JPH0667464A - 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法

Info

Publication number
JPH0667464A
JPH0667464A JP4222682A JP22268292A JPH0667464A JP H0667464 A JPH0667464 A JP H0667464A JP 4222682 A JP4222682 A JP 4222682A JP 22268292 A JP22268292 A JP 22268292A JP H0667464 A JPH0667464 A JP H0667464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
resin
weight
styrene
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4222682A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoji Tan
良治 丹
Yugo Kumagai
雄五 熊谷
Tetsuya Fujii
徹也 藤井
Takashi Ikeda
高志 池田
Osamu Higashida
修 東田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP4222682A priority Critical patent/JPH0667464A/ja
Publication of JPH0667464A publication Critical patent/JPH0667464A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゲル分を20〜50重量%含有するビニル系
樹脂にポリオレフィン樹脂、熱可塑性フッ素樹脂及び着
色剤を加え、ゲル分が10重量%になるまで溶融混練す
る乾式トナーの製造法。 【効果】 長寿命で、高精細画像が得られ、定着性、耐
オフセット性、用紙剥離性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法において形
成される静電荷像の現像に有用な乾式トナーの製造法、
電子写真用現像剤及びこれを用いる画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において、感光体を一様に帯
電させた後、原図に基づいた光像を前記感光体に露光
し、光照射部分の電荷を消滅或いは減少させて、感光体
上に原図に基づいた静電潜像を形成させ、その後に、キ
ャリア粒子とトナー粒子から成る、いわゆる2成分系現
像剤により、顕像化して複写物を得る方法は、従来から
よく知られている。この2成分系現像剤は、比較的大き
なキャリア粒子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の
摩擦により発生した静電気力により、保持されており、
静電潜像に近接すると、静電潜像が形成する電界によ
る、トナー粒子に対する潜像方向への吸引力が、トナー
粒子とキャリア粒子間の結合力に打ち勝って、トナー粒
子は静電潜像上に吸引付着されて、静電潜像が可視化さ
れるものである。そして、現像剤は現像によって消費さ
れたトナーを補充しながら、反復使用される。
【0003】又、近年、電子写真用感光体として、S
e、Se−Te、As2Se3等の無機光導電層に代って
有機光導電層を有する感光体(以下、有機感光体とい
う)が複写機やプリンターに使用されてきている。この
有機感光体は、無機感光体に比較して、表面硬度が低
く、現像剤、特にキャリアによる傷や摩擦を受け易い。
【0004】従来の電子写真法を用いたレーザビームプ
リンターの機能は、アルファベット、数字、漢字等の線
画像の出力であった。近年、線画像に加えて、バーコー
ド、黒ベタ等の面画像の出力の必要性が増してきた。バ
ーコード印字のような面画像印字では、感光体ドラム表
面に形成された潜像パターンの中央部は、エッジ部と比
較して電束密度が非常に低くなる。従って、現像プロセ
スの際、トナーがパターンのエッジ部に集中的に付着
し、中央部にはほとんどトナーが付着しないという印字
プロセス上の欠点があった。
【0005】また、最近、デジタル方式の複写機が開発
され、複写機、レーザビームプリンター等の高精細画像
出力の要求が強くなってきた。例えば、これまでのもの
は、ほとんどのプリンターが240dpi或いは300
dpiであったが、今後は480dpi、さらには、6
00dpiの高精細画出力が主流となることが予想され
る。
【0006】さらに、従来レーザビームプリンタの主流
は、10〜20枚/分程度の低速機であったが、企業内
印刷製本の需要の増大などによって、プリント速度30
〜70枚/分の中高速レーザビームプリンタに移行しつ
つある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの欠点を解消
し、面画像を出力するために、バイアス電圧を印加し、
印字の制御を行う方法が提案されている。このバイアス
電圧は感光体ドラム表面と磁気ブラシの間に、磁気ブラ
シ側がトナーの有する電圧の極性に対して、逆極性とな
るように印加される静電圧である。このバイアス電圧に
よって、感光体ドラム表面における低い電束密度の部分
へトナー粒子が移動し、その結果、均一な面画像が得ら
れる。しかしながら、バイアス電圧が非常に強い場合
は、感光体ドラムに形成された潜像以外の部分にもトナ
ーが付着し、いわゆるカブリと言われる現象が発生する
場合がある。
【0008】上記のようなバイアス電圧による方法にお
いては、特に、電気抵抗の低いキャリアを使用した現像
剤が有効である。電気抵抗の高いキャリアを使用した場
合、磁気ブラシ部での電圧降下が大きく、磁気ブラシ先
端と感光体表面間の電圧差が低くなり、有効なバイアス
電圧印加の効果を得ることが出来ない。電気抵抗が極端
に低いキャリアを使用した場合は、磁気ブラシ部分の電
圧降下は小さく、バイアス電圧効果の面では好ましい
が、トナーとの帯電性、即ち、トナーに対する電荷付与
の立場から好ましくない。
【0009】又、現像剤をある期間使用すると、トナー
がキャリア表面に融着する、所謂スペントと言われる現
象が生じ、結果的にキャリアの抵抗が高くなる。このス
ペント量を減らす方法として、キャリア表面にトナーが
付着しにくい材料、例えば、弗素樹脂、ポリブタジエン
樹脂、シリコン樹脂等をコーティングする方法が採用さ
れているが、コーティング材料自身の電気抵抗が高く、
キャリアの低抵抗化には適していない。
【0010】一方、線画印字品質の向上及び画面印字出
力のため、比表面積の大きなキャリアを用い、現像剤中
のトナー濃度を高めようとする方法も検討されている。
しかしながら、この方法においては、トナー飛散が発生
したり、キャリアが感光体に付着する等の問題がある。
又、画面印字品質を長期間保持することが困難である。
【0011】また、高精細画像出力に対応するために、
トナーの小粒径化、或いは、キャリアの小粒径化が考え
られるが、トナーの小粒径化においては製造上の問題、
例えば、粉砕効率や分級精度の問題などがあり、特性上
では流動性、帯電の均一性、トナー飛散、現像剤の劣
化、クリーニング性、転写性、定着性等の問題がある。
又、キャリアの小粒径化においては、感光体表面へのキ
ャリア付着等の問題がある。
【0012】また、さらに、最近の石油価格の高騰によ
るコストアップから、トナーの共通化、いわゆる低速機
から中高速機まで同一トナーで使用する検討がなされて
いる。この事は、トナーに、より優れた定着性と幅広い
耐オフセット性を要求する。
【0013】そこで、種々のトナー用結着樹脂の検討が
なされている。一般に、ゲル分を含む樹脂を結着樹脂と
した場合は、耐オフセット性、特に高温オフセット性に
優れることが知られている。しかしながら、ゲル分が極
端に多い樹脂は、溶融混練が困難で、カーボンブラック
等の顔料や各種添加剤の分散が不十分になり、得られた
乾式トナーは、カブリ、解像度等の特性が劣る。特に、
小粒径トナーとした場合はこの傾向が大きい。
【0014】また、中高速レーザプリンタにおいては、
定着温度が相対的に低くなる事からヒートロールからの
紙の剥離が困難であったり、剥離爪跡が画像に残った
り、場合によっては印刷裏面の汚れが発生する場合があ
る。
【0015】本発明は、このような問題点を解決し、長
寿命で高精細画像が得られ、さらに優れた定着性、幅広
い耐オフセット性、ヒートロールからの剥離性に優れる
乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方
法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゲル分を20
〜50重量%含有するビニル系樹脂にポリオレフィン樹
脂、熱可塑性フッ素樹脂及び着色剤を加え、前記ビニル
系樹脂のゲル分が10重量%以下になる迄溶融混練する
ことを特徴とする乾式トナーの製造法、該製造法により
得られる乾式トナーとキャリアを含有してなる電子写真
用現像剤並びに該現像剤を用いることを特徴とする画像
形成方式に関する。
【0017】本発明の乾式トナーの製造法は、まず、ゲ
ル分を20〜50重量%含有するビニル系樹脂、好まし
くはスチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリ
ル系樹脂を結着樹脂として製造する。
【0018】スチレン−アクリル系樹脂の基体となるモ
ノマーとしては、例えば次のものを挙げることができ
る。スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ヒ
ドロキシスチレン等のスチレン及びその誘導体、メタク
リル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル
酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプ
チル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メ
タクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸
メトキシエチル、メタクリル酸プロポキシエチル、メタ
クリル酸ブトキシエチル、メタクリル酸メトキシジエチ
レングリコール、メタクリル酸エトキシジエチレングリ
コール、メタクリル酸メトキシエチレングリコール、メ
タクリル酸ブトキシトリエチレングリコール、メタクリ
ル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸フ
ェノキシエチル、メタクリル酸フェノキシジエチレング
リコール、メタクリル酸フェノキシテトラエチレングリ
コール、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタク
リル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペン
テニルオキシエチル、メタクリル酸N−ビニル−2−ピ
ロリドン、メタクリロニトリル、メタクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタ
クリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シ−3−フェニルオキシプロピル、メタクリル酸フタル
イミドエチル、メタクリル酸フタルイミドプロピル、メ
タクリル酸モルホリノエチル、メタクリル酸モルホリノ
プロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸ジエチルアミノエチル、ジアセトンメタクリルア
ミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デ
シル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸グリシジル、アクリル酸メトキシエチル、アク
リル酸プロポキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、
アクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸
エトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシエ
チレングリコール、アクリル酸ブトキシトリエチレング
リコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコー
ル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸フェノキ
シジエチレングリコール、アクリル酸フェノキシテトラ
エチレングリコール、アクリル酸ベンジル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、
アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペ
ンテニルオキシエチル、アクリル酸N−ビニル−2−ピ
ロリドン、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、アク
リル酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル、
アクリル酸グリシジル、アクリロニトリル、アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、ビニルピリジン、アクリル酸フタルイミド
エチル、アクリル酸フタルイミドプロピル、アクリル酸
モルホリノエチル、アクリル酸モルホリノプロピル、ア
クリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、ジビニルベンゼン、グリコールとメタクリ
ル酸あるいはアクリル酸との反応生成物、例えばエチレ
ングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメ
タクリレート、1,5−ペンタンジオールジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、ジエチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ
メタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリトリットトリメタクリレート、ペンタエリトリ
ットテトラメタクリレート、トリスメタクリロキシエチ
ルホスフエート、ビス(メタクリロイルオキシエチル)
ヒドロキシエチルイソシアヌレート、トリス(メタクリ
ロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、トリプロピレンジ
アクリレート、ヒドロキシピパリン酸ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、トリメチロールエタントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
ペンタエリトリットトリアクリレート、ペンタエリトリ
ットテトラアクリレート、トリスアクリロキシエチルホ
スフエート、ビス(メタクリロイルオキシエチル)ヒド
ロキシエチルイソシアヌレート、トリス(メタクリロイ
ルオキシエチル)イソシアヌレート、メタクリル酸グリ
シジルとメタクリル酸或いはアクリル酸のハーフエステ
ル化物、ビスフェノール型エポキシ樹脂とメタクリル酸
或いはアクリル酸のハーフエステル化物、アクリル酸グ
リシジルとメタクリル酸或いはアクリル酸のハーフエス
テル化物。これらのモノマーのうち、好ましいものとし
ては、1分子中に1個のビニル基を有するものでは、ス
チレン、スチレン誘導体、メタクリル酸エステル、アク
リル酸エステル等がある。
【0019】重合に際し、使用される重合開始剤として
は、過酸化アセチル、過酸化デカイノル、過酸化ラウロ
イル、過酸化ベンゾイル、過酸化p−クロロベンゾイ
ル、過酸化2,4−ジクロロベンゾイル、過ジ炭酸ジイ
ソプロピル、過ジ炭酸ジ−2−エチル−ヘキシル、アセ
チルシクロヘキサンスルホニルペルオキシド、過酸化t
ert−ブチル、過イソ酪酸tert−ブチル、アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−
ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、過2−エチ
ルヘキサン酸tert−ブチル、過安息香酸tert−
ブチル等の公知の重合開始剤が使用される。これらはモ
ノマーの総量に対して0.1〜15重量%使用されるの
が好ましい。
【0020】ゲル分を20〜50重量%含有するビニル
系樹脂は、水を分散媒とする懸濁重合法、乳化重合法等
により製造することができる。樹脂の乾燥等の後処理の
容易な事から懸濁重合が好ましい。ゲル分の調整は、共
重合する多官能性モノマーにより調整される。多官能性
モノマーとしては、前記したジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート等が使用出来るが、共重合性等から、
ジビニルベンゼンを使用するのが好ましい。また、懸濁
重合法に於いては、重合工程を分割することでもゲル分
を調整することが出来る。例えば、一段目に多官能性モ
ノマーを含まない共重合性モノマー混合物を用いて懸濁
重合し、続いて、二段目に多官能性モノマーを含む共重
合性モノマー混合物を追加し、重合を完結する。この方
法は、ゲル分を簡単にしかもある程度自由にコントロー
ル出来るので、好ましい方法である。
【0021】ここで、得られるビニル系樹脂のゲル分が
20重量%未満の場合は、本発明の幅広い耐オフセット
性が得られない。また、ゲル分が50重量%を超える場
合は、溶融混練が困難になり、多大のエネルギーを要す
る。なお、本発明においてゲル分の測定は、溶媒をメチ
ルエチルケトンとし、ソックスレー抽出器を用いて測定
する。
【0022】次いで、この結着樹脂としてのビニル系樹
脂に、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性フッ素樹脂、着色
剤(好ましくはカーボンブラック)、さらに必要に応じ
てニグロシン染料、アゾ染料、サリチル酸誘導体及びそ
れらの金属塩等の荷電制御剤、カルナバワックス等の定
着特性向上剤などのその他の各種添加剤を配合して混合
し、熱ロールミル、コニーダ等の混合機でよく溶融混練
し、実質的に前記ビニル系樹脂のゲル分が10重量%以
下になるようにする。この事により定着性の向上を図る
ことが出来る。また、粉砕性も向上するので、目的の粒
径を得ることが容易となり、平均粒径が10μm以下の
トナーでも、高い収率で得られる。この工程で得られた
乾式トナーのゲル分が10重量%越える場合は、特にト
ナーの粉砕性が劣り、10μm以下のトナーとした時、
極端に収率が劣る。更に、画質、定着性も劣る。
【0023】本発明においては、上記のようにポリオレ
フィン樹脂と熱可塑性フッ素樹脂を併用する点が本発明
の効果につながる特徴の1つである。本発明に使用でき
るポリオレフィン樹脂としては数平均分子量が1000
〜100000程度で軟化点が130〜170℃の低分
子量のポリプロピレン、ポリエチレンあるいはこれらの
ブロック共重合体が好ましい。配合量は、全トナー成分
(配合量)に対して0.5〜3重量%、特に1〜2重量
%が好ましい。ポリオレフィン樹脂が0.5重量%より
少ない場合は、耐オフセット性が劣る傾向にあり、3重
量%を越えると、トナーの流動性が劣る傾向にある。さ
らに用紙の裏汚れが発生する場合がある。
【0024】本発明に使用できる熱可塑性フッ素樹脂と
しては、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂、ポ
リ三フッ化塩化エチレン樹脂、ポリ四フッ化エチレン樹
脂、フッ素変性ビニル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、
フッ素変性スチレンアクリル樹脂等が挙げられる。配合
量は全トナー成分(配合量)に対して0.01〜1重量
%、特に0.05〜0.5重量%が好ましい。熱可塑性
フッ素樹脂が0.01重量%より少ない場合はヒートロ
ールからの印刷紙の剥離が困難であったり、剥離爪跡が
印刷面に残ったりする場合がある。一方、1重量%を越
える場合はトナーの定着性が劣ったり、帯電特性が劣る
場合がある。着色剤、その他の各種添加剤は、通常使用
される量を配合すればよい。
【0025】上記で得られた混練物を通常の方法により
冷却、粉砕、分級して乾式トナーを得ることができる。
更に、これらのトナーに疎水性シリカ、アルミナ、二硫
化モリブデン、酸化チタン等の流動性向上剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛
等のクリーニング性向上剤、マグネタイトなどの抵抗調
整剤などを外部添加して用いることもできる。
【0026】本発明により得られるトナーは、トナーの
流動性に優れ、更に、キャリアを汚染しにくく、長寿命
の現像剤を提供することができる。本発明に使用される
トナーの平均粒径は、好ましくは5〜12μm、特に好
ましくは6〜10μmである。トナーの平均粒径が5μ
m未満の場合は解像度に優れるが、トナーの流動性が劣
る傾向にあり、トナーホッパーから現像剤にトナーが供
給されにくい、或いは、現像剤の流動性を悪くする等の
問題がある。さらには、トナー飛散、カブリが発生する
場合もある。一方、平均粒径が12μmを超える場合
は、解像度が劣る傾向にある。近年、要求されている、
高精細画像に対してはトナーの粒径をコントロールする
ことが重要である。特に、600dpi以上の高精細画
像を出力する場合は、トナー粒径を小粒径化する必要が
ある。600dpiの場合の好ましい粒径範囲は6〜8
μmである。
【0027】トナーの粒径は、通常の方法で測定できる
が試料の量が少なくて良い、測定時間が短い、繰り返し
精度に優れる等の理由でコールタカウンタ(コールタ社
製)を用いて測定すると良い。
【0028】こうして得られる乾式トナーは、キャリア
と混合され、本発明の電子写真用現像剤とされる。現像
剤中のトナー濃度は通常量(現像剤総量に対し1〜10
重量%)でよい。本発明に使用されるキャリアとしては
鉄フェライト、カッパージンクフェライト、ニッケルジ
ンクフェライト等の粒径が30〜300μmのフェライ
ト系キャリアが好ましく用いられる。キャリアの平均粒
子径が30μm未満である場合は、感光体表面にキャリ
アが付着し、感光体の損傷や画像品質の劣化を起こす傾
向がある。一方、平均粒径が300μmを超える場合
は、キャリア表面に保持できるトナー量が少なくなり、
連続印刷時に画像の品質が変動し易くなる傾向がある。
また、特に電子写真用感光体として、有機感光体を使用
する場合には、フェライト系キャリアを用いると感光体
に対するダメージが少ないので好ましい。
【0029】本発明に用いるキャリアは、樹脂でコーテ
ィングされているものが特に好ましい。コーティング用
樹脂としては、スチレン−アクリル樹脂、シリコーン樹
脂、フッ素含有樹脂、ポリエステル樹脂、変形アミノ樹
脂等が挙げられ、これらから1種又は2種以上を組み合
わせて用いることができる。又、場合によっては、各種
樹脂に種々の添加剤、例えば、カーボンブラック、ニグ
ロシン誘導体等の荷電制御物質、アルミナ、シリカ等を
配合することもできる。フェライト系キャリアは、樹脂
でコーティングされることによって帯電性、耐湿性、耐
久性が大幅に向上する。
【0030】被覆する方法としては、トルエン、ジクロ
ルメタン、ジクロルエタン、テトラヒドロフラン等の有
機溶剤に各種樹脂を溶解し、その溶液にキャリアを浸漬
するか、キャリアに溶液を噴霧し、乾燥する方法があ
る。乾燥温度としては、120〜200℃であるのが好
ましい。
【0031】また、充分な被膜を形成し、均一な帯電
性、耐湿性、耐久性を得るためには、上記被覆剤樹脂溶
液の濃度を3〜30重量%にするのが好ましい。上記の
特性を得るために被覆層の厚さは0.1〜5μm程度で
あるのが好ましい。低帯電性のトナーには、トナーとは
逆の帯電性を持ち易いキャリアを選択して使用する。
【0032】又、ここで現像剤中のトナーの帯電量はブ
ローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)で±
5〜40μc/g、特に±10〜30μc/gにするの
が好ましい。ブローオフ帯電量が±5μc/g未満の場
合は現像剤を撹拌した時、トナー飛散が生じたり、極端
に画像にカブリが生じる場合がある。また、±40μc
/gを超える場合は極端に画像濃度が薄くなる。
【0033】本発明の現像剤は、種々の現像プロセス、
例えば米国特許第2618552号明細書に記載されて
いるカスケード現像法、米国特許第2874065号明
細書に記載されている磁気ブラシ法、米国特許第222
1776号明細書に記載されているパウダー・クラウド
法、米国特許第3166432号明細書に記載されてい
るタッチダウン現像法等に用いることができる。
【0034】また、本発明の現像剤は、種々の定着方
法、例えば所謂オイルレス及びオイル塗布ヒートロール
法、フラッシュ法、オープン法、圧力定着法等に用いる
ことができるが、オイルレスヒートロール法による定着
方式に用いると本発明の効果が大きい、更に、本発明の
現像剤は、種々のクリーニング方法、例えば所謂ファー
ブラシ法、ブレード法等に用いることができる。
【0035】本発明の現像剤は、感光体上に形成された
静電潜像に接触させてこれを顕像化し、支持体に転写
し、定着する画像形成方法に使用される。特に有機光導
電性物質から成る感光体と組み合わせる画像形成方法に
有効に適応することができる。
【0036】この感光体としては、感度に優れた電荷発
生層と電荷搬送層を異にする機能分離型が好ましい。一
般に、電荷発生層には、アゾキシベンゼン系、ジスアゾ
系、トリスアゾ系、ベンズイミダゾール系、多環式キノ
リン系、インジゴイド系、キナクリドン系、フタロシア
ニン系、ペリレン系、メチン系等の顔料が知られており
(特開昭47−37543号、特開昭47−37544
号、特開昭47−18543号、特開昭47−1854
4号、特開昭48−43942号、特開昭48−705
38号、特開昭49−1231号、特開昭49−105
536号、特開昭50−75214号及び特開昭50−
92738号公報)いずれを適応することも可能である
が、特に、電荷発生効率の点からフタロシアニン系顔料
が好ましい。また、電荷搬送層には、ビラリゾン誘導体
(Journal of Photogaphic Science and Engineering
第21巻、第2号、73頁、1977年)、オキサゾー
ル誘導体(特開昭55−35319号、特開昭58−8
7557号及び特開昭58−182640号公報)ヒド
ラゾン誘導体(特開昭54−59143号、特開昭54
−150128号及び特開昭55−46760号公
報)、エナミン誘導体(Journal of Imaging Science
第29巻、第1号、7頁、1985年)、ブタジエン誘
導体等が知られ、使用されている。
【0037】また、これら有機光導電性物質を感光体の
支持材に固着させる結着樹脂としては、ポリカーボネー
ト樹脂、エステル化ポリカーボネート樹脂、シリコーン
樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂等が使用される。なお、本発明の画像形成方法は、現
像方式として磁気ブラシ法が好ましく使用され、定着方
式として熱ロール法が好ましく使用されるが、これらに
制限されるものではない。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。実施例中「%」
は、特に断わらない限り、「重量%」を意味する。
【0039】樹脂の合成例1 撹拌装置、窒素導入口、温度計及びコンデンサを付けた
4つ口セパラブルフラスコにイオン交換水200g、リ
ン酸三カルシウム10%水溶液(スーパータイト10
日本化学(株)製)10gを加え、次いでここに、スチ
レン50g、メタクリル酸ブチル20g、ベンゾイルパ
ーオキサイド3gを加え、85℃で4時間重合した。次
いで40℃に冷却して、スチレン20g、メタクリル酸
ブチル10g、シビニルベンゼン0.15g、1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン(パーヘキサ3M 日本油脂(株)製)
0.5gを追加し、50℃で1時間撹拌した後、80℃
で4時間、90℃で4時間重合した。得られた樹脂(ス
チレン−アクリル樹脂1とする)を乾燥し、メチルエチ
ルケトンを溶媒として、ソックスレー抽出器でゲル分を
測定したところ28%であった。
【0040】樹脂の合成例2 合成例1と同様にして、一段目にスチレン35g、メタ
クリル酸ブチル15gをベンゾイルパーオキサイド2.
5gで重合させ、ついで二段目でスチレン35g、メタ
クリル酸ブチル15g、ジビニルベンゼン0.2gをパ
ーヘキサ3M1gで重合させた。得られた樹脂(スチレ
ン−アクリル樹脂2とする)を乾燥し、ゲル分を測定し
たところ48%であった。
【0041】樹脂の合成例3 合成例1と同様の装置を用い、イオン交換水200g、
スーパータイト1010gにスチレン70g、メタクリ
ル酸ブチル30g、ジビニルベンゼン0.1g、ベンゾ
イルパーオキサイド3gを加え、80℃で4時間、90
℃で4時間重合した。得られた樹脂(スチレン−アクリ
ル樹脂3とする)を乾燥し、ゲル分を測定したところ5
8%であった。
【0042】樹脂の合成例4 合成例1と同様の装置を用い、イオン交換水200g、
スーパータイト1010gにスチレン70g、メタクリ
ル酸ブチル30g、ベンゾイルパーオキサイド3gを加
え、80℃で4時間、90℃で4時間重合した。得られ
た樹脂(スチレン−アクリル樹脂4とする)を乾燥し、
ゲル分を測定したがゲル分は存在しなかった。
【0043】樹脂の合成例5 合成例1と同様にして、一段目にスチレン60g、メタ
クリル酸ブチル25gをベンゾイルパーオキサイド3g
で重合させ、ついで二段目でスチレン10g、メタクリ
ル酸ブチル5g、ジビニルベンゼン0.06gをパーヘ
キサ3M0.5gで重合させた。得られた樹脂(スチレ
ン−アクリル樹脂5とする)を乾燥し、ゲル分を測定し
たところ15%であった。
【0044】実施例1 合成例1で製造したスチレン−アクリル樹脂1 87.
95重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプ
ロピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)
1重量部、熱可塑性フッ素樹脂として四フッ化エチレン
−エチレン共重合体(旭硝子(株)製 アフロンCOP
C−55A)0.05重量部、着色剤としてカーボン
ブラック(キャボット社製、VULCAN XC72)
10重量部、ニグロシン系荷電制御剤(オリエント化学
工業(株)製、ボントロンS−34)1重量部を配合
し、池貝鉄工(株)製二軸混練機PCM−30で混練
し、ゲル分5%とした。ついで、ハンマーミルによる粗
粉砕、シェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分級機
による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー1を作
成した。このトナーのコールタカウンタ(コールタ社
製)を用いて測定した粒子径は4〜15μm、平均粒子
径は8μmであった。なお、以降の粒子径も、コールタ
カウンタで測定した。
【0045】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー1にキャリアとし
て、フェライトキャリア(F−200、パウダーテック
(株)製)をトナー/キャリアが4/96(重量比)に
なるように配合し、V型ブレンダーで混合し、現像剤1
を作成した。ブローオフ帯電量(東芝ケミカル(株)
製、ブローオフ粉体帯電量測定装置)を測定した結果、
−20μc/gであった。
【0046】実施例2 合成例1で製造したスチレン−アクリル樹脂1 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化エ
チレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCAN XC72)10重量部、ニグロシン
系荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロ
ンS−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で
混練し、ゲル分0%とした。ついで、ハンマーミルによ
る粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分
級機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー2
を作成した。このトナーのコールカウンタを用いて測定
した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであっ
た。
【0047】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー2にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤2を作製した。現
像剤のブローオフ帯電量は−22μc/gであった。
【0048】実施例3 合成例2で製造したスチレン−アクリル樹脂2 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化エ
チレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCAN XC72)10重量部、ニグロシン
系荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロ
ンS−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で
混練し、ゲル分0%とした。ついで、ハンマーミルによ
る粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分
級機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー3
を作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測
定した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであ
った。
【0049】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー3にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤3を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は−21μc/gであった。
【0050】実施例4 合成例2で製造したスチレン−アクリル樹脂2 86.
95重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプ
ロピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)
2重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化
エチレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.05重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCAN XC72)10重量部、ニグロシン
系荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロ
ンS−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で
混練し、ゲル分5%とした。ついで、ハンマーミルによ
る粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザク分
級機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー4
を作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測
定した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであ
った。
【0051】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー4にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤4を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は−23μc/gであった。
【0052】比較例1 合成例3で製造したスチレン−アクリル樹脂3 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化エ
チレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCAN XC72)10重量部、ニグロシン
系荷電制御剤(オリエント化学工業(株)制、ボントロ
ンS−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で
混練し、ゲル分5%とした。ついで、ハンマーミルによ
る粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分
級機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー5
を作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測
定した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであ
った。
【0053】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー5にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤5を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は−22μc/gであった。
【0054】比較例2 合成例4で製造したスチレン−アクリル樹脂4 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化エ
チレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネフロンM300)
0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社製、V
ULCAN XC72)10重量部、ニグロシン系荷電
制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロンS−
34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で混練
し、ゲル分0%とした。ついで、ハンマーミルによる粗
粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザク分級機
による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー6を作
成した。このトナーのコールカウンタを用いて測定した
粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであった。
【0055】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー6にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤6を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は−21μc/gであった。
【0056】比較例3 合成例5で製造したスチレン−アクリル樹脂5 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化エ
チレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCAN XC72)10重量部、ニグロシン
系荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロ
ンS−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で
混練し、ゲル分0%とした。ついで、ハンマーミルによ
る粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分
級機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー7
を作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測
定した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであ
った。
【0057】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー7にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤7を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は、−20μc/gであった。
【0058】比較例4 合成例2で製造したスチレン−アクリル樹脂2 87.
9重量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)1
重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三化塩化エチレ
ン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM300)
0.1重量部、カーボンブラック(キャボット社製、V
ULCAN XC72)10重量部、ニグロシン系荷電
制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロンS−
34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で混練
し、ゲル分18%とした。ついで、ハンマーミルによる
粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分級
機により分級を経て、スチレン−アクリル系トナー8を
作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測定
した粒子径は5〜20μm、平均粒子径は8μmであっ
た。
【0059】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー8にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤8を作成した。現
像剤のブローオフ帯電量は−20μc/gであった。
【0060】比較例5 合成例1で製造したスチレン−アクリル樹脂1 87重
量部、ポリオレフィン樹脂として低分子量ポリプロピレ
ン(三洋化成工業(株)製ビスコール550P)2重量
部、カーボンブラック(キャボット社製、VULCAN
XC72)10重量部、ニグロシン系荷電制御剤(オ
リエント化学工業(株)製、ボントロンS−34)1重
量部を配合し、混練機PCM−30で混練し、ゲル分0
%とした。ついで、ハンマーミルによる粗粉砕、ジェッ
トミルによる微粉砕、更にジグザグ分級機による分級を
経て、スチレン−アクリル系トナー9を作成した。この
トナーのコールタカウンタを用いて測定した粒子径は4
〜15μm、平均粒子径は8μmであった。
【0061】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー9にスチレン−ア
クリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,パウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤9を作製した。現
像剤のブローオフ帯電量は、−25μc/gであった。
【0062】比較例6 合成例1で製造したスチレン−アクリル樹脂1 88.
5重量部、熱可塑性フッ素樹脂としてポリ三フッ化塩化
エチレン樹脂(ダイキン工業(株)製ネオフロンM30
0)0.5重量部、カーボンブラック(キャボット社
製、VULCANXC72)10重量部、ニグロシン系
荷電制御剤(オリエント化学工業(株)製、ボントロン
S−34)1重量部を配合し、混練機PCM−30で混
練し、ゲル分0%とした。ついで、ハンマーミルによる
粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕、更にジグザグ分級
機による分級を経て、スチレン−アクリル系トナー10
を作成した。このトナーのコールタカウンタを用いて測
定した粒子径は4〜15μm、平均粒子径は8μmであ
った。
【0063】現像剤の製造 作製したスチレン−アクリル系トナー10にスチレン−
アクリル系樹脂でコーティングしたフェライトキャリア
(F288−200,バウダーテック(株)製)をトナ
ー/キャリアが4/96(重量比)になるように配合
し、V型ブレンダーで混合し、現像剤10を作製した。
現像剤のブローオフ帯電量は−28μc/gであった。
【0064】各現像剤の特性を以下の評価方法により評
価した。 (1)混練性 混練機PCM−30を用いて混練した時の混練速度で評
価した。 4:混練が非常に早い。 3:混練が早い。 2:混練が遅い。 1:混練が非常に遅い。
【0065】(2)トナー収率 トナーを粉砕した時の仕込混練トナー量に対する製品ト
ナー量の重量割合(%)で評価した。
【0066】(3)画像評価(画像形成)方法 レーザービームプリンター(感光体:電荷発生層にτ型
無金属フロタシアニン顔料、電荷搬送層にブタジエン誘
導体を使用した有機感光体、ドット密度:600dp
i、印刷速度;10枚/分、半導体レーザー、磁器ブラ
シ現像機、二成分反転現像方式、熱ロール定着、バイア
ス電圧−100vのもの)を用い評価した。
【0067】(a):線画濃度 それぞれ作製した現像剤を前記のレーザービームプリン
ターを使用して「I」の字を出力した。ユニオン光学
(株)製マイクロホトメータで「I」の字の濃度を測定
した。測定値はマクベス濃度値に変換し判定した。
【0068】(b):面画濃度 線画像濃度と同様にして、3×3cmの画像を出力し
た。マグベス濃度計を用いて中心部の濃度を測定し、判
定した。
【0069】(c):カブリ濃度 線画像濃度と同様にして、白紙を出力した。反射濃度計
(東京電色(株)製TC−6DS)を用いて出力前の紙
の濃度と出力後の紙の濃度の差からカブリ濃度を求め
た。
【0070】(d):解像度 線画像濃度と同様にして1.6ライン/インチ、2.0
ライン/インチ、2.5ライン/インチ、3.2ライン
/インチ、4.0ライン/インチ、5.0ライン/イン
チ、6.3ライン/インチ、8.0ライン/インチ、1
0.0ライン/インチ、12.5ライン/インチ、16
ライン/インチの線画を出力した。出力された画像が細
部まだ読み取れるライン数の最大で示した。
【0071】(e):耐久性 それぞれ作成した現像剤を複写機を用い、温度30℃、
相対湿度80%の条件で10000枚連続複写を行っ
た。この時に発生するトナーの飛散を調べ、以下の評価
で判定した。 4:トナーの飛散が無い。 3:トナーの飛散が若干見られる。 2:トナーの飛散が多い。 1:トナーの飛散が多量に発生する。
【0072】(f):耐オフセット性 三洋電機(株)シャトレックス806複写機の熱定着ロ
ールの定着温度を60℃〜230℃まで変えられる様に
改造した装置を試作し、それぞれのトナーを複写機を用
いて未定着画像を出力した。出力した未定着画像を用い
て、定着温度を変え、オフセットが発生しない温度範囲
を調べた。
【0073】(g):定着性 耐オフセット性評価と同様の定着装置を用いて、出力し
た未定着画像を温度190℃で定着した。ついで、定着
した画像にセロテープを貼り、10分後ひき剥し、画像
の濃度変化を以下の式で評価した。
【数1】 実施例1〜4、比較例1〜6 評価結果を表1に示す。
【0074】(h):用紙剥離性 それぞれ作成した現像剤を複写機を用い、温度30℃、
相対湿度65%の条件で10000枚連続複写を行っ
た。この時にヒートロールで用紙が剥離できずジャムの
発生する状況を調べ評価判定した。 4:10000枚でジャム無し。 3:10000枚でジャム1〜2回。 2:10000枚でジャム3〜5回。 1:10000枚でジャム5〜10回。
【0075】(i):用紙裏汚れ性 それぞれ作成した現像剤を複写機を用い、温度30℃、
相対湿度65%の条件で1000枚連続複写、停止、1
000枚連続複写、停止を3回繰り返しその時の用紙の
裏汚れを判定した。 4:裏汚れが無い。 3:裏汚れが微かに有る。 2:裏汚れがめだつ。 1:裏汚れが全面にある。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】本発明により製造した乾式トナー及びこ
れを用いた電子写真用現像剤は、幅広い耐オフセット
性、ヒートロールからの剥離性、解像度、線画印字濃
度、面画印字濃度に優れるとともに、カブリの少ない高
精細画像が得られる。更に、長寿命の現像剤とすること
ができる。従って、本発明に係る電子写真用現像剤を使
用する画像形成方法は、電子写真複写機、レーザービー
ムプリンターなどにおいて、長期間優れた画質の画像を
得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9/10 321 (72)発明者 池田 高志 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 東田 修 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル分を20〜50重量%含有するビニ
    ル系樹脂にポリオレフィン樹脂、熱可塑性フッ素樹脂及
    び着色剤を加え、前記ビニル系樹脂のゲル分が10重量
    %以下になる迄溶融混練することを特徴とする乾式トナ
    ーの製造法。
  2. 【請求項2】 ビニル系樹脂がスチレン−アクリル系樹
    脂である請求項1記載の乾式トナーの製造法。
  3. 【請求項3】 着色剤がカーボンブラックである請求項
    1又は2記載の乾式トナーの製造法。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン樹脂を全トナー成分に対
    して0.5〜3重量%、熱可塑性フッ素樹脂を全トナー
    成分に対して0.01〜1重量%加える請求項1、2又
    は3記載の乾式トナーの製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の製造法に
    より得られる乾式トナーとキャリアを含有してなる電子
    写真用現像剤。
  6. 【請求項6】 キャリアがフェライト系キャリアである
    請求項5記載の電子写真用現像剤。
  7. 【請求項7】 キャリアが樹脂でコーティングされてい
    るものである請求項5又は6記載の電子写真用現像剤。
  8. 【請求項8】 感光体上に形成された静電潜像に、請求
    項5、6又は7記載の電子写真用現像剤を接触させて、
    顕像化し、支持体に転写し、定着することを特徴とする
    画像形成方法。
  9. 【請求項9】 感光体が、フタロシアニン系顔料を電荷
    発生層とする有機感光体である請求項8記載の画像形成
    方法。
JP4222682A 1992-08-21 1992-08-21 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法 Pending JPH0667464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4222682A JPH0667464A (ja) 1992-08-21 1992-08-21 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4222682A JPH0667464A (ja) 1992-08-21 1992-08-21 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0667464A true JPH0667464A (ja) 1994-03-11

Family

ID=16786272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4222682A Pending JPH0667464A (ja) 1992-08-21 1992-08-21 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0667464A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6641966B2 (en) 2000-01-09 2003-11-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Toner composition

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6641966B2 (en) 2000-01-09 2003-11-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Toner composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000235279A (ja) 正帯電性トナー、画像形成方法及び画像形成装置
US6677097B2 (en) Toner for developing static image and an image forming method
US5169738A (en) Toner for developing electrostatic images, image forming method and image forming apparatus
US6921619B2 (en) Electrostatic image developing
JPH0519530A (ja) 非磁性一成分系現像剤、画像形成方法、画像形成装置、装置ユニツト及びフアクシミリ装置
JP2003098708A (ja) 画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2007310261A (ja) トナー
JP4006136B2 (ja) 画像形成方法
JP3563920B2 (ja) 画像形成方法
JP3428835B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP3227397B2 (ja) 画像形成方法
JP3368191B2 (ja) フルカラー画像形成用トナーキット及びフルカラー画像形成方法
JPH0667464A (ja) 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP2000089507A (ja) 重合トナー
JP3652121B2 (ja) 乾式トナー及び画像形成方法
JP2003330217A (ja) トナー、現像カートリッジ及び画像形成方法
JP3683967B2 (ja) 静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
JPH0572804A (ja) 乾式トナー、現像剤及び画像形成方法
JPH05281784A (ja) 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JPH04241360A (ja) 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JPH05281785A (ja) 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP2890270B2 (ja) 加熱定着性トナー
JPH08272139A (ja) トナー及び画像形成方法
JPH04264561A (ja) 乾式トナーの製造法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP3715681B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成用トナー