JPH066608U - 根巻型枠の水平調整具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】根巻を必要とせず、簡単な装置により型枠パネ
ルを容易に調整して水平に装着でき、その作業並びに後
作業の労力を軽減し、作業効率を向上する。 【構成】床面（Ａ）にコンクリート釘等で固定し設置す
る桟木（Ｂ）の一面に、一時立設するための長尺状の基
板（１）を設け、該基板（１）には桟木の厚みと同等な
高さに、型枠パネル（Ｃ）を載置する載置部材（２）を
適当な間隔をあけて複数個設ける。これら各載置部材
（２）には上・下方向に移動する上下移動部材（３）
と、該上下移動部材（３）の底面に緩やかなテーパ状を
有し、スライド可能な型枠調節部材（４）をそれぞれ設
けるとともに、基板（１）より突出し、かつ、先端部に
締付部材（６）を有する突出片（５）を設ける。これら
締付部材（６）と突出片（５）とが挿入可能な穴あるい
は凹溝（７）を有し、断面がＬ字状の当板部材（８）か
らなるものとされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、根巻型枠の水平調整具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ビル建築等で柱や壁を構成する場合、床面には必ず不陸があるため、先 ず、型枠の足元をきめるため墨に沿って盛り上げたモルタルの定規を形成して根 巻を設けているが、その作業は煩雑でかつ、時間を要し、作業効率の悪いもので あった。

【０００３】 また、型枠パネルを直接建て込む場合には、床面の不陸に合わせて切断するた め、切断片の掃除等が煩雑であり、また、コンクリートを流した場合には床面と 型枠パネルとの隙間よりノロの流出があり、その処理作業も煩雑であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、上記の各欠点を除去するために考案されたものであって 、根巻を必要とせず、簡単な装置により型枠パネルを容易に調整して水平に装着 でき、その作業並びに後作業も簡単、かつ容易であり、作業効率の優れた根巻型 枠の水平調整具を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこでこの考案は、床面に設置する桟木の一面に、一時立設するための長尺状 の基板を設け、該基板には桟木の厚みと同等な高さに、型枠パネルを載置する載 置部材を適当な間隔をあけて複数個設け、これら各載置部材には上・下方向に移 動する上下移動部材と、該上下移動部材の底面に緩やかなテーパ状を有し、スラ イド可能な型枠調節部材をそれぞれ設けるとともに、基板より突出し、かつ、先 端部に締付部材を有する突出片を設け、これら締付部材と突出片とが挿入可能な 穴あるいは凹溝を有する，断面がＬ字状の当板部材からなることを特徴とする根 巻型枠の水平調整具からなるものである。

【０００６】

【作用】

この考案の使用にあたっては、床面に引かれた墨に沿って、墨の外側に桟木が 接するよう敷設し、該桟木の内側に基板を釘等で一時固定し、該基板に設けた載 置部材上に型枠パネルを載せ、これらの型枠の傾きに対して型枠調整部材を移動 させると、該部材はテーパ状のため、該部材と底面で当接した上下移動部材を図 ４に示すように押し上げる結果、型枠パネルは載置部材より浮き上がり傾きが調 整されるものである。

【０００７】 そして、基板にそれぞれ設けた突出片と該突出片に設けた締付部材をそれぞれ 水平にして、それぞれの当板部材の穴あるいは凹溝に挿通させた後、締付部材を ９０度回動して立て、下方に下げれば、型枠パネルは基板と当板間に押圧・挟持 され、一時固定されるものである。

【０００８】 また、型枠パネルにコンクリート充填され、養生の後解体する際には前述の作 業を逆に行えばよい。

【０００９】

【実施例】

次に、この発明の最適な実施例を詳述すると、床面（Ａ）にコンクリート釘等 で固定し設置する桟木（Ｂ）の一面に、一時立設するための長尺状の基板（１） を設け、該基板（１）には桟木の厚みと同等な高さに、型枠パネル（Ｃ）を載置 する載置部材（２）を適当な間隔をあけて複数個設け、これら各載置部材（２） には上・下方向に移動する上下移動部材（３）と、該上下移動部材（３）の底面 に緩やかなテーパ状を有し、スライド可能な型枠調節部材（４）をそれぞれ設け るとともに、基板（１）より突出し、かつ、先端部に締付部材（６）を有する突 出片（５）を設け、これら締付部材（６）と突出片（５）とが挿入可能な穴ある いは凹溝（７）を有する，断面がＬ字状の当板部材（８）からなることを特徴と するものである。

【００１０】 尚、載置部材（２）には、該部材の幅に比べて薄い厚みの型枠調節部材（４） が倒れたり、傾いたりしないよう、滑らかにスライドするよう傾斜防止片（２ａ ）を設け、また、上下移動部材（３）は断面がチャンネル状であり、上方向に抜 けるのを防止する抜け防止の杆（２ｂ）を設け、さらに、型枠調節部材（４）に も抜け防止の突起（４ａ）を先端に設けている。

【００１１】 さらに、締付部材（６）は突出片（５）の穴にリングのように嵌められており 、長孔（６ａ）は上方に進むに従って遠くなるよう傾斜させて設けて、くさびの 役目をさせるものである。

【００１２】 さらに、当板部材（８）は、断面がＬ字状に形成されているが、先端部に係止 片（８ａ）を設け、桟木（Ｂ）を係止するように構成してもよく、該当板部材（ ８）は図面では凹溝（７）を示したが、穴であってもよい。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上の構成よりなるものであり、この考案によれば、モルタル定規 を形成することなく、床に不陸があっても根巻を形成することなく、いきなり、 型枠パネルを設けることができ、型枠パネルは切断する必要がなく、反復継続使 用が可能であり、これら型枠パネルの傾きを簡単に調整でき、作業が簡単、かつ 、迅速に行え、また、桟木と基材とでノロの流出は完全に防止でき、後かたずけ 等の作業も簡単であり省力的であり、また、当初より型枠パネルを建て込まず、 基材を設けるため、コンクリート充填する前の掃除口に使用できる等極めて有益 なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す一部欠截側面図であ
る。

【図２】本考案の一実施例を示す一部欠截平面図であ
る。

【図３】本考案の一実施例を示す一部欠截正面図であ
る。

【図４】本考案の使用状態を示す一部欠截側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 載置部材 ２ａ傾斜防止片 ２ｂ抜け防止の杆 ３ 上下移動部材 ４ 型枠調節部材 ４ａ突起 ５ 突出片 ６ 締付部材 ７ 凹溝 ８ 当板部材 Ａ 床面 Ｂ 桟木 Ｃ 型枠パネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床面に設置する桟木の一面に、一時立設
   するための長尺状の基板を設け、該基板には桟木の厚み
   と同等な高さに、型枠パネルを載置する載置部材を適当
   な間隔をあけて複数個設け、これら各載置部材には上・
   下方向に移動する上下移動部材と、該上下移動部材の底
   面に緩やかなテーパ状を有し、スライド可能な型枠調節
   部材をそれぞれ設けるとともに、基板より突出し、か
   つ、先端部に締付部材を有する突出片を設け、これら締
   付部材と突出片とが挿入可能な穴あるいは凹溝を有す
   る，断面がＬ字状の当板部材からなることを特徴とする
   根巻型枠の水平調整具。