JPH0663188B2 - 紙・パルプ工場におけるピツチ障害抑制方法 - Google Patents

紙・パルプ工場におけるピツチ障害抑制方法

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JPH0663188B2 JP8350685A JP8350685A JPH0663188B2 JP H0663188 B2 JPH0663188 B2 JP H0663188B2 JP 8350685 A JP8350685 A JP 8350685A JP 8350685 A JP8350685 A JP 8350685A JP H0663188 B2 JPH0663188 B2 JP H0663188B2
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【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 (産業上の利用分野) この発明は、紙・パルプ工場におけるピツチ障害抑制方
法に関する。さらに詳しくは、エチレンビスステアリル
アミドと液体炭化水素油とを主要な構成成分としてなる
消泡剤組成物によつて引き起こされるピツチ障害を効率
良く抑制できるピツチ障害抑制方法に関する。
(従来技術) パルプ及び紙を製造する工程は、基本的に (a)木材チツプを薬液中において高温高圧下で蒸解する
蒸解工程、 (b)蒸解工程で得られる蒸解液からパルプ繊維と黒液と
を分離洗浄する洗浄工程、 (c)所望により設けられ、洗浄工程からのパルプを漂白
する漂白工程及び (d)上記工程と連続又は分離して設けられ、パルプ又は
紙を製造する抄造工程、 から構成されている。上記(a)蒸解工程においては、現
在パルプ繊維の強靭化、蒸解薬品の回収性、その他公害
面等の理由から従来のサルフアイト法に代り木材を細か
く砕いたチツプを硫化ナトリウム、水酸化ナトリウムを
含んだ薬液(白液)を用いて高温高圧下で蒸解するクラ
フトパルプ化法が広く行なわれている。
そしてかかる蒸解工程で可溶化されたリグニン、樹脂、
残留蒸解液等の成分(黒液)とパルプ繊維とを分離回収
する為に上記のごとき(b)洗浄工程が設置されている。
この洗浄工程においては、一般にロータリドラム真空洗
浄装置を多段逆流用に配置し、パルプ繊維の洗浄及び前
記黒液の回収操作が行なわれているが、黒液中には可溶
化されたリグニンや樹脂石ケン等の発泡物質を多く含ん
でおり、非常に泡立ちが激しく起こる。このような発泡
現象は、洗浄効率や作業性を著しく低下せしめるととも
に引いては、抄紙工程までに影響して紙力の低下、斑点
の生成等品質を低下せしめる。
この為洗浄工程において消泡剤の添加は不可欠なものと
なつており、通常エチレンビスステアリルアミドと液体
炭化水素油とを主要な構成成分としてなる消泡剤(以下
「EBS消泡剤組成物」という)が添加使用されている。
(発明が解決しようとする問題点) かかるEBS消泡剤組成物は、上記洗浄工程において優れ
た消泡効果を奏するものである。しかしながらかかる消
泡剤を用いた際には、該消泡剤組成物がパルプに吸着し
て洗浄工程以降の工程に持ち込まれ、それらの工程にお
いて共存するコロイダルピツチの凝集巨大化を促進さ
せ、いわゆるピツチ障害(機械設備への付着による作業
能率の低下、紙やパルプ等の製品中への混入による汚
点、孔等の生成)を増加させ、はなはだしい場合には、
操業を停止せしめるに至るなどの種々の障害を引起こす
という問題点が生じている。
ことに近年木材のシーズニングの短縮、南方材の使用頻
度の増大等により、泡抑制の為の消泡剤の使用量の増加
や、水資源節約の為のクローズド化とが相俟つて該消泡
剤の使用に起因するピツチ障害が重大な問題となつてい
る。
従来、このようなピツチ障害の防止対策として種々の方
法が採用されている。例えばピツチ障害が発生する系に
タルク、硅藻土の如き多孔性無機物質を微粉末の状態
で投入し、系に存在するピツチを吸着せしめるとともに
紙料中にこの無機物質を抄き込む方法、分散剤(界面
活性剤等)を投入してピツチをできるだけ微細粒子の状
態に保持し、コロイド状のピツチの凝集巨大化を防止す
る方法等がある。の方法においては微粉末の無機物質
の取り扱いがめんどうであることやワイヤー等の機械設
備の摩耗が著しい等の欠点があり、の方法は、前記洗
浄工程以降でのコロイダルピツチの凝集が起こる手前に
使用するのが効果的であり、洗浄工程に使用しても、パ
ルプへ持ち込まれるピツチの洗浄除去は主に洗浄水(清
水)の使用量や洗浄機の運転操作の条件に依存し、全く
成果を得ることが出来ないばかりか、逆にこのものを使
用することで発泡が助長され消泡剤の多量添加が必要と
なり逆効果を招くことが懸念される。
従つて、洗浄工程以降、例えば晒工程中や抄造工程中で
のコロイダルピツチの凝集が激しく起こる場所を見極め
てその手前の場所に使用される。
しかしながら、分散剤を使用すると起泡トラブルやサイ
ズの低下等の問題点や更に消泡剤組成物に起因するピツ
チに対しては全くと言つて良い程、その効果がないと言
つた問題点を有していた。
この発明は上記従来の問題点に鑑みなされたものであ
り、EBS消泡剤組成物に起因するピツチ障害を効率よく
抑制できる方法を提供しようとするものである。
(ロ)発明の構成 かくしてこの発明によれば(a)木材チップを薬液中にお
いて高温高圧下で蒸解する蒸解工程、 (b)蒸解工程で得られた蒸解液からエチレンビスステア
リルアミドと液体炭化水素油とを主要な構成成分として
なる消泡剤を添加しつつパルプ繊維と黒液とを分離洗浄
する洗浄工程、 (c)所望により設けられ、洗浄工程からのパルプを漂白
する漂白工程、 (d)上記工程と連続又は分離して設けられパルプ又は紙
を製造する抄造工程、 からなるパルプ又は紙の製造工程において、 上記洗浄工程(b)に一般式(I): R−O−(CHCHO)nH……(I) (式中、Rは12〜18個の炭素原子を有する脂肪族基であ
り、nは4〜50の整数を示す) で表わされる高級アルコールエーテル型ノニオン界面活
性剤を添加することにより、洗浄工程(b)以降の工程で
生じうるピツチ障害を抑制することを特徴とする紙・パ
ルプ工場におけるピツチ障害抑制方法が提供される。
この発明の最も特徴とする点は、上記特定の高級アルコ
ールエーテル型ノニオン界面活性剤をEBS消泡剤組成物
が使用される洗浄工程に添加する点にある。この発明の
界面活性剤は、前記の様に脱樹脂剤やピツチ分散剤とし
て知られているが、洗浄工程への使用は、前記説明のご
とく、ピツチ障害となるコロイダルピツチの洗浄除去の
成果はなくまた逆に発泡を助長し、洗浄工程においてト
ラブルが懸念される為、適用は無意味であると考えら
れ、また実用例もない。
この発明の発明者らはかような洗浄工程にこの発明の特
定の高級アルコールエーテル型ノニオン界面活性剤を添
加することにより、共存する消泡剤組成物のパルプ繊維
への吸着を抑制するように作用し、その結果洗浄工程以
降への消泡剤組成物の持ち込みが著しく減少され、洗浄
工程以降で生じうる消泡剤組成物に起因するピツチ障害
を著しく抑制することが可能となる事実を見い出した。
この事実は、他の界面活性剤を添加使用しても成されな
い意外な事実である。
又驚くべきことにこの発明の特定の高級アルコールエー
テル型ノニオン界面活性剤の添加により、懸念されてい
た消泡剤の消泡効果には何ら影響を与えないどころかそ
の消泡効果を増強させるという事実を確認し、この発明
を完成させた。
この発明の前提となるEBS消泡剤組成物はエチレンビス
ステアリルアミド(以下EBS)を液体炭化水素油に懸濁
してなるものであり、特開昭59−36509号公報に開示さ
れている方法に従つて調製することが消泡効果の点で好
ましい。例えば具体的には、EBSの融点付近(約120〜16
0℃)に液体炭化水素油を加熱し、これに所望量のEBSを
少量ずつ加えて撹拌下EBSを溶解させる。これ以外に、E
BSをボールミル等で微粒子状に粉砕した後、液体炭化水
素油に加えることにより得られる。
上記液体炭化水素油としては、芳香族又は脂肪族系炭化
水素油の何れでもよい。具体的にはヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、キシレン、トルエン、パラフ
イン油、鉱油、ケロシン、ナフサ等及び石油が挙げられ
る。これらは2種以上の混合物であつてもよい。通常、
安定性の点から粘度10〜40cps(100F)のものが好まし
い。最も好ましい例はパラフイン油である。
通常、EBSは上記液体炭化水素油100重量部に対して1〜
10重量部配合したものが用いられる。
なお、上記EBS消泡剤組成物中には他の公知の補助成分
や添加剤(例えば、疎水性シリカ、シリコーン油、ポリ
アルキレングリコール、プルロニツク系消泡剤、分散剤
等)が添加されていてもよい。
上記消泡剤が添加されている洗浄工程に、一般式(I)
で表わされる高級アルコールエーテル型ノニオン界面活
性剤が添加される。
一般式(I)で表わされる高級アルコールエーテル型ノ
ニオン界面活性剤のうちRが16〜18個の炭素原子を示す
脂肪族基で表わされる化合物がEBS消泡剤組成物のパル
プへの吸着阻止及び後述する消泡効果の点で好ましい。
又、一般式(I)で表わされる界面活性剤の添加割合
は、用いた消泡剤中のEBSの重量を1として2〜42の重
量比がEBS消泡剤組成物のパルプへの吸着阻止及び後述
する消泡効果の点で好ましく、4.5〜27重量比がより好
ましい。特に重量比で8〜18の割合で添加する場合には
ことに顕著な効果を発揮する。この添加は、洗浄工程に
おける消泡剤の添加と前後して行なつてもよく同時に行
なつてもよく、少なくとも消泡剤と上記ノニオン界面活
性剤とが洗浄工程における水中に共存されるよう調整す
ればよい。より具体的な添加方法としては、消泡剤組成
物と、一般式(I)で表わされる高級アルコールエーテ
ル型ノニオン活性剤をそのままか又は水、低級アルコー
ル、パラフイン油等で希釈した組成物とをケミカルポン
プ等で連続又は間欠添加を行なうことが好ましい。添加
量については、材の種類、シーズニングの状態、操業条
件等によつて異なるが通常両者の合計量が洗浄工程水に
対し5mg/〜100mg/となるように添加するのが好
ましい。
かかる洗浄工程での処理により、以後の工程、すなわち
(c)漂白工程や(d)抄造工程におけるピツチ障害を抑制す
ることができる。そしてパルプや紙に対する悪影響も間
接的な処理であるため、実質的に生じることもない。
さらに、上記ピツチ障害抑制効果に加えて、洗浄工程に
おいて本発明のノニオン系界面活性剤を消泡剤と併用す
ることにより、該洗浄工程における消泡作用も顕著に向
上されることも見出された。この作用も他の界面活性剤
との併用時には認められない効果であり、これにより従
来のEBS消泡剤組成物の添加量自体を低減させることも
でき、この効果とも相俟つて洗浄工程以降に持込まれる
EBS消泡剤組成物量をより減少させピツチ障害を実質的
に防止することも可能である。
なお、この発明の対象となるパルプまたは紙の製造工程
において、(c)漂白工程が省略される場合もあるが、か
かる工程においても本発明方法を実施しても何らさしつ
かえなく、さらに(d)抄造工程が分離されて、他の場所
で行なわれる場合もあるが、かかる場合においても本発
明方法を実施してもさしつかえなく、少なくとも洗浄工
程以降におけるピツチ障害を抑制することができる。
(実施例) 試験例1.[EBS消泡剤組成物のパルプへの吸着試験] [試験方法] 濾紙(東洋濾紙製No.2)に水道水を加えてパルプスラ
リーを調整する。次に1のビーカーにパルプスラリー
の1部を移しかえ某製紙会社より入手したクラフトパル
プ製造の洗浄工程のL材黒液を加え全体溶量(パルプ濃
度として2%)を500mlとする。上記パルプスラリーに
下記の組成のEBS消泡剤組成物及び各種界面活性剤を添
加して(試験No.21はEBS消泡剤組成物のみ)80℃のウオ
ータバス中で1時間撹拌する。終了後パルプスラリーを
濾過、脱水、細断、乾燥後アルコール/ベンゼン(1/
2)で抽出して下記式よりパルプ吸着率を求める。試験
結果を第1表に示す。
★EBS消泡剤組成物の組成 エチレンビスステアリルアミド 5.5重量% 液体炭化水素油 92.9 〃 (スピンドル油、パラフイン油混合物) 分散剤(ポリオキシエチレンノニル フエニルエーテル) 1.6 〃 ★パルプ吸着率の算出式 [考察] 試験No.21で示されるEBS消泡剤組成物のパルプ吸着率
が、試験No.1〜9で示されるようにこの発明の特定の
高級アルコールエーテル型ノニオン界面活性剤を併用添
加することにより低減していることがわかる。又試験N
o.16〜20で示されるように代表的なノニオン系、カチオ
ン系及びアニオン系界面活性剤を併用添加しても、パル
プ吸着率は低減せずこの発明の意外性が実証されている
ことがわかる。
消泡剤に対して併用添加するこの発明の特定の高級アル
コールエーテル型ノニオン界面活性剤の割合は、試験N
o.10〜15に示されるようにEBS1重量部に対して換算する
と2以上の割合でパルプ吸着量を減少させることがで
き、4.5以上の割合でより好ましいパルプ吸着阻止効果
が8以上の割合では特に好ましいパルプ吸着阻止効果が
発揮されていることがわかる。
上記パルプ吸着量は実質的にEBS消泡剤組成物の吸着量
である為、この発明の方法により、洗浄工程以降の工程
に持ち込まれるEBS消泡剤組成物量を減少できることが
明らかであり、結果として後工程におけるピツチ障害を
抑制しうることが判明した。
以下この発明の消泡効果への影響を試験した。
[各試験例の消泡効果確認試験方法] 〔消泡試験方法〕 内容量1000mlのガラス製円筒メスシリンダーの中に黒液
500mlを入れウオーターバス中で75℃に加温する。次に
各薬剤を添加した後、メスシリンダーの底部よりエアポ
ンプにて一定量の空気を送入し起泡を促す。その後一定
毎の発泡量と時間とを測定し各消泡剤の消泡性能を評価
する。
試験例2.(消泡剤と各種界面活性剤との併用における消
泡性能の評価) 供試黒液;某紙・パルプ工場のクラフトパルプ製造工程
より採取した固形分濃度20.2%のL材黒液 エチレンビスステアリルアミド5.5重量%、液体炭化水
素油(スピンドル油、パラフイン油)92.9重量%、分散
剤(ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル)1.6
重量%とからなる消泡剤に各種界面活性剤を併用した場
合における消泡性能の評価を行なつた。
試験結果を第2表に示す。
[考察] 試験No.4〜12で示される如く消泡剤に高級アルコール
(炭素数16〜18から成る)のエチレンオキサイド4モル
〜50モル付加物を併用することにより、発泡量100及び3
00mlに要する時間が3〜5倍延長され発泡性が著しく抑
制されることがわかる。又試験No.13〜22で示される如
く消泡剤に本発明の一般式(I)で表わされる高級アル
コール型ノニオン界面活性剤以外の代表的なノニオン、
アニオン、カチオン界面活性剤を併用しても一定の発泡
量に要する時間は延長されず何ら発泡性が抑制されない
ことがわかる。
試験例3.(消泡剤と高級アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物との各種比率における消泡効果) 供試黒液(i);某紙パルプ工場のクラフトパルプ製造工
程より採取した固形分濃度26%のL材黒液。
供試黒液(ii);某紙パルプ工場のクラフトパルプ製造工
程より採取した固形分濃度20%のN材黒液。
消泡剤としてエチレンビスステアリルアミド5.5重量
%、液体炭化水素油(スピンドル油、パラフイン油混合
物)92.9重量%、分散剤(ポリオキシエチレンノニルフ
エニルエーテル)1.6重量%とからなる組成物を用い、
これと炭素数16〜18個のアルキル基を有する高級アルコ
ールのエチレンオキサイド24モル付加物(以下化合物
M)との各種比率における消泡性能の評価を上記供試黒
液を用いて行なつた。その試験結果を第1図及び第2図
に示す。
第1図には、供試黒液(i)を使用して、薬剤を80ppm添加
した場合の従来組成物と化合物Mとの各種比率における
発泡量500mlになるのに要する時間を測定した結果を示
す。第2図には、供試黒液(ii)を使用して薬剤を50ppm
を添加した場合の消泡剤と化合物Mとの各種比率におけ
る発泡量100ml、500mlになるのに要する時間を測定した
結果を示す。第1図、第2図において縦軸には一定の発
泡量になるのに要する時間を、横軸には消泡剤と化合物
Mとの併用比率を示す。図中各点の併用比率は下記の如
くである。
A;化合物Mのみ使用した場合。
B;化合物Mと消泡剤とを重量比で8:2の割 合で併用した場合。
C;化合物Mと消泡剤とを重量比で6:4の割 合で併用した場合。
D;化合物Mと消泡剤とを重量比で4:6の割 合で併用した場合。
E;化合物Mと消泡剤とを重量比で2:8の割 合で併用した場合。
F;消泡剤のみ使用した場合。
又第3図には消泡剤の添加量と一定の発泡量になるのに
要する時間との一般的な関係を示す。
[考案] 試験例3において化合物Mのみを使用した場合は消泡性
能はない為各比率において消泡性は第3図のような消泡
剤の添加量に起因すると考えられる。(添加濃度によつ
てはかならずしも直線とはならない)すなわち第1,2図
においてはAにおける一定の発泡量になるのに要する時
間とFにおける一定の発泡量になるのに要する時間を表
わす点を結んだ曲線上に各比率における一定の発泡量に
なるのに要する時間が表示されると考えられる。この曲
線より上側の範囲に前記時間が表示された場合その比率
において相乗的な消泡効果が発揮されたと考えられる。
又、Fにおける一定の発泡量になるのに要する時間を表
わす点より上側の範囲に前記時間が表示された場合その
比率において顕著な消泡効果が発揮されたと考えられ
る。ゆえに試験結果より化合物Mと消泡剤との比率が7:
3〜1:9において相乗的な消泡効果が発揮されており6:4
〜2:8においてはより著しい消泡効果が発揮されてお
り、5:5〜3:7においては、さらに著しい消泡効果が発揮
されていることがわかる。
一方消泡剤の消泡効果はこの試験で使用した添加量にお
いはエチレンビスステアリルアミドに起因すると考えら
れる為前記相乗効果が発揮された比率をエチレンビスス
テアリルアミドを1として重量比で換算すると化合物M
の比率が2〜42において相乗的な消泡効果が発揮されて
おり4.5〜27においてより著しい消泡効果が発揮されて
おり8〜18においてはことに著しい消泡効果が発揮され
ているということになる。
(ハ)発明の効果 この発明によれば、EBS消泡剤組成物を紙・パルプ製造
工程における蒸解直後の洗浄工程に用いた際に後工程で
生じうるピツチ障害を、最終製品や機械設備へ悪影響を
与えることなく、効率良く抑制することができる。しか
も、かかる方法によれば、洗浄工程における消泡効果も
著しく向上されるため、添加する消泡剤の量も減少させ
ることができ、前記効果とも相俟つて、ピツチ障害を著
しく抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は、この発明の方法における洗浄工程での消
泡効果をそれぞれ例示するグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−75676(JP,A) 特開 昭51−80692(JP,A) 特開 昭53−35688(JP,A) 特公 昭53−5274(JP,B2) 特公 昭52−37997(JP,B2) 特公 昭52−22356(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)木材チツプを薬液中において高温高
    圧下で蒸解する蒸解工程、 (b)蒸解工程で得られた蒸解液からエチレンビスステ
    アリルアミドと液体炭化水素油とを主要な構成成分とし
    てなる消泡剤を添加しつつパルプ繊維と黒液とを分離洗
    浄する洗浄工程、 (c)所望により設けられ、洗浄工程からのパルプを漂
    白する漂白工程、 (d)上記工程と連続又は分離して設けられパルプ又は
    紙を製造する抄造工程、 からなるパルプ又は紙の製造工程において、 上記洗浄工程(b)に一般式(I): R−O−(CHCHO)nH (I) (式中、Rは12〜18個の炭素原子を有する脂肪族基であ
    り、nは4〜50の整数を示す) で表わされる高級アルコールエーテル型ノニオン界面活
    性剤を添加することにより、洗浄工程(b)以降の工程
    で生じうるピツチ障害を抑制することを特徴とする紙・
    パルプ工場におけるピツチ障害抑制方法。
  2. 【請求項2】使用されるエチレンビスステアリルアミド
    1重量部に対し、2〜42重量部の高級アルコールエーテ
    ル型ノニオン界面活性剤を添加する特許請求の範囲第1
    項記載のピツチ障害抑制方法。
  3. 【請求項3】4.5〜27重量部の高級アルコールエーテル
    型ノニオン界面活性剤が添加される特許請求の範囲第2
    項記載のピツチ障害抑制方法。
  4. 【請求項4】8〜18重量部の高級アルコールエーテル型
    ノニオン界面活性剤が添加される特許請求の範囲第2項
    記載のピツチ障害抑制方法。
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