に浸し、
作用電極を陽極として2.0Vの電圧を印加したところ淡黄
色の作用電極が直ちに青色に着色をした。次いで電圧の
印加方向を逆にしたところ速やかに脱色した。以上の着
色および脱色操作を繰り返すことによって、電極の色は
可逆的に変色した。
実施例9 4,4′−ジアミノジフェニルメタン2.0部とエポキシ当量
180g/eqのフェノールノボラックタイプ エポキシ化合物3.6g,テトラブチルアンモニウムパーク
ロレート3.0部を1,1,2,2−テトラクロルエタン40部に溶
解させた。次いでこの溶液を透明電極上にキャストし、
窒素雰囲気下、200℃で45分間加熱したところ硬化し
た。得られた作用電極と白金電極(対向電極)をあらか
じめテトラブチルアンモニウムパークロレート3.0部を
メタノール100部に溶解した電解質溶液に浸し、以下実
施例2と同様の方法で電圧印加したところ直ちに作用電
極が青色に着色をした。さらに電圧印加の方向を逆にし
たところ速やかに脱色した。以上の着色および脱色操作
を繰り返すことによって可逆的に変色した。
実施例10 4,4′−ジアミノジフェニルメタン1.0部,4,4′−ジア
ミノジフェニルスルホン0.8部とエポキシ当量180g/eq
のフェノールノボラックタイプ エポキシ化合物3.6g,
テトラブチルアンモニウムパークロレート3.0部を1,1,
2,2−テトラクロルエタン50部に溶解した。この溶液を
実施例3と同様に処理して作用電極をつくり、実施例2
と同様の方法で電圧印加したところ、直ちに作用電極が
青色に着色した。さらに電圧印加の方向を逆にしたとこ
ろ、速やかに脱色した。以上の着色および脱色操作を繰
り返すことによって可逆的に変色した。
実施例11 ビス(3−クロル−4−アミノフェニル)メタン2.7部
と、2.2′−メタフェニレンビス(2−オキサゾリン)
4.3部,パラトルエンスルホン酸4.0部,テトラ−n−ブ
チルアンモニウムパークロレート4.0部を1,1,2,2−テト
ラクロルエタン50部に溶解させた。次いでこの溶液を窒
素雰囲気下110℃で10分間反応させた後冷却し、透明電
極上にキャストした。この透明電極を150℃で30分間加
熱したところ、表面に樹脂薄膜のある透明電極が得られ
た。得られた作用電極と、白金電極を対向電極としてあ
らかじめテトラブチルアンモニウムパークロレート3.0
部をメタノール100部に溶解した電解質溶液に浸し、作
用電極を陽極として、1.5Vの電圧を印加したところ、透
明の作用電極が直ちに紫色に着色した。次いで電圧の印
加方向を逆にしたところ、速やかに脱色した。以上の着
色および脱色操作を繰り返すことによって、電極の色は
可逆的に変化した。
実施例12 ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)メタン2.3部
と、2,2′−メタフェニレンビス(2−オキサゾリン)
4,3部,パラトルエンスルホン酸4.0部,テトラ−n−ブ
チルアンモニウムパークロレート4.0部を1,1,2,2−テト
ラクロルエタン50部に溶解させた。次いでこの溶液を窒
素雰囲気下100℃で10分間反応させた後冷却し、透明電
極上にキャストした。この透明電極を150℃で20分間加
熱したところ、表面に樹脂薄膜のある透明電極が得られ
た。得られた作用電極と、白金電極を対向電極としてあ
らかじめテトラブチルアンモニウムパークロレート3.0
部を、メタノール100部に溶解した電解質溶液に浸し、
作用電極を陽極として、1.5Vの電圧を印加したところ、
透明の作用電極が直ちに青色に着色した。次いで電圧の
印加方向を逆にしたところ、速やかに脱色した。以上の
着色および脱色操作を繰り返すことによって、電極の色
は可逆的に変化した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 9/02 B 7188−4H C 7188−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I) を構成成分の一部として含むポリマーでありかつポリマ
    ー中の上記構造単位(I)のアミノ基の少なくとも一部が
    4級化処理されている可逆変色性材料。
JP63224752A 1988-04-07 1988-09-09 可逆変色性樹脂 Expired - Fee Related JPH0668027B2 (ja)

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