JPH0663811A - セラミックエンドミルとその製造方法及びそれを用いる切削方法 - Google Patents

セラミックエンドミルとその製造方法及びそれを用いる切削方法

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JPH0663811A
JPH0663811A JP24268992A JP24268992A JPH0663811A JP H0663811 A JPH0663811 A JP H0663811A JP 24268992 A JP24268992 A JP 24268992A JP 24268992 A JP24268992 A JP 24268992A JP H0663811 A JPH0663811 A JP H0663811A
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Japan
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cutting
end mill
ceramic
zro
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JP24268992A
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Masakazu Sasagawa
政和 笹川
Tetsuo Uchiyama
哲夫 内山
Yoshihiko Murakami
良彦 村上
Takaomi Toihara
孝臣 戸井原
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2226/00Materials of tools or workpieces not comprising a metal
    • B23B2226/18Ceramic

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のセラミックエンドミルは、7〜40
容量%のSiCウィスカー、1〜10容量%のZrO2 及び
残部のAl2 3 からなり、Al2 3 マトリックスの平均
粒径が 2.0μm以下である。これは上記成分の原料粉末
を用い、1500〜1700℃で、150〜500kg/
cm2 の圧力で、30分〜5時間の加圧焼結を行なうこと
により製造できる。また、このセラミックエンドミルを
用いることで、切削速度を200m/分以上に設定でき
る。 【効果】 本発明のセラミックエンドミルは、SiCウィ
スカーとZrO2 の複合を最適化するとともに、製造条件
を精密に制御することによって緻密化し、高靭性、高強
度を実現した。鋳鉄およびアルミニウム合金の切削方法
として、従来のセラミックス材料で懸念される早期チッ
ピングや折損の問題もなく、高速切削が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックエンドミルと
その製造方法及びそれを用いる切削方法に関し、詳しく
は耐欠損性、耐摩耗性に優れ、マルチ強化したAl2 3
−SiCウィスカー−ZrO2 製セラミックエンドミルとそ
の製造方法、及びそれを用いる高速な切削方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エンド
ミルは鋳造品の加工や金型加工等に多用されているフラ
イス工具の一種であり、鋳鉄、鋼(合金鋼)、アルミニ
ウム等の金属材料、及び黒鉛等の非金属材料などの各種
材料の切削加工に使用される。機械、電機、航空機、自
動車などの産業分野で幅広く使用されている。
【0003】エンドミルを用いた切削は、他の切削工具
に比べて連続作業時間が長いため、特に能率の向上が求
められている。近年、工作機器の高精度化、高機能化、
マシンニングセンターの普及、進歩によって、切削加工
技術は著しい変革を遂げた。切削工程の機械制御の進歩
から、切削効率の向上につながるエンドミルを含む切削
工具の改良に対する要求が上がり、より高速で、より安
定した使いやすい工具が求められている。
【0004】これに対応するものとして、従来の高速度
工具鋼のほかに、WC−Co系等の超硬合金からなるもの
や、超硬にセラミックコーティングを施したもの、また
はCBN(立方晶系窒化ホウ素)やダイヤモンドのエン
ドミルも検討されている。
【0005】しかしながら、超硬は高温硬度が低く、反
応性が高いという欠点を持ち、刃先が高温にさらされる
高速での切削では、塑性変形や反応の問題が生じて工具
寿命が短くなる。一方高速切削向けのCBNやダイヤモ
ンドでは、材料自体が高価であることと、高硬度のため
被加工性が悪く、複雑形状に加工できない。また研ぎ直
しも簡単でなく、非常に限られた領域にしか適用できな
い。さらに、ダイヤモンドと鉄が反応するため、鉄系材
料には使用できない。
【0006】最近では、Al2 3 、Al2 3 −TiC、
Si3 4 及びSiCウイスカー強化アルミナ等のセラ
ミックス製の切削工具が開発され、一部使用されてい
る。このようなセラミック切削工具は、耐酸化性に富
み、耐熱性も良好で、高温で高強度であることから、特
に高速切削用の工具としての使用が目指されている。し
かしながら、実用例として旋削用スローアウェイチップ
(使い捨て用切削チップ)があるものの、エンドミルと
して使用された例はまだ少ない。
【0007】その原因として、アルミナやアルミナ−炭
化チタン等のアルミナ系セラミックスの場合、耐欠損性
に劣る(靭性が小さい)欠点がある。また、窒化珪素系
のセラミックスは鉄との反応性が高いため、この種のセ
ラミックスからなる切削工具は、鉄系の部材を被削材と
する場合には耐摩耗性が低下する欠点を有する。さらに
研削加工が容易でないため、エンドミルに必要なシャー
プエッジを加工することが困難である。このように、従
来のセラミック切削工具の使用領域は極めて限定された
ものであり、改良の余地がある。
【0008】そこで、Al2 3 系セラミックスからなる
切削工具においては、その耐欠損性を改善するために、
Al2 3 にZrO2 及び/又はSiCウィスカーを添加して
複合セラミックスとし、もって切削工具の高靭化、高強
度化を図る試みがなされており、一部実用化されてい
る。
【0009】たとえば米国特許第4218253号に
は、Al2 3 にZrO2 を添加し、高靭化、高強度化を図
ったセラミックスが開示されている。また、米国特許第
4543345号には、Al2 3 −SiCウィスカーセラ
ミックスが開示されている。
【0010】上述した米国特許第4543345号にお
けるAl2 3 −SiCウィスカーセラミックスを利用した
エンドミルとして、グリーンリーフ社(米国)からエン
ドミルWG−100が市販されているが、まだ靱性、強
度に難があり、実用の域に達したとは言えない。また、
高い焼結温度(〜1800℃)を必要とするため、Al2
3 マトリックスの粒径が3〜10μmで、比較的大き
く、耐チッピング性が十分ではなく、エンドミルに必要
なシャープエッジを加工することが困難である。
【0011】また、特開昭61−270266号には、
Al2 3 −SiCウィスカー−ZrO2からなるセラミック
スが開示されている。このセラミックスは、SiCウィス
カーが3〜40容量%、ZrO2 が5〜50容量%、残部
実質的にAl2 3 からなるセラミックスから形成されて
いる。ここでは、Al2 3 にZrO2 及びSiCウィスカー
を加えて複合化することにより、高靭化及び高強度化を
図っている。Al2 3にZrO2 を添加すると、セラミッ
クス中に応力がかかっても、ZrO2 の変態(正方晶から
単斜晶へのマルテンサイト変態)により破壊を生じさせ
るようなエネルギーを吸収するので、セラミックスの高
靭化が達成される。また、ウィスカーの導入により、ク
ラック先端部分でのウィスカーのブリッジング効果(ウ
ィスカーがクラックを横断するようにいわばブリッジを
形作り、セラミックスを強化すること)により、強度の
向上が期待できる。さらに、マルチタフニング効果とし
てZrO2 とウィスカーの同時複合の相乗効果による強度
の向上も期待できる
【0012】しかし、鋳鉄やアルミニウム合金の高速切
削において、上記材料で制作したエンドミルの強度及び
耐摩耗性はまだ十分ではない。上記材料をエンドミルに
適用するためにSiCウィスカーとZrO2 との複合化量を
最適化する必要があり、またマトリックスのAl2 3
粒成長しない範囲で製造条件を精密に制御し、セラミッ
クスを緻密化する必要がある。
【0013】したがって、本発明の目的は、鋳鉄やアル
ミニウム合金鉄の被削材に十分に対応することができる
耐摩耗性の良好なセラミックエンドミルとその製造方
法、及びそれを用いる切削方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の点を鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、セラミックエンドミルの材料と
してマルチ強化したAl2 3 −SiCウィスカー−ZrO2
を選択し、セラミック複合体の組織をなるべく微細にす
ること、すなわち、径の細いSiCウィスカーとし、ま
た、その製造に当たっては、焼結の条件を精密に制御し
て微細なセラミック組織とすれば、耐欠損性及び耐摩擦
性に優れたセラミックエンドミルを得ることができ、高
速な切削が可能であることを発見し、本発明に想到し
た。
【0015】すなわち、本発明のセラミックエンドミル
は、SiCウィスカーが7〜40容量%で、ZrO2 が1〜
10容量%であり、残部が実質的にAl2 3 からなる組
成を有するとともに、Al2 3 マトリックスの平均粒径
が 2.0μm以下であることを特徴とする。
【0016】また、本発明のセラミックエンドミルの製
造方法は、SiCウィスカーが7〜40容量%で、ZrO2
が1〜10容量%であり、残部が実質的にAl2 3 とな
るように配合した原料粉末を用い、1500〜1700
℃で、150〜500kg/cm2 の圧力で、30分〜5時
間の加圧焼結を行なうことを特徴とする。
【0017】さらに、本発明のセラミックエンドミルを
用いる切削方法は、SiCウィスカーが7〜40容量%
で、ZrO2 が1〜10容量%であり、残部が実質的にAl
2 3からなる組成を有するセラミックエンドミルを用
いることと、切削速度を200m/分以上に設定することを
特徴とする。
【0018】
【作用】以下本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明では、Al2 3 マトリックスにZrO
2 とSiCウィスカーを同時に複合し、マルチタフニング
によりセラミックスの高靭化が達成できる。ZrO2 によ
る高靭化の観点では、上述の通り、その高靭化はZrO2
の変態(正方晶から単斜晶へのマルテンサイト変態)に
より破壊のエネルギー(クラックの発生時のエネルギ
ー)が吸収されることによる。また、クラック後方(ク
ラックが走る方向に対してクラック先端部より後方)の
ZrO2 の変態領域内ではウィスカーへの圧縮応力が大き
くなり、ウィスカーのブリッジングメカニズムをより強
力とする付加的効果が得られる。さらに、ZrO2 の添加
によりマトリックスの粒成長を抑制して組織の微細化を
達成することができる。
【0020】本発明では、平均直径が0.2〜1.0μ
mで、平均長さが2〜100μmのSiCウィスカーを用
いる。SiCウィスカーの平均直径が0.2μm未満で
は、靭性と強度の向上が十分でなく、また1.0μmよ
り大きいものを用いると、複合セラミックスの微細構造
がそれほど細かくならず、その結果耐摩耗性に劣るよう
になる。また、SiCウィスカーの平均長さが2μm未満
であると、ウィスカーによる強度の向上が十分とならな
い。一方、平均長さが100μmを超えると、焼結体中
に欠陥を導入する確率が高くなり、もって複合体の強度
が低下する。
【0021】なお、本発明におけるセラミックマトリッ
クス中にはZrO2 が分散されているが、ZrO2 はSiCウ
ィスカーに接触して分散する傾向があるので、上述した
ような比較的小さなSiCウィスカーを用いることにより
ZrO2 の分散状態も良好となり、微細な組織を有する複
合セラミックスを得ることができる。これにより、切削
工具としての耐摩耗性が大幅に向上する。
【0022】各成分の配合は以下の通りとする。すなわ
ち、Al2 3 、ZrO2 及びSiCウィスカーの合計を10
0容量%として、SiCウィスカーを7〜40容量%、Zr
2を1〜10容量%、及び残部実質的にAl2 3 とす
る。
【0023】SiCウィスカーの量が7容量%未満では、
エンドミルを形成する複合セラミックスの強度及び靭性
の向上が十分とならない。一方、40容量%を超す量の
SiCウィスカーを配合すると、相対的にAl2 3 の量が
減少するので切削工具の耐摩耗性が低下する。
【0024】また、ZrO2 が1容量%未満であれば、セ
ラミック組織の微細化が不十分となり、耐摩耗性に劣る
ようになる。一方、ZrO2 を10容量%を超す量配合す
ると、複合セラミックスの硬度が低下する。
【0025】上記の成分比からなるセラミックス中のAl
2 3 マトリックスの平均粒径は2μm以下とする。平
均粒径が2μmを超えると耐摩耗性が低下する。なお、
セラミックス中のAl2 3 の平均粒径を2μm以下とす
るには、上述したZrO2 の添加により、後述する低温焼
結製造方法により実現する。これにより、エンドミルと
して用いた場合の耐摩耗性及びシャープエッジ加工性の
向上を確保する。
【0026】次に、Al2 3 −SiCウィスカー−ZrO2
複合セラミックスの製造方法について説明する。
【0027】まず、原料となるAl2 3 粉、ZrO2 粉、
及び上述した規格のSiCウィスカーを所定量取り、これ
を混合する。Al2 3 粉としては平均粒径が0.2〜1
μm程度のものを用いるのがよい。この混合はボールミ
ル等により十分に(たとえば48時間以上)行うのがよ
い。
【0028】また、この混合粉に、MgO、Y2 3 、Ni
O等の酸化物を焼結助剤として添加してもよい。
【0029】なお、原料となるZrO2 として、Y
2 3 、CaO、HfO2 等で部分的に安定化したものを用
いてもよい。
【0030】次に、得られた混合粉を乾燥後、所望の形
状の型に入れ、150〜500kg/cm2 の圧力を加えな
がら、1500〜1700℃で、30分〜5時間の加圧
焼結を行う。
【0031】焼結温度については、1500℃未満とす
るとセラミックスの緻密化が達成できない。また、17
00℃を超す温度で焼結すると、Al2 3 が粒成長して
しまい、微細な結晶構造を達成することができず、その
結果耐摩耗性が低下する。このように、本発明の方法で
は、焼結を比較的低い温度で行うことが重要であり、こ
れによってセラミックス中のAl2 3 の平均粒径を2μ
m以下に抑える。
【0032】一方、圧力が150kg/cm2 未満の焼結で
は、切削工具として実用に耐えるほどには緻密化しな
い。また、圧力を500kg/cm2 を超えても効果に差が
でないので上限を500kg/cm2 とする。
【0033】また、焼結時間を30分未満とすると、セ
ラミックスの緻密化が達成できない。一方、5時間を超
す焼結時間とすると、Al2 3 が粒成長してしまい、耐
摩耗性が低下する。
【0034】次いで、得られた焼結体を公知の方法によ
り研削加工して、エンドミルを作製する。
【0035】上記で得たセラミックエンドミルを用い、
鋳鉄またはアルミニウム合金を切削を行う際、切削速度
は200m/分以上とする。好ましくは300〜500
m/分とする。これは従来の超硬エンドミルの4倍以上
の切削速度である。
【0036】
【実施例】以下の具体的実施例により、本発明をさらに
詳細に説明する。
【0037】実施例1 α−Al2 3 (平均粒径が0.6μm)が63容量%、
2 3 を2モル%含有する部分安定化ZrO2 が5容量
%、SiCウィスカー(平均直径0.7μm、平均長さ3
0μm)が32容量%となるように配合した混合粉を、
ボールミルで時間湿式混合し、これを乾燥させた。
【0038】得られた混合粉を用い、アルゴンガス気流
中、450kg/cm2 の圧力をかけながら1620℃で2
時間加圧焼結し、280φ×7mmの焼結体を得た。
【0039】得られた焼結体から、6φ×50mmの右ね
じれ刃の2枚刃スクウェアエンドミルを切出し、研削加
工した。
【0040】上記で得たセラミックエンドミルを用い、
以下に示す切削条件1で切削試験を行った。
【0041】切削条件1 被削材 :FC25(ねずみ鋳鉄) 切削方法 :側面切削 切削速度 :300m/分 送り速度 :0.02mm/刃(640mm/分) 切込深さ :0.1mm 切込幅 :9.0mm 突出長さ :25mm 切削油剤 :使用せず 機械 :マキノフライス精機(株)製数値制御フラ
イス盤 MHNC−40
【0042】比較例1〜2 比較のために、市販の超硬(K10)エンドミルを用い
て、以下の切削条件2で切削試験を行った。また、市販
のSi3 4 材料から実施例1と同様な方法でエンドミ
ルを作製し、これを用いて、上記切削条件1で切削試験
を行った。
【0043】切削条件2 被削材 :FC25(ねずみ鋳鉄) 切削方法 :側面切削 切削速度 :50m/分 送り速度 :0.04mm/刃(212mm/分) 切込深さ :0.1mm 切込幅 :9.0mm 突出長さ :25mm 切削油剤 :使用せず 機械 :マキノフライス精機(株)製数値制御フラ
イス盤 MHNC−40
【0044】上記切削試験実施例1及び比較例1〜2の
結果は、表1に示すとおり、実施例1では、エンドミル
の早期チッピングや欠損もなく、切削後の磨耗状態が良
好であった。
【0045】 表1 例No. 逃げ面摩耗(3.5m切削後) 切削距離(逃げ面摩耗0.20mm時) 実施例1 0.050 mm 84.9 m 比較例1 0.056 mm 52.9 m 比較例2 0.105 mm 75.0 m
【0046】実施例2 実施例1と同様のエンドミルを用いて、以下の切削条件
3で切削試験を行った。
【0047】切削条件3 被削材 :AC4CF(アルミニウム合金) 切削方法 :側面切削 切削速度 :300m/分 送り速度 :0.03mm/刃(960mm/分) 切込深さ :0.1mm 切込幅 :9.0mm 突出長さ :30mm 切削油剤 :ユシロ化学工業(株)製エマルジョン型水
溶性油 APC−10(×10) 機械 :マキノフライス精機(株)製数値制御フラ
イス盤 MHNC−40
【0048】比較例3〜4 実施例2と比較するために、市販の超硬(K10)エン
ドミルを用いて、以下の切削条件4で切削試験を行っ
た。また、市販のSi3 4 材料から実施例1と同様な
方法でエンドミルを作製し、これを用いて、上記切削条
件3で切削試験を行った。
【0049】切削条件4 被削材 :AC4CF(アルミニウム合金) 切削方法 :側面切削 切削速度 :50m/分 送り速度 :0.04mm/刃(212mm/分) 切込深さ :0.1mm 切込幅 :9.0mm 突出長さ :30mm 切削油剤 :ユシロ化学工業(株)製エマルジョン型水
溶性油 APC−10(×10) 機械 :マキノフライス精機(株)製数値制御フラ
イス盤 MHNC−40
【0050】上記切削試験実施例2及び比較例3〜4の
結果、150m切削したあとの逃げ面摩耗が、比較例3
は0.072 mmで、比較例4は45mで外周の刃欠けが大き
く、使用不可であったのに対して、実施例2は0.045 mm
で、チッピングも刃欠けもなく摩耗状態は良好であっ
た。
【0051】実施例3〜7及び比較例5〜8 用いたAl2 3 、ZrO2 、SiCウィスカーの配合量を表
2に示すようにした以外は、実施例1と同様にしてAl2
3 −SiCウィスカー−ZrO2 セラミックスエンドミル
を作製した。ただし、比較例6、7は緻密化させるため
に加圧焼結温度を1800℃で行った。
【0052】得られたセラミックエンドミルについて、
実施例1の切削条件1で切削試験を行い、逃げ面摩耗幅
を測定した。結果を表2に示す。
【0053】 表2 Al2 3 SiCウィスカ ZrO2 逃げ面摩耗幅 配合 配合 配合 3.5m切削後 例No. (容量%) (容量%) (容量%) (mm) 実施例3 83 15 2 0.053 実施例4 73 25 2 0.046 実施例5 63 35 2 0.056 実施例6 70 25 5 0.045 実施例7 67 25 8 0.070 比較例5 93 5 2 0.092 比較例6 60 45 2 0.076 比較例7 75 25 0 0.089 比較例8 63 25 12 0.070
【0054】実施例8、9及び比較例9〜14 表3に示す条件の加圧焼結とした以外は、実施例1と同
様にして(実施例1と同一の組成で)セラミックエンド
ミルを作製した。
【0055】得られたセラミックエンドミルについて、
実施例1における切削条件1と同一の条件で切削試験を
行った。この切削試験では、3.5mを切削した後の逃
げ面摩耗幅を測定した。結果を表3に合わせて示す。
【0056】 表3 加圧焼結 加圧焼結 加圧焼結 逃げ面 温度 圧力 時間 摩耗幅 例No. (℃) (kg/cm2 (時) (mm) 実施例8 1650 450 1 0.048 実施例9 1550 450 3 0.053 比較例9 1400 450 1 1.2mで欠損 比較例10 1800 450 1 0.091 比較例11 1600 450 0.25 0.074 比較例12 1600 450 7 0.069 比較例13 1600 100 1 2.4mで欠損 比較例14 1600 600 1 0.055
【0057】実施例10〜15、比較例15〜18 実施例3〜8で得たセラミックエンドミル(その順に実
施例10〜15)、及び比較例6、7、10、12で得
たセラミックエンドミル(その順に比較例15〜18)
について、切削条件3でさらに切削試験を行った。結果
を表4に示す。また、各セラミックエンドミルについ
て、走査電子顕微鏡によりAl2 3 マトリックスの組織
を観察し、平均粒径を測定した。その結果を表4に合わ
せて示す。
【0058】 表4 逃げ面摩耗幅 Al2 3 例No. (mm) 平均粒径(μm) 実施例10 0.044 1.5 実施例11 0.039 1.1 実施例12 0.042 0.9 実施例13 0.040 1.2 実施例14 0.037 0.8 実施例15 0.042 1.2 比較例15 0.069 1.0 比較例16 0.078 4.5 比較例17 0.088 3.8 比較例18 0.071 2.5
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によって、マ
ルチ強化したAl2 3 −SiCウィスカー−ZrO2 セラミ
ックエンドミルは、SiCウィスカーとZrO2 の複合を最
適化するとともに、製造条件を精密に制御することによ
って緻密化し、高靭性、高強度を実現した。鋳鉄および
アルミニウム合金の切削方法として、従来のセラミック
ス材料で懸念される早期チッピングや折損の問題もな
く、200m/分以上の高速切削が可能である。
【0060】本発明のセラミックエンドミル及びそれを
用いる切削方法は、各種金型、鋳造品等の加工に好適で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井原 孝臣 愛知県宝飯郡一宮町一宮字宮前149 オー エスジー株式会社宮前工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiCウィスカーが7〜40容量%で、Zr
    2 が1〜10容量%であり、残部が実質的にAl2 3
    からなる組成を有するとともに、Al2 3 マトリックス
    の平均粒径が 2.0μm以下であることを特徴とするセラ
    ミックエンドミル。
  2. 【請求項2】 SiCウィスカーが7〜40容量%で、Zr
    2 が1〜10容量%であり、残部が実質的にAl2 3
    となるように配合した原料粉末を用い、1500〜17
    00℃で、150〜500kg/cm2 の圧力で、30分〜
    5時間の加圧焼結を行なうことを特徴とするセラミック
    エンドミルの製造方法。
  3. 【請求項3】 SiCウィスカーが7〜40容量%で、Zr
    2 が1〜10容量%であり、残部が実質的にAl2 3
    からなる組成を有するセラミックエンドミルを用いるこ
    とと、切削速度を200m/分以上に設定することを特徴と
    する切削方法。
JP24268992A 1992-08-19 1992-08-19 セラミックエンドミルとその製造方法及びそれを用いる切削方法 Pending JPH0663811A (ja)

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JP24268992A JPH0663811A (ja) 1992-08-19 1992-08-19 セラミックエンドミルとその製造方法及びそれを用いる切削方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1059136A1 (de) * 1999-06-10 2000-12-13 Orga Kartensysteme GmbH Frästichel

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1059136A1 (de) * 1999-06-10 2000-12-13 Orga Kartensysteme GmbH Frästichel

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