JPH0666852B2 - 画像読取装置の位置調整機構 - Google Patents

画像読取装置の位置調整機構

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JPH0666852B2
JPH0666852B2 JP1137813A JP13781389A JPH0666852B2 JP H0666852 B2 JPH0666852 B2 JP H0666852B2 JP 1137813 A JP1137813 A JP 1137813A JP 13781389 A JP13781389 A JP 13781389A JP H0666852 B2 JPH0666852 B2 JP H0666852B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、結像レンズにより投影される原稿画像と上記
原稿画像を読み取る光電変換素子とを副走査方向に相対
移動させて原稿画像を光電的に読み取るようにした画像
読取装置の位置調整機構に関する。
[従来の技術] 近年原稿画像の光学的読取装置は、複写機やファクシミ
リなどの事務用機器として広く用いられている。一般の
読取原稿の大きさは最大A3判程度に限られているが、工
業用図面などの特定の分野においては対象とする原稿の
大きさが幅841mm(JIS A0サイズ)ないし36〃(941mm)
(ANSI Eサイズ)のように大型化されているものがあ
る。このような大型の原稿に対しては、1個の光電変換
素子(以下CCDという。)に画像を縮小投影し読み取る
ことは不可能であり、従来の一般事務用の読取装置では
十分な画像密度で読取を行なわせることはできない。
そこで大型の原稿画像を複数の結像レンズを用いて複数
のCCD上に分割投影させ、それぞれの投影画像に対応し
て画像を読み取っていく装置が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] ところがこのような分割型の読取装置では、例えば原稿
画像の幅方向に各CCDの主走査方向が完全に一致するこ
とはもちろん、それぞれのCCDの画素列の主走査方向が
光軸に直交するように位置決め配置され、かつ結像レン
ズの光軸と原稿露光面の主走査方向とが直交するように
位置決めされて、原稿画像と光電変換素子とを相対移動
させることとしなければ、原稿画像の光電的読取を行な
わせることは不可能である。特に高密度の読取が要求さ
れる場合に用いられる高密度CCDリニアセンサーにおい
ては、各CCDに対する投影倍率あるいは読取オーバーラ
ップ量、さらには温度変化などとの関係から高精度な位
置調整を行なわなければならない。
一方、結像レンズを構成する鏡玉、鏡胴などもそれに対
応して高精度に加工および組立てを行なうこととしてい
るが、それぞれの結像レンズには焦点距離のばらつき、
あるいはバックフォーカスのばらつきを皆無にすること
はできない。したがって複数の結像レンズにそれぞれ対
応するCCDの原稿画像露光面までの距離すなわち所定の
投影倍率に対応する共役長の調整が不可欠となる。さら
に結像レンズとCCDとの距離も、所定の投影倍率を満足
する範囲内で必要な結像精度すなわち解像度を満足する
ように調整位置決めさせなければならない。
従来から特開昭51−51217号公報などにおいて、CCDおよ
び結像レンズの支持構造が種々提案されてはいるが、い
ずれも原稿画像露光面とCCDとの距離を所要の投影倍率
に対応する位置に移動させる場合には、結像レンズとの
相対位置ずれが生じて合焦状態が損なわれることとなっ
てしまう。
本発明は、結像レンズによる原稿画像の投影倍率とCCD
受光面に対する合焦とを容易かつ高精度に調整位置決め
することができるようにした画像読取装置の位置調整機
構を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため請求項の1に記載されている発
明は、光電変換素子上に原稿画像を結像レンズにより投
影させるとともに、上記原稿画像と光電変換素子とを副
走査方向に相対移動させて原稿画像を光電的に読み取る
ようにした画像読取装置の位置調整機構において、上記
光電変換素子を保持する可動台板を少なくとも主走査方
向に移動可能に支持し、かつ結像レンズを光軸方向に移
動可能に保持するレンズ支持部材を光軸と直交する方向
の軸の回りに回動可能に支持する回動台板と、上記回動
台板を結像レンズ光軸と直交する軸の回りに回動可能に
支持する支持台板と、原稿読取位置に対して主走査方向
に不動状態に設けられている基台と、上記基台に対して
前記支持台板を、少なくともレンズ光軸方向に移動可能
に保持する支軸と備える構成を有している。
また請求項の2に記載されている発明は、請求項の1に
記載されている画像読取装置の位置調整機構において、
結像レンズを保持するレンズ支持部材は、回動台板に対
し、結像レンズの前主点と後主点との間におけるオプチ
カルセンターまたはその近傍で光電変換素子の副走査方
向であって結像レンズの光軸と直交する方向の軸回りに
回動可能に支持されている構成を有している。
さらに請求項の3に記載されている発明は、請求項の1
に記載されている画像読取装置の位置調整機構におい
て、上記回動台板は支持台板に対し、結像レンズの前主
点と後主点との間のオプチカルセンターまたはその近傍
において、光電変換素子の副走査方向であって、結像レ
ンズの光軸と直交する方向の軸回りに回動可能に支持さ
れる構成を有している。
さらにまた請求項の4に記載されている発明は、請求項
の1に記載されている画像読取装置の位置調整機構にお
いて、回動台板を保持する支持台板を基台に対して押圧
付勢させる手段と、回動台板を保持する支持台板と基台
を締結させる手段とが備えられる構成を有している。
[作 用] このような構成を有する手段においては、所定の投影倍
率に対応する共役長調整時、結像レンズと光電変換素子
とが一体的に結像レンズの光軸方向に移動調整され、両
者の相対的位置ずれを生じないようになっている。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図に示されるように、原稿12は、長尺状の照明ラン
プ11により照明され、これにより上記原稿12上の画像
は、露光ライン13において3つの結像レンズ4,5,6によ
りそれぞれ一次元光電変換素子(以下CCDと略称する)
1,2,3の画素列に投影されるようになっている。
上記結像レンズ4,5,6における各光束7,8,9は、上記露光
ライン13において所定領域l12−l23がオーバーラップさ
れており、前記CCD1,2,3による読取信号が図示を省略し
た書込装置に出力されるときに、それぞれのオーバーラ
ップ領域の所定の位置で欠落や重複およびずれなどが発
生しないように制御されている。
上記原稿12は、図示を省略した搬送手段により透明な平
面ガラス板上の露光ライン13を、その先端から後端ま
で、所定の読取速度に対応した速度で図示矢印方向に搬
送されており、これにより原稿の全画像が読み取られる
ようになっている。
また第2図に示されているように、上記原稿12の露光ラ
イン13上の領域l2は、結像レンズ5により0.1102倍に縮
小され、CCD2の画素列に結像されるようになっている。
CCD2は、7μm×7μmの画素5000ピクセル(picxel)
を有するリニアセンサーからなり、画素列の長さは35mm
に設定されている。したがって上記領域l2の長さは、31
7.5mmになされることとなる。ここで原稿12の露光ライ
ン13上の幅すなわち最大読取幅lを914.4mmとすれば、
露光ライン13上のオーバーラップ量l12−l23は、12.7mm
となり、CCD2の画素列2a上では、1.4mm(200ピクセル)
となる。
このように原稿12の画像を複数のCCD1,2,3により分割し
て読み取らせるために、それぞれのCCD1,2,3における読
取画像の読取倍率、位置、範囲などが所定の精度に位置
決めされる必要がある。そのため本実施例では、第2図
に示されるように、CCD2の位置が、主走査方向であるX
軸方向、副走査方向であるY軸方向、結像レンズ5の光
軸方向であるZ軸方向の各方向に平行微調整移動可能に
なされているとともに、上記X軸方向、Y軸方向、Z軸
方向の各軸回りに回転微調整移動可能になされている。
第3図、第4図および第5図に示されているように、読
取ユニット15は、基台200に対して、結像レンズ5の光
軸方向(Z軸方向)に平行微調整移動可能に装着されて
いる断面コ字状の台板100と、この台板100に対して結像
レンズ5のオプチカルセンターで光軸に直角に、かつ副
走査方向に軸心を有する円錐軸94の回りに回動微調整可
能に装着されている回動台板80と、上記回動台板80の上
側壁80dに光軸に直交する方向に移動可能に螺着されて
いるシェーディング補正板97と、前記回動台板80の正面
側壁80cのほぼ中央に結像レンズ5のオプチカルセンタ
ーで、光軸に直角かつ副走査方向に軸心を有する円錐軸
94の回りに回動微調整可能に螺着されているレンズユニ
ット300と、前記回動台板80の右側壁80aおよび左側壁80
bの下部にねじ止めされている右ボス81および左ボス82
の間に掛け渡されている支軸64と、この支軸64に対して
回動微調整可能かつ軸方向に摺動微調整可能に装着され
ているCCD台板ユニット30と、から構成されている。
上記CCD台板ユニット30にはCCDユニット20が保持されて
おり、このCCDユニット20と前記レンズユニット300との
間には、遮光性、防塵性および通気性を備えるシール体
310が装着されている。
また第14図、第15図および第16図に示されているよう
に、前記基台200は、原稿画像の露光ライン13に対し不
動の部材として設けられている左支持枠230および右支
持枠231に対して左主軸215および右主軸217を介して回
動自在に支承されている。その回動平面は、前記結像レ
ンズ5のオプチカルセンターを含むかつ結像レンズ5の
光軸と直交する平面に設定されており、左主軸215およ
び右主軸217は、CCDの主走査方向すなわち露光ライン13
と平行な方向に軸心を有している。また上記左主軸215
の軸直角方向両側には、2本の止め軸214が設けられて
おり、これらの各止め軸214が止めねじ222,223により締
め付けられあるいは緩めらえることよって基台200が回
動微調整されるようになっている。
前記CCDユニット20のCCD2は、第7図および第8図に示
されているように、金属板21に設けられている略長方形
状の位置決穴21g内に嵌挿されている。上記位置決穴21g
の縁部には、3つの支持片が内側に突出するように形成
されており、これらの各支持片の先端部にそれぞれ形成
されている主走査方向基準縁21aおよび副走査方向基準
縁21b,21cに対して、上記CCD2のセラミックケースの主
走査方向端面および副走査方向端面がそれぞれ当接され
保持されている。また金属板21に設けられている2つの
取付穴21eに対して上記主走査方向基準縁21aおよび副走
査方向基準縁21b,21cは正確に位置出しされており、こ
れによりCCD2の画素列2aが所定の精度で位置決めされる
ようになっている。このときCCD2のカバーガラス2bと、
金属板21の上面とは同一平面に位置される状態になされ
ている。さらにCCD2のセラミックケースと上記位置決穴
21gとの隙間部分には、2液性エポキシ樹脂が注入・硬
化されてCCD2が不動の状態になされている。
また上記CCD2による画像読取信号を増幅する増幅回路を
含むCCD制御板PCB-122は、CCD2の22本の接続ピン2cにハ
ンダ付けされ保持されている。CCD制御板PCB-122には2
個のコネクター23がハンダ付けされ、複数のリード線か
らなるフラットケーブル24がそれぞれ着脱可能に装着さ
れている。CCD制御板PCB-122に設けられている取付穴22
aには、CCD2の温度を検知するサーミスター25が装着さ
れており、CCD2のセラミックケースに当接された状態で
エポキシ樹脂により接着保持されるようになっている。
さらにCCD制御板PCB-122にはコネクター23がハンダ付け
されており、このコネクター23に対してフラットケーブ
ル24の一端部が差し込まれている。上記フラットケーブ
ル24の他端部は、CCD制御板PCB-2400(第3図および第
5図参照)にハンダ付けされているコネクタ−401に差
し込まれ接続されている。上記CCD制御板PCB-2400は、C
CD2の駆動制御回路を構成するものであって、前記CCD制
御板PCB-122より大型でより多くの制御用電子部品が装
架されており、このため発熱も大きい。したがってこの
CCD制御板PCB-2400はCCD2からなるべく離間させて設置
させることが望ましく、本実施例では、前記台板100か
ら下方に向かって延出する右支持脚100dおよび左支持脚
100eに対してねじ404により係止されることにより、CCD
制御板PCB-2400の発熱がCCD2に影響を与えないようにし
ている。
このように互いに離間されているCCD制御板PCB-122とCC
D制御板PCB-2400とをフラットケーブル24で接続するこ
ととすると、フラットケーブル24を通して電気的ノイズ
が拾われて原稿画像に対応した正確な信号を出力するこ
とができなくなることが考えられるが、そのため本実施
例では上述のように、CCD2に直結されているCCD制御PCB
-122に読取信号増幅機能が持たせられており、これによ
って電気的ノイズの影響を最小限に抑えるようにしてい
る。その結果上記フラットケーブル24をある程度長くす
ることができ、これによりCCD制御板PCB-2400の位置的
制約は緩和されるとともに、CCD2を比較的大きな範囲で
位置調整してもCCD2に無理な力を負荷させることなく、
しかもフラットケーブル24とコネクター23,401との接続
不良をなくすことができるようになっている。
第9図および第10図には、CCD2の他の取付構造が表わさ
れている。すなわち位置決穴21gの縁部には、主走査方
向基準縁21aおよび副走査方向基準縁21b,21cに加えて光
軸方向基準縁21fが3カ所設けられており、これらの光
軸方向基準縁21fに対してCCD2のカバーガラス2bが当接
されて位置決めされている。そしてCCD2のセラミックケ
ースと上記位置決穴21gとの隙間部分21dには2液性エポ
キシ樹脂が注入・硬化されてCCD2が不動の状態になされ
ている。このようにすれば金属板21に対するCCD2の光軸
方向への位置決めを容易化することができる。
さらに第11図には、CCD制御板PCB-122の他の取付構造が
表わされている。すなわちCCD制御板PCB-122にはソケッ
ト26が接続ピン26aを介してハンダ付けされているとと
もに、上記ソケット26に対してCCD2の接続ピン2cが差し
込まれている。このようにすれば、CCD2の接続ピン2cを
ソケット26に差し込むことによりCCD2を交換したり、あ
るいはCCD制御板PCB-122を交換したすることを容易かつ
安価に行なうことができる。
つぎにレンズユニット300と第13図、第5図および第3
図により説明する。レンズホルダー301は、断面略L字
状のアルミ鋳物から形成されており、該レンズホルダー
301の後部301bには、3カ所の凸部301eが形成されてい
るとともに、前記回動台板80への取付穴303が形成され
ている。上記凸部301eの突出先端平面部と、ホルダー下
面部301dとは直交する関係を有するように切削加工され
ており、さらにこれらの両面301eおよび301dを基準とし
て、結像レンズ5を収容する嵌合穴304が光軸方向に向
かって貫通形成されている。すなわち上記嵌合穴304の
軸は、レンズホルダー301のホルダー下面部301dとの直
角度および凸部301eの突出先端平面部との平行度が正確
に位置出しされている。そしてこの嵌合穴304内におい
て結像レンズ5がその光軸方向に往復摺動されるように
嵌挿されている。
また上記レンズホルダー301の後部301bには円筒めねじ9
5の外周部に嵌合される嵌合穴302が形成されている。上
記円筒めねじ95は、円錐軸94を回動台板80の正面壁80c
に係止させるものである。このとき上記嵌合穴302の形
成位置は、結像レンズ5のオプチカルセンター上であっ
て、レンズ光軸に直交しかつ前記凸部301eの突出先端平
面部と直交する方向に正確に設定されている。一方前記
支軸64には、CCD台板ユニット30を保持する可動台板50
が回動および摺動自在に支承されているが、嵌合穴302
を中心にしてレンズユニット300を回動調整し、ホルダ
ー下面部301dが上記支軸64に平行となるように設定され
た後に、3本のねじ309で回動台板80に係止されるよう
になっている。これにより結像レンズ5の光軸と支軸64
との間に必要とされる直角精度が保証されることとな
る。
さらに上記レンズホルダー301の前部301aにねじ止めさ
れている板バネ325の先端部分は結像レンズ5の上縁部
に圧接されており、これにより結像レンズ5が光軸方向
下方に向かって押圧されるようになっている。上記レン
ズホルダー301の前部301aには、嵌合穴305がレンズ光軸
と直交する方向に形成されており、この嵌合穴305内
に、結像レンズ5を光軸方向に微調整移動させて合焦さ
せかつ係止させるための焦点調整軸306が回転自在に嵌
挿されている。またレンズホルダー301の前部301aに
は、上記嵌合穴305の軸に直交するようにねじ穴301fが
形成されており、このねじ穴301f内に遊嵌されている加
圧棒307が止ねじ308により押圧されることによって上記
焦点調整軸306が軸直角方向に押圧され、これにより後
述するように焦点調整軸306が所定の位置に係止される
ようになっている。上記加圧棒307は可撓性を備える硬
質樹脂から形成されている。
一方前記結像レンズ5のレンズ鏡胴321の外周部には所
定深さの溝322が環状に形成されているとともに、上記
焦点調整軸306の奥側先端部には円筒状の偏心カム306a
が形成されており、この偏心カム306aが溝322内に係合
されている。上記偏心カム306aは直径8mmに形成されて
おり、焦点調整軸306の主軸306cの軸に対して1.5mm偏心
されているとともに、軸方向の長さは溝322の深さより
長く設定されている。焦点調整軸306の主軸306cは直径1
2mmの円筒状に形成されており、上記偏心カム306cの反
対側に頂角90゜の円錐部306dが形成されているととも
に、この円錐部306dが小径軸306eを介して補助軸306fに
一体的に連結されている。補助軸306fは主軸306cと同径
に形成されており、補助軸306fの端面部にはドライバー
を嵌合可能にするすり割り部306gが形成されている。円
錐部306dの円錐状傾斜側面には、上述した加圧棒307の
先端部分に形成されている円錐部307aが圧接されてい
る。これら両者の圧接点における加圧棒307の押圧力の
分力P1およびP2は、焦点調整軸306の軸方向および軸直
交方向にそれぞれ向けられることとなり、軸方向分力P1
によって偏心カム306aの先端面306bが溝322の溝底面322
aに圧接され、これによりレンズ鏡胴321が嵌合穴304の
壁面に押し付けられ遊びなき状態に維持されるようにな
っている。また軸直交方向分力P2によって焦点調整軸30
6の主軸306cおよび補助軸306が嵌合穴305の壁面に押し
付けられ遊びなき状態に維持されるとともに、焦点調整
軸306の回転が摩擦力により制動されるようになってい
る。このとき前記偏心カム306aの端面306bによる溝底面
322aへの押圧力すなわちレンズ鏡胴321と嵌合穴304との
摩擦力は、加圧棒307に対する止ねじ308からの押圧力に
基づくものであるが、少なくとも結像レンズ5によるCC
D2への投影画像の合焦時においては、レンズ鏡胴321と
嵌合する穴304との摩擦力がレンズ鏡胴312に対する板ば
ね325による押圧力より大きくならない程度に、加圧棒3
07に対する止ねじ308からの押圧力が調整されている。
結像レンズ5の焦点調整は、まずドライバーをすり割り
部306gに係合させて焦点調整軸306を回動させる。これ
により偏心カム306aが偏心回動され、結像レンズ5を光
軸方向に移動させることとなって、CCD2に対する投影画
像の焦点調整が行なわれるようになっている。このとき
板ばね325による押圧力によって結像レンズ5は光軸回
りの回転が阻止されるとともに、溝322の溝側面322bが
偏心カム306aのカム面に圧接される状態が維持されるこ
ととなる。
これにより結像レンズ5は、常に原稿画像の読取のため
に最も望ましい方向すなわち主走査方向における片焦点
ぼけを解消する方向に合焦微調整移動可能になされ、し
かもこのときに光軸方向には遊びのない状態に維持され
るようになっている。合焦調整終了後には、止ねじ308
をさらにねじ込むことにより前述した軸方向分力P1およ
び軸直交方向分力P2を大きくすることによって結像レン
ズ5がレンズホルダー301に対して位置ずれなく確実に
係止されるとともに、焦点調整軸306の回動が制止され
ることとなる。
つぎにCCD2の位置調整機構について、第3図、第4図、
第5図、第12図、第18図および第19図に基づいて説明す
る。
まずCCD2の主走査方向であるX軸方向の傾斜すなわちY
軸回りαの回転微調整機構および結像レンズ5の光軸方
向であるZ軸回りγの回転微調整機構においては、前述
したようにCCD2を一定の基準位置で保持する金属板21を
有するCCDユニット20が、2つの基準取付穴21eに対応し
てチャンネル31の上面に形成されている2つの円形状台
座31dに皿ねじピン32を螺着させることによって固定さ
れている。これによりCCD2は、200〜300μmの位置ずれ
範囲内において容易に交換可能になされることとなる。
前述したCCD制御板PCB-122は上記チャンネル31に形成さ
れている長方形状の装着穴31aから下方に突出される状
態で位置されるようになっている。
上記チャンネル31のX軸方における第12図右端部分の下
面側には、略円筒状をなす横軸33がY軸方向に延在する
ように取り付けられている。この横軸33は、両端部分が
略半円筒状に切り欠かれており、その半円筒状切欠き部
分33cの平面部が上記チャネル31の下面側に当接されて
皿ねじ34により締め付け固定されている。またこの横軸
33の中央部分には、互いに対向し合うように2つの円錐
部33aが形成されており、これらの両円錐部33aがチャン
ネル31に形成されている長方形状の切欠き部31c内に収
容されている。一方可動台板50のX軸方向における第12
図右端部分の上面側には、縦軸35がZ軸方向(光軸方
向)に立設されており、この縦軸35の上端部分に形成さ
れている円筒部35aの下側外周縁部が、前記横軸33に形
成されている2カ所の円錐状部33aの円錐状傾斜側面に
当接されている。これによりCCDユニット20を含むチャ
ンネル31の全体が横軸33および縦軸35を中心にして回動
可能になされるようになっている。
チャンネル31のX軸方向における第12図左端部分には角
棒38が2本の皿ねじ41により締め付け固定されており、
この角棒38に設けられているねじ穴38aに調整ねじ39が
螺合されている。この調整ねじ39は、チャンネル31に形
成されている図示を省略した大径穴を貫通して下方に突
出されており、その球状先端部分39aが前述した断面コ
字状の可動台板50の下面50iに当接されている。
一方チャンネル31のY軸方向における前側壁31eおよび
後側壁31fには、段付きピン36aおよび36bが前記角棒38
近傍にそれぞれ螺着されており、これらの段付きピン36
aおよび36bに対して引っ張りバネ37aおよび37bの上端部
がそれぞれ掛けられている。上記引っ張りバネ37aおよ
び37bの下端部は、可動台板50の前側壁50gおよび後側壁
50hに螺着されている段付きピ54aおよび54bにそれぞれ
掛けられている。これらの引っ張りバネ37aおよび37b
は、Z軸(光軸)に対して約45゜をなすように斜めに延
在されており、その引っ張り力によって前記角棒38近傍
の内側でチャンネル31を第12図下方向および右方向に押
圧する分力が生じるようになっている。そしてこの引っ
張りバネ37aおよび37bによる右方向の押圧分力によっ
て、縦軸35の円筒部における下側外周縁部35aが、前記
横軸33に形成されている2カ所の円錐状部33aの円錐状
傾斜側面に圧接されるとともに、引っ張りバネ37aおよ
び37bによる下方向の押圧分力によって横軸33の両端側
円筒状部33bの下側面が可動台板50の上面50a上に圧接さ
せるようになっている。これによりCCDユニット20を含
むチャンネル31の全体は、横軸33を介して縦軸35と可動
台板50とにより3点支持状態に保持されることとなる。
また上記引っ張りバネ37aおよび37bによる下方向の押圧
分力によって、前記角棒38に螺着されている調整ねじ39
の球状先端部分39aが可動台板50の上面50iに圧接される
ようになっている。したがって調整ねじ39を回転させる
ことによりチャンネル31が横軸33を中心にしてY軸回り
すなわちα方向に回動され位置決めされることとなる。
このとき上記段付きピン36aおよび36bは、横軸33と調整
ねじ39との間部分であって上記調整ねじ39の近傍に配置
されているため、横軸33の両端側円筒状部33bの下側面
は可動台板50の上面50aに対してより強く圧接されるよ
うに付勢され、両者は離間されることなく密着されるよ
うになっている。また段付きピン36aおよび36bの付勢力
は、チャンネル31が縦軸35の回りに回動されることを阻
止することがない程度に設定されている。
さらに上記チャンネル31のX軸方向における第12図左端
部分からはバネ掛け部31gが突出形成されており、この
バネ掛け部31gに設けられている穴31hに引っ張りバネ40
の一端部が掛けられている。一方上記可動台板50の側面
部には角棒51がねじ止め固定されており、この角棒51に
立設されている段付きピン52に対して上記引っ張りバネ
40の他端部が掛けられている。この引っ張りバネ40の付
勢力によってチャンネル31の全体が縦軸35を中心にして
手前側に回動されるようになっている。また角棒51に設
けられているねじ穴51aは調整ねじ53を螺合されてお
り、この調整ねじ53の球状先端部分53aが上記チャンネ
ル31のY軸方向の手前側壁面31e上に当接されている。
したがって調整ねじ53を回転させることによりチャンネ
ル31が縦軸35を中心にしてZ軸回りすなわちγ方向に回
動され位置決めされることとなる。
このような構成を有する微調整機構によって、主走査方
向であるX軸方向の傾斜すなわちY軸回りα方向の回転
微調整および結像レンズ5の光軸方向であるZ軸回りγ
方向の回転微調整が正確に行なわれる。すなわちまず調
整ねじ39を回転させることにより引っ張りバネ37a,37b
に対抗してチャンネル31が横軸33を中心にして回動さ
れ、これによりCCD2のα傾斜方向における位置決めが行
なわれるようになっている。このとき回動中心位置と調
整作用位置とが離間されているので、差動ねじなどの複
雑な機構を用いることなく微細な調整を行なわせること
ができる。なおこの調整ねじ39による傾斜調整時には、
チャンネル31のY軸方向の手前側壁面31e上に調整ねじ5
3の球状先端部53aが当接されたまま摺動されることとな
るが、チャンネル31の手前側壁面に31eの横軸33に対す
る直角度が所要の精度に保たれているため、上記摺動移
動によってチャンネル31が縦軸35の回りに回動されるこ
とはほとんどなく調整上の支障はない。また横軸33は、
CCD2から十分離間されている位置に設けられているた
め、CCD2のα傾斜方向における調整時において主走査方
向であるX軸方向にCCD2が位置ずれされることもほとん
どない。
一方調整ねじ53を回転させることにより引っ張りバネ40
に対抗してチャンネル31が縦軸35を中心にしてZ軸回り
γ方向に回動され位置決めが行なわれ、第2図に示され
ている露光ライン13に対するCCD2の画素列の平行度が調
整されるようになっている。この場合においても、回動
中心位置と調整作用位置とが離間されているので、差動
ねじなどの複雑な機構を用いることなく微細な調整を行
なわせることができる。なおこの調整ねじ53による回動
調整時には、回動台板50の上面50i上に調整ねじ39の球
状先端部分53aが当接されたまま摺動され、かつ横軸33
の円筒状部33bが回動台板50の上面50a上に当接されたま
ま摺動されることとなるが、可動台板50の上面50iおよ
び50aの縦軸35に対する直角度が所要の精度に保たれて
いるため、上記摺動移動によってチャンネル31が横軸33
の回りに回動されることはほとんどなく、調整上の支障
はない。また縦軸35は、CCD2から十分離間されている位
置に設けられているため、CCD2のZ軸回りγ方向におけ
る調整時において主走査方向であるX軸方向にCCD2が位
置ずれされることもほとんどない。
つぎにCCD2の副走査方向であるY軸方向および主走査方
向であるX軸方向の位置調整について説明する。
前記可動台板50のY軸方向における後側壁50hには角棒5
5,57が取り付けられており、これらの角棒55,57に対し
て調整ねじ56,58が螺着されている。上記調整ねじ56,58
の先端部分は球状に形成されており、その球状先端部分
が回動台板80の正面壁80c上に当接されている。
一方上記可動台板50のX軸方向における右側壁50dおよ
び左側壁50eには嵌合穴50fがそれぞれ貫通形成されてお
り、これらの各嵌合穴50fが、後述する右ボス81と左ボ
ス82との間に掛けわたされている支持64に対して摺動・
回転自在に嵌合されている。また特に第4図に示される
ように、上記右側壁50dおよび左側壁50eの上部側にはL
形状板59および60がそれぞれねじ止めされている。これ
らのL形状板59および60の先端部に形成されている穴59
aおよび60aに引っ張りバネ61aおよび61bの一端部が取り
付けられている。さらに第3図および第4図に示されて
いるように、前記支軸64には右レバー62および左レバー
63が回動可能に装着されている。上記右レバー62および
左レバー63には嵌合穴62aおよび63aが形成されており、
これらの嵌合穴62aおよび63aが支軸64に装着されるよう
になっている。右レバー62および左レバー63は、可動台
板50の右側壁50dおよび左側壁50e外側にそれぞれ配置さ
れており、それらの上腕部62dおよび63dに形成されてい
る長穴62eおよび63e内に係止用ねじ68および69か係合さ
れることによって右レバー62および左レバー63の支軸64
に対する回動がそれぞれ制止されるようになっている。
なお上記係止用ねじ68および69は、回動台板80の右側壁
80aおよび左側壁80bに対してX軸方向に貫通するように
それぞれ螺着されている。
また上記上腕部62dおよび63dに直交する方向すなわち回
動台板80の正面壁80cに向かって延出される中腕部62bお
よび63bには穴62cおよび63cが形成されており、これら
の穴62cおよび63cに前述した引っ張りバネ61aおよび61b
の一端部が掛けられている。第4図に示される状態にお
いては、引っ張りバネ61aおよび61bが付勢された状態に
なされることとなる。引っ張りバネ61aおよび61bの付勢
力によって可動台板50は第4図右回りに回動されようと
するが、調整ねじ56,58の球状先端部分56a,58aが回動台
板80の正面壁80c上に圧接されることにより制止される
ようになっている。引っ張りバネ61aは、その付勢力に
よって支軸64を中心とする接線方向および法線方向の分
力が生じるように延在されており、これによって可動台
板50が支軸64に押圧付勢され、一定の位置に保持される
こととなる。
また第6図に示されるように上記右レバー62の下方には
下腕部62fが形成されており、この下腕部62fに設けられ
ている折曲げ部が可動台板50の右側壁50dの下縁部に当
接されている。そして保守交換などを行なうために前記
CCDユニット20を第6図に示される状態まで手前側に回
動させた場合において、所定の減勢状態となっている引
っ張りバネ61aが脱落されないように保持されるように
なっている。さらに上記右レバー62および左レバー63に
形成されている嵌合穴62aおよび63aの周囲には、円弧状
穴62g,62hおよび63g,,63hが対向するように設けられて
おり、一方の円弧状穴62gには調整ねじ83が非接触状態
で貫通されており、他方の円弧状穴62hおよび63hには係
止ねじ73が遊嵌されている。
このような構成を有する微調整機構によって、副走査方
向であるY軸方向の位置移動微調整が正確に行なわれ
る。すなわち調整ねじ56,58を回転させることにより引
っ張りバネ61a,61bに対抗して可動台板50が支軸64を中
心にして回動され、これによりCCD2のY軸方向における
位置決めが行なわれるようになっている。このとき回動
中心位置と調整作用位置とが、回動中心位置とCCD2との
距離に比して離間されているので、差動ねじなどの複雑
な機構を用いることなく微細な調整を行なわせることが
できる。なおこの調整ねじ56,58による副走査方向移動
調整動作は、支軸64を中心とする回動動作によって行な
われるが、CCD2が主軸64から離間されて配置されている
こと、および位置調整のための移動量が1〜2mmである
ことから、CCD2の副走査方向の傾斜β方向のずれは極め
て少なくなされることとなって問題はない。また本実施
例のように画素寸法が極めて小さい(7μm×7μm)
リニアセンサーを用いる場合には画素列の副走査方向へ
のわずかに傾斜βは投影画像の読取にはなんら支障はな
い。むしろCCD2を光軸に対して副走査方向にわずかに傾
斜させる方が、CCD2のカバーガラス2bによる投影像の反
射画像が画素列に再投影されることが回避されることと
なり好ましい。
さらに前記回動台板80の右側壁80aおよび左側壁80bにね
じ止めされている右ボス81および左ボス82の中心部分に
は、嵌合穴81aおよび82aがそれぞれ貫通形成されてお
り、これらの嵌合穴81aおよび82aに対して上記支軸64の
両端部分が乾燥されいるとともに、止ねじ81bおよび82b
によって係止されている。また上記支軸には圧縮バネ65
が外側に嵌挿されている。この圧縮バネ65の一端部分は
前記可動台板50の右側壁50dの内側面に支持されている
とともに、該圧縮バネ65の他端部分は、支軸64を貫通す
るようにして固定されているピン67に座金66を介して圧
接され係止されており、これによって可動台板50が第3
図右方向すなわち右ボス81に向かって押圧付勢されるよ
うになっている。一方上記右ボス81には、調整ねじ83が
貫通するように螺合されており、この調整ねじ83の球状
先端部分83aが可動台板50の右側壁50d上に当接されてい
る。上記圧縮バネ65による可動台板50の移動力によって
可動台板50の右側壁50dは調整ねじ83の球状先端部分83a
に圧接されるようになっている。したがって上記調整ね
じ83を回転させることによって可動台板50が主走査方向
に移動されることとなる。上記調整ねじ83のねじピッチ
は0.5mmに設定されており、原稿露光ライン13上のオー
バーラップ量12.7mmを0.5mm単位で調整するためのCCD2
の画素列2aの位置調整精度55.1μmを満足するためには
調整ねじ83を約40゜の精度で回動調整すれば良いことと
なり、極めて容易に調整動作が行なわれるようになって
いる。この調整ねじ83によるCCD2の主走査方向(X軸方
向)調整動作においては、CCD2の位置が副走査方向(Y
軸方向)、主走査傾斜方向(α方向)、光軸回り方向
(γ方向)あるいはZ軸方向のそれぞれについてずれを
生じることはない。これは、支軸64と結像レンズ5の光
軸との直角度が±1′の精度で調整可能に構成されると
ともに、支軸64の原稿画像の露光ライン13に対する平行
度も同様に±1′の精度内に保たれていること、および
可動台板50が引っ張りバネ61a,61bの付勢力によって支
軸64の径方向に押圧され、同時に調整ねじ56,58を介し
て回動台板80の正面壁80cにより可動台板50の位置が保
たれているからである。また本実施例のように、CCD2の
画素列2aの寸法(35mm)に対して支軸64が十分な間隔
(180mm)をおいて配置されていることから、上記支軸6
4を支承する右ボス81および左ボス82の副走査方向(Y
軸方向)の位置精度が通常の加工精度(例えば±0.1mm
程度)でもCCD2の主走査方向Xの位置調整量2mmに対し
て副走査走行(Y軸方向)の位置ずれは2μm程度であ
り、調整上の支障はない。
つぎに第1図に示される原稿露光面すなわち原稿12を露
光ライン13で読み取るための平面に対する結像レンズ5
の光軸の直角度調整機構を説明する。
第3図、第4図および第5図に示されているように、前
記回動台板80の正面壁80cの中央部分には、結像レンズ
5のオプチカルセンターでかつ結像レンズ5の光軸と直
交するように穴96が形成されており、この穴96に対して
円錐軸94が嵌挿されているとともに、上記円錐軸94は円
筒めねじ95により締め付けられて正面壁80cに対して直
角に固定されている。また上記回動台板80は、断面コ字
状に形成されている台板100の正面壁100aに対面するよ
うにして配置されており、上記台板100の正面壁100aに
設けられている係合穴120(第5図(b)参照)の円弧
穴部120aに対して上記円錐軸94の大径側が貫通して台板
100の内側に突出されている。このとき上記係合穴120の
円弧穴部120aは、円錐軸94の円錐部の最大径より小さく
形成され、かつ最小径よりも大きく形成されており、該
円錐軸94の円錐傾斜面94aが係合穴120の円弧穴部120aに
係合されている。これにより上記台板100の正面壁100a
に対して回動台板80が円錐軸94を中心にして回動可能に
なされるようになっている。
一方上記台板100の正面壁100aにおける第3図右側部分
には台座101が溶着されており、この台座101に形成され
ているねじ穴に対して調整ねじ102が貫通するように螺
合されている。上記調整ねじ102の球状先端部分102a
は、前記回動台板80の右側壁80aに溶着されている角棒9
0の上面90aに当接されている。また上記台板100の正面
壁100aにおける第3図左側部分には段付きピン93が立設
されているとともに、前記回動台板80の左側壁80bには
段付きピン91が立設されており、これらの段付きピン93
と段付きピン91との間に引っ張りバネ92が掛けわたされ
ている。これにより上記台板100の正面壁100aに対して
回動台板80が円錐軸94を中心にして第3図左回りに回動
付勢されるとともに、上記回動台板80の右側壁80aに溶
着されている角棒90の上面90aが調整ねじ102の球状先端
部分102aに圧接され、回動台板80が制止されるようにな
っている。
このとき前記円錐軸94は、該円錐軸94と直交する下方向
に押圧付勢されることとなるが、上述したように円錐軸
94の円錐傾斜面94aが係合穴120の円弧穴部120aに係合さ
れることによって円錐軸94が第5図左方向に向かう分力
を受け、この分力によって回動台板80が台板100側に押
し付けられる。また上記台板100の正面壁100aには、上
記円錐軸94を中心とする円周上にほぼ120゜の等間隔ピ
ッチで3個の円形台座100fが形成されており、これらの
円形台座100f上に回動台板80の正面壁80cの外面が当接
されて上記回動台板80が3点支持され、これによって回
動台板80が安定的に回動されるようになっている。また
回動台板80の正面壁80cには、円錐軸94を中心とする円
周上にほぼ120゜の等間隔ピッチで3個の長穴84,85,86
が形成されており、これらの長穴84,85,86を貫通する止
ねじ87,88,89が台板100の正面壁100aに螺着され、回動
台板の固定が行なわれるようになっている。
したがって、上記止ねじ87,88,89を緩めた状態で調整ね
じ102を回転させれば、円錐軸94を中心にして回動台板8
0が回動され、結像レンズ5の光軸の原稿露光ライン13
に対する主走査方向の直角度が調整されることとなる。
この調整ねじ102による光軸の直角度調整動作において
は、結像レンズ5の光軸に対しCCD2の位置が主走査方向
(X軸方向)、副走査方向(Y軸方向)、主走査傾斜方
向(α方向)、光軸回り方向(γ方向)あるいはZ軸方
向のいずれについてもずれを生じることはない。また回
動台板80の3点支持構造によって回動台板80の変形が防
止されるようになっている。
結像レンズ5の光軸と原稿画像露光面との副走査方向に
おける直角度調整機構においては、第14図、第15図およ
び第16図に示されているように、前記台板100は基台200
の前側壁200aに螺装されているが、上記前側壁200aには
3個の円形台座203が溶着されているとともに、その第1
4図左右両端部分にそれぞれ溶着されている左側板213お
よび右側板216に左主軸215および右主軸217が同軸上に
配置されるように取り付けられている。上記左側板213
における左主軸215の対称位置には2本の軸214が、上記
左主軸215と平行状態でかつ軸心が同一平面上に配され
るように設けられている。また原稿露光ライン13に対し
て不動の部材として設けられている左支持枠230および
右支持枠231には、上記基台200を左主軸215および右主
軸217の回りに回動可能に支承する左支持板218および右
支持板225がそれぞれ溶着されている。
上記左支持板218の中央部分には、凹部218aが形成され
ているとともに、この凹部218aの底面部218fの中央部分
には断面円弧状の軸受部218bが凹設されている。そして
この軸受部218bには左主軸215が嵌合されている。また
上記凹部218aの底面部218fには左主軸215を位置決めさ
せる角棒219が2個の止ねじ220によって固定されてい
る。一方左主軸215には溝部215aが環状に形成されてお
り、この環状溝部215aに角棒219が嵌合されることによ
って左主軸215が左右主軸方向すなわち主走査方向(X
軸方向)に不動状態にて位置規制されるようになってい
る。また上記角棒219に対して螺着されている止ねじ221
の先端部が上記溝部215aの溝底部215bに圧接されてい
る。
さらに上記左支持板218の上端部分および下端部分に
は、前記軸214を遊嵌状態にて収容する溝218cおよび218
dが凹設されており、上記軸214を押圧するように調整ね
じ222,223が左支持板218の上端部分および下端部分にそ
れぞれ螺着されている。そして上記調整ねじ222,223を
回転させることによって左側板213,右側板216が左主軸2
15,右主軸217の両支軸を中心にして回動されるようにな
っている。
また上記右支持板225の中央部分には、断面円弧状の軸
受部225aが凹設されており、この軸受部225aには右主軸
217が嵌合されている。また右支持板225の表面部には右
主軸217を位置決めさせる角棒226が2個の止ねじ226に
よって固定されており、この角棒226に対して螺着され
ている止ねじ228の先端部が右主軸217の表面部に圧接さ
れている。
第15図において結像レンズ5の光軸は、前記軸214の軸
心と左主軸215の軸心とを結ぶ直線に対して平行に設定
されているとともに、左主軸215および右主軸217を通り
副走査方向に延びる平面内に結像レンズ5のオプチカル
センターが配置され、かつ上記結像レンズ5の光軸位置
が左右の両主軸線の近傍に配置されるように構成されて
いる。このような構成において、上記調整ねじ222,223
を回転させることとすれば、結像レンズ5の光軸は基台
200と一体的に回動され、副走査方向(Y軸方向)の傾
斜が微調整されることとなる。そしてこれによって結像
レンズ5の光軸と原稿露光面の副走査方向の直角度が微
調整されるようになっている。このような調整動作にお
いて、結像レンズ5は、主走査方向(X軸方向)や主走
査方向の傾斜方向(α方向)にずれを生じることはな
い。また結像レンズ5の光軸の副走査方向の傾斜調整御
においては、前記止ねじ221,228および調整ねじ222,223
によって基台200が位置固定され、したがって結像レン
ズ5の位置が固定されるようになっている。
つぎにレンズユニット300およびCCDユニット20のレンズ
光軸方向の移動調整機構について述べる。
第1図、第2図、第3図、第4図および第14図におい
て、上述のように、原稿画像の露光ライン13に対して不
動の部材として設けられている左支持枠230および右支
持枠231に対して、基台200は、露光ライン13に平行で同
軸心を有する左主軸215および右主軸217により回動可能
に支承されているが、この基台200の上側壁200bおよび
下側壁200cには嵌合穴201,202が対向し合うようにそれ
ぞれ形成されている。これらの嵌合穴201,202には、左
主軸231および右主軸217の両軸に直角となるように支軸
113が嵌挿されている。一方前記台板100の上側壁100bお
よび下側壁100cには、上記両嵌合穴201,202に対応する
位置に副走査方向に長く延びる長穴111,112がそれぞれ
形成されており、これらの長穴111,112に対して上記支
軸113の上下両端部分が嵌合されている。また上記支軸1
13の台板100の上側壁100bおよび下側壁100cの上側およ
び下側には、止め輪114がそれぞれ係止されており、こ
れによって台板100とともに支軸113が結像レンズ5の光
軸方向に摺動移動可能に支持されることとなる。このと
き台板100は、副走査方向(Y軸方向)に移動可能で、
かつ主走査方向(X軸方向)には不動の状態になされる
ようになっている。
また基台200の前側壁200aに溶着されている3個の円形
台座203のうち、2個の円形台座203は、上記支軸113の
軸線に対して平行な線上に所定間隔離して配置されてい
るとともに、残りの1個の円形台座203は、上記左主軸2
15および右主軸217の軸線に対して平行な線上に配置さ
れている。これら3個の円形台座203の表面部は、同一
平面内に配置されるように形成されているとともに、後
述するねじ104を螺着させるねじ部203bがそれぞれに形
成されている。一方前記台板100の正面壁100aには、上
記3個の円形台座203に対応する位置に上下に長い長穴1
03が3個形成されており、これらの各長穴103内を上記
ねじ104が貫通している。ねじ104の外側には圧縮バネ10
6が装着されているとともに、この圧縮バネ106の外側に
は管105が装着されている。圧縮バネ106の一端部分は座
金108を介してねじ104のねじヘッド部に圧接されている
とともに、上記圧縮バネ106の他端部分は座金107を介し
て台板100に圧接されている。これにより台板100は上記
円形台座203側に押圧されることとなり、台板100は、3
カ所の圧縮バネ106の付勢力により円形台座203側に圧接
された状態で前記支軸113に沿ってレンジ光軸の方向に
摺動可能になされている。このとき台板100は副走査方
向には不動の状態に維持される。
さらに上記台板100の上側壁100bの右端部で支軸113の近
傍には角軸109がねじ止め固定されており、この角棒109
に調整ねじ110が貫通するように螺着されている。上記
調整ねじ110の球状先端部分110aは、前記台板100の上側
壁100aに形成されている図示を省略した大径穴を貫通し
て前記基台200の上側壁200bに当接されている。
本実施例においては、台板100およびこれに装着されて
いる回動台板80、さらには回動台板80に装着されている
レンズユニット300、CCDユニット20、CCD台板ユニット3
0、支軸64などの自重によって、台板100を支軸113に沿
って下方に押圧摺動させる力が、3個の圧縮バネ106の
押圧による台板100の正面壁100aと円形台座203の前面20
3aとの摩擦抵抗力より大きくなるように構成されている
ので、特に台板100を下方向に押圧付勢するバネは用い
ていない。しかし必要に応じて、例えば台板100の下側
壁100cと基台200の下側壁200cとの間において、圧縮バ
ネを支軸113に嵌挿するようにして配置することもでき
る。
このような構成において、上記調整ねじ110を回転させ
ることにより台板100は、円形台座203に当接された状態
で支軸113に沿って微調整移動されることとなる。した
がって上記調整ねじ110の進退によってレンズユニット3
00およびCCDユニット20が、相互の位置ずれを生じるこ
となくレンズ光軸に方向に微調整移動されることとな
る。そしてこれにより露光ライン13とCCD2との間の距
離、すなわち所定投影倍率における共役長(第2図L)
の微調整が容易かつ正確に行なわれるようになってい
る。しかもこのような調整時においては、結像レンズ5
とCCD2とは、その主走査方向(X軸方向)、副走査方向
(Y軸方向)、レンズ光軸回りの回転方向(γ方向)、
主走査方向の傾斜方向(α方向)および副走査方向の傾
斜方向(β方向)などにずれを生じることはない。
つぎにCCD2の遮光、防塵シール構造を説明する。
第3図および第5図において、レンズユニット300のレ
ンズホルダー301の下部301dにはシール体310に接着固定
されている上板311が嵌合されている。上記上板311に
は、主走査方向および副走査方向に位置決めするための
折り曲げ部311aが形成されている。一方シール体310の
下部側は下板312に接着されており、この下板312には、
CCDユニット20をチャンネル34に螺着する2個の皿ねじ
ピン32に係合する切欠き312aが形成されている。上記シ
ール体310は、前記レンズホルダー301とCCD2を接着保持
している金属板21との間の結像レンズ5による結像光路
外の周域を遮蔽するように装着・位置決めされている。
シール体310は、目の細かい遮光性かつ通気性を有する
軟質発泡樹脂を角筒状に形成してなるものであり、その
弾発力によって前記レンズホルダー301と金属板21とに
対し上板311および下板312を介して弾発的に当接されて
いる。上板311とレンズホルダー301との間、および下板
312と金属板21との間には隙間が生じないようになされ
ている。このようなシール体310によりCCD2の画像読取
信号を劣化させるような外光が遮断されるとともに、CC
D2へのごみ、埃などの塵埃の付着が防止されることとな
る。
また上記シール体310は通気性を損なわない材質と形状
寸法で形成されており、CCD2の画像読取機能の阻害・低
下が十分に防止されるようになっている。さらにこのシ
ール体310の硬度および大きさは、該シール体310の弾発
力によりレンズホルダー301あるいは金属板21が変形さ
れたり、相互に位置ずれを生じたりされず、かつレンズ
ホルダー301と金属板21との間から離脱可能となる程度
に設定されている。したがって上板311および下板312が
上下に接着されているシール体310は、レンズホルダー3
01と金属板21との間に容易に着脱可能になされていると
ともに、上板311および下板312に形成されている位置決
め手段によって確実に位置決めされており、さらにレン
ズホルダー301に対する金属板21の位置調整時には装着
位置がずれることなく、また該シール体310の可撓性に
よってレンズホルダー301、金属板21に無理な力が加わ
ることのないようになっている。
第5図(a)に示されている冷却装置においては、送風
機206により圧送される空気が、ダクト207に取り付けら
れている防塵フィルター208によりごみ、埃などの塵埃
が除去された上で、基台200内に流入され、基台200の角
穴205から台板100の角穴100gおよび回転台板80の角穴80
eを通り、上記シール体310、CCD2の下部およびPCB-122
に向けて吹き付けられるようになっている。この送風機
206の送風作用は、CCD2の背面部に当接され接着されて
いるサーミスター25から発せられるCCD2の温度検知信号
に基づいて制御することも可能である。
このようなCCDユニット20の冷却装置によって、CCD2自
体あるいは該CCD2にハンダ付けされているPCB-122から
の発熱によるCCD2の膨張・変形が防止されることとな
り、これにより画像読取異常の発生が防止され、またPC
B-122上の電子部品の発熱による作動不良も防止され
る。
原稿読取装置に装着されているCCD2は、カバーガラス2b
の表面部に、ごみや埃などの塵埃が付着されないように
はなされているが、長期間の使用中には正常な読取の妨
げになるようなごみや埃などの塵埃が付着されることが
あるため、必要に応じて清掃を行なうことが望ましい。
またなんらかの理由によりCCD2が故障したり、性能が低
下されたりしたときには容易に変換できるように構成さ
れることが望ましい。
そこで本実施例では、CCD2の取付部材が副走査方向に回
動可能になされているとともに、CCD2をその保持部材で
ある金属板21と一体的に形成したCCDユニット20の形態
で結像光路の外へ退避させる構成が採用され、これによ
り取り付け部材への着脱が容易化されている。また交換
を行なうことなく単にCCD2を清掃する場合には、CCDユ
ニット20が前面に傾斜露光する態様となされ、清掃作業
が極めて容易になし得る機構になされている。しかも清
掃時にはもちろんCCDユニット20を交換した場合におい
てもCCD2の取付部材の位置は、調整ねじとバネの付勢に
よって元の位置に正確に復帰される構成になされている
とともに、CCDユニット20の寸法上のばらつきにともな
う微調整も極めて容易になしうるように構成されてい
る。
すなわち第3図、第4図および第6図に示されているよ
うに、回動台板80の右側壁80aに螺合されているねじ68
の先端部分は、右レバー62の上腕部62dに設けられてい
る長穴62eから離脱する位置まで後退されと、上記右レ
バー62は、引っ張りバネ61aの付勢力によって支軸64の
回りに第6図左回りに回動されることとなって、右レバ
ー62の下腕部62fの折り曲げ部が可動台板50の右側壁50d
の下縁部に当接される。そしてこれにより可動台板50と
右レバー62の支軸64の回りの相対位置が安定状態になさ
れる。同様に左側壁80bに螺合されているねじ69が左レ
バー63の上腕部63dの長穴63eから離脱されることによ
り、左レバー63の下腕部63fの折り曲げ部が可動台板50
の左側壁50eの下縁部に当接されることとなり、可動台
板50と左レバー63の支軸64の回りの相対位置が安定状態
になされる。
この状態においては第6図に示されているように、CCD
ユニット20を装着した可動台板50は、右レバー62、左レ
バー63と一体的に結像レンズ5の投影光路外まで回動可
能となっているが、その回動範囲は、前記右ボス81およ
び左ボス82にそれぞれ螺合されているねじ73および74に
対して、右レバー62の円弧穴62hおよび左レバー63の円
弧穴63hの一端部がそれぞれ当接されることにより規制
される。この状態においてCCDユニット20は、装置の前
面に露出される態様となり、CCD2の清掃、CCDユニット2
0の交換および着脱は極めて容易になされる。またこの
状態においては、CCDユニット20を装着した可動台板50
は圧縮バネ65と協動して主走査方向に位置決めする調整
ねじ83に対して、上記右レバー62の円弧穴62gが当接さ
れないように円弧穴62gの位置および大きさは設定され
ており、これにより調整ねじ83に無理な力が加わってそ
の位置ずれが生じたり、変形が発生したりなされること
はないようになっている。このとき可動台板50に対して
位置調整可能に保持されているCCDユニット20の保持部
材(第3図中のチャンネル31)は、可動台板50に対して
完全な不変状態に維持される。
CCD2およびCCDユニット20に対する清掃・交換などの所
要の作業を終了すれば、可動台板50は元の位置に回動復
帰される。すなわち右レバー62および左レバー63をねじ
68および69により所定の位置にそれぞれ係止させること
とすれば、引っ張りバネ61a,61bの付勢力により上記可
動台板50は支軸64の回りに回動され、このとき調整ねじ
56,58の先端部が回動台板80の正面壁80cへ当接されるこ
とによって可動台板50は元の位置に正確に位置決めされ
る状態で復帰されるようになっている。またこのとき可
動台板50の右側壁50dも調整ねじ83に対して元の位置に
当接され、主走査方向に位置も正確に元の位置に復帰さ
れるようになっている。
本発明の実施例における画像読取装置においては、結像
レンズに対するCCDの位置調整、原稿画像露光面に対す
る結像レンズ5、CCD2の位置調整などにねじの歩みを利
用した位置調整機構が採用されている。すなわち本実施
例では、ねじの軸方向および径方向の遊びによる微調整
の不具合を防止するためにおねじとめねじとを径方向に
押圧する手段が用いられている。
第17図および第18図に示されているように、角棒38と可
動台板50とは、互いに近接される方向に引っ張りバネあ
るいは重力により押圧付勢されているとともに、上記角
棒38に形成されているめねじ38aには調整ねじ39が螺合
されており、この調整ねじ39の半球状先端部分39aが可
動台板50の上面50iに当接されている。そして角棒38と
可動台板50との相互の位置が引っ張りバネあるいは重力
の協動により位置決めされるようになっている。また角
棒38に形成されているめねじ38aのねじ軸と直交する方
向にめねじ73が形成されているとともに、このめねじ73
の谷径に等しいかやや小さいい直径を有し、かつ上記め
ねじ79の谷径にほぼ等しい長さを有するナイロン製の円
柱状制動子71が上記めねじ73内に嵌挿されている。また
上記めねじ73内には前記制動子71の背後から止めねじ72
が螺着されており、この止めねじ72の平面状先端部72a
が上記制動子71を押圧させるようになっている。
そして止めねじ72の平面状先端部72aが制動子71に当接
された状態からさらに強く止めねじ72をねじ込むと、ナ
イロン製の制動子71は、圧縮変形を受けながら先端部分
が調整ねじ39に押圧され、該制動子71の先端部71aが調
整ねじ39のねじ山と谷とに食い込んでいくとともに、こ
の制動子71のめねじ73に当接する周面71bも、めねじ73
のねじ山と谷とに食い込んでいくように塑性変形を生じ
ることとなる。この状態において調整ねじ39のおねじ
は、めねじ38aに対し径方向に押圧されることとなり、
調整ねじ39の軸心がめねじ38aの軸心からややずれた状
態に維持され、調整ねじ39自体の回転によって軸心位置
がずれることなく回転される。したがって該調整ねじ39
の先端部39aは、ねじの径方向に移動されることはな
い。めねじ38aと噛み合うおねじを有する調整ねじ39を
回転させる場合の該調整ねじ39の歩みによって角棒38と
可動台板50との相対位置が調整されることとなるが、そ
の際に調整ねじ39とめねじ38aとの噛み合いにおける遊
びによって、可動台板50の上面50iに対する調整ねじ39
の先端部39aの当接位置はずれることはないようになっ
ている。
またナイロン製の制動子71が上述のように塑性変形され
ると、それ自体に弾性応力を生じることから制動子71お
よび止めねじ72が不用意に緩むことが防止される。また
制動子71の押圧力による調整ねじ39への制動力は、調整
ねじの進退にかかわらず変化されることはなく、さらに
必要に応じて加減することもできる。
このような構成においては、調整ねじ39の進退によって
可動台板50と角棒38との相対位置が調整された後に止め
ねじ72がさらに捩じ込まれ、これにより制動子71がさら
に押圧変形されて調整ねじ39はめねじ38aに対して不動
に係止される。この場合止めねじ72の捩じ込みにより調
整ねじ39がめねじ38aに対して位置ずれされることはな
い。したがって調整ねじ39をめねじ38aに係止させるた
めの他の締結手段は全く必要とされない。
なんらかの理由によって調整ねじ39を回転させてしま
い、可動台板50と角棒38との相互位置を再調整する必要
が生じたときには、止めねじ72をわずかに緩めて制動子
71の調整ねじ39に対する押圧力を減勢させる。このよう
になされることによって調整ねじ39は所要の押圧力によ
ってその軸心位置が所定の位置に維持された状態で回転
されることとなるとともに、上記調整ねじ39のねじ部に
なんらの傷および圧痕を生じさせられることはなく、し
たがって調整ねじ39の円滑な回転にはなんら支障を生じ
ることはない。
このような調整ねじ39、角棒38、可動台板50の上面50
i、制動子71および止めねじ72により構成されている位
置調整装置は、他の位置調整装置すなわち調整ねじ53,5
6,58,102,110,83を用いる位置調整装置においても同様
に採用されている。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、結像レンズによる原
稿画像の投影倍率を所定の値に調整する時に、結像レン
ズの焦点距離のばらつきに対して、原稿画像露光面とCC
Dとの間の距離を容易かつ高精度に調整させることがで
き、各分割読取部における投影倍率と合焦を正確に一致
させることができる。また共役長調整時に、CCDおよび
結像レンズは、主走査方向、副走査方向に位置ずれ、傾
斜ずれを生ずることなく、原稿画像の読取位置ずれを生
ずることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における装置の光学系の要部
を表わした外観斜視図、第2図は1組の結像レンズとCC
Dとの位置関係を表わした外観斜視図、第3図は1組のC
CD読取ユニットを表わした正面説明図、第4図および第
5図(a)は第3図に表わされているCCD読取ユニット
を矢印R方向および矢印L方向からそれぞれ見た場合の
各側面部分断面図、第5図(b)は台板に設けられてい
る穴部の形状を表した正面説明図、第6図はCCD読取ユ
ニットを開放させた状態を表わした側面部分断面図、第
7図はCCDの位置決め固定構造を表わした平面説明図、
第8図は第7図中におけるA−A′線に沿う断面説明
図、第9図はCCDの位置決め固定構造の他の実施例を表
わした平面説明図、第10図は第9図中のB−B′線に沿
う断面説明図、第11図はCCDの接続構造の他の実施例を
表わした第10図相当の断面説明図、第12図はCCDの微調
整構造を表わした分解斜視図、第13図は結像レンズの焦
点調整取付構造を表わした縦断面説明図、第14図は第3
図に表わされた読取ユニットを基台から取り外した状態
を示す正面説明図、第15図は第14図中におけるA−A′
線に沿う断面説明図、第16図は第14図中におけるB−
B′線に沿う断面説明図、第17図および第18図は調整ね
じの係止構造を表わした断面説明図である。 1,2,3……CCD、4,5,6……結像レンズ、12……原稿、13
……露光ライン、15……読取ユニット、20……CCDユニ
ット、64……支軸、50……可動台板、80……回動台板、
94……円錐軸、100……台板、200……基台、215,217…
…主軸、230,231……支持枠。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光電変換素子上に原稿画像を結像レンズに
    より投影させるとともに、上記原稿画像と光電変換素子
    とを副走査方向に相対移動させて原稿画像を光電的に読
    み取るようにした画像読取装置の位置調整機構におい
    て、 上記光電変換素子を保持する可動台板を少なくとも主走
    査方向に移動可能に支持するとともに結像レンズを光軸
    方向に移動可能に保持するレンズ支持部材を、副走査方
    向であって、結像レンズの光軸と直交する軸の回りに回
    動可能に支持する回動台板と、 上記回動台板を、副走査方向であって、結像レンズの光
    軸と直交する軸の回りに回動可能に支持する支持台板
    と、 原稿読取位置に対して主走査方向に不動状態に設けられ
    ている基台と、 上記基台に対して上記支持台板を、少なくともレンズ光
    軸方向に移動可能に保持する支軸とを備えていることを
    特徴とする画像読取装置の位置調整機構。
  2. 【請求項2】請求項の1に記載されている画像読取装置
    の位置調整機構において、 結像レンズを保持するレンズ支持部材は、回動台板に対
    し、結像レンズの前主点と後主点との間におけるオプチ
    カルセンターまたはその近傍で光電変換素子の副走査方
    向であって結像レンズの光軸と直交する方向の軸回りに
    回動可能に支持されていることを特徴とする画像読取装
    置の位置調整機構。
  3. 【請求項3】請求項の1に記載されている画像読取装置
    の位置調整機構において、 上記回動台板は支持台板に対し、結像レンズの前主点と
    後主点との間のオプチカルセンターまたはその近傍にお
    いて、光電変換素子の副走査方向であって、結像レンズ
    の光軸と直交する方向の軸回りに回動可能に支持されて
    いることを特徴とする画像読取装置の位置調整機構。
  4. 【請求項4】請求項の1に記載されている画像読取装置
    の位置調整機構において、 回動台板を保持する支持台板を基台に対して押圧付勢さ
    せる手段と、回動台板を保持する支持台板と基台とを締
    結させる手段とが備えられていることを特徴とする画像
    読取装置の位置調整機構。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997046896A1 (fr) * 1996-06-07 1997-12-11 Nihon Shingo Kabushiki Kaisha Photodetecteur a axe variable

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1997046896A1 (fr) * 1996-06-07 1997-12-11 Nihon Shingo Kabushiki Kaisha Photodetecteur a axe variable

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