JPH0664693A - 給油装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給油ノズルから滴下する油を雨水から分離し
て回収すること。 【構成】 撥水性網製の油水分離ホース、該ホースの内
周に巻回したコイル状のスプリング、ホースの外周を隙
間を設けて覆うチューブからなる油水分離装置の油水分
離ホースで油を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は給油ノズルから滴下する
油を回収する油水分離装置を有する給油装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】給油装置において、給油作業終了後、給
油ノズルはノズル掛けに掛けるが、給油ノズルのノズル
部分に付着した油がノズルフード内に滴下し、この滴下
した油が給油ノズルのレバーガードやレバーに流れる
と、それらの部分が汚れ、また作業員にとって不快であ
る。そのために通常、給油ノズルはノズル掛けに上向き
に掛けられているが、それでも油の滴下は防止できな
い。したがって、ノズル掛けに掛けた給油ノズルから滴
下する油が給油ノズルに沿って流れないようにする技術
は種々開発されているが、従来は滴下する油を排出する
ことを目的とするものであり、いたずらに油を排出する
ことは公害問題を生ずる。

【０００３】また、特公昭５８−９９２０号公報には給
油ノズルから滴下する油を回収する技術が開示されてい
る。しかしながら、給油装置は屋外に設置するものであ
るから、雨水がノズル掛けから流入し、そのための対策
を必要とするが雨水が浸入すると完全に防止することは
困難である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、ノズル掛けに掛けた給油ノズルから滴下する油を
回収でき、かつ雨水は除去できる給油装置を提供するに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、ノズル
掛けに掛けた給油ノズルからノズル掛けのフードに滴下
する油を回収する油水分離装置を設け、該油水分離装置
を撥水性網製の油水分離ホースと、該ホースの内周に巻
回されたコイル状スプリングと、該ホースの外方を隙間
を設けて覆うチューブとより構成している。

【０００６】上記油水分離ホースは、テフロンコーティ
ングした金網（例えば１５０メッシュ）のホースで構成
するのが好ましい。

【０００７】

【作用】したがって、給油ノズルから滴下した油は雨水
と共にノズル掛けのフードから油水分離装置に流れる。
この装置に流入した油と雨水とは、コイル状のスプリン
グにガイドされて長い距離を流れる間に、油だけが油水
分離ホースを通って外方のチューブに落下し、油を含ま
ない雨水は油水分離ホース内を流れる。

【０００８】したがって、雨水を分離した油は回収さ
れ、公害等の問題が生じない。

【０００９】

【好ましい実施の態様】本発明の実施に際し、油水分離
装置で分離した油はポンプ装置の気液分離室に回収する
のが好ましい。また気液分離室で分離された油のベーパ
ーを含む空気はノズル掛けのフードに放出するのが好ま
しい。このようにすると、ベーパー中に含まれる油を再
び回収することができる。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１１】図１は本発明を実施した給油装置Ａを示
し、図示しない地下タンクの油は、モータ１によって駆
動されるポンプ装置２によって汲上管３を通って汲上げ
られ、そしてラインＬ１を通って流量計４で流量を計測
され、次いでラインＬ２を通ってホースＨに流入して給
油ノズルＮから吐出されるようになっており、流量計４
で計測された給油量は表示計５で表示される。

【００１２】ポンプ装置２は例えば特開昭６１−１１８
５６８号公報に記載されている公知の技術が適用されて
おり、気液分離室６を有している。

【００１３】他方、給油装置Ａにはノズル掛け７が設け
られ、給油ノズルＮをノズル掛け７に掛けると作動する
ノズルスイッチ８が設けられ、給油ノズルＮをノズル掛
け７に掛けたときに給油ノズルＮのノズル部分９が収納
されるフード１０が設けられている。以上はいずれも公
知の技術に属するところである。

【００１４】さて本発明に従って、気液分離室６で分離
されたエアはエアベント管１１を通ってフード１０の所
に放出されるようになっている。またフード１０に滴下
した油は全体を符号２０で示す油水分離装置に流入し、
油水分離装置で分離された油は気液分離室６に回収され
る。雨水は排出管１２を通って排出されるのである。

【００１５】図２及び図３において、油水分離装置２０
は、本体２１、入口側コネクタ２５及び出口側コネクタ
２７から大略構成されている。

【００１６】その本体２１には、油水分離ホース２２
と、そのホース２２の内周に巻回されたコイル状スプリ
ング２３と、ホース２２の外方を隙間を設けて覆うチュ
ーブ２４とからなっている。

【００１７】前記油水分離ホース２２は、テフロンコー
ティングした金網（例えば１５０メッシュ）でＬ字状に
彎曲したホースに形成されている。

【００１８】前記コイル状スプリング２３は、例えばス
テレンス線で形成され、ホース２２の形状を保持する補
強材を兼ねている。

【００１９】前記チューブは、例えばナイロンチューブ
等の耐油性材で形成されている。

【００２０】他方、入口側コネクタ２５は、一端がフー
ド１０の下端部に嵌着され、他端には、油水分離ホース
２２とチューブ２４とが嵌着されている。

【００２１】また、出口側コネクタ２７は、十字状に形
成され、中央筒部２８、環状筒部２９及び環状筒部２９
に連通する対向した分岐筒部３０、３１が形成されてい
る。その中央筒部２８の一端には、油水分離ホース２２
が嵌着され、他端には、排出管１２が嵌着されている。
また、環状筒部２９には、チューブ２４が嵌着されてい
る。そして、一方の分岐筒部３０は、気液分離室６の頂
部に嵌着され、他方の分岐筒部３１には、エアベント管
１１が嵌着されている。

【００２２】次に、作用について説明する。

【００２３】フード１０から油水分離装置２０に入った
油と雨水とは、油水分離ホース２２の内面をコイル状ス
プリング２３にガイドされて、長い距離を流れる。その
流れている間に、油は矢印に示すように、油水分離ホー
ス２２を通過してチューブ２４の内面に落下し、環状筒
部２９と分岐筒部３０とを介して気液分離室６に回収さ
れる。そして、分離室６内のベーパーと、チューブ２４
及びホース２２の間の空間のベーパーとは、エアベント
管１１を介してフード１０に放出される。また、油水分
離ホース２２で油が分離された雨水は、中央筒部２８の
末管から排出管１２を介して排出される。

【００２４】

【発明の効果】以上の如く本発明によれば、給油ノズル
から滴下する油を積極的に回収するので、無駄がなく、
また公害問題も生じない。

【００２５】そして、フードに流入した雨水は油水分離
装置によって油と分離されて給油装置の外に排出される
ので、雨水が油に混入することもない。

【００２６】特に油水分離装置を長く構成できるので、
油水の分離が確実である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の全体構成を示す説明図。

【図２】図１の要部を示す側断面図。

【図３】図２の要部の詳細を示す側断面図。

【符号の説明】

Ａ・・・給油装置 Ｎ・・・給油ノズル Ｈ・・・ホース １・・・モータ ２・・・ポンプ装置 ３・・・汲上管 ４・・・流量計 ５・・・表示計 ６・・・気液分離室 ７・・・ノズル掛け ８・・・ノズルスイッチ ９・・・ノズル部分 １０・・・フード １１・・・エアベント管 １２・・・排出管 ２０・・・油水分離装置 ２１・・・本体 ２２・・・油水分離ホース ２３・・・コイル状スプリング ２４・・・チューブ ２５・・・入口側コネクタ ２７・・・出口側コネクタ ２８・・・中央筒部 ２９・・・環状筒部 ３０、３１・・・分岐筒部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノズル掛けに掛けた給油ノズルからノズ
   ル掛けのフードに滴下する油を回収する油水分離装置を
   設け、該油水分離装置を撥水性網製の油水分離ホース
   と、該ホースの内周に巻回されたコイル状スプリング
   と、該ホースの外方を隙間を設けて覆うチューブとより
   構成したことを特徴とする給油装置。