JPH0666771A - プラスチック製中空容器のピンホール検出用電極とその使用方法 - Google Patents

プラスチック製中空容器のピンホール検出用電極とその使用方法

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JPH0666771A
JPH0666771A JP24419492A JP24419492A JPH0666771A JP H0666771 A JPH0666771 A JP H0666771A JP 24419492 A JP24419492 A JP 24419492A JP 24419492 A JP24419492 A JP 24419492A JP H0666771 A JPH0666771 A JP H0666771A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラボトル等プラスチック製中空容器の成型時
に発生するピンホールの検出を瞬時に行って検査時間を
短縮でき、容器出入口内面に傷がつきにくく検査後容器
内に金属ブラシの毛が残るようなことのないピンホール
検出用電極とその使用方法を提供する。 【構成】プラスチック製中空容器1の外側を囲繞して配
置した外部電極2と容器壁を挾んで対向して容器内に挿
入使用する内部電極3を、記憶合金により、常温では略
直線状で容器内に挿入時進行する電極3を熱風等で所定
温度に逐次加熱して容器縦断面の軸線片側の内面に間隙
をおいて沿った所定の記憶せしめた形状に回復するごと
く形成し、挿入後容器の軸線を中心に回転可能として外
部電極2との間に高電圧を印加し容器壁にピンホールが
あるとき発生する放電を検出するようにする。内部電極
3を容器から引出す時は空冷し乍ら口部で緩めたクラン
プを通して引出し終端をクランプで緊定し張力を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱可塑性プラスチッ
クの2枚合せシートや円筒状フィルムを吹込成型(blow
molding)などにより成型して製造する首部(neck)を有す
る中空容器の成型時に発生するピンホールを、高電圧を
用いて検出するためのプラスチック製容器のピンホール
検出用電極とその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状のプラスチックを2枚合
せて型にはさみ加熱し、この中に空気を吹き込みふくら
ませて成型したり、押出機から出た軟らかいプラスチッ
クパイプを金型にはさみ、同様に空気を吹き込んで成型
したりしてプラボトル,PETボトルなどのプラスチッ
ク製中空容器を製造しているが、これらの成型時にパー
ティングラインなどにピンホールが発生しやすく、不良
製品の原因となっていた。これを製品となる前に検出し
て排除するために、大半は、エアーリークチェッカーを
使用して此の種容器に空気を吹き込んでピンホール検査
が行われており、水による検査方法もあるが、最近で
は、容器壁を挾んで高電圧をかけピンホールのある場合
に発生する放電を検知して検査するものも一部に用いら
れるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の空気を中空容器
に吹き込んでピンホールを検査する方法では、空気吹込
時の圧力低下を検出するために検査に時間がかかる欠点
があり、水による検査も時間がかかり後処理が不便で、
高電圧放電を利用するものでは、容器内電極として中空
容器の首部を通過せしめる関係上細い金属線からなる円
筒ブラシが用いられているが、容器の狭くなった出入口
でその内面に傷がつきやすく、また金属ブラシの毛が抜
け落ちて容器内に残るなど問題の発生は避けられなかっ
た。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であって、ピンホール検出を瞬時に行うことができて検
査時間を短縮することができ、容器の出入口(首部)内
面に傷がつきにくく、容器内に金属ブラシの毛など不要
物が残って事故の発生することのないプラスチック製中
空容器に挿入使用するピンホール検出用電極とその使用
方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、熱可塑性プラスチックを成型し
てなる容器横断面がほぼ円形の中空容器のピンホール
を、高電圧放電を利用して検出するための電極として、
中空容器の外側を囲繞して配置した外部電極と容器壁を
挾んで対向して容器内に挿入使用する内部電極とからこ
れを構成し、該内部電極を常温で中空容器に挿入可能に
容器首部を通過するごとくほぼ直線状に形成して、所定
温度に加熱することにより、上記直線状が容器縦断面の
軸線片側の内面に所定間隙をおいて沿った所定の記憶せ
しめた形状に回復するごとく記憶合金により形成すると
ともに、容器の軸線を中心に回転可能に設けて、容器を
囲繞する外部電極との間に高電圧を印加可能に形成して
いる。
【0006】上記形状回復動作のための内部電極の加熱
温度は50℃〜70℃にすることが後記する理由により
効果的である。
【0007】また、上記形状記憶合金で形成した内部電
極を使用する方法としては、該内部電極を首部を有する
中空容器内に挿入するに当って、常温でほぼ直線状態に
ある内部電極を、中空容器の中心軸線に平行に容器の首
部内面と近接した状態すなわち若干の間隔をおいて容器
底部に向け進行させて、電極先端が容器首部を通過する
のと同期して該首部内端近傍の電極面に向け、所定温度
の加熱空気を吹き付け進行する該電極を加熱しつつ逐次
変形せしめ電極基部が容器底部内面より所定距離に到達
したとき電極の進行を停止して該電極を容器軸線を中心
に少くとも一回転させて該回転と同時に容器を取囲んで
いる外部電極との間に高電圧を印加し、この印加により
容器のピンホールを検出する方法がある。この場合、ピ
ンホール検出後は、電極の回転停止とともに高電圧の印
加も停止し、次いで電極基部を後退させて容器より引出
しながら上記首部内端付近で電極に冷風を吹き付け後退
する電極を局部的に冷却しながら逐次容器より離脱させ
るとともに容器首部で緩めた緊定部材(クランプ)によ
り電極を容器軸線方向に移動可能に保持して、電極が容
器から離れる終りに上記緊定部材により電極端部を確実
に緊定(クランプ)して該電極に張力を与えたのち、該
緊定(クランプ)を解除させるようにしている。
【0008】
【作用】上記のように構成されたピンホール検出用電極
を、プラスチック製中空容器の外側を取り囲んで配設さ
れた外部電極に対向して、プラスチック製中空容器内に
挿入するとき、該電極は常温でほぼ直線状に形成されて
いることから、これを中空容器の中心軸線に平行に容器
首部内面と間隔をおくことにより容易に挿入せしめるこ
とができる。そして、上記挿入に合せて所定温度に加熱
することにより、記憶合金で形成されて予め容器縦断面
の中心軸線の片側の内面に沿う如く記憶せしめられた形
状に回復変形せしめられるが、中心軸線を中心に回転可
能に設けられた該電極を回転せしめつつ、上記外部電極
との間に高電圧を印加せしめることにより、中空容器の
壁面を挾んでその全周面(底部も全面)に高電圧がかか
る。このとき、容器壁面のパーティングラインその他に
加工時に発生したピンホールがあると、容器周壁はプラ
スチック製で絶縁物(誘導体)であるので、孔の両端に
高い電圧がかかってこのピンホールを通って放電が発生
する。この放電の発生を所定の検知装置で検出表示せし
めて被検中空容器にあいているピンホールを検出するこ
とができる。
【0009】中空容器に挿入した電極を予め記憶せしめ
た形状に回復変形せしめるための加熱温度として50℃
〜70℃(323°〜343゜K)に形成することは、
常温より高い加熱温度であり、プラスチック製中空容器
が変形しない程度(高圧法ポリエチレン製品の軟化温度
は90℃,低圧法ポリエチレンの製品の軟化温度は12
0℃)の温度で電極を所定の形状に安定して変形せしめ
ることができる。
【0010】形状記憶合金で形成した内部電極を中空容
器内に挿入するに当って、常温でほぼ直線状態にある該
内部電極を、中空容器の軸線に平行に容器首部内面と近
接状態で容器底部に向け進行せしめ、電極先端が容器首
部を通過するのと同期して容器首部内端近傍に位置する
電極面に向け所定温度の加熱空気を吹付けることによ
り、該電極は局部的に逐次所定の記憶せしめた形状に回
復して行くが、電極基部が容器底部内面より予め設定し
た所定距離に到達したとき電極の進行を停止せしめる
と、該内部電極は記憶されている形状即ち中空容器縦断
面の軸線片側の内面に所定間隙をおいて沿った所定の形
状に回復せしめられる。このとき、該電極を容器軸線を
中心に少くとも一回転せしめ、該回転と同時に容器を取
り囲む外部電極との間に高電圧を印加せしめることによ
り絶縁体であるプラスチック製の容器壁面にあいたピン
ホールを通して放電現象が発生するが、これを検知器で
検出することにより被検容器のピンホールの有無を検出
することができる。
【0011】ピンホール検出後、電極の回転と高電圧の
印加を停止し、次いで電極基部を後退させ乍ら上記首部
内端近傍で冷風を電極に吹付けて局部的に冷却させつつ
逐次容器より離脱させるとともに、容器首部の処で該電
極を容器の軸線方向に移動可能に緩めた緊定部材(クラ
ンプ)により保持することにより、容器から後退脱出す
る該電極は案内されて電極は上記冷却により加熱以前の
直線状に戻ろうとしつつ上記緊定部材(クランプ)を通
過する間に半ばしごかれた状態で引出され、不完全な直
線状で引出されても該電極はその末端部を上記緊定部材
により確実にクランプされ、電極に張力が与えられるこ
とにより多少曲りは残っていてもほぼ直線状態となり、
次の中空容器の口への挿入を可能とすることができ、該
容器のピンホールの検査に備えることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明のピンホール検出用電極とその
使用方法の実施例を、添付の図面に基いて説明する。
【0013】図1〜図6に、本発明のピンホール検出用
電極を用いて、容器出入口の首部外周にねじ部を備えた
プラスチック製中空容器1のピンホールを検査するとき
の原理図が手順に従って示されている。プラスチック製
中空容器1は、ポリエチレンなどの熱可塑性プラスチッ
クのシートを2枚合せて型にはさみ加熱しこの中に空気
を吹き込み膨ませて成型したり、押出し機からの管状の
ものを金型の中に入れ空気を吹き込み成型した首部を有
する容器横断面が円形の中空容器である。これらの中空
容器はパーティングラインなどに往々製造時にピンホー
ルを発生するものがある。このピンホールを検出するた
めの対向する電極のうち、容器壁を挾んで容器外側に位
置する外部電極2は、中空容器1の首部13及び円筒状の
側壁11を左右両側から密接状態で取囲む一対の側電極
21, 21と、容器底部12に密着させるための底部電極22
からなり、中空容器1を交換可能に囲繞するように設け
られている。一方、中空容器1内に挿入する内部電極3
は、狭巾の板状の細長い短冊状のもので巾方向に屈曲可
能となっており、60℃(333°K)で加熱したと
き、上記中空容器1の中心軸を通る縦断面の軸線片側の
側壁11と底部12の内面に所定間隙をおいて沿った所定の
形状に回復するごとく、Ti−Ni合金で常温で直線状に形
成されている。該60℃(333°K)の加熱温度は、
加熱空気を内部電極3に吹付けるときプラスチック製の
中空容器に影響のないようにその軟化温度〔高圧法(低
密度)ポリエチレンの場合は90℃,低圧法(高密度)
ポリエチレンの場合は120℃〕に対応して設定されて
いる。
【0014】上記内部電極3は、外部電極2により定位
置に保持された中空容器1に対し、該容器1の軸線に平
行に上下動するとともに、該軸線を中心に少くとも一回
転してスタート位置に停止するように、図示しない外部
機構のチャック7に絶縁軸42が掴持された電極ホルダー
4に、その中心軸線より所定距離はなれた位置に取付ね
じ44により交換可能に取付けられ、検査すべき中空容器
に対応するようになっている。(なお、この場合容器の
大きさによって該電極を中心軸線上に位置せしめてもよ
い。)電極ホルダー4には、その絶縁胴41の軸方向中央
部に、所定巾の導電リング43が上記内部電極3の取付け
と合せて取付ねじ44により取付けられてチャック7と一
体的に上下動する導電接片5と接触するようになってお
り、内部電極3に対し高電圧を印加したまま該電極3が
回転できるようになっている。さらに電極ホルダー4か
ら容器側(図面では下方)に突出する内部電極3の基部
に対し、絶縁キャップ45がホルダー下部にまたがってか
ぶせられ、内部電極3が容器1の方向に進行(図面では
下降)して電極3の基部が容器口部に近接して停止し、
電極3が回転と同時に該電極に高電圧が印加されると
き、該内部電極3の基部と外部電極2の上部との間に不
要な放電の発生するのを防止するようにしている。
【0015】一方、外部電極2により密接状態で囲繞さ
れた被検物である中空容器1の口部に対し、斜め側方
(上側方)から所定小径の空気吹付パイプ6が、該口部
に近接して所定位置で開口するように配設されており、
内部電極3が外部電極2に保持された中空容器方向に進
行(下降)するとき、所定温度(約60℃)に加熱され
た加熱空気を進行(下降)する電極にその下降と同期し
て吹き付けるようになっており、内部電極3が加熱空気
を局部的に受けながら逐次変形して電極基部が所定の位
置に達して該電極が所定の記憶せしめられた形状に回復
したとき、加熱空気の送風は停止され、内部電極3が進
行停止状態で回転して高電圧印加によりピンホールの検
出が行われた後上昇するとき、冷風を上記空気吹付パイ
プ6から送風して、上昇する内部電極3をほぼ直線状態
へ後述する緊定部材(クランプ)の助けを借りて逐次変
形して行くようにしている。
【0016】次にピンホール検査の手順を各図に付き詳
細に説明する。
【0017】図1には、ピンホール検査当初、内部電極
3を中空容器口部に挿入してねじ部を有する首部13を通
過させるときの状態が示されている。図において、内部
電極3に高電圧を印加するための導電接片5と外部電極
2とに対する図示しないピンホール検知器からの通電は
OFF状態にある。また、内部電極3は中空容器1の軸
線より外れ容器首部3内面から所定間隙離れた位置を通
過しつつある。一方、空気吹き付けパイプ6からは、容
器首部内端すなわち容器中空部の肩から首部内面下端に
移行する付近に向け約60℃の加熱空気が吹付けられて
いる。このとき、内部電極3の先端部は、後に容器底部
12内面中央に沿う位置となる関係上、殆ど形状の変化は
ない。
【0018】図2には、内部電極3が更に下降して、容
器底部12の半径程度の長さ分進んで、電極の容器底部12
と側壁11との境界曲り部となる付近を加熱している状態
を示している。
【0019】図3には、内部電極3の下降が更に進ん
で、該電極に記憶せしめた形状に回復せしめる途中の状
態が示されている。このとき空気吹付けパイプ6からの
加熱空気は中空容器内に対流を起し、容器内における記
憶せしめた形状への回復を確実にする。
【0020】図4には、更に内部電極3の下降が進行し
て該電極3の基部が容器口部上面よりの所定高さの位置
(このとき絶縁キャップ45の先端は首部13内に若干入っ
た状態となる) に到達停止して、一回転して回転当初の
位置に停止し此の回転の間に内外両電極2,3間に直流
高電圧が印加されるときの状態が示されている。すなわ
ち、電極3の基部が上記所定位置に到達するとともに該
電極3は所定の記憶せしめた形状に回復し、電極3と側
壁11及び底部12との間に、所定の間隙が形成され、電極
ホルダー4の回転と同時に高電圧(プラス側)は導電接
片5を介して内部電極へ伝えられ、内外両電極3,2間
に中空容器の肉厚や材質等に対応した10KV〜30KVの
間の適当な直流高電圧が、図示しないピンホール検知器
の電源から印加される。この高電圧の印加により被測定
物である中空容器の側壁11, 底部12や容器肩部, 首部13
のネック部(細くなった根元)等にピンホールがあると
内外電極間にアーク(放電)が発生し、この放電が上記
ピンホール検知器の表示灯に表示され、またはアラーム
(警報)や外部信号が出力されるのである。なお、内部
電極3が記憶した形状に回復し、内部電極が回転してピ
ンホール検出が行われるとき、空気吹付けパイプ6から
の加熱空気の吹付けは停止される。
【0021】図5には、中空容器1のピンホール検出が
終り、内外両電極に対する高電圧の印加が停止されて内
部電極3を容器1から後退上昇せしめる途中の状態が示
されている。すなわち、内部電極3の引上げと同期して
冷風を空気吹付パイプ6より、容器中空部から首部内面
下端に移行するネック部内面に向け吹き付ける。このこ
とにより、内部電極3は加熱前のほぼ直線状に戻ろうと
しつつ引上げされる。この場合、冷風の吹付け及び容器
内での冷風の対流作用によりほぼ直線状への変形は助長
される。そして、電極基部が若干上昇したとき、該基部
の絶縁キャップ45の下部に緊定部材(クランプ)8によ
り、電極3が上昇可能なように隙間をあけて緩めた状態
で電極3を保持せしめ電極を引上げ上昇させる。これに
より、電極3は半ばしごかれるような状態で不充分な戻
り変形から直線状へ案内変形されならが引上げられる。
【0022】図6には、内部電極3が引上げ最終に近い
状態が示されている。この場合、内部電極3の下端部31
は上記緊定部材8により確実に緊定(クランプ)して上
記保持部材4の上昇により該電極3に若干引張力を与え
た後、緊定部材8の緊定(クランプ)を解除する。これ
により内部電極3は、多少曲りが残っていても容器入口
に挿入可能な程度までほぼ直線状態に変形され、次のピ
ンホール検査に備えることができる。
【0023】上記実施例では、内部電極に記憶させた形
状に回復せしめるための加熱を、加熱空気の該電極への
吹付けにより行ったが、内部電極の構造を偏平な中空パ
イプとして該パイプ内に加熱空気を送るようにして側方
からの空気吹付パイプを省略するようにすることも可能
であり、さらに、該電極の構造を平坦な狭巾のUターン
形状にして一方から通電できるようにしてパルス幅変調
により通電加熱することも可能(丸善発行:新素材ハン
ドブック1988年版P219参照)であり、一方、被
検中空容器をガラス瓶に置換え応用して形状記憶合金の
上記加熱温度を100℃等にしてピンホール検査をする
ことも可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で
種々の変更を行うことができるのは勿論である。
【0024】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、熱可塑性
プラスチックを吹込み成型などにより成型して製造する
プラボトル,PETボトルなど中空容器の成型時に発生
するピンホールを検出するに際し、従来多用されている
空気を吹込んでその圧力低下により検出する方法が検査
に時間がかかっていた欠点を解消して瞬時にピンホール
の検出ができ検査時間を短縮することができる。また、
極く一部で行われている金属円筒ブラシを中空容器内に
挿入して高電圧により検査する方法が、容器の出入口
(首部)に傷がつき易く、且つ、検査後、往々にして容
器内に金属ブラシの毛が残るという重大な欠点があった
が、これを改善して、容器の出入口に傷がつきにくく、
且つ、検査後容器内に金属ブラシの毛が残るという重大
な欠点の発生を皆無にしたピンホール検出用の電極を提
供することができる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、上記電極の
加熱に際し、被検査物であるプラスチック製中空容器に
熱による悪影響をなくして安定して使用することのでき
るピンホール検出用電極を提供することができる。
【0026】請求項3記載発明によれば、上記ピンホー
ル検出用電極を使用するに際し、加熱による電極の記憶
せしめた形状への回復及び冷却による容器挿入のための
変形動作を効率的に行うことができ、上記電極を容易に
使用できる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピンホール検出用内部電極をプラスチ
ック製中空容器に挿入して首部を通過させるときの状態
を示す原理図、
【図2】図1の状態より上記内部電極が下降して、該電
極に記憶せしめた形状に一部回復が進んだ状態を示す原
理図、
【図3】図2の状態より上記内部電極が更に下降して、
該電極に記憶せしめた形状に回復せしめる途中の状態を
示す原理図、
【図4】図3の状態により更に内部電極の下降が進行し
て、所定位置に到達停止後一回転して停止し、回転の間
に内外電極に直流高電圧が印加されピンホール検出を行
うときの状態を示す原理図、
【図5】図4に示すピンホール検出後、高電圧の印加が
停止され、内部電極を容器から後退上昇せしめるときの
状態を示す原理図、
【図6】内部電極引上げのほぼ最終状態で、緊定部材を
用いて内部電極に引張力を与えるときの状態を示す原理
図である。
【符号の説明】
1…中空容器、 11…側壁、 12 …底部、 13…首部、
2…外部電極、3…内部電極、 4…内部電極ホルダ
ー、 43…導電リング、 44…取付ねじ、45…絶縁キャ
ップ、5…導電接片、 6…空気吹付パイプ、 8…緊
定部材(クランプ)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性プラスチックを成型してなる容器
    横断面がほぼ円形の中空容器のピンホールを、高電圧放
    電を用いて検出するための電極であって、中空容器の外
    側を囲繞して配置した外部電極と容器壁を挾んで対向し
    て容器内に挿入使用する内部電極とからなり、該内部電
    極を、常温で中空容器に挿入可能に容器首部を通過する
    ごとくほぼ直線状に形成して、所定温度に加熱すること
    により、上記直線状が容器縦断面の軸線片側の内面に所
    定間隙をおいて沿った所定の記憶せしめた形状に回復す
    るごとく記憶合金により形成するとともに、上記軸線を
    中心に回転可能に設けて、外部電極との間に高電圧を印
    加可能に形成したことを特徴とするプラスチック製中空
    容器のピンホール検出用電極。
  2. 【請求項2】上記加熱温度は50℃〜70℃であること
    を特徴とする請求項1記載のプラスチック製中空容器の
    ピンホール検出用電極。
  3. 【請求項3】形状記憶合金で形成した内部電極を中空容
    器内に挿入するに当り、常温でほぼ直線状態にある該電
    極を、中空容器の軸線に平行に容器首部内面と近接状態
    で容器底部に向け進行せしめ、電極先端が容器首部を通
    過するのと同期して容器首部内端近傍の電極面に向け所
    定温度の加熱空気を吹付け進行する該電極を加熱しつつ
    逐次変形せしめて、電極基部が容器底部内面より所定距
    離に到達したとき電極の進行を停止して該電極を容器軸
    線を中心に少くとも一回転せしめ、該回転と同時に容器
    を囲繞する外部電極との間に高電圧を印加してピンホー
    ルを検出した後、回転を停止して高電圧印加を停止せし
    め、次いで電極基部を後退せしめつつ上記首部内端近傍
    で冷風を吹付け後退する電極を局部的に冷却しながら逐
    次容器より離脱せしめるとともに容器首部で緩めた緊定
    部材により電極を容器の軸線方向に移動可能に保持し
    て、電極の容器離脱終端時に上記緊定部材により電極端
    部を緊定して該電極に張力を与えたのち該緊定を解除せ
    しめることを特徴とする請求項1又は2記載のプラスチ
    ック製中空容器のピンホール検出用電極を使用する方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012154903A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Kohno Water Corp ボトルのリーク検出装置及びボトルのリーク検出方法
CN106768737A (zh) * 2016-12-08 2017-05-31 楚天智能机器人(长沙)有限公司 一种检漏装置

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