JPH0664923U - カレンダーホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数枚の用紙を綴じ合わせたカレンダーを吊
り下げ、一枚ずつの用紙を切り離すことのできるカレン
ダーホルダーを提供する。 【構成】 横長な支持板１の前面中央部に、平行な二本
の保持ピン２を突設し、Ｖ字状に折曲して伸縮弾性を有
する合成樹脂製押下部材３の上辺を、保持ピン２の上方
位置で保持板１に固定し、押下部材３の下辺には摩擦性
を有する圧接材４を設けてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はカレンダーホルダーに関し、特に、複数枚のカレンダー用紙を吊り下 げ、保持した状態で一枚ずつ切り離すことのできるカレンダーホルダーに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年のカレンダーは、写真や絵とともに月日や曜日を表示した複数枚の大型の 用紙の上部を、金属製の補強板によって偏平に巻き締め、綴じたものが多く使用 されている。このようなカレンダーは、補強板の中央部に形成した吊下げ片を壁 や家具に取り付けたフックに引っ掛けて吊り下げるようにしてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一枚の用紙には１月毎あるいはまとめて２月毎の月日、曜日が表示してあり、 月が改まった時、一番手前の用紙を補強板の下辺にそって切り離し、新しい月の 用紙を表すようになっている。 用紙を切り離すには、通常は補強板を押さえ、用紙の上部を補強板にそって切 るようにしてある。しかし、吊り下げた状態で行うので、綺麗に切り離すことが できないものであった。また、２〜４枚位いまでは綺麗に切り離すことができた としても、それ以上の枚数になると、前に切り離した用紙の残りがあるために、 切り離した部分がぎざぎざになったり複数枚の用紙の切り残しが段々に表れるの で、切り離し面が汚い状態となる。更に、間違えて二枚の用紙を一緒に切り離し てしまうこともあった。

【０００４】 特に、近年のカレンダーは美麗に仕上げられており、単に月日や曜日を確認す るためだけではなく室内装飾としての価値も有するものであるが、用紙の切断面 が前記のように汚い状態では装飾性を損なうものである。 本考案は、上記する従来のカレンダーの切り離しの問題点に鑑み、カレンダー を吊り下げた状態で保持し、月が改まるごとに一番手前の用紙を切り離すことの できるカレンダーホルダーを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案は、横長な保持板１の前面中央部に、平行 な二本の保持ピン２を突設し、Ｖ字状に折曲して伸縮弾性を有する合成樹脂製押 下部材３の上辺を、保持ピン２の上方位置で保持板１に固定し、押下部材３の下 辺には摩擦性を有する圧接材４を設けたことを特徴としている。 また、本考案は、保持板１の前面にはカバー体５を設置可能とし、カバー体５ には押下部材３に対応する位置に指差し込み孔７を形成したことを特徴としてい る。

【０００６】 更に、本考案は、Ｖ字状に折曲して伸縮弾性を有する合成樹脂製押下部材３の 上辺に下向きＵ字状に形成した挟持部８を連設し、挟持部８を形成する固定板９ に保持ピン２を突設し、固定板９は横長な保持板１の前面中央部に固定可能とし たことを特徴としている。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に従って本考案の実施例を詳細に説明する。 図１ないし図３は本考案カレンダーホルダーの一実施例を示すものであり、各 図において符合１は、木材、金属あるいは合成樹脂等からなる横長な保持板であ り、この保持板１は、複数枚のカレンダー用紙を吊り下げて保持するものである 。保持板１の長さは、現在市販され、使用されているカレンダー用紙の最も大き なものに合わせてあるが、カレンダー用紙の横長さより小さな長さであってもよ い。 保持板１の前面中央部には、二本の保持ピン２を保持板１の長さ方向にそって 平行に突設し、更に、この保持ピン２を覆うような状態で押下部材３が設置して ある。

【０００８】 押下部材３は、伸縮弾性を有する合成樹脂製の板体をほぼＶ字状に折り曲げた 形状を有しており、図３に示すように、上辺は保持ピン２の上方位置で保持板１ に固定し、下辺は保持板１から離して浮かした状態となっている。そして、押下 部材３の下辺には、ゴムのような摩擦性を有する圧接材４が設けてある。 図示において二本の保持ピン２は、押下部材３の内側に位置しているが、押下 部材３よりも外側にあってもよい。

【０００９】 本考案は上記の構成であり、次に使用状態について説明する。 図３に示す複数枚のカレンダー用紙５は、その上部を補強板によって巻き締め て綴じた従来のものであるが、全てのカレンダー用紙５は、例えばカッターナイ フを使用して補強板の下辺にそって切り離し、自由状態となっている。 このようなカレンダー用紙５は、上端縁を揃え、上端中央部を前記保持ピン２ に差し込むことにより平行状態で吊り下げ可能である。尚、保持板１は、壁や家 具等に釘やネジ、接着剤、両面テープ等を使用してあらかじめ取付けておく。

【００１０】 例えば１月から２月へ、２月から３月へのように月替わりの時、最も前面側に 位置する１月あるいは２月のカレンダー用紙５を切り離すが、この場合、押下部 材３の上面を例えば指で押し下げれば、下辺先端に取付けた圧接材４がカレンダ ー用紙５面に当接する。押下部材３を更に押し下げれば、伸縮弾性を有する押下 部材３は折曲部分を中心にして下方向へ伸び、圧接材４は一枚目のカレンダー用 紙５を摩擦力によって押し下げる。従って、一枚目のカレンダー用紙５は保持ピ ン２から破られるような状態で抜き取られ、切り離すことができる。 一枚目のカレンダー用紙５を保持ピン２から切り離した後、押下部材３から指 を離せば、押下部材３は弾性作用により定位置に復元する。

【００１１】 図３において符合６はカバー体であり、保持ピン２や押下部材３等を隠すよう に保持板１の前面に取付けられる。このカバー体６は、不透明あるいは着色した 合成樹脂材で形成されており、保持板１に嵌め合わせて着脱可能とするか、保持 板１の上端部とカバー体６の上端部とを蝶番軸（図示せず）を使用して開閉可能 に連結しておく。

【００１２】 カバー体６は必ずしも必要ではないが、保持板１に設置した場合には、押下部 材３の上面に対応する位置に指先を差し込み可能な孔７を形成しておけばよい。 孔７から指を差し込むことにより押下部材３を作動させることができる。

【００１３】 図４は本考案の他の実施例を示し、前記実施例と同じ部分は同じ符合を使用し ている。 本実施例においては押下部材３の上辺に、下向きＵ字状に形成した挟持部８を 一体に連設し、挟持部８を形成する固定板９に二本の保持ピン２を突設したこと を特徴としている。

【００１４】 上記構成とした押下部材３を使用する場合には、保持板１の前面中央部に挟持 部８の固定板９を固定する。この状態で、押下部材３を上方へ押し上げて挟持部 ８を広げ、その中に上端を切り揃えたカレンダー用紙６を嵌めて保持ピン２に差 し込む。押下部材３を離せば弾性復元力で挟持部８は常態に閉じ、保持ピン２の 先端を挟むようになる。

【００１５】 次に、前記と同じようにして押下部材３を押し下げれば圧接材４がカレンダー 用紙５の一枚目に当接し、押下部材３が伸びることにより一枚目のカレンダー用 紙５は押し下げられ、保持ピン２から切り離される。 尚、固定板９は保持板１の表面に固定した場合が示してあるが、保持板１の面 に、固定板９が嵌まり得る方形状の溝を形成し、この溝内に固定板９を嵌め込ん で面一状態としてもよい。

【００１６】 上記のようにして月替わりごとに押下部材３を作動させて一枚目のカレンダー 用紙５を押し下げ、切り離すようにすればよい。試作品によって実験した結果で は、一枚ずつ切り離すことができ、二枚以上が一緒に切り離されることはなかっ た。

【００１７】

【考案の効果】

上記する本考案カレンダーホルダーによれば、月日や曜日等を表示した複数枚 のカレンダー用紙５は、上端を切り揃えて保持ピン２により平行状態で吊り下げ ることができる。この吊り下げた状態でＶ字状に折曲し、弾性作用を有する押下 部材３の下辺に設けた圧接材４を一枚目のカレンダー用紙５面に当接させ、押下 部材３を押し下げることにより、一枚目のカレンダー用紙５は保持ピン２から切 り離され、取り去ることができる。 一枚目のカレンダー用紙５を取り去った後は押下部材３は元の位置まで復元す る。

【００１８】 従って、月替わりごとに一枚ずつのカレンダー用紙５を切り離すことができ、 二枚のカレンダー用紙５を一緒に切り離すようなことはない。 一枚目のカレンダー用紙５を切り離した後、切り屑が残らないので次のカレン ダー用紙５面は綺麗な状態である。

【００１９】 保持板１の前面側にカバー体５を設ければ、保持ピン２や押下部材３等は外部 からは見えなくなり、カレンダーホルダー全体を室内装飾品としても使用するこ とができる。

【００２０】 押下部材３にＵ字状の挟持部８を連設し、この挟持部８を形成する固定板９に 保持ピン２を突設するようにすれば、複数枚のカレンダー用紙５を挟持部８内に 嵌め入れて保持ピン２に差し込み、挟持部８を閉じれば保持ピン２は挟持部８内 に閉じらられた状態となり、カレンダー用紙５は振動等により保持ピン２から抜 け落ちることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案カレンダーホルダーの一部を省略した斜
視図である。

【図２】本考案カレンダーホルダーの一部を省略した正
面図である。

【図３】保持板にカレンダー用紙を吊り下げ、カバー体
を断面とした側面図である。

【図４】本考案カレンダーホルダーの他の実施例を示す
側面図である。

【符号の説明】

１ 保持板 ２ 保持ピン ３ 押下部材 ４ 圧接材 ５ カレンダー用紙 ６ カバー体 ７ 孔 ８ 挟持部 ９ 固定板

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【手続補正書】

【提出日】平成５年３月１１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図 １】

【図 ３】

【図 ４】

【図 ２】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 横長な保持板１の前面中央部に、平行な
   二本の保持ピン２を突設し、Ｖ字状に折曲して伸縮弾性
   を有する合成樹脂製押下部材３の上辺を、保持ピン２の
   上方位置で保持板１に固定し、押下部材３の下辺には摩
   擦性を有する圧接材４を設けて成ることを特徴とするカ
   レンダーホルダー。
2. 【請求項２】 保持板１の前面にはカバー体５を設置可
   能とし、カバー体５には押下部材３に対応する位置に指
   差し込み孔７を形成して成ることを特徴とする請求項１
   に記載するカレンダーホルダー。
3. 【請求項３】 Ｖ字状に折曲して伸縮弾性を有する合成
   樹脂製押下部材３の上辺に下向きＵ字状に形成した挟持
   部８を連設し、挟持部８を形成する固定板９に保持ピン
   ２を突設し、固定板９は横長な保持板１の前面中央部に
   固定可能としたことを特徴とするカレンダーホルダー。