JPH066292A - 移動体通信の時間分割通信方法 - Google Patents

移動体通信の時間分割通信方法

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JPH066292A
JPH066292A JP4184432A JP18443292A JPH066292A JP H066292 A JPH066292 A JP H066292A JP 4184432 A JP4184432 A JP 4184432A JP 18443292 A JP18443292 A JP 18443292A JP H066292 A JPH066292 A JP H066292A
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JP
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signal
time
circuit
telephone
radio
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Application number
JP4184432A
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English (en)
Inventor
Sadao Ito
貞男 伊藤
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Iwatsu Electric Co Ltd filed Critical Iwatsu Electric Co Ltd
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Publication of JPH066292A publication Critical patent/JPH066292A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム構成のタイム・スロットに時間圧縮
した前フレームの信号と位相差を調整した後に差をとっ
た時間差電話信号をのせた移動体通信の提供。 【構成】 複数のゾーンをカバーする各無線基地局30
と、無線基地局と交信するためにフレーム構成のタイム
・スロットに時間的に圧縮した区切られた位相差調整後
の時間差電話信号をのせた無線チャネルを用いた各移動
無線機100との間の通信を交換するための関門交換機
20とを用いるようにした。 【効果】 時間差電話信号の信号電力は著しく小さく、
大きな多重負荷利得を得ることができるから、それにも
とづいて無線基地局および移動無線機は送信レベルを決
定することができ送信電力の低減と周波数の有効利用が
可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話などの帯域特性を有
する信号を時間分割・時間圧縮したのちに変調するシス
テムにおいて、送信信号の冗長度を削減した、時間圧縮
多重信号の有する多重負荷利得の有効利用方法ならびに
周波数の有効利用方法に関する。さらに具体的には、あ
る無線チャネルが与えられ、これを用いてサービス・エ
リア内の多数の移動無線機のうちの1つが、対向する無
線基地局と無線回線を設定して通信している最中に、他
の移動無線機が同一無線チャネルを用いて他の無線基地
局と通信を開始したとき、周波数の有効利用上あるいは
電波伝搬特性上の理由で、それぞれ通信中の移動無線機
と、無線基地局との間の通信に悪影響を及ぼすことを未
然に除去すると同時に、送信出力の逓減による周波数の
有効利用性を向上する方法と、それを用いた経済的なシ
ステムを提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】小ゾーン方式を適用した音声を用いる移
動体通信において、時分割時間圧縮多重信号を採用した
方式は、下記の文献に記載されている。
【0003】文献1.伊藤 “携帯電話の方式検討−時
分割時間圧縮FM変調方式の提案−” 信学会技報 R
CS89−11 平成元年7月
【0004】文献2.伊藤 “携帯電話の方式検討−時
分割時間圧縮FM変調方式の理論検討” 信学会技報
RCS89−39 平成元年10月
【0005】文献3.伊藤 “時分割時間圧縮多重電話
信号の有する多重負荷利得の解明とFM移動通信への応
用” 信学会技報 RCS89−65 平成2年3月
【0006】文献4.伊藤 “時分割時間圧縮多重(T
CM)電話信号の有する多重負荷利得について” 信学
会技報 SST91−58 平成4年3月
【0007】文献5.早坂 ”音響工学入門” 日刊工
業新聞社刊 昭和53年3月 21〜30頁
【0008】すなわち、文献1においては、送信信号
(ベースバンド信号)をあらかじめ定めた時間間隔単位
に区切って記憶回路に記憶し、これを読み出す時には記
憶回路に記憶する速度よりもn倍の高速により所定のタ
イム・スロットで読み出し、このタイム・スロットによ
って収容された信号で搬送波を角度変調または振幅変調
して、時間的に断続して送受信するために移動無線機お
よび無線基地局に内蔵されている、それぞれ対向して交
信する受信ミクサを有する無線受信回路と、送信ミクサ
を有する無線送信回路と、無線受信回路の受信ミクサに
印加するシンセサイザと無線送信回路の送信ミクサに印
加するシンセサイザとに対しスイッチ回路を設け、それ
ぞれ印加するシンセサイザの出力を断続させ、この断続
状態を送受信ともに同期し、かつ対向して通信する無線
基地局にも上記と同様の断続送受信を移動無線機のそれ
と同期させる方法を用い、かつ受信側では前記所定のタ
イム・スロットに収容されている信号のみを取り出すた
めに、無線受信回路を開閉して受信し、復調して得た信
号を記憶回路に記憶し、これを読み出す時にはこの記憶
回路に記憶する速度のn分の1の低速度で読み出すこと
により、送信されてきた原信号であるベースバンド信号
の再生を可能とするシステムを構築したシステム例が報
告されている。
【0009】つぎに文献2には、上記のようなTCM
(時分割時間圧縮多重)−FM方式を小ゾーンに適用し
た場合に問題となる隣接チャネル干渉や、同一チャネル
干渉の検討が行われており、システム・パラメータを適
切に選定することによりシステム実現の可能性が示され
ている。
【0010】さらに文献3および4では、従来FDM
(周波数分割多重)信号にその存在が知られていた多重
負荷利得が、時分割時間圧縮多重(TCM)方式にもF
DM信号と類似の多重負荷利得のあることを明らかに
し、かつ、その定量化やシステムの運用例を説明してい
る。そしてこの多重負荷利得をFMの変調の深さを深く
することに用いると、送信電力を大幅に低下させること
ができ、移動無線機においては大幅な省電力化が可能と
なる見通しを得たことが報告されている。
【0011】また 文献5においては、人間の発する音
声の性質が詳しく説明されている。
【0012】図16(a)〜(e)には、音声の母音
イ,エ,ア,オ,ウの波形を示したものである。同図
(a)の母音イの第1フォルマントは250〜350H
z,第2フォルマントは2400〜3000Hzにあ
る。(b)の母音エの第1フォルマントは350〜55
0Hz,第2フォルマントは1500〜2000Hz,
第3フォルマントは2500〜3000Hzにあり、以
下同様に(c)の母音アの場合は600〜800Hz,
1000〜1400Hz,2700〜3100Hz、
(d)の母音オの場合は420〜500Hz,760〜
1000Hz,1300〜2000Hz,(e)の母音
ウの場合は300〜480Hz,1000〜1400H
z,2000〜3000Hzである。
【0013】このような母音を特徴づける周波数成分の
ことを、フォルマント(Formant)と呼んでいる。ただ
し、その周波数は各人によりそれぞれ若干異なってい
る。子音はこれに対してまったく過渡的に短時間だけ出
現するものであって、その周波数成分は比較的高いとこ
ろにあり、エネルギーは極めて小さい。図17は“CH
O”(チョ)の発音波形で、振幅が大きく目立つ部分は
CHにつづく母音Oの部分であって、肝心の子音ははじ
めのところに現われる細かい波形部分である。
【0014】言葉を構成する発音上の最小単位のことを
音節と呼ぶ。日本語の音節は大半(子音c)+(母音
v)の形をとるが、外国語ではその構成は複雑で代表的
な音節として、(子音c)+(母音v)+(子音c)の
ような構成がとられている。音節の継続時間は100〜
300msで、平均1/8秒、また音節間の休止時間は
100〜200msである。
【0015】次に音声のエネルギーと情報量との関係に
ついて図18を用いて説明する。音声の波形に現われる
ピークを圧縮して取り除いても、運ばれる情報伝送量は
余り変化しない。これに対して音声波形の0付近を除去
してしまうと、振幅の大きなところをそのまま残して
も、運ばれる情報量は急激に低下していく。図18はこ
の実験結果を示しており、横軸は音声波形のピークまた
は0部分の除去量を、縦軸はこのような除去によって引
き起こされる言葉の了解性の低下を示す。
【0016】図19は図18の実験データの0付近除去
時およびピーク除去時の除去条件を明示している。ここ
で、 ピーク除去量=20log (p1 /p0 ) (dB) 0付近除去量=20log (p2 /p0 ) (dB) で表わされる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前記の文献1および2
に示したシステム構築例では、TCM信号を用いた移動
体通信システムの一般的な説明がなされており、これに
よってシステムの構築は可能であるが、多重負荷利得の
説明はなされてはいない。文献3および4ではTCM信
号の有する信号電力に関する多重負荷利得の説明はされ
ているが、時間的に圧縮した区切られた信号が電話信号
の場合は、各フレーム毎にその時間的変化分である差信
号を得た後、時間的に圧縮した区切られた信号とするこ
とにより得られる多重負荷利得については明らかにされ
ていない。
【0018】また文献5においては、人間の発する音声
の性質が詳しく説明されてはいるが、電話信号を時間的
に区切られた信号とし、その時間的変化分である差信号
に関する説明はなく、その性質を有効に利用する方法も
開示されてはいないという未解決の課題が残されてい
た。
【0019】
【課題を解決するための手段】電話信号をTCM−FM
で送信するに際し、電話信号を各フレーム毎に1つ前の
フレーム信号と比較し、振幅の時間的変化分だけ取出し
た電話信号(以下、時間差電話信号という)を時間的に
圧縮した区切られた信号とすることにより、今まで明ら
かにされていた値より、さらに大きな多重負荷利得を得
ることが可能になった。
【0020】また、上記の時間差電話信号を作成すると
き、2つの信号間に位相差があると、いかに冗長信号と
いえども時間差電話信号の有する電力が小さくならない
場合がある。そのため、2つの信号間に位相差が存在す
る場合を想定して、時間的に後のフレーム内に搭載する
信号の有する位相差を変化させて、その各々と時間的に
前のフレーム内の信号とでそれぞれ時間差電話信号を作
成し、これらの内で最小の電力を有する差信号を時間的
に圧縮した区切られた送信信号とすることにした。
【0021】
【作用】図16および図17は電話信号の持続時間の過
半数が短い時間間隔(たとえば10ms)で区切ると、
同一信号が反復繰り返されていることを示している。こ
れは電話信号を時間的に区切られた信号とし、その時間
的変化分である時間差電話信号を作成した場合、信号の
有する成分が極めて少ない場合が多く発生することを示
している。このような時間差電話信号を作成すると、信
号の有する成分が極めて少ない場合が多く発生するか
ら、従来以上に大きな多重負荷利得を得ることが可能と
なった。すなわち、TCM信号において、今まで明らか
にされていた多重負荷利得に加え、時間差電話信号の有
する負荷利得という新しい利得を得ることが可能になっ
たので、両者加えて、従来よりも大きな多重負荷利得を
得ることができ、干渉妨害等を許容値以内に保ちつつ、
FM(PM)変調の変調度を深めることにより、送信出
力の逓減を可能とした。したがって、増幅器の設計が容
易となり、また、ミクサ,抵抗,コンデンサ等受動回路
の定格値を下げることができ、経済的なシステムの構築
が可能となった。
【0022】
【実施例】図1,図2および図3は、本発明の基本動作
例を説明するためのシステム構成を示している。
【0023】図1において、10は一般の電話網であ
り、20は電話網10と無線システムとを交換接続する
ための関門交換機である。30は無線基地局であり、関
門交換機20とのインタフェイス,信号の速度変換を行
う回路,タイム・スロットの割当てや選択をする回路、
制御部などがあり、無線回線の設定や解除を行うほか、
移動無線機100(100−1〜100−n)と無線信
号の授受を行う無線送受信回路を有している。
【0024】ここで、関門交換機20と無線基地局30
との間には、通話チャネルCH1〜CHnの各通話信号
と制御用の信号を含む通信信号22−1〜22−nを伝
送する伝送線がある。
【0025】図2には無線基地局30との間で交信をす
る移動無線機100の回路構成が示されている。アンテ
ナ部に受けた制御信号や通話信号などの受信信号は、受
信ミクサ136と受信部137を含む無線受信回路13
5に入り、その出力である通信信号は、速度復元回路1
38と、制御部140とクロック再生器141に入力さ
れる。クロツク再生器141では、受信した信号の中か
らクロックを再生してそれを速度復元回路138と制御
部140とタイミング発生器142に印加している。
【0026】速度復元回路138では、受信信号中の圧
縮されて区切られた時間差電話信号(後に詳述する)で
ある通信信号の速度(アナログ信号の場合はピッチ)を
復元して、連続した信号として電話機部101および制
御部140に入力している。
【0027】電話機部101から出力される通信信号
は、速度変換回路131で通信信号を所定の時間間隔で
区切って、時間差電話信号を得て、その速度(アナログ
信号の場合はピッチ)を高速に(圧縮)して、送信ミク
サ133と送信部134とを含む無線送信回路132に
印加される。
【0028】送信部134に含まれた変調器の出力は送
信ミクサ133において所定の無線周波数に変換され、
アンテナ部から送出されて、無線基地局30によって受
信される。移動無線機100より使用を許可されたタイ
ム・スロットを用いて、無線基地局30宛に無線信号を
送出するには、図2に示すタイミング発生器142から
のタイミング情報が、制御部140を介して得られてい
ることが必要である。
【0029】このタイミング発生器142では、クロッ
ク再生器141からのクロックと制御部140からの制
御信号により、送受信断続制御器123,速度変換回路
131や速度復元回路138に必要なタイミングを供給
している。
【0030】移動無線機100には、さらにシンセサイ
ザ121−1および121−2と、切替スイッチ122
−1,122−2と、切替スイッチ122−1,122
−2をそれぞれ切替えるための信号を発生する送受信断
続制御器123およびタイミング発生器142が含まれ
ており、シンセサイザ121−1,121−2と送受信
断続制御器123とタイミング発生器142とは制御部
140によって制御されている。各シンセサイザ121
−1,121−2には、基準水晶発振器120から基準
周波数が供給されている。
【0031】図3には無線基地局30が示されている。
関門交換機20との間のnチャネルの通信信号22−1
〜22−nは、伝送路でインタフェイスをなす信号処理
部31に接続される。そこで関門交換機20から送られ
てきた通信信号22−1〜22−nは、無線基地局30
の信号処理部31へ入力される。信号処理部31では伝
送損失を補償するための増幅器が具備されているほか、
いわゆる2線−4線変換がなされる。すなわち入力信号
と出力信号の混合分離が行われ、関門交換機20からの
入力信号は、信号速度変換回路群51へ送られる。また
信号速度復元回路群38からの出力信号は、信号処理部
31で入力信号と同一の伝送路を用いて関門交換機20
へ送信される。上記のうち関門交換機20からの入力信
号は、多くの信号速度変換回路51−1〜51−nを含
む信号速度変換回路群51へ入力され、所定の時間間隔
で区切って時間差電話信号を得て、速度(ピッチ)変換
を受ける。また無線基地局30より関門交換機20へ伝
送される信号は、無線受信回路35の出力が、信号選択
回路群39を介して、信号速度復元回路群38へ入力さ
れ、速度(ピッチ)変換され、時間差電話信号から、元
の電話信号を復元して信号処理部31へ入力される。
【0032】さて、無線受信回路35の制御または通話
信号の出力は、タイム・スロット別に信号を選択する信
号選択回路39−1〜39−nを含む信号選択回路群3
9へ入力され、ここで各通話チャネルCH1〜CHnに
対応して通話信号が分離される。この出力は各チャネル
毎に設けられた信号速度復元回路38−1〜38−nを
含む信号速度復元回路群38で、時間差電話信号の信号
速度(ピッチ)の復元をし、電話信号を復元した後、信
号処理部31へ入力され、4線−2線変換を受けた後、
この出力は関門交換機20へ通信信号22−1〜22−
nとして送出される。
【0033】つぎに信号速度変換回路群51(図3)の
機能を説明する。一定の時間長に区切った時間差電話信
号である音声信号や制御信号等の入力信号を記憶回路で
記憶させ、これを読み出す時に速度を変えて、記憶する
場合のたとえば15倍の速度で読み出すことにより、信
号の時間長を圧縮することが可能となる。信号速度変換
回路群51の時間圧縮の原理は、テープ・レコーダによ
り録音した音声を高速で再生する場合と同じであり、実
際には、たとえば、CCD(Charge Coupled Device
),BBD(Bucket Brigade Device )が使用可能で
あり、テレビジョン受信機や会話の時間軸を圧縮あるい
は伸長するテープ・レコーダに用いられているメモリを
用いることができる(参考文献:小坂 他 “会話の時
間軸を圧縮/伸長するテープ・レコーダ ” 日経エレ
クトロニクス 1976年7月26日92〜133
頁)。
【0034】信号速度変換回路群51で例示したCCD
やBBDを用いた回路は、上記文献に記載されているご
とく、そのまま信号速度復元回路群38の時間伸張機能
の実現にも使用可能で、この場合には、クロック発生器
41からのクロックと制御部40からの制御信号により
タイミングを発生するタイミング発生器42からのタイ
ミング信号を受けて、書き込み速度よりも読み出し速度
を低速にすることにより実現できる。
【0035】関門交換機20から信号処理部31を経由
して出力された制御または音声信号は信号速度変換回路
群51に入力され、速度(ピッチ)変換および時間差信
号の処理が行われたのちに、タイム・スロット別に信号
を割り当てる信号割当回路群52に印加される。
【0036】この信号割当回路群52はバッファ・メモ
リ回路であり、信号速度変換回路群51から出力された
1区切り分の高速信号をメモリし、制御部40の指示に
より与えられるタイミング発生回路42からのタイミン
グ情報で、バッファ・メモリ内の信号を読み出し、無線
送信回路32へ送出する。この結果、通信信号をチャネ
ル対応でみた場合には、時系列的にオーバラップなく直
列に並べられており、後述する制御信号または通話信号
が全実装される場合には、あたかも連続信号波のように
なる。
【0037】以上のような信号が無線送信回路32へ送
られることになる。この圧縮した信号の様子を図4に示
し説明する。
【0038】信号速度変換回路群51の出力信号は信号
割当回路52に入力され、あらかじめ定められた順序
で、タイム・スロットが与えられる。図4(a)のSD
1,SD2,…,SDnは、速度変換された通信信号
が、それぞれタイム・スロット別に割当てられているこ
とを示している。ここで1つのタイム・スロットの中は
図示のごとく同期信号と時間差電話信号である通話信号
または(および)制御信号が収容されている。通話信号
が実装されていない場合は、同期信号だけで通話信号の
部分は空スロット信号が加えられ、またはシステムによ
っては搬送波を含め全く信号が送出されないものもあ
る。このようにして、図4の(a)に示すように、無線
送信回路32においては、タイム・スロットSD1〜S
Dnで1フレームをなす信号が変調回路に加えられるこ
とになる。送信されるべく時系列化された多重信号は、
無線送信回路32において、角度変調されたのちに、ア
ンテナ部より空間へ送出される。
【0039】電話の発着呼において通話に先行して無線
基地局30と移動無線機100との間で行われる制御信
号の伝送については、電話信号の帯域内または帯域外の
いずれを使用する場合も可能である。図5はこれらの周
波数関係を示す。すなわち、同図(a)においては、帯
域外信号の一例が示されており、図のごとく、低周波側
(250Hz)や高周波側(3850Hz)を使用する
ことができる。この信号は、たとえば通話中に制御信号
を送りたい場合に使用される。図5の(b)において
は、帯域内信号の例を示しており、発着呼時において使
用される。
【0040】上記の例はいづれもトーン信号の場合であ
ったが、トーン信号数を増したり、トーンに変調を加え
副搬送波信号とすることで、多種類の信号を高速で伝送
することが可能となる。
【0041】以上はアナログ信号の場合であったが、制
御信号としてディジタル・データ信号を用いた場合に
は、時間差電話信号である音声信号もディジタル符号化
して、両者を時分割多重化して伝送することも可能であ
り、この場合の回路構成を図6に示す。図6は、音声信
号をディジタル符号化回路91でディジタル化し、それ
とデータ信号とを多重変換回路92で多重変換し、無線
送信回路32に含まれた変調回路に印加する場合の一例
である。ただし、ディジタル・データ信号については、
後述するアナログ信号多重負荷利得は通常存在しないか
ら、システム設計にはこの点の留意が必要である。そし
て対向する受信機で受信し復調回路において図6で示し
たのと逆の操作を行えば、音声信号と制御信号とを別々
に取り出すことが可能である。
【0042】一方、移動無線機100から送られてきた
信号は、無線基地局30のアンテナ部で受信され、無線
受信回路35へ入力される。図4の(b)は、この上り
の入力信号を模式的に示したものである。すなわち、タ
イム・スロットSU1,SU2,…,SUnは、移動無
線機100−1,100−2,…,100−nからの無
線基地局30宛の送信信号を示す。また各タイム・スロ
ットSU1,SU2,…,SUnの内容を詳細に示す
と、図4の(b)の左下方に示す通り、時間差電話信号
である通話信号または(および)制御信号より成り立っ
ている。ただし、移動無線機100と無線基地局30と
の間の距離の小さい場合や信号速度によっては、同期信
号を省略することが可能である。さらに、上記の上り無
線信号の無線搬送波のタイム・スロット内での波形を模
式的に示すと、図7(c)のごとくなる。同様に各移動
無線機100への無線基地局30からの送信波形は図7
(d)に示すようになる。
【0043】さて、無線基地局30へ到来した入力信号
のうち制御信号については、無線受信回路35から直ち
に制御部40へ加えられる。ただし、速度変換率の大き
さによっては、通話信号と同様の処理を行った後に信号
速度復元回路群38の出力から制御部40へ加えること
も可能である。また通話信号については、信号選択回路
39へ印加される。信号選択回路群39には、制御部4
0からの制御信号の指示により、所定のタイミングを発
生するタイミング発生回路42からのタイミング信号が
印加され、各タイム・スロットSU1〜SUnごとに同
期信号,通話信号または制御信号が分離出力される。
【0044】これらの各信号は、信号速度復元回路38
へ入力される。この回路は送信側の移動無線機100に
おける速度変換回路131(図2)の逆変換を行う機能
を有しており、これによって原信号が忠実に再生され関
門交換機20宛に送信されることになる。
【0045】以下、本発明における信号空間を伝送され
る場合の態様を所要伝送帯域や、これと隣接した無線チ
ャネルとの関係を用いて説明する。
【0046】図3に示すように、制御部40からの制御
信号は信号割当回路52の出力と並行して無線送信回路
32へ加えられる。ただし、速度変換率の大きさによっ
ては通話信号と同様の処理を行った後、信号割当回路5
2の出力から無線送信回路32へ加えることも可能であ
る。
【0047】つぎに移動無線機100においても、図2
に示すごとく無線基地局30の機能のうち通話路を1チ
ャネルとした場合に必要とされる回路構成となってい
る。
【0048】原信号たとえば音声信号(0.3kHz〜
3.0kHz)が、信号速度変換回路群51(図3)を
通った場合の出力側の周波数分布を示すと図8に示すご
とくになる。すなわち前述のように時間差電話信号であ
る音声信号が15倍に変換されるならば、信号の周波数
分布は図8のごとく、4.5kHz〜45kHzに拡大
されていることになる。ここでは信号の周波数分布が拡
大されているが、波形の形態は単に周波数軸を引き延ば
された相似変換を受けるだけであり、波形そのものは変
化がないことに留意する必要がある。これは多重負荷利
得の値を求める時に必要となる。
【0049】さて、図8においては、制御信号は時間差
電話信号である音声信号の下側周波数帯域を用いて同時
伝送されている場合を示している。この信号のうち制御
信号(0.2〜4.0kHz)および通話信号CH1
(4.5〜45kHzでSD1として表わされている)
がタイム・スロット、たとえばSD1に収容されている
とする。他のタイム・スロットSD2〜SDnに収容さ
れている音声信号も同様である。
【0050】すなわち、タイム・スロットSDi(i=
2,3,…,n)には制御信号(0.2〜4.0kH
z)と通信信号CHi(4.5〜45kHz)が収容さ
れている。ただし、各タイム・スロット内の信号は時系
列的に並べられており、一度に複数のタイム・スロット
内の信号が同時に無線送信回路32に加えられることは
ない。
【0051】また、上記の制御信号はフレームの最初に
制御信号のためのタイム・スロットが設けられた場合に
は実装されないし、下側周波数帯域を他の信号に使用す
る際には、通信信号の周波数帯の近傍(4.1〜4,4
kHzまたは46〜46.5kHz)に設けられる場合
がある。
【0052】これらの通話信号が制御信号とともに無線
送信回路32に含まれた角度変調部に加えられると、所
要の伝送帯域として、すくなくとも fC ±45kHz を必要とする。ただし、fC は無線搬送波周波数であ
る。ここでシステムに与えられた無線チャネルが複数個
ある場合には、これらの周波数間隔の制限から信号速度
変換回路群51による信号の高速化はある値に限定され
ることになる。複数個の無線チャネルの周波数間隔をf
rep とし、上述の音声信号の高速化による最高信号速度
をfH とすると両者の間には、つぎの不等式が成立する
必要がある。 frep>2fH 一方、ディジタル信号では、音声は通常64kb/s程
度の速度でディジタル化されているから、アナログ信号
の場合を説明した図8の横軸の目盛りを1桁程度引き上
げて読む必要があるが、上式の関係はこの場合にも成立
する。
【0053】また、移動無線機100より無線基地局3
0へ入来した制御信号は、無線受信回路35へ入力され
るが、その出力の一部は制御部40へ入力され、他は信
号選択回路39を介して信号速度復元回路群38へ送ら
れる。そして後者の制御信号は送信時と全く逆の速度変
換(低速信号への変換)を受けた後、一般の電話網10
に使用されているのと同様の信号速度となり、信号処理
部31を介して関門交換機20へ送られる。
【0054】つぎに、本発明によるシステムの基本動作
における発着呼動作について音声信号の場合を例にとっ
て説明する。
【0055】(1)移動無線機100からの発呼 図9および図10に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0056】移動無線機100の電源をオンした状態に
すると、図2の無線受信回路135では、下り(無線基
地局30→移動無線機100)無線チャネル(チャネル
CH1とする)に含まれている制御信号を補捉のた後、
無線チャネル(以下チャネルCH1とする)の受信状態
にはいる。これは図4(a)に示されているタイム・ス
ロットSDn内の同期信号を捕捉することにより可能で
ある。制御部140では、シンセサイザ121−1に無
線チャネルCH1の受信を可能とする局発周波数を発生
させるように制御信号を送出し、また、スイッチ122
−1もシンセサイザ121−1側に倒し固定した状態に
ある。
【0057】そこで、電話機部101の受話器をオフ・
フック(発呼開始)すると(S201、図9)、図2の
シンセサイザ121−2は、無線チャネルCH1の送信
を可能とする局発周波数を発生させるような制御信号を
制御部140から受ける。またスイッチ122−2もシ
ンセサイザ121−2側に倒し、固定した状態になる。
つぎに無線チャネルCH1を用い電話機部101から出
力された発呼用制御信号を送出する。この制御信号は、
図5に示される周波数帯により、これを、たとえばタイ
ム・スロットSUnを用いて送信される。
【0058】さて移動無線機100からの発呼用制御信
号が良好に無線基地局30で受信され移動無線機100
のID(識別番号)を検出したとすると(S202)、
制御部40では、現在空いているタイム・スロットを検
索する。
【0059】この結果、たとえばタイム・スロットSD
1が空いているとすると、移動無線機100対し前記無
線チャネルCH1のタイム・スロットSDnを用い下り
制御信号によりタイム・スロット上り(移動無線機10
0→無線基地局30)SU1,およびこれに対応する下
り(無線基地局30→移動無線機100)SD1を使用
するように指示する(S203)。
【0060】これに応じて移動無線機100では、指示
されたタイム・スロットSD1で受信可能な状態へ移行
するとともに下りのタイム・スロットSD1に対応する
上り無線チャネル用のタイム・スロットであるSU1
(図4(b)参照)を選択する。このとき移動無線機1
00の制御部140においては、送受信断続制御器12
3を動作させ、スイッチ122−1および122−2を
動作開始させる(S204)。それと同時にスロット切
替完了報告を上りタイム・スロットSU1を用いて無線
基地局30に送出し(S205)、ダイヤル・トーンが
送られてくるのを待つ(S206)。
【0061】この上り無線信号の無線搬送波のタイム・
スロットSU1の状態を模式的に示すと図7(c)のご
とくなる。無線基地局30には、タイム・スロットSU
1のほかに、他の移動無線機100からの上り信号とし
てSU3やSUnが1フレームの中に含まれて送られて
きている。スロット切替完了報告を受信した無線基地局
30では(S207)、関門交換機20宛に移動無線機
100のIDとともに発呼信号を送出する(S20
8)。これに対し関門交換機20では、移動無線機10
0のIDを検出し、関門交換機20に含まれたスイッチ
群のうちの必要なスイッチをオンにして(S209)、
ダイヤル・トーンを無線基地局30へ送出する(S21
0、図10)。
【0062】このダイヤル・トーンは、無線基地局30
により移動無線機100宛に転送され(S211)、移
動無線機100では、通話路が設定されたことを確認す
る(S212)。
【0063】この状態に移行したとき移動無線機100
の電話機部101の受話器からダイヤル・トーンが聞こ
えるので、ダイヤル信号の送出を始める。このダイヤル
信号は速度変換回路131により速度変換され、送信部
134および送信ミクサ133を含む無線送信回路13
2より、上りのタイム・スロットSU1を用いて送出さ
れる(S213)。かくして、送信されたダイヤル信号
は無線基地局30の無線受信回路35で受信される。
【0064】この無線基地局30では、すでに移動無線
機100からの発呼信号に応答し、使用すべきタイム・
スロットを与えるとともに、無線基地局30の信号選択
回路群39および信号割当回路群52を動作させて、上
りのタイム・スロットSU1を受信し、下りのタイム・
スロットSD1の信号を送信する状態に移行している。
したがって移動無線機100から送信されてきたダイヤ
ル信号は、信号選択回路群39の信号選択回路39−1
を通った後、信号速度復元回路群38に入力され、ここ
で原送信信号が復元され、信号処理部31を介して通話
信号22−1として関門交換機20へ転送され(S21
4)、電話網10への通話路が設定される(S21
5)。
【0065】一方、関門交換機20からの入力信号(当
初制御信号、通話が開始されれば通話信号)は、無線基
地局30において信号速度変換回路群51で速度変換を
受けた後、信号割当回路群52の信号割当回路52−1
によりタイム・スロットSD1が与えられている。そし
て無線送信回路32から下りの無線チャネルのタイム・
スロットSD1を用いて移動無線機100宛に送信され
る。
【0066】移動無線機100では、無線チャネルCH
1のタイム・スロットSD1において受信待機中であり
無線受信回路135で受信され、その出力は速度復元回
路138に入力される。この回路において送信側の原信
号が復元され、電話機部101の受話器に入力される。
かくして、移動無線機100と一般の電話網10の内の
一般電話との間で通話が開始されることになる(S21
6)。
【0067】終話は移動無線機100の電話機部101
の受話器をオン・フックすることにより(S217)、
終話信号と制御部140からのオン・フック信号とが、
速度変換回路131を介して無線送信回路132より無
線基地局30宛に送出されるとともに(S218)、制
御部140では送受信断続制御器123の動作を停止さ
せ、かつ、スイッチ122−1および122−2をそれ
ぞれシンセサイザ121−1および121−2の出力端
に固定する。
【0068】一方、無線基地局30の制御部40では、
移動無線機100からの終話信号を受信すると関門交換
機20宛に終話信号を転送し(S219)、スイッチ群
(図示せず)のスイッチをオフして通話を終了する(S
220)。同時に無線基地局30内の信号選択回路群3
9および信号割当回路群52を開放する。
【0069】以上の説明では、無線基地局30と移動無
線機100との間の制御信号のやりとりは信号変換回路
群51,信号速度復元回路群38等を通さないとして説
明したが、これは説明の便宜上であって、音声信号と同
様に信号速度変換回路群51、信号速度復元回路群38
や信号処理部31を通しても何ら支障なく通信が実施可
能である。
【0070】(2)移動無線機100への着呼 移動無線機100は電源オンした状態で待機中とする。
この場合移動無線機100からの発呼の項で説明したご
とく、システムで定められている手順にしたがった無線
チャネルCH1の下り制御信号を受信待機状態にある。
【0071】一般の電話網10より関門交換機20を経
由して移動無線機100への着呼信号が無線基地局30
へ到来したとする。これらの制御信号は通信信号22と
して音声信号と同様に、信号速度変換回路群51を通
り、信号割当回路群52を介して制御部40(図3)へ
伝えられる。すると制御部40では移動無線機100宛
の無線チャネルCH1の下りタイム・スロットのうちの
空スロット、たとえばSD1を使用して移動無線機10
0のID信号+着呼信号表示信号+タイム・スロット使
用信号(移動無線機100からの送信には、たとえばS
D1に対応するSU1を使用)を送出する。この信号を
受信した移動無線機100では、無線受信回路135の
受信部137より制御部140へ伝送される。制御部1
40では、この信号が自己の移動無線機100への着呼
信号であることを確認するので、電話機部101より呼
出音を鳴動させると同時に、指示されたタイム・スロッ
トSD1,SU1で待機するように送受信断続制御器1
23を動作させるとともに、スイッチ122−1,12
2−2のオン、オフを開始させる。かくて通話が可能な
状態に移行したことになる。
【0072】なお、本システムを用いて良好な状態で信
号伝送が実行され、かつシステム内の他の無線チャネル
へ悪影響を与えることのないことは、文献2によって理
論的に説明されているので省略し、以下、時間差電話信
号の有する多重負荷利得の増加に関し説明する。
【0073】(3)時間差電話信号の有する多重負荷利
得 時間差電話信号を用いないシステムにおける多重負荷利
得は文献3により与えられるが、本発明におけるよう
に、アナログ電話信号を時間片信号に分割し、さらに時
間的に隣合う時間片信号から差分信号である時間差電話
信号を作成し、これをTCM化した信号をシステムで使
用すると、従来以上の大きな値を有する多重負荷利得が
得られる。これを活用することによりシステムの周波数
有効利用の向上や経済性に大きく貢献することを以下説
明する。
【0074】さて、文献3を参考にすると、n多重にT
CM化(フレーム長T)されたアナログ電話信号(最高
周波数fh )の有する多重負荷利得(αdBとする)は
下式で与えられるn′多重のFDM(周波数分割多重)
信号のそれと同じになることが知られている。 n′=n/(2Tfh
【0075】つぎに、アナログ電話信号からTCM信号
を作成するとき、時間差電話信号をもとに作成した場合
の特徴について説明する。図11(a)は、図16
(a)に示した“イ”の信号であり、図11(b)はそ
の信号から時間的に隣合う時間片信号を用いて作成され
た時間差電話信号の一例を示している。すなわち、図1
1(a)の母音“イ”(全時間は約220ms)を10
ms毎に切断し時間片信号とし、これらから同図(b)
の時間差電話信号を作成し、一列に並べたものである。
ただし、1つの時間片信号から次の時間片信号へ移る時
間に発生するパルス雑音は除去されているとした。図1
6,図17および図11からは次のことがわかる。
【0076】1)時間差電話信号の振幅が大きくなるの
は、元の電話信号の短時間振幅幅変化が大きいときのみ
であり、その他の時間は振幅は極めて小さい。
【0077】2)時間片信号の時間長は1〜30ms程
度であるから、音声信号の微小変化をとらえるのに適す
る時間長である。図16および図17から明らかなよう
に、時間的に隣合う時間片信号は一部を除き、その有す
る信号波形がほとんど同一である。
【0078】3)したがって、時間的に隣合う時間片信
号を用いて作成された時間差電話信号の特徴として一般
的に次のことが言える。まず、50%以上がほとんど無
信号、すなわち成分の含まれていない空信号となる。ま
た残りの50%以下も一部を除き、ほとんどが小さな信
号電力しか有しない。
【0079】4)空信号は電力を有しないし、小さな信
号電力しか含まない時間片信号を時間圧縮して得られる
TCM信号の1フレーム内の電力は次のようになる。す
なわち、これらの信号を多く含むフレームにおいて、1
/(2Tfh )時間ごとにフレームの各部分の平均電力
を測定した場合、時間差電話信号を作成しなかったTC
M信号の1/(2Tfh )時間ごとに測定した平均電力
よりも大きく減少する。この値は1/10程度あるいは
それ以下と推定される。
【0080】つぎに、時間差電話信号で作成したTCM
信号の有する多重負荷利得を求める。正確には図16お
よび図17を元にして図11(b)に示したのと同様な
時間差電話信号を多くの音声信号について作成し、その
分布を求めたり、あるいは実験を行う必要はあるが、こ
こでは省略し、時間差TCM信号の平均電力の減少を9
0%減とする(実際にはもっと大きい)。この時の多重
負荷利得の増加は容易に10倍(10dB)となる。
【0081】つぎに、以上説明した時間差電話信号の作
成法を図12を用いて説明する。図12は図2に示す移
動無線機100の構成のうち、速度復元回路138,電
話機部101と速度変換回路131の内部構成を、それ
ぞれ示している。
【0082】図12において、右方より無線受信回路1
35からの圧縮された時間差電話信号(差信号)が入力
される。この入力信号はスイッチ165によりタイム・
スロット毎(TCMのフレーム単位に1個毎)に電話信
号記憶回路161−1もしくは161−2へそれぞれ入
力され記憶される。なお、スイッチ165の端子a,b
の切替のタイミングはタイミング発生器142からの信
号により行われる。ついで、ここで記憶された信号は読
出され、時間伸張回路162−1もしくは162−2に
より元の電話信号速度に復元される。この復元された電
話信号はまだ時間差電話信号の形態であり、電話信号再
生回路163−1もしくは163−2へ入力される。こ
こで、時間差電話信号(差信号)はその1つ前のフレー
ムのタイム・スロット内の信号と加え合わされ、元の1
フレーム分の電話信号が再生される。そして、スイッチ
167の端子a,bの切替(このタイミングもタイミン
グ発生器142からの信号による)により電話信号再生
回路163−1もしくは163−2の出力は交互に取り
出され、電話機部101の受話回路106へ送られる。
【0083】なお、人の耳には信号の有する周波数は識
別できても、位相のシフトに関しては一般に識別できな
いといわれており、電話信号の再生時には位相シフト量
補正は必要がない。しかし、電話とファクス信号が混在
する信号の場合は位相のシフト量補正の処理が必要とな
るので、その補正機能を電話信号再生回路163−1,
163−2に備えなければならない。これについては後
述する。
【0084】図12の左方に電話機部101の内部構成
が示されており、制御部140と電話機制御回路105
の間で制御信号の授受を行っている。また、受話回路1
06および、送話回路107はクロック再生回路141
からの信号を得て動作している。
【0085】以下、移動無線機100が送信し、無線基
地局30が受信する場合について説明する。
【0086】図12の下方に速度変換回路131の内部
構成を示しており、電話機部101の送話回路107よ
り出力された電話信号はスイッチ175により電話信号
の1フレーム単位毎に電話信号記憶回路171−1もし
くは171−2へそれぞれ入力され記憶される。このス
イッチ175の端子a,bの切替のタイミングはタイミ
ング発生器142からの信号により行われる。ここで記
憶された信号は読出され、差信号作成回路172−1ま
たは172−2へ入力され、ここで、電話信号はその1
つ前のフレームの電話信号と差し引かれ(差分をとる)
時間差電話信号に変換される。
【0087】ただし、信号の有する位相がシフトされて
いると、相隣るフレーム内の2個の信号が全く同一の信
号(同一振幅でかつ同一周波数)であっても、時間差電
話信号を作成したとき無信号にならない。たとえば位相
が完全に逆位相のときは時間差電話信号はもとの信号の
2倍の信号成分を有することになる。
【0088】上記の問題を解決する方法を図13により
説明する。図13は図12に示す差信号作成回路172
−1(もしくは172−2)の内部構成を示している。
ただし、同図は動作の基本を説明するものであるから、
実用的な構成は後述する。また、差信号作成回路172
−2の構成は172−1とまったく同様だから、以下差
信号作成回路172−1に関し説明する。
【0089】送話回路107よりの信号はスイッチ17
5の端子aがオンのとき電話信号記憶回路171−1へ
入来する。この出力は図13の左方より差信号作成回路
172−1へ入力される。次の時間(1フレームの時間
間隔後)には送話回路107よりの信号はスイッチ17
5の端子bがオンになっており電話信号記憶回路171
−2へ入来し、この出力は図13の左方より差信号作成
回路172−1へ入力される。これらの入力信号は前者
は直接、後者は固定位相器271a,271b,…,2
71nを経由して各信号混合回路272a,272b,
…,272nに入力される。ただし、固定位相器271
a,271b,…,271nは入力信号に一定の位相変
化を与えるためであり、それぞれ一定の値を有する。た
とえば、n=36とすると、 φi+1 =φi +10 (度、 i=1、2、3、…、
36) で与えられるような位相変化、すなわち、10度ずつ異
なる位相を与えるように設置されている。そのため、こ
こを通過する信号は、位相φi がそれぞれ10度ずつ異
なる。したがって、信号混合回路272a,272b,
…,272nでは電話信号記憶回路171−1よりの信
号と、位相が変えられた同171−2よりの信号が混合
される。
【0090】さて、信号混合回路272a,272b,
…,272nからの出力信号は、一部は選択スイッチ2
79へ、他の一部は信号電力測定器275−1へ送られ
る。信号電力測定器275−1では送られてきた信号の
レベルを測定する。
【0091】以下、電話信号の特徴を考慮した具体的な
動作を説明する。電話信号は完全休止時は信号電力は0
であり、小さいレベルや大きいレベル等、種々のレベル
が時間的に変動し、かつ周波数成分も時間的に変動す
る。それゆえ、電話信号が完全休止時には信号電力は0
であり、すべての信号混合回路272a,272b,
…,272nからの出力信号も当然0となる。したがっ
て信号電力測定器275−1へ送られる出力信号も0と
なり、信号電力測定器275−1はどの信号混合回路2
72の出力信号が最小かは決定することができない。そ
れゆえ、制御部140へは信号を送ることはできない。
しかしながら、この状態の持続時間は通常0.2〜1秒
程度であり、0.2〜1秒経過後には、ある信号レベル
を有する電話信号が信号混合回路272a,272b,
…,272nへ入力される。すると、前述の固定位相器
271a,271b,…,271nの作用により、これ
らの出力レベルは当然異なってくる。信号電力測定器2
75−1では信号混合回路272a,272b,…,2
72nからの出力信号のレベルを測定し、その大小を比
較する。その結果、たとえば、信号混合回路271aか
らの出力信号のレベルが最小であったとする。信号電力
測定器275−1では、この結果をもとに信号混合回路
271aからの出力信号だけを信号混合回路272aを
介して時間圧縮回路173−1へ送信するように選択ス
イッチ279−1を動作させるが、この情報をただちに
制御部140へ送ることはせず、1〜2秒間測定値の時
間的変化を吟味する。1〜2秒間は、たとえば、フレー
ム長10msのTCM信号では、100〜200フレー
ムに相当するが、この間、信号混合回路272a,27
2b,…,272nからの信号レベルを記憶し比較す
る。ただし、この間も時間圧縮回路173−1へは出力
信号最小の信号混合回路272(おそらく272a)か
らの出力信号が送信される。
【0092】以上の結果、1〜2秒間の測定値を通じて
も信号混合回路272aからの出力信号のレベルが最小
であったと判断すると、信号電力測定器275−1で
は、この結果を制御部140へ知らせる。
【0093】一方、制御部140へは同様の情報を差信
号作成回路172−2内に具備されている信号電力測定
器275−2から得ている。制御部140では、これら
得た情報が矛盾しなければ、最も小さい信号電力を有す
る信号混合回路272を決定し、その出力信号だけが時
間圧縮回路173−1へ送信されるように選択スイッチ
279を動作させる。また、制御部140では制御信号
により、この位相情報(位相シフト量)を対向して通信
している相手方(この場合、無線基地局30)に通知す
る。もし、制御部140は得た情報が矛盾しておれば、
信号電力測定器275−1もしくは275−2に対し、
さらに測定を継続させる。
【0094】以上の動作の結果、時間圧縮回路173−
1へは、時間差電話信号として最も信号電力の小さなも
のが送信される。また、差信号作成回路172−2にお
いても上記と同様の動作が実行される。したがって、時
間差電話信号の有する電力の最小化という所望の目的を
達することが可能になる。
【0095】以上の説明の内、なぜ信号電力測定器27
5が測定結果をただちに制御部140へ送ることはせ
ず、1〜2秒間測定値の時間的変化を見るのかは、つぎ
の理由による。
【0096】 電話信号(音声信号)の立上がりにお
いては、過渡的な信号成分が存在し、この時にレベル判
定すると、その後に続く準平常状態(アイウエオ等の母
音が持続される状態)での出力信号が最小レベルを示す
信号混合回路272とは異なる可能性がある。
【0097】 1度出力信号が最小レベルを示す信号
混合回路272を決定すると、その電話信号(音声信
号)が継続する限り位相の変化はなく、したがって制御
部140へ選択スイッチ279のオン状態の変更を知ら
せる必要はない(各個人の音声のフォルマント周波数は
固有である)。
【0098】以上の動作例は基本的な原理説明のため、
固定位相器271の数が36個であり、位相差が10度
ごとの場合であったので、相隣るフレーム内の2個の信
号が全く同一の信号(同一振幅で、かつ同一周波数)で
あっても、時間差電話信号を得たときには最大10度の
誤差信号を含むことになる。もしも、この誤差を小さく
したい場合は、設置する固定位相器271の数を増加す
ればよい。たとえば位相差が5度まで許せる場合には、
固定位相器の数は72個あればよいことになる。
【0099】つぎに、実用的な差信号作成回路172を
説明する。図14はこの一例で、図13の固定位相器2
71の代わりに可変位相器270−1を使用している。
可変位相器270−1を使用すると多数の固定位相器2
71を必要としないうえに、位相誤差を実際上0にする
ことができることを以下に説明する。
【0100】まず、図14における可変位相器270−
1は図13の固定位相器271a,271b,…,27
1nのすべての機能を可変位相器270−1の1個で兼
ね備えていることを説明する。電話信号記憶回路171
−1より電話信号が入力されると、差信号作成回路17
2−1内の信号混合回路273−1に具備されている記
憶回路に記憶する。つぎに時間的に1フレーム後に電話
信号記憶回路171−2より電話信号が可変位相器27
0−1を経由して入力される。このときは、可変位相器
270−1は、ある値(φ(τ0 ))に固定されてい
る。この信号を受信した差信号作成回路172−1で
は、信号混合回路273−1において、すでに記憶して
いる信号(前フレームの信号)とで差信号を作成し、こ
の出力を時間圧縮回路173−1と信号電力測定器27
6−1へ送信する。信号電力測定器276−1では、こ
の信号を受信して出力レベルを記憶するとともに、制御
部140に対し、可変位相器270−1の位相を10度
進ませるよう要請する。この要請をうけた制御部140
では制御信号により可変位相器270−1の位相を10
度進ませる。
【0101】つぎのフレームの信号は、差信号作成回路
172−2(その内部構成は172−1に同じ)が上記
と同様の動作を実行中である。また差信号作成回路17
2−1では、電話信号記憶回路171−1より電話信号
が入力されており、差信号作成回路172−1内の信号
混合回路273−1の記憶回路に記憶する。つぎに、時
間的に1フレーム後に電話信号記憶回路171−2より
電話信号が可変位相器270−1を経由して入力され
る。このときは、可変位相器270−1は遅延時間φ0
+10(度)を与えることになる。この信号を受信した
差信号作成回路172−1ではすでに記憶している信号
(前フレームの信号)とで差信号を作成し、この出力を
時間圧縮回路173−1と信号電力測定器276−1へ
送信する。信号電力測定器276−1では、この信号を
受信して出力レベルを記憶するとともに制御部140に
対し、可変位相器270−1の位相をさらに10度進ま
せるよう要請する。
【0102】以上の動作を時間72フレームにわたって
実施すると、信号電力測定器276−1では今まで記憶
した信号電力値を比較し、最小の信号電力値を得た可変
位相器270−1の位相を制御部140へ通知し、可変
位相器270−1の位相値を固定するように要請する。
制御部140では同様の情報を差信号作成回路172−
2内の信号電力測定器276−2からも得ており、両者
を比較し一致すれば可変位相器270−1の位相値を要
求された値で固定する。もしも、両者の値が一致しない
場合や、信号電力測定器276−1内での測定に不満が
ある場合は、つぎの72フレームの測定結果を待って制
御部140へ通知することになる。
【0103】以上の動作の結果、可変位相器270−1
の位相値τ0 は10度の誤差範囲で差信号作成回路17
2−1もしくは172−2に与える位相値が決定したこ
とになるが、さらに最適の位相値を与える動作を説明す
る。それには、上記と同様な動作を可変位相器270−
1の位相値τ0 の前後10度の範囲できめこまかく行え
ば良いことになる。すなわち、たとえばτ0 −9、τ0
−8、…、τ0 −1、τ0 +1、τ0 +1、…、τ0
9(度)と変化させたときの信号電力測定器276−1
(または276−2)の測定値を比較し、その内の最小
の値を制御部140へ知らせ、制御部140はこの値に
なるよう可変位相器270−1(または270−2)の
位相値を固定すればよい。
【0104】上記の動作の結果、1度の誤差範囲で差信
号作成回路172−1もしくは172−2に与える位相
値が決定したことになるが、さらに誤差を減らしたい場
合は、上で得られたτの値の近傍で0.1度ずつ変化さ
せ、上記の動作と同様な動作を行えばよい。
【0105】以上の動作に要する所要時間は無信号時を
除いて、たかだか100〜200フレーム程度であり、
1フレームは通常1〜10ms〜程度であるので、10
0ms〜1秒程度で完了し、その後は1つの通話中可変
位相器270の位相値をとくに変更する必要はないか
ら、良好な時間差電話信号を得て速く実行させたいとき
は、使用する可変位相器270を複数個(たとえば3
個)準備し、第1の可変位相器には0〜120度、第2
の可変位相器には120〜240度、第3の可変位相器
には240〜360度で同時に平行して動作させれば、
所要時間は1/3に短縮することが可能である。
【0106】また、この時の位相変化量を対向して通信
している相手側に制御信号を用いて送信すると、この信
号を受信した相手側では、可変位相器を操作して信号の
有する位相成分を完全に送信時と同一に復元することが
可能になる。
【0107】以上の説明では、送信すべき時間差電話信
号の有する電力がかなり小さい場合でも送信するものと
した。したがって、この場合は信号の無歪み伝送が可能
であることは当然である。しかしながら、時間差電話信
号の有する電力がかなり小さい場合、正確にはシステム
で定める一定の値以下の場合は送信を省略する方法があ
る。この目的は、
【0108】 回路の簡易化によるシステムの経済化
【0109】 送信信号の無信号化による周波数の有
効利用度の向上(無線搬送波を含めて無送信信号とす
る)である。
【0110】以上のプロセスにより作成された時間差電
話信号は時間圧縮回路173−1もしくは173−2へ
入力される。そして、スイッチ177の端子a,bの切
替(このタイミングもタイミング発生器142からの信
号による)によりTCM信号の1タイム・スロット毎
(TCMのフレーム単位毎に1個与えられる)に無線送
信回路132へ送出される。
【0111】無線送信回路132(図2)では多重負荷
利得を考慮した信号レベルで周波数変調された後、送信
ミクサ133に送られる。送信ミクサ133では周波数
変調されたTCM化電話信号は、指定された搬送波周波
数を有する1個の変調信号波となり、アンテナから無線
基地局30へ向けて送られる。
【0112】図15には受信側で位相成分を復元するこ
とのできる電話信号再生回路163−1(163−2も
同様)の内部の詳細な回路構成が示されている。受信信
号混合回路262aおよび262bには時間伸張回路1
62−1(または162−2)の出力が直接に、時間伸
張回路162−2(または162−1)の出力が可変位
相器260aおよび260bを介して印加され、通信の
相手側からの制御信号により位相情報として受けた制御
部140からの指示によりシフトすべき位相量を決定し
て、図14で示した動作の逆の操作により元信号を復元
してスイッチ167a,bへ送出している。
【0113】つぎに、無線基地局30における動作を説
明する。図3に示される無線基地局30の構成の内、信
号速度復元回路群38と信号速度変換回路群51の内部
構成は、信号の送受信が、多数の移動無線機と同時に行
っているのを除けば、移動無線機100の速度復元回路
138、速度変換回路131と、ほぼ同等の機能を有す
る。すなわち、無線基地局30においても速度復元回路
群38の中に移動無線機100の構成で説明した電話信
号再生回路163−1,163−2と同様の動作(図1
2および図15参照)を行う回路が具備されており、受
信信号混合回路262a,262bと同様の動作を行う
ことになる。この場合、図12および図15の結線より
明らかなように、受信された時間片信号は隣合う信号が
混合され、その一方の信号の位相は送信時に受けた位相
量を復元されるように制御されているから、受信信号混
合回路262a,262bの出力信号において、送信さ
れた電話信号が復元されたことになる。
【0114】以上の説明で明らかなように、時間差電話
信号の作成法は容易であり、実際のシステムに導入すれ
ば10dB程度もしくはそれ以上大きな多重負荷利得を
得ることが可能になるので、これを送信電力の低減に使
用することができる。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、電話信
号を用いるTCMシステムにおいて、本文で詳述した時
間差電話信号を用いることにより、TCM信号の有する
多重負荷利得をさらに大きくすることが可能となり、こ
れを送信電力の低減に使用すると消費電力の低減となる
ほか、周波数の有効利用が可能となった。したがって、
本発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムの概念を示す概念構成図であ
る。
【図2】本発明のシステムに使用される移動無線機の基
本動作を説明するための回路構成図である。
【図3】本発明のシステムに使用される無線基地局の基
本動作を説明するための回路構成図である。
【図4】本発明のシステムに使用される基本動作を説明
するためのタイム・スロット構造図である。
【図5】通話信号および制御信号のスペクトルを示すス
ペクトル図である。
【図6】音声信号とデータ信号を多重化する回路構成図
である。
【図7】タイム・スロットの無線信号波形を示す波形図
である。
【図8】通話信号および制御信号のスペクトルを示すス
ペクトル図である。
【図9】本発明によるシステムの基本動作の流れを示す
フロー・チャートである。
【図10】図9とともに本発明によるシステムの基本動
作の流れを示すフロー・チャートである。
【図11】イの信号波形(a)から得た本発明に用いる
時間差信号波形(b)を示す波形図である。
【図12】図2の構成要素である速度復元回路,電話機
部および速度変換回路の回路構成図である。
【図13】図12の構成要素である差信号作成回路の動
作原理を示す回路構成図である。
【図14】差信号作成回路の具体的一実施例を示す回路
構成図である。
【図15】図12の構成要素である電話信号再生回路の
具体的一実施例を示す回路構成図である。
【図16】母音の波形図である。
【図17】子音+母音(チョ)の波形図である。
【図18】電話信号からピーク除去をしたときと0付近
を除去した場合の情報伝送量特性を示す特性図である。
【図19】図18においてピーク除去をする場合と0付
近除去をする場合の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
10 電話網 20 関門交換機 22−1〜22−n 通信信号 30 無線基地局 31 信号処理部 32 無線送信回路 35 無線受信回路 38 信号速度復元回路群 38−1〜38−n 信号速度復元回路 39 信号選択回路群 39−1〜39−n 信号選択回路群 40 制御部 41 クロツク発生器 42 タイミング発生回路 51 信号速度変換回路群 51−1〜51−n 信号速度変換回路 52 信号割当回路群 52−1〜52−n 信号割当回路 91 ディジタル符号化回路 92 多重変換回路 100,100−1〜100−n 移動無線機 101 電話機部 120 基準水晶発振器 121−1,121−2 シンセサイザ 122−1,122−2 スイッチ 123 送受信断続制御器 131 速度変換回路 132 無線送信回路 133 送信ミクサ 134 送信部 135 無線受信回路 136 受信ミクサ 137 受信部 138 速度復元回路 141 クロック再生器 161−1,161−2 電話信号記憶回路 162−1,162−2 時間伸張回路 163−1,163−2 電話信号再生回路 165,167 スイッチ 171−1,171−2 電話信号記憶回路 172−1,172−2 差信号作成回路 173−1,173−2 時間圧縮回路 175,177 スイッチ 260 可変位相器 262 受信信号混合回路 270 可変位相器 271 固定位相器 272,273 信号混合回路 275,276 信号電力測定器 279 選択スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のゾーンをそれぞれカバーしてサー
    ビス・エリアを構成する各無線基地手段(30)と、前
    記複数のゾーンを横切って移動し、前記無線基地手段と
    交信するためにフレーム構成のタイム・スロットに時間
    的に圧縮した区切られた信号をのせた無線チャネルを用
    いた各移動無線手段(100)との間の通信を交換する
    ための関門交換手段(20)とを用いる移動体通信の時
    間分割通信方法において、 前記時間的に圧縮した区切られた信号の各フレームごと
    に時間的変化分である差信号を得る場合に、前記区切ら
    れた信号の位相を調整して前記差信号の値が小さくなる
    ようにして時間的に圧縮した区切られた信号とすること
    により得られる多重負荷利得にもとづいて前記無線基地
    手段と前記移動無線手段との間の交信に使用する無線信
    号のレベルを決定する移動体通信の時間分割通信方法。
  2. 【請求項2】 前記区切られた信号の位相を調整して前
    記差信号の値が最小値を示し、この最小値が所定値を越
    える場合のみ前記時間的に圧縮した区切られた信号とす
    る請求項1の移動体通信の時間分割通信方法。
  3. 【請求項3】 前記区切られた信号の位相を調整した場
    合の位相の調整量を受信側に通知するようにした請求項
    1の移動体通信の時間分割通信方法。
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