JPH066374U - 簡易運搬具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根材などを工事箇所に荷揚げする場合の固
定や荷解きに手間のかからない、簡易運搬具を提供す
る。 【構成】 本考案の簡易運搬具ａは、所要高さの支柱１
の下端部に上向きに開口部２を有するＬ形の受け金具３
を係着し、支柱１の上部には角筒状のスライダー４とス
ライダー４の前面に固着される逆Ｌ形の金具５から成
り、下向きの開口部６を有する押え金具７を昇降自在に
外嵌するとともにスライダー４の側面に該側面を貫通し
て固定ボルト８を螺設し、支柱１の上端には吊り金具９
を固定して成る。ここに、受け金具３と押え金具７のそ
れぞれの開口部２、６はその開口幅が一定のものから、
伸縮構造で伸縮自在にして成るものをも含む。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は運搬具の分野に属し、主としてスレートなどの屋根材の簡易運搬具と して利用される。

【０００２】

【従来の技術】

長尺幅の屋根材などを高所へ運搬する一般的な手段は、ロープで結縛したもの を人力で引き上げたり、滑車を利用して荷揚げしていたものである。したがって 、結縛や荷解きに手間がかかるものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は簡単に屋根材などの荷を固定し、かつ荷解きできる簡易運搬具を提供 するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の簡易運搬具は、所要高さの支柱の下端部に上向きに開口するＬ形の受 け金具を係着し、該支柱の上部には下向きに開口する逆Ｌ形の押え金具を昇降自 在に案内するとともに、位置決め手段で位置決めし、支柱の上端には吊り金具を 固定して成るものである。ここに、受け金具と押え金具とは、開口幅が固定のも のから、開口幅を伸縮構造で伸縮自在にして成るものをも含む。

【０００５】

【作用】

押え金具が支柱に対して昇降自在に案内されるから屋根材などの荷の係着、解 放が簡便となり、位置決め手段を介して荷の上下端をそれぞれ押え金具と受け金 具の水平辺で挟持し、かつそれぞれの垂直辺は脱却を防止する。また、開口幅の 伸縮構造は屋根材のくわえ込みの自由度を大にする。

【０００６】

【実施例】 本考案を実施例により説明すると、図１に示すように、所要高さの四角柱から 成る支柱１の下端部には上向きの開口部２を設けたＬ形の受け金具３を係着し、 支柱１の上部には角筒状のスライダー４と該スライダー４の前面に固着された逆 Ｌ形の金具５に下向きの開口部６を設けた押え金具７を昇降自在に外嵌するとと もに、スライダー４の側面に該側面を貫通して固定ボルト８を螺設し、支柱１の 上端には吊り金具９を固定して成るものである。

【０００７】 このようにして成る簡易運搬具ａは、図１の仮想線で示すように、屋根材１０ の長尺方向の中央部の上下を受け金具３と押え金具７のそれぞれの開口部２、６ で挟持し、押え金具７を固定ボルト８を介して支柱１に固着し、吊り金具９に係 着したロープなどを引き上げることにより屋根材１０を工事箇所に運搬する。簡 易運搬具ａから屋根材１０を取り外す場合は、上部の押え金具７の固定ボルト８ を弛め、屋根材１０を上方へ持ち上げるようにすれば、屋根材１０の上端は押え 金具７を押し上げ、屋根材１０の下端が受け金具３の垂直辺の上端１１を過ぎた 位置で手前に引けば、屋根材１０を取り外すことができる。 この場合に、上部の押え金具７は下方の受け金具３に干渉する位置まで降下す るが、荷揚げする屋根材１０の幅寸法が一定のものを対象とする場合は、押え金 具７の昇降ストロークを狭くして作業し易いように、支柱１の所定箇所に仮想線 で示すようにストッパー１２を着脱自在に取着することもある。

【０００８】 また、図２に示した簡易運搬具ａは、受け金具３と押え金具７のそれぞれの開 口部２、６がその開口幅を伸縮自在にして成るものである。 すなわち、押え金具７の構造は、スライダー４に雌ネジ体１３を螺設し、雌ネ ジ体１３に螺合するネジ軸１４を逆Ｌ形の金具１５に回動自在に位置決めし（ネ ジ軸１４の膨径部を前後の位置決め板１６で回動自在に挟持する。）、金具１５ の両側にはスライダー４の側面に摺動できる整列板１７を一体にし、整列板１７ に貫設した横孔１８にスライダー４に埋め込んだガイドピン１９を案内し、支柱 １の前後面の周壁には図３に示すように、雌ネジ体１３を上下に案内する長孔２ ０を貫設して成る。また、受け金具３の構造は、支柱１を前後に貫設して支柱１ に横設した雌ネジ体１３にネジ軸１４を螺合し、ネジ軸１４をＬ形の金具２１の 底面に回動自在に位置決めし（ネジ軸１４の膨径部を前後の位置決め板１６で回 動自在に挟持する。）、金具２１の両側には支柱１の側面に摺動できる整列板１ ７を一体にし、整列板１７に貫設した横孔１８に支柱１に埋め込んだガイドピン １９を案内して成るものである。

【０００９】 このようにして成る簡易運搬具ａは、受け金具３と押え金具７のネジ軸１４を ネジ軸１４の先端より凹設した六角孔にバーレンチを挿し込んで左右に回動する ことにより、それぞれの開口部２、６の開口幅を広狭に設定できるから、薄幅の ものから厚幅のものまで屋根材１０のくわえ込み範囲が広範となる。

【００１０】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、屋根材の挟持、解放が簡便であるから運搬作業 の省力化と能率向上に資する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る簡易運搬具ａの斜視図である。

【図２】本考案に係る簡易運搬具ａの支柱の中間部を一
部省略した状態の一側面図である。

【図３】図２のＡーＡ矢視図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 開口部 ３ 受け金具 ４ スライダー ５ 金具 ６ 開口部 ７ 押え金具 ８ 固定ボルト ９ 吊り金具 １１ 上端 １３ 雌ネジ体 １４ ネジ軸 １５ 金具 １７ 整列板 １８ 横孔 １９ ガイドピン ２０ 長孔 ２１ 金具 ａ 簡易運搬具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所要高さの支柱の下端部に上向きに開口
   するＬ形の受け金具を係着し、該支柱の上部には下向き
   に開口する逆Ｌ形の押え金具を昇降自在に案内するとと
   もに、位置決め手段で位置決めし、支柱の上端には吊り
   金具を固定して成る簡易運搬具。
2. 【請求項２】 受け金具と押え金具の開口幅を伸縮自在
   にして成る請求項１記載の簡易運搬具。