JPH0663936B2 - 試験機の移動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、試験機の移動装置に係り、特に供試品の交換
等のために行われる試験機の移動を簡単に実行できるよ
うにした移動装置に関するものである。

＜従来の技術＞ 例えば、クラッチ板あるいはトーショナルダンパー等の
被捩り試験物の捩り特性を試験する捩り試験機は、通
常、捩り力の影響を受ないように頑丈なベースの上に設
けられており、これを定盤の上に固定し試験を行う。従
って、供試品の交換時等にはベースを定盤から外してベ
ースごと移動させる必要がある。

このために、従来ではバールでスタンドをこじり、ある
いは、ダルマジャッキ等で持上げ、若しくは、スタンド
の四角部に設けたコロ調整ねじでスタンドを均一に浮か
せる等の手段により試験機を移動させていた。

＜発明が解決しようとする課題＞ ところが、このような従来の移動方法はいずれも作業に
多大の労力や危険を伴ない、あるいは、多くの時間を要
しするという不具合があった。

本発明は、斯る従来の不具合を解消するためになされた
ものであり、一人でも安全かつ容易に操作できる試験機
の移動装置を提供することを目的としている。

＜課題を解決するための手段＞ 上記目的を達成するために本発明では、試験機を搭載し
たベースの四角部にシリンダを介して車輪を昇降可能に
取付け、前記シリンダに供給される流体圧を増幅するブ
ースタを設けるとともに、該ブースタに供給される流体
圧を切換制御して前記シリンダを伸縮作動させる切換弁
を設けたことを特徴としている。

＜作用＞ 本発明はこのような構成としているために、試験機の移
動に際しては、ベースを固定しているボルトを外した後
に切換弁を操作してシリンダを伸長作動させればベース
の四角部に設けた車輪が降下してベースを浮き上がらせ
る。従って、一人の作業者でも極めて容易かつ安全に試
験機を移動させることができる。

＜実施例＞ 以下に本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本発明を捩り試験機に適用した実施例を示す装
置全体の斜視図、第２図は車輪の昇降部分の詳細図であ
る。

これらの図において、捩り試験機のベース１の四角部に
は、ブラケット２、シリンダ３及びカラー４を介して車
両５を昇降可能に取付けている。前記シリンダ３にはエ
アを供給するためのエア通路10を設けることにより、エ
アブースタ６によって増圧されたエアをシリンダ３に供
給できるようにしている。

又、前記エアブースタ６には図示しないエア供給源から
エアレギュレータ８及び切換弁７を介してエアが供給さ
れるようになっている。

斯る構成になる移動装置において、捩り試験機を移動さ
せる場合にはベース１を固定しているボルト（図示省
略）を外した後に、切換弁７を操作してブースタ６にエ
アを供給する。すると、このブースタによって増圧され
たエアがエア通路10を通ってベース１の四角部に設けら
れた各シリンダ３に供給される。従って、各シリンダ３
が伸長してカラー４を介して取付けられた車輪５を降下
させるために、ベース１が浮き上がる。よって、このよ
うにしてベース１を浮上させれば、車輪５を利用した移
動が可能となるために、一人の作業者でも安全かつ容易
に試験機を移動させることができる。

＜発明の効果＞ 以上説明したように本発明によれば、試験機のベースの
四角部に設けたシリンダをエア圧によって伸縮作動させ
て車輪を昇降させるようにしているために、試験機を安
全かつ容易に移動することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を捩り試験機に適用した実施例を示す装
置全体の斜視図、第２図は同じく車輪の昇降部分の詳細
図である。 １……ベース、３……シリンダ ５……車輪、６……エアブースタ ７……切換弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】試験機を搭載したベースと、該ベースの四
   角部にシリンダを介して昇降可能に取付けた車輪と、前
   記シリンダに供給される流体圧を増幅するブースタと、
   該ブースタに供給される流体圧を切換制御して前記シリ
   ンダを伸縮作動させる切換弁とを備えてなる試験機の移
   動装置。