JPH066578B2 - チアゾリジン誘導体 - Google Patents

チアゾリジン誘導体

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JPH066578B2
JPH066578B2 JP60296641A JP29664185A JPH066578B2 JP H066578 B2 JPH066578 B2 JP H066578B2 JP 60296641 A JP60296641 A JP 60296641A JP 29664185 A JP29664185 A JP 29664185A JP H066578 B2 JPH066578 B2 JP H066578B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は免疫賦活剤および制癌剤として有用な一般式
(1)を有するチアゾリジン誘導体に関するものである。
〔式中、Rは置換されていてもよいアラルキル基、置
換されていてもよいアリール基または置換されていても
よいヘテロアリール基を示し、Xは−CO−基または−SO
−基を示し、Rは水素原子またはアルキル基を示
し、Rは置換されていてもよいフェニル基を示す〕を
有する化合物。
上記式中、アルキル基は、とくに炭素数1〜5のアルキ
ル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、s−ブチルまたはペンチルで
ある。アラルキル基は、とくに炭素数7〜8個のアラル
キル基、たとえばベンジルまたはフェネチルである。ア
リール基は、とくに炭素数6〜10個のアリール基、た
とえばフェニルまたはナフチルである。ヘテロアリール
基は、とくに窒素、酸素または/および硫黄原子を含む
5〜6員環ヘテロアリール基、たとえばフリル、チエニ
ル、オキサゾリール、チアゾリル、イミダゾリル、トリ
アゾリル、テトラゾリル、ピリジルまたはピリミジニル
である。式(1)における置換基を有してもいアラルキル
基、アリール基またはヘテロアリール基は、以下に述べ
る同一又は異なる1〜3個の置換基を有していてもよ
い。その置換基としては、ハロゲン原子(たとえば弗
素、塩素、臭素またはヨウ素である)、アルコキシ基
(たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシまたはt−ブトキシである)、アラル
コキシ基(たとえばベンジルオキシまたはフェネチルオ
キシである)、アリールオキシ基(たとえばフェニルオ
キシまたはナフチルオキシである)、脂肪族アシルオキ
シ基(たとえばアセチルオキシ、プロピオニルオキシま
たはブチリルオキシである)、ヒドロキシ基、メルカプ
ト基、アルキルチオ基(たとえばメチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオまた
はt−ブチルチオである)、ベンジルチオ基、アミノ
基、アルキルアミノ基(たとえばメチルアミノ、エチル
アミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノまたはブ
チルアミノである)、ベンジルアミノ基、ジアルキルア
ミノ基(たとえばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ
プロピルアミノまたはジイソプロピルアミノである)、
アリールアミノ基(たとえばフェニルアミノまたはナフ
チルアミノである)、脂肪族アシルアミノ基(たとえば
アセチルアミノ、プロピオニルアミノまたはブチリルア
ミノである)、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基
(たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルま
たはt−ブトキシカルボニルである)、ベンジルオキシ
カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、または
アルカノイルチオ基(たとえばアセチルチオ、プロピオ
ニルチオまたはブチリルチオである)があげられる。更
に、上記アリール基またはヘテロアリール基は、その置
換基として同一または異なるメチル、エチル、プロピル
またはイソプロピルのようなアルキル基を1〜3個有し
てもよい。
式(1)を有する化合物には種々の異性体が存在する。本
発明は、これら異性体の1種またはこれら異性体の混合
物を含む。
式(1)のうち、好適化合物は、R1が置換されていてもよ
いアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、ま
たは置換されていてもよいヘテロアリール基であり、X
が−CO−基または−SO−基であり、R2が水素原子ま
たはアルキル基であり、R3が置換されていてもよいフ
ェニル基であり、nが0,1または2を示す化合物であ
る。
さらに好適化合物を第1表にかかげる(化合物(1)の不
斉炭素原子およびスルホキシドの絶対配位に関して(R)
(S)の表示をしているが、好適化合物はその表示に限定
されず、R,SまたはRS配位を有してもよい。)。
一般式(1)を有する化合物は以下にのべる(A),(B)二つ
の方法によって得られる。
A法 一般式 〔式中、R1,Xおよびnは、前述したものと同意義を
示す〕を有する化合物またはその反応性誘導体と一般式 〔式中、R2およびR3は、前述したものと同意義を示
す〕を有する化合物とを反応させると、一般式 〔式中、R1,R2,R3およびnは前述したものと同意
義を示す。〕を有する化合物が得られる。
B法 一般式 〔式中、R2,R3およびnは前述したものと同意義を示
す〕を有する化合物と一般式 R1XOH (5) 〔式中、R1およびXは、前述したものと同意義を示
す〕を有する化合物またはその反応性誘導体とを反応さ
せると、一般式 〔式中、R1,R2,R3およびnは、前述したものと同
意義を示す〕を有する化合物が得られる。
A法およびB法において、チアゾリジンカルボン酸誘導
体(2)およびカルボン酸またはスルホン酸誘導体(5)の反
応性誘導体は、たとえば酸ハロゲン化物もしくはスルホ
ニルハライド(この場合のハロゲンは、たとえば塩素ま
たは臭素原子である)または酸無水物である。
A法において、チアゾリジン誘導体(2)と(3)との反応に
おいて、(2)の酸ハライドまたはスルホニルハライドを
用いる場合は、通常塩基(たとえば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリ
エチルアミン、ピリジン、またはピコリンである)の存
在下に反応を行う。反応に用いる溶媒は、水、メタノー
ル、ジオキサン、メチルセロソルブ、メチレンクロリ
ド、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、ジメチルホル
ムアミドまたはジメチルアセトアミドが用いられる。反
応温度は−20〜100℃で行われ、反応時間は30分〜
2時間である。
チアゾリジン誘導体(2)と(3)との縮合反応は、縮合剤
(たとえばジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニ
ルジイミダゾール、シアノリン酸ジエチル、ジフェニル
ホスホリルアジド、2,2′−ジピリジルジスルフィド
−トリフェニルホスフィン、またはメチルピリジニウム
ハライドである)の存在下、または塩基(たとえばトリ
エチルアミン、ピリジンまたは1,5−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−5である)の存在下に、アルコ
キシカルボニルクロリド(たとえばエトキシカルボニル
クロリドまたはイソブチルオキシカルボニルクロリドで
ある)もしくはベンジルオキシカルボニルクロリドを反
応させてチアゾリジンカルボン酸誘導体(2)の混合酸無
水物とし、これに(3)を反応させることにより行われ
る。本反応に用いる溶媒は前述の(2)のハライドと(3)と
の反応に用いられる溶媒を用いることができる。反応温
度は−20〜150℃である。
得られた目的化合物(1)は通常の分離精製手段たとえば
反応液を洗滌、抽出、濃縮し得られる粗生成物を再結晶
またはカラムクロマトグラフィーなどの手段を用いるこ
とによって単離することができる。
一方本合成法により、必要に応じて光学異性体を個別に
合成することも可能である。すなわちその場合は、あら
かじめ光学分割されたチアゾリジン誘導体(2)を用いて
上記の反応を行うことによって、対応する式(1)の光学
異性体を得ることができる。
B法のチアゾリジン誘導体(4)とカルボン酸またはスル
ホン酸誘導体(5)の縮合反応は、A法で述べた(2)と(3)
との縮合反応と同様の反応条件下で行うことにより一般
式(1)を有する化合物が得られる。
ここに得られた式(1)を有する化合物は、新規化合物で
あり、すぐれた免疫賦活作用および抗腫瘍作用を有し、
各種感染症および腫瘍の治療剤または予防剤として有用
である。特に実施例2−2および4−2ならびに第1表
の例示8,10,14,19,23および24の化合物を、担癌マウ
スに経口および非経口投与した場合、すぐれた免疫賦活
作用(薬効の評価は、特開昭61−24550に示した方法
により行った。)を示す。化合物(1)の投与形態として
は皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、坐剤などによる
非経口投与法あるいは錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤
などによる経口投与法があげられる。その成人に対する
投与量は対象疾患、投与経路および投与回数などによっ
て異なるが、通常は1日5乃至300mgを1回または数
回に分けて投与する。
本発明のチアゾリジン誘導体は、他の免疫賦活剤および
制癌剤から類推して任意慣用の方法で投与用に調製する
ことができる。従ってこの発明は人体用医薬として好適
なチアゾリジン誘導体を含有する製剤組成物をも包含す
るものである。このような組成物は任意所要の製薬用担
体により慣用の方法で使用に供される。これらの組成物
が単位投与量からなる場合には、各単位は5乃至50mg
の活性成分を含有するのが好ましい。
次に本発明の化合物の薬理活性をあげて、本発明による
効果を説明する。
1)担癌マウスの免疫回復効果 エールリツヒ・癌細胞移植ICR/JCL(雌性)マウ
スを担癌マウスとし、対照として非担癌マウスを用い、
BCGを抗原として遅延型アレルギー反応をマウス足蹠
反応として調べた。
即ち、免疫9日前に、エールリツヒ・癌細胞2×10
個をマウス腋窩部皮下に移植しマウスを担癌状態として
500μgのBCGを1群10匹の担癌マウス背部皮下
に投与して免疫した。免疫14日後に後肢足蹠皮内にB
CGを再接種、24時間後に足蹠の腫張をBCG非再接
種足蹠との差によって測定した。正常動物対照も同様に
BCGにて免疫した。
被検化合物は、0.25%CMCを含む生理食塩水に懸
濁又は溶解し、免疫前4日及び2日の2回(1回の投与
量1mg、又は10mg/kgを経口又は腹腔内に投与した。
比較のため、すでに臨床的に応用されている抗腫瘍性免
疫療法剤ベスタチン及びレバミソールを被検化合物と同
様に投与した。
担癌動物の免疫機能回復は次式に従って計算し、回復率
として求めた。
回復率=100−[[(正常対照動物の足蹠腫張−担癌
被検化合物投与動物の足蹠腫張)/(正常対照動物の足
蹠腫張−担癌対照動物の足蹠腫張)]×100] 被検化合物の免疫回復結果は、正常動物対照に対する統
計学的検討の結果より、投与量のいずれかにおいて回復
率80%以上の場合には、その足蹠反応は正常動物対照
の足蹠反応との間に、差は認められないこととし、有意
な免疫回復効果有り(+)と判定し、更に回復率70%
〜80%の場合を、免疫回復傾向あり(±)と判定し
た。
試験結果を第2表に示す。
なお、表中の化合物番号は、第1表の化合物番号を示
す。
これらの結果から該被検化合物には免疫応答の低下した
担癌マウスの免疫応答を正常動物と同程度にまで回復さ
せる作用のあることが認められる。
次に実施例を示して、本発明を説明するが、本発明の範
囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1. (1−1) (4R)−3−ベンゾイルチアゾリジン−
4−カルボン酸 (4R)−チアゾリジン−4−カウボン酸(30.0g)を2
規定水酸化ナトリウム水溶液(113.0ml)に溶かしついで
アセトン(113.0ml)を加える。この溶液を2〜5℃に冷
却下、2規定水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応液の
pHを7.5〜8.0に調製しながらベンゾイルクロライ
ド(31.7g)のアセトン(115ml)溶液を滴下する。滴下後反
応液を0〜5℃に保ち1時間攪拌する。反応液が約300m
lになるまで減圧濃縮する。濃縮液を酢酸エチル(300ml)
で洗い水層を0〜5℃に保ち濃塩酸でpH2.0として、
酢酸エチル(300ml×2)で抽出する。酢酸エチル層を1
0%食塩水(300ml×2)で洗浄、乾燥(MgSO4)後、留去
すると無色・アメ状の標記物51.80g(96.9%)が得られ
る。
(1−2) (4R)−3−ベンゾイル−4−ベンジル
カルバモイルチアゾリジン 実施(1−1)で得られた(4R)−3−ベンゾイルチ
アゾリジン−4−カルボン酸(5.34g)の塩化メチレン(60
ml)溶液を0〜5℃に冷却下、ベンジルアミン(2.41g)、
N−ヒドロキシベンツトリアゾール水和物(3.44g)およ
びジシクロヘキッシルカルボジイミド(4.64g)を加え5
℃にて30分間、室温にて3時間攪拌する。この溶液の
不溶物を去し、液を0.1規定塩酸水(100ml)、4
%重曹水(100ml)、水(100ml)の順に洗い、乾燥(MgS
O4)、留去する。得られた結晶をベンゼンにて再結晶す
ると目的物6.15g(83.8%)が得られる。
融点 119〜120℃ ▲〔α〕23.5゜ D▼−117.9゜(c=1.0,CH3OH) 赤外吸収スペクトル 3280,1660,1650(sh), 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3ppm: 3.17(1H,dd,J=12.0,7.5Hz), 3.60(1H,dd,J=12.0,6.0Hz), 4.45(2H,d,J=6.0Hz), 4.46(1H,d,J=9.0Hz), 4.69(1H,d,J=9.0Hz), 5.11(1H,dd,J=7.5,6.0Hz), 7.30(5H,s), 7.45(5H,s), 7.00〜7.63(1H,br) 実施例2 (2−1) (1R,4R)−3−ベンゾイルチアゾリ
ジン−4−カルボン酸 1−オキサイドおよび(1S,
4R)−3−ベンゾイルチアゾリジン−4−カルボン酸
1−オキサイド (4R)−3−ベンゾイルチアジリジン−4−カルボン
酸(13.3g)を塩化メチレン(200ml)に溶かし氷冷下クロロ
メチルメチルエーテル(496g)およびN,N−ジエチルア
ニリン(9.21g)を加え室温で3時間攪拌する。反応液の
溶媒を留去し残留物を酢酸エチル(150ml)に溶かし、水
(100ml)、0.5モルクエン酸水(100ml)、水(100ml)、4%
重曹水(100ml)、水(100ml)の順で洗い有機層を乾燥す
る。溶媒を留去すると(4R)−3−ベンゾイル−4−
メトキシメチルオキシカルボニルチアゾリン(122g)が得
られる。
核磁気共鳴スペクトル(CDCl3ppm: 2.25(1H,s), 2.35(1H,s), 3.44(3H,s), 4.62(2H,s), 5.29(2H,s), 5.4〜5.0(1H,m), 7.6〜7.2(5H,m) ここに得られた(4R)−3−ベンゾイル−4−メトキ
シメチルオキシカルボニルチアゾリン(12.2g)を塩化メ
チレン(300ml)に溶かし、−5℃で85%メタクロロ過
安息香酸(8.36g)を加え、同温度で30分間攪拌する。
反応液を4%重曹水(100ml×2)、水(100ml)の順で洗
い、乾燥(Na2SO4)、濃縮する。残留物をシリカゲル(450
g)カラムクロマトにかけるエタノール:塩化メチレン=
2.5:97.5で溶出する部分から(1RS,4R)−3−ベンゾ
イル−4−メトキシメチルオキシカルボニルチアゾリン
1−オキサイド(10.3g)が油状物として得られた。こ
ゝに得られたチアゾリジン 1−オキサイド(10.2g)を
トリフロロ酢酸(25ml)、メタノール(50ml)および水(25m
l)の混合溶媒に溶かし40℃で3.5時間攪拌する。反
応液の溶媒を減圧下留去し、次いで水100mlを加えた後
減圧下に水を留去する。残留油状物にエーテル(500ml)
を加え結晶化すると白色粉末(5.80g)が得られた。この
粉末を酢酸エチル(200ml)で再結晶し得られる結晶をエ
タノールから分別再結晶を行い(1R,4R)−3−ベ
ンゾイルチアゾリジン−4−カルボン酸1−オキサイド
(2.89g)が得られる。
融点 203〜204℃(dec) 赤外線吸収スペクトル 2980,2930,2610,2500,1730,1630,1600 マススペクトル m/e:253(M+) ▲〔α〕23 D▼−35.8゜(c=1.0,CH3OH) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO-d6ppm: 3.21(1H,dd,J=9.14Hz), 3.57(1H,dd,J=8,14Hz), 4.52(1H,d,J=10Hz), 4.74(1H,d,J=10Hz), 5.33(1H,dd,J=8.9Hz), 7.59(5H,s), 先に述べた分別再結晶を行ったアルコール母液に少過剰
のジシクロヘキシルアミンを加え室温で2時間放置す
る。析出した結晶をエタノールから再結晶すると(1S 4
R)−3−ベンゾイルチアゾリジン−4−カルボン酸 1
−オキサイドのジシクロヘキシルアミン塩(3.95g)が得
られた。融点196〜8℃(dec)。こゝに得られたジシクロ
ヘキシルアミン塩(3.0g)を50%エタノール水溶液(50m
l)に溶かし陽イオン交換樹脂(Dowx 50H+、50ml)のカラム
にかけ50%エタノール水溶液で溶出し、溶媒留去後残
留物をエタノール:エーテル=1:3で再結晶を行うと
(1S,4R)−3−ベンゾイルチアゾリジン−4−カ
ルボン酸1−オキサイド(1.54g)が得られる。
融点 174〜175℃(dec) 赤外線吸収スペクトル 2920,2590,1725,1645 マススペクトル m/e:253(M+) ▲〔α〕23 D▼−87.2゜(c=1.0,CH3OH) 核磁気共鳴スペクトル(DMSO-d6ppm: 3.37(1H,s),3.44(1H,dd,J=9,13.5Hz),4.28(1H,d,J=
12Hz),5.11(1H,d,J=12Hz),5.27(1H,br,s),7.55(5H,
s) (2−2) (1R,4R)−3−ベンゾイル−4−ベ
ンジルカルバモイルチアゾリジン−1−オキサイド 実施(2−1)で得られた(1R,4R)−3−ベンゾイルチ
アゾリジン−4−カルボン酸 1−オキサイド(2.53g)
を塩化メチレン(70ml)に懸濁し0〜5℃でベンジルアミ
ン(1.07g)、1−ヒドロキシベンツトリアゾール水和物
(1.53g)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(2.06g)
を加え3〜6℃で30分間、室温にて4時間攪拌する。
不溶物を去し、液を0.1規定塩酸水(70ml)、5%重
曹水(70ml×2)、水(70ml)の順に洗い、乾燥(MgSO4)、
留去する。得られる残留物をシリカゲルカラムクロマト
にかけ5%メタノール/クロロホルムで溶出する部分か
ら結晶が得られた。これをエタノール再結すると無色針
状晶の目的物2.65g(77.4%)が得られる。
融点 201〜203℃ ▲〔α〕23 D▼−219.5゜(c=1.0,CH3OH) 赤外線吸収スペクトル 3285,1682,1625 核磁気共鳴スペクトル(DMSO-d6ppm: 3.10(1H,dd,J=13.5,10.5Hz), 3.45(1H,dd,J=13.5,6.0Hz), 4.35(2H,d,J=6.0Hz), 5.10〜5.60(1H,br.), 5.53(1H,d,J=12.0Hz), 5.73(1H,d,J=12.0Hz), 7.33(5H,s), 7.56(5H,s), 8.60〜9.00(1H,br.) 実施例3. (3−1) (4R)−3−ベンゾイル−4−カルボキ
シチアゾリジン 1,1−ジオキシサイド (4R)−3−ベンゾイル−4−メトキシメチルオキシ
カルボニルチアゾリジン(50g)の塩化メチレン(500ml)溶
液に5〜15℃で、3−クロロ過安息香酸(79.3g)を加
える。この溶液を5〜8℃で30分間、室温で24時間
攪拌する。この溶液の不溶物を去し液を4%重曹水
で洗い、乾燥(MgSO4)、留去して得られる結晶を再結晶
(塩化メチレン/エーテル=1/9)すると無色針状晶
として(4R)−3−ベンゾイル−4−メトキシメチル
オキシカルボニルチアゾリジン 1,1−ジオキサイド
36.3g(融点80〜81℃、▲〔α〕23 D▼−122.2゜(c=
1.0,MeOH))が得られる。
この結晶(31.3g)をトリフルオロ酢酸/水=1/1(200m
l)に溶かし、室温で1.5時間攪拌する。この溶液を減
圧濃縮して得られる結晶を水洗しついで再結晶(酢酸エ
チル)すると無色針状晶(21.6g)が得られる。
融点 175〜176℃ ▲〔α〕22 D▼−133.0゜(c=1.0,MeOH)) 赤外線吸収ス
ペクトル 1760 核磁気共鳴スペクトル(DMSO-d6)90MHz,δppm: 3.36(1H,dd,J=5.5,13.5Hz), 3.93(1H,dd,J=9,13.5Hz), 4.60(1H,d,J=12Hz), 4.82(1H,d,J=12Hz), 5.31(1H,dd,J=5.5,9Hz), 7.56(5H,s) (3−2) (4R)−3−ベンゾイル−4−ベンジル
カルバモイルチアゾリジン 1,1−ジオキサイド 実施(3−1)で得られた(4R)−3−ベンゾイルチ
アゾリジン−4−カルボン酸 1,1−ジオキサイド
(2.69g)を塩化メチレン(80ml)に懸濁し、0〜5℃にて
ベンジルアミン(1.07g)、1−ヒドロキシベンツトリア
ゾール水和物(1.53g)およびジシクロヘキシルカルボジ
イミド(2.06g)を加え3〜7℃で30分間、室温にて3
時間攪拌する。不溶物を去し液を0.1規定塩酸水
(150ml)、5%重曹水(150ml)、水(150ml)の順に洗い、
乾燥(MgSO4)、留去して得られる結晶をメタノール再結
すると無色りんぺん状晶の目的物2.93g(81.8%)が得られ
る。
融点 155〜155.5℃ ▲〔α〕23 D▼−99.8゜(c=1.0,CH3OH) 赤外線吸収スペクトル 3425,1679,1648 核磁気共鳴スペクトル(DMSO-d6ppm: 3.48(1H,dd,J=13.5,6.0Hz), 3.88(1H,dd,J=13.5,9.0Hz), 4.33(2H,d,J=6.0Hz), 4.67(1H,d,J=12.0Hz), 4.81(1H,d,J=12.0Hz), 5.27(1H,dd,J=9.0,6.0Hz), 7.31(5H,s), 7.56(5H,s), 8.80(1H,t,J=6.0Hz) (4−1) (4R)−4−(4−フルオロベンジルカ
ルバモイル)チアゾリジン (4R)−チアゾリジン−4−カルボン酸(53.2g)の水
/ジオキサン=1/1(400ml)懸濁液に、5〜9℃でト
リエチルアミン(44.4g)ジタ−シャリ−ブチルジカーボ
ネート(100.3g)を加え5〜9℃にて1時間、室温にて2
2時間攪拌する。この溶液に水(200ml)を加え酢酸エチ
ル(350ml×2)で洗い、水層を5℃に冷却下、濃塩酸で
pH=3に調製後、酢酸エチル抽出(400ml×2)を行い有
機層を10%食塩水(400ml)で洗浄後、乾燥(MgSO4)、留
去して得られる残渣をイソプロピルエーテルより結晶化
すると融点、133〜134℃を示す無色針状晶の(4R)−
3−t−ブトキシカルボニルチアゾリジン−4−カルボ
ン酸84.7g(90.8%)が得られた。
この結晶(82.0g)の塩化メチレン(700ml)溶液に、5℃で
4−フルオロベンジルアミン(43.8g)、1−ヒドロキシ
ベンツトリアゾール水和物(53.6g)、ジシクロヘキシル
カルボジイミド(72.2g)の順に加え、6℃で30分間、
室温にて3時間攪拌する。不溶物を去した後、溶剤を
留去して得られる残渣を酢酸エチル(400ml)に溶解し
0.1規定塩酸水(400ml)、4%重曹水(400ml)の順に洗
い、有機層を乾燥(MgSO4)、留去して得られる結晶をベ
ンゼン−ジエチルエーテル(1:2)で再結すると融点
113〜114℃を示す無色粒状晶の(4R)−3−t−ブト
キシカルボニル−4−(4−フルオロベンジル)カルバ
モイルチアゾリジン107.8g(90.5%)が得られる。
この結晶(107.0g)の塩化メチレン(200ml)溶液に、5℃
でトリフルオロ酢酸(150ml)を加え5℃で20分間、室
温にて20時間攪拌する。この溶液を減圧下濃縮し残渣
を酢酸エチル(400ml)に溶解し、水(400ml)を加え重曹に
てpH8に調製する。有機層を乾燥(MgSO4)、留去して得
られる結晶をジエチルエーテルにて洗浄すると融点117
〜118℃を示す無色粉状晶の標記物66.4g(89.1%)が得ら
れる。
赤外線吸収スペクトル 3260,3150,1679 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3ppm: 2.20〜2.67(1H,br.), 3.10(1H,dd,J=10.5,7.5Hz), 3.45(1H,dd,J=10.5,4.5Hz), 3.70〜4.33(1H+1H+1H,br.), 4.40(2H,d,J=6.0Hz), 6.73〜6.87(4H,m), 7.13〜7.67(1H,br.) (4−2) (4R)−4−(4−フルオロベンジルカ
ルバモイル)−3−(4−ヒドロキシベンゾイル)チア
ゾリン (4R)−4−(4−フルオロベンジルカルバモイル)
チアゾリジン(2.40g)の乾燥テトラヒドロフラン(30ml)
溶液に、4−ヒドロキシ安息香酸(1.38g)、1−ヒドロ
キシベンツトリアゾール水和物(1.53g)、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(2.06g)の順に加え室温にて47時
間攪拌する。不溶物を去し、液を減圧下濃縮して得
られる残渣を酢酸エチル(50ml)に溶解し、4%重曹水(5
0ml)、10%食塩水(50ml)の順に洗い、有機層を乾燥(M
gSO4)、留去して得られる結晶をアセトン再結すると無
色針状晶の目的物1.28g(35.6%)が得られる。
融点 205.0〜205.5℃ ▲〔α〕23.5 D▼−159.0゜(c=0.2,CH3OH) 赤外線吸収スペクトル 3325,1670,1630 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3ppm: 3.12(1H,dd,J=12.0,6.0Hz), 3.34(1H,dd,J=12.0,6.6Hz), 4.30(2H,d,J=6.0Hz), 4.67(1H,d,J=12.0Hz), 4.64(1H,d,J=9.0Hz), 4.76(1H,d,J=9.0Hz), 4.93(1H,dd,J=6.6,6.0Hz), 6.17(2H,d,J=8.4Hz), 6.97〜7.57(4H,m), 7.43(2H,d,J=8.4Hz), 8.65(1H,t,J=6.0Hz), 10.11(1H,s) 実施例5. (4R)−4−(4−クロルベンジルカルバモイル)−
3−(4−メトキシベンゾイル)チアゾリジン 実施例(4−1)の方法に準じて得られる(4R)−4
−(4−クロルベンジルカルバモイル)チアゾリジン
(5.13g)の乾燥塩化メチレン(70ml)溶液に5℃で4−メ
トキシベンゾイルクロライド(3.41g)およびピリジン(1.
58g)を滴下し、5℃で1時間攪拌後、10%食塩水(70m
l×2)で洗浄し、有機層を乾燥(MgSO4)、留去して得ら
れる残渣をシリカゲルカラムクロマト(シクロヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)にて精製して得られる結晶を
ベンゼンで再結すると無色針状晶の目的物7.30g(93.4%)
が得られる。
融点 142.5〜143.0℃ ▲〔α〕23.5 D▼−143.2゜(c=1.0,MeOH) 赤外線吸収スペクトル 3325,3275,1700,1640 核磁気共鳴スペクトル(CDCl3ppm: 3.17(1H,dd,J=12.0,7.2Hz), 3.61(1H,dd,J=12.0,6.0Hz), 3.82(3H,s), 4.20(2H,d,J=6.0Hz), 4.52(1H,d,J=9.9Hz), 4.75(1H,d,J=9.9Hz), 5.11(1H,dd,J=7.2,6.0Hz), 6.86(2H,d,J=9.0Hz), 7.03〜7.63(1H,br.) 7.23(4H,s), 7.40(2H,d,J=9.0Hz)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 31/425 ABD 31/44 ADU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中、Rは置換されていてもよいアラルキル基、置
    換されていてもよいアリール基または置換されていても
    よいヘテロアリール基を示し、Xは−CO−基または−
    SO−基を示し、Rは水素原子またはアルキル基を
    示し、Rは置換されていてもよいフェニル基を示し、
    nは0,1または2を示す化合物。
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