JPH0663310B2 - 横葺き屋根構造 - Google Patents
横葺き屋根構造Info
- Publication number
- JPH0663310B2 JPH0663310B2 JP20321088A JP20321088A JPH0663310B2 JP H0663310 B2 JPH0663310 B2 JP H0663310B2 JP 20321088 A JP20321088 A JP 20321088A JP 20321088 A JP20321088 A JP 20321088A JP H0663310 B2 JPH0663310 B2 JP H0663310B2
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- JP
- Japan
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- roof
- plate
- thatched
- joint
- ridge
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- Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、建築物における金属薄鋼板材料などの横葺
き屋根板を用いた横葺き屋根構造に関し、更に詳しく
は、主に薄型のスレート瓦などの単体屋根瓦で葺き上げ
られている既設の屋根構造の全体を、葺き替えのため
に、横葺き屋根板により全面被覆して構成する横葺き屋
根構造の改良に係るものである。
き屋根板を用いた横葺き屋根構造に関し、更に詳しく
は、主に薄型のスレート瓦などの単体屋根瓦で葺き上げ
られている既設の屋根構造の全体を、葺き替えのため
に、横葺き屋根板により全面被覆して構成する横葺き屋
根構造の改良に係るものである。
従来、建築物の屋根においては、その材料に薄型スレー
ト瓦などの石綿系の軽量屋根瓦を用いた構造がある。
ト瓦などの石綿系の軽量屋根瓦を用いた構造がある。
この種の薄型スレート瓦による屋根構造は、一般的に建
築材料の不足を時代背景にして、比較的入手し易くか
つ、安価であったスレート瓦を用いて築造されたもので
あることが多く、経年変化によりその老朽化が甚しく、
雨漏れ防止処理上或いは外観的にも何等かの対策を講ず
る必要がある。
築材料の不足を時代背景にして、比較的入手し易くか
つ、安価であったスレート瓦を用いて築造されたもので
あることが多く、経年変化によりその老朽化が甚しく、
雨漏れ防止処理上或いは外観的にも何等かの対策を講ず
る必要がある。
一方、建築材料としての特性に優れているアスベストに
ついては、最近、耐候性に欠ける点が判明し、大気中に
露出されている外部表面の繊維部分が、経年変化などに
よる老朽化,脆弱化に伴ない、自然な状態ですら次第に
剥離,剥落されて空気中に飛散,浮遊することが確認さ
れ、この浮遊繊維粉塵を常時,呼吸するときは、肺癌な
どの誘発する危険性のあることが指摘され、公害問題と
して深刻化しており、早期に廃却することが望まれてい
る。そして、この問題は、アスベストを主材に用い、こ
れをモルタルセメントなどで固めて成形させた薄型スレ
ート瓦についても決して例外ではなく、早期にその葺き
替えを行うことが望まれている。
ついては、最近、耐候性に欠ける点が判明し、大気中に
露出されている外部表面の繊維部分が、経年変化などに
よる老朽化,脆弱化に伴ない、自然な状態ですら次第に
剥離,剥落されて空気中に飛散,浮遊することが確認さ
れ、この浮遊繊維粉塵を常時,呼吸するときは、肺癌な
どの誘発する危険性のあることが指摘され、公害問題と
して深刻化しており、早期に廃却することが望まれてい
る。そして、この問題は、アスベストを主材に用い、こ
れをモルタルセメントなどで固めて成形させた薄型スレ
ート瓦についても決して例外ではなく、早期にその葺き
替えを行うことが望まれている。
ところで、薄型スレート瓦を用いて葺き上げた既設の屋
根構造を葺き替えて改修するには、薄型スレート瓦の全
てを引き剥して除去すると共に、これに代えて、新たな
屋根材料を用い、再度,新規に屋根構造を葺き上げる手
段が一般的である。しかし、この手段の場合,既存瓦の
引き剥しに手間がかかる上に、対象建築物を使用したま
まの屋根構造の葺き代えも困難であるため、既設の屋根
構造には手を付けずにそのままにしておき、既設の屋根
構造の上に、別の屋根構造を新設するようにした手段が
講じられている。
根構造を葺き替えて改修するには、薄型スレート瓦の全
てを引き剥して除去すると共に、これに代えて、新たな
屋根材料を用い、再度,新規に屋根構造を葺き上げる手
段が一般的である。しかし、この手段の場合,既存瓦の
引き剥しに手間がかかる上に、対象建築物を使用したま
まの屋根構造の葺き代えも困難であるため、既設の屋根
構造には手を付けずにそのままにしておき、既設の屋根
構造の上に、別の屋根構造を新設するようにした手段が
講じられている。
この具体例として、第5図は、例えば、建築物の小屋
(屋根)組みとなる木質垂木(1)を基体にして、その全
面に屋根下地材(野地板)(2)を敷き込むと共に、この
屋根下地材(2)上に、スレート瓦(3)をその端部相互が重
なり合うように、所期通りの配列により一連に葺き上げ
ることで構成された既設の屋根構造(A)において、この
既設の屋根構造(A)の上面部に対し、あらためて取り付
け基体となる金属垂木(4)を適宜に架け渡して屋根下地
材(5)を敷き込み、かつ、必要に応じ断熱材などを介し
た状態で、これらの上に、新たに金属屋根板(6)を葺き
上げる構成を示している。
(屋根)組みとなる木質垂木(1)を基体にして、その全
面に屋根下地材(野地板)(2)を敷き込むと共に、この
屋根下地材(2)上に、スレート瓦(3)をその端部相互が重
なり合うように、所期通りの配列により一連に葺き上げ
ることで構成された既設の屋根構造(A)において、この
既設の屋根構造(A)の上面部に対し、あらためて取り付
け基体となる金属垂木(4)を適宜に架け渡して屋根下地
材(5)を敷き込み、かつ、必要に応じ断熱材などを介し
た状態で、これらの上に、新たに金属屋根板(6)を葺き
上げる構成を示している。
又、第6図は、前記金属垂木(4)や屋根下地材(5)などを
設けることなく、葺き上げられている既存のスレート瓦
(3)上に、直接新たな金属屋根板(6)を葺き上げて構成す
る例を示したものである。
設けることなく、葺き上げられている既存のスレート瓦
(3)上に、直接新たな金属屋根板(6)を葺き上げて構成す
る例を示したものである。
前記第5図に示す従来の葺き替え手段の場合には、既設
の屋根構造に加え、別個の屋根構造を新設するものであ
るために完全に二重構造の屋根となって、その厚さが格
段に厚くされる結果、建築物の外観,形態としての均整
がとれずに不体裁になるほか、施工自体が比較的複雑か
つ、面倒であって手間がかかり、しかも、屋根構造全体
の重量も増すことになって、これを支える建築物での既
存の柱部材の強度などにもとかくの問題を生ずるおそれ
がある。
の屋根構造に加え、別個の屋根構造を新設するものであ
るために完全に二重構造の屋根となって、その厚さが格
段に厚くされる結果、建築物の外観,形態としての均整
がとれずに不体裁になるほか、施工自体が比較的複雑か
つ、面倒であって手間がかかり、しかも、屋根構造全体
の重量も増すことになって、これを支える建築物での既
存の柱部材の強度などにもとかくの問題を生ずるおそれ
がある。
又、同様に第6図の葺き替え手段では、第5図構成にお
けるような不利が解消はされはしても、既設の屋根構造
でのスレート瓦自体が、老朽化によって、葺き上げの態
様にずれや傾きなどを生じているとか、或いは、瓦自体
が反り返っていたりして、この上に新たに直接,葺き上
げられる金属屋根板との馴染が悪くて親和性に欠け、更
に、新たに葺き上げられるこの金属屋根板が、そのスレ
ート瓦面からしばしば遊離することがあって、屋根とし
ての役割を果し得なくなるなどの不都合を生ずるもので
あった。
けるような不利が解消はされはしても、既設の屋根構造
でのスレート瓦自体が、老朽化によって、葺き上げの態
様にずれや傾きなどを生じているとか、或いは、瓦自体
が反り返っていたりして、この上に新たに直接,葺き上
げられる金属屋根板との馴染が悪くて親和性に欠け、更
に、新たに葺き上げられるこの金属屋根板が、そのスレ
ート瓦面からしばしば遊離することがあって、屋根とし
ての役割を果し得なくなるなどの不都合を生ずるもので
あった。
更に、既存のスレート瓦(3)と新設の金属屋根板(6)の働
き幅(軒棟方向間隔)がそれぞれ相違するため、両者の
係合或は接合をぴったりと行えないという問題があっ
た。
き幅(軒棟方向間隔)がそれぞれ相違するため、両者の
係合或は接合をぴったりと行えないという問題があっ
た。
この発明は、従来のこのような問題点を改善しようとす
るものであって、対象建築物の外観や形態を損なうこと
なく、又、必要以上に屋根に重量が増したりすることな
く、しかも容易に施工することができて、更に既存のス
レート瓦に対する効果的な密着性と、適確な押止保持性
とを果し得るようにした横葺き屋根構造を提供すること
を目的としている。
るものであって、対象建築物の外観や形態を損なうこと
なく、又、必要以上に屋根に重量が増したりすることな
く、しかも容易に施工することができて、更に既存のス
レート瓦に対する効果的な密着性と、適確な押止保持性
とを果し得るようにした横葺き屋根構造を提供すること
を目的としている。
前記目的を達成させるために、この発明の係る横葺き屋
根構造は、建築物の屋根下地材上に、スレート瓦などの
単体屋根瓦を、端部相互が所定の重なり幅でオーバーラ
ップされて段差端面を形成するように、所定の軒棟方向
ピッチ間隔で一連に葺き上げた既設の屋根構造を有し、
この既設の屋根構造上に、横葺き屋根板を葺き上げて新
設する横葺き屋根構造であって、 前記ピッチ間隔に対応した断面幅で、面板部の一側部に
軒側成形部,他側部に棟側成形部を形成させ、かつ、棟
側成形部には、面板屈曲部の棟側に単体屋根瓦の厚さに
対応する段差間隔を隔てて取付け部を形成した横葺き屋
根板と、横葺き屋根板の端面相互を接続すると共に、前
記取付け部に対応する挿し込み固定部を延長形成した継
手捨て板とを設け、 下段側単体屋根瓦の面上に配した下段側継手捨て板の挿
し込み固定部を、上段側単体屋根瓦とのオーバーラップ
部分間に挿し込んだ状態で、又、同継手捨て板によって
接続された下段側各横葺き屋根板の取付け部を、オーバ
ーラップ部分上に延長させた状態で、これらを止着具に
より同オーバーラップ部分を通してそれぞれ前記屋根下
地材に止着させ、 下段側横葺き屋根板の棟側成形部に、上側側横葺き屋根
板の軒側成形部を被嵌係合して葺き上げ構成したもので
ある。
根構造は、建築物の屋根下地材上に、スレート瓦などの
単体屋根瓦を、端部相互が所定の重なり幅でオーバーラ
ップされて段差端面を形成するように、所定の軒棟方向
ピッチ間隔で一連に葺き上げた既設の屋根構造を有し、
この既設の屋根構造上に、横葺き屋根板を葺き上げて新
設する横葺き屋根構造であって、 前記ピッチ間隔に対応した断面幅で、面板部の一側部に
軒側成形部,他側部に棟側成形部を形成させ、かつ、棟
側成形部には、面板屈曲部の棟側に単体屋根瓦の厚さに
対応する段差間隔を隔てて取付け部を形成した横葺き屋
根板と、横葺き屋根板の端面相互を接続すると共に、前
記取付け部に対応する挿し込み固定部を延長形成した継
手捨て板とを設け、 下段側単体屋根瓦の面上に配した下段側継手捨て板の挿
し込み固定部を、上段側単体屋根瓦とのオーバーラップ
部分間に挿し込んだ状態で、又、同継手捨て板によって
接続された下段側各横葺き屋根板の取付け部を、オーバ
ーラップ部分上に延長させた状態で、これらを止着具に
より同オーバーラップ部分を通してそれぞれ前記屋根下
地材に止着させ、 下段側横葺き屋根板の棟側成形部に、上側側横葺き屋根
板の軒側成形部を被嵌係合して葺き上げ構成したもので
ある。
即ち,この発明においては、既設の屋根構造の下段側単
体屋根瓦の面上に、下段側継手捨て板を載置させて、そ
の挿し込み固定部を、上段側単体屋根瓦とのオーバーラ
ップ部分間に挿し込むと共に、上方から止着具により同
オーバーラップ部分を通して既存の屋根下地材に止着さ
せ、ついで、この継手捨て板によって端面相互間を接続
させた下段側各横葺き屋根板の面板部を配置させること
により、その取付け部を、上段側,下段側の各単体屋根
瓦の重ね合されたオーバーラップ部分上に位置させて、
ここでもこの取付け部を、上方から止着具により同オー
バーラップ部分を通して既存の屋根下地材に止着させ、
これによってこれらの上段側,下段側の各単体屋根瓦の
屋根下地材に対する配置位置の保持ならびに屋根下地材
からの剥離作用をそれぞれ規制することができる。
体屋根瓦の面上に、下段側継手捨て板を載置させて、そ
の挿し込み固定部を、上段側単体屋根瓦とのオーバーラ
ップ部分間に挿し込むと共に、上方から止着具により同
オーバーラップ部分を通して既存の屋根下地材に止着さ
せ、ついで、この継手捨て板によって端面相互間を接続
させた下段側各横葺き屋根板の面板部を配置させること
により、その取付け部を、上段側,下段側の各単体屋根
瓦の重ね合されたオーバーラップ部分上に位置させて、
ここでもこの取付け部を、上方から止着具により同オー
バーラップ部分を通して既存の屋根下地材に止着させ、
これによってこれらの上段側,下段側の各単体屋根瓦の
屋根下地材に対する配置位置の保持ならびに屋根下地材
からの剥離作用をそれぞれ規制することができる。
更に、この状態で、下段側横葺き屋根板の棟側成形部
に、上段側単体屋根瓦に対応される上段側横葺き屋根板
の軒側成形部を被嵌係合させてゆき、この操作を順次に
繰り返すことによって、各段毎の単体屋根瓦の面上に、
直接対応する各段毎の横葺き屋根板を継手捨て板の接続
により所期通りに葺き上げ得るのである。
に、上段側単体屋根瓦に対応される上段側横葺き屋根板
の軒側成形部を被嵌係合させてゆき、この操作を順次に
繰り返すことによって、各段毎の単体屋根瓦の面上に、
直接対応する各段毎の横葺き屋根板を継手捨て板の接続
により所期通りに葺き上げ得るのである。
以下、この発明に係る横葺き屋根構造の一実施例につ
き、第1図ないし第4図を参照して詳細に説明する。
き、第1図ないし第4図を参照して詳細に説明する。
第1図(a)はこの実施例による横葺き屋根構造を既設の
屋根構造に適用した状態における横葺き屋根板部分を示
す縦断面図、第1図(b)は同上の構成に継手捨て板等を
加えた状態の概要を模式的に示す縦断面図、第2図(a)
は同上横葺き屋根構造の横葺き屋根板部分の断面斜視
図、第2図(b)は同上の構成に継手捨て板等を加えた状
態の要部の詳細を拡大して示す断面斜視図、第3図は同
上横葺き屋根構造に用いる横葺き屋根板、継手捨て板及
び継手カバーを取り出して示す分解斜視図、第4図は同
上横葺き屋根構造における横葺き屋根板、継手捨て板及
び継手カバーを用いた端面接続部分の拡大断面図ある。
屋根構造に適用した状態における横葺き屋根板部分を示
す縦断面図、第1図(b)は同上の構成に継手捨て板等を
加えた状態の概要を模式的に示す縦断面図、第2図(a)
は同上横葺き屋根構造の横葺き屋根板部分の断面斜視
図、第2図(b)は同上の構成に継手捨て板等を加えた状
態の要部の詳細を拡大して示す断面斜視図、第3図は同
上横葺き屋根構造に用いる横葺き屋根板、継手捨て板及
び継手カバーを取り出して示す分解斜視図、第4図は同
上横葺き屋根構造における横葺き屋根板、継手捨て板及
び継手カバーを用いた端面接続部分の拡大断面図ある。
第1図ないし第4図に示す実施例構成において、既設の
屋根構造(A)は、例えば、建築物の小屋(屋根)組みと
なる木質垂木(1)を基体に用い、その全面に屋根下地材
(野地板)(2)を敷き込むと共に、この屋根下地材(2)上
に、スレート瓦(3)をその端部相互が所定の重なり幅
(l)でオーバーラップされて段差端面(3a),オーバー
ラップ部分(3b)をそれぞれに形成するように、所定の軒
棟方向ピッチ間隔(P)により、所期通りに配列させて一
連に葺き上げられている。
屋根構造(A)は、例えば、建築物の小屋(屋根)組みと
なる木質垂木(1)を基体に用い、その全面に屋根下地材
(野地板)(2)を敷き込むと共に、この屋根下地材(2)上
に、スレート瓦(3)をその端部相互が所定の重なり幅
(l)でオーバーラップされて段差端面(3a),オーバー
ラップ部分(3b)をそれぞれに形成するように、所定の軒
棟方向ピッチ間隔(P)により、所期通りに配列させて一
連に葺き上げられている。
この既設の屋根構造(A)上に、直接,装着して葺き上げ
られる新設の屋根構造(B)は、前記重なり幅(l)を含む軒
棟方向ピッチ間隔(P)に対応した断面幅の横葺き屋根板
(11)と、同様に、重なり幅(l)を含む軒棟方向ピッチ
間隔(P)に対応した断面幅で、かつ、各横葺き屋根板(1
1),(11)の端面相互間を接続する継手捨て板(41)とを有
しており、必要に応じて、同上端面相互間の接続部分を
外側から被覆する継手カバー(61)とを有している。
られる新設の屋根構造(B)は、前記重なり幅(l)を含む軒
棟方向ピッチ間隔(P)に対応した断面幅の横葺き屋根板
(11)と、同様に、重なり幅(l)を含む軒棟方向ピッチ
間隔(P)に対応した断面幅で、かつ、各横葺き屋根板(1
1),(11)の端面相互間を接続する継手捨て板(41)とを有
しており、必要に応じて、同上端面相互間の接続部分を
外側から被覆する継手カバー(61)とを有している。
そして、これらの横葺き屋根板(11)、継手捨て板(41)
と、それに必要に応じて、継手カバー(61)の材料として
は、例えば、防錆用の焼付け塗装などを施した所定幅,
所定単位長さの長尺金属薄鋼板をそれぞれに用いるのが
よい。これらのうち、前記横葺き屋根板(11)は、この金
属薄鋼板をロール成形などの手段によって、長手方向に
沿う中央部に面板部(12)を残し、一側部に軒側成形部(1
3),他側部に棟側成形部(14)をそれぞれ連続的に形成さ
せて構成する。又、前記継手捨て板(41)と、それに継手
カバー(61)については、この金属薄鋼板をプレス成形な
どの手段によって、後述する所要形状のもとに個個それ
ぞれに構成する。
と、それに必要に応じて、継手カバー(61)の材料として
は、例えば、防錆用の焼付け塗装などを施した所定幅,
所定単位長さの長尺金属薄鋼板をそれぞれに用いるのが
よい。これらのうち、前記横葺き屋根板(11)は、この金
属薄鋼板をロール成形などの手段によって、長手方向に
沿う中央部に面板部(12)を残し、一側部に軒側成形部(1
3),他側部に棟側成形部(14)をそれぞれ連続的に形成さ
せて構成する。又、前記継手捨て板(41)と、それに継手
カバー(61)については、この金属薄鋼板をプレス成形な
どの手段によって、後述する所要形状のもとに個個それ
ぞれに構成する。
尚、前記継手捨て板(41)に対して、後述するように付設
させる継手駒については、必要に応じて所要の剛性強度
をもった合成樹脂成形品,又は、アルミ押し出し成形品
としてもよく、かつ、これを全長に亙って付設させるよ
うにしてもよい。
させる継手駒については、必要に応じて所要の剛性強度
をもった合成樹脂成形品,又は、アルミ押し出し成形品
としてもよく、かつ、これを全長に亙って付設させるよ
うにしてもよい。
そして、前記横葺き屋根板(11)の軒側成形部(13)には、
面板部(12)の一側部を、所定長さで下方に折曲して前縁
部(21)を垂下させると共に、その下端縁部(22)を内側に
折曲延長させて圧接挿入片部(23)を形成させ、かつ、そ
の先端部に下向きの縁曲げ部(24)を形成させてある。
面板部(12)の一側部を、所定長さで下方に折曲して前縁
部(21)を垂下させると共に、その下端縁部(22)を内側に
折曲延長させて圧接挿入片部(23)を形成させ、かつ、そ
の先端部に下向きの縁曲げ部(24)を形成させてある。
又、前記棟側成形部(14)には、面板部(12)の他側部を、
少なくとも前記圧接挿入片部(23)よりも短く上方内側に
折り返し折曲させて、同圧接挿入片部(23)を挿入係合さ
せる挿入係合部(31)を形成させて、その折曲部分に面板
屈曲部(31a)を形成させ、かつ、これを再度,上方外側
に折り返し折曲させる。更に、上方に立ち上げて立ち上
がり支持部(32)を形成させ、この立ち上がり支持部(32)
を前記面板部(12),ひいては面板屈曲部(31a)の棟側に
前記スレート瓦(3)の厚さに対応した間隔(t)分だけを残
した上で、棟側に折り返して取付け部(33)を延長形成さ
せ、かつ、その先端部に上向きの縁曲げ部(34)を形成さ
せてある。
少なくとも前記圧接挿入片部(23)よりも短く上方内側に
折り返し折曲させて、同圧接挿入片部(23)を挿入係合さ
せる挿入係合部(31)を形成させて、その折曲部分に面板
屈曲部(31a)を形成させ、かつ、これを再度,上方外側
に折り返し折曲させる。更に、上方に立ち上げて立ち上
がり支持部(32)を形成させ、この立ち上がり支持部(32)
を前記面板部(12),ひいては面板屈曲部(31a)の棟側に
前記スレート瓦(3)の厚さに対応した間隔(t)分だけを残
した上で、棟側に折り返して取付け部(33)を延長形成さ
せ、かつ、その先端部に上向きの縁曲げ部(34)を形成さ
せてある。
これらの軒側成形部(13)と棟側成形部(14)との間隔寸
法,具体的には、後述するように、下段側と上段側とに
おけるこれらの隣接する軒側成形部(13)の圧接挿入片部
(23)と棟側成形部(14)の挿入係合部(31)とを相互に係合
させた状態で、同下段側と上段側との各挿入係合部(31)
の折り返した面板屈曲部(31a)相互間の間隔寸法は、前
記スレート瓦(3)の軒棟方向ピッチ間隔(P)から重なり幅
(l)を減じた寸法(P-l)に等しくするか、或いは、各スレ
ート瓦(3)の葺き上げピッチ間隔誤差を考慮して、これ
よりも幾分か短くさせてある。
法,具体的には、後述するように、下段側と上段側とに
おけるこれらの隣接する軒側成形部(13)の圧接挿入片部
(23)と棟側成形部(14)の挿入係合部(31)とを相互に係合
させた状態で、同下段側と上段側との各挿入係合部(31)
の折り返した面板屈曲部(31a)相互間の間隔寸法は、前
記スレート瓦(3)の軒棟方向ピッチ間隔(P)から重なり幅
(l)を減じた寸法(P-l)に等しくするか、或いは、各スレ
ート瓦(3)の葺き上げピッチ間隔誤差を考慮して、これ
よりも幾分か短くさせてある。
同時に、この状態で、棟側成形部(14)の取付け部(33)の
少なくとも一部が、各スレート瓦(3)の相互のオーバー
ラップ部分(3b)に対応して一致するようにされるもので
ある。更に、この状態では、下段側棟側成形部(14)の立
ち上がり支持部(32)により、上段側軒側成形部(13)に近
い面板部(12)の部分を裏面側から支持し得るようにさせ
て、この面板部(12)にかかる積雪荷重負荷などを軽減さ
せるようにすることが好ましい。
少なくとも一部が、各スレート瓦(3)の相互のオーバー
ラップ部分(3b)に対応して一致するようにされるもので
ある。更に、この状態では、下段側棟側成形部(14)の立
ち上がり支持部(32)により、上段側軒側成形部(13)に近
い面板部(12)の部分を裏面側から支持し得るようにさせ
て、この面板部(12)にかかる積雪荷重負荷などを軽減さ
せるようにすることが好ましい。
更に、前記継手捨て板(41)については、第3図及び第4
図に示すように、横葺き屋根板(11)とほぼ等しい断面幅
と雨水などの侵入を排除し得るのに十分な接続長さとを
有し、接続面に做った中央部に相互に対向して倒伏さ
れ、その対向面部分に結合溝(42a),(42a)を形成する突
条部(42),(42)を突出させてある。
図に示すように、横葺き屋根板(11)とほぼ等しい断面幅
と雨水などの侵入を排除し得るのに十分な接続長さとを
有し、接続面に做った中央部に相互に対向して倒伏さ
れ、その対向面部分に結合溝(42a),(42a)を形成する突
条部(42),(42)を突出させてある。
更に、中央部の左右各板面に、各突条部(42),(42)と平
行する突条部(43),(43)を突出させ、左右各端面部に折
り返し湾曲部(44),(44)を突出させると共に、第2図b
に示すように、前記軒側となる一側対応部に、前記軒側
成形部(13)の内面に入り込んで、前記棟側成形部(14)を
包み込む屈曲部(45)を屈曲形成させ、前記棟側となる他
側対応部に、前記取付け部(33)に対応して、下段側,上
段側各スレート瓦(3),(3)のオーバーラップ部分(3b)内
に挿し込まれる挿し込み固定部(46)を延長形成させてあ
る。
行する突条部(43),(43)を突出させ、左右各端面部に折
り返し湾曲部(44),(44)を突出させると共に、第2図b
に示すように、前記軒側となる一側対応部に、前記軒側
成形部(13)の内面に入り込んで、前記棟側成形部(14)を
包み込む屈曲部(45)を屈曲形成させ、前記棟側となる他
側対応部に、前記取付け部(33)に対応して、下段側,上
段側各スレート瓦(3),(3)のオーバーラップ部分(3b)内
に挿し込まれる挿し込み固定部(46)を延長形成させてあ
る。
そして、前記面板部(12)の少なくとも一部(勿論,その
大部分であっても、或いは、全部であってもよい)に対
応される各結合溝(42a),(42a)間には、左右方向の両翼
に継手片部(52),(52)を突設させた継手駒(51)を挿入結
合させてあり、この結合状態において、これらの各継手
片部(52),(52)は、前記突条部(42),(42)に対し、上方
から対向して位置される。
大部分であっても、或いは、全部であってもよい)に対
応される各結合溝(42a),(42a)間には、左右方向の両翼
に継手片部(52),(52)を突設させた継手駒(51)を挿入結
合させてあり、この結合状態において、これらの各継手
片部(52),(52)は、前記突条部(42),(42)に対し、上方
から対向して位置される。
更に又、必要に応じて設けられる前記継手カバー(61)
は、前記継手捨て板(41)によって接合結合される各横葺
き屋根板(11),(11)に対し、その接続部分を外側から被
覆するものであって、前記軒側となる一側対応部に、前
記棟側成形部(14)を外側から包み込んで、下端挿入片部
(63)を前記挿入係合部(31)に係留させる前方被覆部(62)
を折曲形成させ、前記棟側となる他側対応部に、後段側
の前記挿入係合部(31)に挿し込む挿し込み舌片部(64)を
延出形成させてあり、左右の両端縁部に前記継手片部(5
2),(52)を捲き込んで、各横葺き屋根板(11),(11)の端
面相互を押え込むための下方内側へ対向して折り返した
係合鍔(65),(65)を折曲形成させたものであり、この継
手カバー(61)については、前記継手捨て板(41)に対し
て、各横葺き屋根板(11),(11)の接続端面が緊密かつ、
強固に接続されるものであれば、これを必ずしも必要と
しない。
は、前記継手捨て板(41)によって接合結合される各横葺
き屋根板(11),(11)に対し、その接続部分を外側から被
覆するものであって、前記軒側となる一側対応部に、前
記棟側成形部(14)を外側から包み込んで、下端挿入片部
(63)を前記挿入係合部(31)に係留させる前方被覆部(62)
を折曲形成させ、前記棟側となる他側対応部に、後段側
の前記挿入係合部(31)に挿し込む挿し込み舌片部(64)を
延出形成させてあり、左右の両端縁部に前記継手片部(5
2),(52)を捲き込んで、各横葺き屋根板(11),(11)の端
面相互を押え込むための下方内側へ対向して折り返した
係合鍔(65),(65)を折曲形成させたものであり、この継
手カバー(61)については、前記継手捨て板(41)に対し
て、各横葺き屋根板(11),(11)の接続端面が緊密かつ、
強固に接続されるものであれば、これを必ずしも必要と
しない。
しかして、前記構成による横葺き屋根板(11)を用い、既
設の屋根構造(A)上に対して新設の屋根構造(B)を葺き上
げるのには、前記したように、個個のスレート瓦(3)
を、その端面相互がオーバーラップするようにして葺き
上げた既設の屋根構造(A)に、まず、下段側のスレート
瓦(3)上に、同下段側に対応する継手捨て板(41)を直接
載置させ、かつ、この継手捨て板(41)の各突条部(42),
(42)と各継手片部(52),(52)との対向間隙間に、左右端
部を挿入接続させた各横葺き屋根板(11),(11)のそれぞ
れ面板部(12)を同様に直接載置させる。
設の屋根構造(A)上に対して新設の屋根構造(B)を葺き上
げるのには、前記したように、個個のスレート瓦(3)
を、その端面相互がオーバーラップするようにして葺き
上げた既設の屋根構造(A)に、まず、下段側のスレート
瓦(3)上に、同下段側に対応する継手捨て板(41)を直接
載置させ、かつ、この継手捨て板(41)の各突条部(42),
(42)と各継手片部(52),(52)との対向間隙間に、左右端
部を挿入接続させた各横葺き屋根板(11),(11)のそれぞ
れ面板部(12)を同様に直接載置させる。
この状態で、継手捨て板(41)の挿し込み固定(46)を、前
段側のスレート瓦(3)と後段側のスレート瓦(3)とのオー
バーラップ部分(3b)間に挿し込ませた上で、適宜、タッ
ピングネジなどの止着具(c)を用い、これらの上方から
同オーバーラップ部分(3b)を通して、この挿し込み固定
部(46),ひいては、継手捨て板(41)を、屋根下地材(2)
に止着させることにより、たとえ、これらの前段側,後
段側の各スレート瓦(3),(3)自体が反り返っていたとし
ても、これを上方から押圧し、可及的に正規の位置に正
すようにして保持できる。
段側のスレート瓦(3)と後段側のスレート瓦(3)とのオー
バーラップ部分(3b)間に挿し込ませた上で、適宜、タッ
ピングネジなどの止着具(c)を用い、これらの上方から
同オーバーラップ部分(3b)を通して、この挿し込み固定
部(46),ひいては、継手捨て板(41)を、屋根下地材(2)
に止着させることにより、たとえ、これらの前段側,後
段側の各スレート瓦(3),(3)自体が反り返っていたとし
ても、これを上方から押圧し、可及的に正規の位置に正
すようにして保持できる。
又、このようにして相互に結合されたオーバーラップ部
分(3b)上には、別に、各横葺き屋根板(11),(11)のそれ
ぞれ取付け部(33),(33)が延長して位置されることにな
り、ここでも、これらの各取付け部(33),(33)を、適
宜,タッピングネジねどの止着具(c)により、これらの
上方から同オーバーラップ部分(3b)を通して屋根下地材
(2)に止着させ、結果的に、これらの上段側,下段側の
各スレート瓦(3),(3)における屋根下地材(2)に対する
配置位置の保持,ならびに屋根下地材(2)からの剥離作
用をそれぞれ規制できるのである。
分(3b)上には、別に、各横葺き屋根板(11),(11)のそれ
ぞれ取付け部(33),(33)が延長して位置されることにな
り、ここでも、これらの各取付け部(33),(33)を、適
宜,タッピングネジねどの止着具(c)により、これらの
上方から同オーバーラップ部分(3b)を通して屋根下地材
(2)に止着させ、結果的に、これらの上段側,下段側の
各スレート瓦(3),(3)における屋根下地材(2)に対する
配置位置の保持,ならびに屋根下地材(2)からの剥離作
用をそれぞれ規制できるのである。
このようにして接続された横葺き屋根板(11),(11)の端
面接続部分に関しては、その接続作用,防水作用などの
如何によって、これが十分なものであれば、接続したま
まの態様であってよいが、必要に応じて、同端面接続部
分を継手カバー(61)により、外側から被覆することがで
きる。即ち、この場合には、継手カバー(61)の係合鍔(6
5),(65)を前記継手捨て板(41)の継手駒(51)の各継手片
部(52),(52)に捲き込むように挿通させ、これを限度一
杯まで押し込むことによって、この接続部分の全体を被
覆させることができる。
面接続部分に関しては、その接続作用,防水作用などの
如何によって、これが十分なものであれば、接続したま
まの態様であってよいが、必要に応じて、同端面接続部
分を継手カバー(61)により、外側から被覆することがで
きる。即ち、この場合には、継手カバー(61)の係合鍔(6
5),(65)を前記継手捨て板(41)の継手駒(51)の各継手片
部(52),(52)に捲き込むように挿通させ、これを限度一
杯まで押し込むことによって、この接続部分の全体を被
覆させることができる。
この結果、各突条部(42),(42)と各継手片部(52),(52)
との対向間隙に挿入接続させた各横葺き屋根板(11),(1
1)の左右端部が、この係合鍔(65),(65)により押圧され
て一層強固な接続を可能にし、同時に、棟側成形部(14)
での接続部分も又、前方被覆部(65)により被覆されて、
その下端挿入片部(63)が挿入係合部(31)に係留され、更
に、挿し込み舌片部(64)が後段側の挿入係合部(31)の下
側に挿し込み係合されるのである。
との対向間隙に挿入接続させた各横葺き屋根板(11),(1
1)の左右端部が、この係合鍔(65),(65)により押圧され
て一層強固な接続を可能にし、同時に、棟側成形部(14)
での接続部分も又、前方被覆部(65)により被覆されて、
その下端挿入片部(63)が挿入係合部(31)に係留され、更
に、挿し込み舌片部(64)が後段側の挿入係合部(31)の下
側に挿し込み係合されるのである。
その後、前記のように下段側の各横葺き屋根板(11),(1
1)の端面相互を下段側の継手捨て板(41)により接続結合
させ、かつ、屋根下地材(2)に取付け固定させた状態に
おいて、これらの下段側各横葺き屋根板(11),(11)の対
向位置にある各棟側成形部(14),(14)に対して、その接
続継目位置をずらせた上で、前記と同様に上段側の継手
捨て板(41)の係合設置,及び同上段側での各横葺き屋根
板(11),(11)の各軒側成形部(13),(13)の被嵌と端面相
互の接続結合とを行う。更に、下段側挿入係合部(31)内
に上段側圧接挿入片部(23)を挿入係合させ、前記と同様
に、ずらされた継目位置での継手捨て板(41)の挿し込み
固定部(46)によって、同下段側のスレート瓦(3),及び
更に次の上段側のスレート瓦(3)のオーバーラップ部分
(3b)間への挿し込みと、その止着具(c)による屋根下地
材(2)への止着,それに、同各段のスレート瓦(3)の相互
オーバーラップ部分(3b)上での取付け部(33)の配置と、
同様にその止着具(c)による屋根下地材(2)への止着をそ
れぞれ行う。
1)の端面相互を下段側の継手捨て板(41)により接続結合
させ、かつ、屋根下地材(2)に取付け固定させた状態に
おいて、これらの下段側各横葺き屋根板(11),(11)の対
向位置にある各棟側成形部(14),(14)に対して、その接
続継目位置をずらせた上で、前記と同様に上段側の継手
捨て板(41)の係合設置,及び同上段側での各横葺き屋根
板(11),(11)の各軒側成形部(13),(13)の被嵌と端面相
互の接続結合とを行う。更に、下段側挿入係合部(31)内
に上段側圧接挿入片部(23)を挿入係合させ、前記と同様
に、ずらされた継目位置での継手捨て板(41)の挿し込み
固定部(46)によって、同下段側のスレート瓦(3),及び
更に次の上段側のスレート瓦(3)のオーバーラップ部分
(3b)間への挿し込みと、その止着具(c)による屋根下地
材(2)への止着,それに、同各段のスレート瓦(3)の相互
オーバーラップ部分(3b)上での取付け部(33)の配置と、
同様にその止着具(c)による屋根下地材(2)への止着をそ
れぞれ行う。
以上の操作を繰り返すことにより、既設の屋根構造(A)
の屋根面に構成している個個のスレート瓦(3)の面上
に、各列対応の横葺き屋根板(11)を、その端面相互を継
手捨て板(41)により接続させた上で、それぞれに密着さ
せて、既存の屋根下地材(2)に押圧保持するように葺き
上げ、これによって所期通りに新設の屋根構造(B)を構
成することができる。
の屋根面に構成している個個のスレート瓦(3)の面上
に、各列対応の横葺き屋根板(11)を、その端面相互を継
手捨て板(41)により接続させた上で、それぞれに密着さ
せて、既存の屋根下地材(2)に押圧保持するように葺き
上げ、これによって所期通りに新設の屋根構造(B)を構
成することができる。
従って、葺き上げた状態では、既設の屋根構造(A)のす
べてのスレート瓦(3)が、その個個列に対応して隣接係
合された横葺き屋根板(11)と継手捨て板(41)により、既
存の屋根下地材(2)上に押圧保持されると共に、個個列
毎に止着されることになり、結果的には、既設の屋根構
造(A)に強固に一体化された新設の屋根構造(B)を作業性
よく極めて容易に葺き上げることができるのである。
べてのスレート瓦(3)が、その個個列に対応して隣接係
合された横葺き屋根板(11)と継手捨て板(41)により、既
存の屋根下地材(2)上に押圧保持されると共に、個個列
毎に止着されることになり、結果的には、既設の屋根構
造(A)に強固に一体化された新設の屋根構造(B)を作業性
よく極めて容易に葺き上げることができるのである。
以上詳述したように、この発明によれば、建築物の屋根
下地材上に、スレート瓦などの単体屋根瓦を、端面相互
が所定の重なり幅でオーバーラップされて段差端面を形
成するように、所定の軒棟方向ピッチ間隔で一連に葺き
上げた既設の屋根構造を有し、この既設の屋根構造上
に、横葺き屋根板を葺き上げて新設する横葺き屋根構造
において、ピッチ間隔に対応した断面幅で、面板部の一
側部に軒側成形部,他側部に棟側成形部を形成させ、か
つ、棟側成形部には、面板屈曲部の棟側に単体屋根瓦の
厚さに対応する段差間隔を隔てて取付け部を形成した横
葺き屋根板と、横葺き屋根板の端面相互を接続すると共
に、前記取付け部に対応する挿し込み固定部を延長形成
した継手捨て板とを設け、下段側単体屋根瓦の面上に配
した下段側継手捨て板の挿し込み固定部を、上段側単体
屋根瓦とのオーバーラップ部分間に挿し込んだ状態で、
又、同継手捨て板によって接続された下段側の各横葺き
屋根板の取付け部を、オーバーラップ部分上に延長させ
た状態で、これらを止着具により同オーバーラップ部分
を通してそれぞれ止着具により既存の屋根下地材に止着
させ、これによって、これらの上段側,下段側の各単体
屋根瓦の屋根下地材に対する配置位置の保持ならびに屋
根下地材からの剥離作用をそれぞれに規制することがで
きる。
下地材上に、スレート瓦などの単体屋根瓦を、端面相互
が所定の重なり幅でオーバーラップされて段差端面を形
成するように、所定の軒棟方向ピッチ間隔で一連に葺き
上げた既設の屋根構造を有し、この既設の屋根構造上
に、横葺き屋根板を葺き上げて新設する横葺き屋根構造
において、ピッチ間隔に対応した断面幅で、面板部の一
側部に軒側成形部,他側部に棟側成形部を形成させ、か
つ、棟側成形部には、面板屈曲部の棟側に単体屋根瓦の
厚さに対応する段差間隔を隔てて取付け部を形成した横
葺き屋根板と、横葺き屋根板の端面相互を接続すると共
に、前記取付け部に対応する挿し込み固定部を延長形成
した継手捨て板とを設け、下段側単体屋根瓦の面上に配
した下段側継手捨て板の挿し込み固定部を、上段側単体
屋根瓦とのオーバーラップ部分間に挿し込んだ状態で、
又、同継手捨て板によって接続された下段側の各横葺き
屋根板の取付け部を、オーバーラップ部分上に延長させ
た状態で、これらを止着具により同オーバーラップ部分
を通してそれぞれ止着具により既存の屋根下地材に止着
させ、これによって、これらの上段側,下段側の各単体
屋根瓦の屋根下地材に対する配置位置の保持ならびに屋
根下地材からの剥離作用をそれぞれに規制することがで
きる。
更に、この状態で下段側横葺き屋根板の棟側成形部に、
上段側単体屋根瓦に対応される上段側横葺き屋根板の棟
側成形部を被嵌係合させてゆき、この操作を順次に繰り
返すことによって、各段毎の単体屋根瓦の面上に、直接
対応する各段毎の横葺き屋根板を所期通りに葺き上げ得
るのである。
上段側単体屋根瓦に対応される上段側横葺き屋根板の棟
側成形部を被嵌係合させてゆき、この操作を順次に繰り
返すことによって、各段毎の単体屋根瓦の面上に、直接
対応する各段毎の横葺き屋根板を所期通りに葺き上げ得
るのである。
又、このように既設の屋根構造上に葺き上げられる新設
の屋根構造は、実質的に既存の単体屋根瓦の表面部を、
継手捨て板で端面接続された横葺き屋根板により覆うだ
けの構成であるために、得られる屋根構造全体の厚さ
を、従来の二重構造に比較して十分に薄くさせることが
できる。
の屋根構造は、実質的に既存の単体屋根瓦の表面部を、
継手捨て板で端面接続された横葺き屋根板により覆うだ
けの構成であるために、得られる屋根構造全体の厚さ
を、従来の二重構造に比較して十分に薄くさせることが
できる。
又、個個列の各単体屋根瓦に対し、個個列の各横葺き屋
根板とその継手捨て板とを対応させ、かつ、特に下段側
と上段側との各単体屋根瓦の重ね合せ部は、各継手捨て
板の挿し込み固定部を同重ね合せ部間に挿し込んだ上で
の一体的な止着と、各横葺き屋根板の取付け部による同
様な止着との二重の取付け固定を、これらの両者間に段
差間隔を隔てて併用するようにしたため、金属垂木など
の介在を必要とせずに、既設,新設各屋根構造の極めて
強力な一体化が可能となる。
根板とその継手捨て板とを対応させ、かつ、特に下段側
と上段側との各単体屋根瓦の重ね合せ部は、各継手捨て
板の挿し込み固定部を同重ね合せ部間に挿し込んだ上で
の一体的な止着と、各横葺き屋根板の取付け部による同
様な止着との二重の取付け固定を、これらの両者間に段
差間隔を隔てて併用するようにしたため、金属垂木など
の介在を必要とせずに、既設,新設各屋根構造の極めて
強力な一体化が可能となる。
しかも、各横葺き屋根板と継手捨て板による新設屋根構
造の増加重量分についても、十分な軽量化を図ることが
でき、外観体裁を損なうおそれもなく、葺き上げ操作が
容易で作業性を格段に向上できる。その上、全体構造に
ついても、通常の横葺き屋根板とその継手捨て板の構成
に準ずるのみであるため、簡単、容易かつ、安価に実施
し得るなどの優れた特長を有するものである。
造の増加重量分についても、十分な軽量化を図ることが
でき、外観体裁を損なうおそれもなく、葺き上げ操作が
容易で作業性を格段に向上できる。その上、全体構造に
ついても、通常の横葺き屋根板とその継手捨て板の構成
に準ずるのみであるため、簡単、容易かつ、安価に実施
し得るなどの優れた特長を有するものである。
第1図(a)はこの発明の一実施例による横葺き屋根構造
を既設の屋根構造に適用した状態における横葺き屋根板
部分の縦断面図、第1図(b)は同上の構成に継手捨て板
等を加えた状態の概要を模式的に示す縦断面図、第2図
(a)は同上横葺き屋根構造の横葺き屋根板部分の断面斜
視図、第2図(b)は同上の構成に継手捨て板等を加えた
状態の要部の詳細を拡大して示す断面斜視図、第3図は
同上横葺き屋根構造に用いる横葺き屋根板、継手捨て板
及び継手カバーを取り出して示す分解斜視図、第4図は
同上横葺き屋根構造における横葺き屋根板、継手捨て板
及び継手カバーを用いた端面接続部分の拡大断面図、第
5図及び第6図はそれぞれ従来の各別例による横葺き屋
根構造を既設の屋根構造に適用した状態の概要を模式的
に示す縦断面図である。 (A)…既設の屋根構造、 (1)…木質垂木、 (2)…下地材、 (3)…スレート瓦(単体屋根瓦)、 (3a)…瓦端部相互のオーバーラップされた段差端面、 (3b)…オーバーラップ部分。 (l)…重なり幅、 (P)…軒棟方向ピッチ間隔。 (B)…新設の屋根構造、 (11)…横葺き屋根板、 (12)…面板部、 (13)…軒側成形部、 (14)…棟側成形部。 (21)…軒側成形部の前縁部、 (22)…下端縁部、 (23)…圧接挿入片部、 (24)…縁曲げ部。 (31)…棟側成形部の挿入係合部、 (31a)…面板屈曲部、 (32)…立ち上がり支持部、 (33)…取付け部、 (34)…縁曲げ部。 (41)…継手捨て板、 (42),(43)…突条部、 (42a)…結合溝、 (44)…折り返し湾曲部、 (45)…屈曲部、 (46)…挿し込み固定部。 (51)…継手駒、 (52)…継手片部。 (61)…継手カバー、 (62)…前方被覆部、 (63)…挿入片部、 (64)…挿し込み舌片部、 (65)…係合鍔。 (t)…面板部に対する棟側成形部での取付け部の段差間
隔。 (c)…タッピングネジなどの止着具。
を既設の屋根構造に適用した状態における横葺き屋根板
部分の縦断面図、第1図(b)は同上の構成に継手捨て板
等を加えた状態の概要を模式的に示す縦断面図、第2図
(a)は同上横葺き屋根構造の横葺き屋根板部分の断面斜
視図、第2図(b)は同上の構成に継手捨て板等を加えた
状態の要部の詳細を拡大して示す断面斜視図、第3図は
同上横葺き屋根構造に用いる横葺き屋根板、継手捨て板
及び継手カバーを取り出して示す分解斜視図、第4図は
同上横葺き屋根構造における横葺き屋根板、継手捨て板
及び継手カバーを用いた端面接続部分の拡大断面図、第
5図及び第6図はそれぞれ従来の各別例による横葺き屋
根構造を既設の屋根構造に適用した状態の概要を模式的
に示す縦断面図である。 (A)…既設の屋根構造、 (1)…木質垂木、 (2)…下地材、 (3)…スレート瓦(単体屋根瓦)、 (3a)…瓦端部相互のオーバーラップされた段差端面、 (3b)…オーバーラップ部分。 (l)…重なり幅、 (P)…軒棟方向ピッチ間隔。 (B)…新設の屋根構造、 (11)…横葺き屋根板、 (12)…面板部、 (13)…軒側成形部、 (14)…棟側成形部。 (21)…軒側成形部の前縁部、 (22)…下端縁部、 (23)…圧接挿入片部、 (24)…縁曲げ部。 (31)…棟側成形部の挿入係合部、 (31a)…面板屈曲部、 (32)…立ち上がり支持部、 (33)…取付け部、 (34)…縁曲げ部。 (41)…継手捨て板、 (42),(43)…突条部、 (42a)…結合溝、 (44)…折り返し湾曲部、 (45)…屈曲部、 (46)…挿し込み固定部。 (51)…継手駒、 (52)…継手片部。 (61)…継手カバー、 (62)…前方被覆部、 (63)…挿入片部、 (64)…挿し込み舌片部、 (65)…係合鍔。 (t)…面板部に対する棟側成形部での取付け部の段差間
隔。 (c)…タッピングネジなどの止着具。
Claims (1)
- 【請求項1】建築物の屋根下地材上に、スレート瓦など
の単体屋根瓦を、端部相互が所定の重なり幅でオーバー
ラップされて段差端面を形成するように、所定の軒棟方
向ピッチ間隔で一連に葺き上げた既設の屋根構造を有
し、この既設の屋根構造上に、横葺き屋根板を葺き上げ
て新設する横葺き屋根構造であって、 前記ピッチ間隔に対応した断面幅で、面板部の一側部に
軒側成形部,他側部に棟側成形部を形成させ、かつ、棟
側成形部には、面板屈曲部の棟側に単体屋根瓦の厚さに
対応する段差間隔を隔てて取付け部を形成した横葺き屋
根板と、横葺き屋根板の端面相互を接続すると共に、前
記取付け部に対応する挿し込み固定部を延長形成した継
手捨て板とを設け、 下段側単体屋根瓦の面上に配して下段側継手捨て板の挿
し込み固定部を、上段側単体屋根瓦とのオーバーラップ
部分間に押し込んだ状態で、又、同継手捨て板によって
接続された下段側各横葺き屋根板の取付け部を、オーバ
ーラップ部分上に延長させた状態で、これらを止着具に
より同オーバーラップ部分を通してそれぞれ前記屋根下
地材に止着させ、 下段側横葺き屋根板の棟側成形部に、上段側横葺き屋根
板の軒側成形部を被嵌係合して葺き上げた ことを特徴とする横葺き屋根構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20321088A JPH0663310B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 横葺き屋根構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20321088A JPH0663310B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 横葺き屋根構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0254051A JPH0254051A (ja) | 1990-02-23 |
JPH0663310B2 true JPH0663310B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=16470288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20321088A Expired - Lifetime JPH0663310B2 (ja) | 1988-08-17 | 1988-08-17 | 横葺き屋根構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0663310B2 (ja) |
-
1988
- 1988-08-17 JP JP20321088A patent/JPH0663310B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0254051A (ja) | 1990-02-23 |
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