JPH0663594A - Pcbを含有する産業廃棄物の処理方法 - Google Patents

Pcbを含有する産業廃棄物の処理方法

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Publication number
JPH0663594A
JPH0663594A JP4224386A JP22438692A JPH0663594A JP H0663594 A JPH0663594 A JP H0663594A JP 4224386 A JP4224386 A JP 4224386A JP 22438692 A JP22438692 A JP 22438692A JP H0663594 A JPH0663594 A JP H0663594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pcb
industrial waste
quick lime
calcium silicate
sludge
Prior art date
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Pending
Application number
JP4224386A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Nakatsuka
義彦 中司
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は産業廃棄物等に含まれるPCBを処
理剤に吸着固定化することを特徴とするPCBを含有す
る産業廃棄物の処理方法に関するものである。 【構成】 PCBを含んだ産業廃棄物等に、生石灰、珪
酸ソーダを添加した後、水を混入して生石灰の発熱反応
を発生させ、同生石灰の反応熱によって前記廃棄物等の
温度を上昇させて珪酸カルシウムゲルを生成させ、同珪
酸カルシウムゲルにPCBを吸着固定化することを特徴
とするPCBを含有する産業廃棄物の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は産業廃棄物等に含まれる
PCBを珪酸カルシウムゲルに吸着固定化することを特
徴とするPCBを含有する産業廃棄物等の処理方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、化学工場等で発生する廃液、
廃棄物等の産業廃棄物中には、人体に有害なさまざまな
物質が混入しており、そのままの状態で廃棄されると、
河川、土壌の汚染を招き、環境破壊、公害病等を引き起
こすため問題となっている。
【0003】そこで、同有害物質を産業廃棄物中から除
去し、人体に無害な状態にして廃棄するために、様々な
方法が試みられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、産業廃棄物
等に含まれる有害物質の例として、PCBが挙げられる
が、同物質は体内に蓄積されると様々な障害を起こし、
産業廃棄物中の含量が厳しく制限されているものである
が、その効率的な除去方法は今まで知られていなかっ
た。
【0005】本発明は、上記の問題点を解決するPCB
を含有する産業廃棄物の処理方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はPCBを含んだ
産業廃棄物等に、生石灰、珪酸ソーダを添加した後、水
を混入して生石灰の発熱反応を発生させ、同生石灰の反
応熱によって前記廃棄物等の温度を上昇させて珪酸カル
シウムゲルを生成させ、同珪酸カルシウムゲルにPCB
を吸着固定化することを特徴とするPCBを含有する産
業廃棄物の処理方法を提供せんとするものである。
【0007】
【実施例】
(実施例1)以下、実施例に基づいて、本発明の処理方
法を具体的に説明すると、まず、ミキサー内に、PCB
を含有する産業廃棄物である汚泥等を投入し、攪拌しな
がら同汚泥中に、粉末生石灰(CaO )を主成分とし、そ
の他珪酸ソーダ(Na2SiO3)、マグネシウム(Mg)、シリカ
(SiO2)等よりなる処理剤を添加し、その後、汚泥中に水
を加えて約2時間放置する。同処理剤の成分割合の例を
表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】このとき、汚泥と処理剤とは、1:1の割
合で混合し、かつ汚泥の量に対して40wt% の水を加える
ものである。
【0010】かかる処理によって、生石灰表面の油脂の
保護膜が破れて生石灰と水とが水和反応を起こして発熱
し、汚泥の温度は70℃以上にまで上昇する。反応式を以
下に示す。
【0011】 CaO + H2O → Ca(OH)2 (1) 上記反応において、処理剤に含まれるマグネシウムは、
生石灰と水とよりなる発熱作用を促進するための助成剤
として働く。また、生石灰は表面をパラフィン等の保護
膜でコーティングし、保存中に空気中の湿気を吸収して
水和するのを防止すると共に、処理時において、生石灰
と水分との反応を少量ずつ行って、発熱反応を徐々に行
うようにしている。次に、上記操作によって生成した消
石灰(Ca(OH)2) は、前記処理剤の成分である珪酸ソーダ
(Na2SiO3)と次式のように反応して珪酸カルシウムゲル
を生成する。
【0012】 Ca(OH)2 + NaSiO3 > CaSiO3 + 2NaOH (2) 珪酸カルシウムゲル(CaSiO3)は水に不溶性の白い沈澱と
して生成し、多孔質で1gあたりの表面積は600 m2
極めて広いものである。また、それ自身不活性なマトリ
ックス構造をとっている。
【0013】そして、汚泥中に含まれるPCBは、珪酸
カルシウムのマトリックス構造に抱接された状態で、同
表面に吸着、保持される。
【0014】このようにして得られるPCBを吸着した
珪酸カルシウムゲルの沈澱は、強酸あるいは強アルカリ
の存在する環境以外では安定に保たれ、PCBは珪酸カ
ルシウムゲルから溶出することはない。
【0015】以上のようにして、汚泥中のPCBを珪酸
カルシウムゲル内に安定に抱接させて、安全に海等に投
棄することができる。
【0016】上記処理によって無害化された汚泥は、コ
ンクリート材としても使用することができ、処理済の汚
泥をセメントとよく水和混合を行って、二次製品とする
ものである。
【0017】また、本発明の他の実施例として、生石灰
の添加を最後に行い、その後に、水を加えることもでき
る。次に、PCBを含む汚泥(A)、(B)を、上記方
法で処理したものと、原油(C)の、PCBの検出試験
(JIS K 0093による)を行なった。
【0018】その結果、原油(C)は0.0087mg/lのPC
Bを含有していたが、本発明の方法で処理された汚泥
(A)、(B)共に、本発明のPCB除去処理後は、2
回ともPCBは検出されなかった(定量限界 0.0005mg
/l 以下) 。
【0019】以上のことから、本発明の処理方法によっ
て、汚泥中に含まれるPCBを完全に無害化可能なこと
が確認された。
【0020】
【発明の効果】本発明は、PCBを含んだ産業廃棄物等
に、生石灰、珪酸ソーダを添加した後、水を混入して生
石灰の発熱反応を発生させ、同生石灰の反応熱によって
前記廃棄物等の温度を上昇させて珪酸カルシウムゲルを
生成させ、同珪酸カルシウムゲルにPCBを吸着固定化
することによるPCBを含有する産業廃棄物からのPC
Bの除去方法であり、汚泥等の産業廃棄物等から、簡単
な操作で効率良くPCBを除去することが可能になっ
た。
【0021】本発明により、産業廃棄物等を安全に廃棄
することが可能となり、PCBが除去された産業廃棄物
を二次製品として利用することもできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PCBを含んだ産業廃棄物等に、生石
    灰、珪酸ソーダを添加した後、水を混入して生石灰の発
    熱反応を発生させ、同生石灰の反応熱によって前記廃棄
    物等の温度を上昇させて珪酸カルシウムゲルを生成さ
    せ、同珪酸カルシウムゲルにPCBを吸着固定化するこ
    とを特徴とするPCBを含有する産業廃棄物の処理方
    法。
JP4224386A 1992-08-24 1992-08-24 Pcbを含有する産業廃棄物の処理方法 Pending JPH0663594A (ja)

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JP4224386A JPH0663594A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 Pcbを含有する産業廃棄物の処理方法

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JPH0663594A true JPH0663594A (ja) 1994-03-08

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998004648A1 (en) * 1996-07-25 1998-02-05 Notwheat Pty. Ltd. Method of treatment of fluid material
KR100472190B1 (ko) * 1997-02-28 2005-05-16 알쎄 가든 에스.알.엘. 토양살균방법및토양살균장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998004648A1 (en) * 1996-07-25 1998-02-05 Notwheat Pty. Ltd. Method of treatment of fluid material
KR100472190B1 (ko) * 1997-02-28 2005-05-16 알쎄 가든 에스.알.엘. 토양살균방법및토양살균장치

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