JPH0664300B2 - 製版用カメラ - Google Patents

製版用カメラ

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JPH0664300B2
JPH0664300B2 JP63122544A JP12254488A JPH0664300B2 JP H0664300 B2 JPH0664300 B2 JP H0664300B2 JP 63122544 A JP63122544 A JP 63122544A JP 12254488 A JP12254488 A JP 12254488A JP H0664300 B2 JPH0664300 B2 JP H0664300B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、1枚の感光材料(以降「フイルム」という)
に複数の原稿を撮影することができる製版用カメラに関
する。
(従来の技術) 1枚のフイルムに複数の原稿を撮影することができる製
版用カメラは既に知られている。米国特許第3,998,546
号、同第3,837,742号、同第3,920,333号の各明細書記載
のものはその例である。
従来の製版用カメラは、フイルムプラテンを含む部分が
暗室内に配置されている。この暗室内にはまたフイルム
パンチ台やプリンターや現像機等が配置されている。フ
イルムを製版用カメラのプラテンにセットするには、暗
室内においてまずフイルムパンチ台を用いてフイルムに
ピン孔を形成し、次にこのピン孔を製版用のプラテンの
位置決めピンにはめることによりフイルムを上記プラテ
ンにセットする。プラテンは結像レンズの光軸に直角な
同一平面内でX,Y方向に移動可能かつ位置決め可能に設
けられており、1頁分の原稿をフイルム上の所定位置に
撮影するごとにプラテンをX,Y方向に移動させて次の頁
の原稿を撮影する。こうしてフイルムには多数頁分の原
稿が順次配列された状態で撮影される。
複数頁分の原稿が撮影されたフイルムはカメラから取り
外され、背丁その他のマークを頁外の非画像部分に写し
込むためにプリンターにセットされる。フイルムをプリ
ンターにセットする場合も前記ピン孔をプリンターの位
置決めピンにはめることによって行われる。また、フイ
ルムの上にはマスキングペーパーが重ねられる。マスキ
ングペーパーを重ねる場合も同マスキングペーパーに形
成されているピン孔をプリンターの位置決めピンにはめ
ることによって位置決めする。マスキングペーパーは、
撮影された原稿像の部分を遮光する部分と原稿像との間
の非画像部分に写し込むべき背丁やその他のマークを有
する。このマスキングペーパーを上記フイルムに重ねた
状態でプリンターにより密着焼きすることにより、製版
用カメラで撮影された原稿像が残り、非画像部分に背丁
等のマークが写し込まれる。その後フイルムは現像機に
かけられて現像され、刷版が完成する。
また、ポジ−ポジ型のフイルム、例えばハロゲン化銀乳
剤層と物理現像核層が同一の支持体に塗設された銀錯塩
拡散転写法(DTR法)を利用した印刷版の場合は、印
刷版に撮影された原稿の部分以外は感光せず、この非感
光部のハロゲン化銀が拡散転写現像処理により前記物理
現像核層に拡散して金属銀が沈析し、この金属銀にイン
キが受理されて頁外の非画像部分が黒く印刷されてしま
うため、頁外の非画像部分に光を当てて焼き飛ばす必要
がある。そこで、前述のように暗室内においてフイルム
にマスキングペーパーを重ねて密着焼きするとき、上記
非画像部分を焼き飛ばしている。
(発明が解決しようとする課題) 何れの感光材料を用いるにせよ、フイルムに原稿を撮影
したのち非画像部分に各種マークをプリンターにより密
着焼きする必要がある。ここで、原稿像の撮影位置とプ
リンターによる各種マークの写し込み位置が食い違うこ
とのないように、予めフイルムに形成したピン孔を製版
用カメラ側のプラテンの位置決めピンにはめ、また、上
記ピン孔をプリンターの位置決めピンにはめている。さ
らに、その後の例えば印刷工程などに必要なピン孔ある
いは切欠等は上記ピン孔を基準にして形成される。
このように、フイルムには予めピン孔を形成しておき、
このピン孔を製版用カメラ等の位置決めピンにはめるこ
とによって位置決めするようになっているため、製版用
カメラにフイルムを自動的にセットすることは極めて困
難である。そこで従来は暗室内において人手によりフイ
ルムにピン孔を形成し、また、人手によりフイルムを製
版用カメラにセットしており、極めて能率が悪かった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消するためにな
されたもので、プラテンにフイルムを自動的にセットす
るのに極めて好都合であり、しかも、あとの印刷等の工
程に必要な位置決め基準となるピン孔を自動的に形成す
ることができるようにして印版製作工程の能率化を図っ
た製版用カメラを提供することを目的とする。
本発明はまた、1枚のフイルムに複数の原稿を所定のフ
ォーマットで撮影する場合、一つ一つの原稿を所定の向
きに誤りなく原稿台上にセットすることができる製版用
カメラを提供することを目的とする。
本発明の目的はまた、感光材料を収容した重量のあるカ
ートリッジでも、一人で容易に装填することができる製
版用カメラを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順に
配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単位
の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテン
に装着した感光材料に複数の原稿を撮影することができ
る製版用カメラにおいて、上記プラテンは、感光材料を
装着した状態で垂直面内の直交する2軸方向に移動可能
であり、上記プラテンの上方には、同プラテンに感光材
料を装着した状態で同感光材料に位置決め用のピン孔を
形成することができるピン孔形成装置が配置されてお
り、上記ピン孔形成装置は、プラテンが原稿の撮影位置
を越えて移動することにより、プラテンに装着された感
光材料の縁部を迎え入れてこの感光材料の縁部にピン孔
を形成するものであることを特徴とする。
結像レンズと原稿台との間には、像を反転させる反転ミ
ラーを配置してもよい。
結像レンズとプラテンとの間には、光軸上に進出して光
軸を曲げ、原稿台に対する指標板の投影光学系を形成し
て原稿位置合わせに供することができる態位と、光軸か
ら退避してプラテンに対する原稿の結像光学系を形成す
ることができる態位をとりうるミラーを配置してもよ
い。
所定のフォーマットに従い原稿台に載せる原稿の向きを
ディスプレイに表示し、原稿台に載せられた原稿の向き
に合わせて選択操作された撮影スイッチが正しい向きの
スイッチである場合にのみ撮影動作に進ませる原稿方向
誤り防止装置を設けてもよい。
また、感光材料を収容するカートリッジの底部に車輪を
設けると共にカートリッジの両側に把手を設け、カート
リッジの装填部にはカートリッジの車輪を転動させてカ
ートリッジの装填をガイドするガイド面を設け、一方の
把手を持ってカートリッジの一方の車輪を上記ガイド面
に載せたのち、他方の把手を持ってカートリッジの他方
の車輪を上記ガイド面に載せることができるカートリッ
ジ装填装置を設けてもよい。
なお、本発明において、ポジ−ポジ型感光材料とは、銀
錯塩拡散転写法(DTR法)を利用した感光層と受像層
とを同一又は別々の支持体に塗設した材料、直接ポジ型
材料等を含む。
(実施例) 以下、図示を参照しながら本発明に係る製版用カメラの
実施例を説明する。
第1図乃至第4図において、符号11は水平面上において
原稿を載せることができる原稿台である。原稿台11は例
えば吸引手段で原稿を吸引するなどして原稿が妄りに動
かないようにする。原稿台11の上方の四隅には原稿台11
上の原稿を照明する照明光源12が配置されている。
原稿台11の上方には、原稿台11上の原稿からの反射光を
水平方向に曲げ、また、画像を反転させるための反転ミ
ラー14が45°の角度で斜設されている。反転ミラー14は
保持体34によって保持され、保持体34は水平方向の送り
ねじ36に螺入されている。保持体34は適宜のガイド手段
により水平方向に移動可能に、しかし送りねじ36の周り
には回動不能にガイドされている。送りねじ36はステッ
ピングモータにより回転が制御される。
原稿台11側からの光の反転ミラー14による反射光路上に
は結像レンズ16とプラテン20がこの順に配置されてい
る。結像レンズ16は保持体38によって保持されている。
保持体38は水平方向の送りねじ40に螺入されている。保
持体38には結像レンズ16よりもプラテン20側においてシ
ャッタ42が取りつけられている。保持体38は適宜のガイ
ド手段により水平方向に移動可能に、しかし、送りねじ
40の周りには回動不能にガイドされている。送りねじ40
はステッピングモータにより回転が制御される。
前記プラテン20はカメラハウジング52内に設けられ、フ
イルムあるいは刷版となる比較的大きなフイルム片F
を、空気吸引装置により垂直面内において所定位置に位
置決めすることができる。プラテン20はX,Y移動装置46
により一つの垂直面内においてX,Y方向の直交する2軸
方向に移動することができる。このX,Y方向の移動は、
図示されない送りねじがステッピングモータで回転駆動
されることにより行われる。プラテン20のフイルム保持
面の直前にはマスク48が配置されている。マスク48は上
下に配置されかつ上下方向に個々に移動することができ
る2枚のマスク板と左右に配置されかつ左右方向に個々
に移動することができる2枚のマスク板からなり、合計
4枚のマスク板によってフイルムF上における上下左右
の撮影範囲が決められる。上記4枚のマスク板の移動位
置はステッピングモータによって制御される。プラテン
20とマスク板48との間の比較的小さな間隙内には上下方
向に移動可能な吸着板50が配置されている。吸着板50
は、後で詳細に説明するように、カートリッジ56から引
き出されたフイルム片Fを吸着してプラテン20の前方ま
で移送し、上記フイルム片Fをプラテン20に吸着させて
セットし、また撮影を完了したフイルム片Fを吸着して
下降し、後で詳細に述べる現像機82側にフイルム片Fを
送り込む。
前記結像レンズ16とプラテン20との間には、軸44を中心
に垂直面内において回動して結像レンズ16の光路に進退
する可動ミラー18が配置されている。可動ミラー18は、
第1図に示すように結像レンズ16の光軸に対し45°の角
度で立ち上がって結像レンズ16の光路を下方に直角に曲
げる態位と、下方に回動して結像レンズ16の光路から退
避する態位とをとることができる。
第1図、第4図に示すように、可動ミラー18の下方には
ミラー22が45°の角度で斜設され、可動ミラー18からの
光路を側方に直角に曲げるようになっている。ミラー22
の反射光路上には指標板24が垂直方向に配置されてい
る。指標板24は、可動ミラー18が結像レンズ16の光路上
に進出している状態で可動ミラー18に関しプラテン20の
面と共役の位置に配置されている。指標板24には第1図
に示すようにX,Y方向に沿う互いに直交する2本の中心
線32が記されている。指標板24に対しては照明箱体30を
被せることができる。照明箱体30は適宜の軸を中心に回
動させることにより指標板24の部分を開閉することがで
きる。照明箱体30内には照明光源28が設けられると共
に、この照明光源28からの照明光を指標板24に照射する
ためのミラー26が斜設されている。指標板24の面には、
照明光源28からの照明光を集めるコンデンサレンズ役目
をするフレネルレンズが形成されているものとする。
可動ミラー18が結像レンズ16の光路から退避した態位に
あるときはプラテン20に対する原稿台11上の原稿の結像
光学系が形成される。一方、可動ミラー18が結像レンズ
16の光路上に進出しているときは、原稿側の照明光源12
を点灯し、指標板24側の照明光源28を消燈することによ
り、指標板24に対する原稿の結像光学系が形成され、上
記照明光源12を消燈し、照明光源28を点灯することによ
り原稿台11に対する指標板24の投影光学系が形成され
る。
第6図に示すように、前記プラテン20は、プラテン本体
121とこのプラテン本体121の前面に固着された板122か
らなる。プラテン本体121の前面には空気吸引装置に連
通する空気通路123が形成され、上記板122には上記空気
通路123に連通する多数の空気孔124が形成されている。
この空気孔124と空気通路123を通じて吸引装置により空
気が吸引されることにより、プラテン20の前面にフイル
ム片Fを吸着することができる。第7図にも示すよう
に、プラテン20の上縁部には少なくとも2箇所に切欠部
125が形成されている。プラテン20の前面にフイルム片
Fを吸着したとき、フイルムFの上縁部が上記切欠部12
5を覆うようになっている。
プラテン20の上方にはフイルム片Fの上縁部に位置決め
用のピン孔を形成するためのピン孔形成装置100が配置
されている。第6図、第7図に示すように、ピン孔形成
装置100は、前記カメラハウジング52を構成する上部構
造部材101に固定されたアングル材102と、このアングル
材102に固定されたソレノイド103と、このソレノイド10
3によって駆動される雄刃104と、アングル材102に固定
されたガイド105と、このガイド105にねじ108で固定さ
れた雌刃110とを有してなる。雄刃104の先端は雌刃110
の先端の刃部111と一定間隔をおいて対向している。雄
刃104はガイド105によってプラテン20の面に対し直交す
る方向にスライド可能にガイドされると共にばね106に
より雌刃110から離間する向きに付勢されている。雌刃1
10は筒状に形成され、この筒の後端部は切り屑排出管11
4に連通している。プラテン20は第1図、第6図に鎖線2
0Dで示し、また第7図に示すように、原稿の撮影位置
よりも上方に移動することができる。このときプラテン
20の切欠部125内に雌刃110を受け入れ、プラテン20に吸
着されているフイルム片Fの上縁部が雄刃104と雌刃110
との間隙内に進入する。この状態でソレノイド103に通
電すると、雄刃104が付勢力に抗し移動して雌刃110の刃
部111に進入し、雄刃104と雌刃110との剪断力によりフ
イルム片Fにピン孔を形成することができる。
前記カメラハウジング52内には、プラテン20の下方にお
いてロールフイルム58を収容したカートリッジ56が装填
される。カートリッジ56の装填は上記ハウジング52に設
けられた蓋54を開いて行い、蓋54を閉じることによりハ
ウジング52内を光密にすることができる。
第8図は上記カートリッジ56の装填部の詳細を示す。第
8図において、蓋54を開いたとき蓋54は水平状になり、
その上に沿って奥行き方向にスライド可能なスライド板
135が設けられている。スライド板135上には上記カート
リッジ56を載せることができる。カートリッジ56は底部
の前後左右に車輪132を有している。スライド板135の上
にはガイド板136が固定されており、その両側のスライ
ド板135の上面がガイド面137となっている。ガイド板13
6をカートリッジ56の前後の車輪132が跨ぎ、上記ガイド
面137上をカートリッジ56の車輪132が転動する。上記ス
ライド板135の上面137には上記車輪132を当接させてカ
ートリッジ56を位置決めするためのストッパ138が左右
両側に固定されている。カートリッジ56の上側は開閉可
能な蓋131となっており、蓋131を閉じた状態で収容フイ
ルムの端部133を上方に向けて露出させることができ
る。。カートリッジ56の左右両側には把手134が設けら
れている。
カートリッジ56を装填する場合は、片方の把手134をつ
かんでカートリッジ56の片方を持ち上げ片方の車輪132
を上記ガイド面137上に載せる。次に他方の把手をつか
んでカートリッジ56の他方を持ち上げ、上記片方の車輪
132をガイド面137上で転動させながらカートリッジ56を
間口方向に移動させ、他方の車輪132も上記ガイド面137
上に載せる。左右両側の車輪132を左右のストッパ138に
当接させることによりカートリッジ56の左右方向の位置
を決める。次にカートリッジ56を奥方に押してスライド
板135と共に奥方に所定位置まで移動させれば、カート
リッジ56を所定位置に位置決めすることができる。蓋54
を閉じればカートリッジ56の装填は終了する。カートリ
ッジ56を取り出す場合は上記の手順とは逆に操作する。
装填されたカートリッジ56の上方には引き出しローラ対
60が配置されており、このローラ対60によりカートリッ
ジ56から突出しているローラフイルム58の端部133を引
き出す。引き出されたフイルムはローラ対60の上方に設
けられたカッタ62により予め設定された所定の長さに切
断され、フイルム片Fとされる。カッタ62と前記吸着板
50との間には、水平軸を中心に揺動可能なレバー63に保
持されたグリップローラ対64がある。グリップローラ対
64は通常は第1図に実線で示すように吸着板50の側方に
退避した態位にあり、撮影済みのフイルム片Fを現像機
82側に送り込むときは鎖線64Aで示すように吸着板50の
通路上に進出する。吸着板50は第1図に示すようにカッ
タ62の近くまで下降した状態において、ローラ対60から
送られてくるフイルム片Fを空気吸引装置により吸着可
能かつプラテン20の前面に沿って上下動可能に設けられ
ている。一方、プラテン20は第1図に破線20Bで示すよ
うにカッタ62の近くまで下降することができ、この状態
において上記吸着板50がフイルム片Fをプラテン20の面
に引き渡す。プラテン20上のフイルム片Fには後に述べ
る手順によって原稿像が撮影される。
プラテン20は第1図に鎖線20Aで示すように上下方向の
中間位置で停止することができ、この位置において吸着
板50が撮影済みのフイルム片Fをプラテン20から受け取
って吸着する。このとき、フイルム片Fの下端部は吸着
板50の下端から突出している。吸着板50はフイルム片F
を吸着したまま下降し、フイルム片Fの下端部を、第1
図に鎖線64Aで示す位置に進出しているグリップローラ
対64に受け渡す。レバー63はローラ対64がフイルム片F
をくわえたまま回動してローラ対64を第1図に実線で示
す位置まで移動させ、フイルム片Fを現像機82側に受け
渡す態位をとる。この態位でグリップローラ対64が回転
駆動されることにより、フイルム片Fは略水平方向の搬
送路68に送り込まれる。搬送路68には適宜数のガイドロ
ーラ66が配置されている。搬送路68の出口には搬送ロー
ラ対70が設けられ、搬送路68内を搬送されてきたフイル
ム片Fを一時的な貯留部72に送り込む。この貯留部72の
出口にはフイルム片Fを現像機82に送り込むための搬出
ローラ対78が配置されている。
現像機82は、1枚のフイルム片Fに対して多数枚の原稿
像を撮影するに要する時間内で1枚のフイルム片Fを現
像処理すれば足りるため、高速処理する必要はなく、比
較的低速で処理するようにし、現像機82内に未処理のフ
イルム片Fがあるとき後続のフイルム片Fが搬送されて
来たときは貯留部72に一時的に貯留する。具体的には、
貯留部72の底部にセンサ74を設けると共に、現像機82内
に未処理のフイルム片Fがあるときは搬出ローラ対78を
停止させるようにしておく。同ローラ対78が停止してい
る状態で貯留部72にフイルム片Fが送り込まれてくると
フイルム片Fが弛み、これをセンサ74が検出する。この
検出信号で搬送ローラ対70を停止させればフイルム片F
を貯留部72に貯留することができる。現像機82内に未処
理フイルムがなくなれば搬出ローラ対78が回転駆動され
て貯留部72からフイルム片Fが現像機82に送り込まれ、
フイルム片Fの弛みがなくなってセンサ74の検出出力が
停止し、搬送ローラ対70が再び回転駆動される。
貯留部72の上部には切り換え板76が揺動可能に設けられ
ている。切り換え板76は、使用されるフイルムが現像機
82で現像されるのに適しないものである場合、例えば、
現像機82が刷版を直接的に製作するためのポジフイルム
用の現像機であるのに対し、使用されているフイルムが
通常の刷版製作工程に用いられるネガフイルムである場
合、ローラ対70によって搬送されてくる撮影済みのフイ
ルムを現像機82に送り込むことなく逃がし部80に貯留す
るためのものである。逃がし部80に貯留されたフイルム
は別の現像工程で処理される。
原稿台11には、原稿の載置範囲以外の部分に第9図に示
すように原稿の向きを入力するスイッチを兼ねた四つの
撮影スイッチ141,142,143,144が設けられている。スイ
ッチ141は原稿が上向きの場合、スイッチ142は原稿が下
向きの場合、スイッチ143は原稿が右向きの場合、スイ
ッチ144は原稿が左向きの場合にそれぞれ操作する。ま
た、図示されてはいないが、原稿台11上には、結像レン
ズ16と反転ミラー14が等倍撮影位置にあるときの光軸中
心位置に十字状のマークが記されている。このマークは
裁断及び製本に用いる前記マークを写し込むためのもの
であり、原稿を撮影する場合はこのマークの上に原稿が
載せられる。
ところで、結像レンズの焦点距離をf、レンズの主点か
ら原稿までの距離をu、レンズの主点から像までの距離
をvとすると、倍率mは、 m=f/(u−f)=(v−f)/f で表される。従って、倍率を変換するにはu又はvを変
えればよいが、同一レンズを用いたままu又はvを変え
ると原稿から像までの全長が変化する。しかるに、物体
としての原稿を載置する原稿台からフイルムを保持する
プラテンまでの距離が固定的に設定される製版用カメラ
ではu又はvを変えて倍率を変換することは極めて困難
である。しかし、本発明の実施例によれば、容易に倍率
を変換できる。即ち、反転ミラー14を水平方向に移動さ
せると原稿台11と結像レンズ16との距離が変わり倍率が
変換される。このとき結像位置がプラテン20の面からず
れる、そこで、送りねじ40を回転駆動して結像レンズ16
を光軸方向に移動させ、ピントを合わせる。この反転ミ
ラー14と結像レンズ16の移動による倍率変換は、倍率に
関するデータの入力に基づいて自動的に行われる。
プラテン20をX,Y方向に移動させるステッピングモー
タ、マスク48を移動させるステッピングモータ、結像レ
ンズ16や反転ミラー14を移動させるステッピングモー
タ、可動ミラー18の駆動源、ピン孔形成装置のソレノイ
ド103、フイルムの搬送ローラ対、現像機82、その他全
ての駆動部分はコンピュータにより所定のプログラムに
従って制御される。上記コンピュータは各種データを入
力するためのキーボードを有すると共に、各種データを
入力するタッチパネルを兼ねたディスプレイを有する。
次に、上記実施例の動作を第11図乃至第14図を参照しな
がら説明する。
電源をオンすると、各出力ラインに初期出力され、カッ
タ及びミラー等が所定の位置に移動させられ、各ステッ
ピングモータが原点に復帰させられる。次に各種データ
を入力する。ここではまず面付けフォーマットを選択す
る。面付けフォーマットとは、1枚のフイルム片に何頁
分の原稿を撮影するか、また、どのような段と列に分け
て原稿を撮影するかというような原稿の撮影形態のこと
であって、第10図はその一例を示す。第10図の例では1
枚のフイルム片Fに4列2段、合計8頁分の原稿を撮影
するようになっている。次に本は右綴じか又は左綴じか
を選択し、また、版のくわえ幅を入力する。版のくわえ
幅とは、刷版を印刷機にセットする場合に必要なもので
あって、印刷機の機種等によって異なる。次にフイルム
の種類を入力する。これは、フイルムへのピン孔の形成
とピント合わせに必要なデータであって、フイルムの種
類によって厚さや硬さが異なることから、フイルムの種
類の入力によってピン孔形成装置によるパンチの回数と
ピント位置を決定する。次に撮影倍率を入力する。撮影
倍率の入力により結像レンズ16及び反転ミラー14が移動
し、入力された倍率に合わせられる。次に撮影基準線を
入力する。撮影基準線とは、投影する光軸中心線のこと
であり、これを1頁の中心位置にするか又は天地あるい
は左右方向に偏った位置にするかを入力する。次に、使
用フイルムの幅を入力し、フイルム繰り出し長さを入力
し、露光時間を入力し、そして、その刷版によって印刷
されるものが裏面か表面かを選択し、一連のデータの入
力を終わる。
データの入力が終わると、ディスプレイ上のタッチパネ
ルに入力があるか否か判断され、入力があった場合は、
それがフォーマット変更か、フォーマット変更でなけれ
ば作業終了か、作業終了でなければフイルム先端カット
排出か、フイルム先端カット排出でなければフイルムセ
ットかをそれぞれ判断する。フォーマット変更であれば
上記一連のデータを入力し直す。作業終了であればフイ
ルム排出終了を待って機械本体の電源をオフし、「コン
ピュータの電源を切って下さい」というメッセージを表
示して動作を終わることになる。一方、フイルム先端カ
ット排出であればフイルムを50cmカットした後これを排
出する。これは、新しいフイルムロール58をカートリッ
ジ56に明るい場所でセットした場合、ロールの表面に光
が当たって感光していることから、この感光部分を排出
するためである。フイルムをカットしこれを排出した後
はタッチパネル入力待ちに戻る。また、フイルムセット
の判断においてフイルムセットでなければタッチパネル
入力を待ち、フイルムセットの場合は、入力された寸法
にロールフイルム58を繰り出し、フイルムをカットして
所定の長さのフイルム片Fとし、フイルム片Fをプラテ
ン20にはり付ける。
ここで、上記フイルム58の繰り出し、カット、プラテン
20への張り付けについてより詳細に述べる。タッチパネ
ルの入力によりフイルムセット指令が出されると引き出
しローラ対60が回転駆動され、カートリッジ56から突出
しているロールフイルム58の端部133が上方に引き出さ
れる。フイルム58は、第1図に破線20Bで示すように最
も下位まで下降した態位にあるプラテン20の面に沿って
吸着板50との間を上昇する。フイルムの上端が吸着板50
の上端近くまで繰り出されたときローラ対60による繰り
出しを一旦停止して吸着板50によりフイルムを吸着し、
その状態で再びローラ対60を回転させつつ吸着板50を上
昇させる。こうしてフイルムが所定長引き出されると、
吸着板50の上昇を一旦停止してフイルムをカッタ62によ
り所定長さに切断しフイルム片Fとする。その後再び吸
着板50を上昇させ、プラテン20の上端とフイルム片Fの
先端とが一致する位置まで上昇したとき停止させる。次
にプラテン20側の空気吸引装置を起動してフイルム片F
をプラテン20側に吸着し保持する。プラテン20側の吸引
装置は吸着板50側の吸引装置よりも強力であり、かつフ
イルム片Fの巻癖の影響でプラテン20側に効率良く吸引
されるため、フイルム片Fはプラテン20側に受け渡され
保持される。吸着板50は第1図に示す位置に戻る。
上記のようにしてフイルム片Fがプラテン20にはり付け
られると、フイルム片Fの所定の位置に原稿像を撮影
し、また裁断や製本に用いるマークや背丁を所定の位置
に撮影するために、プラテン及びマスクを所定の位置に
移動させる(第12図参照)。
ここでは、第10図に示すようなフォーマットでフイルム
片Fに面付けされる場合を例にして説明する。第10図に
おいて、a,b,c,..,hは1枚のフイルム片Fにこの順に原
稿像を撮影することを示しており、原稿の本文撮影範囲
は一点鎖線の四角146で示している。上記本文撮影範囲
の外側に示す二点鎖線145は印刷された紙の仕上がり裁
断線を示している。破線147は印刷された紙を折り曲げ
る線を示している。また、矢印150は原稿の向きを示し
ている。ただし、上記各線146,145,147及び矢印150はフ
イルム片Fに写し込まれるものではない。原稿像が撮影
されない非画像部分にはi,j kで示す順序で裁断や製本
に必要なマーク92が撮影され、また、特定の2頁分の原
稿像間の非画像部分には背丁94が撮影される。第10図に
示すフォーマットで面付けされたフイルムを現像し、こ
れを刷版とすれば、第10図と同じフォーマットで紙に印
刷される。印刷された紙はこれを破線147に沿い所定の
順序で折り曲げることにより、折り曲げられた紙の背中
に背丁94が位置する。第10図において各原稿像の部分に
記されている矢印150は原稿の向きを示すもので、フイ
ルム片Fに写し込まれるものではない。一方、ディスプ
レイ上には第10図に示すような選択されたフォーマット
と同じフォーマットが表示される。
さて、プラテン20は、結像レンズ16の光軸が撮影しよう
とするエリア上の所定の位置にくるようにX,Y方向に移
動する。また、マスク48はその上下左右のマスク板がそ
れぞれ第10図にYa,Yb,Xa,Xbで示すように光軸を中心に
X,Y方向に移動し、撮影エリアを決める。こうしてプラ
テン20とマスク48が移動してその位置が決められると、
ディスプレイ上に次の撮影部分を青色で表示する。前回
の撮影がマークの撮影ではなく、かつ、今回もマーク撮
影でなければ、指標板24が原稿台11に投影され20秒後に
消える。次にタッチパネルへの状態入力を待ち、入力が
あればそれがアジャストか、アシャストでなければ露光
時間か、露光時間でなければページシフトか、ページシ
フトでなけれは中止かを判断する。上記アジャストと
は、厚みのある原稿の場合に必要なもので、例えば10mm
の厚さの原稿を撮影する場合、そのままではピントが悪
くなるので、アジャストの高さ10mmと入力し、それに応
じて原稿側のピント位置を変化させる。上記露光時間の
入力では露光時間の変更がある場合にそれを入力する。
上記ページシフトは第10図に示すようなフォーマット上
でページ順をずらす場合にずらす方向を+,−で入力す
ると共に、ディスプレイ上で表示するページをページシ
フトに合わせて変化させる。上記中止は、一つの版の製
作途中で失敗した場合にその版の作業を止め、やり直す
ために必要なものである。中止の場合はマーク又は背丁
の撮影中でなければ第14図に示すようにフイルムを排出
部に送り、一方、マーク又は背丁の撮影中であれば倍率
を入力された値に戻した上でフイルムを排出部に送る。
一方、タッチパネルに入力がなく、機械的スイッチ状態
の入力があれば第13図に示す撮影動作に移る。上記機械
的スイッチとは、投影スイッチ、投影部ドアスイッチ、
撮影スイッチのことである。第13図において、上記投影
スイッチがオンすると指標板24を原稿台11に投影し、20
秒後に消える。この間に投影台11に投影される指標像に
合わせて原稿を位置決めする。
原稿の位置決めを行うに当たっては、予め次のような手
順で指標板24上に目印を付ける。まず、可動ミラー18を
第1図のように結像レンズ16の光路上に進出させた状態
で原稿台11上に1枚の原稿を載せる。第5図に示すよう
に原稿84には文字等の画像部分86とこれら画像部分86の
X,Y方向の中心を示すマーク88が画像部分86の外側に記
されている。なお、第5図では画像部分86はその輪郭の
みを仮想線で示している。上記の状態で原稿側の照明光
源12を点灯すると原稿84の像が反転ミラー14,結像レン
ズ16,可動ミラー18、ミラー22でなる光路を経て指標板
24に結像され、照明箱体30を開放することにより上記結
像状態を外部から観察することができる。指標板24に記
されている直交方向の中心線32の上に原稿84上のX,Y方
向の中心マーク88が位置するように原稿84を原稿台11上
において移動させながら位置合わせする。第5図は原稿
84の位置合わせを完了した状態で指標板24上に投影され
る画像の例を示している。位置合わせが済んだら、指標
板24に投影された原稿84の文字等の画像部分86の外周に
沿って指標板24上にテープ等を張りつけて目印90を付け
ることもできる。第5図の例では画像部分86の互いに対
角位置にある二つの角隅部に画像部分86の角に沿って直
角状の目印90が付けられている。
次に、可動ミラー18を結像レンズ16の光路上に進出させ
た状態で原稿側の照明光源12を消燈し、照明箱体30を閉
じて照明光源28を点灯させ、指標板24の像を、ミラー2
2,可動ミラー18、結像レンズ16、反転ミラー14を経て
原稿台11上に投影する。原稿台11上には直交方向の中心
線32と目印90が投影される。そこで、原稿台11上に原稿
を置き、この原稿の画像部分86の外周を目印90に沿わせ
れば原稿が位置合決めされる。
第13図における投影部ドアスイッチとは、上記照明箱体
30の開閉に連動するスイッチのことで、照明箱体30を開
くと上記ドアスイッチが作動して原稿台11側の照明光源
11が点灯し、原稿台11上の原稿の像が指標板24に投影さ
れる。この状態で上記のように原稿を位置合わせした上
で目印90を付けることができる。
第13図において投影スイッチとは第9図に示す上下左右
の向きを表す四つのスイッチ141,142,143,144のことで
ある。第10図に示すようなフォーマットに従って各原稿
を撮影するには、各原稿の向きを指示に従って正しく原
稿台11上に載せなければならない。そこでディスプレイ
上に青色表示されている次の撮影部分の矢印150の向き
に合わせて原稿台11上に原稿を置きかつ位置合わせし、
次に、上記四つの撮影スイッチ141,142,143,144の中か
ら、原稿台11上に載せられている原稿の向きと同じ向き
のスイッチを選択してそれを押す。押された撮影スイッ
チは正しい向きのスイッチかを判断し、正しければ原稿
台11上のものを指標板24に投影中かどうかを判断し、投
影中であればその終了を待ち、さらに撮影準備が完了し
たことを確認した上で撮影動作に入り、原稿台11上の原
稿をプラテン20上のフイルム片Fの所定の位置に撮影す
る。撮影に当たっては、まずシャッタ42を閉じ、可動ミ
ラー18を結像レンズ16の光路から退避させておき、次に
シャッタ42を設定された露光時間だけ開いたあと閉じ
る。撮影が完了した部分はディスプレイ上において白色
に表示される。押された撮影スイッチが正しい向きのス
イッチでない場合は第12図に示すタッチパネル状態入力
のステップに戻り、撮影動作は行われない。
こうして全ての撮影が終了したかどうかを判断し、終了
していなければ次はマーク又は背丁の撮影かどうかを判
断し、マーク等の撮影でなければ第12図の動作に戻って
以上述べた動作を繰り返し所定数の原稿を所定の順序で
1枚のフイルム片Fに撮影する。こうして複数の原稿を
順に撮影するたびにプラテン20がX,Y方向に移動し、ま
た、マスク48を構成する四つのマスク板が光軸を中心に
上下左右に移動し、各原稿の像が所定のエリアに所定の
順序で撮影される。
所定数の原稿が撮影されると次は裁断や製本に必要なマ
ーク92及び背丁94の撮影となり、倍率が等倍となるよう
に結像レンズ16及び反転ミラー14が移動させられ、第12
図の動作に戻る。マーク等の撮影の場合も基本的には原
稿の撮影の場合と同じであるが、マーク等は第10図にも
示すように原稿像が撮影されていない非画像部分に撮影
するため、それに応じてプラテン20を移動させると共
に、マスク48の各マスク板を上記非画像部分に対応する
限られた範囲を画するように移動させる。ここではまず
プラテン20及びマスク48が背丁94を撮影するための位置
となる。そこで原稿台11上の所定位置に合わせて背丁の
図形を置き、撮影スイッチを押してこれを撮影する。マ
ーク92をフイルムに撮影するための図形は、原稿台11上
の中心に予め記されている。原稿台11上に記されたマー
クと、フイルム片に撮影すべきマークは定まった位置に
あることから、マークの撮影は、予め設定されたプログ
ラムに従い、例えば第10図に示すi,j,kの順に自動的に
行われる。
原稿像が撮影されていない非画像部分はマスクによって
遮断され露光されていない。そこで、フイルムがポジ−
ポジ型の場合は、上記マーク92及び背丁94の撮影の際
に、上記マーク92及び背丁94を撮影するための図形を白
紙の原稿上に記し、これを非画像部分に撮影することに
より、マーク92及び背丁94を除く非画像部分を焼き飛ば
す。これにより、原稿の地肌の部分が撮影された部分と
非画像部分とを同じにすることができる。なお、上記マ
ークや背丁の撮影と非画像部分の焼き飛ばしは別々の手
順で行ってもよい。
マーク92や背丁94の撮影の際に撮影光学系の倍率を等倍
にするのは、マーク92の自動撮影を容易にするためであ
る。即ち、前述のように、結像レンズ16と反転ミラー14
の移動によって倍率を変換するようになっていることか
ら、倍率を変換すると反転ミラー14の移動によって原稿
台11上における光軸中心位置がずれることになり、倍率
を変換したままマーク92を撮影しようとすると倍率に応
じてマーク92の図形を光軸中心に合わせて移動させなけ
ればならない。しかし、光学系を等倍に戻せば光軸中心
は常に一定の位置であり、マーク92の図形は原稿台11上
の一定の位置に固定的に配置しておけばよいので、自動
撮影に好都合であるからである。
さて、第13図に戻って、全ての撮影が終了すると、倍率
を入力した値に戻し、第14図に示す後処理動作に移行す
る。この後処理動作では、まずフイルム片にピン孔をあ
ける。このピン孔は第6図、第7図に示したピン孔形成
装置100によってあけられる。まず、プラテン20はフイ
ルム片Fに全ての撮影が終了するとフイルム片Fを吸着
したまま原稿の撮影位置を越えて鎖線20Dで示す位置ま
で上昇し、その上縁部の切欠部125に位置するフイルム
片Fの上縁部をピン孔形成装置100の雄刃104と雌刃110
との間に進入させ、次にソレノイド103に通電して雄刃1
04を雌刃110に向かって進出させ、雄刃104と雌刃110の
刃部111との剪断力によりフイルム片Fにピン孔を形成
する。ソレノイド103の駆動回数は先に入力されたフイ
ルムの種類等のデータによって決定され、比較的厚いフ
イルムの場合はソレノイド103が数回駆動されて確実に
ピン孔を形成する。切り屑は排出管114を通じて機外に
搬出される。上記ピン孔は、フイルムを印刷工程で刷版
として供するとき、印刷機にフイルムを位置決めして取
りつけるための位置決め用孔又は切欠を形成する場合の
基準として用いられる。
このように、フイルム片Fがプラテン20に吸着された状
態のまま、全ての撮影が終了した後ピン孔が形成される
ため、フイルム片Fをプラテン20に自動的にセットし、
かつ、撮影済みのフイルムを自動的に後処理工程に送る
のに極めて好都合である。
第14図に戻って、ピン孔の形成が終了するとフイルムを
排出部へ送る。フイルムの排出は、既に述べた通り、プ
ラテン20の下降、吸着板50へのフイルムの受け渡し、吸
着板50の下降、グリップローラ対64の回転及び揺動等に
よって行われる。その後現像機82によって現像される。
フイルムの排出後次のフイルムのセットが可能になり次
第第11図のタッチパネル入力待ちに戻り、これまで述べ
てきた動作を繰り返す。
こうして、作業が終了すれば、第11図に示すようにタッ
チパネルに作業終了を入力する。このときフイルム排出
中であればその終了を待ち、機械本体の電源をオフす
る。次にディスプレイに「コンピュータの電源を切って
下さい」というメッセージを表示して動作を終了する。
(発明の効果) 本発明によれば、プラテンの上方に、同プラテンに感光
材料を装着したままの状態で同感光材料に位置決め用の
ピン孔を形成することができるピン孔形成装置が配置さ
れており、上記ピン孔形成装置は、プラテンが原稿の撮
影位置を越えて移動することにより、プラテンに装着さ
れた感光材料の縁部を迎え入れてこの感光材料の縁部に
ピン孔を形成するようにしたため、従来のように暗室内
での手作業によってピン孔を形成する必要はないし、感
光材料をプラテンにセットする場合にピン孔を位置決め
ピンにはめる必要もないので、感光材料をプラテンに自
動的にセットし、また、撮影済みの感光材料を現像等の
後処理工程に自動的に送り込むのに極めて好都合であ
る。
また、所定のフォーマットに従い原稿台に載せる原稿の
向きをディスプレイに表示し、原稿台に載せられた原稿
の向きに合わせて選択操作された撮影スイッチが正しい
向きのスイッチである場合にのみ撮影動作に進ませる原
稿方向誤り防止装置を設けることにより、原稿を常に正
しい向きで撮影することができる。
さらに、感光材料を収容するカートリッジの底部に車輪
を設けると共にカートリッジの両側に把手を設け、カー
トリッジの装填部にはカートリッジの車輪を転動させて
カートリッジの装填をガイドするガイド面を設けてなる
カートリッジ装填装置を設ければ、一方の把手を持って
カートリッジの一方の車輪を上記ガイド面に載せたの
ち、他方の把手を持ってカートリッジの他方の車輪を上
記ガイド面に載せることができるため、重量の重いカー
トリッジを所定の装填部に一人で容易に装填することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る製版用カメラの実施例の内部構成
を示す側面図、第2図は同上実施例の外観平面図、第3
図は同上実施例の外観側面図、第4図は同上実施例中の
原稿位置合わせ装置部分の正面図、第5図は上記実施例
中の指標板に原稿が投影された例を示す視野図、第6図
は上記実施例中のピン孔形成装置部分の一部断面側面
図、第7図は同上正面図、第8図は上記実施例中のフイ
ルムカートリッジ装填装置部分の斜視図、第9図は上記
実施例中の撮影スイッチを示す平面図、第10図は1枚の
フイルム上における撮影フォーマットの例を示す正面
図、第11図は上記実施例の動作を示すフローチャー
ト、第12図は第11図に続くフローチャート、第13図は
第12図に続くフローチャート、第14図は第13図に続くフ
ローチャートである。 11……原稿台、14……反転ミラー、16……結像レンズ、
18……ミラー、20……プラテン、24……指標板、48……
マスク、56……カートリッジ 100……ピン孔形成装置、132……車輪 134……把手、137……ガイド面 141,142,143,144……撮影スイッチ F……フイルム片
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−151834(JP,A) 特開 昭58−102961(JP,A) 特開 昭53−146616(JP,A) 実開 昭53−6640(JP,U) 実開 昭58−88661(JP,U) 特公 昭49−43203(JP,B1)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記プラテンは、感光材料を装着した状態で垂直面内の
    直交する2軸方向に移動可能であり、 上記プラテンの上方には、同プラテンに感光材料を装着
    した状態で同感光材料に位置決め用のピン孔を形成する
    ことができるピン孔形成装置が配置されており、 上記ピン孔形成装置は、プラテンが原稿の撮影位置を越
    えて移動することにより、プラテンに装着された感光材
    料の縁部を迎え入れてこの感光材料の縁部にピン孔を形
    成するものであることを特徴とする製版用カメラ。
  2. 【請求項2】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 原稿台に載せる原稿の向きに応じて選択操作される複数
    の撮影スイッチを有し、 所定のフォーマットに従い原稿台に載せる原稿の向きを
    ディスプレイに表示し、原稿台に載せられた原稿の向き
    に合わせて選択操作された上記撮影スイッチが正しい向
    きのスイッチである場合にのみ撮影動作に進ませる原稿
    方向誤り防止装置が設けられた製版用カメラ。
  3. 【請求項3】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 感光材料を収容するカートリッジの底部に車輪を設ける
    と共にカートリッジの両側に把手を設け、カートリッジ
    の装填部にはカートリッジの車輪を転動させてカートリ
    ッジの装填をガイドするガイド面を設け、一方の把手を
    持ってカートリッジの一方の車輪を上記ガイド面に載せ
    たのち、他方の把手を持ってカートリッジの他方の車輪
    を上記ガイド面に載せることができるカートリッジ装填
    装置が設けられた製版用カメラ。
  4. 【請求項4】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズと原稿台との間には、像を反転させる反
    転ミラーが配置され、 上記プラテンは、感光材料を装着した状態で垂直面内の
    直交する2軸方向に移動可能であり、 上記プラテンの上方には、同プラテンに感光材料を装着
    した状態で同感光材料に位置決め用のピン孔を形成する
    ことができるピン孔形成装置が配置されており、 上記ピン孔形成装置は、プラテンが原稿の撮影位置を越
    えて移動することにより、プラテンに装着された感光材
    料の縁部を迎え入れてこの感光材料の縁部にピン孔を形
    成するものであることを特徴とする製版用カメラ。
  5. 【請求項5】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズと原稿台との間には、像を反転させる反
    転ミラーが配置され、 原稿台に載せる原稿の向きに応じて選択操作される複数
    の撮影スイッチを有し、 所定のフォーマットに従い原稿台に載せる原稿の向きを
    ディスプレイに表示し、原稿台に載せられた原稿の向き
    に合わせて選択操作された上記撮影スイッチが正しい向
    きのスイッチである場合にのみ撮影動作に進ませる原稿
    方向誤り防止装置が設けられた製版用カメラ。
  6. 【請求項6】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズと原稿台との間には、像を反転させる反
    転ミラーが配置され、 感光材料を収容するカートリッジの底部に車輪を設ける
    と共にカートリッジの両側に把手を設け、カートリッジ
    の装填部にはカートリッジの車輪を転動させてカートリ
    ッジの装填をガイドするガイド面を設け、一方の把手を
    持ってカートリッジの一方の車輪を上記ガイド面に載せ
    たのち、他方の把手を持ってカートリッジの他方の車輪
    を上記ガイド面に載せることができるカートリッジ装填
    装置が設けられた製版用カメラ。
  7. 【請求項7】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズとプラテンとの間には、光軸上に進出し
    て光軸を曲げ、原稿台に対する指標板の投影光学系を形
    成して原稿位置合わせに供する態位と、光軸から退避し
    てプラテンに対する原稿の結像光学系を形成することが
    できる態位とをとりうるミラーが配置され、 上記プラテンは、感光材料を装着した状態で垂直面内の
    直交する2軸方向に移動可能であり、 上記プラテンの上方には、同プラテンに感光材料を装着
    した状態で同感光材料に位置決め用のピン孔を形成する
    ことができるピン孔形成装置が配置されており、 上記ピン孔形成装置は、プラテンが原稿の撮影位置を越
    えて移動することにより、プラテンに装着された感光材
    料の縁部を迎え入れてこの感光材料の縁部にピン孔を形
    成するものであることを特徴とする製版用カメラ。
  8. 【請求項8】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズとプラテンとの間には、光軸上に進出し
    て光軸を曲げ、原稿台に対する指標板の投影光学系を形
    成して原稿位置合わせに供する態位と、光軸から退避し
    てプラテンに対する原稿の結像光学系を形成することが
    できる態位とをとりうるミラーが配置され、 原稿台に載せる原稿の向きに応じて選択操作される複数
    の撮影スイッチを有し、 所定のフォーマットに従い原稿台に載せる原稿の向きを
    ディスプレイに表示し、原稿台に載せられた原稿の向き
    に合わせて選択操作された上記撮影スイッチが正しい向
    きのスイッチである場合にのみ撮影動作に進ませる原稿
    方向誤り防止装置が設けられた製版用カメラ。
  9. 【請求項9】原稿台と結像レンズとプラテンとをこの順
    に配置し、原稿台上で1頁単位又は複数頁を集合した単
    位の原稿を取り換えながら露光することにより、プラテ
    ンに装着した感光材料に複数の原稿を撮影することがで
    きる製版用カメラにおいて、 上記結像レンズとプラテンとの間には、光軸上に進出し
    て光軸を曲げ、原稿台に対する指標板の投影光学系を形
    成して原稿位置合わせに供する態位と、光軸から退避し
    てプラテンに対する原稿の結像光学系を形成することが
    できる態位とをとりうるミラーが配置され、 感光材料を収容するカートリッジの底部に車輪を設ける
    と共にカートリッジの両側に把手を設け、カートリッジ
    の装填部にはカートリッジの車輪を転動させてカートリ
    ッジの装填をガイドするガイド面を設け、一方の把手を
    持ってカートリッジの一方の車輪を上記ガイド面に載せ
    たのち、他方の把手を持ってカートリッジの他方の車輪
    を上記ガイド面に載せることができるカートリッジ装填
    装置が設けられた製版用カメラ。
JP63122544A 1987-06-18 1988-05-19 製版用カメラ Expired - Lifetime JPH0664300B2 (ja)

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