JPH0662906B2 - 記録液の製造方法 - Google Patents

記録液の製造方法

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JPH0662906B2
JPH0662906B2 JP25188891A JP25188891A JPH0662906B2 JP H0662906 B2 JPH0662906 B2 JP H0662906B2 JP 25188891 A JP25188891 A JP 25188891A JP 25188891 A JP25188891 A JP 25188891A JP H0662906 B2 JPH0662906 B2 JP H0662906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
法の中でもとりわけ記録液に熱エネルギーを与えて液滴
として吐出させ被記録材に記録を行う記録方法において
用いられる記録液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々のイン
ク吐出方式(例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いて
インクに機械的振動又は変位を与える方式、インクを加
熱して発泡させ、そのときの圧力を利用する方式、等が
知られている。)により、インク小滴(drople
t)を形成し、それ等の一部若しくは全部を紙等の被記
録材(これを記録紙と略称する)に付着させて記録を行
うものである。又、筆記具を用いる場合には、周知の如
く、毛細孔からインクを吐出してそれを被記録材に受容
させて記録を行う。
【0003】さて、従来から、この様なインクジェット
方式或は、筆記具用のインクとしては、一般に、水溶性
染料、この染料の溶媒である水、そして乾燥防止剤であ
るグリコール類の3者を主要成分にして組成されるもの
を挙げることができる。この中、水溶性染料としては直
接染料、酸性染料および塩基性染料が記録した時の堅ろ
う性や色調の点ですぐれているため好んで用いられる。
これらは元来、繊維の染色用として製造されたものであ
るので、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムなどの無機塩
類をはじめとして、カルシウム、マグネシウム、鉄、シ
リコン等の金属(イオン)を不純物として含んでいる。
【0004】かような不純物を含む染料で、記録用イン
クを調製すると次のような好ましからざる事態を招来す
る。すなわち、インク中の染料溶解安定性を低下せし
め、染料の凝集・沈殿をもたらす。また他方、インク吐
出オリフィスや毛細孔付近でインクが蒸発し液組成が変
化すると塩類の析出をひき起こす。これらはいずれもイ
ンクジェット方式や筆記具による記録において最も忌避
すべき吐出オリフィスや毛細孔の目づまりの原因とな
る。オリフィス目づまり防止のためにこれまで多数の対
策が提案されているが、完全な解消策は見当らない。
【0005】インクが目づまりを起こしやすいものであ
ると染料濃度を低くしなければならず、その結果、記録
画像の濃度が不充分で品位に欠け、また耐光性も劣るも
のとなる。
【0006】そこで、本発明者は、インク中の染料濃度
が制約されることなく、しかも、目づまりをなくす方策
について種々、検討を試みた結果、特に、インク中のカ
ルシウムイオン(Ca++)濃度が目づまりの発生に大き
く関与していることを発見した。
【0007】即ち、インク中のカルシウムイオン濃度が
5ppm以下、ことに0.3ppm〜5ppm、特に、
3ppm以下、更には0.3ppm〜3ppmになる
と、インクを長期保存したときにも沈殿物の発生が認め
られないこと、又、インクを充填した吐出オリフィスや
毛細孔において目づまりが認められないことが判明した
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の知見
に基づいて為されたもので、とりわけ、記録液に熱エネ
ルギーを与えて液滴として、吐出させ被記録材に記録を
行うタイプのインクジェット記録方法に用いた場合、記
録画像の濃度や品位の低下、そして耐光性の劣悪化を招
くことなく、しかも、記録手段からのインクの不吐出を
起こさない記録液を製造することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
る本発明は、記録液に熱エネルギーを与えて形成した液
滴を以て記録を行う記録方法に適用する記録液の製造方
法において、染料を予め塩析法により精製する工程と、
前記精製された該染料を水溶性有機溶剤に溶解し、濾過
する工程と、得られた濾液に水を加える工程とを有し、
記録液中に含まれるカルシウムイオンの濃度が5ppm
以下となるよう調整することを特徴とする記録液の製造
方法である。
【0010】本発明によれば、特に記録液に熱エネルギ
ーを与えて液滴として吐出させるタイプのインクジェッ
ト装置に効果的に作用し、吐出オリフィスを長期間、目
づまりさせず、濃度が高く、高品位で耐光性に優れたイ
ンクによる記録画像が定常的に得られる。
【0011】以下、具体例を挙げて本発明を詳細に説明
する。
【0012】本発明に用いるインクの基本組成分として
は、第1に、直接染料、酸性染料、塩基性染料に代表さ
れる水溶性染料、第2にこれ等染料の溶媒である。この
溶媒としては、水(・・・以下の説明で水という場合
は、脱イオン水を意味する)を主な溶媒体成分とするも
のであり、水と水溶性の各種有機溶剤との混合物を使用
することも可能である。水溶性の有機溶剤としては、例
えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4
のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトン
アルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアル
キレングリコール類;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等
のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレン
グリコール類;グリセリン;エチレングリコールメチル
(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル
(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低
級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられ
る。
【0013】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレ
ングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテルは好ましいもので
ある。
【0014】インク中の上記水溶性有機溶剤の含有量
は、一般にはインクの全重量に対して重量パーセントで
0〜95%、好ましくは10〜80%、より好ましくは
20〜50%の範囲とされる。
【0015】この時の水の含有量は、上記溶剤成分の種
類、その組成或いは所望されるインクの特性に依存して
広い範囲で決定されるが、インクの全重量に対して一般
に10〜100%、好ましくは10〜70%、より好ま
しくは20〜70%の範囲内とされる。
【0016】以上のインク組成物中のカルシウムイオン
濃度を調整する具体的方法は次のとおりである。即ち、
先ず、所望濃度の染料水溶液に硫酸ナトリウムを添加し
染料を塩析する。次に、析出した沈殿物を濾取し、これ
を硫酸ナトリウムの飽和純水溶液にて洗浄した後、乾燥
する[・・・以上の過程で、原染料に含まれていたカル
シウム(イオン)の除去が行われる。]。得られた乾燥
固形物(精製染料)の所定量を水溶性有機溶剤中に溶解
した後、その溶液をフィルタリングし、濾液に所定量の
水、及び必要に応じて添加剤を加えて、撹拌しインクが
調製される。
【0017】そして、インク中のカルシウムイオン濃度
を原子吸光々度計により測定し、それが5ppm以下で
あるか否かを確認し、使用に供する。因に、以上のイン
ク調製法により、1〜5%程度の染料濃度にあるインク
を調製する場合、インク中のカルシウムイオン濃度を5
ppmに調整することは容易であり、しかも、確実に為
し得ることである。
【0018】そして、この様にして得られた上記インク
は、それ自体でインクジェット方式における記録特性
(信号応答性,液滴形成の安定性,吐出安定性,長時間
の連続記録性,長期間の動作休止後のインク吐出安定
性)保存安定性,被記録材への定着性,或いは記録画像
の耐光性,耐候性等いずれもバランスのとれた優れたも
のである。
【0019】ここで、叙上のインクの製造方法の実施例
により本発明を更に詳細に説明し、併せて効果を例証す
る。
【0020】
【実施例】
実施例1 <インクの調製>市販染料;ウオーターブラック187
L(オリエント化学社製)20%水溶液中に硫酸ナトリ
ウムを添加し撹拌を行い染料を塩析した。析出物を濾取
し、これを硫酸ナトリウムの飽和純水溶液にて洗浄し、
乾燥した。得られるインク中の染料濃度が3重量(w
t)%になるよう所定量の前記乾燥固形物を秤量し、こ
れをジエチレングリコールとN−メチル−2−ピロリド
ンの3対1混合液中に溶解した。次に、この溶液を平均
孔径;1μのテフロンフィルターにて加圧濾過し、濾液
の40重量部に水(60重量部)を加えて撹拌してイン
クとした。このインク中のカルシウムイオン濃度を原子
吸光々度計にて測定した処、1.8ppmであった。
【0021】実施例2〜5 実施例1と同様の方法により下記表1の市販染料を用い
てインクを調製した。
【0022】
【表1】
【0023】参考例1 表1のインクを用いて、記録ヘッド内のインクに熱エネ
ルギーを与えて液滴を発生させ記録を行なうオンデマン
ドタイプのマルチヘッド(吐出オリフィス径35μ、発
熱抵抗体抵抗値150Ω、駆動電圧30V、周波数2K
Hz)を有する記録装置により、以下のT1〜T5の検討
を行なったところ、いずれにおいても優れた結果を得
た。
【0024】(T1)長期保存性;インクをプラスチッ
クフィルムの袋に密閉し、−30℃と60℃で6ヵ月間
保存したのちでも不溶分の析出は認められず、液の物性
や色調にも変化がなかった。
【0025】(T2)吐出安定性;室温、5℃、40℃
の雰囲気中でそれぞれ24時間の連続吐出を行なった
が、いずれの条件でも終始安定した高品質の記録が行な
えた。
【0026】(T3)吐出応答性;2秒毎の間歇吐出と
2ヵ月間放置後の吐出について調べたが、いずれの場合
もオリフィス先端での目づまりがなく安定で均一に記録
された。
【0027】(T4)記録画像の品質;下表列記の被記
録材に記録された画像は濃度が高く鮮明であった。室内
光に6ヵ月さらしたのちの濃度の低下率は1%以下であ
った。
【0028】(T5)各種被記録材に対する定着性;表
2の被記録材に印字15秒後印字部を指でこすり画像ず
れ・ニジミの有無を判定した。いずれも画像ずれ・ニジ
ミ等がなく優れた定着性を示した。
【0029】
【表2】
【0030】参考例2 イエローインクとして実施例2のインク、マゼンタイン
クとして実施例3のインク、シアンインクとして実施例
4のインク、ブラックインクとして実施例5のインクを
夫々、用いて参考例1において利用したものと同様のイ
ンクジェット記録装置にてフルカラーの写真を再現し
た。得られた画像は、各色が極めて鮮明で、色再現も良
好であった。
【0031】比較例
【0032】
【外1】
【0033】以上の組成分を混合して溶解した後、平均
孔径1μのテフロンフィルターで加圧濾過したものをイ
ンクとした。このインク中のカルシウムイオン濃度を測
定すると、7ppmであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録液に熱エネルギーを与えて形成した
    液滴を以て記録を行う記録方法に適用する記録液の製造
    方法において、染料を予め塩析法により精製する工程
    と、前記精製された該染料を水溶性有機溶剤に溶解し、
    濾過する工程と、得られた濾液に水を加える工程とを有
    し、記録液中に含まれるカルシウムイオンの濃度が5p
    pm以下となるよう調整することを特徴とする記録液の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水溶性有機溶剤が、前記記録液全重
    量に対して10〜80%の割合で適用される請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記塩析法において、硫酸ナトリウムを
    用いる請求項1に記載の製造方法。
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