JPH066505Y2 - 電極の冷却機構 - Google Patents

電極の冷却機構

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JPH066505Y2
JPH066505Y2 JP1986053606U JP5360686U JPH066505Y2 JP H066505 Y2 JPH066505 Y2 JP H066505Y2 JP 1986053606 U JP1986053606 U JP 1986053606U JP 5360686 U JP5360686 U JP 5360686U JP H066505 Y2 JPH066505 Y2 JP H066505Y2
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perforations
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は半導体処理装置に係り、特に上下位置にて対向
する電極の冷却機構に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の半導体製造装置としてドライエッチング装置を例
にとり、これを第5図に示す。同図においてチャンバ5
1内を高真空に排気し、次にガス種をこのチャンバ51
内に導入し、炉内の圧力を1〜1×10-4Torr程度の低
圧に保つ。この状態で高周波電源54により上部及び下
部電極52,53間に高周波電力(13.56MHz)を加え、ガ
スプラズマ55を発生させる。そして、このガスプラズ
マ55を利用して下部電極53上に載置されている基板
56にエッチングを施す。このドライエッチングの際に
は、グロー放電によりガス種を分解する為に百〜数百W
の電力を印加するが、大部分の印加電力は上部及び下部
電極52,53の加熱に費やされるので、ガスプラズマ
55が接するこれら電極は300℃程度以上の高温とな
ってしまう。この為、基板56並びに上部及び下部電極
52,53を所定温度に保つ必要上、これら電極には通
常冷却機構が設けられている。なお、54aはマッチン
グボックスである。
第6図は、上部電極52について上述した電極の冷却機
構を示したものである。同図(a)において、61は上部
電極支持部である軸方向に沿って冷媒の導入孔63及び
導出孔63aを夫々有している。64は上部円盤であ
り、下面には冷却用溝64aが同図(b)の如く形成され
ている。また、65は下部円盤であり、中心位置には上
記電極支持部61の中心軸を通るガス導入管62を有す
ると共に、下面にはガス流路用溝が形成されている。6
6は電極板で、グロー放電で分解されたガス種が基板
(図示せず)上に均一に供給されるよう細孔66aが全
面に渡って形成されている。そして上部電極支持部6
1、上部円盤64、下部円盤65及び電極板66は夫々
Oリング67,67a,67bを介して相互に密着して
はり合わされている。またこの状態で、冷媒流路64b
及びガス流路65aが構成される。
同図(a)において、矢印Eの如くガス導入管62を通し
て矢印E1,E2のようにガス流路65aに導かれるガス種
は、電極板66の多数の細孔66aを通り矢印E3の如く
基板方向へと一様に放出される。そして、上部電極52
と下部電極(図示せず)との間に高周波電力が印加され
ると、同図に示す如くチャンバ51内にガスプラズマ5
5が発生することとなる。一方、冷却水は矢印Fの如く
冷媒導入孔63から入り冷媒流路64bを巡回して上部
電極52を冷却し、この後矢印F1の如く冷媒導出孔63
aから外部へと導出される。
以上、上部電極52の冷却機構について説明したが、下
部電極(図示せず)においても略同様の冷却機構が設け
られている(実開昭60−30540号公報参照)。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら上述した従来例においては、細孔よりガス
種を均一に流出させるにはガス流路を広くとる必要があ
り、この為ガス流路が下部円盤と電極板との間の熱伝導
を阻害し、電極板と下部円盤間の接触部分が少ないこと
と相まって電極板の冷却効率が悪く、しかも均一な温度
分布を得ることが困難であるという問題があった。この
ような問題が生ずると、例えばドライエッチングを均一
に施すことが難しくなる。従来は多量の冷却水を流すこ
とによって、所定の冷却効果を得るようにしていた。
また、上記従来例及び従来技術文献で説明される構造で
は、冷媒流路及びガス流路は上部円盤,下部円盤及び電
極板をはり合わせて形成するようにしているので、電極
板を直接冷却して冷却効率を上げるようにする為にガス
流路を冷媒流路の上方に配置すると、この上部電極にガ
ス種の流路たる開口部を垂直方向に多数設ける必要があ
り、はり合わせ構造故に封止の完全性が要求されてく
る。この封止は通常Oリング等により開口部を囲むよう
に行われるが、開口部の数が多くなると完全な封止は困
難となる。
実際、ドライエッチング装置においては減圧下で作業が
行われる為、封止に不完全性があると冷却水が飛び出し
易くなり、この冷却水が処理部に侵入すると気圧変動及
び不純物の混入により装置の機能が損われ、メンテナン
スが厄介になるという問題が生ずる。
従って、本考案は以上述べた問題を解消し、高冷却効率
及び均一な温度分布を有すると共にメンテナンスが容易
な半導体製造装置の電極の冷却機構を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案に係る電極の冷却機構は、上下位置に対向して配
設された半導体処理装置の上部電極及び下部電極の少な
くとも一方に装置内の雰囲気に直接接する主面を有する
円筒型の表面電極を有し、この円筒型の表面電極内部
に、円筒主面と平行かつ円筒の中心部から外周部に向っ
て放射状に貫通して多数設けられ、外周部から中心部に
向って冷媒を通す第1の穿孔と、この円筒型の表面電極
内部から円筒主面に対して垂直方向に貫通し、かつ第1
の穿孔と交叉しないように同心円状に多数設けられ、ガ
スを円筒主面から装置内に導出させる第2の穿孔とを設
けるように構成したものである。また第1の穿孔の外周
部は、冷媒を導入する冷媒導入管と接続され、かつ表面
電極の中心部は冷媒を外部へ導出する冷媒導出管と接続
されるように構成したものである。
〔作用〕
本考案は以上のように構成したので、例えば一旦外周部
に導かれた冷媒(例えば冷却水)は、多数設けられた第
1の穿孔を通って中心部へと表面電極内を均一に流れ、
この後中心部から外部へと導かれる。この為ドライエッ
チング等の作業の際、ガスプラズマ等の装置内雰囲気に
より加熱される表面電極は、冷媒により直接的にしかも
一様に冷却されるので、電極温度の均一性が向上する。
また、表面電極の電極面と略垂直に多数設けられた第2
の穿孔は、上部電極ではガス導出用細孔として機能する
のでOリング等による封止は不要にできる。更に、第2
の穿孔は下部電極では基板支持体の挿着孔として機能す
るので、その設定数を少なくすれば封止に要されるOリ
ング等の数も少なくできる。この為、メンテナンスの煩
雑さを回避できる。
〔実施例〕
以下、第1図に基き本考案の第1の実施例を、上部電極
を例にとり詳細に説明する。同図(a)において、11は
中心位置から垂直方向に設けられた電極支持部12を有
する電極構造体である。この電極支持部12の中心軸位
置には冷媒導出管13が挿設されると共に、軸方向に沿
って図中の左右位置にはガス導入孔14及び冷媒導入孔
13aが夫々設けられている。更に、後述するガス流路
形成板15をはり合わせる為に電極構造体11の下面に
設けられた溝の内面においては、後述する第1の冷媒流
路18を形成する為の放射状の多数の溝と、ガス分散用
流路16を形成する為の、上記ガス導入孔14下端を含
む環状の溝と、それに冷媒分散用流路17を形成する為
の、冷媒導入孔13a下端を含む環状の溝とが設けられ
ている。
また15は円板状のガス流路形成板で、ガス導入細孔1
5a、及びガス流路16aを形成する為の溝が設けられ
ている。このガス流路形成板15と上記電極構造体11
とが第1のOリング19を介してはり合わされて、図示
の如くガス分散用流路16、冷媒分散用流路17、及び
ガス分散用流路16につながる第1の冷媒流路18とが
形成される。
そして20は円板状の表面電極で、Oリング19a,1
9b,19cを介して上記電極構造体11及びガス流路
形成板15とはり合わされており、この状態で図示の如
く内周部においては空洞状のガス流路16aが、また外
周部にては第1の冷媒流路18及び後述する第3の冷媒
流路22より断面積が十分大きい環状の第2の冷媒流路
21が形成される。またこの表面電極20内部には、同
図(b)に示す如く第3の冷媒流路となる第1の穿孔(φ
3mm程度)22が電極面を等分する複数の中心線位置に
て電極主面20bと平行に設けられると共に、これらの
第3の冷媒流路22の形成位置の間にはガス導出細孔と
なる第2の穿孔20aが電極主面20bと垂直に多数設
けられている。なお上述した各第3の冷媒流路22は、
表面電極20の中心にて前記冷媒導出管13につながっ
ている。
更に23は固定リングで、上記電極構造体11及び表面
電極19を固定している。
ここにおいて、ガス流の経路及び冷媒流の経路について
説明する。まず、電極支持部12のガス導入孔14より
矢印Aの如く導入されたガス種は、環状のガス分散用流
路16で分散され、この後ガス導入細孔15aを経て空
洞状のガス流路16aに導入され(矢印A1,A2)、更に
表面電極20全面に渡って形成されている多数のガス導
出細孔20aを通して矢印A3の如くチャンバ24内部へ
と流出される。
また冷媒導入孔13aより矢印Bで示す如く導入された
冷却水は、冷媒分散用流路17で外周方向に分散され、
この後上記ガス流路16aの上側に形成されている第1
の冷媒流路18を通り、矢印B1,B2の如く外周部の第2
の冷媒流路21を介してガス流路16aの下側にて放射
状に形成されている第3の冷媒流路22を通して矢印
B3,B4の如く中心方向へと導かれる。
なお、第2の冷媒流路21は第3の冷媒流路22より十
分に断面が大きいので、各第3の冷媒流路22に加わる
水圧は略等しくなり、この結果冷却水は各第3の冷媒流
路22を通って中心に向って略均一に流れる。この為、
上部電極25の冷却効果は均一化される。上記流路を経
ることにより、上部電極25を冷却した冷却水は上部電
極25の中心に挿設されている冷媒導出管13を通して
矢印B4の如く外部へと放出される。
第2図及び第3図は、本考案の第2及び第3の実施例を
上部電極について示したものである。上述した第3の冷
媒流路22は、冷媒導出管13からの冷却水の導出をス
ムーズにする為にその接線方向に沿って放射状に設ける
ようにしても(第2図)、また櫛刃状に多数設けるよう
にしても(第3図)、上述した第1の実施例の場合と同
様に上部電極25に対し均一な冷却効果を得ることがで
きる。
また第4図は、上述した冷却機構を下部電極44に適用し
た場合の第4の実施例を示したものである。同図にて、
第1の冷媒流路(図示せず)を経て矢印Cに示す如く第
2の冷媒流路41に導かれた冷却水は、表面電極40内
に形成された第1の穿孔42を第3の冷媒流路として矢
印C1の如く通って下部電極44を冷却し、この後矢印C2
の如く冷媒導出管43を通して外部へと放出される。ま
た同図にて基板支持体44aは、上述した冷媒流路と交
叉しないよう挿入孔として表面電極40に垂直に設けら
れた第2の穿孔40aを通して3個所設けられており、
矢印Dに示す如く上下動することにより下部電極44へ
の基板の脱着を行う。なお、この第2の穿孔40aの為
の封止は、Oリング(図示せず)によりなされている。
ここにおいて、上記構成の電極の冷却機構はプラズマエ
ッチング装置を始め、プラズマCVD装置等の半導体製
造装置において、ガス導出細孔を有するプラズマ使用の
電極部に広く適用することができる。
〔考案の効果〕
以上詳細に説明したように、本考案によれば、円筒型の
表面電極内部に円筒主面と平行かつ円筒の中心部から外
周部に向って放射状に貫通して多数設けられ、外周部か
ら中心部に向って冷媒を通す第1の穿孔を形成するよう
にしたので、装置稼動の際ガスプラズマ等の装置内雰囲
気で加熱される表面電極は、冷媒により一様に、しかも
直接冷却される。従って、電極の冷却効果の均一性、更
に表面温度の均一性を向上できるという効果がある。
また円筒型の表面電極内部から円筒主面に対して垂直方
向に貫通し、かつ第1の穿孔と交叉しないように同心円
状に多数設けられた第2の穿孔を形成するようにしてい
るので、上部電極の場合にはこれをガス導出細孔に、ま
た下部電極では電極への基板の脱着を行う為の基板支持
体の挿入孔に適用できる。この為、前者の場合には周囲
との気密性を維持する為のOリング等により封止は不要
となり、後者の場合にもそれ程問題とならないのでメン
テナンスの煩雑性を回避できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を上部電極に適用した場合の第1の実施
例の構成説明図、第2図及び第3図は同様の第2及び第
3の実施例の説明図、第4図は本考案を下部電極に適用
した場合の第4の実施例の構成説明図、第5図は従来の
ドライエッチング装置の構成説明図、また第6図は第5
図の上部電極の冷却機構の構成説明図である。 13,43……冷媒導出管、13a……冷媒導入孔、1
4……ガス導入孔、16a……ガス流路、18……第1
の冷媒流路、20,40……表面電極、20a……第2
の穿孔(ガス導出細孔)、21,41……第2の冷媒流
路、22,42……第1の穿孔(第3の冷媒流路)、2
4……チャンバ、25……上部電極、40a……第2の
穿孔(挿着孔)、44……下部電極、44a……基板支
持体、45……基板。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下位置に対向して配設された半導体処理
    装置の上部電極及び下部電極の冷却機構において、装置
    内雰囲気に直接接する主面を有する円筒型の表面電極を
    有し、 前記円筒型の表面電極内部に該円筒主面と平行かつ該円
    筒の中心部から外周部に向って放射状に貫通して多数設
    けられ、前記外周部から該中心部に向って冷媒を流す第
    1の穿孔と、 前記円筒型の表面電極内部から該円筒主面に対して垂直
    方向に貫通し、かつ前記第1の穿孔と交叉しないように
    同心円状に多数設けられ、ガスを前記主面から装置内に
    導出させる第2の穿孔と から成ることを特徴とする電極の冷却機構。
  2. 【請求項2】前記表面電極に設けられた前記第1の穿孔
    の外周部は、冷媒を導入する冷媒導入管と接続され、か
    つ前記表面電極の中心部は冷媒を外部へ導出する冷媒導
    出管と接続されていることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第(1)項記載の電極の冷却機構。
JP1986053606U 1986-04-11 1986-04-11 電極の冷却機構 Expired - Lifetime JPH066505Y2 (ja)

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