JPH0662533B2 - 揮発性フッ素化β―ケトイミンリガンドの製造方法 - Google Patents

揮発性フッ素化β―ケトイミンリガンドの製造方法

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JPH0662533B2
JPH0662533B2 JP1317428A JP31742889A JPH0662533B2 JP H0662533 B2 JPH0662533 B2 JP H0662533B2 JP 1317428 A JP1317428 A JP 1317428A JP 31742889 A JP31742889 A JP 31742889A JP H0662533 B2 JPH0662533 B2 JP H0662533B2
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ジョン.アンソニー.トーマス.ノーマン
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エアー.プロダクツ.アンド.ケミカルス.インコーポレーテッド
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    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/06Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material
    • C23C16/18Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the deposition of metallic material from metallo-organic compounds

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフッ素化有機リガンド(配位体)及び該リガン
ドから生成した揮発性金属錯体に関するものである。
(従来の技術) エレクトロニクス産業においては金属膜、金属酸化物
膜、金属ケイ化物膜等の化学的蒸着(CVD)に際して用
いられる種々の揮発性金属材料に対する需要が増大して
いる。このような金属材料に対する重要な要求特性はそ
の金属材料が容易に蒸発または昇華して金属を含む蒸気
またはガスとなり、或る条件下で分解してターゲットと
なる基板上に被膜を形成し得ることである。
マイクロ・エレクトロニクス産業において、プリント配
線や半導体デバイスとして一般的に用いられる錯体を含
む金属材料の1例としては、H3SiCo(CO)4錯体が挙げら
れるが、この錯体は670−770゜Kの気相において熱分解し
てCoSi及びジメチル亜鉛(1,4ジオキサン)を生成し、
これが250−550℃においてセレン化水素と反応しZnSeを
生成するのである。
上記したCVD法についてはB.J.AylettらによるVacuum,
35p435−439(1958)及びP.J.WrightらによるJ.of cry
stal Grouth,London(1986)受理論文等の参考文献中にそ
れぞれ記載されている。
化学的に安定し、容易に気相に蒸発気化する既知のフッ
素化金属錯体は親βジケトン先駆体リガンドに基づいて
配位された過フッ素化β−ジケトン金属配位化合物であ
る。これらの関係については次式で示される。
ここで、R1はアルキルまたはフッ素化アルキル、R2はフ
ッ素化アルキル、またMは配位化合物を形成し得る金属
である。
これらの化合物は揮発性と気相安定性を有するので、種
々の金属のガスクロマトグラフィーによる分離、ウラニ
ウムの精製及び特殊ガラスの製造等に利用されている。
金属薄膜の析出のための気相中での水素との反応による
金属錯体の分解については米国特許第3356527号に開示
されている。
過去にもアミンまたは一級ジアミンを上記した構造のリ
ガンドに似た構造を有するリガンドで濃縮する試みがな
されている。例えばR1及びR2が両方ともフッ素化炭素で
ないものにおいて適当なβ−ジケトンとアミン間の直接
シッフ−塩基縮合によってアミンから酸素原子を窒素原
子により置換し得ることが報告されている。
さらに、対応する金属錯体が金属イオンのキレ−ト化に
よって合成し得ることについて、A.E.Martell,らによ
るJ.Inorg.Nucl.Chem.Vol.5pp170-181(1958)に記載され
ている。
また、SieversらによってJ.Inorg.Nucl.Chem.Vol.32pp1
895-1906(1970)において報告されているようにR1及びR2
がともに過フッ素化アルキルであり、そして酸素がアミ
ンに置き換えられるようなリガンドは得られていない。
その方法は過フッ素化β−ジケトンは酸性度が高いので
反応に使われるアミンが陽イオン化して、所望のリガン
ドを形成するよりもアミンとβ−ジケトンとの塩を形成
してしまうためにこの方法は成功しなかったと信じられ
ている。Sieversらは次の構造を有するリガンドの合成
について報告している。
ここで、R1及びR2はCF3であり、R3は-CH2CH2-である。
このリガンドは[(CF3C(O)CHC(O)CF3)] [NH3-CH2C
H2-CH3+2塩の昇華によって合成されたと報じられてい
る。またこのリガンドは化学的に不安定であり、従って
分離することは不可能であるとも報じられている。
Charlesは米国特許第3594216号において基板を加熱し、
且つ揮発した金属−有機物β−ケトアミンキレートと接
触させることによって基板上に金属膜を蒸着させる方法
について開示している。金属−有機物β−ケトアミンは
従来の合成技術によって得られる。種々の金属キレート
化合物について広く明らかにされる一方において、特に
過フッ素化された金属キレート化合物の例やこれを用い
た合成技術については全く知られていない。
またさらにJohnsonらはJournal of Fluorine Chemistr
y,27pp371-378(1985)において、R1及びR2が過フッ素化
アルキルであり、酸素がアンモニアによって窒素と置換
したリガンドについて報告している。Cu+2錯体もまた作
りだされ、揮発性であることが報告されている。
(発明が解決しようとする課題) エレクトロニクス産業においては金属膜、金属酸化物
膜、金属ケイ化物膜等の化学的蒸着に際して用いられる
種々の揮発性金属材料に対する需要が増大しているにも
拘らず、従来技術においてはこのような金属材料に対す
る重要な要求特性、即ち容易に蒸発または昇華して金属
を含む蒸気またはガスとなり、特定の条件下で分解して
ターゲットとなる基板上に均一で完璧な金属薄膜を形成
し得るような金属材料を作るに適した化学的に安定して
リガンドは得られていない。
本発明は上記したような要望に応え、このような要求特
性を十分に満足し得る高度の揮発性を持った金属錯体が
得られるような化学的に安定した新規なリガンド及びこ
れより誘導される金属錯体並びにこれらの化合物の製造
法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記の目的達成のために完成されたものであ
り、新規なβ−ケトイミンリガンド及び該リガンドの揮
発性金属錯体並びにこれらの製造法に係るものである。
本発明のβ−ケトイミンリガンドは基本的には次に示す
ような一般構造式を有する。
但し、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ直鎖型または分岐鎖型
の過フッ素化C〜Cのアルキル基であり、RはC
〜Cのアルキレン、フェニレン又はヒドロキシアル
キレン基の如き有機官能基のいずれかである。
また、これらのリガンドから合成される金属錯体は高い
揮発性を有するβ−ケトイミナート金属錯体であり、そ
の化学的に示すような構造式を有する。
但し、R1、R2、R3、R4及びR5は前記した通りのものであ
り、M+2は2価金属Cu又はCoのイオンである。
本発明はまた上記したβ−ケトイミン及びこれより誘導
される金属錯体の製造法についても含まれるものであ
る。
即ち、本発明のリガンドはフッ素化されたβ−ケトイミ
ンをシリルエノールエーテルが生成されるようにシリル
化し、次いで得られたシリルエノールエーテルを所望の
リガンドが形成されるように一級アミンと反応させるこ
とによって合成される。
また、これらのリガンドに対応する金属錯体は得られた
リガンドをカリウムメトキサイドで処理し、次いで所望
の金属材料の錯体が得られるようにその金属ハロゲン塩
で処理することによって得られる。
(作用) 次に本発明の詳細及びその作用についてより具体的に述
べる。
本発明はフッ素化されたβ−ケトイミンと加熱により容
易に揮発し得るβ−ケトイミナート金属錯体に関するも
のであるが、このリガンドは、高度にフッ素化されてい
ること及びこれに対応する金属錯体を形成するために二
価の中央の配位金属原子に対して酸素と窒素を供給する
ための供与原子(ドナー)を含むことが特徴となってい
る。
また、このリガンドはこれによって作られる金属錯体も
同様であるが化学的に安定であり容易に揮発してガス相
を形成する。
金属錯体における高度のフッ素含有率は個々の分子間の
ファンデルワールス力を減少させこれによって錯体の沸
点や昇華温度を降下させる作用を有するものと考えられ
る。本発明における高度にフッ素化されたβ−ケトイミ
ンリガンドは下記Iの構造式を有している。
ここで、R1、R2、R4及びR5はそれぞれが直鎖型または分岐
鎖型の過フッ素化されたC〜Cのアルキル基であ
り、R3はC〜Cのアルキレン基、フェニレン基又は
ヒドロキシアルキレン基のような有機官能基のいずれか
である。
また、これらのリガンドから合成される金属錯体は下記
IIの構造式を有する。
ここで、R1、R2、R3、R4及びR5は上期リガンドにおいて示
されたものと同様であり、またM+2は2価金属イオンを
意味する。これらの揮発性の金属錯体は、例えば金属フ
ィルムや金属酸化物フィルムの基板上への析出のため一
般的に行なわれるCVDプロセスのようて蒸着技術におけ
る金属源として用いるのに十分な電位を持っている。
I式で示されるリガンドは次のようにして合成される。
即ち先ず、式R1COCH2COR2で示されるフッ素化β−ジケ
トンを無水状態で水素化カリウムで処理することによっ
て式RCOCHCOR で示される合成物を作
り、次いでそのRCOCHCOR 合成物をt
−ブチルジメチルクロライドのようなシリルクロライド
に反応させて、下記に示す構造式を有するシリルエノー
ルエーテルを得る。
ここでR1及びR2は前I式の場合と同様のものであり、R6
はそれぞれアルキル基群である。
上記の如くして得られたシリルエノールエーテルをNH2R
3NH2(R3は前I式と同様)の如き一級ジアミンで処理す
ることによって構造式Iに示されるような所望のβ−ケ
トイミンリガンドを得ることができる。
上記の如くして得られたβ−ケトイミンから金属錯体を
形成するにはリガンドを先ずメトキシドカリウムで処理
し、次いで得られた化合物をM+2(X)2 -式(ここでXはハ
ロゲンである)にて示されるハロゲン化金属で処理する
ことによって前記II式にて示す如き所望の高度にフッ素
化された金属錯体を得ることができる。
この発明によって得られた構造式Iのリガンドはエノー
ル型とケト型の二つの互変異性体が存在する。しかし
て、一般的には前記I式で示すようにケト型で代表され
る。本発明によって得られる好ましいリガンドおよび金
属錯体を次に示す。
リガンド 但し R1=R2=R4=R5=CF3、R3=(CH2)2 R1=R4=CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2 R1=R4=CF2CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2 R1=R2=R4=R5=CF3、R3=(CH2)2 R1=R2=R4=R5=CF3、R3=CH2CH(OH)CH2 金属錯体 但し、 R1=R2=R4−R5=CF3、R3=(CH2)2、M+2=Cu+2 R1=R2=R4−R5=CF3、R3=(CH2)2、M+2=Co+2 R1=R4=CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2、 M+2=Cu+2 R1=R4=CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2、 M+2=Co+2 R1=R4=CF2CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2、 M+2=Cu+2 R1=R4=CF2CF2CF3、R2=R5=CF3、R3=(CH2)2、 M+2=Co+2 次に本発明の実施例について述べる。
以下の実施例においては温度は摂氏に補正されていな
い。また断りのない限り全部分とパーセンテイジは重量
を表わしている。
使用薬品中1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタ
ンジオン、t−ブチルジメチルシリルクロライド、水素
化カリウム、2,2,2,−トリフルオロエチルアミン、エチ
レンジアミン、エタノールアミン、1,3−プロパンジア
ミン、1,3−ジアミノ−2−プロパノール及びアナリン
はアルドリッヒ化学社(Aldrich Chemical Co.;940 We
st St.Paul Ave Milwaukee Wis.53233)製のものを使用
した。
また、1,1,1,2,2,6,6,6−オクタフルオロ−3,5−ヘキサ
ジオンおよび1,1,1,2,2,3,3,7,7,7−デカフルオロ−4,6
−ヘプタンジオンはフェアフィールド化学社(Fairfiel
d Chemical Company Inc.;P.O.Box 20 Blythewood,SC
2901)製のものを使用した。使用溶剤はHPLC級のもので
ある。
テトロヒドロフラン(THF)は窒素雰囲気下で水素化カ
ルシウムから蒸留され、メタノールは窒素雰囲気下で金
属Mgから蒸留された。リガンド及びその対応金属錯体の
製造に際しての一切の操作はD.F.Shriver著による「空
気敏感化合物の取扱法」(“The Manipulation of Air
Sensitive Compaunds”;McGraw-Hill Publishing C
o.)に述べられている標準シュレンクライン技法を用
いて行なった。
微量分析はシュワルズコフ微量分析実験(Schwarzkopf
Microanalytical Laboratory,Woodside N.Y.)Iまたは
研究サービス(Reserch Service,Air Products and Che
micals,Inc.)により行なった。
‘H,19Fおよび13C NMRスペクトルはアイ・ビー・エムSY
-200及びブルーカーWH-200スペクトロメーターを使用し
て記録した。
また以下の実施例において化学構造は国際純正及び応用
化学連合(IUPAC)と合成されたリガンドの両方ととも
に下記の如く示される。
対応する金属錯体はその金属によって置換される(H)と
似た構造を有する。(II式参照) 金属錯体の電荷は中性のままである。即ち、若しリガン
ドがプロトン化分離するときは、例えばCu+2の如き2価
金属原子が1個必要となる。
1,2−ジ−[4−イミノ−1,1,1,5,5,5,−ヘキサフルオ
ロ−2−ペンタンオン]エタン 1,2−ジ−[5−イミノ−1,1,1,2,2,6,6−オクタフルオ
ロ−3−ヘキサンオン]エタン (H2)HEXADECA-F[EDA] 1,2−ジ−[6−イミノ−1,1,1,2,2,3,3,7,7,7−デカフ
ルオロ−4−ヘプタンオン]エタン ビス[4−(メチレン)イミノ−1,1,1,5,5,5,−ヘキサ
フルオロ−2−ペンタンオン]メタン ビス[4(メチレン)イミノ−1,1,1,5,5,5,−ヘキサフ
ルオロ−2−ペンタンオン]メタノール (実施例) 実施例1 過フッ化β−ジケトンのシリルエノールエーテルの合成 次に下記に示すものを製造するための一般的な合成法を
示す。
(1)1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジア
ンからの4−(t−ブチルジメチルシロキシ)−1,1,1,
5,5,5−ヘキサフルオロ−3−ペンタン−2−オンの合
成。
(2)1,1,1,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−2,4−ヘキサン
ジオンからの4−(t−ブチルジメチルシロキシ)−1,
1,1,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−3−ヘキサン−2−
オン(及びその異性体2−(t−ブチルジメチルシロキ
シ)−1,1,1,5,5,6,6,6−オクタフルオロ−ヘキサン−
4−オン)の合成。
(3)1,1,1,5,5,6,6,7,7,7−デカフルオロ−2−ヘプタン
−4−オンからの4−(t−ブチルジメチルシロキシ)
−1,1,1,5,5,6,6,7,7,7−デカフルオロ−3−ヘプタン
−2−オン(及びその異性体2−(t−ブチルジメチル
シロキシ)−1,1,1,5,5,6,6,7,7,7−デカフルオロ−2
−ヘプタン−4−オン)の合成。
水素化カリウム(20.0g、0.5モル)を追加添加用漏斗
からゴム隔膜を施して注入孔を窒素で覆った磁気撹拌棒
付きの反応用フラスコ内に入れた。次に乾燥窒素雰囲気
下でTHF(500ml)をフラスコ中に入れ、次いでこれを−78
℃に冷却した。さらにパーフルオロβ−ジケトン(0.5
モル)をスポイトにより撹拌を加えながら約0.5ml/分
の割合でTHFに添加し、一方において水素化カリウムを
反応用フラスコ内において過剰に蓄積されないように消
費に見合った量宛をゆっくりと添加した。
一切の薬剤を投入後室温にて撹拌を加えながら全ての水
化物が消費尽くされるまで反応をさせた(18時間)。
次にt−ブチルジメチルシロキシ(75.36g、0.5モル)
を入れた還流コンデンサー及び添加用漏斗を反応フラス
コに設置し150mlのTHFを添加用漏斗から注入して塩化シ
リルを溶解した。この溶液を30分間滴加し、撹拌しなが
ら混合物を反応させた後、18時間に亘り還流冷却した。
この間に塩化カリウムの厚い白色析出物を生成した。次
に混合物を窒素下で過し、青褐色乃至は黄色の沈殿物
を得た。
かくして約500mlのTHFが窒素下で蒸留され得られた濃縮
されたシリルエノールエーテル溶液が冷却され、これに
より塩化カリウムが析出した。この溶液は前述のように
過され、次いで窒素下で蒸留され、揮発性の網黄色の
シリルエノールエーテル液が得られた。
注:蒸留用フラスコは乾燥状態になるまで加熱してはな
らない。蒸留用フラスコ内に残留する褐色液が30ml以下
になると、分解前に急速に濃黄灰色の蒸気が発生し始め
装置内の圧力が変動する。
非対称過フッ化β−ジケトン(即ち、1,1,1,2,2,6,6,6
−オクタフルオロ−3,5−ヘキサンジオン及び1,1,1,2,
2,3,3,7,7,7−デカフルオロ−4,6−ヘプタンジオン)か
ら出発すると2種の異性体を生成する。しかし蒸留段階
では分離されないで二つの異性体の混合組成溜分として
捕集され、つまり各エノールエーテルはBPTの165−180
℃における一つの主溜分として捕集される。
収率および分析データを第1表に示した。
実施例2 (H2)DODECA-F[EDA]、(H2)HEXADECA-F[EDA]、(H2)EiCOSA-F
[EDA]、(H2)DODECA-F[PDA]リガンドの製造 上記の金属錯体はジアミンとフッ化β−ジケトンのシリ
ルエノールエーテルとの反応によって製造される。
即ち、窒素雰囲気中で攪拌機、添加用漏斗及びゴム隔膜
を取付けた反応フラスコ中にシリルエノールエーテル
(0.125モル)を充填し、−78℃に冷却した。等量のTHF
中で溶解したジアミン(0.0625モル)を充填した添加用
漏斗を5分間撹拌しながらエノールエーテルを添加し
た。
得られた混合物を室温まで温めてさらに1時間の撹拌を
加えた。ジアミンの添加もしくは混合液を温めている間
にリガンドの白い沈殿物が生成した。
この固体を過除去してメタノールで洗浄し、さらに新
しいメタノール中で白い結晶が現われるまで煮沸した後
放置し冷却した。過により無色針状物が得られた。
特定化合物の生産率及び分析データ等を第2表に示す。
実施例3 (H2)DODECA-F[POA]リガンドの製造 窒素雰囲気で被覆した還流凝縮器、添加用漏斗及び磁気
撹拌棒付きの100ml反応用フラスコにヘキサフルオロ−
2,4−ペンタジオン(9.66g、3×102モル)のt−ブチ
ルジメチルシリルエノールエーテルをチャージした。
次に添加用漏斗に5mlTHF中に1,3−ジアミノ−2−プロ
パノール(POA)(1.35g、1.5×10-2)を溶解したもの
をチャージし、この溶液にエノールエーテルを5分間以
上撹拌しながら加えた後、反応混合物を15時間還流させ
た。次いでこれを一晩冷却放置したところ淡黄色の固体
物質を生成した。
それを過して、ヘキサン/CH2Cl2中で再結晶させて無
色塊状物質を得た。
生産率は6.5%であり、分析データは第3表に示した。
実施例4 パーフルオロビス−(β−ケトイミン)リガンドの製造 窒素雰囲気下にて、150mlの乾燥メタノール中にメトキ
シドカリウム(1.75g、0.025モル)を溶解し、これに
0.0125モルのビス−(β−ケトイミン)リガンドを添加
し、この混合物を15分間撹拌して明黄色の清澄液を得
た。これに固体の金属2臭化物(0.0125モル)を加え混
合物を更に1時間撹拌した。
次いでこの混合物を過し、液からメタノールを蒸発
除去した後得られた固形物をトルエン(100ml)中に再
溶解した。
この溶液を過し臭化カリウムの残渣を分離して、液
を蒸発固化し、更に真空中で気化させて錯体製品を得
た。
分析データを第4表に示す。
実施例5 過フッ化β−ケトイミナート錯体の相対揮発度の測定 モデルNo.9900の調整器に接続したデュポン社製モデルN
o.951重量分析装置を使用し、100cc/分の窒素流下で試
料約50mgを10℃/分の温度上昇率で加熱することにより
各金属錯体の標準加熱重量減試験を行なった。
第5表に示すように全金属錯体が揮発性を示し蒸発サイ
クルの終了時点で最小0.641%の残渣を生じた。
データはこれらの錯体の蒸発、即ち固体からガス相への
移行は均一且つ漸進的であり、極めてスムースに行なわ
れたことを示している。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は化学的に安定した新規なフッ
素化されたβ−ケトイミンとこれより誘導された揮発性
の金属錯体及びこれらの化合物の製造法を提供したもの
であり、エレクトロニクス産業における半導体デバイス
或いはプリント基板用のCVDフィルムその他の金属薄膜
析出用金属材料等として極めて有用なものであるといえ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C23C 16/18 7325−4K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の構造式を有する安定したβ−ケトイミ
    ンリガンドを製造する方法であって、 (但し、式中のR、R、R及びRは、それぞれ
    独立して、直鎖型又は分岐鎖型の過フッ素化されたC
    〜Cのアルキル基であり、またRは、C〜C
    アルキレン基、フェニレン基又はヒドロキシアルキレン
    基である。) a)式RCOCHCOR及びRCOCHCO
    を有するβ−ジケトンを無水状態で水素化カリウム
    で処理して式RCOCHCOR 及びRCO
    CHCOR を有する化合物を生成させ、 b)次いで得られたRCOCHCOR 及びR
    COCHCOR を式(RSiClを有
    する塩化シリルで処理して、 式 及び、 式 (ここに、各Rは、独立してアルキル基である。) を有するシリルエノールエーテルを生成させ、 c)次いで得られたシリルエノールエーテルを式NH
    NHを有する一級ジアミンで処理して所望のβ−
    ケトイミンリガンドを得ることを特徴とするβ−ケトイ
    ミンリガンドの製造方法。
  2. 【請求項2】塩化シリルがt−ブチルジメチル塩化シリ
    ルである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】RがC〜Cのアルキレン基、フェニ
    レン基又はヒドロキシアルキレン基である請求項1記載
    のβ−ケトイミンリガンドの製造方法。
  4. 【請求項4】a)式RCOCHCOR及びR
    OCHCORで表わされるβ−ジケトンを無水条件
    下に水酸化カリウムで処理して式RCOCHCOR
    及びRCOCHCOR (上記式中、R
    、R、R及びRは、それぞれ独立して直鎖型又
    は分岐鎖型の過フッ素化されたC〜Cのアルキル基
    である。)で表わされる化合物を生成させ; b)得られたRCOCHCOR 及びRCO
    CHCOR を式(RSiCl(式中、各
    は、独立してアルキル基である。)で表わされる塩
    化シリルで処理して、式 で表わされるシリルエノールエーテルを生成させ; c)得られたシリルエノールエーテルを式NH
    (式中、Rは、C〜Cのアルキレン基、フェ
    ニレン基又はヒドロキシアルキレン基である。)で表わ
    される一級ジアミンと処理して所望のβ−ケトイミンリ
    ガンドを生成させ; d)得られたその所望β−ケトイミンリガンドをカリウ
    ムメトキシドで処理し、次いで、その得られた化合物を
    式M+2(X) (ここに、Xはハロゲンであり、M
    は二価の金属である。)の金属ハロゲン化合物で処理す
    ることを特徴とするβ−ケトイミナート金属錯体の製造
    方法。
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